JP6546496B2 - 半導体パワーモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、プリント基板の貫通孔に圧入した伝熱体にベアチップを搭載接合し、ベアチップから発生した熱量をヒートシンクに放熱するに当たり、熱拡散を行うヒートスプレッダを伝熱体とヒートシンクとの間に介在させるようにした半導体パワーモジュールに関する。
図6は従来例の半導体パワーモジュールの構成を示す断面図である。図6に示すように、プリント基板1における円筒形の貫通孔1aに圧入された円柱形の伝熱体(圧入銅)2の上面にプラスチックなどでパッケージ化されていないベアチップ3が搭載接合されている。伝熱体2の下面はプリント基板1の下面とほぼ面一となっている。伝熱体2をヒートシンク7に対して絶縁材8を介する状態で熱結合するのに、もし伝熱体2を直接的に絶縁材8に接合する場合には、熱抵抗が比較的高いものとなってしまう(図9参照)。またもし伝熱体2の直径をより大きくすると、熱抵抗は低下するものの、配線パターン10の禁止領域が増加してしまう(図8参照)。
そこで、図6に示すように伝熱体2とヒートシンク(放熱器)7上の絶縁材8との間にヒートスプレッダ(熱拡散体)5を介在させるように構成し、そのヒートスプレッダ5の面積を伝熱体2よりも大きなものに構成している。すなわち、断面積の大きな金属製のヒートスプレッダ5に熱を伝達すると、ヒートスプレッダ5内で熱の拡散が促される。その結果、ヒートスプレッダ5での熱抵抗は伝熱体2での熱抵抗よりも小さなものとなり、全体的な熱抵抗を低下させることができる。
特開2007−81379号公報 特開2009−81246号公報
しかし、図6に示した断面積拡張のヒートスプレッダ5は薄肉な直方体形状を呈するものである。その様子を図7の斜視図に示す。直方体形状のヒートスプレッダ5の上面の全体領域がプリント基板1の下面と接触するため、プリント基板1の下面における配線パターン10の有効面積を減少させてしまい、ひいては半導体パワーモジュールの小型化に対する阻害要因となる。なお、図6、図7において、6は伝熱体2の下面に対してヒートスプレッダ5の上面を熱結合するハンダ(ソルダー)である。
また、伝熱体2とヒートスプレッダ5とはハンダ接合されるが、柱形の伝熱体2の軸線に対して薄肉直方体のヒートスプレッダ5の軸線が合致する同心状配置としなければ高い放熱効果は期待できない。そのためハンダ接合に際しては、伝熱体2ひいてはプリント基板1とヒートスプレッダ5との間の高精度な位置決め作業ないし位置決め治具が不可欠となり、半導体パワーモジュールのコストアップを招く。
本発明はこのような事情に鑑みて創作したものであり、半導体パワーモジュールに関して、放熱効果を高めながら、配線パターンの有効面積の減少を抑制し、半導体パワーモジュールの小型化を促進できるようにすることを目的としている。
本発明は、次の手段を講じることにより上記の課題を解決する。
本発明による半導体パワーモジュールは、
配線パターンが形成され、板厚方向に貫通孔が形成されたプリント基板と、
前記プリント基板の貫通孔に圧入された伝熱体と、
前記貫通孔のキャビティ内において前記伝熱体の上面に搭載接合され、前記プリント基板上に形成された配線パターンに対してワイヤボンディングされているベアチップと、
截頭錐体形状の主部を有し、その上面の截頭面の径が前記伝熱体の径と実質的に同じで、前記截頭面と前記伝熱体の下面とが同心同径重ね合わせ状態で熱結合されているヒートスプレッダと、
前記ヒートスプレッダの下面に対して絶縁材を介して接合されたヒートシンクとを有し、さらに、
前記伝熱体の下面が前記貫通孔の最下位置より上位位置に位置し、
