JP6542274B2 - 液体吐出装置およびそれを備えたインクジェットプリンタ - Google Patents

液体吐出装置およびそれを備えたインクジェットプリンタ Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出装置およびそれを備えたインクジェットプリンタに関する。
従来から、液体が貯留される圧力室と、インクが流入しかつ圧力室と連通するインク流入口と、圧力室の一部を区画する振動板と、振動板に連結されたアクチュエータと、圧力室に連通するノズルと、アクチュエータに駆動信号を供給することによりアクチュエータを駆動する制御装置と、を備えた液体吐出装置が知られている。このような液体吐出装置は、例えば、液体としてインクを吐出するインクジェットプリンタなどに設けられている。
上記液体吐出装置を備えたインクジェットプリンタでは、制御装置がアクチュエータに駆動パルス信号(以下、駆動パルスという)を供給すると、アクチュエータが変形し、それに伴って振動板が変形する。これにより、圧力室の容積が増加または減少し、圧力室内のインクの圧力が変化する。この圧力の変化に伴い、ノズルからインクが吐出される。吐出されたインクはインク滴となって飛翔し、記録紙などの記録媒体に着弾する。その結果、記録紙上に1つのドットが形成される。そして、このようなドットを記録紙上に多数形成することにより、画像などが形成される。
ドットのサイズ(例えば直径)を調整できれば、記録紙上に高画質の画像を形成することができる。しかし、上記のようなインクジェットプリンタでは、1つの駆動パルスで安定的に吐出することができるインク滴の液量に限界がある。1つの駆動パルスだけでは、異なるサイズのドットを形成することは難しい。例えば特許文献1には、マルチドット方式によってドットのサイズを調整する方法が開示されている。マルチドット方式では、記録媒体上に1つのドットを形成するための時間として予め設定された時間(以下、駆動周期という)内に、複数の駆動パルスを含む駆動信号を生成し、その駆動信号に含まれる1つまたは2つ以上の駆動パルスをアクチュエータに対して選択的に供給する。例えば相対的に大きなドットは、1駆動周期内で時系列的に2つ以上のインク滴を吐出させ、これらを記録媒体に着弾する前にマージ(合体)させることで形成することができる。
特開平10−81012号公報
ところで、液体吐出装置において、ノズルから液滴が吐出された後には、ノズルから圧力室を介してインク流入口までの間に共振が発生する。共振が大きい場合には、ノズルのメニスカスが圧力室から大きく飛び出した状態になりやすく、この状態でノズルから液滴を吐出してしまうと、液滴が所望の方向に飛翔しないという吐出不良が発生する恐れがある。インクの粘度が低くなるほど、上記吐出不良が発生しやすく、ノズルから吐出された液滴を正確な位置に着弾させることができないという問題が生じ得る。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズルから吐出される液体を正確な位置に着弾させることのできる液体吐出装置を提供することである。
本発明者は、液体の粘度が比較的低い場合、例えば、25℃における粘度が3mPa・s〜5mPa・sの場合に、ノズルから圧力室を介して流入口までの間に発生する共振の影響によって、ノズルの吐出不良が発生しやすいことに気が付いた。そこで、上記共振の周波数を特定し、ノズルから液体を吐出する際にアクチュエータに供給される駆動信号において、上記共振の原因となる周波数成分を小さくする方法に着目した。そして、駆動信号と基準電位のラインとによって囲まれる面積を所定の範囲に設定することによって、上記周波数成分(即ち共振を励振する力)を小さくすることができ、その結果、ノズルの吐出安定性が向上することを見出した。
本発明に係る液体吐出装置は、25℃における粘度が3mPa・s〜5mPa・sの液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを制御する制御装置と、を備え、前記液体吐出ヘッドは、内部に液体が貯留される圧力室および前記圧力室と連通し、液体が流入する流入口が形成されたケースと、前記ケースに設けられ、前記圧力室の一部を区画する振動板と、前記振動板に連結され、電気信号が供給されると変形するアクチュエータと、前記ケースに形成され、前記圧力室と連通するノズルと、を備え、前記制御装置は、駆動周期毎に、1つまたは2つ以上の駆動パルスを含む第1サブ駆動信号を少なくとも有するメイン駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、前記駆動信号生成回路が生成する前記メイン駆動信号の一部または全部を前記アクチュエータに供給する駆動信号供給回路と、を備え、前記駆動信号供給回路は、前記アクチュエータに対して前記第1サブ駆動信号を供給し、前記ノズルから第1の液量の液体を吐出させる第1ドット形成部を備え、前記第1サブ駆動信号の波形図において、基準電位のラインおよび前記第1サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より小さい部分に囲まれた部分の面積を第1下面積とし、前記基準電位のラインおよび前記第1サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より大きい部分に囲まれた部分の面積を第1上面積としたときに、前記第1下面積に対する前記第1上面積の比である第1面積比が0.9以上1.1以下に設定されている。
