JP6543224B2 - 環境試験装置及び空調装置 - Google Patents
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Description
本発明の環境試験装置及び空調装置は、試験室内を通風環境にして環境試験を行う用途に適したものである。
環境試験装置には、温度や湿度を整える空調部が試験室と一体になったものや、試験室とは別に空調装置を持ち、空調部と試験室が分かれたものがある。
通風環境を作る環境試験装置は、被試験物自体の大きさが大きかったり、被試験物を駆動する装置が大型である場合があり、試験室と空調部が別体となったものが採用されることもある。
試験室2は、被試験物を設置する試験空間6を有している。試験空間6は、断熱壁7によって覆われている。
試験室2内には、風速センサー(送風情報検知手段)8が設けられている。
試験室2には、送風導入口10と、送風排出口11がある。
空調部3は、試験室2側に送風する空気供給口20と、試験室2から戻された空気を空調部3内に導入する空気戻り口21を有している。
空調部3は、空気戻り口21から通風空間(図示せず)に空気を導入し、通風空間を通過する間に空気の温度及び湿度を調整し、送風機16によって空気供給口20から送風する機能を有している。
即ち空調部3の空気供給口20と、試験室2の送風導入口10との間が往き側空気流路22で接続されている。また試験室2の送風排出口11と空調部3の空気戻り口21の間が戻り側空気流路25で接続されている。往き側空気流路22及び戻り側空気流路25はいずれもダクトである。
試作した環境試験装置100では、往き側開度調節手段30及び戻り側開度調節手段33は、いずれもPID制御装置によって制御されている。環境試験装置100では、往き側開度調節手段30と戻り側開度調節手段33が同期的に開閉するので、以下、両者を総称して開度調節手段30,33と称する場合がある。
環境試験装置100では、試験室2内の風速センサー8で被試験物に当たる風の風速が検知され、当該風速が送風機16と開度調節手段30,33にフィードバックされて、試験室2内の風速が目標風速となる様に調節される。
原則的には、風速センサー8で検知された風速が目標風速を下回る場合には送風機16の回転速度が増加されると共に開度調節手段30,33の開度が開かれる。
また原則的には、風速センサー8で検知された風速が目標風速を上回る場合には送風機16の回転速度を低下すると共に開度調節手段30,33の開度が狭められる。
しかしながら、例えば現状目標風速及び実際の風速が3m/sであり、これを新規目標風速たる15m/sに上昇させたい場合や、現状目標風速が15m/sであり、これを新規目標風速3m/sに降下させたい場合の様に、変動幅が大きい場合には、現状目標風速から新規目標風速に変化させるのに要する時間が掛かりすぎる場合があった。この理由を検討したところ、次の様な要因があることが判明した。
そのため例えば現状目標風速が低い状態であるならば、送風機16が低速で回転し、且つ開度調節手段30,33は開度が小さい状態となっている場合がある。
これに対して新規目標風速が現状目標風速に比べて大幅に速い場合、送風機16の回転速度を上げてを高速で回転し、且つ開度調節手段30,33の開度を大きく広げる必要がある場合がある。
ここで送風機16の回転数は応答性が高く、早期に設定の高速回転状態に至る。これに対して開度調節手段30,33は応答性が低く、開度が強く絞られた状態から大きく開度を開くのに時間が掛かる。
この理由は、送風機16の応答速度と開度調節手段30,33の応答速度の相違に起因すると予想される。
即ち送風機16は応答速度が速いので速やかに回転数が変化し、試験室2の風速が急速に増加する。また開度調節手段30,33は、PID制御装置によって制御されている。即ち比例制御と、積分制御と、微分制御によって開度調節手段30,33の開度が調整されている。
ここで、PID制御装置は微分制御を含んでいるから、試験室2の風速が急速に増加すると、この変化を抑制する方向に開度調節手段30,33を動作させてしまう場合がある。そのため試験室2の風速が新規目標風速に達していないにも係わらず、試験室2の風速の変化勾配(微分成分)の大きさから開度調節手段30,33を開く動きを止めてしまう場合がある。
この場合、仮に送風機16の回転速度が高速、開度調節手段30,33が中程度の開度となって試験室2内の風速が安定すると仮定すると、送風機16は低速から高速に向かって移行し、開度調節手段30,33は全開状態から半開状態に向かって移行する。
その結果、試験室2内の風速がオーバーシュートしてしまう場合がある。
即ちPID制御を行うためには、比例制御のパラメータたるP値と、積分制御のパラメータたるI値と、微分制御のパラメータたるD値を設定する必要がある。しかしながら、PID制御において各パラメータの作用は相関し、制御対象の特性に応じたPIDパラメータの最適値を求めるためには経験や知識が要求される。
