JPH0619303B2 - 風洞の風速制御装置 - Google Patents

風洞の風速制御装置

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JPH0619303B2
JPH0619303B2 JP1133486A JP13348689A JPH0619303B2 JP H0619303 B2 JPH0619303 B2 JP H0619303B2 JP 1133486 A JP1133486 A JP 1133486A JP 13348689 A JP13348689 A JP 13348689A JP H0619303 B2 JPH0619303 B2 JP H0619303B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、風洞の風速制御装置に関する。
従来の技術 橋梁や高層ビルデイングのような構造物の空気力学的な
特性を調査するための手段として、風洞が広く用いられ
ている。また車両や飛行物体の空気力学的な性能を調べ
るためにも風洞は利用される。さらに、大気や気象状態
を模擬するためにも、風洞は利用される。一般に調査対
象が大きい場合は、縮尺模型が用いられ、その調査対象
が小さい場合は、実物が試験に供される。
風洞の設備は、基本的には、(a)空気の流れを惹起せ
しめる送風機である空気流発生源と、(b)空気の温湿
度を調整する空調器と、(c)調査対象である被試験物
体を設置する測定部と、(d)測定部に設けられ、調査
対象の空気力学的性能を計測する計測装置と、(e)空
気の流れを場所的に限定し、流れを一様にするための風
管と、(f)空気発生源や空調器を調節して所定の気流
条件を得るための制御装置とを含む。本発明は、このよ
うな風洞における前記制御装置のうち、風速を調整する
風速制御装置に関する。
このような風洞の風速制御装置は、たとえば特開昭57
−149943および特開昭59−69817に開示さ
れている。これらの先行技術では、風速設定値に対する
実際の風速の追従性は悪く、たとえば数秒以上の遅れを
有している。この遅れは、(a)実風速を検出するため
にピトー管を用いるとき、そのピトー管は送風機から離
れた場所である測定部付近に設置設備しかつ、(b)そ
のピトー管自身が遅れを有していることとに、主として
起因しており、また(c)ピトー管による実風速と前記
設定風速との偏差を零とするように制御するフイードバ
ツク制御装置が、いわゆる比例および積分動作(略称P
I)の制御を行うので、安定な運転を実現するためには
ゲインを大きく取ることができないことも1つの原因と
なつている。
風速制御の追随性の向上は、車両などの実験を行う風洞
で特に要求される。車両の駆動輪によつて回転されるシ
ヤーシダイナモが設けられ、このシヤーシダイナモの回
転速度出力を設定風速として用い、車両が測定部で停止
している状態で、車両の走行を模擬することが可能とな
るようにするために、その車両または車両の車輪の速度
に応じて、すなわち前述のシヤーシダイナモの回転速度
出力に応じて、風速の制御をする必要がある。したがつ
て車両の走行速度または車両の車輪の回転速度を、前述
のように設定風速として用い、この設定風速値に、実風
速を素早く追従させる必要がある。
ところが前述したように、先行技術では、その追従性を
向上することができず、また向上させようとすると、比
例ゲインを大きくしなければならず、その動作が不安定
になつてしまう。
発明が解決すべき課題 本発明の目的は、動作が不安定であり、しかも設定風速
に対する実風速の追従性の良好な風洞の風速制御装置を
提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、送風機からの空気を、ダンパが設けられた風
管を介して、被試験物体に吹き出す風洞の風速制御装置
において、 前記吹き出す空気の風速を設定する手段と、 前記吹き出す空気の風速を検出する手段と、 風速設定手段の出力と風速検出手段の出力とに応答し
て、風速設定手段の設定風速と風速検出手段の検出風速
との偏差に対応した送風機の回転速度を表すフイードバ
ツク信号MVを導出するフイードバツク制御手段と、 風速設定手段の出力に応答して、設定された風速に対応
した送風機の回転速度を表すフイードフオワード信号F
Fを導出するフイードフオワード制御手段と、 フイードバツク信号とフイードフオワード信号とを加算
する加算回路とを含み、 加算回路の出力によつて送風機を駆動することを特徴と
する風洞の風速制御装置である。
また本発明は、送風機からの空気を、ダンパが設けられ
た風管を介して、被試験物体に吹き出す風洞の風速制御
装置において、 前記吹き出す空気の風速を設定する手段と、 風速設定手段の出力に応答して、設定された風速の時間
変化率が、予め定める上限値を超えるときに、その上限
値に置換されることで実現する変化率制御手段と、 前記吹き出す空気の風速を検出する手段と、 風速設定手段の出力と風速検出手段の出力とに応答し
て、風速設定手段の設定風速と風速検出手段の検出風速
との偏差に対応した送風機の回転速度を表すフイードバ
ツク信号MVを導出するフイードバツク制御手段と、 変化率制限手段の出力に応答して、設定された風速に対
応した送風機の回転速度を表すフイードフオワード信号
FFを導出するフイードフオワード制御手段と、 フイードバツク信号とフイードフオワード信号とを加算
する加算回路とを含み、 加算回路の出力によつて送風機を駆動することを特徴と
する風洞の風速制御装置である。
また本発明は、送風機からの空気を、ダンパが設けられ
