JP6539233B2 - 旋回機構及び位置決め装置 - Google Patents

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本発明は、旋回機構及び位置決め装置に関する。
例えば産業用ロボット等には、固定体に対して可動体が1回転未満の往復旋回を行い得るよう構成される旋回機構が広く用いられている。このような旋回機構では、固定体から可動体に電力や信号を伝送するための電気配線に繰り返し曲げ応力が作用するため、電気配線の疲労による断線や短絡を防止する必要がある。
旋回機構における配線構造としては、旋回軸を中空とし、旋回軸の中に軸方向に配線を配設する方法が知られている(特開平6−143186号公報)。この配線構造では、可動体の旋回を配線の捻れによって吸収するので、配線に殆ど曲げが作用しない。従って、この配線構造では、配線の旋回軸内で軸方向に延びる部分の長さを大きくすることで、配線に作用する応力を十分に低減できるが、旋回軸が短い場合には配線に過剰な捻れが生じて断線するおそれがある。また、この配線構造では、複数本の配線を配設する場合には、可動体の旋回により配線列が捻られることになるので、回転軸内に配設する配線の本数が比較的多いときには、配線同士が締め付け合うことにより過剰な応力が作用して配線が損傷するおそれがある。
また、旋回機構における別の配線構造として、電気配線を可動体の旋回軸を中心とする螺旋状に巻回して、ねじりばね(トーションばね)のような形状に配設することで、配線の曲げ伸ばし角度が小さくなるようにした構造が提案されている(特開昭63−295195号公報)。つまり、前記公報に記載の旋回機構では、可動体の旋回運動に伴って電気配線の巻回径が減少して巻回数が増大したり巻回径が増大して巻回数が減少したりすることで、配線の曲げ半径の変化を小さくしている。しかしながら、この配線構成では、多数の配線を設ける場合、配線を他条の螺旋状に巻回する必要があり、配線の占有スペースが旋回軸方向に大きくなるという不都合がある。
また、旋回機構におけるさらに別の配線構造としては、電気配線を旋回軸を中心とする弧を描くよう延伸させて引張コマ(プーリー)に巻き付けてU字状に折り返し、引張コマをバネで引っ張ることにより電気配線に張力を付与することで、可動体の旋回による配線移動を吸収する構造が提案されている(特開平9−267289号公報)。この構成では、可動体の旋回により配線が引張コマによって折り返される位置が移動するので、配線が引張コマの直径に等しい折り曲げ半径の曲げが繰り返し作用する。従って、前記公報に記載の配線構造において曲げ半径を大きくして応力を小さくするためには、配線構造の平面寸法を比較的大きくする必要がある。また、前記公報に記載の配線構造では、引張コマをバネで引っ張るため、構造が比較的複雑であると共に、バネにより配線に余分な負荷が加わることで配線が損傷しやすくなるおそれがある。
特開平6−143186号公報 特開昭63−295195号公報 特開平9−267289号公報
前記不都合に鑑みて、本発明は、比較的小型で配線の損傷を防止できる旋回機構及び位置決め装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた発明は、固定体と、この固定体に対して1回転未満の往復旋回を行う可動体と、前記固定体及び可動体間に掛け渡される複数の配線とを備える旋回機構であって、前記固定体上で前記複数の配線を保持し、前記固定体に固定される固定保持部材と、前記可動体上で前記複数の配線を保持し、保持する配線の中心線方向に直線移動可能に前記可動体上に配設される可動保持部材とを有し、前記複数の配線が、旋回の中心軸方向視で重なり合う配線列を形成するよう、前記固定保持部材及び可動保持部材により保持されることを特徴とする旋回機構である。