また請求項2に記載の発明は、被試験物を設置する試験室と、当該試験室の送風環境に関する情報を検知する送風情報検知手段と、空調部と、回転数を増減可能な送風機と、前記空調部と前記試験室の間で空気を流通させる空気流路と、当該空気流路の開度を増減する開度調節手段を有し、前記空調部の空気を前記送風機で前記試験室に送風し、前記回転数と、前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を目標風速に調整する環境試験装置において、前記目標風速に対応する前記送風機の標準回転数があり、前記標準回転数は前記開度調節手段を所定の標準開度とした際に前記試験室内の風速が前記目標風速になると想定される回転数であり、前記標準回転数又はその近傍で前記送風機を回転しつつ前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を調整する通常制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速を現状目標風速から新規目標風速に変化させる際に、前記開度調節手段により前記空気流路の開度を一定開度範囲に制限し、前記送風機を所定の移行時回転数で回転して前記試験室内の風速を前記新規目標風速に近づける移行期制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速が前記新規目標風速に達するか前記新規目標風速に対して一定範囲に至ると、前記移行期制御モードを解除し、前記通常制御モードを実行するものであり、前記移行期制御モードには減速モードがあり、前記減速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が遅い場合に実施される移行期制御モードであり、前記減速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度以下であることを特徴とする環境試験装置である。
本発明の環境試験装置では、運転モードとして、通常制御モードと移行期制御モードがある。通常制御モードは、標準回転数又はその近傍で送風機を回転しつつ開度調節手段を制御して試験室内の風速を調整する運転モードである。通常制御モードによると、試験室内の送風環境が僅かに変化して目標風速から外れた場合、迅速にそれを修正することができる。
移行期制御モードは、試験中に目標風速を変更する場合に実行される運転モードである。移行期制御モードは、目標風速を変更する場合に必ず実行されるものである必要はなく、変更幅が大きい場合に限定して実行されることが望ましい。
移行期制御モードでは、開度調節手段により空気流路の開度を一定開度範囲に制限する。そのため開度調節手段の動作は、原則的にフィードバック制御によらないので、迅速である。また前記した様に送風機の応答は速いので、早期に新規目標風速又はその近傍に至る。試験室内の風速が新規目標風速に達するか新規目標風速に対して一定範囲に至ると、移行期制御モードを解除し、通常制御モードが実行される。そのため試験室内の風速が安定する。
また請求項9に記載の発明は、試験室に対して空気を送風する空調装置であって、前記試験室の送風環境に関する情報を入力する送風情報入力手段と、空調部と、回転数を増減可能な送風機と、前記空調部と前記試験室の間で空気を流通させる空気流路と、当該空気流路の開度を増減する開度調節手段を有し、前記空調部の空気を前記送風機で前記試験室に送風し、前記回転数と、前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を目標風速に調整する空調装置において、前記目標風速に対応する前記送風機の標準回転数があり、前記標準回転数は前記開度調節手段を所定の標準開度とした際に前記試験室内の風速が前記目標風速になると想定される回転数であり、前記標準回転数又はその近傍で前記送風機を回転しつつ前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を調整する通常制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速を現状目標風速から新規目標風速に変化させる際に、前記開度調節手段により前記空気流路の開度を一定開度範囲に制限し、前記送風機を所定の移行時回転数で回転して前記試験室内の風速を前記新規目標風速に近づける移行期制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速が前記新規目標風速に達するか前記新規目標風速に対して一定範囲に至ると、前記移行期制御モードを解除し、前記通常制御モードを実行するものであり、前記移行期制御モードには減速モードがあり、前記減速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が遅い場合に実施される移行期制御モードであり、前記減速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度以下であることを特徴とする空調装置である。
