JP6545675B2 - ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物を含む組成物を含むタイヤ - Google Patents

ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物を含む組成物を含むタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ、さらに詳細には、そのトレッドの組成物がジアクリル酸誘導体および過酸化物を含むタイヤに関する。
そのような組成物は、タイヤトレッドではない対象物に関して、ある種の背景技術文献に記載されている。例えば、文献US 2003/0065076号は、エラストマー、補強用充填剤、ジアクリル酸亜鉛またはジメタクリル酸亜鉛および過酸化物を含み、耐摩耗性を改良する効果を有する軍用戦車軌道用の組成物を記載している。この文献においては、一方の過酸化物と他方のジアクリル酸亜鉛またはジメタクリル酸亜鉛との含有量間の比は、実施例によれば、0.1;0.12または0.15の値を有する。
同様に、文献US 2005/0084638号は、これもまた、エラストマー、ジアクリル酸亜鉛および過酸化物を含む懸垂装置の吹き流しを被覆するための混合物の組成を記載している。この文献においては、過酸化物とジアクリル酸亜鉛との含有量間の比は、実施例によれば、0.15または0.2の値を有する。
タイヤの、さらに詳細にはタイヤトレッドの特定の分野においては、燃料節減および環境保護の必要性が優先事項となっていることから、必然的に、低下した転がり抵抗性を有するタイヤをそのタイヤの他の性質に影響を及ぼすことなく製造し、この制約はタイヤトレッドにおいて特に高いことが判明している。製造業者は、この転がり抵抗性を種々の方法で、特に、シリカを上記混合物中に補強用充填剤として導入することによって低下させることを可能にするタイヤ組成物を開発してきている。
にもかかわらず、製造業者等は、依然として、タイヤトレッドの転がり抵抗性をさらに低下させ得るための解決法を探求しており、そうした中で、本出願法人は、驚くべきことに、ヒステリシスを、タイヤゴム組成物中で、補強用充填剤含有量の低減によって有意に低下させ得ることを見出した;上記組成物は、ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物を含み、過酸化物含有量とジアクリル酸亜鉛誘導体含有量間の適切な比率を選択することを条件とする。
さらにまた、この解決法は、背景技術組成物に関連する多くの他の利点、特に、熱的および熱的・酸化性条件下での改良されたエージング防止性を有し得る。
従って、本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマー、下記の式(I)の亜鉛塩の形のジアクリル酸亜鉛誘導体:
Figure 0006545675
(I)

(式中、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子、或いは線状、枝分れまたは環状のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基およびアリール基から選ばれ、必要に応じて、1個以上のヘテロ原子によって遮断されていてもよいC1〜C7の炭化水素基を示し;R2およびR3は、一緒に非芳香環を形成し得る)をベースとするゴム組成物を含むトレッドを備えたタイヤに関し;上記ゴム組成物は、さらに、過酸化物を含み、ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物の各含有量は、上記過酸化物含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比が0.09以下であるようなものであり;上記組成物は、補強用充填剤を含まないか、或いは50phr未満の補強用充填剤を含み、上記充填剤含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比が2以下であることを特徴とする。
好ましくは、本発明は、R1、R2およびR3が、個々に、水素原子またはメチル基を示す、上記で定義したようなタイヤに関する。さらに好ましくは、R2およびR3は、各々、水素原子を示す。この場合も、さらに好ましくは、R1は、メチル基を示す。
好ましくは、本発明は、上記組成物中のジアクリル酸亜鉛誘導体の量が、10〜50phr (エラストマー100質量部当りの質量部)、好ましくは20〜30phrの範囲内である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、上記組成物中の過酸化物が、好ましくは3phr以下の量で存在する有機過酸化物である、上記で定義したようなタイヤに関する。さらに好ましくは、上記組成物中の過酸化物の量は、0.1〜3phr、さらの好ましくは0.2〜2phr、さらにより好ましくは0.25〜1phrの範囲内である。
好ましくは、本発明は、上記過酸化物含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比が、0.05以下、好ましくは0.04以下、さらに好ましくは0.02以下である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、上記で定義したようなタイヤに関する。さらに好ましくは、上記ジエンエラストマーは、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンとスチレンのコポリマー、ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマー、イソプレンとスチレンのコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる。
好ましくは、本発明は、補強用充填剤の含有量が、5〜45phr、さらに好ましくは10〜40phr、さらに良好には15〜35phrの範囲内である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、補強用充填剤が、カーボンブラック、シリカまたはこれらの混合物である、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、上記補強用充填剤は、主として、カーボンブラックからなる。
好ましくは、本発明は、上記充填剤含有量対上記ジアクリル酸亜鉛含有量の比が、0.3〜2、好ましくは0.7〜1.3の範囲内である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、上記組成物が加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与体を含有しないか、或いは0.5未満のこれら分子状イオウまたはイオウ供与体を含む、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、上記組成物は、加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与体を含有しないか、或いは0.3未満、好ましくは0.1未満のこれら分子状イオウまたはイオウ供与体を含む。好ましくは、上記組成物は、加硫促進剤を含有しない。
好ましくは、本発明は、上記組成物が酸化防止剤を含有していない、上記で定義したようなタイヤに関する。
この場合も好ましくは、本発明は、上記組成物が、さらに、好ましくは可塑化用樹脂、増量剤オイルまたはこれらの混合物から選ばれた可塑剤を含む、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明に従うタイヤは、二輪車、乗用車、或いは、大型車(即ち、地下鉄列車、バス、道路外車両および大型道路輸送車(トラック、トラクター、トレーラーのような))、或いは、航空機、または土木工事用、農業用もしくは操作用車両に装着することを意図するタイヤ類から選ばれる。
I. 上記トレッドの組成物の構成成分