前記複数の配線が、独立して直線移動可能な複数の可動保持部材により保持され、前記複数の配線の少なくとも固定保持部材及び可動保持部材で保持される部分の旋回の中心軸方向の位置が等しい複数の配線列を形成し、前記複数の配線列の固定保持部材及び可動保持部材間における長さが等しいとよい。なお、「旋回の中心軸方向の位置が等しい」とは、旋回の中心軸方向の存在領域が少なくとも部分的に重なり合うことを意味する。換言すると、「旋回の中心軸方向の位置が等しい」とは、旋回の中心軸に垂直な方向から見て少なくとも一部が重なり合うことを意味する。
前記複数の配線列が、固定保持部材及び可動保持部材間で直線状に伸びる状態で、この固定保持部材及び可動保持部材間の配線と平行で旋回の中心軸と交差する直線に対して線対称に配置されるとよい。
前記可動体が回路基板を収容する回路格納部を有し、前記複数の配線の可動保持部材から延びる側の端部が回路格納部に固定され、前記複数の配線が、可動保持部材から回路格納部までの間での曲げ半径を配線外径の6倍以上かつ線芯外径の33倍以上に保持できるよう配設されるとよい。
前記課題を解決するためになされた別の発明は、当該旋回機構と、この旋回機構の固定体を位置決めするロボットとを備える位置決め装置である。
本発明の旋回機構は、可動体上に配線方向に沿って移動可能な可動保持部材を設けて配線を保持するので、可動体が固定体に対して旋回する際、配線がその弾性により可動保持部材を移動させることで、自身の曲げ半径を比較的大きく保つことができる。このため、当該旋回機構及び当該位置決め装置は、比較的小型でありながら配線の損傷を比較的確実に防止することができる。
本発明の一実施形態の旋回機構の構成を示す模式的側面図である。 図1の旋回機構の中心角度位置における模式的A−A線断面図である。 図1の旋回機構の可動体を旋回させた状態の模式的A−A線断面図である。 図1の旋回機構を備える位置決め装置の構成を示す模式図的平面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[旋回機構]
図1及び図2に示す本発明の一実施形態に係る旋回機構1は、固定体2と、この固定体2に対して旋回の中心軸θ周りに1回転未満の往復旋回を行う可動体3と、固定体2に対して可動体3を回転させる駆動部4とを備える。また、当該旋回機構1は、固定体2及び可動体3間に掛け渡される複数の配線Wとを備える。
当該旋回機構1は、固定体2上で複数の配線Wを保持し、固定体2に固定される複数の固定保持部材5と、可動体3上で複数の配線Wを保持し、保持する配線Wの中心線方向(配線Wの把持されている部分における中心線の向き)に直線移動可能に可動体3上に配設される複数の可動保持部材6とを有する。
当該旋回機構1は、例えばロボットの関節機構等の駆動システムの一部として用いることができる他、可動体3により不図示の被位置決め部材を保持し、この被位置決め部材のθ軸周りの角度位置を定めるために使用することができる。
当該旋回機構1によって角度位置が定められる被位置決め部材としては、特に限定されないが、例えば打ち抜き加工に用いられるパンチ等の任意の工具、複数のプローブを有する電気検査ヘッドなどが挙げられる。
<配線>
複数の配線Wは、当該旋回機構1によって旋回の中心軸θ周りに旋回させられる不図示の被位置決め機構に電力を供給する電線や、被位置決め機構との間で電気信号を送受信するための信号線を含む。この複数の配線Wは、それぞれ絶縁電線であることが好ましく、他芯ケーブルを含んでもよい。
配線Wは、可動体3の固定体2に対する旋回可能範囲の中心角度位置において直線状に延びるよう、固定体2及び可動体3に保持されることが好ましい。このように、配線Wが中心角度位置において直線状に伸びるようにすることで当該旋回機構の旋回動作に伴う配線Wの曲げ半径を比較的大きくできる。
<固定体>
固定体2は、当該旋回機構の旋回動作において変位しない部材、つまり旋回の中心軸θを中心とする角度位置が変化しない部材である。この固定体2は、当該旋回機構の動作によっては変位しないが、別の駆動機構によって絶対位置や姿勢を変化するよう保持されてもよい。
<可動体>