前記ヒートスプレッダは前記プリント基板の肉厚範囲内で前記貫通孔内に存在し、その下面は前記プリント基板の下面とほぼ面一になっていることを特徴としている。
上記構成の本発明の半導体パワーモジュールは、プリント基板の貫通孔に圧入された伝熱体とヒートシンクとの間を中継してベアチップの熱を伝熱体からヒートシンクへ放熱するための放熱中継部材としてのヒートスプレッダを設けており、そのヒートスプレッダの形状を截頭錐体形状としている。ヒートスプレッダはその断面形状が軸線に沿って伝熱体と接触する截頭面からヒートシンクと接触する下面に近づくにつれて末広がり(下広がり)状に拡張していく。すなわち、伝熱体からの受熱面積に対してヒートシンクへの放熱面積を大きくしてあるので熱拡散性が高いものとなり、外周面の全面が軸線と平行である柱形のヒートスプレッダを用いる場合に比べて、伝熱体からヒートシンクへ向かう放熱経路での熱抵抗を小さなものにすることが可能となる。
ところで、截頭錐体形状のヒートスプレッダではなく、外周面の全面が軸線と平行である柱形のヒートスプレッダとしてその断面積が伝熱体よりも大きいものを用いるならば、その柱形のヒートスプレッダの上面がプリント基板の下面に接触することとなって、その接触領域には配線パターンを配置することができなくなる。つまり、配線パターンの禁止領域が増大してしまう。これに対して、本発明ではヒートスプレッダを截頭錐体形状としてあるので、配線パターンの禁止領域の増大化を抑制し、所定の配線パターン有効面積を容易に確保することが可能となる。
さらに、互いに熱結合される伝熱体とヒートスプレッダとの関係について、伝熱体を柱形に構成するとともに、ヒートスプレッダを截頭錐体形状に構成し、さらにヒートスプレッダの上面の截頭面の径を伝熱体の径と実質的に同じにし、ヒートスプレッダの截頭面と伝熱体の下面とを同心状態つまり全面一致状態で熱結合している。伝熱体と截頭錐体形状の主部を有するヒートスプレッダとのハンダ付けなどによる熱結合の際に、溶融ハンダの界面張力を利用したセルフアライメント(自己整合)機能を働かせて、伝熱体と截頭錐体形状の主部を有するヒートスプレッダとの正確な中心合わせ状態の位置決めを容易に実現することが可能となる。なお、前記伝熱体と前記ヒートスプレッダとの熱結合はハンダ接合とするのが一般的である。溶融したハンダには界面張力によるセルフアライメント作用がある。すなわち、放熱効果がなくなってしまうずれ代領域の発生がなく、全方位にわたって均等な放熱作用が期待でき、高い放熱効果を発揮させることが可能となる。
併せて、伝熱体に対するヒートスプレッダの中心合わせが溶融ハンダの界面張力によるセルフアライメント機能を利用できるので、特別な位置合わせのための治具は不要となり、コストアップの抑制に有効である。
さらに、前記貫通孔はその下側部の内周面が前記ヒートスプレッダを収容させる截頭錐体形状に拡径され、前記伝熱体の下面が前記貫通孔の最下位置より上位位置に位置し、前記ヒートスプレッダは前記プリント基板の肉厚範囲内で前記貫通孔の下側部内に存在し、その下面は前記プリント基板の下面とほぼ面一となっている。この場合、プリント基板の貫通孔に圧入された伝熱体は、その下面が貫通孔の最下位置より上位位置に位置する。そして、ヒートスプレッダの下面がプリント基板の下面に対して面一となっている。絶縁材はプリント基板の下面に接触し、その面積はヒートシンクの上面の面積とほぼ同じになっている。
この構成においては、ヒートスプレッダのテーパー外周面がプリント基板の板厚方向(貫通孔の軸線方向)でその肉厚範囲内に位置し、プリント基板の板面方向に沿ってプリント基板内層の配線パターンの領域がテーパー外周面の展開領域に臨んでいる。すなわち、プリント基板内層の配線パターンの有効面積の確保に有利に作用する。
