JP6543432B2 - 気密ボックス - Google Patents

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Description

本発明は、軟質合成樹脂材やゴム材等の軟質材からなり、本体が壁裏の配線ボックス等の開口内に内挿されるとともにフランジ部が壁表側面に密接し、気密や防塵、防音等に使用される気密ボックスに関するものである。
壁裏側に配設された配線ボックスや塗り代カバーの開口あるいは壁に形成された貫通孔の開口などは、気密や防塵、防音等のために、軟質合成樹脂材やゴム材等の軟質材からなり、壁表側面に密接するフランジ部を備えた気密ボックスが使用されている。気密ボックスは、その開口の前面側に配設される配線器具取付枠等の一対の取付孔に取付ねじが挿通され、その取付ねじが気密ボックスのフランジ部に設けられた一対の挿通孔を挿通し、更に配線ボックス等の対応する箇所に設けられたねじ孔に取付けられることにより、配線器具取付枠等と壁材とに挟持されて取付けられる。この種の気密ボックスに関する技術は例えば特許文献1や特許文献2に記載されている。
特開2011−61897号公報 特開2014−222965号公報
ところで、壁裏の配線ボックスの開口は、その内部に気密ボックスの本体の周壁を挿入するので、気密ボックスの周壁の外形寸法より僅かに大きく形成されている。したがって、気密ボックスの周壁の外面と配線ボックスの開口の周縁との間には若干隙間を生じており、気密ボックスの周壁は配線ボックスの開口の平面内で上下左右方向に少し移動し得る状態にあるから、フランジ部の挿通孔と配線ボックス等のねじ孔とは位置ずれし易い。気密ボックスは、特に、壁表側から取付ねじを壁裏に配設されている配線ボックスのねじ孔に挿入しねじ止めすることになり、狭い空間での取付作業となることから、フランジ部の挿通孔と配線ボックス等のねじ孔とが上下左右等の方向に僅かでもずれていると取付ねじを配線ボックスのねじ孔の位置に合わせてねじ止めするのはかなりむずかしく面倒な作業となっていた。
そこで、フランジ部の挿通孔と配線ボックス等のねじ孔とを位置決めする手段を設けることが考えられる。位置決め手段として、気密ボックスの本体の周壁に、配線ボックスの開口の大きさに合わせてその内周面に当接する突部を設け、配線ボックスの開口内での気密ボックスの周壁の自由な移動を規制して位置決めすることが考えられる。この場合、配線ボックスの開口は製造上大きさにばらつきを生じるため、位置決め手段としての突部は、普通には、配線ボックスの開口における寸法上のばらつきの中心を基準置としてこれに一致する突出長さに設定される。
ところが、気密ボックスの周壁の突部の突出長さを上述の基準値に設定すると、配線ボックスの開口がそれより小さい場合には、当然気密ボックスの突部は、先端が配線ボックスの開口より外側にはみ出すことになるから、周壁を配線ボックスの開口内に挿入するとき、その開口内に強制的に押し込められる。それにより、配線ボックスの開口の内周面から大きな押圧力を受けるから、軟質材からなる気密ボックスの周壁の突部の周辺部は大きく変形して本体全体が大きく撓み変形し、フランジ部もゆがむ。フランジ部がゆがんで撓み変形すると、フランジ部と壁表側面との間に隙間を生ずるから、気密性が失われてしまう。
なお、その際、特許文献2に記載のように、インサート成形等によってフランジ部に芯材を一体化してフランジ部が撓み変形するのを強制的に防止することも考えられるが、そのためにフランジ部に芯材を別途に設ける必要があり、芯材を一体化する工程が増え、コスト高ともなる。
そこで、本発明は、壁裏に配設された配線ボックス等の収容体の被挿入口内における本体の周壁の挿入位置を定め、それにより、収容体に作業性良く組み付けることができ、更には、本体の周壁の位置を定めることに伴って収容体への組付時にフランジ部が撓み変形して気密性が損なわれるのを防止できる気密ボックスの提供を課題とするものである。