た風管を介して、被試験物体に吹き出す風洞の風速制御
装置において、 前記吹き出す空気の風速を設定する手段と、 風速設定手段の出力に応答して、ダンパの開度を、設定
された風速に対応した開度となるように操作するフイー
ドフオワード制御手段と、 風速設定手段の出力に応答して、設定された風速の時間
変化率が、予め定める上限値を超えるときに、その上限
値でダンパの開度を時間経過に伴つて変化させてゆく変
化率制限手段を設けることを特徴とする風洞の風速制御
装置である。
作 用 本発明に従えば、風速設定値と実風速との偏差に基づい
て、フイードバツクを行うとともに、その設定風速から
直接に制御出力を演算するフイードフオワード制御手段
を設け、これによつてフイードバツク制御手段のみによ
る制御系の不安定などを生ぜずに、安定な状態で、しか
も追従性を向上することが可能になる。
そのフイードフオワード制御手段によつて送風機の回転
速度を操作し、また低風速の検出を行うことなしに、上
述のようにダンパの開度の制御を行うことにより送風機
を駆動するモータに電力付勢するインバータの低周波数
安定性の悪い領域での回転速度制御を避けて低風速域か
ら高風速域まで連続して風速制御を滑らかに行うことが
できる。
また本発明に従えば、変化率制限手段を設けて、設定風
速の時間変化率の上限値を制限するようにしたので、フ
イードフオワード制御手段にたとえば微分回路を設けて
構成したときに、その微分出力が過度に大きくなるのを
防ぎ、また風速が急激に変わるのを防ぎ、さらにまた機
械的構成の強度的負担を低減して、故障を防ぐことがで
きるようになる。
実施例 第1図は、本発明の一実施例の全体のブロツク図であ
る。風速設定手段であるシヤーシダイナモ1からの風速
設定値Vsollに基づき、低風速領域では、送風機2
を駆動するモータ3は、最小風速設定回路4からの最小
風速設定値Cminに対応した一定速度で回転制御さ
れ、このときダンパ5はフイードフオワード制御回路6
によつてフイードフオワード制御が行われる。風速の高
速域では、実際の風速を検出する手段7からの風速測定
値Vistに基づき、比例および積分(略称PI)制御
回路8によつて送風機2を駆動するフイードバツク制御
が行われるとともに、実風速の応答速度の向上を図るた
めに、すなわちシヤーシダイナモ1からの出力である風
速設定値Vsollと実風速との追従性を向上するため
に、フイードフオワード制御回路9によつて制御され
る。
第2図は、風洞の全体の構成を示す図である。風路全体
は風管10に覆われており、風管10の内部に送風機2
が設置される。送風機2の前述のようにモータ3によつ
て駆動される。モータ3は送風機2に直結されるときも
あるが、ベルト掛けや歯車列を介して駆動するように構
成されているときもある。送風機2の下流には、空調器
11が設けられる。この空調器11は、気流の温度を調
節するために、温水が導かれて空気と熱交換をする熱交
換器を有し、温水に代えてたとえば常温の水が供給され
るときもある。風管10内にはガイドベーン12が備え
られる。計測実験を行う測定部13には、被試験物体、
たとえば車両14がおかれ、気流を形成するためのノズ
ル15が前方に配置される。測定部13には、路面熱を
作るヒータ16および日射熱を作るヒータ17などが設
けられ、空調器11とともに、熱平衡状態を形成するこ
とができる。測定部13の下流には、ベルマウス18が
あり、測定部13で拡散した空気の流れを再び風管内部
に引き入れる。第2図に示されるように測定部13が開
いている開放形の他に、測定部13自身が風管に覆われ
る閉鎖形の風洞であつてもよい。閉鎖形の風洞であると
きは、ノズル15の代りに縮流部と称する気流絞り、お
よび風速の場所的な一様性を得るための所定条件形成手
段を設け、ハウジング19によつて覆う。
ベルマウス18に吸入された空気は、再び送風機2に供
給される。このような風洞を回流式風洞と称する。この
他、送風機2から出た空気が、大気などに放出され、送
風機2に再び供給されない風洞の形式であつてもよい。
空調器11と測定部13との間には、主ダンパ5が設け
られ、この主ダンパ5の手前にバイパスダクト20が設
けられる。バイパスダクト20のもう一方の端部は、測
定部13の下流側で風管10に接続されていて、バイパ
スダクト20の入口寄りにはバイパスダンパ21が配置
される。主ダンパ5およびバイパスダンパ21は、開閉
可能になつていて、主風路風管10aとバイパスダクト
20との風路断面積をそれぞれ調節することができる。
これらのダンパ5,21は第1図に示されるように複動
油圧シリンダ22によつて連動するように構成される。
ダンパ5,21は、それらのうち、一方の開度が大きく
なると他方の開度が小さくなるようにいわば逆動作する
ように構成されており、主ダンパ5が閉のときには、バ
イパスダンパ21は開、またはバイパスダンパ21が閉
のときには主ダンパ5は開となる。
バイパスダクト20は、低風速における気流性能、特
に、風速制御の性能を向上するために設置されている。
またこのバイパスダクト20は、熱平衡状態を維持する
ためにも用いられる。測定部13における実験目的によ
つては、これらのバイパスダクト20およびダンパ21
を省略してもよい。
測定部13に設けられた被測定物体である車両14の駆
動輪によつて、床に設けられたシヤーシダイナモ1が駆
動され、これによつて車輪の速度、すなわち車速に対応
した出力が、前述の風速設定値Vsollとして導出さ
れる。測定部13における風速を測定するために、ピト
ー管23が設けられ、またその測定部13に供給される