本発明によれば、放熱効果を高めるために伝熱体の寸法ひいてはプリント基板に形成する貫通孔の寸法を大きくしなくてもよいので、放熱効果を高めながら、配線パターンの有効面積の減少を抑制することができる。その結果として、半導体パワーモジュールの小型化を有効に促進することができる。
参考例における半導体パワーモジュールの構成を示す断面図 参考例における半導体パワーモジュールの構成を示す要部の斜視図 本発明の実施例における半導体パワーモジュールの構成を示す断面図 半導体パワーモジュールの配線パターン禁止領域と熱抵抗との相関関係の特性図 本発明の実施例におけるボンディングワイヤ最短化の説明図 従来例の半導体パワーモジュールの構成を示す断面図 従来例の半導体パワーモジュールの構成を示す要部の斜視図 第1の比較例の半導体パワーモジュールの構成を示す断面図 第2の比較例の半導体パワーモジュールの構造を示す断面図
以下、上記構成の本発明の半導体パワーモジュールにつき、その実施の形態を具体的な実施例のレベルで詳しく説明する。
参考例〕
図1は参考例における半導体パワーモジュールの構成を示す断面図、図2はその要部の斜視図である。これらの図において、1は上面に配線パターン(図示せず)が形成され、板厚方向(上下方向)に円筒形の貫通孔1aが形成されたプリント基板(リジッド基板)、2はプリント基板1の貫通孔1aに圧入され、下面が貫通孔1aの最下位置に位置し、上面が貫通孔1aの最上位置より下位位置に位置する円柱形(中実円柱)の伝熱体である。中実というのは、内部が空洞でない、中身の詰まった立体物のことである。伝熱体2は熱伝導率の高い銅で構成されており、圧入銅とも呼ばれる。円柱形の伝熱体2の外径は貫通孔1aの内径よりわずかに大きくて、貫通孔1aに対する伝熱体2の挿入は摩擦抵抗の大きな圧入となっており、伝熱体2はプリント基板1に対して強固に固定されている。貫通孔1aのうち伝熱体2の存在しない上側部はキャビティ(凹所)1bとなっている。
3はプリント基板1のキャビティ1b内において円柱形の伝熱体2の上面に搭載接合されたベアチップ、4はベアチップ3上の端子とプリント基板1上に形成された配線パターンにおける端子との間を電気的に接続(ワイヤボンディング)するボンディングワイヤである。5は上半部の截頭円錐体形状の主部5aと円柱状の下半部5bとを有するヒートスプレッダであり、その上面の截頭円面5a1の直径は円柱形の伝熱体2の直径と実質的に同じで、截頭円面5a1と伝熱体2の下面とが同心同径重ね合わせ状態で熱結合されている。ヒートスプレッダ5の上半部の截頭円錐体形状の主部5aの外周面のうち上面の截頭円面5a1を除いた部分がテーパー外周面5a2である。6は伝熱体2の下面に対してヒートスプレッダ5の上面の截頭円面5a1を熱結合するハンダである。7は放熱機能を備えたヒートシンクであり、平板状基体7aと複数の平行な放熱フィン7bとが高い熱伝導率を有する金属で一体的に成形されている。
なお、ヒートスプレッダ5としては、円柱状の下半部5bを省略し、テーパー外周面5a2が最下面まで延出している截頭円錐体形状の主部5aのみで構成してもよい。この場合、主部5aの下面が以下に示す絶縁材8を介してヒートシンク7に接続される。
8はヒートスプレッダ5の下面とヒートシンク7の平板状基体7aの上面との間に介在される薄肉な円盤状の絶縁材であり、ヒートスプレッダ5とヒートシンク7の両者に対して接着剤をもって接合されている。
なお、接着剤に代えてネジ等の締結部材を用いてヒートスプレッダ5とヒートシンク7とを接合してもよい。
