JP6547403B2 - 積層体の剥離装置及び剥離方法並びに電子デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体の剥離装置及び剥離方法並びに電子デバイスの製造方法に関する。
表示パネル、太陽電池、薄膜二次電池等の電子デバイスの薄型化、軽量化に伴い、これらの電子デバイスに用いられるガラス板、樹脂板、金属板等の基板(第1の基板)の薄板化が要望されている。
しかしながら、基板の厚さが薄くなると、基板のハンドリング性が悪化するため、基板の表面に電子デバイス用の機能層(薄膜トランジスタ(TFT: Thin Film Transistor
)、カラーフィルタ(CF:Color Filter))を形成することが困難になる。
そこで、基板の裏面にガラス製の補強板(第2の基板)を貼り付けて、基板を補強板により補強した積層体を構成し、積層体の状態で基板の表面に機能層を形成する電子デバイスの製造方法が提案されている。この製造方法では、基板のハンドリング性が向上するため、基板の表面に機能層を良好に形成できる。そして、補強板は、機能層の形成後に基板から剥離される。
特許文献1に開示された補強板の剥離方法は、矩形状の積層体の対角線上に位置する2つの隅部の一方から他方に向けて、補強板又は基板、或いはその双方を互いに離間させる方向に撓み変形させることにより行われる。この際、剥離が円滑に行われるために、積層体の一方の隅部に剥離開始部が作成される。剥離開始部は、積層体の端面から基板と補強板との界面に剥離刃を所定量刺入することにより作成される。
特許文献1の剥離装置はステージ、可撓性部材、及びパッド等を備えており、ステージにて基板を吸着保持し、可撓性部材にて補強板を吸着保持し、パッドにて可撓性部材を一方から他方に向けて撓み変形させることにより、補強板を基板から剥離する。
可撓性部材は、ゴム製の取付部(吸着部)と、可撓性部材の曲げ剛性を規定する規定部とから構成され、取付部の溝部と規定部の貫通孔とが連通され、貫通孔に接続された真空ポンプの吸引力によって取付部に補強板が吸着保持される。
国際公開第2011/024689号公報
特許文献1の剥離装置では、使用によりゴム製の取付部が劣化したり、取付部が損傷したりした場合には、規定部ごと交換しなければならず、経済的ではなかった。規定部を交換しない場合には、取付部を規定部から削り取り、新たな取付部を規定部に設けなければならず、その交換作業に手間がかかるという問題もあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、積層体の基板を吸着保持する吸着部の交換が容易な積層体の剥離装置及び剥離方法並びに電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の積層体の剥離装置の一態様は、前記目的を達成するために、第1の基板と第2の基板とが剥離可能に貼り付けられてなる積層体に対し、前記第1の基板と前記第2の基板との界面を一端側から他端側に向けた剥離進行方向に沿って順次剥離する積層体の剥離装置において、前記積層体の前記第1の基板を支持する支持部と、板状の第1の可撓性部材、及び前記第1の可撓性部材に着脱自在に備えられ、前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着部を含む剥離ユニットと、前記積層体の前記第2の基板が一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように前記剥離ユニットを変形させる駆動部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の積層体の剥離方法の一態様は、前記目的を達成するために、第1の基板と第2の基板とが剥離可能に貼り付けられてなる積層体に対し、前記第1の基板と前記第2の基板との界面を一端側から他端側に向けた剥離進行方向に沿って順次剥離する積層体の剥離方法において、前記積層体の前記第1の基板を支持部によって支持する支持工程と、板状の第1の可撓性部材、及び前記第1の可撓性部材に着脱自在に備えられ、前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着部を含む剥離ユニットを用い、前記吸着部によって前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着工程と、前記積層体の前記第2の基板が一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように前記剥離ユニットを駆動部によって変形させて前記界面を剥離させる剥離工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の電子デバイスの製造方法の一態様は、前記目的を達成するために、第1の基板とガラス製の第2の基板とが剥離可能に貼り付けられてなる積層体に対し、前記第1の基板の露出面に機能層を形成する機能層形成工程と、前記機能層が形成された前記第1の基板から前記第2の基板を分離する分離工程と、を有する電子デバイスの製造方法において、前記分離工程は、前記積層体の前記第1の基板を支持部によって支持する支持工程と、板状の第1の可撓性部材、及び前記第1の可撓性部材に着脱自在に備えられ、前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着部を含む剥離ユニットを用い、前記吸着部によって前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着工程と、前記積層体の前記第2の基板が一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように前記剥離ユニットを駆動部によって変形させて前記第1の基板から前記第2の基板を剥離させる剥離工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、吸着部を第1の可撓性部材に対して着脱自在に備えたので、吸着部を交換する場合には、吸着部を第1の可撓性部材から取り外し、新たな吸着部を第1の可撓性部材に取り付ける。よって、吸着部の交換が容易になる。また、吸着部を交換するための非稼働時間を短縮できる。