本発明の液体吐出装置によると、第1サブ駆動信号の波形図において、第1下面積に対する第1上面積の比である第1面積比が0.9以上1.1以下に設定されている。これにより、第1サブ駆動信号の波形の平均値を、基準電位と同じ値もしくは基準電位に非常に近い値にすることができる。即ち、第1サブ駆動信号の波形のDC成分を、基準電位と同じ値もしくは基準電位に非常に近い値にすることができる。この結果、第1サブ駆動信号の周波数のうち、共振を励振する力を発生させる周波数成分を小さくすることができる。これにより、共振の発生を抑制することができ、ノズルのメニスカスを安定させることができる。このようにメニスカスを安定させることによって、ノズルから吐出された液体を正確な位置に着弾させることができる。
本発明によれば、ノズルから吐出される液体を正確な位置に着弾させることのできる液体吐出装置を提供することができる。
一実施形態に係るインクジェットプリンタの斜視図である。 一実施形態に係るインクジェットプリンタの主要部の正面図である。 一実施形態に係る液体吐出装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態に係る吐出ヘッドの一部の断面図である。 図4中のV−V線に沿う断面図である。 一実施形態に係るメイン駆動信号の波形図である。 第1サブ駆動信号の波形図である。 第2サブ駆動信号の波形図である。 第3サブ駆動信号の波形図である。 小ドットを形成するときに供給される供給信号の波形図である。 中ドットを形成するときに供給される供給信号の波形図である。 大ドットを形成するときに供給される供給信号の波形図である。 大ドット形成時のインクの様子の一例を撮影した図である。 大ドット形成時のインクの様子の一例を撮影した図である。 大ドット形成時のインクの様子の一例を撮影した図である。 大ドット形成時のインクの様子の一例を撮影した図である。 大ドット形成時のインクの様子の一例を撮影した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る液体吐出装置およびそれを備えたインクジェットプリンタの実施形態について説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
図1は、一実施形態に係るインクジェットプリンタ10の斜視図である。図2は、インクジェットプリンタ10の主要部を表す正面図である。図1および図2において、符号LおよびRは、それぞれ左および右を示している。符号FおよびRrは、それぞれ前および後を示している。後述する吐出ヘッド25(図2参照)は左方および右方に移動可能である。記録紙5は、前方および後方に搬送可能である。本実施形態では、吐出ヘッド25の移動方向を主走査方向Yといい、記録紙5の搬送方向を副走査方向Xという。ここでは、主走査方向Yは左右方向に対応し、副走査方向Xは前後方向に対応する。主走査方向Yと副走査方向Xとは直交している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタ10の設置態様を何ら限定するものではない。
インクジェットプリンタ10は、記録紙5に印刷を行うためのものである。記録紙5は記録媒体の一例であり、インクが吐出される対象物の一例である。なお、記録媒体には、普通紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride、PVC)やポリエステルなどの樹脂材料、アルミニウム、鉄、木材などの各種の材料からなる記録媒体が含まれる。
図2に示すように、インクジェットプリンタ10は、ケーシング12と、ケーシング12内に配置されたガイドレール13とを備えている。ガイドレール13は、左右方向に延びている。ガイドレール13には、インクを吐出する吐出ヘッド25が設けられたキャリッジ11が係合している。キャリッジ11は、キャリッジ移動機構18によって、ガイドレール13に沿って左右方向(即ち主走査方向Y)に往復移動する。キャリッジ移動機構18は、ガイドレール13の左端側および右端側に配置されたプーリ29b、29aを有している。プーリ29aにはキャリッジモータ18aが連結されている。なお、キャリッジモータ18aはプーリ29bに連結されていてもよい。プーリ29aは、キャリッジモータ18aによって駆動される。両プーリ29a、29bには、それぞれ無端状のベルト16が巻き掛けられている。キャリッジ11はベルト16に固定されている。プーリ29a,29bが回転してベルト16が走行すると、キャリッジ11が左右方向に移動する。
インクジェットプリンタ10は、大判のインクジェットプリンタであり、例えば家庭用の卓上型プリンタと比べて大きい。解像度との兼ね合いもあるが、スループットを向上する観点からは、キャリッジ11の走査速度が速めに設定されることがある。例えば通常の走査速度は、概ね600〜900mm/s程度に設定され、駆動周波数は14kHz程度である。また、例えば高速動作時には、駆動周波数が20kHz程度で、走査速度が概ね1000mm/s以上、例えば1100〜1200mm/sに設定される。ただし、上記走査速度および駆動周波数は単なる例示であり、特定の値に限定される訳ではない。
記録紙5は、紙送り機構(図示せず)によって、紙送り方向に搬送される。ここでは、紙送り方向は前後方向(即ち副走査方向X)のことである。ケーシング12内には、記録紙5が載置されるプラテン14が設けられている。プラテン14にはグリッドローラ(図示せず)が設けられている。グリッドローラの上方にはピンチローラ(図示せず)が設けられている。グリッドローラはフィードモータ(図示せず)に連結されている。グリッドローラはフィードモータによって駆動され、回転する。グリッドローラとピンチローラとの間に記録紙5が挟まれた状態でグリッドローラが回転すると、記録紙5は前後方向に搬送される。