請求項1の気密ボックスは、開口を形成する周壁と、底壁と、を有するボックス本体と、該ボックス本体の開口端に外方に張り出して設けられたフランジ部と、を備え、軟質材からなるものであって、前記ボックス本体の周壁は、該周壁が前記底壁側から挿入されて収容される収容体の被挿入口の内周面に当接または近接して該被挿入口内における該周壁の挿入位置を定めるべく該周壁の前記内周面に沿う形状を成す部分の外面から突出する突条部が、前記ボックス本体の開口側から底壁側に向けて延びるように設けられている。
ここで、突条部には、突出部分自体の他それに関連した周辺部分も含まれる。
収容体とは、ボックス本体の周壁が底壁側から挿入されて収容されるものであり、具体的には、配線ボックスや、配線ボックスに取着された塗り代カバー、壁に形成された貫通孔などが該当する。
被挿入口は、具体的には、配線ボックスの開口や、塗り代カバーの開口、壁に形成された貫通孔の開口などが該当する。
請求項2の気密ボックスは、特に、突条部が、ボックス本体の周壁の周方向の一部に形成された奥行き方向に延びる剛性部の近傍に設けられている。
ここで、剛性部は、平面同士、曲面同士、平面と曲面などの二面が交差する角部が該当する他、補強リブ等が設けられて厚肉となっている箇所などが該当し、外力によって変形しにくい箇所を意味する。
また、剛性部の近傍とは、突条部が収容体の被挿入口の内周面に当接することにより内側に変形しても剛性部の作用により突条部の変形による影響が及ばず、フランジ部が撓み変形するまでには至らない、剛性部の周辺部分をいう。
請求項3の気密ボックスは、特に、突条部が、収容体の被挿入口の内周面に圧接されて自身の外方への突出長が変位する脆弱部を有する。
ここで、脆弱部は、両側面が薄肉の中空に形成された部分や、周壁より薄肉に形成されている部分等が該当する。
請求項1の発明は、ボックス本体の周壁に、収容体の被挿入口の内周面に当接または近接して被挿入口内における周壁の挿入位置を定める突条部が設けられているので、周壁を収容体の被挿入口に挿入する際に周壁が被挿入口において位置決めされる結果、気密ボックスを作業性良く収容体に組付けることができる。ここで、壁裏に配設された収容体は壁面の厚さによって気密ボックスのフランジ部までの距離が異なるが、気密ボックスの突条部は周壁の奥行き方向に沿って設けられているので、突条部は奥行き方向のいずれかの位置で収容体の被挿入口の内周面に当接または近接させることができ、したがって、周壁を確実に位置決めすることができる。
請求項2の発明は、特に、突条部が、ボックス本体の周壁の周方向の一部に形成された奥行き方向に延びる剛性部の近傍に設けられているので、気密ボックスを収容体に組付ける時にフランジ部が撓み変形するのを防止することができる。すなわち、請求項1に記載のように、周壁には位置決め手段としての突条部が設けられているが、収容体の被挿入口は製造後の大きさにばらつきを生ずるため、突条部の突出長さが収容体の基準の大きさの被挿入口に対応して設定されている状態において、実際に組み付けられる収容体の被挿入口が少し小さめに形成されていると、突条部は被挿入口内に強制的に押し込められ、被挿入口の内周面によって内側に押圧されてボックス本体が大きく撓み変形し、フランジ部がゆがんだりする。しかし、請求項2の発明では、突条部は周壁における剛性部の近傍に設けられているため、突条部の周辺は変形するものの、剛性部の作用によって、突条部の変形による影響がフランジ部にまで及ぶのが阻止される。その結果、気密ボックスを収容体に組付けるときにフランジ部が撓み変形するのを防止できる。これにより、壁表側面とフランジ部との間に隙間が生じるのを防ぐことができ、気密ボックスによる気密性が損なわれるのを防止できる。
請求項3の発明は、特に、突条部が、自身の外方への突出長が変位する脆弱部を有するので、被挿入口が小さめに形成されているときには、突条部は被挿入口の内周面によって内側に押圧された際に内側に無理なく後退する。このため、被挿入口が小さめに形成されているときでも、気密ボックスを収容体に組付ける際に、突条部の突出長が変位することによってボックス本体が大きく撓み変形するのが抑えられるから、フランジ部が撓み変形して壁表側面とフランジ部との間に隙間が生じるのをより確実に防止できる。