本実施形態の環境試験装置1の機械的構成は、試作した環境試験装置100と同一である。本実施形態の環境試験装置1と試作した環境試験装置100との相違点は、風速の制御方法である。本実施形態の環境試験装置1は、空調装置26を制御する制御装置27を有している。図2に示す様に、制御装置27は、往き側開度調節手段30を制御するPID制御装置35と、戻り側開度調節手段33を制御するPID制御装置36を備えている。
また制御装置27は、制御部28を備えている。制御部28は、送風情報入力手段と、モータ制御手段及び記憶手段として機能する。また制御部28には動作プログラムが記憶されている。以下、説明する。
そして環境試験装置1を駆動すべく運転スイッチをオンし、各機器を起動する。環境試験装置1を構成する機器の内、空調部3の空調機器18は、従来と同様に設定温度及び設定湿度の空気を試験室2に送り出すべく制御される。
即ち空調部3内の冷却装置12と加湿装置13と加熱ヒータ15は、試験室2内の温度及び湿度が設定値に一致する様に、PID制御される。
また風速センサー(送風情報検知手段)8の信号が制御装置27の送風情報入力手段に入力されていて試験室2内の風速が監視され、試験室2内の風速が目標風速に一致する様に、送風機16と、往き側循環開度調節手段30、戻り側循環開度調節手段33が制御される。即ち送風機16の回転数が制御装置27のモータ制御手段で制御される。また往き側循環開度調節手段30、戻り側循環開度調節手段33がPID制御装置35,36によって制御される。
通常制御モードは、主として試験室2内の送風環境が安定している場合に実行される運転モードであり、標準回転数で送風機16を回転しつつ開度調節手段30,33をPID制御して試験室2内の風速を微調整する運転モードである。
開度調節手段30,33の標準開度は任意であるが、予想される試験室2内の送風の変動方向を考慮して定められる。
例えば、外乱によって試験室2内の送風が目標風速に対して下方に変動する場合が多いときは、送風量を上方に修正する余裕幅を大きくするために、標準開度を低めに定める。逆に試験室2内の送風が目標風速に対して上方に変動する場合が多いときは、送風量を下方に修正する余裕幅を大きくするために、標準開度を高めに定める。
いずれとも言えない場合には、標準開度を可動範囲の中間近傍に定める。本実施形態では、標準開度を全開状態を基準として50%(パーセント)開度としているが、本発明は、この開度に限定されるものではない。
仮に標準開度が50%であるならば、通常制御モードにおいては、開度調節手段30,33の開度は50%を中心として変化することとなる。
即ち通常制御モードにおいては、送風機16の回転数が標準回転数となる様に制御され、実際の試験室2内の風速が風速センサー8でモニターされ、試験室2内の風速が目標風速に一致する様に開度調節手段30,33がPID制御され、開度調節手段30,33の開度が変化する。しかし実際上、外乱が小さい場合は、開度調節手段30,33の開度は50%を中心として変化することとなる。
なお図3(a)の実線は、Y=100X+200の直線である。
本実施形態で採用する送風機16は駆動モータがインバータ制御されており、送風機16(モータ)の回転数を無段階に変更することができる。
また送風機16の回転数は、インバータ制御における目標周波数と1対1の関係にあるから、送風機16の回転数に代わって、インバータ制御の目標周波数が図示しない記憶手段に記憶されていてもよい。
加速モードと減速モードによって移行期制御モードを実行する基準となる目標風速の変動量を変えてもよい。
移行時開度は、標準開度に対してプラスマイナス5%(パーセント)から15%(パーセント)程度であることが推奨される。
本実施形態では、移行時開度は、標準開度に対してプラスマイナス10%(パーセント)である。
具体的には、加速モードにおける移行時開度は、標準開度(50%)に対して10%増しの55%であり、減速モードにおける移行時開度は、標準開度(50%)に対して10%減の45%である。
同様に減速モードにおける移行時開度は、「0.5FO(1−0.1)」であり、全開FOに対して45%の開度である。
移行時回転数は、新規目標風速に応じて決定される回転数である。
移行時回転数は、新規目標風速の標準回転数に比べて高め、あるいは低めの回転数である。具体的には、加速モードにおける移行時回転数は、新規目標風速の標準回転数に比べて高めであり、減速モードにおける移行時回転数は、新規目標風速の標準回転数に比べて低めである。