本発明に従うタイヤのトレッドのゴム組成物は、以下の構成成分をベースとする:式(I)の亜鉛塩の形のジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物;ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物の各含有量は、上記過酸化物含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比が0.09以下であるようなものであり;上記組成物は、補強用充填剤を含まないか、或いは50phr未満の補強用充填剤を含み、上記充填剤含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比は2以下である。
本出願においては、“phr”なる表現は、知られている通り、エラストマー100質量部当りの質量部を意味する。従って、上記組成物の各構成成分の質量による量は、慣例によって値100であるとみなしたエラストマーの質量による総量に対して表す。
“ベースとする組成物”なる表現は、使用する各種ベース構成成分の混合物および/または反応生成物を含む組成物を意味するものと理解すべきである;これら構成成分のある種のものは、上記組成物の種々の製造段階において或いはその後の硬化、出発時に製造したままの組成物の変性中に、少なくとも部分的に互いに反応し得るか或いは反応するように意図する。
本説明においては、特に明確に断らない限り、示す全てのパーセント(%)は、質量パーセントである。さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の範囲は、いずれも、aよりも大きくからbよりも小さいまでの範囲の値の領域を示し(即ち、限界値aとbは除外する)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の範囲は、いずれも、aからbまでの範囲の値の領域を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを含む)。
本発明の意味の範囲内において、また、当業者にとっては知られている通り、トレッドとは、走行表面と接触するタイヤの層を意味するものと理解されたい。事実、タイヤ内では、下記の3つのタイプの領域を定義することが可能である:
・タイヤの内部領域、即ち、外側領域と内側領域の間の領域。この領域は、この場合タイヤの内部層と称する層またはプライを含む。これらの層またはプライは、例えば、タイヤのカーカスプライ、トレッド副層或いは外気またはタイヤの膨張ガスと接触しない任意の他の層である。
・膨張ガスと接触している半径方向内側領域;この領域は、一般に、膨張ガスに対して気密性であり、内部ライナーとも称する層からなる。
・外気と接触している半径方向外側領域;この領域は、本質的に、タイヤのトレッドおよび外側側壁からなる。タイヤトレッドは、タイヤベルトの頂部上に半径方向に位置し、従って、走行表面と接触する層を構成する。
I.1. ジエンエラストマー
本発明のタイヤのトレッド組成物は、単独種のジエンエラストマーまたは複数種のジエンエラストマーの混合物を含有し得る。
“ジエン”タイプのエラストマー(または“ゴム”、2つの用語は同義であるとみなす)は、知られている通り、ジエンモノマー(2個の共役型または非共役型炭素・炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも部分的に由来するエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきことを思い起こされたい。
ジエンエラストマーは、2つのカテゴリー、即ち、“本質的に不飽和”または“本質的に飽和”に分類し得る。“本質的に不飽和”なる表現は、一般に、15%(モル%)よりも多いジエン由来の単位(共役ジエン)含有量を有する共役ジエンモノマーに少なくとも部分的に由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい;従って、ブチルゴムまたはEPDMタイプのジエンとα‐オレフィンとのコポリマーのようなジエンエラストマーは、上記の定義に属さず、特に、“本質的に飽和”のジエンエラストマー(低いまたは極めて低い、常に15%よりも低いジエン由来の単位含有量)として説明し得る。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては“高不飽和”ジエンエラストマーなる表現は、特に、50%よりも多いジエン由来の単位(共役ジエン)含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
これらの定義を考慮すれば、本発明に従うトレッド組成物において使用することのできるジエンエラストマーは、さらに詳細には、下記を意味するものと理解されたい:
(a) 4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーを重合させることによって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種以上の共役ジエンを他のジエンまたは8〜20個の炭素原子を有する1種以上のビニル芳香族化合物と共重合させることによって得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個の炭素原子を含有するα‐オレフィンを、6〜12個の炭素原子を含有する非共役ジエンモノマーと共重合させることによって得られる3成分コポリマー、例えば、上記タイプの非共役ジエンモノマー、例えば、特に1,4‐ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンと一緒のエチレンおよびプロピレンから得られるエラストマーのような;
(d) イソブテンとイソプレンのコポリマー(ブチルゴム)、さらにまた、このタイプのコポリマーのハロゲン化形、特に、塩素化または臭素化形。
本発明は、任意のタイプのジエンエラストマーに当てはまるけれども、タイヤ技術における熟練者であれば、本発明は、好ましくは、特に上記タイプ(a)または(b)の本質的に不飽和のジエンエラストマーと一緒に使用するものであることを理解されたい。
適切な共役ジエンは、1,3‐ブタジエン;2‐メチル‐1,3‐ブタジエン;例えば、2,3‐ジメチル‐1,3-ブタジエン、2,3‐ジエチル‐1,3‐ブタジエン、2‐メチル‐3‐エチル‐1,3‐ブタジエンまたは2‐メチル‐3‐イソプロピル‐1,3‐ブタジエンのような2,3‐ジ(C1〜C5アルキル)‐1,3‐ブタジエン;アリール‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、2,4‐ヘキサジエンである。適切なビニル芳香族化合物は、例えば、スチレン;オルソ−、メタ−およびパラ−メチルスチレン;“ビニルトルエン”市販混合物;パラ‐(tert‐ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレンである。
上記のコポリマーは、99質量%と20質量%の間の量のジエン単位と1質量%と80質量%の間の量のビニル芳香族単位を含有し得る。上記エラストマーは、使用する重合条件、特に、変性剤および/またはランダム化剤の存在または不存在並びに使用する変性剤および/またはランダム化剤の量に依存する任意のミクロ構造を有し得る。上記エラストマーは、例えば、ブロック、ランダム、序列または微細序列エラストマーであり得、分散液中または溶液中で調製し得る;これらのエラストマーは、カップリング剤および/または星型枝分れ化剤或いは官能化剤によってカップリングしおよび/または星型枝分れ化し或いは官能化し得る。カーボンブラックにカップリングさせるには、例えば、C‐Sn結合を含む官能基または例えばベンゾフェノンのようなアミノ化官能基を挙げることができる;シリカのような補強用無機充填剤とカップリングさせるには、例えば、シラノール官能基またはシラノール末端を有するポリシロキサン官能基(例えば、FR 2 740 778号、US 6 013 718号およびWO 2008/141702号に記載されているような)、アルコキシシラン基(例えば、FR 2 765 882号またはUS 5 977 238号に記載されているような)、カルボキシル基(例えば、WO 01/92402号またはUS 6 815 473号、WO 2004/096865号またはUS 2006/0089445号に記載されているような)或いはポリエーテル基(例えば、EP 1 127 909号、US 6 503 973号、WO 2009/000750号およびWO 2009/000752号に記載されているような)を挙げることができる。また、官能化エラストマーの他の例としては、エポキシ化タイプのエラストマー(SBR、BR、NRまたはIRのような)を挙げることができる。
