JP6542868B1 - トリートメント吸着材及びそれを用いた施術方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規吸着材又はそれを用いた施術方法の提供。【解決手段】毛髪表面を均等に拭き取れる効果(拭き取り効果)と速乾性や携帯性に優れた材質で、トリートメント剤の成分を吸着するのに適した吸着材及びそれを用いた施術方法を用いることにより、トリートメント後に毛髪内部まで浸透せず、表面に留まる油性成分などを吸着材で吸着し、トリートメント剤を洗い流す工程を省略し、更には被施術者の不快感や苦痛を軽減することが可能になる。【選択図】なし

Description

本発明は、広く、トリートメント剤を吸着するのに適した吸着材、又はそれを備えた美容キット及びそれを用いた施術方法等に関する。
髪のケアやダメージの修復などを目的として、一般家庭や美容院等では種々のトリートメント剤が使用されている。目的や所望とする効果に応じて使用するトリートメントの種類や回数などが適宜選択されており、例えば、単に髪をコーティングする1浴式や、コーティング前に一度保湿用のトリートメント剤を用いて毛髪を処理する2浴式(特許文献1)、更にはトリートメントを栄養補給、毛髪補修、コーティングの3回に分ける3浴式などがある。
3浴式の反応型トリートメントは、髪の毛に入りやすいサイズの栄養分で構成された3種類のトリートメント剤を用いて行う施術であり、トリートメント剤の成分が毛髪内部に入る事によって化学反応を起こし、毛髪内部で髪の毛の栄養分を合成するという仕組みを有する。基本的には、1番目のトリートメントが栄養分の補給、3番目がコーティングの役割を果たし、2番目が、1番目の成分を定着させ、尚且つ3番目の成分を引きつける、という仕組みである。
3浴式の反応型トリートメントの一例を挙げると、まず、第1工程において、ケラチン・油分・セラミド等の有効成分が配合されたクリームの形状を毛髪内部に浸透させる。第2工程において、第1工程で毛髪内部に浸透した成分を浸透・定着させ、尚且つ次の工程で使用する成分を引きつける役割を果たす液状のトリートメント剤(主にアルコール系)が使用される。続いて、第3工程において、毛髪内部に浸透した有効成分を更に定着させて、擬似キューティクルを形成するためのトリートメント剤(クリーム)が毛髪に塗布される。
リンスやコンディショナーは塗布後に直ちに洗い流されるのに対し、トリートメントは、補修成分を髪の内部まで浸透させる必要があるため、塗布後少し時間を置いてから温水で洗い流されるのが一般的である。
特開2001−220328号公報
トリートメント剤のすすぎ工程は、毛髪表面に残っている余分な油分を取り除くことを主目的とするものである。美容院では、2浴式や3浴式などの複数種類のトリートメント剤を使用する施術が一般的であるが、このように複数のトリートメント剤が使用される場合、新たなトリートメント剤を塗布する前にすすぎ工程を行うことにより、その後毛髪に塗布される成分の吸着性が増大し、延いては毛髪表面が綺麗に整えられることになる。
しかしながら、異なるトリートメント剤を使用するたびに油分等を洗い流すのは煩雑であり、被施術者にとっても不快感や苦痛を伴う場合がある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、布などの吸着材によりトリートメント剤を拭き取ることで、トリートメントを用いた施術工程が簡素化されることのみならず、お湯で洗い流した場合と同様の効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本願は以下の発明を包含する。
[1]トリートメント剤の成分を吸着するのに適した吸着材。
[2]天然繊維、合成繊維又はそれらの混合繊維から成る、[1]に記載の吸着材。
[3]ナイロンとポリエステルから構成される、[1]に記載の吸着材。
[4]ナイロンの構成比が50%以上である、[3]に記載の吸着材。
[5]繊維の直径が約4μmである、[3]又は[4]に記載の吸着材。
[6][1]〜[5]の吸着材と、1又は複数のトリートメント剤とを備える、美容キット。