空気の温度は温度計24によつて検出される。ピトー管
23および温度計24からの出力は風速計算回路25に
与えられ、こうして実風速Vistが第1式に基づいて
計算される。
ここでkvは定数であり、teは温度計24による測定
温度であり、ΔPはピトー管23によつて検出される動
圧である。ピトー管23と温度計24と風速計算回路2
5とは風速検出手段7を構成する。
風速計算回路25からライン26には実風速Vistを
表す信号が導出され、減算回路27から特性付与回路5
6およびライン28を介して減算回路29に与えられ
る。
シヤーシダイナモ1からの風速設定値Vsollは変化
率制限回路129によつて、風速設定値の過大変化率が
制限され、その出力SVはライン30から減算器31に
与えられ、その出力SV1はさらに特性付与回路32を
介して減算器33に与えられ、その出力SVOはさらに
ライン34から減算器29に与えられる。ライン34か
らの信号とライン28からの信号との偏差εは、フイー
ドバツク制御のためのPI制御回路8に与えられ、その
出力MVはライン36から加算回路37を経て、加算出
力MV0はライン38に導出される。このライン38の
信号MV0は、加算回路39に与えられる。加算回路3
9には、最小回転速度設定回路4からの出力Cminが
前述のように与えられ、こうして得られる回転速度設定
値Nsollはライン40からモータ駆動回路41に与
えられる。
送風機の回転速度を制御する手段であるモータ駆動回路
41は、減算器42と、回転速度制御回路44と、モー
タ3の回転速度を検出する回転速度検出器45とを備
え、フイードバツク制御を行うように構成される。こう
して送風機2は回転速度設定値NSollで制御され
る。
ライン34からの信号SVOは、フイードフオワード制
御回路9に与えられ、その出力FFは加算器37に入力
され、こうしてモータ3したがつて送風機2のフイード
フオワード制御が行われる。
ライン30からの信号SVはダンパ5のためのフイード
フオワード制御回路6に与えられ、その出力SVdは関
数発生回路46に与えられ、入力SVdに対応したダン
パ5の開度θを表す信号をライン47に導出して、ダン
パ開度制御回路48に与える。
このダンパ開度制御回路48は、減算器49と、サーボ
コントローラ50と、電気油圧サーボ弁51と、ダンパ
5の開度を検出する検出器52とを有し、電気油圧サー
ボ弁51の出力によつて油圧シリンダ22が複動駆動さ
れ、関数発生回路46の出力θに対応した開度にダンパ
5が制御され、これに応じてバイパスダンパ21もまた
駆動される。
関数発生回路46は、フイードフオワード制御回路6の
出力SVdが増大するのに応じて、ダンパ5の開度θが
増大する特性を有し、この特性は第3図に示されるとお
りである。こうしてダンパ5の開度θは信号SVdに基
づいて直接計算される。したがつて第4図(1)で示さ
れるように、車両14の速度(すなわち車速)、したが
つて風速設定値Vsollに対応した信号SVが増大す
るにつれて、第4図(1)で示されるようにダンパ5の
開度が増大してゆき、たとえば車速が40km/h以上
では、その開度は100%となる。また送風機2の駆動
を行うモータ3の回転速度は第4図(2)で示されるよ
うに、車両14の速度、したがつて風速設定値Vsol
lに対応した信号SVが零〜35km/hの範囲では、
最小回転速度設定回路4で設定された値Cminであ
り、その車速35km/h以上では、信号SVの増大に
応じて、モータ3の回転速度が増大するように構成され
る。風速35〜40km/hの範囲では、ダンパ5と送
風機とがいずれも制御され、測定部13における風速の
円滑な変化が達成される。
送風機2の制御を行うために、ライン30の信号SV
は、前述のように減算器31に与えられ、この減算器3
1には、下限風速設定回路55からの出力SVminが
与えられる。下限風速設定回路55から出力される信号
SVminは、第4図(2)に関連して説明した車速3
5km/hに対応する値である。減算器31は、その出
力SV1(=SV−SVmin)を演算して、特性付与
回路32に与える。この特性付与回路32は、第5図の
ように、減算器31の出力であるSV1が負であるとき
には零である出力を導出し、減算器31の出力が零以上
であるとき、その出力SV1を増幅率1で導出して減算
器33に与える。このようにして、送風機2は風速SV
min(=たとえば車速35km/hに対応する値)未
満では、特性付与回路32の出力は零であつて、最小回
転速度設定回路4で設定された回転速度Cminの一定
回転速度で制御されることになる。
このようにして車速40km/h以下の低風速域では、
ダンパ5の開度を調節して測定部13における風速を調
整し、これによつて一般的に低風速の高精度の風速検出
が困難なことによる誤動作を防ぐとともに、モータ3の
低回転速度域でのモータ3を駆動する制御回路44に含
まれているインバータの低周波数での安定性が悪いこと
に起因する動作の不安定性を防ぐ。車速40km/h以
上では、ダンパ5は全開状態となり、送風機2を駆動す
るモータ3の回転速度の制御が安定に行われる。
下限風速設定回路55の出力はまた、減算器27に与え
られ、この減算器27の出力は前述の特性付与回路32
と同様な構成を有する特性付与回路56に与えられ、こ
れによつて風速が下限値SVmin未満では特性付与回
路56からライン28に導出される出力は零である。回
転速度制御回路44はインバータを有していてもよいけ
れども、その他の構成によつてモータ3の回転速度を制
御するように構成されていてもよい。