壁面への感知器の設置において本発明の実施形態の気密ボックスが取付けられる配置を示す分解斜視図である。 図1の気密ボックスが取付けられた状態を示す縦断面図である。 図1の別のボックスカバーを示し、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。 図1の気密ボックスを示し、(a)は開口の前面側から見た斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。 同じく図1の気密ボックスを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図、(d)は(a)のA−A切断線による断面図、(e)は(b)のB−B切断線による断面図である。 図1のボックスカバーの開口における気密ボックスの周壁の挿入位置を示す断面図である。 図6のC部拡大図である。 図7の突条部の変形例を示す要部断面図である。 図4の気密ボックスの剛性部及び突条部の別例を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 図9の剛性部及び突条部を示し、(a)は図9(b)のD−D切断線による断面図、(b)は要部断面図である。 図4の気密ボックスのフランジ部の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態の気密ボックスを図面に基づいて説明する。天井壁や室内壁等の壁面には壁表側から配線スイッチ等の配線器具や感知器などが取付けられる。本実施形態では、感知器が室内壁の壁面に取付けられる場合を例示する。
図1及び図2には、壁裏には配線ボックス31及びこの開口32に取付けられたボックスカバー41が配設され、壁裏空間内に配線されたケーブルが配線ボックス31を中継して壁表の感知器51に接続される構成が示されている。配線ボックス31及びボックスカバー41と感知器51との間には、壁面61の内外間での気密や防塵、防音のために気密ボックス1が取付けられている。気密ボックス1は、ボックス本体11とフランジ部21とで構成され、ボックス本体11が壁裏のボックスカバー41の開口42内及び配線ボックス31の開口32内に挿入され、フランジ部21が壁表側面に密接することにより壁面61の内外間を気密状態にする。以下、各構成部材について説明する。
まず、配線ボックス31は、図1に示すように、側壁33と底壁34とを有し一面に開口32を有する矩形の有底箱状に形成され、合成樹脂または金属板で形成されている。配線ボックス31の側壁33及び底壁34には打ち抜くことによって開孔し、ケーブルが挿入されるケーブル挿通孔35が設けられている。開口32の周縁4箇所には板状の突出片36が側壁33の面に直交して内方に突設されており、その中央部にはビスが螺着されるビス孔37が形成されている。
配線ボックス31の開口32の前面に配置されるボックスカバー41は、合成樹脂材や金属材を使用して、図1及び図6に示すように、矩形平板状に形成され、その中央にはケーブルが挿通される円形の開口42が形成されている。開口42の内周面43の上下端部には内方に突出する略半円板状の突出部44が一対設けられ、各突出部44の中央には取付ねじ71が螺着されるねじ孔45が設けられている。各ねじ孔45の中心は、図1に示すように、ボックスカバー41の上下方向の中心線L1上に位置している。そして、上下一対のねじ孔45,45間の中間点は後述する、ボックス本体11の奥行き方向の中心軸O上に位置している。
また、ボックスカバー41の4隅には配線ボックス31のビス孔37に対応する位置に切欠孔46や長孔47が設けられており、ビスをこれらの切欠孔46や長孔47に挿通し配線ボックス31のビス孔37に螺着することにより、ボックスカバー41を配線ボックス31の開口32側に固定できるようになっている。ボックスカバー41は配線ボックス31と一体化されることにより、配線ボックス31とともに請求項の収容体を構成する。また、配線ボックス31及びボックスカバー41の開口は請求項の被挿入口を構成する。
