以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る消耗品管理システムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る消耗品管理システム10のブロック図である。
図1に示すように、消耗品管理システム10は、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)20、30、40および50と、PC(Personal Computer)などのコンピューター60および70と、MFP40および50のデータを収集するデータ収集デバイスとしてのDCA(Data Collection Agent)80とを備えている。
MFP20は、DCA80などのDCAを介さずにインターネットなどのネットワーク11に接続している。消耗品管理システム10は、MFP20以外にも、MFP20と同様にDCAを介さずにネットワーク11に接続するMFPを少なくとも1つ備えることが可能である。
コンピューター60は、DCA80などのDCAを介さずにネットワーク11に接続している。MFP30は、コンピューター60に接続している。消耗品管理システム10は、コンピューター60以外にも、コンピューター60と同様に、DCAを介さずにネットワーク11に接続するとともに、MFPに接続するコンピューターを少なくとも1つ備えることが可能である。
MFP40は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク12に接続している。消耗品管理システム10は、MFP40以外にも、MFP40と同様にネットワーク12に接続するMFPを少なくとも1つ備えることが可能である。
コンピューター70は、ネットワーク12に接続している。MFP50は、コンピューター70に接続している。消耗品管理システム10は、コンピューター70以外にも、コンピューター70と同様に、ネットワーク12と、MFPとに接続するコンピューターを少なくとも1つ備えることが可能である。
DCA80は、ネットワーク11と、ネットワーク12とに接続している。消耗品管理システム10は、DCA80以外にも、DCA80と同様に、ネットワーク11と、ネットワーク11以外のネットワークとに接続するDCAを少なくとも1つ備えることが可能である。DCA80以外のDCAにも、DCA80と同様に、ネットワーク11以外のネットワークを介して、MFPや、MFPが接続されたコンピューターが接続されることが可能である。
消耗品管理システム10に備えられているMFPの利用者は、ディーラーからMFPを購入した者、すなわち、MFPのディーラーの顧客である。顧客は、ディーラーによるMFPの保守サービスを受ける契約、すなわち、保守契約を、ディーラーとの間で結んでいる。
保守契約としては、1年間など、特定の期間を定めて特定のMFPについて保守サービスを受ける期間保守契約がある。しかしながら、期間保守契約は、契約期間におけるMFPによる印刷枚数が少ない顧客にとって契約料金が高過ぎることがある。したがって、保守契約としては、ディーラーが顧客に販売したトナーコンテナが使用可能である間、特定のMFPについて保守サービスを受けるコンテナ式保守契約がある。
顧客と、ディーラーとの間でコンテナ式保守契約が結ばれている場合、ディーラーから顧客に販売されるトナーコンテナの販売価格は、コンテナ式保守契約の契約料金の分だけ、通常の販売価格より高く設定されている。ここで、顧客と、ディーラーとの間でコンテナ式保守契約が結ばれている場合、顧客がコンテナ式保守契約の対象のMFPでコンテナ式保守契約用のトナーコンテナ以外のトナーコンテナを利用する行為は、コンテナ式保守契約の違反行為になる。したがって、消耗品管理システム10は、顧客のMFPによって利用可能なトナーコンテナを制限することができる仕組みを備えている。
消耗品管理システム10は、PCなどのコンピューター90を備えている。
コンピューター90は、ネットワーク11に接続している。コンピューター90は、消耗品管理システム10に備えられているMFPのディーラーによって使用される。消耗品管理システム10は、コンピューター90以外にも、コンピューター90と同様のコンピューターを少なくとも1つ備えることが可能である。
消耗品管理システム10は、MFPによって利用可能なトナーコンテナのコンテナIDを含む利用可品情報27a(図2参照。)を管理する管理サーバー100を備えている。なお、コンテナIDとは、トナーコンテナを1つずつ識別可能な識別情報である。例えば、コンテナIDは、シリアル番号である。管理サーバー100は、例えばPCによって構成されている。
図2は、MFP20のブロック図である。