[7][1]〜[4]のいずれかに記載の吸着材又は[6]に記載の美容キットを用いた施術方法であって、トリートメント剤で処理された後の毛髪表面に吸着している成分を吸着材で拭き取る工程を含む、施術方法。
[8]吸着材が水分を含んでいる、[7]に記載の施術方法。
[9]吸着材で拭き取られるトリートメント剤が3浴式トリートメントで使用する最初のトリートメント剤である、[7]又は[8]に記載の施術方法。
本発明によれば、トリートメント剤を構成する成分、特に、トリートメント後に毛髪内部まで浸透せず、表面に留まる油性成分などを吸着材で吸着することにより、トリートメント剤を洗い流す工程を省略し、更には被施術者の不快感や苦痛を軽減することが可能になる。
特に、従来のすすぎ工程では毛髪表面のみならず毛髪内部に浸透していた有効成分まで流出することがあったが、本発明の吸着材は、有効成分を毛髪内部に保持したまま、毛髪表面の余剰な成分のみを取り除くことができる。例えば、3浴式のトリートメントでは、2番目のトリートメント剤を塗布する際に毛髪表面に凹凸があると吸着力が低下し、1番目と3番目を繋げる役割が機能しなくなる。そのため、従来は1番目のトリートメント剤を毛髪に塗布した後に良くすすぐ必要があったが、それに代えて吸着材を用いることで表面に残った余分な成分を取り除くことでも、表面の凹凸がなくなり、2番目のトリートメント剤が髪にしっかりと定着し、効果的に働くことになる。このようにそれぞれのトリートメント剤を効率よく髪の毛に吸収・吸着させることにより、各トリートメント剤の効果も向上する。
上記の効果に加え、吸着材を使用した施術は、すすぎ工程に要していた手間や時間を省略するだけでなく、美容院における新たな演出の一つとしての効果も期待される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(美容キット)
一実施態様において、美容キットはトリートメント剤の成分を吸着するのに適した吸着材を備える。吸着材は、トリートメント後の毛髪上に残存する成分であって、通常洗い流されるべき成分(例えば油性成分)を吸着できるものである限り、材質は問わない。吸着材の形状やサイズについても、施術者が扱いやすく、尚且つトリートメント剤を吸着しやすいものであれば特に限定されない。
特定の態様に限定されることを意図するものではないが、吸着材は、天然繊維、合成繊維又はそれらの混合繊維から成る繊維構造体が考えられる。繊維構造体は、織物、編物、不織布のいずれか、あるいはこれらの組合せであってもよい。
繊維構造体を構成する繊維について、特定のトリートメント剤を吸着することが出来る限り特に制限はなく、綿や麻等の植物繊維、動物繊維を含む天然繊維や、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、テンセル等の化学繊維、あるいはそれらの混紡繊維などが好適に使用され得る。その他にも、セラミック繊維等の無機繊維を使用してもよい。吸油性、更には吸水性を備え、毛髪表面を均等に拭き取れる効果(拭き取り効果)を有している繊維が好ましい。繊維は更に速乾性や携帯性に優れた材質が好適に使用され得る。
繊維構造体の具体例としては、例えば、タオル、ウエス、マイクロファイバーなどが挙げられる。髪表面の凹凸をなくすことが目的であるため、繊維構造体は出来る限り細かい繊維から構成されているものが好ましい。よって表面が荒いタオルよりもウエスやマイクロファイバーの方が好ましい。吸着材は乾燥状態で使用することもできるが、使用する前にお湯に浸すことで拭き取り効果が高くなり、拭き取りに要する時間を短縮することが可能になる。また、水分を含んだ状態の吸着材は、乾燥している状態との比較で、毛髪への適用時にキューティクルへ与える負担が少なく、被施術者自身にも施術時に快適な感覚を提供することができるという利点を有する。当業者であれば、所望とする効果に応じて、吸水性を有する繊維と吸油性を有する繊維とを有する吸着材を適宜選択して使用することができる。