なお、配線ボックス31の前面には、矩形平板状のボックスカバー41に代えて、図3に示すボックスカバー41を固定してもよい。図3のボックスカバー41は、矩形平板状に形成されるとともに、一面側における中央の開口42の周縁には全周に至って平面に直交して円管状の突出リング48が立設されており、平面部分の4隅部には長孔47が形成されている。
本実施形態では、各ボックスカバー41の中央の開口42が70mmである場合を例示する。ここで、ボックスカバー41が合成樹脂材で形成された場合は、成形時の熱収縮等による寸法上のばらつきを生じ、また、ボックスカバー41が金属材で形成された場合は、絞りなどプレス加工に伴う寸法上のばらつきを生する。本実施形態のボックスカバー41は、基準値が70.0mmで、製品の寸法上のばらつきが±0.4mmの範囲にあるとして説明する。
一方、本願発明に係る気密ボックス1は、軟質合成樹脂やゴム等の軟質材で形成されており、ボックス本体11は、図4及び図5に示すように、一端に開口14を形成する筒状の周壁12と、周壁12の他端を閉塞する底壁13とで形成されている。周壁12は平行する一対の平面が上下に形成され、互いに対向する一対の円弧面が左右に形成され、縦断面は陸上競技のトラックや小判に近い形状をなしている。底壁13には複数の凹部15が形成されており、これらの凹部15は薄肉に形成されていてケーブルの先端で突き破り可能となっている。ケーブルで突き破ってこれを挿通されたときのこの部分の気密性を確保するためである。なお、必要に応じてケーブルを挿通させた後突き破られた孔の周辺にシール剤等を塗布してもよい。
ボックス本体11の周壁12において、周方向の一部である、上下の平行面と左右の一対の円弧面とが交差する4箇所の角部16の奥行き方向すなわち開口14から底壁13に向かう方向に延びる部分は、剛性が大きく外力によって撓み変形しにくい部分となっている。この角部16で形成された剛性の大きい部分は、請求項の剛性部を構成している。
そして、各剛性部から僅かに離間した近傍には奥行き方向に沿って円弧状の一定断面形状を有する突条部17が計4個設けられている。各突条部17は、周壁12の左右一対の円弧面上にあって、突条部17の先端すなわち最外部17aを結ぶ円は直径が70.0mmに形成されている。突条部17は4個とも同一の断面形状に形成されており、ボックス本体11の奥行き方向に向かう図4及び図6に示した中心軸Oから突条部17の最外部17aまでの図7に示した距離Rは4個とも全て同一に形成されている。
ここで、剛性部の近傍は、剛性部の周辺であって突条部17が外力によって内側に撓み変形しても剛性部の作用により突条部17の撓み変形による影響がフランジ部21にまで波及してこれを撓み変形させるには至らない範囲の部分である。ここで、周縁の剛性部は角部16が奥行き方向の全体に至って形成されているので、周縁の奥行き方向に延びる突条部17は、常に剛性部の近傍に位置することになる。
また、本実施形態におけるボックスカバー41の開口42は、前述のように、基準値が70.0mmで寸法上のばらつきが±0.4mmであるので、ボックスカバー41の開口42におけるボックス本体11の周壁12の位置決めを行なうために、4箇所の突条部17の最外部17aを通って形成される円の直径は、ボックスカバー41の開口42の基準値に対応して、前述のように、70.0mmに形成されている。したがって、実際に製造されたボックスカバー41の開口42の直径が丁度70.0mmであって内周面43が図7の実線で示す位置にあるときは、突条部17の最外部17aの位置は、ボックスカバー41の開口42の内周面43の位置と一致することになる。
そして、実際に製造されたボックスカバー41の開口42の直径が基準値の70.0mmを超えて+0.4mmまでの範囲にあり、内周面43が図7の一点鎖線で示す位置にあるるときは、突条部17の最外部17aとボックスカバー41の開口42の内周面43との間には極く僅かな隙間を生ずる。