これらの官能化エラストマーは、他の官能化エラストマーまたは官能化していないエラストマーとのブレンドとして使用し得る。例えば、シラノール官能化エラストマーまたはシラノール末端ポリシロキサン官能化エラストマーは、スズとカップリングさせたまたはスズで星形枝分れさせたエラストマー(WO 11/042507号に記載されている)との混合物として使用することが官能である;後者は、5%〜50%、例えば、25%〜50%の含有量を示す。
ポリブタジエン、特に、4%と80%の間の1,2−単位含有量(モル%)を有するポリブジエンまたは80%よりも多いシス−1,4−単位含有量(モル%)を有するポリブタジエン;ポリイソプレン;ブタジエン/スチレンコポリマー、特に、0℃と−70℃の間、特に−10℃と−60℃の間のTg (ガラス転移温度(Tg)、規格ASTM D3418に従い測定)、5質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のスチレン含有量、4%と75%の間のブタジエン成分1,2−結合含有量(モル%)および10%と80%の間のトランス−1,4−結合含有量(モル%)を有するコポリマー;ブタジエン/イソプレンコポリマー、特に、5質量%と90質量%の間のイソプレン含有量および−40℃〜−80℃のTgを有するコポリマー;または、イソプレン/スチレンコポリマー、特に、5質量%と50質量%の間のスチレン含有量および−5℃と−60℃の間のTgを有するコポリマーが適している。ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合は、5質量%と50質量%の間、特に10質量%と40質量%の間のスチレン含有量、15質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のイソプレン含有量、5質量%と50質量%の間、特に20質量%と40質量%の間のブタジエン含有量、4%と85%の間のブタジエン成分1,2−単位含有量(モル%)、6%と80%の間のブタジエン成分トランス−1,4−単位含有量(モル%)、5%と70%の間のイソプレン成分1,2− プラス 3,4−単位含有量(モル%)および10%と50%の間のイソプレン成分トランス−1,4−単位含有量(モル%)を有するコポリマー、さらに一般的には、−20℃と−70℃の間のTgを有する任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが特に適している。
要するに、上記組成物のジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(“BR”と略記する)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる高不飽和ジエンエラストマーの群から選ばれる。そのようなコポリマーは、さらに好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)およびイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー(NBR)、ブタジエン/スチレン/アクリロニトリルコポリマー(NSBR)またはこれらの化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる。
1つの特定の実施態様によれば、上記組成物は、エマルジョン中で調製したSBR (“ESBR”)または溶液中で調製したSBR (“SSBR”)のいずれであれ、50〜100phrのSBRを含む。
もう1つの特定の実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、SBR/BRブレンド(混合物)である。
他の可能性ある実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、SBR/BR/NR (またはSBR/BR/IR)、BR/NR (またはBR/IR)或いはSBR/BR/NR (またはSBR/BR/IR)ブレンドである。
SBR (ESBRまたはSSBR)エラストマーの場合、特に、例えば20質量%と35質量%の間の中程度のスチレン含有量または例えば35〜45質量%の高スチレン含有量、15%と70%の間のブタジエン成分ビニル結合含有量、15%と75%の間のトランス−1,4−結合含有量(モル%)および−10℃と−55℃の間のTgを有するSBRを使用する;そのようなSBRは、有利には、好ましくは90%(モル%)よりも多いシス−1,4−結合を有するBRとの混合物として使用し得る。
NBRエラストマーの場合、15質量%と40質量%の間のアクリロニトリル含有量、15%と70%の間のブタジエン成分ビニル結合含有量および15%と75%の間のトランス−1,4−結合含有量(モル%)を有するNBRを使用する。
本発明のもう1つの好ましい実施態様によれば、上記ゴム組成物は、−70℃と0℃の間のTgを有する1種以上の“高Tg”ジエンエラストマーと−110℃と−80℃の間、より好ましくは−105℃と−90℃の間の“低Tgを有する1種以上のジエンエラストマーとのブレンドを含む。高Tgエラストマーは、好ましくは、S−SBR、E−SBR、天然ゴム、合成ポリイソプレン(好ましくは95%よりも高いシス−1,4−結合含有量(モル%)を示す)、BIR、SIR、SBIRおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選ばれる。低Tgエラストマーは、好ましくは、少なくとも70%に等しい含有量(モル%)のブタジエン単位を含む;低Tgエラストマーは、好ましくは、90%よりも多いシス‐1,4−結合含有量(モル%)を示すポリブタジエン(BR)からなる。
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、上記ゴム組成物は、例えば、30phrと90phrの間、特に40phrと90phrの高Tgエラストマーを低Tgエラストマーとのブレンドとして含む。本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、本発明に従う組成物の上記ジエンエラストマーは、90%よりも多いシス−1,4−結合含有量(モル%)を示すBR (低Tgエラストマーとして)と1種以上のS−SBRまたはE−SBR (高Tgエラストマー(1種以上)として)とのブレンドを含む。
I.2. ジアクリル酸亜鉛誘導体
本発明に従うタイヤは、下記の式(I)の亜鉛塩の形のジアクリル酸亜鉛誘導体を含む組成物を含むトレッドを備えている:
Figure 0006545675
(I)

(式中、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子、或いは線状、枝分れまたは環状のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基およびアリール基から選ばれ、必要に応じて、1個以上のヘテロ原子によって遮断されているC1〜C7の炭化水素基を示し;R2およびR3は、一緒になって非芳香環を形成し得る)。
環状アルキル基は、1個以上の環を含むアルキルを意味するものと理解されたい。