図2に示すように、MFP20は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー23と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター24と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部25と、ネットワーク11(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部26と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部27と、MFP20全体を制御する制御部28とを備えている。
プリンター24は、消耗品としてのトナーコンテナ29が着脱可能である。トナーコンテナ29は、非接触または接触によって情報が読み出されることが可能な記憶部29aを備えている。記憶部29aは、トナーコンテナ29のコンテナID29bを記憶している。プリンター24は、トナーコンテナ29以外にも、トナーコンテナ29と同様なトナーコンテナが少なくとも1つ着脱可能でも良い。
プリンター24は、トナーコンテナ29などのトナーコンテナが装着された場合に、装着されたトナーコンテナの記憶部から非接触または接触によって情報を読み出すコンテナID読出装置24aを備えている。
記憶部27は、利用可品情報27aを記憶可能である。
図3は、利用可品情報27aの一例を示す図である。
図3に示すように、利用可品情報27aは、MFPを1つずつ識別可能な識別情報としてのマシンIDと、MFPの利用者、すなわち、顧客を1人ずつ識別可能な識別情報としての顧客IDと、MFPによって利用可能なトナーコンテナのコンテナIDとを関連付けた情報である。例えば、図3において、コンテナID「C101」のトナーコンテナは、マシンID「M001」のMFPに関連付けられている。また、コンテナID「C102」のトナーコンテナは、顧客ID「U001」の顧客に関連付けられている。
図2に示すように、記憶部27は、MFP20によって利用されたトナーコンテナのコンテナIDを含む利用済品情報27bを記憶可能である。
図4は、利用済品情報27bの一例を示す図である。
図4に示すように、利用済品情報27bは、MFP20によって利用されたトナーコンテナのコンテナIDを含んでいる。例えば、図4に示す利用済品情報27bは、コンテナID「C001」、「C002」を含んでいる。また、利用済品情報27bは、消耗されて利用不可になったトナーコンテナに対して、利用不可を示す利用不可情報が関連付けられている。例えば、図4に示す利用済品情報27bは、コンテナID「C001」に利用不可情報が関連付けられている。なお、利用済品情報27bは、トナーコンテナを利用して実行された印刷枚数を、このトナーコンテナのコンテナIDに関連付けて含んでも良い。この印刷枚数の情報は、トナーコンテナが取り外されたとき、又は印刷処理が実行されるたびに、後述する利用済品情報管理手段28bにより、コンテナIDに関連付けられる。印刷枚数の情報は、トナーコンテナに対して規定された特定の枚数を超えている場合、利用済品情報管理手段28bにより、利用不可情報に変更される。
図2に示す制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部27に記憶されているプログラムを実行する。
制御部28は、ROMまたは記憶部27に記憶されているプログラムを実行することによって、プリンター24に装着されたトナーコンテナのコンテナIDをトナーコンテナから取得する品情報取得手段28a、利用済品情報27bを管理する利用済品情報管理手段28b、および、MFP20によるトナーコンテナの利用の可否を決定する利用可否決定手段28cとして機能する。
図1に示すMFP30およびコンピューター60は、互いに連携することによって、MFP20と同様の動作を実行する。すなわち、MFP20の機能と同様の機能は、一部がMFP30によって実行され、残部がコンピューター60によって実行される。したがって、MFP30の性能は、MFP20の性能より劣っていても良い。例えば、MFP30の記憶部は、MFP20の記憶部27より記憶容量が少なくても良い。また、MFP30の通信部は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどのケーブルを介してコンピューター60に接続されれば良く、MFP20の通信部26と異なり、ネットワーク経由での通信を行うことができなくても良い。
図5は、MFP40のブロック図である。
図5に示すように、MFP40は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部41と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部42と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー43と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター44と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部45と、ネットワーク12(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部46と、各種の情報を記憶する半導体メモリーなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部47と、MFP40全体を制御する制御部48とを備えている。