一方、実際に製造されたボックスカバー41の開口42の直径が基準値の70.0mmより小さく−0.4mmまでの範囲にあり、内周面43が図7の二点鎖線で示す位置にあるときは、突条部17の最外部17aの位置は、ボックスカバー41の開口42の内周面43より外側にはみ出ることになるので、周壁12を挿入するときには突条部17はボックスカバー41の開口42内に強制的に押し込まれ、開口42の内周面43によって押圧される。そして、突条部17を含むその周縁部分の周壁12は内側に撓み変形し、突条部17の最外部17aは内側に後退する。
次に、フランジ部21は、図4及び図5に示すように、リング板状の平面で形成され、ボックス本体11の周壁12の開口端に外方に鍔状に張り出して設けられており、中央部は周壁12の開口14となっている。フランジ部21の上下位置には略小判形に凹んだ薄肉の凹み部22が一対形成されており、その底面には取付ねじ71が挿通可能な挿通孔23が形成されている。各挿通孔23の中心は、図4に示すように、フランジ部21の上下方向の中心線L2上に位置している。そして、上下一対の挿通孔23の中間点はボックス本体11の奥行き方向に向かう図6に示した中心軸O上に位置する。更には、上下一対の挿通孔23の間隔は、ボックスカバー41の上下一対のねじ孔45の間隔と同一に形成されている。
また、フランジ部21の壁面61と対向する側の面には、一定幅の浅い円環状の凹溝24が形成されており、この凹溝24には密接性を更に高めるために円環状薄板の軟質合成樹脂材やゴム材からなるパッキング25が嵌め込まれている。但し、パッキング25は必ずしも要するものではなく、気密性をより高めるなどの必要時に取付ければよい。
次に、壁に設置される感知器51は、図1乃至図3に示すように、感知器本体52と、感知器本体52を取付けるための器具枠53とからなる。器具枠53は取付ねじ71が取付けられる取付孔54が設けられている。
ここで、ボックスカバー41のねじ孔45に対するフランジ部21の挿通孔23の位置関連について説明する。周壁12の4つの突条部17の最外部17aを通る円がボックスカバー41の開口42と同一かこれより極く僅かに大きい場合には、周壁12をボックスカバー41の開口42内に挿入し配置したとき、周壁12の4つの突条部17の最外部17aは全て均等にボックスカバー41の開口42の内周面43に当接しまたは内周面43から均等に押圧されることになる。また、突条部17の最外部17aを通る円がボックスカバー41の開口42より極く僅かに小さく、かつ、両者の円の中心が同一の位置にある場合は、突条部17の最外部17aはボックスカバー41の内周面43から均等に僅かに離間する。したがって、いずれの場合も、ボックスカバー41の開口42への挿入時に、周壁12は上下左右方向への移動が突条部17によって規制される。
更に、周方向については、周壁12を挿入していくときに、フランジ部21の挿通孔23が円周方向においてボックスカバー41のねじ孔45と同位相にある場合は、これらの挿通孔23とねじ孔45とはボックス本体11の中心軸Oと平行な同一線上に位置することになる。したがって、この場合、ボックスカバー41のねじ孔45と気密ボックス1のフランジ部21の挿通孔23とは孔位置が一致するから、気密ボックス1のフランジ部21の挿通孔23を挿通させた取付ねじ71をボックスカバー41のねじ孔45に正確に位置合わせしてそのまま簡単に挿入しねじ止めすることができる。
また、周壁12を挿入していくときに、フランジ部21の挿通孔23が円周方向においてボックスカバー41のねじ孔45と少しずれた位相に位置した場合は、気密ボックス1のフランジ部21の挿通孔23とボックスカバー41のねじ孔45とは円周方向において孔位置は完全には一致しないが、その場合は、ボックス本体11の中心軸Oを中心に周壁12を左右いずれかの方向に回動させ、突条部17をボックスカバー41の開口42の内周面43に摺接させながらあるいは内周面に沿って移動させながら位置合わせすればよい。これにより、フランジ部21の挿通孔23の孔位置は簡単に調整されてボックスカバー41のねじ孔45の位置と合致し位置決めされる。これらのことから、周壁12の突条部17は、ボックスカバー41の開口42内における周壁12の挿入位置を定める位置決め手段となる。