本実施形態では、加速モードにおける移行時回転数は、新規目標風速の標準回転数に比べて毎分40回転(r.p.m)早く、減速モードにおける移行時回転数は、新規目標風速の標準回転数に比べて毎分40回転(r.p.m)遅い。
本実施形態では、加速モードにおける移行時回転数を示す直線は、Y=100X+240の直線である。減速モードにおける移行時回転数を示す直線は、Y=100X+160の直線である。
また加速モードにおける移行時回転数と標準回転数との差と、減速モードにおける移行時回転数と標準回転数との差は異なっていてもよい。
本実施形態では、試験室2内の送風環境が安定している場合には、ステップ1の様に通常制御モードで運転が行われる。
通常制御モードでは、送風機16は、回転数が標準回転数に固定されて運転される。そして開度調節手段30,33がPID制御され、試験室2内の風速が調整される。
通常制御モードにおいては、送風機16は、試験室2内の実際の風速に係わらず標準回転数で回転する様に制御される。一方、開度調節手段30,33は、試験室2内の風速が目標風速に一致する様に開度が変化する。
目標風速の変動量が小さい場合には、通常制御モードで対応しても短時間で新規目標風速に到達するので、ステップ1に戻り、通常制御モードを維持する。
これに対して、目標風速の変動量が大きい場合には、通常制御モードで対応すると新規目標風速に到達するのに長時間を要することとなるので、ステップ4以降に移行し、運転モードを通常制御モードから移行期制御モードに変更する。
そしてステップ6に移行し、移行時回転数が演算又は所定の記憶手段から呼び出される。ステップ6においては、加速モード用の移行時回転数が演算される。そしてステップ7に移行し、送風機16の回転数が移行時回転数に変更され、この移行時回転数で固定される。
さらにステップ9に移行し、開度調節手段30,33の開度が、移行時開度に変更される。即ちそれまでの開度調節手段30,33の開度に係わらず、開度調節手段30,33の開度が、加速モードにおける移行時開度たる55%に変更される。ステップ8で、開度調節手段30,33のフィードバック制御が停止されているから、開度調節手段30,33を動作するモータは高速回転し、開度調節手段30,33の開度は、短時間の内に移行時開度たる55%に至る。
ステップ7で送風機16の回転数が標準回転数から移行時回転数に増速され、且つ開度調節手段30,33の開度が一定以上確保されるから、試験室2内の風速は急速に増加し、短時間の内に新規目標風速に到達する。
即ちステップ12で新規目標風速における標準回転数が求められ、ステップ13で送風機16の回転数が移行時回転数から標準回転数に減速される。
さらにステップ14に移行し、開度調節手段30,33のフィードバック制御を再開する。
簡単に説明すると、目標風速の変更方向が下降側である場合には、ステップ4からステップ15以下に移行し、運転モードが減速モードに変更される。
そしてステップ16に移行し、移行時回転数が演算又は所定の記憶手段から呼び出される。ステップ16においては、減速モード用の移行時回転数が演算される。そしてステップ17に移行し、送風機16の回転数が移行時回転数に変更され、この移行時回転数で固定される。
さらにステップ19に移行し、開度調節手段30,33の開度が、移行時開度に変更される。即ちそれまでの開度調節手段30,33の開度に係わらず、開度調節手段30,33の開度が、減速モードにおける移行時開度たる45%に変更される。
さらにステップ14に移行し、開度調節手段30,33のフィードバック制御を再開する。
送風機16の移行時回転数についても同様であり、ある程度の変動幅を許容するものであってもよい。
例えば、試験室2内の風速が新規目標風速に到達する前に通常運転モードに復帰させてもよい。また試験室2内の風速が新規目標風速のラインを越えて上昇又は下降した後に通常運転モードに復帰させてもよい。
開度調節手段30,33の標準開度が高い場合には、移行時開度は標準の場合に比べて全体的に高い開度に設定される。例えば加速モードにおける移行時開度が70%開度で、減速モードにおける移行時開度が50%開度という場合もある。
開度調節手段30,33の標準開度が低い場合には、移行時開度は標準の場合に比べて全体的に低い開度に設定される。例えば加速モードにおける移行時開度が50%開度で、減速モードにおける移行時開度が35%開度という場合もある。
2 試験室
3 空調部
8 風速センサー(送風情報検知手段)
16 送風機
18 空調機器
26 空調装置
22 往き側空気流路
25 戻り側空気流路
30 往き側開度調節手段
33 戻り側開度調節手段
35,36 PID制御装置
Claims (9)
- 被試験物を設置する試験室と、当該試験室の送風環境に関する情報を検知する送風情報検知手段と、空調部と、回転数を増減可能な送風機と、前記空調部と前記試験室の間で空気を流通させる空気流路と、当該空気流路の開度を増減する開度調節手段を有し、