インクジェットプリンタ10は、複数のインクカートリッジ21を備えている。それら複数のインクカートリッジ21には、色の異なるインクが貯留されている。例えば、インクジェットプリンタ10は、それぞれシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ホワイトインクを貯留する5つのインクカートリッジ21を備えている。上記各インクは、吐出ヘッド25から安定的に吐出されるように、その性状が調整されている。25℃におけるインクの粘度は、凡そ3mPa・s〜9mPa・s程度、例えば、比較的低粘度である凡そ3mPa・s〜5mPa・s程度、あるいは凡そ7mPa・s〜9mPa・s程度に調整されている。上記粘度は、25℃において、JIS Z8803(2001)に従って測定した値とする。粘度測定には、例えば、コーンプレート型回転式粘度計(東機産業製 TVE−25L)を用いることができる。
吐出ヘッド25は、各色のインク毎に設けられている。各色の吐出ヘッド25とインクカートリッジ21とは、インク供給路22により接続されている。インク供給路22は、インクカートリッジ21から吐出ヘッド25へインクを供給するインク流路である。インク供給路22は、例えば可撓性を有するチューブにより構成されている。インク供給路22には、送液ポンプ23が設けられている。ただし、送液ポンプ23は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。インク供給路22の一部は、ケーブル類保護案内装置17により覆われている。
図3に示すように、インクジェットプリンタ10は、液体吐出装置20を備えている。液体吐出装置20は、吐出ヘッド25と、吐出ヘッド25の動作を制御する制御装置28とを備えている。
吐出ヘッド25は、液体(典型的にはインク)を吐出する。吐出ヘッド25は、液体吐出ヘッドの一例である。吐出ヘッド25は、記録紙5に向かってインクを吐出し、記録紙5上にインクのドットを形成するものである。このドットが多数並べられることにより、記録紙5上に画像などが形成される。吐出ヘッド25は、記録紙5と対向する側の面(本実施形態では吐出ヘッド25の下面)に、インクを吐出するための複数のノズル35(図4参照)を備えている。
図4は、吐出ヘッド25の1つのノズル35近傍における部分断面図である。吐出ヘッド25は、開口31aを有する中空のケース31と、開口31aを塞ぐようにケース31に取り付けられた振動板32とを備えている。ケース31には、内部にインクが貯留される圧力室33が形成されている。図5に示すように、圧力室33には、圧力室33の一部を区画して、第1インク流路33aおよび第2インク流路33bを形成する縦壁33cが形成されている。縦壁33cは、振動板32を下から支持している。振動板32は圧力室33の一部を区画している。振動板32は、圧力室33の内側および外側に弾性変形可能なものである。振動板32は、圧力室33の容積を増加および減少させるように変形可能に構成されている。振動板32は、典型的には樹脂フィルムまたは金属箔である。
ケース31には、インクカートリッジ21から供給されたインクが流れる流路38が形成されている。ケース31には、インクが流入するインク流入口34が形成されている。なお、インク流入口34は圧力室33と連通していればよく、インク流入口34の位置は何ら限定されない。インク流入口34は、流路38と圧力室33との間に形成されている。圧力室33には、インク流入口34を通じて流路38からインクが供給され、一時的に所定量のインクが貯留される。インク流入口34を通じて圧力室33内に流入したインクは、図5の矢印Bおよび矢印Cに示すように、第1インク流路33aおよび第2インク流路33bを通って、ノズル35へと導かれる。ノズル35は、ケース31の下面31bに形成されている。ノズル35は、圧力室33と連通している。ノズル35は記録紙5に向かって液滴(インク滴)を吐出する。ノズル35内部のインクの液面(自由表面)がメニスカス35aを形成している。なお、ノズル35からインクが吐出された後には、図4の矢印Mで示すように、ノズル35から圧力室33を介してインク流入口34までの間に共振が発生する。
振動板32の圧力室33側と反対側の面には、圧電素子36が連結されている。なお、ここでいう「連結」には、振動板32と圧電素子36とが直接的に接続されている場合と、他の部材を介して間接的に接続されている場合との両方が含まれる。圧電素子36は振動板32と接触していてもよく、接触していなくてもよい。本実施形態では、振動板32と圧電素子36との間に、弾性を有するフィルム32aが介在している。フィルム32aの下方には、縦壁33cは配置されていない。圧電素子36の一部は、ケース31に設けられた固定部材39に固定されている。圧電素子36は、アクチュエータを構成している。圧電素子36は、フレキシブルケーブル37を介して制御装置28に接続されている。圧電素子36には、フレキシブルケーブル37を介して電気信号が供給される。本実施形態において、圧電素子36は、圧電材料と導電層とを交互に積層した積層体である。圧電素子36は、制御装置28から電気信号を受けると膨張または収縮し、振動板32を圧力室33の外側または内側に弾性変形させるように機能する。ここでは、縦振動モードのピエゾ素子(PZT)を採用している。縦振動モードのPZTは、上記積層方向に伸縮自在であり、例えば放電すると収縮し、充電すると伸長するようになっている。ただし、圧電素子36の形式は特に限定されない。
このような構成の吐出ヘッド25では、例えば圧電素子36の電位を基準電位から下降させることによって、圧電素子36が収縮する。すると、これに追従して振動板32が初期位置から圧力室33の外側に弾性変形し、圧力室33が膨張する。なお、圧力室33が膨張するとは、振動板32の変形により圧力室33の容積が大きくなることをいう。次いで、圧電素子36の電位を上昇させることによって、圧電素子36が積層方向に伸長する。これにより、振動板32が圧力室33の内側に弾性変形し、圧力室33が収縮する。なお、圧力室33が収縮するとは、振動板32の変形により圧力室33の容積が小さくなることをいう。このような圧力室33の膨張および収縮により、圧力室33内の圧力が変動する。この圧力室33内の圧力変動によって、圧力室33内のインクが加圧され、インク滴となってノズル35から吐出される。その後、圧電素子36の電位を基準電位に戻すことにより、振動板32が初期位置に復帰して、圧力室33が膨張する。このとき、インク流入口34から圧力室33内にインクが流入する。