次に、壁面61への感知器51及び本実施形態の気密ボックス1の取付けについて説明する。
予め、壁裏空間に配線されているケーブルの先端部をケーブル挿通孔35から配線ボックス31内に引き込んでおき、配線ボックス31の開口32には前面側からボックスカバー41を取付けておく。ボックスカバー41の取付けは、ボックスカバー41の4隅の切欠孔46や長孔47にビスを挿通し、配線ボックス31の開口32の周縁に設けられた4箇所のビス孔37に螺着することにより行なうことができる。併せて、図示しないが、配線ボックス31を固定ねじを介して壁裏の柱に固定する。次いで、壁穴62から配線ボックス31の開口32及びボックスカバー41の開口42が望まれるようにボックスカバー41の前面に壁材を当接させて組み立てるとともにケーブルを壁穴62内から壁表側に所定長引き出す。
次に、ケーブルの先端で気密ボックス1の凹部15を突き破った後、ケーブルを器具枠53の中央の孔に通し感知器51に結線する。次いで、壁表側から、感知器51の器具枠53の前面側から一対の取付孔54に取付ねじ71を挿通し、更に取付ねじ71を気密ボックス1のフランジ部21の一対の挿通孔23に挿通させた後、感知器51の器具枠53とともに気密ボックス1を壁穴62に向けて移動させ、気密ボックス1のボックス本体11の周壁12を壁穴62に挿入し更にボックスカバー41の開口42及び配線ボックス31の開口32内に挿入する。そして、取付ねじ71をボックスカバー41の開口42の一対のねじ孔45に締め付ける。
ここで、気密ボックス1には周壁12の角部16の剛性部の近傍に突条部17が形成されているので、上記取付作業において、現物のボックスカバー41の開口42の直径が基準値の70.0mmの大きさに形成されている場合は、4個全ての突条部17の最外部17aがボックスカバー41の開口42の内周面43に均等に当接することにより、その開口42内における周壁12の挿入位置が定められる。これによって位置決めされた後は、感知器51の器具枠53の取付孔54を挿通した取付ねじ71が挿入される気密ボックス1の挿通孔23の位置とボックスカバー41のねじ孔45の位置とが一致するので、取付ねじ71をそのまま円滑にボックスカバー41のねじ孔45に挿入し締め付けることができる。
また、現物のボックスカバー41の開口42の直径が基準値の70.0mmを超えて+0.4mmの範囲内にある場合は、突条部17の最外部17aとボックスカバー41の開口42の内周面43との間に隙間を生ずるため、ボックスカバー41の開口42が基準値の70.0mmであるときのように正確に一致することはないこともあるものの、隙間は極く僅かであるため、開口42内において周壁12は同様に位置決めされ易い。このため、取付ねじ71をそのまま円滑にボックスカバー41のねじ孔45に挿入し締め付けることができる。
一方、ボックスカバー41の開口42の直径が基準値の70.0mmより小さく−0.4mmの範囲内にある場合は、ボックス本体11の周壁12をボックスカバー41の開口42内に挿入していくとき、ボックスカバー41の開口42の直径は、4個の突条部17の最外部17aを結ぶ円の直径より小さいので、突条部17の最外部17aはボックスカバー41の開口42の周縁の外側にはみ出ることになる。
しかし、突条部17は、軟質材で形成されているとともに周壁12の角部16の剛性部から離間した近傍に設けられているので、ボックスカバー41の開口42の内周面43に過剰に当接し内周面43によって押圧されて内側すなわちボックス本体11内の中心側に向かって弾性的に撓み変形しつつ内周面43内に後退し、ボックス本体11はボックスカバー41の開口42内に挿入され収容される。
なお、壁裏に配設されたボックスカバー41は壁面61の厚さによって気密ボックス1のフランジ部21までの距離が異なるが、気密ボックス1の突条部17は周壁12の奥行き方向に沿って設けられているので、突条部17は奥行き方向のいずれかの位置でボックスカバー41の開口42の内周面43に当接する。