本発明の一態様は、前記支持部は、前記剥離ユニットと同一構成であることが好ましい。すなわち、本発明の一態様は、前記支持工程において、前記吸着工程における前記剥離ユニットと同一構成の前記支持部を用いて前記第1の基板を支持することが好ましい。
本発明の一態様によれば、剥離ユニットと同一構成の支持部に第1の基板を吸着保持させ、第1の基板及び第2の基板を一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように、剥離ユニット及び支持部を変形させて第1の基板と第2の基板とを剥離する。本態様によれば、第1の基板及び第2の基板を同時に湾曲させるので、一方の基板のみを湾曲させる形態と比較して剥離力を小さくできる。
本発明の一態様によれば、前記吸着部は、前記第1の可撓性部材に一方面が着脱自在に備えられた板状の第2の可撓性部材と、前記第2の可撓性部材の他方面に備えられ、前記第2の基板の内面を真空吸着する通気性シートと、前記通気性シートを包囲するように前記第2の可撓性部材の他方面に備えられ、前記第2の基板の内面を除く外周面に接触するシール枠部材と、を有することが好ましい。
本発明の一態様によれば、通気性シートによって第2の基板の内面が真空吸着されると、第2の基板の外周面がシール枠部材に密着されるので、第2の基板を通気性シートに確実に真空吸着させることができる。また、通気性シート及びシール枠部材を、第2の可撓性部材の他方面に支持させる構成としたので、通気性シートとシール枠部材とを第2の可撓性部材に対し、剥離装置外で精度よく組み立てることができる。更に、柔軟な通気性シート及びシール枠部材は、それらよりも剛性の高い第2の可撓性部材に支持されているので、各々の機能を安定して発揮できる。なお、真空吸着に代えて静電気吸着、粘着を利用するものでよいが、強い吸着力が得られるため、真空吸着が好ましい。
本発明の一態様によれば、前記吸着部は、前記第1の可撓性部材に対し、両面接着テープを介して着脱自在に備えられ、前記両面接着テープの前記吸着部に対する接着力は、前記第1の可撓性部材に対する接着力よりも高いことが好ましい。
本発明の一態様によれば、吸着部の交換時において、両面接着テープは、吸着部と共に取り出されるので、両面接着テープの接着力が低下した場合に、新しいものに容易に交換することができる。両面接着テープとしては、一方に強接着面、他方に再剥離面を備えた片面再剥離タイプのものを使用し、再剥離面を第1の可撓性部材に接着させ、強接着面を吸着部に接着して使用することが好ましい。
本発明の一態様によれば、前記吸着部は、前記積層体のサイズに応じた複数のサイズのものが揃えられ、前記積層体のサイズに基づいて選択された一つの吸着部が前記第1の可撓性部材に着脱自在に装着されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、積層体のサイズに対応した複数のサイズの吸着部を揃えておき、積層体のサイズが変更された際に、その積層体のサイズに対応した一つの吸着部を選択して交換する。このようなサイズ変更に伴う吸着部の交換の際にも、吸着部の交換が容易になり、また吸着部を交換するための非稼働時間を短くできる。
本発明に係る積層体の剥離装置及び剥離方法並びに電子デバイスの製造方法によれば、積層体の基板を吸着保持する吸着部の交換が容易になる。
電子デバイスの製造工程に供される積層体の一例を示す要部拡大側面図 LCDの製造工程の途中で作製される積層体の一例を示す要部拡大側面図 剥離開始部作成装置による剥離開始部作成方法を示した説明図 剥離開始部作成方法によって剥離開始部が作成された積層体の平面図 実施形態の剥離装置の構成を示した縦断面図 剥離ユニットに対する複数の可動体の配置位置を模式的に示した可撓性板の平面図 剥離ユニットの構成を示した説明図 積層体の界面を剥離している剥離装置の縦断面図 剥離開始部作成方法により剥離開始部が作成された積層体の補強板を剥離する剥離方法を時系列的に示した説明図 図9に続き積層体の補強板を剥離する剥離方法を時系列的に示した説明図 剥離ユニットの吸着部の別形態を示した説明図
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について説明する。
以下においては、本発明に係る積層体の剥離装置及び剥離方法を、電子デバイスの製造工程で使用する場合について説明する。
電子デバイスとは、表示パネル、太陽電池、薄膜二次電池等の電子部品をいう。表示パネルとしては、液晶ディスプレイパネル(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)、及び有機ELディスプレイパネル(OELD:Organic Electro Luminescence Display)を例示できる。
〔電子デバイスの製造工程〕
電子デバイスは、ガラス製、樹脂製、金属製等の基板の表面に電子デバイス用の機能層(LCDであれば、薄膜トランジスタ(TFT)、カラーフィルタ(CF))を形成することにより製造される。