1個以上のヘテロ原子によって遮断された炭化水素基または鎖は、1個以上のヘテロ原子を含む基または鎖を意味するものと理解されたい;各ヘテロ原子は、上記の基または鎖の2個の炭素原子の間、上記の基または鎖の炭素原子と上記の基または鎖のもう1個のヘテロ原子との間或いは上記の基または鎖の2個の他のヘテロ原子の間に存在する。
ヘテロ原子(1個以上)は、窒素、イオウまたは酸素原子であり得る。
好ましくは、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子またはメチル基を示す。さらに好ましくは、R2およびR3は、各々、水素原子を示し、さらに、1つのこれもまた極めて好ましい選択枝によれば、R1は、メチル基を示す。
本発明に従うタイヤのトレッド組成物においては、ジアクリル酸亜鉛誘導体の量は、好ましくは、10〜50phr、好ましくは20〜30phrの範囲内である。50phrの含有量を越えると、分散性が悪化し、上記組成物の諸性質が劣化し得、一方、10phrの含有量よりも低いと、ジアクリル酸亜鉛誘導体の剛性化および補強に対する効果があまりはっきりしない。
例えば、ジアクリル酸亜鉛誘導体は、CRAY VALLEY社からの“DIMALINK 633”ジアクリル酸亜鉛(ZDA)またはCRAY VALLEY社からの“DIMALINK 634”ジメタクリル酸亜鉛 (ZDMA)のように商業的に見出せる。
I.3. 過酸化物
上記のジエンエラストマーおよびジアクリル酸亜鉛誘導体以外に、本発明に従うタイヤのトレッド組成物は、当業者にとって既知の任意の過酸化物であり得る過酸化物を含む。
当業者にとって周知である過酸化物のうちでは、本発明においては、有機過酸化物の群から選ばれる過酸化物、特に、ジクミルペルオキシド、アリールまたはジアリールペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、およびこれらの混合物から選ばれる過酸化物を使用するのがこのましい。
種々の包装製品が、商業的に存在し、それら製品の商標によって知られている;Hercules Powder Co.社からの“Dicup”、Noury van der Lande社からの“Perkadox Y12”、Montecatini Edison S.p.A.社からの“Peroximon F40”、Noury van der Lande社からの“Trigonox”、R.T.Vanderbilt Co.社からの“Varox”、またはWallace & Tiernan, Inc.社からの“Luperko”を挙げることができる。
好ましくは、本発明の前提条件において使用する過酸化物の量は、3phr以下である。好ましくは、上記組成物中の過酸化物の量は、0.1〜3phrの範囲内である。事実、0.1phrの量よりも少ないと、過酸化物の効果がはっきりせず、一方、一方、3phrよりも多いと、破断点伸び特性、ひいては組成物の強度特性を低下させる。さらに好ましくは、上記組成物中の過酸化物の量は0.2〜2phr、好ましくは0.25〜1phrの範囲内である。
上記で確認したジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物の量にもかかわらず、本発明においては、過酸化物含有量対ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比が0.09よりも低いことが重要である。そのようなレベルよりも多いと、上記ジアクリル酸亜鉛誘導体と過酸化物との相乗効果が、流動度および破断点伸びの点で、特にトレッドの応力を受けた組成物においてあまり有効ではない。好ましくは、上記過酸化物含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比は、0.05以下、好ましくは0.04以下、より好ましくは0.02以下である。
I.4. 補強用充填剤
上記のジエンエラストマー、ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物は、本発明を実施するのにこれら自体で十分である。にもかかわらず、本発明に従うタイヤのトレッド組成物は、補強用充填剤を含み得る。
補強用充填剤を供給する物理的状態は、粉末、微細真珠状粒子、顆粒、ビーズの形状または任意の他の適切な濃密化形のいずれであれ重要ではない。
タイヤの製造において使用することのできるゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用充填剤、例えば、カーボンブラックのような有機充填剤、シリカのような補強用無機充填剤、またはこれら2つのタイプの充填剤のブレンドを使用することができる。
全てのカーボンブラック、特に、“タイヤ級”ブラック類が、カーボンブラックとして適している。さらに詳細には、後者のうちでは、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100、200または300シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)が、或いは、目標とする用途次第で、より高級シリーズのブラック類(例えば、N660、N683またはN772)が挙げられる。カーボンブラックは、例えば、マスターバッチの形で、イソプレンエラストマー中に既に混入させていてもよい(例えば、出願 WO 97/36724号またはWO 99/16600号を参照されたい)。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例としては、出願 WO−A−2006/069792号、WO−A−2006/069793号、WO−A−2008/003434号およびWO−A−2008/003435号に記載されているような官能化ポリビニル有機充填剤を挙げることができる。
また、上記組成物は、1種類のシリカまたは数種のシリカのブレンドも含み得る。使用するシリカは、当業者にとって既知の任意の補強用シリカ、特に、共に450m2/g未満、好ましくは30〜400m2/gのBET表面積とCTAB比表面積を有する任意の沈降またはヒュームドシリカであり得る。高分散性沈降シリカ(“HDS”と称する)としては、例えば、Degussa社からの“Ultrasil”7000”および“Ultrasil 7005”シリカ類;Rhodia 社からの“Zeosil”1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ類;PPG社からの“Hi−Sil EZ150G”シリカ;Huber社からの“Zeopol”8715、8745または8755シリカ類、例えば出願EP−A−0 735 088号記載されているアルミニウムによって“ドープ化”したシリカ、または出願 WO 03/16837号に記載されているような高比表面積を有するシリカ類が挙げられる。
上記シリカは、好ましくは45m2/gと400m2/gの間、より好ましくは60m2/gと300m2/gの間のBET表面積を有する。
当業者であれば、この項において説明した補強用無機充填剤と等価の充填剤として、もう1つの性質を有する補強用充填剤、特に、有機充填剤を、この補強用充填剤がシリカの層で被覆されているか、或いは、その表面に、充填剤とエラストマー間の結合を形成させるためにカップリング剤の使用を必要とする官能性部位、特にヒドロキシル部位を含むかを条件として使用し得ることを理解されたい。
上記ゴム組成物における補強用充填剤の容量画分は、補強用充填剤の容量対上記組成物の構成成分全体の容量の比であるように定義する;上記構成成分全体の容量は、上記組成物の構成成分各々の容量を加算することによって算出すると理解されたい。従って、1つの組成物中の補強用充填剤の容量画分は、補強用充填剤の容量対その組成物の構成成分各々の容量の総計の比として定義し、好ましくは、この容量画分は、5%と20%の間、好ましくは5%と15%の間である。等価の好ましい態様においては、総補強用充填剤(カーボンブラックおよび/またはシリカ)の含有量は、50phr未満、好ましくは5〜45phr、より好ましくは10〜40phr、極めて好ましくは15〜35phrである。