制御装置28は、キャリッジ移動機構18のキャリッジモータ18aと、紙送り機構のフィードモータと、送液ポンプ23と、吐出ヘッド25とに対して、通信可能に接続されている。制御装置28は、これらの動作を制御する。制御装置28は、典型的にはコンピュータである。制御装置28は、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器からの印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムを格納したROMと、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAMと、上記プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置とを備えている。
図3に示すように、制御装置28は、吐出ヘッド25を駆動するためのメイン駆動信号を生成する駆動信号生成回路41と、駆動信号生成回路41が生成するメイン駆動信号の一部または全部を吐出ヘッド25の各圧電素子36に供給する駆動信号供給回路42とを備えている。なお、以下の説明では、吐出ヘッド25の圧電素子36のことをアクチュエータ36と称する。駆動信号供給回路42がアクチュエータ36に供給する信号のことを、供給信号と称する。詳細は後述するが、供給信号は、駆動信号生成回路41が生成するメイン駆動信号の一部または全部からなる信号である。
駆動信号生成回路41および駆動信号供給回路42のハードウェア構成は何ら限定されない。駆動信号生成回路41および駆動信号供給回路42のハードウェア構成には、周知のもの(例えば、特開2014−162221号公報に開示されたハードウェア構成)を利用することができるので、ここではその説明は省略する。
駆動信号生成回路41が生成するメイン駆動信号には、複数の駆動パルスが含まれる。詳細には、上記メイン駆動信号には、第1サブ駆動信号と、第2サブ駆動信号と、第3サブ駆動信号とが含まれる。第1サブ駆動信号、第2サブ駆動信号および第3サブ駆動信号は、それぞれ1つまたは2つ以上の駆動パルスを含む。駆動信号供給回路42は、それら第1〜第3サブ駆動信号のうち1つまたは2つ以上のサブ駆動信号を選択し、アクチュエータ36に供給する。アクチュエータ36に供給するサブ駆動信号を適宜選択することにより、1駆動周期中に吐出ヘッド25のノズル35から吐出されるインクの液量を変更することができる。これにより、記録紙5上に形成されるインクのドットのサイズを変更することができる。本実施形態に係るインクジェットプリンタ10では、サイズの異なる3種類のドットを形成することができる。以下の説明ではこれら3種類のドットのことを、サイズの小さい方から順に、第1ドット(小ドット)、第2ドット(中ドット)、第3ドット(大ドット)と称することとする。
図3に示すように、駆動信号供給回路42は、第1ドット形成部42a、第2ドット形成部42bおよび第3ドット形成部42cを有している。駆動信号供給回路42は、第1ドットを形成するときに、アクチュエータ36に対して上記メイン駆動信号の一部である第1サブ駆動信号を供給しかつ上記メイン駆動信号の他の一部である第2サブ駆動信号および上記メイン駆動信号の他の一部である第3サブ駆動信号を供給しない第1ドット形成部42aとして機能する。第1ドット形成部42aは、ノズル35から第1の液量のインクを吐出させる。駆動信号供給回路42は、第2ドットを形成するときに、アクチュエータ36に対して第2サブ駆動信号を供給しかつ第1サブ駆動信号および第3サブ駆動信号を供給しない第2ドット形成部42bとして機能する。第2ドット形成部42bは、ノズル35から第2の液量のインクを吐出させる。第2の液量は第1の液量より多い。駆動信号供給回路42は、第3ドットを形成するときに、アクチュエータ36に対して第1サブ駆動信号、第2サブ駆動信号および第3サブ駆動信号を供給する第3ドット形成部42cとして機能する。第3ドット形成部42cは、ノズル35から第3の液量のインクを吐出させる。第3の液量は第2の液量より多い。
図6は、駆動信号生成回路41が生成するメイン駆動信号Wの波形図である。横軸tは時間を表し、縦軸Vは電位を表す。txは1駆動周期を表す。駆動信号生成回路41は、図6に示すようなメイン駆動信号を駆動周期毎に繰り返し生成するように構成されている。
図6に示すように、メイン駆動信号Wは、第1サブ駆動信号W1と、第2サブ駆動信号W2と、第3サブ駆動信号W3とを有する。第2サブ駆動信号W2は、第1サブ駆動信号W1より後ろに位置する。第3サブ駆動信号W3は、第1サブ駆動信号W1より前に位置する。なお、第1サブ駆動信号W1、第2サブ駆動信号W2および第3サブ駆動信号W3の並びは、上記構成に限定されない。
図6に示すように、第1サブ駆動信号W1は、第1駆動パルスP1を含む。第1駆動パルスP1は、電位が基準電位V0からV3に降下する放電波形要素T11と、電位がV3に維持される放電維持波形要素T12と、電位がV3からV6に上昇する充電波形要素T13と、電位がV6に維持される充電維持波形要素T14と、電位がV6からV9に上昇する充電波形要素T15と、電位がV9に維持される充電維持波形要素T16と、電位がV9からV0に降下する放電波形要素T17と、からなっている。
図7に示すように、第1サブ駆動信号W1の波形図において、基準電位V0のラインLmおよび第1サブ駆動信号W1の波形のうち基準電位V0より小さい部分W1Aに囲まれた部分の面積を第1下面積S1Aとし、基準電位V0のラインLmおよび第1サブ駆動信号W1の波形のうち基準電位V0より大きい部分W1Bに囲まれた部分の面積を第1上面積S1Bとしたときに、第1下面積S1Aに対する第1上面積S1Bの比である第1面積比(S1B/S1A)が0.9以上1.1以下に設定されている。