前記基板は、機能層の形成前に、その裏面が補強板に貼り付けられて積層体に構成される。その後、積層体の状態で基板の表面に機能層が形成される。そして、機能層の形成後、補強板が基板から剥離される。
すなわち、電子デバイスの製造工程には、積層体の状態で基板の表面に機能層を形成する機能層形成工程、及び機能層が形成された基板から補強板を分離する分離工程が備えられる。この分離工程に、本発明に係る積層体の剥離装置及び剥離方法が適用される。
〔積層体1〕
図1は、積層体1の一例を示した要部拡大側面図である。
積層体1は、機能層が形成される基板(第1の基板)2と、その基板2を補強する補強板(第2の基板)3とを備える。また、補強板3は、表面3aに吸着層としての樹脂層4が備えられ、樹脂層4に基板2の裏面2bが貼り付けられる。すなわち、基板2は、樹脂層4との間に作用するファンデルワールス力、又は樹脂層4の粘着力によって、補強板3に樹脂層4を介して剥離可能に貼り付けられる。
[基板2]
基板2は、その表面2aに機能層が形成される。基板2としては、ガラス基板、セラミックス基板、樹脂基板、金属基板、半導体基板を例示できる。これらの基板のなかでも、ガラス基板は、耐薬品性、耐透湿性に優れ、かつ、線膨張係数が小さいので、電子デバイス用の基板2として好適である。また、線膨張係数が小さくなるに従い、高温下で形成される機能層のパターンが冷却時に、ずれ難くなる利点もある。
ガラス基板のガラスとしては、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、高シリカガラス、その他の酸化ケイ素を主な成分とする酸化物系ガラスを例示できる。酸化物系ガラスとしては、酸化物換算による酸化ケイ素の含有量が40〜90質量%のガラスが好ましい。
ガラス基板のガラスは、製造する電子デバイスの種類に適したガラス、その製造工程に適したガラスを選択して採用することが好ましい。たとえば、液晶パネル用のガラス基板には、アルカリ金属成分を実質的に含まないガラス(無アルカリガラス)を採用することが好ましい。
基板2の厚さは、基板2の種類に応じて設定される。たとえば、基板2にガラス基板を採用する場合、その厚さは、電子デバイスの軽量化、薄板化のため、好ましくは0.7mm以下、より好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下に設定される。厚さが0.3mm以下の場合、ガラス基板に良好なフレキシブル性を与えることができる。更に、厚さが0.1mm以下の場合、ガラス基板をロール状に巻き取ることができるが、ガラス基板の製造の観点、及びガラス基板の取り扱いの観点から、その厚さは0.03mm以上であることが好ましい。
なお、図1では基板2が1枚の基板で構成されているが、基板2は、複数枚の基板で構成されたものでもよい。すなわち、基板2は、複数枚の基板を積層した積層体で構成することもできる。
[補強板3]
補強板3としては、ガラス基板、セラミックス基板、樹脂基板、金属基板、半導体基板を例示できる。
補強板3の厚さは、0.7mm以下に設定され、補強する基板2の種類、厚さ等に応じて設定される。なお、補強板3の厚さは、基板2よりも厚くてもよいし、薄くてもよいが、基板2を補強するため、0.4mm以上であることが好ましい。
なお、本例では補強板3が1枚の基板で構成されているが、補強板3は、複数枚の基板を積層した積層体で構成することもできる。
[樹脂層4]
樹脂層4は、樹脂層4と補強板3との間で剥離するのを防止するため、補強板3との間の結合力が、基板2との間の結合力よりも高く設定される。これにより、剥離工程では、樹脂層4と基板2との界面が剥離される。
樹脂層4を構成する樹脂は、特に限定されないが、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂を例示できる。いくつかの種類の樹脂を混合して用いることもできる。そのなかでも、耐熱性や剥離性の観点から、シリコーン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂が好ましい。
樹脂層4の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1〜50μmに設定され、より好ましくは4〜20μmに設定される。樹脂層4の厚さを1μm以上とすることにより、樹脂層4と基板2との間に気泡や異物が混入した際、樹脂層4の変形によって、気泡や異物の厚さを吸収できる。一方、樹脂層4の厚さを50μm以下とすることにより、樹脂層4の形成時間を短縮でき、更に樹脂層4の樹脂を必要以上に使用しないため経済的である。
なお、樹脂層4の外形は、補強板3が樹脂層4の全体を支持できるように、補強板3の外形と同一であるか、補強板3の外形よりも小さいことが好ましい。また、樹脂層4の外形は、樹脂層4が基板2の全体を密着できるように、基板2の外形と同一であるか、基板2の外形よりも大きいことが好ましい。
また、図1では樹脂層4が1層で構成されているが、樹脂層4は2層以上で構成することもできる。この場合、樹脂層4を構成する全ての層の合計の厚さが、樹脂層の厚さとなる。また、この場合、各層を構成する樹脂の種類は異なっていてもよい。
更に、実施形態では、吸着層として有機膜である樹脂層4を用いたが、樹脂層4に代えて無機層を用いてもよい。無機層を構成する無機膜は、例えばメタルシリサイド、窒化物、炭化物、及び炭窒化物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。
更にまた、図1の積層体1は、吸着層として樹脂層4を備えているが、樹脂層4を無くして基板2と補強板3とからなる構成としてもよい。この場合には、基板2と補強板3との間に作用するファンデルワールス力等によって基板2と補強板3とが剥離可能に貼り付けられる。また、この場合には、ガラス基板である基板2とガラス板である補強板3とが高温で接着しないように、補強板3の表面3aに無機薄膜を形成することが好ましい。