電子的な高周波動作のために昇温の著しいベアチップ3の温度を下げるために、ベアチップ3を伝熱体2に搭載接合し、伝熱体2をハンダ6を介してヒートスプレッダ5に熱結合している。ヒートスプレッダ5から放熱作用の高いヒートシンク7に熱を逃がすのであるが、ベアチップ3の下面の電位はヒートシンク7に対して電気的に絶縁されている必要がある。そのために、ヒートスプレッダ5とヒートシンク7との間に絶縁材8を介在させている。その絶縁材8の面積はヒートスプレッダ5の下面の面積よりも大きくなっている。
参考例の半導体パワーモジュールにおいては、ヒートスプレッダ5はプリント基板1の肉厚範囲外すなわちプリント基板1の下面より下方位置に存在し、その上面の截頭円面5a1はプリント基板1の下面とほぼ面一になっている。プリント基板1の貫通孔1aに圧入された伝熱体2の下面は貫通孔1aの最下位置に位置している。
ベアチップ3の熱は熱抵抗の充分に低い円柱形の伝熱体2を介して截頭円錐体形状の主部5aを有するヒートスプレッダ5に効率的に伝えられる。伝熱体2は中身の詰まった中実円柱形であり、複数本のスルーホールの集合に比べて熱容量が格段に大きく、熱抵抗が低減化され、ベアチップ3からの放熱効果も向上している。
伝熱体2からヒートシンク7への放熱を両者間に絶縁材8を介在させる状態で実現する構造においては、全体の放熱抵抗は絶縁材8の熱抵抗で決まってしまう。放熱性能を上げるには、伝熱体2の断面積を増やすしかない。その場合は例えば第1の比較例を示す図8のようになり、伝熱体2の占有領域が板面方向に広がる分だけ配線パターン10の領域が減少するため、結果的にパワーモジュールの小型化が阻害される。
この不都合の解決策の1つに、図6に示すように、円柱形の伝熱体2よりも断面積の大きなヒートスプレッダ5を用いることが挙げられる。すなわち、断面積の大きな金属製のヒートスプレッダ5に熱を伝達すると、ヒートスプレッダ5内で熱の拡散が促される。その結果、ヒートスプレッダ5での熱抵抗は伝熱体2での熱抵抗よりも小さなものとなり、全体的な熱抵抗を低下させることは可能ではある。
しかし、図6に示した断面積拡張のヒートスプレッダ5は図7で説明したように薄肉な直方体形状を呈するものであり、直方体上面の全体領域がプリント基板1の下面と接触するため、配線パターンの有効面積を減少させてしまい、ひいては半導体パワーモジュールの小型化に対する阻害要因となる。
また、伝熱体2とヒートスプレッダ5とはハンダ接合されるが、円柱形の伝熱体2の軸線に対して薄肉直方体のヒートスプレッダ5の軸線が合致する同心状配置としなければ高い放熱効果は期待できない。そのためハンダ接合に際しては、伝熱体2ひいてはプリント基板1とヒートスプレッダ5との間の高精度な位置決め作業ないし位置決め治具が不可欠となり、半導体パワーモジュールのコストアップを招く。
この点に関して、参考例では次のような工夫が講じられている。
伝熱体2が円柱形であることに対応させてヒートスプレッダ5を截頭円錐体形状に構成し、さらにヒートスプレッダ5の上面の截頭円面5a1の直径を円柱形の伝熱体2の直径と実質的に同じにしている。円柱形の伝熱体2に対する截頭円錐体形状の主部5aを有するヒートスプレッダ5のハンダ付けによる熱結合においては、リフローソルダリングが行われる。すなわち、ハンダ付け部に予めハンダ層を設けておき、これらハンダ付け部のハンダ層を突き合わせ、加熱溶融させて熱結合する。
この熱結合の際に、溶融ハンダの界面張力によるセルフアライメント機能が働き、円柱形の伝熱体2と截頭円錐体形状の主部5aを有するヒートスプレッダ5とが正確な中心合わせ状態で位置決めされ、一体接合される。その結果、円柱形の伝熱体2の下面とヒートスプレッダ5の上面の截頭円面5a1との間にずれ代領域が発生することがない。