高い吸水性を有するマイクロファイバー製のクロス、例えば、ポリエステルとナイロンとで構成されるクロスは、天然繊維から成る構造体との比較で拭き取りの効果が高く、吸着材として好適に使用される。ナイロンの構成比率が高いほど生地が柔らかくなるため好ましい。例えば、ナイロンの構成比率は30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。なお、上記比率は混用率であり、吸着材全体に対する質量割合を百分率(%)で表示したものである。
吸水性、速乾性、拭取り性の観点から、繊維は細いものが好ましい。繊維の直径は、例えば10μm以下、好ましくは約4μm程度である。携帯性を考慮すると、生地は軽くて薄いものが好適に使用される。その他、その後のトリートメント処理や、毛髪表面から除去される成分の性質を考慮しつつ、適宜最適な吸着材が選択される。
別の態様において、吸着材又は美容キットは更にトリートメントを用いた施術に関連する吸着材以外の製品や部材などを備えていてもよい。例えば、美容キットにおいて、1又は複数のトリートメント剤と、トリートメント剤を構成する成分を吸着するのに適した吸着材とを組み合わせることができる。
トリートメント剤は、毛髪の表面を整え、その内部に栄養分を補給する役割などを果たす。トリートメントを構成する主要な成分は、主に、カチオン界面活性剤、クリーム基材、コンディショニング剤、毛髪保護成分、pH調整剤などである。
カチオン界面活性剤としては、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩、モノメチル4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩などが挙げられる。
クリーム基材を構成する成分として、セテアリルアルコールやセタノールなどの高級アルコールがある。
コンディショニング剤は種々の油性成分や脂質成分、例えば植物油、スクワラン等の不揮発性炭化水素、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル油により構成される。
コンディショニング剤に配合される植物油としては、例えば、オリーブ油、ホホバ油、アボカド油などが挙げられる。その他にも、アーモンド油、アマニ油、アンズ核油、ウメクロモドキ油、エゴマ油、オリーブ油、カノラ油、カヤ種子油、キョウニン油、ココナッツ油、クランベリー種子油、コーン油、コケモモ種子油、ゴマ油、コムギ胚芽油、コメヌカ油、コメ胚芽油、サザンカ油、サフラワー油、シア脂油、シソ種子油、ダイズ油、チチャ実油、月見草油、ツバキ油、パーシック油、パーム油、ハトムギ油、ババス油、ピーナッツ油、ピスタシオ種子油、ヒポファエラムノイデス油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ビルベリー種子油、ブドウ種子油、プルーン種子油、ブロッコリー種子油、ヘーゼルナッツ油、ヘチマ種子油、ホホバ油、ホロムイイチゴ種子油、マツ種子油、綿実油、モモ核油、ヤシ油、リンゴ種子油、ローズヒップ油、ワサビノキ種子油が挙げられる。
コンディショニング剤にはその他にもシリコーン油や高分子ポリマーなどが配合され得る。
毛髪保護成には種々のアミノ酸や加水分解タンパク質、例えば加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解シルクなどがある。
トリートメント剤は、その目的に応じて上記成分のうちの特定のものや、例示されていない成分が配合され得る。また、トリートメント剤の剤形も特に限定されず、ローション、リキッド、クリーム等であってもよい。美容キットは、吸着材以外にも、目的に応じて1又は複数のトリートメント剤を備えていてもよい。
(施術方法)
一実施態様において、美容方法は、トリートメント剤で処理された後の毛髪表面に吸着している成分を吸着材で拭き取る工程を含む。しかしながら、当業界で通常使用されているすすぎの工程を排除することは意図しておらず、美容方法は必要に応じて通常のすすぎ工程を含んでいてもよい。例えば、二種類のトリートメント剤が使用される場合、トリートメント剤の種類に応じて、一方のトリートメント剤については吸着材による拭き取り工程を、そして、他方のトリートメント剤については通常のすすぎ工程を採用することができる。