〔機能層が形成された実施形態の積層体6〕
機能層形成工程を経ることにより積層体1の基板2の表面2aには、機能層が形成される。機能層の形成方法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、PVD(Physical Vapor Deposition)法等の蒸着法、スパッタ法が用いられる。機能層は、フォトリソグラフィ法、エッチング法によって所定のパターンに形成される。
図2は、LCDの製造工程の途中で作製される矩形状の積層体6の一例を示した要部拡大側面図である。
積層体6は、補強板3A、樹脂層4A、基板2A、機能層7、基板2B、樹脂層4B、及び補強板3Bが、この順で積層されて構成される。すなわち、図2の積層体6は、図1に示した積層体1が、機能層7を挟んで対称に配置された積層体に相当する。以下、基板2A、樹脂層4A、及び補強板3Aからなる積層体を第1の積層体1Aと称し、基板2B、樹脂層4B、及び補強板3Bからなる積層体を第2の積層体1Bと称する。
第1の積層体1Aの基板2Aの表面2Aaには、機能層7としての薄膜トランジスタ(TFT)が形成され、第2の積層体1Bの基板2Bの表面2Baには、機能層7としてのカラーフィルタ(CF)が形成される。
第1の積層体1Aと第2の積層体1Bとは、互いに基板2A、2Bの表面2Aa、2Baが重ね合わされて一体化される。これにより、機能層7を挟んで、第1の積層体1Aと第2の積層体1Bとが、対称に配置された構造の積層体6が製造される。
積層体6は、分離工程の剥離開始部工程にてナイフにより剥離開始部が形成された後、分離工程の剥離工程にて補強板3A、3Bが順次剥離され、その後、偏光板、バックライト等が取り付けられて、製品であるLCDが製造される。
〔剥離開始部作成装置10〕
図3は、剥離開始部作成工程にて使用される剥離開始部作成装置10の構成を示した説明図であり、図3(A)は、積層体6とナイフNとの位置関係を示した説明図、図3(B)は、ナイフNによって界面24に剥離開始部26を作成する説明図、図3(C)は、界面28に剥離開始部30を作成する直前状態を示した説明図、図3(D)は、ナイフNによって界面28に剥離開始部30を作成する説明図、図3(E)は、剥離開始部26、30が作成された積層体6の説明図である。また、図4は、剥離開始部26、30が作成された積層体6の平面図である。
剥離開始部26、30の作成時において、積層体6は図3(A)の如く、補強板3Bの裏面3Bbがテーブル12に吸着保持されて水平(図中X軸方向)に支持される。
ナイフNは、積層体6の隅部6Aの端面に刃先が対向するように、ホルダ14によって水平に支持される。また、ナイフNは、高さ調整装置16によって、高さ方向(図中Z軸方向)の位置が調整される。更に、ナイフNと積層体6とは、ボールねじ装置等の送り装置18によって、水平方向に相対的に移動される。送り装置18は、ナイフNとテーブル12のうち、少なくとも一方を水平方向に移動すればよく、実施形態ではナイフNが移動される。更にまた、刺入前又は刺入中のナイフNの上面に、液体20を供給する液体供給装置22が、ナイフNの上方に配置される。
[剥離開始部作成方法]
剥離開始部作成装置10による剥離開始部作成方法は、ナイフNの刺入位置を、積層体6の隅部6Aであって、積層体6の厚さ方向において重なる位置に設定し、かつナイフNの刺入量を、界面24、28ごとに異なるように設定した点にある。
その作成手順について説明する。
初期状態において、ナイフNの刃先は、第1の刺入位置である基板2Bと樹脂層4Bとの界面24に対し、高さ方向(Z軸方向)にずれた位置に存在する。そこで、まず、図3(A)に示すように、ナイフNを高さ方向に移動させて、ナイフNの刃先の高さを界面24の高さに設定する。
この後、図3(B)の如く、ナイフNを積層体6の隅部6Aに向けて水平に移動させ、界面24にナイフNを所定量刺入する。また、ナイフNの刺入時又は刺入前において、液体供給装置22からナイフNの上面に液体20を供給する。これにより、隅部6Aの基板2Bが樹脂層4Bから剥離するので、図4の如く平面視で三角形状の剥離開始部26が界面24に作成される。なお、液体20の供給は必須ではないが、液体20を使用すれば、ナイフNを抜去した後にも液体20が剥離開始部26に残留するので、再付着不能な剥離開始部26を作成できる。
次に、ナイフNを隅部6Aから水平方向に抜去し、図3(C)の如く、ナイフNの刃先を、第2の刺入位置である基板2Aと樹脂層4Aとの界面28の高さに設定する。
この後、図3(D)の如く、ナイフNを積層体6に向けて水平に移動させ、界面28にナイフNを所定量刺入する。同様に液体供給装置22からナイフNの上面に液体20を供給する。これによって、図3(D)の如く、界面28に剥離開始部30が作成される。ここで、界面28に対するナイフNの刺入量は、界面24に対する刺入量よりも少量とする。以上が剥離開始部作成方法である。なお、界面24に対するナイフNの刺入量を、界面28に対する刺入量よりも少量としてもよい。
剥離開始部26、30が作成された積層体6は、剥離開始部作成装置10から取り出され、後述する剥離装置に搬送され、剥離装置によって界面24、28が順次剥離される。
剥離方法の詳細は後述するが、図4の矢印Aの如く、積層体6を隅部6Aから隅部6Aに対向する隅部6Bに向けて撓ませることにより、剥離開始部26の面積が大きい界面24が剥離開始部26を起点として最初に剥離される。これにより、補強板3Bが剥離される。その後、積層体6を隅部6Aから隅部6Bに向けて再び撓ませることにより、剥離開始部30の面積が小さい界面28が剥離開始部30を起点として剥離される。これにより、補強板3Aが剥離される。