ダンパ5を駆動する複動油圧シリンダ22と電気油圧サ
ーボ弁51とに代えて、電力増幅回路とサーボモータと
が用いられてもよく、またその他の構成によつて実現さ
れてもよい。
減算器29から導出される偏差εを表す信号は前述のよ
うにライン35からPI制御回路8に与えられる。この
PI制御回路8における比例ゲインKpは第6図に示さ
れるように、実風速Vistに応じて比例ゲイン変化回
路57によつて変化される。またこのPI制御回路8の
積分時間Tiも、実風速Vistに応じて積分時間変化
回路58によつて、第7図に示されるように、変化され
る。こうして低風速域から高風速域までの大幅なプラン
ト特性変化に即した良好な風速制御を実現している。
PI制御回路8は、その入力される偏差εの信号に応答
し、回路57,58の出力Kp,Tiに基づき、その出
力MVを第2式のように演算する。
ここでKp,Tiは、第3式および第4式でそれぞれ示
され、fi,fpは、実風速Vistの関数である。
Kp=p(Vist) …(3) Ti=i(Vist) …(4) このようにして比例ゲインKp,積分定数Tiを適切に
算定することによつて、制御性能を向上することができ
る。
フイードフオワード制御回路9は、風速制御の追従性を
よくするために設けられている。つまり、風速設定値V
sollに応じて、直接、送風機2を駆動するモータ3
を制御することによつてPI制御回路8を含むフイード
バツク制御手段に特有な応答の遅れや不安定性を解消
し、安定した追従性のよい制御を実現する。フイードフ
オワード制御回路9の具体的な構成は第8図に示されて
いる。このフイードフオワード制御回路9には2つの経
路があり、1つはゲインKNFF を有する第1の増幅回路
59を経て、その出力UFFI が加算器60に与えられる
経路であつて、もう1つは微分器61とゲインKDFF
増幅回路62を経て、その出力UFF2 が加算器60に与
えられる経路である。加算器60の出力FFは、加算器
37に与えられて、PI制御回路8の出力MVに加算さ
れ、回転速度の指令のための出力MVOとして用いられ
る。
微分器61は、第9図(1)に示されるようにそのライ
ン34からの信号SVOが加速状態であるとき、増幅回
路62に与える出力ΔSVがその時間変化率に対応した
レベルを有する。こうして微分器61は、送風機2の加
速または減速時におけるエネルギーを追加する働きをす
る。
フイードフオワード制御回路9において微分回路61を
設けることによつて、送風機2および風管10内の空気
の加速に必要なエネルギーを、シヤーシダイナモ1の風
速設定値Vsollの増加と同時に、制御出力に反映す
ることができ、送風機2とダンパ5を速やかに駆動する
ことができるので、さらに追従性の向上を図ることがで
きる。
微分回路61に後続して増幅回路62を設け、そのゲイ
ンKDFF を調整することによつて、設備に適合した加速
状態を得ることができる。
ダンパ5のためのフイードフオワード制御回路6は、上
述のフイードフオワード制御回路9と同様な構成を有す
る。
本発明の他の実施例としてダンパのためのフイードフオ
ワード制御回路6は省略されて、信号SVが関数発生回
路46に直接に与えられてもよい。
第10図は、本発明の他の実施例の一部のブロツク図で
ある。フイードフオワード制御回路9は、第10図に示
されるようにゲインKNFF を有する増幅回路59だけが
用いられてもよい。このゲインKNFF は、1であつても
よくまた、零であつてその機能を不活性にしてもよく、
その値が可変である。
第11図は、本発明のさらに他の実施例の一部を示す。
フイードフオワード制御回路9は、微分回路61とゲイ
ンKDFF を有する増幅回路62とから成つてもよい。
さらにまた第12図に示されるようにフイードフオワー
ド制御回路9は、微分回路61と、増幅回路62との間
にフイルタ64が介在されてもよい。このフイルタ64
は、モータ3の回転速度の過大な変化率を緩和して、安
定な追従性のよい風速制御を行うとともに機械的構成の
強度的負担を軽減して故障を防止する働きをする。
第13図は、第12図に示されるフイードフオワード制
御回路9の動作を説明するための波形図である。微分回
路61の入力xとして、第13図(1)で示されるステ
ツプ波形が入力されるとき、微分回路61はフイルタ6
4に出力yとして、第13図(2)で示されるパルスを
導出し、これによつてフイルタ64はそのフイルタ出力
zを第13図(3)で示されるyの過大な変化率を緩和
した波形で導出する。
第14図は、第12図に示されるフイードフオワード制
御回路9の他の動作を説明するための波形図である。第
14図(1)で示されるような波形が微分回路61に入
力xとして入力されるとき、その微分回路61は出力y
として第14図(2)の実線で示されるパルス状の波形
を導出する。フイルタ64は、出力zとして第14図
(2)の破線で示す波形を導出する。このようにして、
フイルタ64は、前述のようにモータ3の回転速度を安
定化する働きをする。
第15図は、フイルタ64の具体的な構成を示す。この
フイルタ64は演算増幅器65と抵抗R1〜R3とコン
デンサC1とによつて実現され、その伝達関数Gは、時
定数をTとし、ラプラス変換子をsとするとき第5式で
示される。
第16図は、フイルタ64の他の具体的な構成を示すブ
ロツク図である。微分回路61の出力yはライン66か
ら減算器67に与えられ、リミツタ68に入力される。
このリミツタ68は、第17図に示される入出力特性を
有し、入力レベルが過大であるとき、上限または下限の
一定の出力を導出する。リミツタ68の出力は、積分回