円柱形の伝熱体2の下面とヒートスプレッダ5の上面の截頭円面5a1とは正確な中心合わせ状態のもと全面積領域にわたって実質的完全に重なり合うことができる。すなわち、放熱効果がなくなってしまうずれ代領域の発生がなく、全方位にわたって均等な放熱作用が期待でき、高い放熱効果を発揮させることができる。
このように、伝熱体2に対するヒートスプレッダ5の中心合わせが溶融ハンダの界面張力によるセルフアライメント機能を利用できるので、特別な位置合わせのための治具は不要となり、コストアップの抑制に有効である。
さらに、ヒートスプレッダ5はプリント基板1の肉厚範囲外すなわちプリント基板1の下面より下方位置に存在し、その上面の截頭円面5a1はプリント基板1の下面とほぼ面一になっている。この場合、ヒートスプレッダ5のテーパー外周面5a2とプリント基板1の下面との間に断面三角形状のスペース9が生じるため、そのスペース9をプリント基板1の下面での配線パターン10の領域として利用できる。すなわち、配線パターン10の有効面積確保に有用となる。ひいては、半導体パワーモジュールの小型化に有利に作用する。これは、ヒートスプレッダ5の主部5aを截頭円錐体形状としていることによる。
上半部の截頭円錐体形状の主部5aと円柱状の下半部5bとを有するヒートスプレッダ5または主部5aのみからなるヒートスプレッダ5の製作に際しては、容易に通常のプレス機で対応できるため、コストアップを抑制しながら放熱性能の向上が期待できる。
〔実施例〕
図3は本発明の実施例における半導体パワーモジュールの構成を示す断面図である。実施例は上記した参考例の改良型に相当し、ヒートスプレッダをプリント基板内に埋め込み、プリント基板内層の配線パターンの有効面積を拡張するものである。図3において、参考例の図1、図2で用いたのと同一符号は同一の構成要素を指すものとし、詳しい説明は省略する。
本実施例にあっては、プリント基板1における貫通孔1aはその下側部の内周面1cがヒートスプレッダ5を密接状態で収容させる截頭円錐体形状に拡径されている。ヒートスプレッダ5はプリント基板1の肉厚範囲内で貫通孔1aの下側部内に存在し、その下面(円面)はプリント基板1の下面とほぼ面一になっている。この場合、プリント基板1の貫通孔1aに圧入された円柱形の伝熱体2は、その下面が貫通孔1aの最下位置より上位位置に位置し、ヒートスプレッダ5の下面がプリント基板1の下面に対して面一となっている。
なお、この実施例でも、円柱状の下半部5bを省略し、テーパー外周面5a2が最下面まで延出している截頭円錐体形状の主部5aのみで構成されたヒートスプレッダ5を用いてもよい。この場合、主部5aの下面が絶縁材8を介してヒートシンク7に接続される。
絶縁材8はプリント基板1の下面に接触し、その形状はヒートシンク7の平板状基体7aと同形で、その面積は平板状基体7aの上面の面積とほぼ同じになっている。
ヒートスプレッダ5のテーパー外周面5a2がプリント基板1の板厚方向(貫通孔1aの軸線方向)でその肉厚範囲内に位置し、プリント基板1の板面方向に沿ってプリント基板内層の配線パターン11の領域がテーパー外周面5a2の展開領域に臨んでいる。すなわち、プリント基板内層の配線パターン11の有効面積の確保に有利に作用する。
〔数値データ〕
図9は第2の比較例の半導体パワーモジュールの構造を示す断面図である。この場合の伝熱体2の直径を3mm、厚さ2mm、伝熱体2を構成する銅の熱伝導率を398W/m・Kとすると、熱抵抗θは、
熱抵抗θ=厚さ/(熱伝導率・面積)
=2×10-3 /(398×π×(1.5×10-3 2
≒0.71〔K/W〕
となる。
截頭円錐体形状の主部5aを有するヒートスプレッダ5の熱抵抗についても同様の計算が使えるが、熱は45°の広がりが期待できるため、簡易計算する場合、下記寸法で熱抵抗の試算ができる。