図6に示すように、第2サブ駆動信号W2は、第2駆動パルスP2および第3駆動パルスP3を含む。第2駆動パルスP2は第3駆動パルスP3より前に位置する。第2駆動パルスP2は、電位が基準電位V0からV2に降下する放電波形要素T21と、電位がV2に維持される放電維持波形要素T22と、電位がV2からV6に上昇する充電波形要素T23と、電位がV6に維持される充電維持波形要素T24と、電位がV6からV9に上昇する充電波形要素T25と、電位がV9に維持される充電維持波形要素T26と、電位がV9からV0に降下する放電波形要素T27と、からなっている。第3駆動パルスP3は、電位が基準電位V0からV4に降下する放電波形要素T31と、電位がV4に維持される放電維持波形要素T32と、電位がV4からV7に上昇する充電波形要素T33と、電位がV7に維持される充電維持波形要素T34と、電位がV7からV10に上昇する充電波形要素T35と、電位がV10に維持される充電維持波形要素T36と、電位がV10からV0に降下する放電波形要素T37と、からなっている。
図8に示すように、第2サブ駆動信号W2の波形図において、基準電位V0のラインLmおよび第2サブ駆動信号W2の波形のうち基準電位V0より小さい部分W2Aに囲まれた部分の面積を第2下面積S2Aとし、基準電位V0のラインLmおよび第2サブ駆動信号W2の波形のうち基準電位V0より大きい部分W2Bに囲まれた部分の面積を第2上面積S2Bとしたときに、第2下面積S2Aに対する第2上面積S2Bの比である第2面積比(S2B/S2A)が0.9以上1.1以下に設定されている。なお、第2サブ駆動信号W2において、第2駆動パルスP2および第3駆動パルスP3のそれぞれにおいて、上記第2面積比を0.9以上1.1以下に設定してもよい。
図6に示すように、第3サブ駆動信号W3は、第4駆動パルスP4を含む。第4駆動パルスP4は、電位が基準電位V0からV1に降下する放電波形要素T41と、電位がV1に維持される放電維持波形要素T42と、電位がV1からV5に上昇する充電波形要素T43と、電位がV5に維持される充電維持波形要素T44と、電位がV5からV8に上昇する充電波形要素T45と、電位がV8に維持される充電維持波形要素T46と、電位がV8からV0に降下する放電波形要素T47と、からなっている。なお、本実施形態では、V10>V9>V8>V7>V6>V5>V0>V1>V2>V3>V4である。ただし、V10、V9およびV8の相互の大小関係、V7、V6およびV5の相互の大小関係、V1、V2、V3およびV4の相互の大小関係は特に限定されない。
図9に示すように、第3サブ駆動信号W3の波形図において、基準電位V0のラインLmおよび第3サブ駆動信号W3の波形のうち基準電位V0より小さい部分W3Aに囲まれた部分の面積を第1下面積S3Aとし、基準電位V0のラインLmおよび第3サブ駆動信号W3の波形のうち基準電位V0より大きい部分W3Bに囲まれた部分の面積を第3上面積S3Bとしたときに、第3下面積S3Aに対する第3上面積S3Bの比である第3面積比(S3B/S3A)が0.9以上1.1以下に設定されている。
第1駆動パルスP1、第2駆動パルスP2、第3駆動パルスP3および第4駆動パルスP4は、圧力室33の容積をいったん増加させてから減少させる(圧力室33をいったん膨張させてから収縮させる)駆動パルスである。言い換えると、第1駆動パルスP1〜第4駆動パルスP4は、圧力室33をいったん減圧させてから加圧させる駆動パルスである。第1駆動パルスP1〜第4駆動パルスP4は、それぞれ第1の液滴〜第4の液滴を吐出するための駆動パルスである。
図10は、第1ドット(小ドット)を形成するときにアクチュエータ36に供給される供給信号を表している。アクチュエータ36に第1駆動パルスP1が供給されると、圧力室33の容積はいったん増加してから減少し、ノズル35から第1の液滴を吐出する動作が1回行われる。ここで、第1サブ駆動信号W1の波形図において、第1面積比(S1B/S1A)が0.9以上1.1以下に設定されているため、ノズル35から圧力室33を介してインク流入口34までの間において共振の発生を抑制することができる。これにより、ノズル35の吐出安定性が向上し、第1ドットを記録紙5の正確な位置に形成することができる。
図11は、第2ドット(中ドット)を形成するときにアクチュエータ36に供給される供給信号を表している。アクチュエータ36に第2駆動パルスP2が供給されると、圧力室33の容積はいったん増加してから減少し、ノズル35から第2の液滴を吐出する動作が1回行われる。続いてアクチュエータ36に第3駆動パルスP3が供給されると、圧力室33の容積は、再びいったん増加してから減少し、ノズル35から第3の液滴を吐出する動作が行われる。第2の液滴および第3の液滴は、記録紙5上に着弾する前にマージされる。ここで、第2サブ駆動信号W2の波形図において、第2面積比(S2B/S2A)が0.9以上1.1以下に設定されているため、ノズル35から圧力室33を介してインク流入口34までの間において共振の発生を抑制することができる。これにより、ノズル35の吐出安定性が向上し、第2ドットを記録紙5の正確な位置に形成することができる。