吸着材で拭き取ることにより、従来のすすぎ工程で流出していた有効成分を毛髪内部に保持したまま、毛髪表面の余剰な成分のみを取り除くことが可能になる。
吸着材は乾燥状態でもよいが、使用前にお湯(例えば、40〜45℃)に浸して絞ったものを使用するのが好ましい。お湯を含むことで、トリートメント剤を均一に拭き取ることが可能になる。また、熱の効果により、有効成分の毛髪内部への浸透効果を増大させることができる。
美容方法は、更に、上記拭き取り工程の前又は後に、トリートメントを毛髪に塗布する工程を含みうる。本明細書で使用する場合のトリートメントは、その回数に限定されず、つまり、1浴式、2浴式又は3浴式、更には4浴式以上であってもよい。より髪のダメージを補修して質感を形成し、トリートメント効果の持続性を増大させる観点からは、トリートメントの施術は3浴式以上であることが好ましい。トリートメントの回数の増加に伴い必要なすすぎ工程も増加するため、適宜拭き取り工程の回数を増加することもできる。3浴式を例に、使用するトリートメント剤を説明すると、第1工程で毛髪内部に浸透性の高いケラチン、油分、セラミド等の有効成分を配合したクリーム状の第1のトリートメント剤(第1剤)が使用され得る。
一定期間経過後、少なくとも有効成分が毛髪内部に浸透した後、吸着材を用いて毛髪表面に残った第1剤が拭き取られる。第1剤の成分のうち、毛髪表面から除去されるべき余分な成分やヌメリを拭き取ることで、毛髪表面上の凹凸がなくなり、第2剤を髪にしっかりと定着させることができ、延いては、第2剤のみならず、第3剤の効果も改善する。つまり、第1剤の除去又はすすぎをせずに更なるトリートメント剤を毛髪に塗布した場合、毛髪表面に凹凸ができてしまい、有効成分の吸着性も低下し、延いてはトリートメント効果の持続性も悪化することになる。
その後、第2工程において、アルコールを基材とする液状の第2のトリートメント剤(第2剤)を用いて有効成分の浸透・定着が図られる。また、第2剤は、第3工程で使用されるトリートメント剤に配合された成分を引きつける役割を果たす。つまり、第2剤がないと、第1剤及び第3剤の成分を吸着させることができない。
一定期間経過後、少なくとも第1剤の有効成分が定着した後、クリーム状のトリートメント剤(第3剤)を用い、毛髪内部に擬似キューティクルを形成させる。
本発明の美容方法は、3浴式のトリートメントに限らず、従来のすすぎ工程を伴うトリートメント施術であればどのようなものにも使用することができる。
以下、具体例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これにより限定されるものではない。
(実施例1)
トリートメントの前に、被施術者(合計20名)の髪の汚れを取りつつ、水分を含ませるために、シャンプー台でシャンプーを行った。シャンプー後は、しっかりと髪をタオルで拭いて水分量を調節した(髪を握っても水分が滴らない程度)。
その後、セット面に移動し、髪をコームで梳かして整えてからトリートメント剤(イフイング株式会社製LIKE システムトリートメント1)(第1剤)を髪に塗布した。第1剤は、乳化処方のベースクリームが補修成分の浸透を促進し、アクアベール(セラミドを用いた水分と油分のミルフィーユ状構造)で閉じ込める役割を果たす。第1剤の塗布後、コームで梳かして塗布ムラを無くした。
その後、お湯で絞った綿100%のタオルで髪表面に残っている第1剤を押して浸透を促しながら、余分な成分を拭き取った。拭き取りに要した時間は約4分であった。
髪全体をタオルでムラなく拭き取った後、コームで梳かして整えてからトリートメント剤(イフイング株式会社製LIKE システムトリートメント2)(第2剤)を髪に塗布した。第2剤は、高濃度のアニオン性ケラチンと補修成分でダメージケアを行い、第3剤を吸着する役割を果たす。第2剤の塗布後、充分に揉み込んでトリートメント剤を髪内部へ浸透させた。
その後、コームで梳かしてムラがないように髪を整えてからトリートメント剤(イフイング株式会社製LIKE システムトリートメント3/3M)(第3剤)を塗布した。第3剤は、高分子ポリペプチドと植物オイルが毛髪表面を保護し、しなやかなまとまりのある髪に整える役割を果たす。第3剤の塗布後、髪を両手で持ちそのまま上下に指をスライドさせて(ニーディング法)トリートメントをさらに浸透させた。その後、コームで梳かしてムラがないように髪を整えてから、毛髪表面上のヌメリが取れるまでしっかりとすすいで、施術工程を完了した。