プリンター44は、消耗品としてのトナーコンテナ49が着脱可能である。トナーコンテナ49は、非接触または接触によって情報が読み出されることが可能な記憶部49aを備えている。記憶部49aは、トナーコンテナ49のコンテナID49bを記憶している。プリンター44は、トナーコンテナ49以外にも、トナーコンテナ49と同様なトナーコンテナが少なくとも1つ着脱可能である。
プリンター44は、トナーコンテナ49などのトナーコンテナが装着された場合に、装着されたトナーコンテナの記憶部から非接触または接触によって情報を読み出すコンテナID読出装置44aを備えている。
記憶部47は、MFP40によって利用されたトナーコンテナのコンテナIDを含む利用済品情報47aを記憶可能である。利用済品情報47aは、利用済品情報27b(図4参照。)と同様に、MFP40によって利用されたトナーコンテナのコンテナIDを含んでいて、消耗されて利用不可になったトナーコンテナに対して利用不可情報が関連付けられている。
制御部48は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部47に記憶されているプログラムを実行する。
制御部48は、ROMまたは記憶部47に記憶されているプログラムを実行することによって、プリンター44に装着されたトナーコンテナのコンテナIDをトナーコンテナから取得する品情報取得手段48a、利用済品情報47aを管理する利用済品情報管理手段48b、および、MFP40によるトナーコンテナの利用の可否を決定する利用可否決定手段48cとして機能する。
MFP40は、MFP20と異なり、利用可品情報を記憶していない。したがって、MFP40の性能は、MFP20の性能より劣っていても良い。例えば、記憶部47は、MFP20の記憶部27より記憶容量が少なくても良い。
図1に示すMFP50およびコンピューター70は、互いに連携することによって、MFP40と同様の動作を実行する。すなわち、MFP40の機能と同様の機能は、一部がMFP50によって実行され、残部がコンピューター70によって実行される。したがって、MFP50の性能は、MFP40の性能より劣っていても良い。例えば、MFP50の記憶部は、MFP40の記憶部47より記憶容量が少なくても良い。また、MFP50の通信部は、例えばUSBケーブルなどのケーブルを介してコンピューター70に接続されれば良く、MFP40の通信部46と異なり、ネットワーク経由での通信を行うことができなくても良い。
図6は、DCA80のブロック図である。
図6に示すように、DCA80は、ネットワーク11(図1参照。)またはネットワーク12(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部81と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部82と、DCA80全体を制御する制御部83とを備えている。
記憶部82は、利用可品情報82aを記憶可能である。利用可品情報82aは、利用可品情報27a(図3参照。)と同様に、マシンIDと、顧客IDと、MFPによって利用可能なトナーコンテナのコンテナIDとを関連付けた情報である。
制御部83は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部82に記憶されているプログラムを実行する。
制御部83は、ROMまたは記憶部82に記憶されているプログラムを実行することによって、MFPによるトナーコンテナの利用の可否を決定する利用可否決定手段83aとして機能する。
図7は、管理サーバー100のブロック図である。
図7に示すように、管理サーバー100は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部101と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部102と、ネットワーク11(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部103と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部104と、管理サーバー100全体を制御する制御部105とを備えている。
記憶部104は、利用可品情報104aを記憶可能である。利用可品情報104aは、利用可品情報27a(図3参照。)と同様に、マシンIDと、顧客IDと、MFPによって利用可能なトナーコンテナのコンテナIDとを関連付けた情報である。
記憶部104は、MFPによって利用されたトナーコンテナの消耗状態を示す消耗状態情報104bを記憶可能である。