このようにして、気密ボックス1を配線ボックス31に取付けたら、感知器51の器具枠53に感知器本体52を取付ける。これにより、図2に示すように、壁面61への感知器51及び気密ボックス1の取付けが完了する。なお、ボックスカバー41が図3(a)に示す突出リング48が形成された形態の場合も同様にして気密ボックス1を取付けることができる。この場合の壁面61への感知器51及び気密ボックス1の取付けが完了した状態を図3(b)に示す。
次に、本実施形態の気密ボックス1の作用を説明する。
気密ボックス1は、ボックス本体11の周壁12に、ボックスカバー41の開口42内における周壁12の挿入位置を定める突条部17が設けられているので、周壁12をボックスカバー41の開口42に挿入する際に周壁12は開口42内において位置決めされる。その結果、気密ボックス1を作業性良くボックスカバー41に組付けることができる。ここで、周壁12は、ボックス本体11の開口14側から底壁13側に向けて延びるように設けられているので、常に突条部17をボックスカバー41の開口42の内周面43に当接または近接させることができ、周壁12を確実に位置決めすることができる。
また、気密ボックス1は、突条部17が、ボックス本体11の周壁12の周方向の一部に形成された奥行き方向に延びる角部16からなる剛性部の近傍に設けられているので、気密ボックス1をボックスカバー41に組付ける時にフランジ部21が撓み変形するのを防止することができる。
すなわち、周壁12には位置決め手段としての突条部17が設けられているが、ボックスカバー41の開口42は製造後の大きさにばらつきを生ずるため、突条部17の突出長がボックスカバー41の開口42の直径の基準値に対応して設定し形成されている状態において、現物のボックスカバー41の開口42が少し小さめに形成されていると、突条部17は開口42内に強制的に押し込められ、開口42の内周面43によって内側に押圧されてボックス本体11が大きく撓み変形し、フランジ部21がゆがんだりする。しかし、本実施形態においては、突条部17は周壁12における剛性部の近傍に設けられているため、突条部17を含む周縁部分は弾性的に変形するものの、剛性部の作用によって、突条部17の変形による影響がフランジ部21にまで及ぶのが回避される。その結果、気密ボックス1をボックスカバー41に組付けるときにフランジ部21が撓み変形するのを防止できる。これにより、壁表側面とフランジ部21との間に隙間が生じるのを防ぐことができ、気密ボックス1による気密性が損なわれるのを回避できる。
ところで、上記実施形態の突条部17は、周壁12の外面から断面円弧状に突出して設けられているが、本発明を実施する場合には、これに限られるものではなく、例えば、図8に示すように、突条部17の両側面が周壁12の外面と接続する両側の部分に突条部17の全長に至って円弧状の凹溝18を形成するとともに、周壁12における突条部17と反対側の内面に一定深さの平面状の凹み部19を形成することによってこの部分における周壁12の肉厚が小さくなっているものに形成してもよい。
この場合、突条部17は外側から押圧力を受けると、内側に撓み易い。したがって、この突条部17は、比較的小さい外力で内側に撓み変形し後退するので、その撓み変形がフランジ部21に波及する影響力は小さくなる。このため、フランジ部21が撓み変形するのをより回避することができる。円弧状の凹溝18及び一定深さの平面状の凹み部19は、ボックスカバー41の開口42の内周面43に圧接されて突条部17の外方への突出長が短縮される方向に変位する請求項の脆弱部を構成する。
また、上記実施形態の剛性部は、周壁12の角部16を利用しこの部分で形成しているが、図9及び図10に示すように、角部16から離間した部分に断面コ字状の補強リブ20などの肉厚部分を設けることにより角部16と関連しない箇所に別途に形成してもよい。なお、図9及び図10に示すものは、補強リブ20を2本平行に周壁12の奥行き方向に形成している。但し、補強リブ20はこれらのいずれか一方のみを形成してもよい。