事実、本発明の1つの利点は、本発明が補強用充填剤の含有量を性能の損失なして低減するのを可能にすることである。50phrの含有量よりも多いと、もはやあまり大きくはなく、組成物のヒステリシスが増大する。
従って、好ましくは、上記充填剤含有量対上記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比は、0.3〜2、好ましくは0.7〜1.3の範囲内である。
好ましくは、本発明に従うタイヤのトレッド組成物は、カーボンブラックを主要補強用充填剤として含む。主要補強用充填剤は、上記組成物中に存在する補強用充填剤のうちの最高含有量を有する補強用充填剤を意味するものと理解されたい。特に、上記主要補強用充填剤は、存在する補強用充填剤の少なくとも50質量%、好ましくは50%よりも多く、より好ましくは60%よりも多くを示す任意の補強用充填剤を意味するものと理解されたい。
また、これらの組成物は、必要に応じて、上記補強用充填剤以外に、特にシリカを本発明に従うタイヤのトレッド組成物において使用する場合の、カップリング剤、カップリング活性化剤、無機充填剤を被覆するための薬剤、或いは、より一般的には、知られている通り、ゴムマトリックス中での充填剤の分散を改良し且つ上記組成物の粘度を低下させるために未硬化状態の上記組成物の加工性を改良することのできる加工助剤も含み得る;これらの薬剤は、例えば、アルキルアルコキシシランのような加水分解性シラン;ポリオール;脂肪酸;ポリエーテル;第一級、第二級または第三級アミン;或いは、ヒドロキシル化または加水分解性ポリオルガノシロキサンである。
カップリング剤としては、例えば出願 WO03/002648号(またはUS 2005/016651号)およびWO03/002649号(またはUS 2005/016650号)に記載されているような、その特定の構造に応じて“対称形”または“非対称形”と称するシランポリスルフィドを使用する。
特に適するのは、以下の定義に限定されることなく、下記の一般式(III)に相応する“対称形”と称するシランポリスルフィドである:

(III) Z − A − Sx − A − Z

[式中、xは、2〜8 (好ましくは2〜5)の整数であり;
Aは、2価の炭化水素基(好ましくはC1〜C18アルキレン基またはC6〜C12アリーレン基、特にC1〜C10アルキレン、特にC1〜C4アルキレン、特にプロピレン)であり;
Zは、下記の式の1つに相応する:
Figure 0006545675

(式中、R1基は、置換されているかまたは置換されてない、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルキル、C5〜C18シクロアルキルまたはC6〜C18アリール基(好ましくはC1〜C6アルキル、シクロヘキシルまたはフェニル基、特にC1〜C4アルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を示し;
R2基は、置換されているかまたは置換されてない、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルコキシルまたはC5〜C18シクロアルコキシル基(好ましくは、C1〜C8アルコキシルおよびC5〜C8シクロアルコキシルから選ばれる基、さらにより好ましくはC1〜C4アルコキシルから選ばれる基、特にメトキシルおよびエトキシル)を示す)]。
上記式(II)に相応するアルコキシシランポリスルフィドの混合物、特に、通常の商業的に入手可能な混合物の場合、“x”指数の平均値は、好ましくは2と5の間の、より好ましくはほぼ4の分数である。しかしながら、本発明は、例えば、アルコキシシランジスルフィド(x = 2)によっても有利に実施し得る。
さらに詳細には、シランポリスルフィドの例としては、例えば、ビス(3‐トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドのような、ビス((C1〜C4)アルコキシル(C1〜C4)アルキルシリル(C1〜C4)アルキル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)が挙げられる。特に、これらの化合物のうちでは、式[(C2H5O)3Si(CH2)3S2]2を有するTESPTと略称されるビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、または式[(C2H5O)3Si(CH2)3S]2を有するTESPDと略称されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用する。また、好ましい例としては、特許出願WO 02/083782号(または、US 2004/132880号)に記載されているような、ビス(モノ(C1〜C4)アルコキシルジ(C1〜C4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)、特に、ビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドも挙げられる。
また、アルコキシシランポリスルフィド類以外のカップリング剤の例としては、特許出願WO 02/30939号(またはUS 6 774 255号)およびWO 02/31041号(またはUS 2004/051210号)に記載されているような、二官能性POS (ポリオルガノシロキサン)類またはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式IIIにおいて、R2 = OH)、或いは、例えば、特許出願WO 2006/125532号、WO 2006/125533号およびWO 2006/125534号に記載されているような、アゾジカルボニル官能基を担持するシランまたはPOS類が挙げられる。
本発明において使用するゴム組成物においては、カップリング剤の含有量は、好ましくは2phrと15phrの間、より好ましくは3phrと13phrの間、さらにより好ましくは5phrと10phrの間の量である。
I.5. 加硫系
本発明に従うタイヤのトレッド組成物は、加硫系を必要としない;このことは、上記組成物の配合おとび製造を簡素化するのを可能にするので、本発明の利点の1つである。しかしながら、加硫系が上記組成物中に存在する場合、加硫系は、好ましくは、以下で説明する少量で存在する。
実際の加硫系は、通常、イオウ(またはイオウ供与体)と一次加硫促進剤をベースとする。各種既知の二次加硫促進剤または加硫活性化剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸もしくは等価の化合物、またはグアニジン誘導体(特に、ジフェニルグアニジン)を、このベース加硫系に添加し、後述する第1の非生産段階中および/または生産段階中に混和する。
分子状イオウ(または、等価の態様においては、分子状イオウ供与体)は、使用する場合、好ましくは0.5phr未満、好ましくは0.3phr未満の含有量で、より好ましくは0.1phr未満の含有量で使用する。極めて好ましくは、上記組成物は、分子状イオウを含まない。
また、本発明に従う組成物の加硫系は、1種以上のさらなる促進剤、例えば、チウラム、ジチオカルバミン酸亜鉛誘導体、スルフェンアミド、グアニジンまたはチオホスフェートの群からの化合物も含み得る。特に、イオウの存在下にジエンエラストマーの加硫促進剤として作用し得る任意の化合物、特に、チアゾールタイプの促進剤およびその誘導体並びにチウラムおよびジチオカルバミン酸亜鉛タイプの促進剤を使用する。これらの促進剤は、さらに好ましくは、2−メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(“MBTS”と略記する)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(“CBS”と略記する)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(“DCBS”と略記する)、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(“TBBS”と略記する)、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアジルスルフェンイミド(“TBSI”と略記する)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(“ZBEC”と略記する)およびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、上記スルフェンアミドタイプの一次促進剤を使用する。