制御部105は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部104に記憶されているプログラムを実行する。
制御部105は、ROMまたは記憶部104に記憶されているプログラムを実行することによって、指示に応じて利用可品情報104aを変更する情報変更手段105a、消耗状態情報104bを管理する消耗状態情報管理手段105b、および、要求に応じて消耗状態情報104bを通知する情報通知手段105cとして機能する。
次に、消耗品管理システム10の動作について説明する。
まず、管理サーバー100の利用可品情報104aにコンテナIDを登録する場合の消耗品管理システム10の動作について説明する。
MFPのディーラーは、顧客に発送するトナーコンテナのコンテナIDを、顧客のMFPのマシンIDと、顧客の顧客IDとの何れかに関連付けて、利用可品情報104aに登録する。ここで、MFPのディーラーは、コンピューター90の図示していない操作部、または、管理サーバー100の操作部101を介して、利用可品情報104aへのコンテナIDの登録を管理サーバー100に指示する。情報変更手段105aは、利用可品情報104aへのコンテナIDの登録が指示されると、図8に示す動作を実行する。
図8は、利用可品情報104aにコンテナIDを登録する場合の管理サーバー100の動作のフローチャートである。
図8に示すように、情報変更手段105aは、指示に応じてコンテナIDを、顧客のMFPのマシンIDと、顧客の顧客IDとの何れかに関連付けて、利用可品情報104aに登録する(S201)。ここで、コンテナIDは、1つずつ登録されても良いし、CSV(Comma−Separated Values)ファイルなどのファイルから複数同時に登録されても良い。
次いで、情報変更手段105aは、S201において登録したコンテナIDに関連するMFP(以下「関連MFP」と言う。)のうち、DCAを介さずに通信可能なMFPが存在するか否かを判断する(S202)。ここで、関連MFPとは、S201において登録したコンテナIDに関連付けられた顧客IDの顧客のMFPとして事前に登録されているMFPや、S201において登録したコンテナIDに関連付けられたマシンIDのMFPである。
情報変更手段105aは、関連MFPのうちDCAを介さずに通信可能なMFPが存在するとS202において判断すると、このMFPに、S201において登録したコンテナIDと、このコンテナIDに関連付けられたマシンIDまたは顧客IDとを登録させる(S203)。例えば、MFP20が関連MFPである場合、制御部28は、管理サーバー100から送信されてきたコンテナIDと、このコンテナIDに関連付けられたマシンIDまたは顧客IDとを利用可品情報27aに登録する。同様に、MFP30が関連MFPである場合、MFP30およびコンピューター60のうち利用可品情報を記憶している方は、管理サーバー100から送信されてきたコンテナIDと、このコンテナIDに関連付けられたマシンIDまたは顧客IDとを利用可品情報に登録する。
情報変更手段105aは、関連MFPのうちDCAを介さずに通信可能なMFPが存在しないとS202において判断するか、S203の処理が終了すると、関連MFPのうちDCAを介して通信可能なMFPが存在するか否かを判断する(S204)。
情報変更手段105aは、関連MFPのうちDCAを介して通信可能なMFPが存在するとS204において判断すると、このDCAに、S201において登録したコンテナIDと、このコンテナIDに関連付けられたマシンIDまたは顧客IDとを登録させる(S205)。例えば、MFP40および50の少なくとも一方が関連MFPである場合、制御部83は、管理サーバー100から送信されてきたコンテナIDと、このコンテナIDに関連付けられたマシンIDまたは顧客IDとを利用可品情報82aに登録する。
情報変更手段105aは、関連MFPのうちDCAを介して通信可能なMFPが存在しないとS204において判断するか、S205の処理が終了すると、図8に示す動作を終了する。
次に、トナーコンテナが装着された場合のMFP20の動作について説明する。
図9は、トナーコンテナが装着された場合のMFP20の動作のフローチャートである。
図9に示すように、品情報取得手段28aは、トナーコンテナが装着されると、装着されたトナーコンテナのコンテナIDをコンテナID読出装置24aを介して取得する(S231)。
次いで、利用可否決定手段28cは、S231において取得されたコンテナID、すなわち、取得コンテナIDが利用済品情報27bに含まれるか否かを判断する(S232)。
利用可否決定手段28cは、取得コンテナIDが利用済品情報27bに含まれるとS232において判断すると、取得コンテナIDに利用済品情報27bにおいて利用不可情報が関連付けられているか否かを判断する(S233)。
利用可否決定手段28cは、取得コンテナIDが利用済品情報27bに含まれていないとS232において判断すると、取得コンテナIDが利用可品情報27aに含まれるか否かを判断する(S234)。