可動体3は、この可動体3に保持されて回転位置決めされる被位置決め部材に電力を供給したり、制御信号等を送受信するための回路基板等を収容する回路格納部7を有することができる。
この回路格納部7には、複数の配線Wの一方の末端が固定される。
<駆動部>
駆動部4は、固定体2に対して可動体3を旋回させて可動体3の相対的な角度位置を定める動力機構である。
この駆動部4としては、例えば減速機付きサーボモーター等を用いることができる。なお、この駆動部4への電力供給及び制御は、固定体2上に配設される不図示の配線を介して行うようにするとよい。
<固定保持部材>
固定保持部材5は、旋回の中心軸θ方向視で重なり合うよう複数の配線Wを保持して複数の配線Wが一列に並んだ配線列Bを形成する。より詳しくは、複数の配線Wは、各配線Wが旋回の中心軸θに垂直な平面に平行に伸びるよう互いに平行に保持され、かつ複数の配線Wが旋回の中心軸θと平行に並んだ配線列Bを形成するよう固定保持部材5によって保持されるとよい。つまり、複数の配線Wの固定保持部材5によって保持される部分の配線Wの中心軸の向きは全て等しいことが好ましい。
複数の固定保持部材5は、複数の配線Wの少なくとも保持される部分が旋回の中心軸θ方向の位置(高さ)が等しい配線列Bを形成するよう、固定体2上に並んで配設される。換言すると、複数の配線Wは、複数の固定保持部材5によって、旋回の周方向(旋回の中心軸θに垂直な仮想平面上に旋回の中心軸θを中心として描かれる仮想円の周方向)に並列する複数の配線列Bを形成するよう保持される。
また、複数の固定保持部材5は、複数の配線列Bが固定保持部材5及び可動保持部材6間で直線状に伸びる状態で、この固定保持部材5及び可動保持部材6間の配線と平行で旋回の中心軸θと交差する直線(旋回の径:旋回の中心軸θに直交する仮想直線)に対して線対称に配置される。つまり、複数の固定保持部材5は、複数の配線列Bが旋回の中心軸θ方向視で直線状に伸びる状態で、旋回の中心軸θを含み、固定保持部材5に保持される配線Wの中心線方向に平行な平面について複数の配線列Bの中心軸が略鏡写しとなるよう、複数の配線Wをそれぞれ保持する。
複数の固定保持部材5の間隔としては、複数の配線列Bを相互に干渉しないよう保持できればよく、保持する配線Wの外径等に応じて定めることができる。また、固定保持部材5の間隔を大きくするほど曲げ部外側の配線Wの曲げ半径が小さくなるので、複数の固定保持部材5の間隔は、できるだけ小さいことが好ましい。
固定保持部材5は、固定体2に直立して配設される支柱8と、この支柱8との間に複数の配線Wを挟み込むカバー9とを有する構成とすることができる。カバー9は支柱8と一体に形成されてもよく、別部材であってもよい。また、支柱8又はカバー9は、個々に異なる配線外径を有し得る複数の配線Wを確実に保持できるよう、複数の配線Wに当接する面に弾性体を有してもよく、配線Wの径に合わせた凹凸を有してもよい。
固定保持部材5の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離の下限としては、配線Wの外径の6倍及び配線Wの線芯外径の33倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の8倍及び配線Wの線芯外径の44倍の大きい方がより好ましい。一方、固定保持部材5の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離の上限としては、配線Wの外径の30倍及び配線Wの線芯外径の165倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の20倍及び配線Wの線芯外径の110倍の大きい方がより好ましい。固定保持部材5の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離が前記下限に満たない場合、配線Wの曲げ半径を適切な状態に維持できないおそれがある。固定保持部材5の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離が前記上限を超える場合、当該旋回機構が不必要に大きくなるおそれや、固定体2と可動体3との間で配線Wが自重により撓むことで旋回動作に伴って予期しない曲げが作用するおそれがある。