路69に入力される。積分回路の伝達関数Gは、第6式
に示されるとおりである。
積分回路69の出力zは、減算器67に入力され、また
後続の第12図に示される増幅回路62に与えられる。
フイルタ64をコンピユータのプログラムによつて実行
するには、そのフイルタ64の入力をyiとし、そのフ
イルタ64の出力をziとし、iをサンプリング回数と
し、αを遅れの大きさを表す定数とするとき、第7式で
示される演算を行う。
i =(1−α)・yi +α・zi-1 …(7) 第18図は、本発明のさらに他の実施例の一部のブロツ
ク図である。この実施例では、フイードフオワード制御
回路9は、微分回路61と、リミツタ71と、ゲインK
DFF を有する増幅回路62とによつて実現される。すな
わちこのリミツタ71は、前述の第12図に示される実
施例のフイルタ64に代えて用いられる。リミツタ71
は、微分回路61の出力が過大なとき、その出力を制限
する働きをする。
第19図は、変化率制限回路129の具体的な構成を示
す。この変化率制限回路129は、第1変化率制限回路
72と第2変化率制限回路73とを有する。第1変化率
制限回路72は、手動入力手段74によつて、スイツチ
SW1,SW2,SW3を連動して動作させる。スイツ
チSW1,SW2,SW3の第19図に示されるスイツ
チング状態は、通常の動作時、すなわち風速零に設定し
ないときの状態であつて、風速零に設定するときには、
スイツチSW1の接点SW1aが導通し、これによつて
風速零を設定する設定回路75からの信号が導出され、
また接点SW1bが遮断し、スイツチSW2が遮断し、
接点SW3aが導通し、接点SW3bが遮断する。
この第1変化率制限回路72において、シヤーシダイナ
モ1からの信号は、接点SW1bを介して減算器76に
与えられ、ライン77aからその信号SVAが第2変化
率制限回路73に入力される。ライン77aの出力はま
た、接点SW3aに与えられる。風速零設定回路75か
らの信号は、接点SW3bから減算回路77に与えられ
る。減算回路77の出力は、リミツタ78に入力され
る。リミツタ78は、第20図に示されるようにその入
力が過大のとき、出力が制限される。リミツタ78の出
力は、積分回路79に入力される。積分回路79は、時
定数TSVを有し、第8式で示される伝達関数Gを有す
る。
この積分回路79の出力は、減算回路76に与えられる
とともに、スイツチSW2を介して減算回路77に与え
られる。
第21図は、第19図に示される第1変化率制限回路7
2の動作を説明するためのグラフである。第21図
(1)の時刻t1以前においては、接点SW1aとSW
3aが導通している状態であつて、ライン77aの信号
SVは風速0km/hを出力しているとき、ダンパ5は
全閉であつて、送風機2は最小回転速度設定値Cmin
で運転されている。時刻t1において、手動入力手段7
4を操作し、第19図で示されるスイツチSW1,SW
2,SW3のスイツチング状態となるとき、時刻t1〜
t2の期間にわたつて、信号SVAが時間経過に伴つて
増大するように変化して、時刻t2で、シヤーシダイナ
モ1の出力Vsollの値に達する。こうして出力SV
Aの突変を防ぐ。
また第21図(2)で示さるように、スイツチSW1,
SW2,SW3のスイツチング状態が第19図で示され
る状態となつているとき、ライン77aの出力がシヤー
シダイナモ1の値Vsollであり、時刻t3において
手動入力手段74を操作し、スイツチSW1,SW2,
SW3のスイツチング状態を変化させて、接点SW1
a,SW3aを導通させると、時刻t3〜t4において
ライン77aの信号SWAが時間経過に伴つて減少し
て、時刻t4において零となる。このようにして、ライ
ン77の出力SVAが突変するのを防ぐ。これによつ
て、フイードフオワード制御回路9に含まれている微分
回路61(前述の第8図、第11図、第12図および第
18図参照)の出力が過度に大きくなるのを防ぎ、また
急激に風速が変化するのを防ぎ、さらにまた機械の保護
が可能になる。
第2変化率制限回路73は、入力される信号SVAの時
間変化率に応じて、その出力SVを導出する。ここでΔ
T(s)をサンプリング周期とし、jをサンプリング回
数とするとき、 (a1) SVA(j) −SV(j-1) 6km/h/s・ΔT…(9) のとき、 SV(j) =SV(j-1) +6km/h/s・ΔT…(10) (b1) SVA(j) −SV(j-1) −6km/h/s・ΔT…(1
1) のとき、 SV(j) =SV(j-1) −6km/h/s・ΔT…(12) (c1) 上記(a1),(b1)以外のとき、 SV(j) =SVA(j) …(13) 第22図は、第2変化率制限回路73の具体的な構成を
示すブロツク図である。この第2変化率制限回路73
は、微分回路81と、リミツタ82と、積分回路83と
を有する。リミツタ82は、前述のリミツタ78と同様
な構成を有する。微分回路81は、その入力をx1と
し、出力をy1とするときアナログ系では、 またこの微分回路81は、デジタル系ではiをサンプリ
ング回数とするとき、 y1i =x1i−x1i-1 …(15) また第23図に示されるように、微分回路81は演算増
幅回路84と、抵抗R5と、コンデンサC2とから成
り、第16式で示される演算を行うように構成してもよ
い。ここでC11は定数である。
積分回路83は、その入力をx2とし、その出力をy2
とするとき、第17式の演算を行う。
y2=∫x2・dt …(17) デジタル系では、iをサンプリング回数とし、ΔTをサ