利用済品情報管理手段28bは、取得コンテナIDが利用可品情報27aに含まれるとS234において判断されると、取得コンテナIDを利用済品情報27bに登録する(S235)。
利用可否決定手段28cは、取得コンテナIDに利用済品情報27bにおいて利用不可情報が関連付けられていないとS233において判断するか、S235の処理が終了すると、装着されたトナーコンテナの利用を許可して(S236)、図9に示す動作を終了する。したがって、制御部28は、装着されたトナーコンテナからトナーの補給動作を実行する。
利用可否決定手段28cは、取得コンテナIDに利用済品情報27bにおいて利用不可情報が関連付けられているとS233において判断するか、取得コンテナIDが利用可品情報27aに含まれないとS234において判断すると、装着されたトナーコンテナの利用を拒否することを表示部22に表示して(S237)、図9に示す動作を終了する。
以上においては、トナーコンテナが装着された場合のMFP20の動作について説明したが、MFP30にトナーコンテナが装着された場合のMFP30およびコンピューター60の動作についても同様である。
次に、MFP40にトナーコンテナが装着された場合のMFP40およびDCA80の動作について説明する。
図10は、トナーコンテナが装着された場合のMFP40の動作のフローチャートである。
図10に示すように、品情報取得手段48aは、トナーコンテナが装着されると、装着されたトナーコンテナのコンテナIDをコンテナID読出装置44aを介して取得する(S261)。
次いで、利用可否決定手段48cは、S261において取得されたコンテナID、すなわち、取得コンテナIDが利用済品情報47aに含まれるか否かを判断する(S262)。
利用可否決定手段48cは、取得コンテナIDが利用済品情報47aに含まれるとS262において判断すると、取得コンテナIDに利用済品情報47aにおいて利用不可情報が関連付けられているか否かを判断する(S263)。
利用可否決定手段48cは、取得コンテナIDが利用済品情報47aに含まれていないとS262において判断すると、装着されたトナーコンテナの利用の可否の判断をDCA80に依頼する(S264)。ここで、利用可否決定手段48cは、取得コンテナIDと、MFP40のマシンIDと、MFP40の顧客の顧客IDとをDCA80に送信する。
図11は、トナーコンテナの利用の可否の判断が依頼された場合のDCA80の動作のフローチャートである。
図11に示すように、利用可否決定手段83aは、S264において送信されてきた取得コンテナIDおよびマシンIDの組み合わせ、または、取得コンテナIDおよび顧客IDの組み合わせが利用可品情報82aに含まれるか否かを判断する(S301)。
利用可否決定手段83aは、取得コンテナIDおよびマシンIDの組み合わせ、または、取得コンテナIDおよび顧客IDの組み合わせが利用可品情報82aに含まれるとS301において判断すると、トナーコンテナの利用の許可をMFP40に通知して(S302)、図11に示す動作を終了する。
利用可否決定手段83aは、取得コンテナIDおよびマシンIDの組み合わせ、および、取得コンテナIDおよび顧客IDの組み合わせの何れも利用可品情報82aに含まれていないとS301において判断すると、トナーコンテナの利用の拒否をMFP40に通知して(S303)、図11に示す動作を終了する。
図10に示すように、利用可否決定手段48cは、S264において依頼した判断の結果がDCA80から届いたと判断するまで、S264において依頼した判断の結果がDCA80から届いたか否かを判断する(S265)。
利用可否決定手段48cは、S264において依頼した判断の結果がDCA80から届いたとS265において判断すると、S264において依頼した判断の結果が利用の許可であるか否かを判断する(S266)。
利用済品情報管理手段48bは、S264において依頼した判断の結果が利用の許可であるとS266において判断されると、取得コンテナIDを利用済品情報47aに登録する(S267)。
利用可否決定手段48cは、取得コンテナIDに利用済品情報47aにおいて利用不可情報が関連付けられていないとS263において判断するか、S267の処理が終了すると、装着されたトナーコンテナの利用を許可して(S268)、図10に示す動作を終了する。したがって、制御部48は、装着されたトナーコンテナからトナーの補給動作を実行する。
利用可否決定手段48cは、取得コンテナIDに利用済品情報47aにおいて利用不可情報が関連付けられているとS263において判断するか、S264において依頼した判断の結果が利用の許可ではないとS266において判断すると、装着されたトナーコンテナの利用を拒否することを表示部42に表示して(S269)、図10に示す動作を終了する。
以上においては、MFP40にトナーコンテナが装着された場合のMFP40と、DCA80との動作について説明したが、MFP50にトナーコンテナが装着された場合のMFP50およびコンピューター70と、DCA80との動作についても同様である。