<可動保持部材>
各可動保持部材6は、旋回の中心軸θ方向視で重なり合うよう複数の配線Wを保持して複数の配線Wが一列に並んだ配線列Bを形成する。より詳しくは、複数の配線Wは、各配線Wが旋回の中心軸θに垂直な平面に平行に伸びるよう互いに平行に保持され、かつ複数の配線Wが旋回の中心軸θと平行に並んだ配線列Bを形成するよう可動保持部材6によって保持されるとよい。つまり、複数の配線Wの可動保持部材6によって保持される部分の配線Wの中心軸の向きは全て等しいことが好ましい。
また、複数の可動保持部材6は、可動体3上に径方向に並んで配設され、少なくとも保持する部分において旋回の中心軸θ方向の位置が等しい複数の配線列Bを形成することが好ましい。換言すると、複数の配線Wは、複数の可動保持部材6によって、旋回の周方向に並列する複数の配線列Bを形成するよう保持されるとよい。より詳しくは、複数の可動保持部材6は、複数の配線列Bが旋回の中心軸θ方向視で直線状に伸びる状態で、この固定保持部材5及び可動保持部材6間の配線と平行で旋回の中心軸θと交差する直線(旋回の径)に対して線対称に配置されるとよい。
各可動保持部材6は、可動体3に固定されるガイドレール10と、このガイドレール10にスライド可能に配設されるスライダー11と、このスライダー11に固定される支柱12と、この支柱12との間に複数の配線Wを挟み込むカバー13とをそれぞれ有する構成とすることができる。つまり、複数の可動保持部材6は、互いに独立して直線移動可能に配設されるとよい。これにより、複数の配線列Bの曲げ応力を個別に緩和するので、一部の配線列Bに曲げ応力が集中しない(曲げ半径が過度に小さくならない)ので配線Wの損傷がより効果的に防止される。
ガイドレール10及びスライダー11としては、例えば市販のリニアガイド等を用いることができる。また、可動保持部材6の支柱12及びカバー13の構成は、固定保持部材5の支柱8及びカバー9の構成と同様とすることができる。
固定保持部材5及び可動保持部材6間で配線Wが直線状に延びる状態において、可動保持部材6の複数の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離の下限としては、配線Wの外径の6倍及び配線Wの線芯外径の33倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の8倍及び配線Wの線芯外径の44倍の大きい方がより好ましい。一方、前記可動保持部材6の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離の上限としては、配線Wの外径の30倍及び配線Wの線芯外径の165倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の20倍及び配線Wの線芯外径の110倍の大きい方がより好ましい。可動保持部材6の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離が前記下限に満たない場合、配線Wの曲げ半径を適切な状態に維持できないおそれがある。可動保持部材6の配線Wを保持する部分の旋回の中心軸θ側の端部と旋回の中心軸θとの距離が前記上限を超える場合、当該旋回機構が不必要に大きくなるおそれや、固定体2と可動体3との間で配線Wが自重により撓むことで旋回動作に伴って予期しない曲げが作用するおそれがある。
可動保持部材6は、固定保持部材5及び可動保持部材6間で配線Wが直線状に延びる状態において、可動体3上での直線移動可能範囲の旋回の中心軸θ側の端部近傍に位置することが好ましい。これにより、可動体3の旋回に対して配線Wの曲げを緩和できる量が比較的大きくなる。