なお、ナイフNの刺入量は、積層体6のサイズに応じて、好ましくは7mm以上、より好ましくは15〜20mm程度に設定される。
〔剥離装置40〕
図5は、実施形態の剥離装置40の構成を示した縦断面図であり、図6は、剥離装置40の剥離ユニット42に対する複数の可動体44の配置位置を模式的に示した剥離ユニット42の平面図である。なお、図5は図6のB−B線に沿う断面図に相当し、また、図6においては積層体6を実線で示している。
図5の如く剥離装置40は、積層体6を挟んで上下に配置された一対の可動装置46、46を備える。可動装置46、46は同一構成のため、ここでは図5の下側に配置された可動装置46について説明し、上側に配置された可動装置46については同一の符号を付すことで説明を省略する。
可動装置46は、複数の可動体44、可動体44ごとに可動体44を昇降移動させる複数の駆動装置(駆動部)48、及び駆動装置48ごとに駆動装置48を制御するコントローラ50(駆動部)等によって構成される。
剥離ユニット42は、補強板3Bを撓み変形させるため、補強板3Bを真空吸着保持する。なお、真空吸着に代えて、静電吸着又は磁気吸着してもよい。
[剥離ユニット42]
図7(A)は、剥離ユニット42の平面図であり、図7(B)は、図7(A)のC−C線に沿う剥離ユニット42の拡大縦断面図である。また、図7(C)は、剥離ユニット42を構成する矩形の板状の可撓性板(第1の可撓性部材)52に対して、剥離ユニット42を構成する吸着部54が両面接着テープ56を介して着脱自在に備えられたことを示す剥離ユニット42の拡大縦断面図である。
剥離ユニット42は、前述の如く可撓性板52に吸着部54が両面接着テープ56を介して着脱自在に装着されて構成される。
吸着部54は、可撓性板52よりも厚さの薄い可撓性板(第2の可撓性部材)58を備える。この可撓性板58の下面(一方面)が両面接着テープ56を介して可撓性板52の上面に着脱自在に装着される。
また、吸着部54は、積層体6の補強板3Bの内面を吸着保持する矩形の通気性シート60が備えられる。通気性シート60の厚さは、剥離時に補強板3Bに発生する引張応力を低減させる目的で2mm以下、好ましくは1mm以下であり、実施形態では0.5mmのものが使用されている。
更に、吸着部54は、通気性シート60を包囲し、かつ補強板3Bの外周面が当接されるシール枠部材62が備えられる。シール枠部材62及び通気性シート60は、両面接着テープ64を介して可撓性板58の上面(他方面)に接着される。また、シール枠部材62は、ショアE硬度が20度以上50度以下の独立気泡のスポンジであり、その厚さは、通気性シート60の厚さに対して0.3mm〜0.5mm厚く構成されている。
通気性シート60とシール枠部材62との間には、枠状の溝66が備えられる。また、可撓性板52には、複数の貫通孔68が開口されており、これらの貫通孔68の一端は溝66に連通され、他端は、不図示の吸引管路を介して吸気源(例えば真空ポンプ)に接続されている。
したがって、前記吸気源が駆動されると、前記吸引管路、貫通孔68、及び溝66の空気が吸引されることにより、積層体6の補強板3Bの内面が通気性シート60に真空吸着保持され、また、補強板3Bの外周面がシール枠部材62に押圧当接されるので、シール枠部材62によって囲まれる吸着空間の密閉性が高められる。
可撓性板52は、可撓性板58、通気性シート60、及びシール枠部材62よりも曲げ剛性が高く、可撓性板52の曲げ剛性が剥離ユニット42の曲げ剛性を支配する。剥離ユニット42の単位幅(1mm)あたりの曲げ剛性は、1000〜40000N・mm/mmであることが好ましい。例えば、剥離ユニット42の幅が100mmの部分では、曲げ剛性は、100000〜4000000N・mmとなる。剥離ユニット42の曲げ剛性を1000N・mm/mm以上とすることで、剥離ユニット42に吸着保持される補強板3Bの折れ曲がりを防止することができる。また、剥離ユニット42の曲げ剛性を40000N・mm/mm以下とすることで、剥離ユニット42に吸着保持される補強板3Bを適度に撓み変形させることができる。
可撓性板52、58は、ヤング率が10GPa以下の樹脂製部材であり、例えばポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂等の樹脂製部材である。
[可動装置46]
可撓性板52の下面には、図5に示した円盤状の複数の可動体44が、図6の如く碁盤目状に固定される。これらの可動体44は、可撓性板52にボルト等の締結部材によって固定されるが、ボルトに代えて接着固定されてもよい。これらの可動体44は、コントローラ50によって駆動制御された駆動装置48によって、独立して昇降移動される。
すなわち、コントローラ50は、駆動装置48を制御して、図6における積層体6の隅部6A側に位置する可動体44から矢印Aで示す剥離進行方向の隅部6B側に位置する可動体44を、順次下降移動させる。この動作によって、図8の縦断面図の如く積層体6の界面24が剥離開始部26(図4参照)を起点として剥離していく。なお、図5、図8に示した積層体6は、図3にて説明した剥離開始部作成方法により剥離開始部26、30が作成された積層体6である。