次に、トナーコンテナが利用不可になった場合のMFP20の動作について説明する。
トナーコンテナが消耗して利用不可になると、利用済品情報管理手段28bは、このトナーコンテナのコンテナIDに関連付けて利用不可情報を利用済品情報27bに含める。
以上においては、トナーコンテナが利用不可になった場合のMFP20の動作について説明したが、MFP30においてトナーコンテナが利用不可になった場合のMFP30およびコンピューター60の動作、トナーコンテナが利用不可になった場合のMFP40の動作、MFP50においてトナーコンテナが利用不可になった場合のMFP50およびコンピューター70の動作についても同様である。
次に、消耗状態情報104bを更新する場合の管理サーバー100の動作について説明する。
消耗状態情報管理手段105bは、MFPによって利用されたトナーコンテナの消耗状態をMFP、コンピューターまたはDCAから定期的に取得して、消耗状態情報104bを更新する。
例えば、消耗状態情報管理手段105bは、MFP20によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をMFP20から定期的に取得して、消耗状態情報104bを更新する。
また、消耗状態情報管理手段105bは、MFP30によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をコンピューター60から定期的に取得して、消耗状態情報104bを更新する。ここで、コンピューター60は、MFP30によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をMFP30から取得することができる。
また、消耗状態情報管理手段105bは、MFP40または50によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をDCA80から定期的に取得して、消耗状態情報104bを更新する。ここで、DCA80は、MFP40によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をMFP40から取得することができる。また、DCA80は、MFP50によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をコンピューター70から取得することができる。ここで、コンピューター70は、MFP50によって利用されたトナーコンテナの消耗状態をMFP50から取得することができる。
なお、消耗状態情報管理手段105bは、トナーコンテナを利用したMFPによる印刷枚数を、MFPによって利用されたトナーコンテナの消耗状態と同様にMFP、コンピューターまたはDCAから取得することができる。
次に、消耗状態情報104bを通知する場合の管理サーバー100の動作について説明する。
MFPのディーラーは、コンピューター90の図示していない操作部、または、管理サーバー100の操作部101を介して、消耗状態情報104bの通知を管理サーバー100に要求することができる。
情報通知手段105cは、消耗状態情報104bの通知が要求されると、消耗状態情報104bと、トナーコンテナを利用したMFPによる印刷枚数とを、コンピューター90の図示していない表示部、または、管理サーバー100の表示部102に通知する。
以上に説明したように、消耗品管理システム10は、管理サーバー100によって管理されている利用可品情報104aが変更される(S201)ことによって、MFPによるトナーコンテナの利用の可否の設定が変更されるので、MFPによるトナーコンテナの利用の可否の設定の自由度を向上することができる。
消耗品管理システム10は、MFPによって過去に利用された実績があるトナーコンテナがMFPに装着された場合に(S232でYESまたはS262でYES)、利用可品情報が使用されなくても、MFPによる消耗品の利用を許可する(S236またはS268)ので、MFPによる消耗品の利用の可否の決定を容易化することができる。
なお、MFPは、トナーコンテナの内部でトナーが片寄った場合に印刷が実行不可能になることがある。そのような場合、MFPの利用者は、MFPからトナーコンテナを一旦取り外してから、トナーコンテナを振ることによって、トナーコンテナの内部におけるトナーの片寄りを改善することができる。そして、MFPの利用者は、内部におけるトナーの片寄りが改善されたトナーコンテナを再びMFPに装着することによって、MFPによる印刷を実行可能にすることができる。
消耗品管理システム10は、MFPによって過去に利用されて利用不可になったトナーコンテナがMFPに装着された場合に(S233でYESまたはS263でYES)、トナーコンテナのコンテナIDが利用可品情報に含まれていても、MFPによるトナーコンテナの利用を拒否する(S237またはS269)ので、MFPによるトナーコンテナの利用の可否を、より適切に決定することができる。