そして、それに関連して、剛性部としての2本の補強リブ20の中間部分に突条部17を設けてもよい。但し、この場合、突条部17は、2本の補強リブ20からなる剛性部の極く近傍に設けられているので、図7に示した中実の円弧状のものでは内側に撓み変形しにくい。したがって、内側に撓み変形させて後退し易くするために、突条部17は、図10(b)に示すように、内部を中空にし両側面を薄肉に形成している。この内部が中空に形成され、両側面が薄肉に形成されている部分は、請求項の脆弱部を構成する。
加えて、上記実施形態のボックス本体11の周壁12の突条部17は、ボックスカバー41の開口42の直径における製造上のばらつきの基準値に対応して突出長を設定し形成しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前記ばらつきの最大値等に対応して突出長を設定し形成するのを妨げるものではない。
更に、突条部17がボックスカバー41の開口42の内周面43に押圧されて内側に撓み変形するとき、フランジ部21において自由端である外周縁部は、部位的に、撓み変形し易い。そこで、より安定してその部分の変形を抑えるため、フランジ部21への器具枠53の取付け等に支障がなければ、図11に示すように、フランジ部21のボックス本体11と反対側の面において剛性部の角部16と対応する位置に周方向に沿って所定長さの補強用のリブ26を設けてもよい。
加えて、上記実施形態の突条部17は、外形が円弧状等に形成されているが、これらの形状に限られるものではない。
また、上記実施形態の気密ボックス1は、ボックス本体11の周壁12が、上下の平行面と左右両側の円弧面とからなる形状に形成され、フランジ部21が、円形のリング板状に形成されているが、これらの形状に限られるものではなく、周壁12が円筒形状、四角筒形状等に形成されたり、フランジ部21が矩形の外形をなすものであってもよい。
なお、上記実施形態では、壁面61に感知器51を設置するものを例示しているが、本発明は、配線スイッチ等の配線器具などを壁面61に設置する場合も同様に適用される。
また、上記実施形態では、壁裏の配線ボックス31にボックスカバー41が取付けられたものを示しているが、ボックスカバー41が取付けられておらず壁裏面に直接取付けられる配線ボックス31などにも同様に適用される。
更に、上記実施形態では、気密ボックス1の周壁12が底壁13側から挿入されて収容される収容体として配線ボックス31及びボックスカバー41を例示しているが、収容体は、これらのボックス等に限られず、壁に形成された貫通孔であってもよい。この場合の被挿入口は、壁の貫通孔の開口である。
1 気密ボックス 19 凹み部(脆弱部)
11 ボックス本体 20 補強リブ(剛性部)
12 周壁 21 フランジ部
13 底壁 31 配線ボックス(収容体)
14 開口 41 ボックスカバー(収容体)
16 角部(剛性部) 42 開口(被挿入口)
17 突条部 43 内周面
18 凹溝(脆弱部)

Claims (3)

  1. 開口を形成する周壁と、底壁と、を有するボックス本体と、該ボックス本体の開口端に外方に張り出して設けられたフランジ部と、を備え、軟質材からなる気密ボックスであって、
    前記ボックス本体の周壁は、該周壁が前記底壁側から挿入されて収容される収容体の被挿入口の内周面に当接または近接して該被挿入口内における該周壁の挿入位置を定めるべく該周壁の前記内周面に沿う形状を成す部分の外面から突出する突条部が、前記ボックス本体の開口側から底壁側に向けて延びるように設けられていることを特徴とする気密ボックス。
  2. 前記突条部は、前記ボックス本体の周壁の周方向の一部に形成された奥行き方向に延びる剛性部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の気密ボックス。
  3. 前記突条部は、前記収容体の被挿入口の内周面に圧接されて自身の外方への突出長が変位する脆弱部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の気密ボックス。
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