施術後の髪は手触り感がよく、しっとりと保湿されていることが明らかとなった。複数の被施術者に感想を聞いたところ、平均で3日前後、向上した手触り感が持続した。
(実施例2)
拭き取り工程でタオルの代わりにマイクロファイバー(帝人フロンティア株式会社製ミクロスター(登録商標)スムース。約26cm×約36cm。約18g)を使用した点を除き、実施例1と同様の施術を上記被施術者に行った。当該マイクロファイバーは、ポリエステル(50%)とナイロン(50%)から構成されるものであり、吸水性と吸油性のバランスに優れている。生地は通常のタオルとの比較で薄くて軽いため、携帯性にも優れている。また、ナイロン50%という配合により、生地が非常に柔らかく、柔軟剤なしでも絹のような肌触りを有している。更に、繊維の直径が約4μmと細いため、毛管現象による吸水性が高く(速乾効果)、表面を均等に拭き取る効果(拭き取り効果)にも優れている。マイクロファイバーを用いた拭き取りに要した時間は約3分であった。
その結果、実施例1や従来との比較で、マイクロファイバークロスを使用した場合に最も効率的にトリートメント剤を拭き取ることができ、また、施術後の髪の手触り感も最もよく、しっとりと髪が保湿されていることが被施術者のヒアリングから明らかとなった。理論に拘束されることを意図するものではないが、手触り感や保湿性の向上は、マイクロファイバークロスで直接髪を包み込みながらトリートメントを押し込むことで、トリートメント成分の内部浸透が向上した結果と考えられる。また、マイクロファーバークロスで髪を拭く事でより表面が整うことにより、第2及び3剤の定着がよくなり、手触り感の向上が5〜7日間持続したとの感想が被施術者から得られた。
(実施例3)
拭き取り工程で乾燥しているタオルを使用した点を除き、実施例1と同様の施術を上記被施術者に行った。お湯ですすいだタオルとの比較でタオルが滑りにくかったため、拭き取りに約5分要した。また、タオルが乾燥していることで、拭き取り時に摩擦が生じ、髪を引っ張られている感じがあり、実施例1及び2との比較で快適ではないとの感想が被施術者から得られた。更に、実施例1及び2との比較で、キューティクルへの負担が高いことが明らかとなった。
(比較例1)
第1剤の拭き取り工程の代わりに、通常のすすぎ工程を採用した点を除き、実施例1と同様の施術を上記被施術者に行った。
すすぎ工程を行う前に、セット面からシャンプー台へ移動し、シャンプークロスをセットした(約1分)。すすぎ工程に約3分、タオルドライに約1分要した。更に、シャンプークロスを外し、シャンプー台からセット面へ移動するのに約1分要した。つまり、準備も含め、すすぎ工程に要した時間は合計で約6分であった。手触り感の向上は少なくとも3日程度持続したとの感想が被施術者から得られた。
本発明によれば、従来すすぎ工程に要していた手間や時間が省略されるだけでなく、施術後に髪の手触り感が向上するトリートメントの提供が可能になる。

Claims (4)

  1. ナイロンとポリエステルから構成される、毛髪表面に吸着しているトリートメント剤の成分を拭き取るための吸着材又は当該吸着材と、1又は複数のトリートメント剤とを備える、美容キットを用いた施術方法であって、トリートメント剤で処理された後の毛髪表面に吸着している成分を吸着材で拭き取る工程を含み、
    吸着材で拭き取られるトリートメント剤が3浴式トリートメントで使用する最初のトリートメント剤である、施術方法。
  2. 吸着剤におけるナイロンの構成比が50%以上である、請求項1に記載の施術方法。
  3. 吸着剤の繊維の直径が約4μmである、請求項1又は2に記載の施術方法。
  4. 吸着材が水分を含んでいる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の施術方法。
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