促進剤を使用する場合、促進剤は、タイヤ用の加硫組成物技術の熟練者が使用する含有量のような含有量で使用する。にもかかわらず、本発明に従うタイヤのトレッド組成物は、好ましくは、何らの加硫促進剤も含まない。
I.6. 他の可能性ある添加剤
また、本発明に従うタイヤのトレッド組成物は、必要に応じて、例えば、顔料;オゾン劣化防止ワックス、化学オゾン劣化防止剤および酸化防止剤のような保護剤;下記で提案するもののような可塑剤;疲労防止剤;補強用樹脂;メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)またはメチレン供与体(例えば、HMTまたはH3M)のような、特にタイヤの製造を意図するエラストマー組成物において慣用的に使用する通常の添加剤の全部または1部も含み得る。
1つの好ましい実施態様によれば、本発明のタイヤのトレッド組成物は、酸化防止剤を含まない。
1つの好ましい実施態様によれば、本発明のタイヤのトレッド組成物は、何らの可塑剤も含まない。また、1つの同等に好ましい実施態様によれば、本発明に従う組成物は、さらに、可塑剤を含む。好ましくは、この可塑剤は、固形炭化水素樹脂(即ち、可塑化用樹脂)、増量剤オイル(即ち、可塑化用オイル)、またはこれら二つの混合物である。
可塑剤を上記組成物中に含ませる場合、可塑剤全体の含有量は、好ましくは5phr以上、より好ましくは5〜100phr、特に10〜80phr、例えば15〜70phrである。
本発明の第1の好ましい実施態様によれば、上記可塑剤は、“低Tg”増量剤オイルと称する、即ち、定義によれば、−20℃よりも低い、好ましくは−40℃よりも低いTgを有する、20℃で液体である増量剤オイルである。
芳香族性または非芳香族性いずれかの、ジエンエラストマーに対するその可塑化特性について知られている任意の増量剤オイルを使用し得る。周囲温度(20℃)において、これらのオイルは、比較的粘稠であり、特に室温において本来固体である炭化水素樹脂と対比して液体(即ち、注釈すれば、最終的にその容器の形に適合する能力を有する物質)である。
ナフテン系オイル(低または高粘度、水素化または非水素化の)、パラフィン系オイル、MES (中度抽出溶媒和物(medium extracted solvate))オイル、TDAE (処理留出物芳香族系抽出物(treated distillate aromatic extract))オイル、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、ホスフェート可塑剤、スルホネート可塑剤およびこれらの化合物混合物から選ばれる可塑剤は、特に適している。例えば、12個と30個の間の炭素原子を含むもの、例えば、リン酸トリオクチルを挙げることができる。好ましい非水性および水不溶性エステル可塑剤としては、特に、トリメリテート、ピロメリテート、フタレート、1,2−シクロヘキサンジカルボキシレート、アジペート、アゼレート、セバケート、グリセリントリエステルおよびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる化合物を挙げることができる。上記トリエステルのうちでは、特に、好ましくはC18不飽和脂肪酸、即ち、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸およびこれらの酸の混合物にからなる群から選ばれる脂肪酸を主として(50質量%よりも多くにおいて、より好ましくは80質量%よりも多くにおいて)含むグリセリントリエステルを挙げることができる。さらに好ましくは、合成由来または天然由来(この場合は、例えば、ヒマワリまたはナタネ植物油)のいずれであれ、使用する脂肪酸は、50質量%よりも多くの、さらにより好ましくは80質量%よりも多くのオレイン酸を含む。高オレイン酸含有量を有するそのようなトリエステル(トリオレアート)は、周知である;これらのトリエステルは、例えば出願WO 02/088238号に、タイヤトレッドにおける可塑剤として記載されている。
本発明のもう1つの好ましい実施態様によれば、上記可塑剤は、熱可塑性炭化水素樹脂であり、そのTgは、0℃よりも高く、好ましくは20℃よりも高い。この樹脂は、オイルのような液体可塑剤化合物とは対照的に、室温(23℃)において固体である。
好ましくは、上記可塑化用熱可塑性炭化水素樹脂は、下記の特徴の少なくともいずれか1つを有する:
・20℃よりも高い、より好ましくは30℃よりも高いTg;
・400g/モルと2000g/モルの間、より好ましくは500g/モルと1500g/モルの間の数平均分子量(Mn);
・3よりも低い、より好ましくは2よりも低い多分散性指数(PDI) (注釈すれば、PDI = Mw/Mn、Mwは質量平均分子量)。
さらに好ましくは、この可塑化用熱可塑性炭化水素樹脂は、上記好ましい特徴の全部を有する。
上記炭化水素樹脂のマクロ構造(Mw、MnおよびPDI)は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定する:溶媒 テトラヒドロフラン;温度 35℃;濃度 1g/l;流量 1ml/分;注入前に0.45μmの有孔度を有するフィルターにより濾過した溶液;ポリスチレン標準によるムーア(Moore)較正;直列の3本 “WATERS”カラムセット(“STYRAGEL” HR4E、HR1およびHR0.5);示差屈折計(“WATERS 2410”)およびその関連操作ソフトウェア(“WATERS EMPOWER”)による検出。
上記熱可塑性炭化水素樹脂は、脂肪族もしくは芳香族または脂肪族/芳香族タイプであり得、即ち、脂肪族および/または芳香族モノマーをベースとし得る。これらの炭化水素樹脂は、天然または合成物であり得、さらに、石油系であっても(そのような場合、これらの炭化水素は石油樹脂の名称でも知られている)または石油系でなくてもよい。
以下は、例えば、芳香族モノマーとして適している:スチレン;α−メチルスチレン;オルソ−、メタ−およびパラ−メチルスチレン;ビニルトルエン;パラ−tert−ブチルスチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼン;ビニルナフタレン;または、C9留分(または、より一般的にはC8〜C10留分)に由来する任意のビニル芳香族モノマー。好ましくは、上記ビニル芳香族モノマーは、スチレンまたはC9留分(または、より一般的にはC8〜C10留分)に由来するビニル芳香族モノマーである。好ましくは、ビニル芳香族モノマーは、該当するコポリマーにおいては、モル画分として表して小量モノマーである。