可動保持部材6の可動体3上での直線移動可能距離の下限としては、配線Wの外径の6倍及び配線Wの線芯外径の33倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の8倍及び配線Wの線芯外径の44倍の大きい方がより好ましい。一方、可動保持部材6の可動体3上での直線移動可能距離の上限としては、配線Wの外径の30倍及び配線Wの線芯外径の165倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の20倍及び配線Wの線芯外径の110倍の大きい方がより好ましい。可動保持部材6の可動体3上での直線移動可能距離が前記下限に満たない場合、配線Wの曲げ半径を適切な状態に維持できないおそれがある。逆に、可動保持部材6の可動体3上での直線移動可能距離が前記上限を超える場合、当該旋回機構が不必要に大きくなるおそれがある。
上述のように、複数の配線Wの可動保持部材から延びる部分は、可動体3上の回路格納部7に固定される。可動保持部材6と回路格納部7との間の配線Wは、可動体3の旋回に伴って曲げ伸ばしされるが、可動保持部材6が可動範囲の旋回の中心軸θから遠い側の端部に位置するときに曲げ半径が最小となる。
この複数の配線Wの可動保持部材6から回路格納部7における固定端までの間での曲げ半径の最小値の下限としては、配線Wの外径の6倍及び配線Wの線芯外径の33倍の大きい方が好ましく、配線Wの外径の8倍及び配線Wの線芯外径の44倍の大きい方がより好ましい。複数の配線Wの可動保持部材6から回路格納部7における固定端までの間での曲げ半径の最小値が前記下限に満たない場合、可動体3の旋回によって配線Wが疲労により損傷するおそれがある。一方、複数の配線Wの可動保持部材6から回路格納部7における固定端までの間での曲げ半径の上限としては、特に限定されないが、当該旋回機構1が不必要な大型化や、回路格納部7の配置の影響で慣性モーメントが不必要に大きくならない程度とすることが好ましい。
複数の可動保持部材6は、複数の配線列Bの固定保持部材5と可動保持部材6の間の長さが等しくなるよう、複数の配線Wを保持する。これにより、可動体3の旋回により曲げられる各配線列Bの曲率が比較的近いものとなることで、配線列B間の干渉を防止することができる。
<旋回動作>
当該旋回機構1は、図3に示すように、駆動部4によって可動体3を固定体2に対して中心軸θを中心に中心角度位置から旋回(揺動)させて、可動体3の固定体2に対する角度位置を定める。
可動体3を旋回させると、固定保持部材5と可動保持部材6との間の配線列B(複数の配線W)は、旋回の中心軸θに垂直な方向視で互いに平行な状態を維持したまま、旋回の中心軸θ方向視で可動体3の旋回方向に折り曲げられるが、配線列Bの弾性力によって可動保持部材6をガイドレール10に沿って旋回の中心軸θから離間する方向に移動させることで、その曲げ半径を比較的大きくする。
複数の可動保持部材6を有する場合、形成される複数の配線列Bの固定保持部材5及び可動保持部材6間の長さを一定に保つ(長さが変化できない)ために、可動体3の旋回によって固定体2に接近する側の可動保持部材6は、ガイドレール10に沿ってより大きく移動させられ(スライダー11のスライド量が大きくなる)、中心軸θからより遠くに配置される。これにより、可動体3の旋回時に固定体2により接近する側の可動保持部材6が保持する配線列Bほど、曲げ半径が大きくなる。逆に、可動体3の旋回時に固定体2から遠い側に配置される可動保持部材6が保持する配線列Bは、曲げ半径が比較的小さくなる。このため、図示するように、可動体3の旋回に伴って、固定保持部材5と可動保持部材6との間における配線列Bの間隔が増大し、配線列B同士の干渉や摩擦を防止することができる。
このように、可動保持部材6の移動距離を異ならせて配線列B同士の干渉や摩擦をより確実に防止するために、各配線列Bの固定保持部材5と可動保持部材6との間における長さを等しくすることが好ましい。