図12は、第3ドット(大ドット)を形成するときにアクチュエータ36に供給される供給信号を表している。アクチュエータ36に第4駆動パルスP4が供給されると、圧力室33の容積はいったん増加してから減少し、ノズル35から第4の液滴を吐出する動作が1回行われる。さらに、アクチュエータ36に第1駆動パルスP1、第2駆動パルスP2および第3駆動パルスP3が供給されると、圧力室33の容積は、再びいったん増加してから減少し、ノズル35から第1の液滴、第2の液滴および第3の液滴を吐出する動作がそれぞれ1回行われる。すなわち、アクチュエータ36に第1駆動パルスP1〜第4駆動パルスP4が供給されると、ノズル35から第1の液滴〜第4の液滴を吐出する動作が行われる。第1の液滴〜第4の液滴は、記録紙5上に着弾する前にマージされる。ここで、第1サブ駆動信号W1、第2サブ駆動信号W2および第3サブ駆動信号W3の波形図において、第1面積比(S1B/S1A)、第2面積比(S2B/S2A)および第3面積比(S3B/S3A)がそれぞれ0.9以上1.1以下に設定されているため、ノズル35から圧力室33を介してインク流入口34までの間において共振の発生を抑制することができる。これにより、ノズル35の吐出安定性が向上し、第3ドットを記録紙5の正確な位置に形成することができる。
このように、インクジェットプリンタ10では、第1ドット、第2ドットおよび第3ドットを形成するときに供給されるメイン駆動信号Wにおいて、上記第1面積比、第2面積比および第3面積比がそれぞれ所定の値に設定されている。これにより、ノズル35から吐出されたインクによって形成されるドットの大きさに関わらず、ノズル35から圧力室33を介してインク流入口34までの間において共振の発生を抑制することができる。この結果、ノズル35から吐出されたインクを所望の位置に着弾させることができる。
次に、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
例1に係る液体吐出装置では、第1面積比(S1B/S1A)、第2面積比(S2B/S2A)および第3面積比(S3B/S3A)をそれぞれ0.85に設定した。図13は、例1に係る液体吐出装置において、大ドット形成時のインクの様子を撮影した図である。例2に係る液体吐出装置では、第1面積比、第2面積比および第3面積比をそれぞれ0.90に設定した。図14は、例2に係る液体吐出装置において、大ドット形成時のインクの様子を撮影した図である。例3に係る液体吐出装置では、第1面積比、第2面積比および第3面積比をそれぞれ1.00に設定した。図15は、例3に係る液体吐出装置において、大ドット形成時のインクの様子を撮影した図である。例4に係る液体吐出装置では、第1面積比、第2面積比および第3面積比をそれぞれ1.09に設定した。図16は、例4に係る液体吐出装置において、大ドット形成時のインクの様子を撮影した図である。例5に係る液体吐出装置では、第1面積比、第2面積比および第3面積比をそれぞれ1.15に設定した。図17は、例5に係る液体吐出装置において、大ドット形成時のインクの様子を撮影した図である。なお、例1〜例5に係る液体吐出装置において、駆動周波数を11kHzに設定した。また、図13〜図17は、隣り合う3つのノズルから同時に液滴が吐出(図面の上方から下方に向けて吐出)された様子を撮影したものである。なお、図13〜図17は、第4駆動パルスP4が供給されてから180μs後に撮影した図である。
図14、図15および図16に示すように、各ノズルから吐出された液滴は同じ速度で飛翔しており、また、サテライトも曲がることなく真っ直ぐ飛んでいることが確認された。一方、図13のE1に示すように、中央のノズルから吐出された液滴が左右のノズルから吐出された液滴と異なる速度で飛翔していることが確認された。さらに、図17のE2に示すように、中央のノズルにおいて、吐出された液滴から分離したサテライトが曲がって飛翔しており、その軌跡が左にずれていることが確認された。以上より、第1面積比、第2面積比および第3面積比を、0.9〜1.1(例えば、0.9〜1.09)の範囲に設定することで、ノズルから吐出されたインクを正確な位置に着弾させることができることが確認された。
以上のように、本実施形態の液体吐出装置20によると、第1サブ駆動信号W1の波形図において、第1下面積S1Aに対する第1上面積S1Bの比である第1面積比が0.9以上1.1以下に設定されている。これにより、第1サブ駆動信号W1の波形の平均値を、基準電位V0と同じ値もしくは基準電位V0に非常に近い値にすることができる。即ち、第1サブ駆動信号W1の波形のDC成分を、基準電位V0と同じ値もしくは基準電位V0に非常に近い値にすることができる。この結果、第1サブ駆動信号W1の周波数のうち、共振を励振する力を発生させる周波数成分を小さくすることができる。これにより、共振の発生を抑制することができ、ノズル35のメニスカス35aを安定させることができる。このようにメニスカス35aを安定させることによって、ノズル35から吐出されたインクを正確な位置に着弾させることができる。
本実施形態の液体吐出装置20では、第2サブ駆動信号W2の波形図において、第2下面積S2Aに対する第2上面積S2Bの比である第2面積比が0.9以上1.1以下に設定されている。このため、第1サブ駆動信号W1と同様に、第2サブ駆動信号W2の周波数のうち、共振を励振する力を発生させる周波数成分を小さくすることができる。また、第2ドット形成部42bは、アクチュエータ36に対して第2サブ駆動信号W2を供給するが、第2サブ駆動信号W2の共振の発生が抑制されているため、ノズル35からより多くの液量のインクを吐出させつつ、該インクを正確な位置に着弾させることができる。
本実施形態の液体吐出装置20では、第2サブ駆動信号W2は、第1サブ駆動信号W1より後ろに位置する。ノズルから吐出される液量が多いほど液体の速度が速くなる傾向にあるため、第1サブ駆動信号W1が供給されることによって吐出される液体に、第2サブ駆動信号W2が供給されることによって吐出される液体がより確実にマージすることができる。
本実施形態の液体吐出装置20では、第3サブ駆動信号W3の波形図において、第3下面積S3Aに対する第3上面積S3Bの比である第3面積比が0.9以上1.1以下に設定されている。このため、第1サブ駆動信号W1と同様に、第3サブ駆動信号W3の周波数のうち、共振を励振する力を発生させる周波数成分を小さくすることができる。また、第3ドット形成部42cは、アクチュエータ36に対して第1サブ駆動信号W1、第2サブ駆動信号W2および第3サブ駆動信号W3を供給するが、第1サブ駆動信号W1、第2サブ駆動信号W2および第3サブ駆動信号W3のいずれも共振の発生が抑制されているため、ノズル35からより多くの液量のインクを吐出させつつ、該インクを正確な位置に着弾させることができる。