駆動装置48は、例えば回転式のサーボモータ及びボールねじ機構等で構成される。サーボモータの回転運動は、ボールねじ機構において直線運動に変換され、ボールねじ機構のロッド70に伝達される。ロッド70の先端部には、ボールジョイント72を介して可動体44が設けられている。これにより、図8の如く剥離ユニット42の撓み変形に追従して可動体44を傾動させることができる。よって、剥離ユニット42に無理な力を加えることなく、剥離ユニット42を隅部6Aから隅部6Bに向けて撓み変形させることができる。なお、駆動装置48としては、回転式のサーボモータ及びボールねじ機構に限定されず、リニア式のサーボモータ、又は流体圧シリンダ(例えば空気圧シリンダ)であってもよい。
複数の駆動装置48は、昇降可能なフレーム74にクッション部材76を介して取り付けられることが好ましい。クッション部材76は、剥離ユニット42の撓み変形に追従するように弾性変形する。これによって、ロッド70がフレーム74に対して傾動する。
フレーム74は、剥離した補強板3Bを剥離ユニット42から取り外す際に、不図示の駆動部によって下降移動される。
コントローラ50は、CPU、ROM、及びRAM等の記録媒体等を含むコンピュータとして構成される。コントローラ50は、記録媒体に記録されたプログラムをCPUに実行させることにより、複数の駆動装置48を駆動装置48ごとに制御して、複数の可動体44の昇降移動を制御する。
〔剥離装置40による補強板3A、3Bの剥離方法〕
図9(A)〜(C)〜図10(A)〜(C)は、図3にて説明した剥離開始部作成方法によって隅部6Aに剥離開始部26、30が作成された積層体6の剥離方法が示されている。すなわち、同図には、積層体6の補強板3A、3Bを剥離する剥離方法が時系列的に示されている。
また、剥離装置40への積層体6の搬入作業、剥離した補強板3A、3B、及びパネルPの搬出作業は、図9(A)に示す吸着パッド78を備えた搬送装置80によって行われる。なお、図9、図10では、図面の煩雑さを避けるため、可動装置46の図示は省略している。また、パネルPとは、補強板3A、3Bを除く基板2Aと基板2Bとが機能層7を介して貼り付けられた製品パネルである。
図9(A)は、搬送装置80の矢印E、Fに示す動作によって積層体6が、下側の剥離ユニット42に載置された剥離装置40の側面図である。この場合、下側の剥離ユニットと上側の剥離ユニット42との間に搬送装置80が挿入されるように、下側の剥離ユニット42と上側の剥離ユニット42とが相対的に十分に退避した位置に予め移動される。そして、積層体6が下側の剥離ユニット42に載置されると、下側の剥離ユニット42によって積層体6の補強板3Bが真空吸着保持される。すなわち、図9(A)には、第2の基板である補強板3Bが下側の剥離ユニット42によって吸着保持される吸着工程が示されている。
図9(B)は、下側の剥離ユニット42と上側の剥離ユニット42とが相対的に近づく方向に移動されて、積層体6の補強板3Aが上側の剥離ユニット42によって真空吸着保持された状態の剥離装置40の側面図である。すなわち、図9(B)には、第2の基板である補強板3Aが上側の剥離ユニット42によって吸着保持される吸着工程が示されている。
なお、剥離装置40によって、図1に示した積層体1の基板2を補強板3から剥離させる場合には、第1の基板である基板2を上側の剥離ユニット42によって支持し(支持工程)、第2の基板である補強板3を下側の剥離ユニット42によって吸着保持する(吸着工程)。この場合、基板2を支持する支持部は、剥離ユニット42に限定されるものではなく、基板2を着脱自在に支持可能なものであればよい。しかしながら、支持部として剥離ユニット42を用いることにより、基板2と補強板3とを同時に湾曲させて剥離することができるので、基板2又は補強板3のみを湾曲させる形態と比較して剥離力を小さくできる利点がある。
図9に戻り、図9(C)は、積層体6の隅部6Aから隅部6Bに向けて下側の剥離ユニット42を下方に撓み変形させながら、積層体6の界面24を、剥離開始部26(図4参照)を起点として剥離していく状態を示した側面図である。すなわち、図8に示した下側の剥離ユニット42の複数の可動体44において、積層体6の隅部6A側に位置する可動体44から隅部6B側に位置する可動体44を順次下降移動させて界面24を剥離する(剥離工程)。なお、この動作に連動して、上側の剥離ユニット42の複数の可動体44において、積層体6の隅部6A側に位置する可動体44から隅部6B側に位置する可動体44を順次上昇移動させて界面24を剥離してもよい。これにより、補強板3Bのみを湾曲させる形態と比較して剥離力を小さくできる。
図10(A)は、界面24が完全に剥離された状態の剥離装置40の側面図である。同図によれば、剥離した補強板3Bが下側の剥離ユニット42に真空吸着保持され、補強板3Bを除く積層体6(補強板3A及びパネルPからなる積層体)が上側の剥離ユニット42に真空吸着保持されている。
また、上下の剥離ユニット42の間に、図9(A)で示した搬送装置80が挿入されるように、下側の剥離ユニット42と上側の剥離ユニット42とが相対的に十分に退避した位置に移動される。
この後、まず、下側の剥離ユニット42の真空吸着が解除される。次に、搬送装置80の吸着パッド78によって補強板3Bが樹脂層4Bを介して吸着保持される。次いで、図10(A)の矢印G、Hで示す搬送装置80の動作によって、補強板3Bが剥離装置40から搬出される。
図10(B)は、補強板3Bを除く積層体6が下側の剥離ユニット42と上側の剥離ユニット42とによって真空吸着保持された側面図である。すなわち、下側の剥離ユニット42と上側の剥離ユニット42とが相対的に近づく方向に移動されて、下側の剥離ユニット42に、基板2Bが真空吸着保持される(支持工程)。