特に好ましい実施態様によれば、上記可塑化用炭化水素樹脂は、シクロペンタジエン(CPDと略記する)ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエ(DCPDと略記する)ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペンホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペン/フェノールホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C5留分ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C9留分ホモポリマーまたはコポリマー樹脂、α−メチルスチレンホモポリマーまたはコポリマー樹脂およびこれらの樹脂の混合物からなる群から選ばれる;これらの樹脂は、単独で或いは液体可塑剤、例えば、MESまたはTDAEオイルと組合せて使用し得る。用語“テルペン”は、この場合、知られている通り、α−ピネンモノマー、β−ピネンモノマーおよびリモネンモノマーを包含する;好ましくは、リモネンモノマーを使用する;この化合物は、知られている通り、3種の可能性ある異性体の形、即ち、L−リモネン(左旋性鏡像体)、D−リモネン(右旋性鏡像体)或いはジペンテン(右旋性鏡像体と左旋性鏡像体のラセミ体混合物)の形にある。上記可塑化用炭化水素樹脂のうちでは、特に、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテンまたはポリリモネンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂が挙げられる。
上記の好ましい樹脂は、全て、当業者にとって周知であり、例えば、下記に関しては市販されている:
・ポリリモネン樹脂:DRT社から品名“Dercolyte L 120”(Mn = 625g/モル、Mw = 1010g/モル、PDI = 70℃)として、またはARIZONA社から品名"Sylvagum TR7125C" (Mn = 630g/モル、Mw = 950g/モル、PDI = 1.5、Tg = 70℃)として;
・C5留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、特に、C5留分/スチレンまたはC5 留分/C9留分コポリマー樹脂:Neville Chemical Company社から品名"Super Nevtac 78"、"Super Nevtac 85"または"Super Nevtac 99"として、Goodyear Chemicals社から品名"Wingtack Extra"として、Kolon社から品名"Hikorez T1095"および"Hikorez T1100"として、または、Exxon社から品名"Escorez 2101"および"Escorez 1273"として;
リモネン/スチレンコポリマー樹脂:DRT社から品名"Dercolyte TS 105"としてまたはARIZONA Chemical Company社から品名"ZT115LT"および"ZT5100"として。
また、他の好ましい樹脂の例としては、フェノール変性α−メチルスチレン樹脂も挙げることができる。これらのフェノール変性樹脂を特性決定するためには、知られている通り、“ヒドロキシル価”として知られている値を使用することを思い起こされたい(ISO 4326規格に従って測定し、mg KOH/gとして表す)。α−メチルスチレン樹脂、特に、上記フェノール変性α−メチルスチレン樹脂は、当業者にとって周知であって、商業的に入手可能であり、例えば、Arizona Chemical社から、品名"Sylvares SA 100" (Mn = 660g/モル、PDI = 1.5、Tg = 53℃)、"Sylvares SA 120" (Mn = 1030 g/モル、PDI = 1.9、Tg = 64℃)、"Sylvares 540" (Mn = 620 g/モル、PDI = 1.3、Tg = 36℃、ヒドロキシル価 = 56mg KOH/g)、"Sylvares 600" (Mn = 850 g/モル、PDI = 1.4、Tg = 50℃、ヒドロキシル価 = 31mg KOH/g)として販売されている。
言うまでもないが、本発明は、“未硬化”または未架橋状態(即ち、硬化前)または“硬化”または加硫状態(即ち、架橋または加硫後)双方の上記で説明したゴム組成物を含むトレッドを備えたタイヤに関する。
II. ゴム組成物の製造
上記組成物は、適切なミキサー内で、当業者にとって周知の2つの連続する製造段階、即ち、110℃と190℃の間、好ましくは130℃と180℃の間の最高温度までの高温で熱機械的に加工または混練する第1段階(“非生産”段階)、および、その後の、典型的には110℃よりも低い、例えば、60℃と100℃の間の低めの温度まで機械加工する第2の段階(“生産”段階)を使用して製造し、この仕上げ段階において、架橋または加硫系、特に本発明に従う産生物の過酸化物を混入する。そのような段階は、例えば、出願EP−A−0501227号、E−A−0735088号、EP−A−0810258号、WO00/05300号またはWO00/05301号に記載されている。
上記第1(非生産段階)は、好ましくは、数回の熱機械的工程で実施する。第1工程においては、上記エラストマーおよび上記補強用充填剤(および必要に応じてのカップリング剤および/または他の成分)を、標準の密閉ミキサーのような適切なミキサー中に、20℃と100℃の間、好ましくは25℃と100℃の間の温度で導入する。数分間、好ましくは0.5〜2分間で90℃〜100℃までの温度上昇後、他の成分(即ち、全てを出発時に添加しなかった残りの成分)を、架橋系特に過酸化物を除いて、20秒〜数分間の範囲での混合中に1度にまたは小分けして添加する。混練の総継続時間は、この非生産段階においては、180℃以下、好ましくは170℃以下の温度において2分と10分の間の時間である。
そのようにして得られた混合物を冷却した後、架橋系、特に上記過酸化物を、低温(典型的には100℃よりも低い)に維持したオープンミルのような開放ミキサー内で混入する;その後、全てを、数分間、例えば、5分と15分の間の時間混合する(生産段階)。
そのようにして得られた最終組成物を、その後、例えば、特に実験室での特性決定のためのシートまたはプラークの形にカレンダー加工するか、或いは、押出加工して、例えば、側壁、カーカスプライ、クラウンプライ(またはタイヤベルト)、トレッド、ビードワイヤー充填物、トレッド副層または他のエラストマー相、好ましくはトレッドのような製品を得るための半製品を製造するのに使用するゴム形状要素を成形する。これらの製品は、その後、当業者にとって既知の技法に従い、タイヤの製造において使用し得る。
加硫(または硬化)は、既知の方法において、一般に130℃と200℃の間の温度で、加圧下に、例えば、特に硬化温度、使用する加硫系、該当する組成物の加硫速度またはタイヤのサイズの関数として5分と90分の間で変動し得る十分な時間実施する。
以下の実施例により、本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。
III. 本発明の実施例
III. 1. 実例物の製造
以下の実施例において、ゴム組成物を上記で説明したようにして製造した。
III. 2. 実例物の特性決定
以下の実施例においては、上記ゴム組成物を、以下で示すようにして、硬化前および/または後に特性決定する。
動的特性(硬化後):引張試験
これらの引張試験は、弾性応力および破断点諸性質を測定するのを可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、1988年9月のフランス規格NF T 46−002に従って実施する。また、引張記録を処理することによって、伸びの関数としてのモジュラス曲線をプロットすることも可能である;使用するモジュラスは、1回目の伸びにおいて測定し、試験標本の初期断面に対して算出した公称(または見掛け)割線モジュラスである。この公称割線モジュラス(または見掛け応力、MPaでの)は、50%、100%および300%での1回目の伸びにおいて測定し、それぞれ、M50、M100およびM100として識別する。
これらの引張強度(MPaでの)および破断点伸び(%でのEB)は、規格NF T 46−002に従う標準温度条件(23±2℃)下に実施する。結果は、“基準点100で”、即ち、値100に帰する対照に対比して示す。
これらの測定は、全て、フランス規格NF T 40−101 (1979年12月)に従い、標準温度(23±2℃)および湿度測定条件(50±5%)下に実施する。