ンプリング周期とするとき、 Δx2i =x2i −x2i-1 …(18b) この積分回路83は、第24図に示されるように、演算
増幅回路85と、抵抗R6と、コンデンサC3とによつ
て実現し、第19式の演算を行うように構成してもよ
い。
y2=−C21・∫x2・dt …(19) ここで第19式のC21は定数である。
第25図を参照して、第2変化率制限回路73に第25
図(1)で示される信号が入力されるとき、 ΔSVを、 ΔSV=SVA(j) −SV(j-1) …(20) とするとき、ΔSVに関して第25図(2)で示される
ように上限値6km/h/s・ΔT以上となつて第9式
が成立するときには、時刻t5〜t5aの期間では、そ
の出力SVは第10式に従い変化し、第25図(3)と
なる。またΔSVが時刻t6〜t6a,t〜t7aで下
限値−6km/h/s・ΔT以下となつて前述の第11
式が成立するとき、SVは第12式に従い緩やかに変化
する。
また同様にして第26図(1)で示されるように第2変
化率制限回路73に信号SVAが入力されるとき、その
出力SVは第26図(2)で示されるとおりとなる。す
なわち時刻t8〜t8aで信号SVAが急変するとき、
時刻t8〜t8bでは前述の第9式が成立し、出力SV
が緩やかに変化する。また同様にして時刻t9〜t9a
において信号SVAが急変すると、時刻t9〜t9bに
おいて前述の第11式が成立し、出力SVが緩やかに変
化する。
なお第27図に示されるように入力SVAが第27図
(1)で示されるように前述の第9式および第11式の
いずれもが成立しないとき、すなわち信号SVAが緩や
かに変化したときには、第27図(2)で示されるよう
に出力SVは入力SVAと同一波形となり、このとき前
述の第13式が成立する。このようにして送風機2のた
めの設定値SVが急変することを防ぐ。
フイードバツクのためのPI制御回路8およびフイード
フオワード制御回路9ならびにフイードフオワード制御
回路6の前段に、変化率制限手段29を設けているの
で、シヤーシダイナモ1から風速設定値Vsollがノ
イズを含んでいるとき、またあるいはアナログ/デジタ
ル変換回路の分解能に起因するゆらぎなどによつて、後
続の微分回路61などの出力が生じて制御系を乱調させ
るのを防ぐことができる。
さらに本発明によれば、モータ3および回転速度制御回
路44に含まれているインバータが過負荷で運転を停止
してトリツプするのを防ぐために次に述べる構成が採用
される。この構成では、過負荷で運転を続行するが、長
時間過負荷運転することは防止する。トリツプとは、何
らか異常が発生したときにこれを検知して設備や装置の
運転を停止させることである。この実施例では、過負荷
が生じても直ちにトリツプはしない。過負荷がある時間
継続して発生した場合(たとえば1分間)これを検知し
て、設備や装置を守るために運転を停止させる。この構
成の目的は、過負荷による運転の停止を防ぎ、実験の効
率化を図る。また、設備容量を低く抑え、コストダウン
を図ることにある。すなわちこの構成は、過負荷が発生
すれば、これを検知して設備や装置が過負荷領域に長時
間止まることを未然に防ぐことを目的としている。
モータ3の回転速度制御回路44からの電力が供給され
るライン88には、第28図に示す如くその負荷電流を
検出する変流器89が設けられる。この変流器89の出
力は、第30図に示される比較回路90に入力される。
比較回路90は、第29図に示されるように、いわゆる
ヒステリシス特性を有する。この比較回路90は、負荷
電流が予め定める過負荷の値Ia(たとえば定格電流の
120%)以上になると論理「1」、すなわちオンの出
力を導出し、その後、負荷電流が定格電流未満の値Ib
(たとえば定格電流の90%)未満になると論理
「0」、すなわちオフの出力を導出する。比較回路90
の出力は、過負荷制御手段である過負荷制限回路91に
入力される。
過負荷制限回路、91の具体的な構成は、第30図に示
される。この第30図において、偏差εを表す信号が導
出されるライン35は、スイツチSW4の接点SW4a
を介してライン100からゲイン99を乗じた後、ライ
ン92から減算器93に入力される。減算器93の出力
は、リミツタ94に与えられて、その過大な入力が制限
され、その後、積分回路95に与えられる。積分回路9
5は第21式で示される伝達関数Gを有する。
ここでTLMT は時定数を表す。
この積分回路95の出力は、減算回路33に与えられる
とともに、減算回路93に与えられる。風速零設定回路
75の出力は、接点SW4bを介してライン92に与え
られる。スイツチSW4は、比較回路90の出力に応答
し、その出力が論理「1」であるとき、接点SW4aを
導通し、かつ接点SW4bを遮断し、その比較回路90
の出力が論理「0」であるとき、接点SW4aを第30
図のように遮断し、かつ接点SW4bを導通する。
たとえばシヤーシダイナモ1の出力が加速中であつて、
比較回路90の出力が論理「1」となつてオンとなれ
ば、偏差ε>0であるので、積分回路95の出力LMT
は、正であつて、特性付与回路32を介して与えられる
信号SV2が減算回路33によつて小さくされ、したが
つて見かけ上、シヤーシダイナモ1からの風速設定値が
小さく制限されることになる。換言すれば、過負荷の原
因となる急加速が弱められ、ライン34の信号SVOが
減少するので、モータ3およびそれを制御する回転速度
制御回路44に備えられているインバータは過負荷領域
から脱する。
第30図および第31図を参照して、減算器29のライ
ン35に導出される偏差εが変化するのに応じて、積分
回路95から減算回路33に与えられる正の出力が時間
