JP3182095U - 封止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】窓枠等の固定枠部材の厚さが異なっても、容易にサッシ等の被固定部材の出入り調整ができ、しかも、隙間を封止することにより、高気密・高断熱化が可能な封止装置を提供する。
【解決手段】被固定部材の外面に固定するベースプレート1は、開口端の一方側に爪部を形成するとともに、内面に半円柱面を形成した係合溝1aが長手方向に所定間隔で複数列形成され、固定枠部材の側面に固定するアンカープレート2は、板状に形成されたプレート部の一端側に係合溝1aに係合する円柱面を形成した突部が長手方向に形成され、アンカープレート2の円柱面とベースプレート1の半円柱面とを接合させるように突部を係合溝1aに係合させた状態でアンカープレート2のプレート部を固定枠部材の側面に固定して固定枠部材と被固定部材との間に形成される隙間Gを封止する。
【選択図】図1
【解決手段】被固定部材の外面に固定するベースプレート1は、開口端の一方側に爪部を形成するとともに、内面に半円柱面を形成した係合溝1aが長手方向に所定間隔で複数列形成され、固定枠部材の側面に固定するアンカープレート2は、板状に形成されたプレート部の一端側に係合溝1aに係合する円柱面を形成した突部が長手方向に形成され、アンカープレート2の円柱面とベースプレート1の半円柱面とを接合させるように突部を係合溝1aに係合させた状態でアンカープレート2のプレート部を固定枠部材の側面に固定して固定枠部材と被固定部材との間に形成される隙間Gを封止する。
【選択図】図1
Description
家屋に設けられる窓枠等の固定枠部材の開口に出入り調整可能に挿入固定されるサッシや家具等の被固定部材の外面との間に形成される隙間を封止する封止装置に関する。
一般に、家屋に設けられる窓枠には、外付けタイプのアルミサッシが取り付けられる。外付けサッシを設置する窓枠は、内壁や外壁の厚さによって、納まりや散りに応じたサッシの出入り調整を行う必要がある。防水性を有するサッシの場合は、サッシの枠と一体のアンカープレートもしくはアングル形状のアンカープレートが設けられ、これらプレートによって窓枠とサッシの枠との間の隙間を封止している。
ところが、アンカープレートは、枠と一体のために出入り調整ができないことから、家屋によっては納まりが悪く、また、散りが生ずる問題がある。このため、従来一般に行われるサッシの取り付け方法は、内壁の厚さや散り調整のために、サッシ取り付け部の下地に補材を足す、または下地を欠く等の手段で出入り調整を行わなければならなかった。そのため、アングルタイプも枠との取り付け位置の変更は可能であるが大雑把な調整しかできない問題があった。この問題を解消するために、特開平10−299344号公報(特許文献1)、実開平5−78882号公報(特許文献2)のように、ボルトなどの金物を介して取り付け位置を調整するようにしている。
特許文献1や特許文献2に示すように、ボルトなどの金物を使用して取り付け位置を調整することにより、出入りの調整は可能であるが、窓枠とサッシの枠との間に隙間が生じることがあり、この隙間を通して外気が流通するため、高気密・高断熱化ができないことから、住宅を省エネルギー化できない問題がある。また、隙間から雨水等が滲入することから、防水性が劣る問題点もあった。
本考案が解決しようとする課題は、窓枠等の固定枠部材の厚さが異なっても、容易にサッシ等の被固定部材の出入り調整ができ、しかも、隙間を封止することにより、高気密・高断熱化が可能な封止装置を提供することにある。
そこで、本考案による封止装置は、前記被固定部材の外面に固定するベースプレートは、開口端の一方側に爪部を形成するとともに、内面に半円柱面を形成した係合溝が長手方向に所定間隔で複数列形成され、前記固定枠部材の側面に固定するアンカープレートは、板状に形成されたプレート部の一端側に前記係合溝に係合する円柱面を形成した突部が長手方向に形成され、前記アンカープレートの円柱面と前記ベースプレートの半円柱面とを接合させるように前記突部を係合溝に係合させた状態で前記アンカープレートのプレート部を固定枠部材の側面に固定して固定枠部材と被固定部材との間に形成される隙間を封止することを要旨としている。
また、前記ベースプレートの係合溝に形成した半円柱面と、前記アンカープレートの突部に形成した円柱面の曲率半径を等しく形成することが望ましい。
さらに、前記ベースプレートの係合溝の開口端の一方側に形成した爪部と他方側との間を、前記アンカープレートの突部の先端側が挿入可能な間隔に形成され、前記突部を回転させることにより前記係合溝に係合させるように構成することが望ましい。
本考案によれば、被固定部材の外面に固定するベースプレートに係合溝を複数列形成しているので、取り付ける外壁の厚さに応じてアンカープレートの突部を対応する係合溝に係合させることにより、アンカープレートを固定枠部材の側面に固定できることから、窓枠等の固定枠部材とサッシの枠等の被固定部材との間に形成される隙間を封止することができる。この結果、高気密・高断熱化が可能になる。