本実施形態の液体吐出装置20では、第3サブ駆動信号W3は、第2サブ駆動信号W2より前に位置する。これにより、中ドットおよび大ドットを形成する際に供給される駆動信号のうち最後部に位置する第2サブ駆動信号W2が共通となるため、中ドットおよび大ドットを形成する際にノズル35毎の特性のバラツキを低減することができる。
本実施形態の液体吐出装置20では、第1サブ駆動信号W1は、第1駆動パルスP1を含み、第2サブ駆動信号W2は、第2駆動パルスP2と第3駆動パルスP3と、を含み、第3サブ駆動信号W3は、第4駆動パルスP4を含む。これにより、各ノズル35から所望の大きさの液滴を安定的に吐出することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上記した各実施形態では、アクチュエータ36は縦振動モードの圧電素子であったが、これには限定されない。アクチュエータ36は横振動モードの圧電素子であってもよい。また、アクチュエータ36は、圧電素子に限らず、例えば磁歪素子等であってもよい。
上記した実施形態では、吐出ヘッドがインクジェットプリンタ10に搭載される吐出ヘッド25であったが、これには限定されない。吐出ヘッドは、例えばインクジェット方式を採用する種々の製造装置や、マイクロピペットなどの計測器具などに搭載することができ、各種用途で使用可能である。
上記した実施形態では、駆動信号供給回路42は、第2ドットを形成するときに、アクチュエータ36に対して第2サブ駆動信号W2を供給しかつ第1サブ駆動信号W1および第3サブ駆動信号W3を供給しない第2ドット形成部42bとして機能していたがこれに限定されない。第2ドット形成部42bは、第2ドットを形成するときに、アクチュエータ36に対して第1サブ駆動信号W1および第2サブ駆動信号W2を供給しかつ第3サブ駆動信号W3を供給しなくてもよいし、アクチュエータ36に対して第2サブ駆動信号W2および第3サブ駆動信号W3を供給しかつ第1サブ駆動信号W1を供給しなくてもよい。
上記した実施形態では、第1サブ駆動信号W1が1つの駆動パルスを含み、第2サブ駆動信号W2が2つの駆動信号を含み、第3サブ駆動信号W3が1つの駆動パルスを含んでいたがこれに限定されない。第1サブ駆動信号W1は2以上の駆動パルスを含んでいてもよいし、第2サブ駆動信号W2は1または3以上の駆動パルスを含んでいてもよいし、第3サブ駆動信号W3は2以上の駆動パルスを含んでいてもよい。
上記した実施形態では、メイン駆動信号Wは第1サブ駆動信号W1、第2サブ駆動信号W2および第3サブ駆動信号W3を有していたが、これに限定されない。メイン駆動信号Wは、いずれか1つのサブ駆動信号のみを有していてもよいし、いずれか2つのサブ駆動信号を有していてもよいし、4以上のサブ駆動信号を有していてもよい。
10 インクジェットプリンタ
20 液体吐出装置
25 吐出ヘッド
28 制御装置
33 圧力室
34 インク流入口
35 ノズル
36 圧電素子(アクチュエータ)
41 駆動信号生成回路
42 駆動信号供給回路
42a 第1ドット形成部
42b 第2ドット形成部
42c 第3ドット形成部

Claims (10)

  1. 25℃における粘度が3mPa・s〜5mPa・sの液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを制御する制御装置と、を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、
    内部に液体が貯留される圧力室および前記圧力室と連通し、液体が流入する流入口が形成されたケースと、
    前記ケースに設けられ、前記圧力室の一部を区画する振動板と、
    前記振動板に連結され、電気信号が供給されると変形するアクチュエータと、
    前記ケースに形成され、前記圧力室と連通するノズルと、を備え、
    前記制御装置は、
    駆動周期毎に、1つまたは2つ以上の駆動パルスを含む第1サブ駆動信号を少なくとも有するメイン駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
    前記駆動信号生成回路が生成する前記メイン駆動信号の一部または全部を前記アクチュエータに供給する駆動信号供給回路と、を備え、
    前記駆動信号供給回路は、
    前記アクチュエータに対して前記第1サブ駆動信号を供給し、前記ノズルから第1の液量の液体を吐出させる第1ドット形成部を備え、
    前記第1サブ駆動信号の波形図において、前記アクチュエータに電圧が印加されていないときの所定の電位である基準電位のラインおよび前記第1サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より小さい部分に囲まれた部分の面積を第1下面積とし、前記基準電位のラインおよび前記第1サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より大きい部分に囲まれた部分の面積を第1上面積としたときに、前記第1下面積に対する前記第1上面積の比である第1面積比が0.9以上1.1以下に設定され
    前記第1サブ駆動信号は、前記圧力室を膨張および収縮させることにより第1の液滴を吐出するための第1駆動パルスを含み、