40℃における動的特性G*(10%)およびtan(δ)max)は、規格ASTM D 5992‐96に従って、粘度アナライザー(Metravib VA4000)において測定する。単純な交互正弦波剪断応力に、10Hzの周波数で、規格ASTM D 1349−99に従う規定温度条件下に、例えば、60℃において或いは必要に応じて異なる温度において供した加硫組成物のサンプル(厚さ4mmおよび400mm2の断面積を有する円筒状試験標本)の応答の記録を行う。歪み振幅掃引を、0.1%から50%まで(外向きサイクル)、次いで、50%から1%まで(戻りサイクル)で実施する。使用する結果は、複素動的剪断モジュラスG*および損失係数tan(δ)である。戻りサイクルにおいて、観察され、tan(δ)maxとして識別するtan(δ)の最高値、さらにまた、10%歪みでの複素動的剪断モジュラスG*(10%)は、60℃において示される。
当業者等にとっては周知の通り、60℃におけるtan(δ)maxの値は、その材料のヒステリシス、ひいては転がり抵抗性を代表することを思い起こすべきである:60℃におけるtan(δ)maxが低いほど、転がり抵抗性は低い。
III. 3. 実施例
III. 3.1. 実施例1
この実施例の目的は、対照組成物(T1)のゴム特性を本発明に従う組成物対して比較することである。試験した各組成物を下記の表1に示す。
表1
Figure 0006545675
(1) 98%のシス−1,4を含むポリブタジエン
(2) CRAY VALLEY社からの“DIMALINK 634”ジメタクリル酸亜鉛 (ZDMA)
(3) Hercules社からの“Dicup”ジクミルペルオキシド
(4) N234 ASTM級カーボンブラック (Cabot社)
(5) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社)
下記の表2は、各組成物おいて測定した性質を示す。
表2
Figure 0006545675

対照組成物と比較して、組成物C1〜C4は大きく改良された破断点伸びを有することが特筆される。
III. 3.2. 実施例2
この実施例の目的は、対照組成物(T1〜T3)の各種ゴム特性を本発明に従う組成物に対して比較することである。試験した各組成物は、下記の表3に示している。

表3
Figure 0006545675
(1) 天然ゴム
(2) CRAY VALLEY社からの“DIMALINK 634”ジメタクリル酸亜鉛 (ZDMA)
(3) Hercules社からの“Dicup”ジクミルペルオキシド
(4) N234 ASTM級カーボンブラック (Cabot社)
(5) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社)
下記の表4は、各組成物において測定した性質を示す。

表4
Figure 0006545675

対照組成物と比較して、組成物C1、C2およびC3は大きく改良された破断点伸びを有することが特筆される。
III. 3.3. 実施例3
この実施例の目的は、対照組成物(T1〜T3)の各種ゴム特性を本発明に従う組成物に対して比較することである。試験した各組成物は、下記の表5に示している。
表5
Figure 0006545675
(1) Lanxess社からの“Therban 3408”水素化ニトリルゴム、34%のアクリロニトリル
(2) Lanxess社からの“NBR 3370”ニトリルゴム、33%アクリロニトリル
(3) 可塑化天然ゴム
(4) CRAY VALLEY社からの“DIMALINK 634”ジメタクリル酸亜鉛 (ZDMA)
(5) Hercules社からの“Dicup”ジクミルペルオキシド
(6) N234 ASTM級カーボンブラック (Cabot社)
(7) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社)
(8) Stearin (Uniqema社からの“Pristerene 4931”)
(9) N−シクロヘキサシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド (Flexsys社からの“Santocure CBS”)
下記の表6は、各種組成物において測定した諸性質を示す。
表6
Figure 0006545675
組成物C1〜C6は、標準の充填剤含有量を有する通常の対照配合物(T1)に近い剛性レベルを有し、対照T1と同様であるが低充填剤含有量を有する配合物(T2)よりもはるかに剛性である。標準充填剤含有量を有する通常の配合物と等価の性能のため、本発明の組成物は、ヒステリシスの低下を或いは極めて大きな低下さえも可能にすることに注目すべきである。このことは、低転がり抵抗性を有し、にもかかわらず、同時に良好な機械的性質を保持しているタイヤを製造することを可能にする。基準点100と比較して、本発明の組成物の破断点伸びは、標準の充填剤含有量を有する通常の配合物に対して低い;しかしながら、本発明の組成物における破断点伸びのレベルはタイヤトレッドとしての使用と完全に適合していることに注目し得る。過酸化物を含まない組成物T3は、極めて低い剛性G*10%および極めて低い補強性(M300)を有している。

Claims (12)

  1. トレッドを備えたタイヤであって、前記トレッドが、少なくとも1のジエンエラストマー、下記の式(I)の亜鉛塩の形のジアクリル酸亜鉛誘導体:
    Figure 0006545675
    (I)

    (式中、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子、或いは線状、枝分れまたは環状のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基およびアリール基から選ばれ、1個以上のヘテロ原子によって任意に遮断されていてもよいC1〜C7の炭化水素基を示し;R2およびR3は、一緒になって非芳香環を形成し得る)

    をベースとするゴム組成物を含み;
    前記ゴム組成物が、さらに、過酸化物を含み、ジアクリル酸亜鉛誘導体および過酸化物の含有量が、該過酸化物含有量対ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量の比が0.09以下であるようなものであり;
    前記組成物が、5〜45phrの範囲内の補強用充填剤を含み、前記充填剤含有量の前記ジアクリル酸亜鉛含有量に対する比が、0.7〜1.3の範囲内であることを特徴とする前記タイヤ。
  2. R1、R2およびR3が、個々に、水素原子またはメチル基を示す、請求項1記載のタイヤ。
  3. R2およびR3が、各々、水素原子を示す、請求項1〜2のいずれか1項記載のタイヤ。
  4. R1が、メチル基を示す、請求項1〜3のいずれか1項記載のタイヤ。
  5. 前記組成物中のジアクリル酸亜鉛誘導体の量が、20〜30phr (エラストマー100質量部当りの質量部)の範囲内である、請求項1〜4のいずれか1項記載のタイヤ。
  6. 前記組成物中の過酸化物が、有機過酸化物である、請求項1〜5のいずれか1項記載のタイヤ。
  7. 前記組成物中の過酸化物の量が、3phr以下である、請求項1〜6のいずれか1項記載のタイヤ。
  8. 前記組成物中の過酸化物の量が、0.25〜1phrの範囲内である、請求項1〜7のいずれか1項記載のタイヤ。
  9. 前記過酸化物含有量の前記ジアクリル酸亜鉛誘導体含有量に対する比が、0.02以下である、請求項1〜8のいずれか1項記載のタイヤ。
  10. ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜9に記載のいずれか1項記載のタイヤ。
  11. 補強用充填剤が、主として、カーボンブラックからなる、請求項1〜10のいずれか1項記載のタイヤ。
  12. 組成物が、加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与体を含有しないか、或いは0.5phr未満のこれら分子状イオウまたはイオウ供与体を含む、請求項1〜11のいずれか1項記載のタイヤ。
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