また、ベースプレートの係合溝に形成する半円柱面と、アンカープレートの突部に形成する円柱面を等しい曲面に形成するならば、アンカープレートの突部をベースプレートの係合溝に係合させるとき、円柱面に沿って回転させながら容易に係合することができる。このように、両者の円柱面が接合するので、ベースプレートとアンカープレートの間の気密性も良好に保つことができる。
さらに、ベースプレートの係合溝の開口端を、アンカープレートの突部が挿入可能な間隔に形成するならば、アンカープレートの突部を係合溝の開口端に挿入したのち、回転させることにより容易に係合溝に係合させることができる。その後、係合溝に形成した爪部に突部を当接させることにより、ベースプレートとアンカープレートとの間も封止されるので、高気密・高断熱化が可能になる。
封止装置は、固定枠部材の開口の内面と、前記開口に出入り調整可能に挿入固定される被固定部材の外面との間に形成される隙間を封止するようにためのものであり、前記被固定部材の外面に固定するベースプレートは、開口端の一方側に爪部を形成するとともに、内面に半円柱面を形成した係合溝が長手方向に所定間隔で複数列形成され、前記固定枠部材の側面に固定するアンカープレートは、板状に形成されたプレート部の一端側に前記係合溝に係合する円柱面を形成した突部が長手方向に形成される。前記アンカープレートの円柱面と前記ベースプレートの半円柱面とを接合させるように前記突部を係合溝に係合させた状態で前記アンカープレートのプレート部を固定枠部材の側面に固定して固定枠部材と被固定部材との間に形成される隙間が封止される。
以下、図面に基づいて本考案の実施例を詳細に説明する。封止装置は、図2に示すように、ベースプレート1とアンカープレート2によって構成される。ベースプレート1は、例えばアルミニウム等の金属によって形成され、一方面側には長手方向に係合溝1aが所定間隔で複数列形成されている。各々の係合溝1aには、開口端の一方側に爪部1bが形成され、溝内の内面は半円柱面に形成されている。さらに、開口端の爪部1bの先端と他方側との間の開口幅は、後述するアンカープレート2の突部2aの先端側が挿入可能な間隔に形成されている。このベースプレート1の長手方向の長さは、後述する被固定部材とほぼ等しい長さに設定される。
一方、アンカープレート2は、例えばアルミニウム等の金属によって形成され、幅方向の一方端には、突部2aが長手方向に形成されている。突部2aは、図示上側の端面側に円柱面2bが形成されていて、その反対側は、プレート部2cとほぼ直角な平面に形成され、断面形状が恰も玉杓子のようになっている。また、プレート部2cには、後述する固定枠部材 に取り付けるための取り付けねじ9を挿通する取り付けねじ穴2dが所定の間隔で形成されている。このアンカープレート2も長手方向の長さが後述する被固定部材とほぼ等しい長さに設定される。
また、ベースプレート1の係合溝1aの内面に形成された半円柱面と、アンカープレート2の突部2aに形成された円柱面2bとは、曲率半径が等しく形成されている。
図3は、ベースプレート1の係合溝1aにアンカープレート2の突部2aを係合させる工程を示している。まず、図3(A)に示すように、アンカープレート2の突部2aの先端をベースプレート1の係合溝1aの開口端に挿入する。この状態から、図3(B)に示すように、アンカープレート2を半時計方向に回転する。このとき、開口端の爪部1bの先端を中心に、係合溝1a内の半円柱面に突部2aの円柱面2bが案内されて突部2aが回転し、やがて、図3(C)に示すように、開口端の爪部1bに突部2aの平面が当接することで停止する。この状態では、ベースプレート1に対してアンカープレート2がほぼ垂直に設置され、爪部1bに突部2aが当接することによって、離脱することが阻止される。また、係合溝1a内の半円柱面に突部2aの円柱面2bが接合するので、気密性も保たれる。
次に、以上説明した封止装置を用いて、固定枠部材と被固定部材との間に形成される隙間を封止することについて、図1に示すような、家屋等に設けられる窓枠の開口に出入り調整可能に挿入固定されるサッシを例に説明する。家屋には、被固定部材としての外付けタイプのサッシ4を取り付けるために、固定枠部材としての窓枠5が設けられ、窓枠5の屋内側には1層または2層に内壁材6が設けられている。そして、窓枠5の開口にサッシ4を挿入するとともに、所定の位置に設置するようにサッシ4を移動して出入り調整を行った後に固定する。このとき、窓枠5に対するサッシ4の納まりや散りを調整するが、窓枠5の開口の内面とサッシ4の外面との間には、隙間Gが形成される。この隙間Gを本考案による封止装置によって封止する。
サッシ4の外周面には、予め所定位置にベースプレート1が固定される。このベースプレート1の長さは、サッシ4の外周面の長さにほぼ等しい寸法に設定されている。図1に示すサッシ4が木製サッシの場合は、予め固定プレート7を取り付けねじ8によって固定し、固定プレート7にベースプレート1を固定することが望ましい。固定プレート7の両側は、サッシ4側を狭くしたテーパ面が形成され、一方、ベースプレート1の他方面側には、長手方向に蟻溝が形成されている。そして、蟻溝を固定プレート7のテーパ面に差し込むことによりベースプレート1が一体に固定される。なお、アルミサッシのような金属製の場合は、ベースプレート1を取り付けねじ8によって直接固定しても良い。