熱抵抗θ=厚さ/(熱伝導率・(a2 +2a・厚さ))
ここでaは伝熱体2の直径であり、
熱抵抗θ=2×10-3/(398×((3×10-32
+2×(3×10-3)×2×10-3
≒0.24〔K/W〕
これは図9の半導体パワーモジュールに比べて約33.7パーセントに相当し、熱抵抗はほぼ3分の1まで低減されている。
円盤状の絶縁材8について安全規格で要求されている厚さ寸法は0.4mm以上、耐圧は2.5kVである。この要求仕様を満たしリーズナブルコストで市販されている熱伝導率は4.1W/m・K程度である。この熱伝導率と面積から熱抵抗が求まる。円盤状の絶縁材8の熱伝導率は伝熱体2を構成する金属と比較して2桁異なる。そのため、全体の熱抵抗はほぼ円盤状の絶縁材8で決まってしまう。各項目の計算を行うと表1のようになる。
Figure 0006546496
図9に対し、配線パターンの禁止領域は変わりなく、熱抵抗は4倍程度改良されており、同一構造で電源の効率が同一であれば、出力電力を約4倍上げることが可能である。
また、図8に対し、熱抵抗はほぼ同一値を示しながら、配線パターンの禁止領域面積は1/2にまで低減することが可能で、小型電源を開発する上で、上記実施例は非常に有効である。
なお、上記実施例では、円柱形の伝熱体と、この伝熱体の直径と実質的に同じ直径の截頭円面を有する截頭円錐体形状の主部を有するヒートスプレッダとを備えた半導体モジュールとすることで、伝熱体に搭載接合されたベアチップからの発熱を放射状に効率的に伝熱・拡散させることが可能となっているが、円形に限定されず、本発明の作用効果を奏する限り、柱形の伝熱体と、この伝熱体の径と実質的に同径の截頭面を有する截頭錐体形状の主部を有するヒートスプレッダとを備えた半導体モジュールであってもよい。ここで、径とは、例えば楕円形であれば短径と直径、矩形であれば一辺(長辺または短辺)と対角長のように図形の大きさを代表する差し渡し寸法をいう。
本発明の上記の実施例にあっては、ボンディングワイヤ4の最短化が考慮されている。すなわち、ベアチップ3をプリント基板1のキャビティ1b内に配置した上で、ベアチップ3の上面の高さ位置をプリント基板1の上面よりも低い位置に設定している。
もし、図5(a)に示すように、ベアチップ3をプリント基板1の上面に搭載していると、ボンディングワイヤ4が相当に長いものになってしまう。それは、ベアチップ3の端縁上方においてベアチップ3の上面とボンディングワイヤ4との間に所定の絶縁高さ距離hを確保する必要があることに加え、ベアチップ3の上面とプリント基板1の上面との落差Hをカバーするだけの長さを必要としていることに起因している。
そこで、図5(b)に示すように、プリント基板1にキャビティ1bを設け、そのキャビティ1b内にベアチップ3を配置する対策が考えられる。この場合は、図5(a)の場合の落差Hがキャビティ1bの深さに吸収されることとなり、ボンディングワイヤ4の長さを短くすることができる。
しかし、ベアチップ3の上面とボンディングワイヤ4との間に所定の絶縁高さ距離hについてはキャビティ1bの深さに吸収されていない。それは、ベアチップ3の上面の高さ位置がプリント基板1の上面の高さ位置と同じになっていることに起因している。
そこで、図5(c)に示すように、ベアチップ3をプリント基板1のキャビティ1b内に配置した上で、ベアチップ3の上面の高さ位置をプリント基板1の上面よりも低い位置に設定することとしている。すると、キャビティ1bの深さは、図5(a)に示すベアチップ3の上面とプリント基板1の上面との落差Hに加えてベアチップ3の上面とボンディングワイヤ4との間に所定の絶縁高さ距離hについても、これらを吸収することが可能となっている。よって、ボンディングワイヤ4の長さを最短化することができる。