図10(C)は、積層体6の隅部6Aから隅部6Bに向けて上側の剥離ユニット42を上方に撓み変形させながら、積層体6の界面28を、剥離開始部30(図4参照)を起点として剥離していく状態を示した側面図である。すなわち、図8に示した上側の剥離ユニット42の複数の可動体44において、積層体6の隅部6A側に位置する可動体44から隅部6B側に位置する可動体44を順次上昇移動させて界面28を剥離する(剥離工程)。なお、この動作に連動して、下側の剥離ユニット42の複数の可動体44において、積層体6の隅部6A側に位置する可動体44から隅部6B側に位置する可動体44を順次下降移動させて界面28を剥離してもよい。これにより、補強板3Aのみを湾曲させる形態と比較して剥離力を小さくできる。
この後、パネルPから完全に剥離された補強板3Aを、上側の剥離ユニット42から取り出し、パネルPを下側の剥離ユニット42から取り出す。以上が、隅部6Aに剥離開始部26、30が作成された積層体6の剥離方法である。
〔剥離装置40の特徴〕
まず、図7(C)の如く、可撓性板52に対して吸着部54を、両面接着テープ56を介して着脱自在に備えたことを特徴としている。
これにより、吸着部54を可撓性板52に対して交換する場合には、吸着部54を可撓性板52から取り外し、新たな吸着部54を可撓性部材52に取り付けるだけでよい。よって、吸着部54の交換が容易になる。また、吸着部54を交換するための非稼働時間を短縮できる。吸着部54は、可撓性板52に取り外し可能な状態で粘着または固定されている。シール枠部材62の形状を変えた様々な吸着部を用意することで、様々な大きさ・形状の積層体に対応することができる。特に、上側の吸着部54が交換可能であることは、吸着部54の組み立て精度を上げられるとともに、短時間で様々な大きさ・形状の積層体を剥離できるようになるので好ましい。
両面接着テープ56の吸着部54に対する接着力は、可撓性板52に対する接着力よりも高いことが好ましい。
これにより、吸着部54の交換時において、両面接着テープ56は、吸着部54と共に取り出されるので、両面接着テープ56の接着力が低下した場合に、新しいものに容易に交換することができる。両面接着テープ56としては、一方に強接着面、他方に再剥離面を備えた片面再剥離タイプのものを使用し、再剥離面を可撓性部材52に接着させ、強接着面を吸着部54に接着して使用することが好ましい。両面接着テープ56としては、例えば、恵比寿化成株式会社製の両面テープ(品名#7686UR)を例示できる。なお、可撓性
板52に対して吸着部54を着脱自在に取り付ける手段は、両面接着テープ56に限定されるものではなく、真空吸着手段によって着脱自在としてもよい。
次に、図7(A)、(B)の如く可撓性板58、通気性シート60、及びシール枠部材62から吸着部54を構成したことを特徴としている。
すなわち、通気性シート60によって補強板3Bの内面が真空吸着されると、補強板3Bの外周面がシール枠部材62に密着されるので、空気漏れを防止でき、よって、補強板3Bを通気性シート60に確実に真空吸着させることができる。
また、通気性シート60及びシール枠部材62を、可撓性板58に支持させる構成としたので、通気性シート60とシール枠部材62とを可撓性板58に対し、剥離装置40の外で精度よく組み立てることができる。
更に、柔軟な通気性シート60及びシール枠部材62は、これらよりも剛性の高い可撓性板58に支持されているので、各々の機能を安定して発揮できる。
次に、吸着部54の交換が可能であることに着目し、積層体6のサイズに応じたサイズの吸着部54に交換可能としたことを特徴としている。
すなわち、吸着部54は、積層体6のサイズに応じた複数のサイズのものが予め揃えられ、積層体6のサイズに基づいて選択された一つの吸着部が可撓性板52に着脱自在に装着される。
図11(A)は、剥離ユニット42の平面図であり、図11(B)は、図11(A)のD−D線に沿う剥離ユニット42の拡大縦断面図である。
図11の剥離ユニット42の吸着部82には、図7に示した補強板3Bよりもサイズの小さい矩形の補強板8が吸着保持される。このため、吸着部82は、図7に示した通気性シート60よりもサイズが小さく、かつ補強板8のサイズに対応したサイズの通気性シート84が用いられる。また、吸着部82は、図7に示したシール枠部材62よりもサイズが大きいシール枠部材86が用いられている。
通気性シート84及びシール枠部材86は、両面接着テープ64を介して可撓性板58の上面に貼り付けられる。吸着部を交換する際には、可撓性板52から両面接着テープ56を剥離させる。また、通気性シート84とシール枠部材86との間には、枠状の溝88が備えられ、溝88は貫通孔68に連通されている。よって、補強板8の内面が通気性シート84に真空吸着保持されて、補強板8の外周面がシール枠部材86に押圧当接される。
このように、補強板のサイズ変更に伴う吸着部の交換の際にも、吸着部の交換が容易になり、また吸着部を交換のための非稼働時間を短くできる。
N…ナイフ、P…パネル、1…積層体、1A…第1の積層体、1B…第2の積層体、2…基板、2a…基板の表面、2b…基板の裏面、2A…基板、2Aa…基板の表面、2Ab…基板の裏面、2B…基板、2Ba…基板の表面、2Bb…基板の裏面、3…補強板、3a…補強板の表面、3b…補強板の裏面、3A…補強板、3Aa…補強板の表面、3Ab…補強板の裏面、3B…補強板、3Ba…補強板の表面、3Bb…補強板の裏面、4…樹脂層、4A…樹脂層、4B…樹脂層、6…積層体、6A、6B…隅部、7…機能層、8…補強板、10…剥離開始部作成装置、12…テーブル、14…ホルダ、16…高さ調整装置、18…送り装置、20…液体、22…液体供給装置、24…界面、26…剥離開始部、28…界面、30…剥離開始部、32、34…剥離開始部、40…剥離装置、42…剥離ユニット、44…可動体、46…可動装置、48…駆動装置、50…コントローラ、52…可撓性板、54…吸着部、56…両面接着テープ、58…可撓性板、60…通気性シート、62…シール枠部材、64…両面接着シート、66…溝、68…貫通孔、70…ロッド、72…ボールジョイント、74…フレーム、76…クッション部材、78…吸着パッド、80…搬送装置、82…吸着部、84…通気性シート、86…シール枠部材、88…溝