経過に伴つて増大し、ライン92の信号と積分回路95
から減算回路93にライン96を介して与えられる信号
とが等しくなつて、そのため減算回路93からライン9
7を介してリミツタ94を経て積分回路95に与えられ
る信号が零となつて積分回路95の出力LMTが偏差ε
に比例する。
したがつて、第32図に示されるように、急加速時にお
いて、減算回路33からの信号SVOの時間変化率は、
積分回路95の出力LMTに対応する角度θ1だけ低下
され、急加速が弱められる。こうして上述のように、モ
ータ3およびインバータが過負荷領域から脱してそれら
がトリツプするのが防がれる。
モータ3の負荷電流が減少したことが変流器89によつ
て検出されて、その負荷電流が値Ib(第29図参照)
未満になると、比較回路90の出力は論理「0」とな
り、そのためスイツチSW4のスイツチング状態は第3
0図の状態から切換わつて、風速零設定回路75からの
風速が零である信号が与えられる。これによつて積分回
路95の出力は時間経過に伴つて減少し、その積分回路
95の出力が零となる。これによつて過負荷制限回路9
1は送風機2のためのPI制御回路8およびフイードフ
オワード制御回路9に、何も影響を与えなくなる。
第33図に次の実施例を示す。すなわち過負荷制限回路
の入力に前記偏差以外に風速設定手段の変化率を計算す
る手段の出力を使用してもよい。風速設定手段の変化率
を計算する手段は、変化率計算器104とゲイン105
を有する。ライン101から導出された出力SVは、変
化率計算器104に入力される。変化率計算器104の
計算式は、Jをサンプリング回数として、第22式で表
される。
DSV=SV(J) −SV(J-1) …(22) ただし、DSVは変化率計算器の出力である。
変化率計算器104の出力は、ライン102を介しゲイ
ン105にて増幅され、DSV1としてライン103を
介し、前記偏差と同様に過負荷制限回路に入力される。
過負荷制限回路にDSV1が入力された後の説明は、前
記偏差が入力されたときの実施例の説明と同じである。
また過負荷制限回路の入力には、第34図に示すよう
に、送風機の回転速度を制御する手段の変化率を計算す
る手段の入力Nsollを使用してもよい。
風速設定手段の変化率を計算する手段と、送風機の回転
速度を制御する手段の変化率を計算する手段との違い
は、風速設定手段の変化率を計算する手段では、その入
力は風速設定値であり、送風機の回転速度を制御する手
段の変化率を計算する手段の入力は、送風機の回転速度
を制御する手段の入力を使用することである。
また第35図に次の実施例を示す。すなわち、過負荷制
限回路の出力には、風速設定手段の出力から減算する以
外に、送風機の回転速度を制御する手段の入力から減算
してもよい。過負荷制限回路の出力LMTはライン10
6を介し、ライン40から導出される入力Nsollか
ら減算器107を介し減算される。減算器の出力Nso
ll1はライン108を介し、送風機の回転速度を制御
する手段に入力される。
第36図では、過負荷制御手段の入力が風速設定手段の
出力の変化率を計算する手段の出力であり、過負荷制御
手段の出力が風速設定手段の出力から減算される場合の
構成を示す。
第37図では、過負荷制御手段の入力が風速設定手段の
出力の変化率を計算する手段の出力であり、過負荷制御
手段の出力が送風機の回転速度を制御する手段の入力か
ら減算される場合の構成を示す。
第38図では、過負荷制御手段の入力が送風機の回転速
度を制御する手段の変化率を計算する手段の出力であ
り、過負荷制御手段の出力が風速設定手段の出力から減
算される場合の構成を示す。
第39図は、過負荷制御手段の入力が送風機の回転速度
を制御する手段の変化率を計算する手段の出力であり、
過負荷制御手段の出力が送風機の回転速度を制御する手
段の入力から減算される場合の構成を示す。
このような過負荷制限回路91は、シヤーシダイナモ1
が急減速を行い、これによつてモータ3が回生制動を行
うときにもまた動作する。
本発明は、回流式風洞および単流式風洞に関連して実施
することができ、またダンパ5,21を有していない風
洞に関しても実施することができ、さらにまたダンパ
5,21は、油圧式および電動式だけでなく、空気式で
サーボ系が構成されていてもよく、さらにまたモータ3
の回転速度制御はインバータだけでなく、その他の構成
によつて制御されてもよい。
上記実施例では、過負荷検出手段として変流器89を例
にとつたが、この代わりにモータに供給される電力量を
使用してもよい。電力量は公知の手段により検知でき
る。さらにモータ軸にトルク計を取付けて、このトルク
計を過負荷検出手段としてもよい。さらに、モータの駆
動回路とバイメタルとより成る電子サーマル回路を設
け、これにより過負荷を検知してもよい。
本発明の他の実施例として、インバータ装置などを利用
した回転数制御装置の代わりに、ベーン開度制御装置を
設けてもよい。
一般に送風機の回転数を変更しても風速は調節できる
が、インバータ装置は高価である。送風機を駆動する電
動機は電源周波数に同期した一定回転とし、送風機の入
口(上流)または出口(降流)に回路断面積を加減する
ベーンを設け、このベーン開度を調節して風速を変更す
ることもできる。かかる構成の風洞設備の場合、回転数
制御装置の代わりに前記ベーンの開度を制御する装置を
置いて本発明を実施することができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、フイードバツク制御手段
のみでは実現の難しい安定でかつ追従性の良好な風速制