ボンディングワイヤ4の最短化は、半導体チップの高周波駆動において高性能動作を保証することにつながる。特に、既存の半導体であるIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やSi系半導体に代わる次世代の半導体の高周波駆動のGaN(窒化ガリウム)やSiC(シリコンカーバイド)において有用である。とりわけボンディングワイヤの長さが長いと、そのインダクタンスの影響を受けてリンギング(信号波形の歪みの一種で、限られた帯域をもつ電気回路において入力信号が急に変化したときの波形の立ち上がり部分に振動波形を生じ応答性の悪化を招く現象)が発生するが、この不都合を回避する技術としてすぐれている。
さらに、図5(c)の場合には、プリント基板1のキャビティ1bの形状について、その開口端縁部が直角エッジ1dを形成しており、ボンディングワイヤ4はこの直角エッジ1dに近接している関係で、ボンディングワイヤ4が直角エッジ1dから応力を受けて切断されてしまうおそれがある。
そこで、図5(d)に示すように、キャビティ1bの開口端縁部をテーパー内周面1eに形成する。上記した実施例でも図5(d)相当の構成を採用している。すなわち、ベアチップ3の上面の高さ位置をプリント基板1の上面よりも低い位置に設定し、かつ、キャビティ1bの開口端縁部をテーパー内周面1eに形成してあるので、ボンディングワイヤ4の長さの最短化とともにボンディングワイヤ4の切断を回避する機能を発揮することができる。
本発明は、プリント基板の貫通孔に圧入した伝熱体にベアチップを搭載接合し、ベアチップに発生する熱量をヒートシンクに放熱するに当たり、放熱効果を高めながら、配線パターンの有効面積の減少を抑制し、半導体パワーモジュールの小型化を促進する技術として有用である。
1 プリント基板
1a 貫通孔
1b キャビティ
2 伝熱体
3 ベアチップ
4 ボンディングワイヤ
5 ヒートスプレッダ
5a 截頭円錐体形状の主部
5a1 截頭円面
5a2 テーパー外周面
5b 円柱状の下半部
6 ハンダ
7 ヒートシンク
8 絶縁材
10 配線パターン

Claims (3)

  1. 配線パターンが形成され、板厚方向に貫通孔が形成されたプリント基板と、
    前記プリント基板の貫通孔に圧入された伝熱体と、
    前記貫通孔のキャビティ内において前記伝熱体の上面に搭載接合され、前記プリント基板上に形成された配線パターンに対してワイヤボンディングされているベアチップと、
    截頭錐体形状の主部を有し、その上面の截頭面の径が前記伝熱体の径と実質的に同じで、前記截頭面と前記伝熱体の下面とが同心同径重ね合わせ状態で熱結合されているヒートスプレッダと、
    前記ヒートスプレッダの下面に対して絶縁材を介して接合されたヒートシンクとを有し、さらに、
    前記伝熱体の下面が前記貫通孔の最下位置より上位位置に位置し、
    前記ヒートスプレッダは前記プリント基板の肉厚範囲内で前記貫通孔内に存在し、その下面は前記プリント基板の下面とほぼ面一になっていることを特徴とする半導体パワーモジュール。
  2. 前記伝熱体と前記ヒートスプレッダとの熱結合はハンダ接合である請求項1に記載の半導体パワーモジュール。
  3. 前記伝熱体の面が前記貫通孔の最位置より位位置に位置し、
    前記ベアチップはその上面の高さ位置が前記プリント基板の上面よりも低位位置となっている請求項1に記載の半導体パワーモジュール。
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