Claims (11)

  1. 第1の基板と第2の基板とが剥離可能に貼り付けられてなる積層体に対し、前記第1の基板と前記第2の基板との界面を一端側から他端側に向けた剥離進行方向に沿って順次剥離する積層体の剥離装置において、
    前記積層体の前記第1の基板を支持する支持部と、
    板状の第1の可撓性部材、及び前記第1の可撓性部材と前記積層体の前記第2の基板との間に配置される吸着部であって、前記第1の可撓性部材に着脱自在に備えられ、前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着部を含む剥離ユニットと、
    前記積層体の前記第2の基板が一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように前記剥離ユニットを変形させる駆動部と、
    を備えたことを特徴とする積層体の剥離装置。
  2. 前記支持部は、前記剥離ユニットと同一構成である請求項1に記載の積層体の剥離装置。
  3. 前記吸着部は、
    前記第1の可撓性部材に一方面が着脱自在に備えられた板状の第2の可撓性部材と、
    前記第2の可撓性部材の他方面に備えられ、前記第2の基板の内面を真空吸着する通気性シートと、
    前記通気性シートを包囲するように前記第2の可撓性部材の他方面に備えられ、前記第2の基板の内面を除く外周面に接触するシール枠部材と、
    を有する請求項1又は2に記載の積層体の剥離装置。
  4. 前記吸着部は、前記第1の可撓性部材に対し、両面接着テープを介して着脱自在に備えられ、
    前記両面接着テープの前記吸着部に対する接着力は、前記第1の可撓性部材に対する接着力よりも高い請求項1、2又は3に記載の積層体の剥離装置。
  5. 前記吸着部は、前記積層体のサイズに応じた複数のサイズのものが揃えられ、前記積層体のサイズに基づいて選択された一つの吸着部が前記第1の可撓性部材に着脱自在に装着される請求項1から4のいずれか1項に記載の積層体の剥離装置。
  6. 第1の基板と第2の基板とが剥離可能に貼り付けられてなる積層体に対し、前記第1の基板と前記第2の基板との界面を一端側から他端側に向けた剥離進行方向に沿って順次剥離する積層体の剥離方法において、
    前記積層体の前記第1の基板を支持部によって支持する支持工程と、
    板状の第1の可撓性部材、及び前記第1の可撓性部材と前記積層体の前記第2の基板との間に配置される吸着部であって、前記第1の可撓性部材に着脱自在に備えられ、前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着部を含む剥離ユニットを用い、前記吸着部によって前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着工程と、
    前記積層体の前記第2の基板が一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように前記剥離ユニットを駆動部によって変形させて前記界面を剥離させる剥離工程と、
    を備えたことを特徴とする積層体の剥離方法。
  7. 前記支持工程において、前記吸着工程における前記剥離ユニットと同一構成の前記支持部を用いて前記第1の基板を支持する請求項6に記載の積層体の剥離方法。
  8. 前記吸着部は、前記積層体のサイズに応じた複数のサイズのものが揃えられ、前記積層体のサイズに基づいて選択された一つの吸着部が前記第1の可撓性部材に着脱自在に装着される請求項6又は7に記載の積層体の剥離方法。
  9. 第1の基板とガラス製の第2の基板とが剥離可能に貼り付けられてなる積層体に対し、
    前記第1の基板の露出面に機能層を形成する機能層形成工程と、前記機能層が形成された前記第1の基板から前記第2の基板を分離する分離工程と、を有する電子デバイスの製造方法において、
    前記分離工程は、
    前記積層体の前記第1の基板を支持部によって支持する支持工程と、
    板状の第1の可撓性部材、及び前記第1の可撓性部材と前記積層体の前記第2の基板との間に配置される吸着部であって、前記第1の可撓性部材に着脱自在に備えられ、前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着部を含む剥離ユニットを用い、前記吸着部によって前記積層体の前記第2の基板を吸着する吸着工程と、
    前記積層体の前記第2の基板が一端側から他端側に向けて順次撓み変形するように前記剥離ユニットを駆動部によって変形させて前記第1の基板から前記第2の基板を剥離させる剥離工程と、
    を備えたことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  10. 前記支持工程において、前記吸着工程における前記剥離ユニットと同一構成の前記支持部を用いて前記第1の基板を支持する請求項9に記載の電子デバイスの製造方法。
  11. 前記吸着部は、前記積層体のサイズに応じた複数のサイズのものが揃えられ、前記積層体のサイズに基づいて選択された一つの吸着部が前記第1の可撓性部材に着脱自在に装着される請求項9又は10に記載の電子デバイスの製造方法。

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