消耗品管理システム10は、トナーコンテナの管理者、すなわち、ディーラーにトナーコンテナの消耗状態を通知することができるので、トナーコンテナの消耗状態が適切か否かをディーラーに容易に判断させることができる。例えば、ディーラーは、トナーコンテナの消耗が異常に遅い場合、顧客によってトナーコンテナに不正にトナーが補充されている可能性があると考えることができる。また、ディーラーは、顧客に発送したトナーコンテナのうち未だ利用されていないものを把握することができる。また、ディーラーは、未だ利用可能であることが想定されるトナーコンテナを把握することができるので、このトナーコンテナからトナーが出なくなったと顧客から電話等で連絡があった場合、このトナーコンテナの内部におけるトナーの片寄りが原因である可能性があると判断して、このトナーコンテナを顧客に振ってもらうことができる。
消耗品管理システム10は、トナーコンテナの管理者、すなわち、ディーラーにトナーコンテナの消耗状態に加えてMFPによる印刷枚数を通知することができるので、トナーコンテナの消耗状態が適切か否かをディーラーにMFPによる印刷枚数も考慮させた上で判断させることができる。したがって、消耗品管理システム10は、トナーコンテナの消耗状態が適切か否かをディーラーに、より適切に判断させることができる。例えば、ディーラーは、印刷枚数を考慮するとトナーコンテナの消耗が異常に遅い場合、顧客によってトナーコンテナに不正にトナーが補充されている可能性があると考えることができる。
消耗品管理システム10は、トナーコンテナを1個単位で管理することができるので、トナーコンテナが顧客間で不正に譲渡されることを防止することができる。したがって、消耗品管理システム10は、顧客毎の保守契約の内容に応じてトナーコンテナの値段を変えるなど、トナーコンテナの販売方法の自由度を向上することができる。更に、同一の顧客の複数のMFPに対しても、一の部署のMFPに対しては期間保守契約を結び、他の部署のMFPに対してはコンテナ式保守契約を結ぶといったことも可能である。
消耗品管理システム10は、トナーコンテナを管理サーバー100で一括管理することができるので、CRM(Customer Relationship Management)、ERP(Enterprise Resource Planning)などの外部システムと連携することができる。
管理サーバー100は、本実施の形態において物理サーバーであるが、仮想サーバーでも良い。
利用可品情報27aは、本実施の形態においてマシンIDおよび顧客IDと関連付けてコンテナIDを含んでいる。しかしながら、管理サーバー100がS201において、MFP20のマシンIDに関連付けられたコンテナIDと、MFP20の利用者である顧客の顧客IDに関連付けられたコンテナIDとの何れかのみをMFP20に通知する場合、利用可品情報27aは、マシンIDおよび顧客IDを含まなくても良い。
利用可品情報82aは、本実施の形態においてマシンIDおよび顧客IDと関連付けてコンテナIDを含んでいる。しかしながら、管理サーバー100がS201においてマシンIDに関連付けられたコンテナIDをDCA80に通知することがなく、DCA80にネットワーク12経由で通信可能なMFPの利用者が全て同一の顧客である場合、利用可品情報82aは、マシンIDおよび顧客IDを含まなくても良い。
利用可否決定手段は、本実施の形態においてMFP20、MFP40、DCA80に存在しているが、例えば管理サーバー100に存在しても良い。利用済品情報管理手段は、本実施の形態においてMFP20、MFP40に存在しているが、例えばDCA80、管理サーバー100に存在しても良い。消耗状態情報管理手段は、本実施の形態において管理サーバー100に存在しているが、例えばMFP20、MFP40、DCA80に存在しても良い。
利用済品情報27bがトナーコンテナを利用して実行された印刷枚数を、このトナーコンテナのコンテナIDに関連付けて含んでいる構成において、制御部28は、図9の処理をトナーコンテナ装着後の一定時間毎又は一定の印刷枚数毎に実行してもよい。この場合、図9に示すS237において、利用可否決定手段28cは、装着されたトナーコンテナの利用を拒否する表示として、トナーコンテナの交換を促す表示を採用しても良い。また、利用済品情報47aがトナーコンテナを利用して実行された印刷枚数を、このトナーコンテナのコンテナIDに関連付けて含んでいる構成において、制御部48は、図10の処理をトナーコンテナ装着後の一定時間毎又は一定の印刷枚数毎に実行してもよい。この場合、図10に示すS269において、利用可否決定手段48cは、装着されたトナーコンテナの利用を拒否する表示として、トナーコンテナの交換を促す表示を採用しても良い。
本発明の消耗品は、本実施の形態においてトナーコンテナであるが、トナーコンテナ以外の消耗品でも良い。
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、プリンター専用機など、MFP以外の画像形成装置でも良い。