御をフイードフオワード制御手段を用いて容易に行うこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の全体のブロツク図、第2図
は本発明の一実施例の風洞の系統図、第3図はダンパの
非線形特性を補償する特性を有する関数発生器46の特
性を示すグラフ、第5図は特性付与回路32,56の特
性を示すグラフ、第4図はダンパ5およびモータ3の制
御特性を示すグラフ、第6図はゲイン変化回路の特性を
示すグラフ、第7図は積分時間変化回路58の特性を示
すグラフ、第8図はフイードフオワード回路9の構成を
示すブロツク図、第9図はそのフイードフオワード回路
9の特性を示すグラフ、第10図はフイードフオワード
制御回路9の他の構成を示すブロツク図、第11図はフ
イードフオワード制御回路9の他の構成を示すブロツク
図、第12図はフイードフオワード制御回路9の他の構
成を示すブロツク図、第13図および第14図は第12
図に示されるフイルタ64の特性を示す波形図、第15
図はフイルタ64の具体的な構成を示すグラフ、第16
図はフイルタ64の他の具体的構成を示すブロツク図、
第17図はリミツタ68の特性を示すグラフ、第18図
はフイードフオワード制御回路9の他の構成を示すブロ
ツク図、第19図は変化率制限手段29の具体的な構成
を示すブロツク図、第20図は第1変化率制限回路72
に含まれているリミツタ78の動作を説明するためのグ
ラフ、第21図は第1変化率制限回路72の動作を説明
するための波形図、第22図は変化率制限手段29に含
まれる第2変化率制限回路73の具体的な構成を示すブ
ロツク図、第23図は微分回路81の具体的な構成を示
す電気回路図、第24図は積分回路83の具体的な構成
を示す電気回路図、第25図、第26図および第27図
は第2変化率制限回路73の動作を説明するための波形
図、第28図は過負荷検出のための変流器89の構成を
示す電気回路図、第29図は比較回路90の動作を説明
するための図、第30図は過負荷制限回路91の具体的
な構成を示すブロツク図、第31図および第32図は過
負荷制限回路91の動作を説明するための図、第33
図、第34図および第35図は過負荷制限回路を有する
他の実施例を示すブロツク図、第36図、第37図、第
38図および第39図は過負荷制限回路を有する他の実
施例の構成を示すブロツク図である。 1……シヤーシダイナモ、2……送風機、3……モー
タ、5,21……ダンパ、6,9……フイードフオワー
ド制御回路、7……風速検出手段、8……PI制御回
路、10……風管、13……測定部、14……被試験物
体、129……変化率制限回路、89……変流器、90
……比較回路、91……過負荷制限回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送風機からの空気を、ダンパが設けられた
    風管を介して、被試験物体に吹き出す風洞の風速制御装
    置において、 前記吹き出す空気の風速を設定する手段と、 前記吹き出す空気の風速を検出する手段と、 風速設定手段の出力と風速検出手段の出力とに応答し
    て、風速設定手段の設定風速と風速検出手段の検出風速
    との偏差に対応した送風機の回転速度を表すフイードバ
    ツク信号MVを導出するフイードバツク制御手段と、 風速設定手段の出力に応答して、設定された風速に対応
    した送風機の回転速度を表すフイードフオワード信号F
    Fを導出するフイードフオワード制御手段と、 フイードバツク信号とフイードフオワード信号とを加算
    する加算回路とを含み、 加算回路の出力によつて送風機を駆動することを特徴と
    する風洞の風速制御装置。
  2. 【請求項2】送風機からの空気を、ダンパが設けられた
    風管を介して、被試験物体に吹き出す風洞の風速制御装
    置において、 前記吹き出す空気の風速を設定する手段と、風速設定手
    段の出力に応答して、設定された風速の時間変化率が、
    予め定める上限値を超えるときに、その上限値に置換さ
    れることで実現する変化率制限手段と、 前記吹き出す空気の風速を検出する手段と、 風速設定手段の出力と風速検出手段の出力とに応答し
    て、風速設定手段の設定風速と風速検出手段の検出風速
    との偏差に対応した送風機の回転速度を表すフイードバ
    ツク信号MVを導出するフイードバツク制御手段と、 変化率制限手段の出力に応答して、設定された風速に対
    応した送風機の回転速度を表すフイードフオワード信号
    FFを導出するフイードフオワード制御手段と、 フイードバツク信号とフイードフオワード信号とを加算
    する加算回路とを含み、 加算回路の出力によつて送風機を駆動することを特徴と
    する風洞の風速制御装置。
  3. 【請求項3】送風機からの空気を、ダンパが設けられた
    風管を介して、被試験物体に吹き出す風洞の風速制御装
    置において、 前記吹き出す空気の風速を設定する手段と、 風速設定手段の出力に応答して、ダンパの開度を、設定
    された風速に対応した開度となるように操作するフイー
    ドフオワード制御手段と、 風速設定手段の出力に応答して、設定された風速の時間
    変化率が、予め定める上限値を超えるときに、その上限
    値でダンパの開度を時間経過に伴つて変化させてゆく変
    化率制限手段を設けることを特徴とする風洞の風速制御
    装置。
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