    前記第1駆動パルスは、電位が前記基準電位から第1電位に降下する第1前放電波形要素と、電位が前記第1電位に維持される第1放電維持波形要素と、電位が前記第1電位から前記基準電位より高い第2電位に上昇する第1前充電波形要素と、電位が前記第2電位に維持される第1前充電維持波形要素と、電位が前記第2電位から第3電位に上昇する第1後充電波形要素と、電位が前記第3電位に維持される第1後充電維持波形要素と、電位が前記第3電位から前記基準電位に降下する第1後放電波形要素と、を含む、液体吐出装置。
  2. 前記第1電位と前記基準電位との電位差である第1電圧は、前記第2電位と前記基準電位との電位差である第2電圧および、前記第3電位と前記基準電位との電位差である第3電圧より大きい、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記メイン駆動信号は、1つまたは2つ以上の駆動パルスを含む第2サブ駆動信号をさらに有し、
    前記駆動信号供給回路は、前記アクチュエータに対して少なくとも前記第2サブ駆動信号を供給し、前記ノズルから前記第1の液量より多い第2の液量を吐出させる第2ドット形成部をさらに備え、
    前記第2サブ駆動信号の波形図において、前記基準電位のラインおよび前記第2サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より小さい部分に囲まれた部分の面積を第2下面積とし、前記基準電位のラインおよび前記第2サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より大きい部分に囲まれた部分の面積を第2上面積としたときに、前記第2下面積に対する前記第2上面積の比である第2面積比が0.9以上1.1以下に設定され
    前記第2サブ駆動信号は、前記圧力室を膨張および収縮させることにより第2の液滴を吐出するための第2駆動パルスを含み、
    前記第2駆動パルスは、電位が前記基準電位から第4電位に降下する第2前放電波形要素と、電位が前記第4電位に維持される第2放電維持波形要素と、電位が前記第4電位から前記基準電位より高い第5電位に上昇する第2前充電波形要素と、電位が前記第5電位に維持される第2前充電維持波形要素と、電位が前記第5電位から第6電位に上昇する第2後充電波形要素と、電位が前記第6電位に維持される第2後充電維持波形要素と、電位が前記第6電位から前記基準電位に降下する第2後放電波形要素と、を含み、
    前記第2電位と前記第5電位とは異なる、請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第4電位と前記基準電位との電位差である第4電圧は、前記第5電位と前記基準電位との電位差である第5電圧および、前記6電位と前記基準電位との電位差である第6電圧より大きい、請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2サブ駆動信号は、前記第1サブ駆動信号より後ろに位置する、請求項3または4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記メイン駆動信号は、1つまたは2つ以上の駆動パルスを含む第3サブ駆動信号をさらに有し、
    前記駆動信号供給回路は、前記アクチュエータに対して少なくとも前記第3サブ駆動信号を供給し、前記ノズルから前記第2の液量より多い第3の液量を吐出させる第3ドット形成部をさらに備え、
    前記第3サブ駆動信号の波形図において、前記基準電位のラインおよび前記第3サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より小さい部分に囲まれた部分の面積を第3下面積とし、前記基準電位のラインおよび前記第3サブ駆動信号の波形のうち前記基準電位より大きい部分に囲まれた部分の面積を第3上面積としたときに、前記第3下面積に対する前記第3上面積の比である第3面積比が0.9以上1.1以下に設定され、
    前記第3サブ駆動信号は、前記圧力室を膨張および収縮させることにより第3の液滴を吐出するための第3駆動パルスを含み、
    前記第3駆動パルスは、電位が前記基準電位から第7電位に降下する第3前放電波形要素と、電位が前記第7電位に維持される第3放電維持波形要素と、電位が前記第7電位から前記基準電位より高い第8電位に上昇する第3前充電波形要素と、電位が前記第8電位に維持される第3前充電維持波形要素と、電位が前記第8電位から第9電位に上昇する第3後充電波形要素と、電位が前記第9電位に維持される第3後充電維持波形要素と、電位が前記第9電位から前記基準電位に降下する第3後放電波形要素と、を含み、
    前記第2電位と前記第8電位とは異なる、請求項3から5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記第7電位と前記基準電位との電位差である第7電圧は、前記第8電位と前記基準電位との電位差である第8電圧および、前記第9電位と前記基準電位との電位差である第9電圧より大きい、請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記第3ドット形成部は、前記アクチュエータに対して少なくとも前記第2サブ駆動信号および前記第3サブ駆動信号を供給し、
    前記第3サブ駆動信号は、前記第2サブ駆動信号より前に位置し、
    前記第2サブ駆動信号は、前記第1サブ駆動信号より後ろに位置する、請求項6または7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記第3ドット形成部は、前記アクチュエータに対して前記第1サブ駆動信号、前記第2サブ駆動信号および前記第3サブ駆動信号を供給する、請求項6から8のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出装置を備え、前記液体はインクである、インクジェットプリンタ。
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