前記空調部の空気を前記送風機で前記試験室に送風し、前記回転数と、前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を目標風速に調整する環境試験装置において、
前記目標風速に対応する前記送風機の標準回転数があり、前記標準回転数は前記開度調節手段を所定の標準開度とした際に前記試験室内の風速が前記目標風速になると想定される回転数であり、前記標準回転数又はその近傍で前記送風機を回転しつつ前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を調整する通常制御モードによる運転が可能であり、
前記試験室内の風速を現状目標風速から新規目標風速に変化させる際に、前記開度調節手段により前記空気流路の開度を一定開度範囲に制限し、前記送風機を所定の移行時回転数で回転して前記試験室内の風速を前記新規目標風速に近づける移行期制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速が前記新規目標風速に達するか前記新規目標風速に対して一定範囲に至ると、前記移行期制御モードを解除し、前記通常制御モードを実行するものであり、
前記移行期制御モードには加速モードがあり、
前記加速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が速い場合に実施される移行期制御モードであり、前記加速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度以上であることを特徴とする環境試験装置。 - 被試験物を設置する試験室と、当該試験室の送風環境に関する情報を検知する送風情報検知手段と、空調部と、回転数を増減可能な送風機と、前記空調部と前記試験室の間で空気を流通させる空気流路と、当該空気流路の開度を増減する開度調節手段を有し、
前記空調部の空気を前記送風機で前記試験室に送風し、前記回転数と、前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を目標風速に調整する環境試験装置において、
前記目標風速に対応する前記送風機の標準回転数があり、前記標準回転数は前記開度調節手段を所定の標準開度とした際に前記試験室内の風速が前記目標風速になると想定される回転数であり、前記標準回転数又はその近傍で前記送風機を回転しつつ前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を調整する通常制御モードによる運転が可能であり、
前記試験室内の風速を現状目標風速から新規目標風速に変化させる際に、前記開度調節手段により前記空気流路の開度を一定開度範囲に制限し、前記送風機を所定の移行時回転数で回転して前記試験室内の風速を前記新規目標風速に近づける移行期制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速が前記新規目標風速に達するか前記新規目標風速に対して一定範囲に至ると、前記移行期制御モードを解除し、前記通常制御モードを実行するものであり、
前記移行期制御モードには減速モードがあり、
前記減速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が遅い場合に実施される移行期制御モードであり、前記減速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度以下であることを特徴とする環境試験装置。 - 前記移行時回転数は前記標準回転数とは異なるものであって前記新規目標風速に応じて決定され、前記移行時回転数と前記標準回転数との差は、前記新規目標風速に対応する前記標準回転数に対して所定割合の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
- 前記移行期制御モードには加速モードと減速モードがあり、
前記加速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が速い場合に実施される移行期制御モードであり、前記減速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が遅い場合に実施される移行期制御モードであり、前記加速モードにおける前記移行時回転数は前記標準回転数以上であり、前記減速モードにおける前記移行時回転数は前記標準回転数以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境試験装置。 - 前記移行期制御モードには加速モードと減速モードがあり、