このように、ベースプレート1を固定したサッシ4を窓枠5の開口に挿入し、内壁等の厚さを考慮しながら出入り調整を行った後、サッシ4を窓枠5に固定ねじ9によって固定する。その後、窓枠5の側面に最も近接したベースプレート1の係合溝1aに対し、図3について説明したように、アンカープレート2の突部2aを挿入するとともに回転することにより、図1の拡大円に示したように、アンカープレート2のプレート部2cが窓枠5の側面に接合する。この状態で取り付けねじ3によって固定する。この結果、アンカープレート2によって隙間Gが封止される。このとき、ベースプレート1の係合溝1a内の半円柱面とアンカープレート2の突部2aの円柱面2bが接合することにより、ベースプレート1とアンカープレート2の間も封止される。
図4は、被固定部材としてのサッシをアルミサッシとした場合に適用する封止装置の例を示している。アルミサッシは、周知のように、外周がアルミニウムによって形成されている。図4においては、下框10を示している。この下框10に、前述したベースプレート1と同様に、長手方向に係合溝10aが所定間隔で複数列形成されている。また、各々の係合溝10aには、開口端の一方側に爪部10bが形成され、溝内の内面は半円柱面に形成されている。
そして、前述した例と同様に、アルミサッシを窓枠5の開口に挿入して出入り調整を行った後、下框10を窓枠5に固定した後、窓枠5の側面に最も近接した係合溝10aに対し、アンカープレート2の突部2aを挿入するとともに回転してアンカープレート2のプレート部2cを窓枠5に固定する。この例においても、アンカープレート2によって隙間Gが封止される。なお、木製サッシであっても、下框をアルミニウム材によって形成した場合も、同様に適用可能である。
図5は、アンカープレートの他の実施例を示している。アンカープレート11は、アルミニウム等の金属によって形成され、幅方向の一方端には、突部11aが長手方向に形成されていることは、前述したアンカープレート2と同様であるが、相違する点は、突部11aの形状である。すなわち、アンカープレート11の突部11aを折り曲げ加工等によって半円状に屈曲形成することにより、端面側に円柱面11bを形成したものである。この円柱面11bは、ベースプレート1の係合溝1aの内面に形成された半円柱面の曲率半径とほぼ等しく形成される。なお、図中、符号11cはプレート部、11dは取り付けねじ穴である。
このような図5に示すアンカープレート11も、係合溝1aに対して突部11aを挿入して回転すると、突部11aの先端がベースプレート1の爪部1bに当接することは、前述した例と同様である。
以上、本考案を実施例に基づき具体的に説明したが、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。前述した実施例は、固定枠部材として家屋の窓枠、被固定部材としてサッシを例に説明したが、これらに限らず、出入り調整を伴い隙間を封止することが求められる家具や家電製品等に適用しても良い。また、ベースプレート及びアンカープレートの材質は、アルミニウム等の金属素材の他、合成樹脂素材を使用しても良い。
1 ベースプレート
1a 係合溝
1b 爪部
2 アンカープレート
2a 突部
2b 円柱面
4 サッシ(被固定部材)
5 窓枠(固定枠部材)
G 隙間
1a 係合溝
1b 爪部
2 アンカープレート
2a 突部
2b 円柱面
4 サッシ(被固定部材)
5 窓枠(固定枠部材)
G 隙間
Claims (3)
- 固定枠部材の開口の内面と、前記開口に出入り調整可能に挿入固定される被固定部材の外面との間に形成される隙間を封止する封止装置であって、
前記被固定部材の外面に固定するベースプレートは、開口端の一方側に爪部を形成するとともに、内面に半円柱面を形成した係合溝が長手方向に所定間隔で複数列形成され、
前記固定枠部材の側面に固定するアンカープレートは、板状に形成されたプレート部の一端側に前記係合溝に係合する円柱面を形成した突部が長手方向に形成され、
前記アンカープレートの円柱面と前記ベースプレートの半円柱面とを接合させるように前記突部を係合溝に係合させた状態で前記アンカープレートのプレート部を固定枠部材の側面に固定して固定枠部材と被固定部材との間に形成される隙間を封止する封止装置。 - 前記ベースプレートの係合溝に形成した半円柱面と、前記アンカープレートの突部に形成した円柱面の曲率半径を等しく形成した請求項1に記載の封止装置。
- 前記ベースプレートの係合溝の開口端の一方側に形成した爪部と他方側との間を、前記アンカープレートの突部の先端側が挿入可能な間隔に形成され、前記突部を回転させることにより前記係合溝に係合させる請求項1及び2に記載の封止装置。
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JP2012007776U JP3182095U (ja) | 2012-12-25 | 2012-12-25 | 封止装置 |
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