前記加速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が速い場合に実施される移行期制御モードであり、前記減速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が遅い場合に実施される移行期制御モードであり、前記加速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度よりも広く、前記減速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度よりも狭く、
前記加速モードにおける前記移行時回転数は前記標準回転数よりも高く、前記減速モードにおける前記移行時回転数は前記標準回転数よりも低いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の環境試験装置。 - 前記現状目標風速と前記新規目標風速の差が一定以上である場合に前記移行期制御モードが実行されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の環境試験装置。
- PID制御装置を有し、前記開度調節手段の開度が前記PID制御装置によって制御されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置。
- 試験室に対して空気を送風する空調装置であって、前記試験室の送風環境に関する情報を入力する送風情報入力手段と、空調部と、回転数を増減可能な送風機と、前記空調部と前記試験室の間で空気を流通させる空気流路と、当該空気流路の開度を増減する開度調節手段を有し、
前記空調部の空気を前記送風機で前記試験室に送風し、前記回転数と、前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を目標風速に調整する空調装置において、
前記目標風速に対応する前記送風機の標準回転数があり、前記標準回転数は前記開度調節手段を所定の標準開度とした際に前記試験室内の風速が前記目標風速になると想定される回転数であり、前記標準回転数又はその近傍で前記送風機を回転しつつ前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を調整する通常制御モードによる運転が可能であり、
前記試験室内の風速を現状目標風速から新規目標風速に変化させる際に、前記開度調節手段により前記空気流路の開度を一定開度範囲に制限し、前記送風機を所定の移行時回転数で回転して前記試験室内の風速を前記新規目標風速に近づける移行期制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速が前記新規目標風速に達するか前記新規目標風速に対して一定範囲に至ると、前記移行期制御モードを解除し、前記通常制御モードを実行するものであり、
前記移行期制御モードには加速モードがあり、
前記加速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が速い場合に実施される移行期制御モードであり、前記加速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度以上であることを特徴とする空調装置。 - 試験室に対して空気を送風する空調装置であって、前記試験室の送風環境に関する情報を入力する送風情報入力手段と、空調部と、回転数を増減可能な送風機と、前記空調部と前記試験室の間で空気を流通させる空気流路と、当該空気流路の開度を増減する開度調節手段を有し、
前記空調部の空気を前記送風機で前記試験室に送風し、前記回転数と、前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を目標風速に調整する空調装置において、
前記目標風速に対応する前記送風機の標準回転数があり、前記標準回転数は前記開度調節手段を所定の標準開度とした際に前記試験室内の風速が前記目標風速になると想定される回転数であり、前記標準回転数又はその近傍で前記送風機を回転しつつ前記開度調節手段を制御して前記試験室内の風速を調整する通常制御モードによる運転が可能であり、
前記試験室内の風速を現状目標風速から新規目標風速に変化させる際に、前記開度調節手段により前記空気流路の開度を一定開度範囲に制限し、前記送風機を所定の移行時回転数で回転して前記試験室内の風速を前記新規目標風速に近づける移行期制御モードによる運転が可能であり、前記試験室内の風速が前記新規目標風速に達するか前記新規目標風速に対して一定範囲に至ると、前記移行期制御モードを解除し、前記通常制御モードを実行するものであり、
前記移行期制御モードには減速モードがあり、
前記減速モードは前記現状目標風速に比べて前記新規目標風速が遅い場合に実施される移行期制御モードであり、前記減速モードにおける前記開度調節手段の開度範囲は前記標準開度以下であることを特徴とする空調装置。
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