なお、図3には、可動体3を固定体2に対して反時計回りに旋回させる例を示すが、可動体3を固定体2に対して時計回りに旋回させる場合には、複数の配線列Bが図3を概略上下鏡写しとした形状に曲げられる。
当該旋回機構1では、中心角度位置で、つまり旋回の中心軸θ方向視での固定保持部材5及び固定保持部材6間の複数の配線列Bが直線状に伸びる状態において、固定保持部材5及び可動保持部材6が固定保持部材5及び固定保持部材6間の複数の配線列Bに平行で旋回の中心軸θに交差する仮想直線に対して線対称に配置されるので、時計回りの旋回及び反時計回りの旋回において、最も曲げ半径が小さくなる配線列B(可動体3の旋回時に固定体2から遠い側に配置される可動保持部材6が保持する配線列B)の曲げ半径を略等しく、かつ曲げ半径が過度に小さくなることを防止して配線Wの損傷を防止することができる。
<利点>
上述のように、本発明の旋回機構1は、可動体3上で配線Wを保持する可動保持部材6を配線Wの中心線方向に沿って直線移動可能としたことにより、可動体3が固定体2に対して旋回する際に配線Wがその弾性により可動保持部材6を移動させることで、自身の曲げ半径を比較的大きく保つことができる。このため、当該旋回機構1は、比較的小型でありながら配線の損傷を比較的確実に防止することができる。
[位置決め装置]
図4に示す本発明の一実施形態に係る位置決め装置は、図1の旋回機構1と、この旋回機構1の固定体2を位置決めするロボット20とを備える。
ロボット20としては、当該旋回機構1の固定体2の絶対位置を定めることができるものであればよく、当該旋回機構1によって旋回させる被位置決め機構の用途に応じて、1次元、2次元又は3次元の位置決めを行うロボットとされる。
また、ロボット20は、3次元の位置決めだけでなく、当該旋回機構1の姿勢を定めることができるもの、つまり旋回の中心軸θを任意の向きに傾動させることができるものであってもよい。
このようなロボット20としては、多関節ロボットを用いてもよいが、コスト及び占有スペースが比較的小さい直交座標型ロボットを採用することができる。
この直交座標型ロボットとしては、図示するように、例えば当該旋回機構1の旋回の中心軸θに垂直な位置方向に延びる1対の第1ガイド21と、この第1ガイド21に沿って移動する1対の第1移動体22と、この1対の第1移動体22間に第1ガイド21と垂直に掛け渡される1対の第2ガイド23と、この第2ガイド23に沿って移動し、当該旋回機構1の固定体2を保持する第2移動体24とを有するものとすることができる。
また、ロボット20は、第2移動体24に設けられ、当該旋回機構1の固定体2を中心軸θ方向に移動させる昇降デバイス25をさらに有し、当該旋回機構1を直交3軸方向に位置決めできるものとすることが好ましい。
<利点>
本発明の位置決め装置は、比較的小型でありながら配線の損傷を比較的確実に防止することができる当該旋回機構1を備えるため、ロボット20の負荷が比較的小さく、全体に小型化できる。
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
当該旋回機構は、固定保持部材及び可動保持部材をそれぞれ1つずつ有し、複数の配線が単一の配線列を形成するものであってもよい。また、当該旋回機構は、複数の配線を3以上の配線列を形成するよう保持するものであってもよい。
当該旋回機構において、中心角度位置で複数の配線列が旋回の中心軸方向視で直線状に伸びる状態において、複数の配線が旋回の中心軸と交差する直線に対して非対称な複数の配線列を形成するよう保持されてもよい。また、奇数の配線列を旋回の中心軸と交差する直線に対して線対称に配置する場合、中央の固定保持部材及び可動保持部材を旋回の中心軸と交差する直線の上に配設するとよい。
当該旋回機構は、複数の配線が複数の配線列を形成するよう保持される場合、配線列と同数の可動保持部材により各配線列をそれぞれ独立して保持するが、1又は配線列より少数の固定保持部材により複数の配線列を保持してもよい。つまり、1の固定保持部材が複数の配線列を間隔を空けて保持、例えば支柱の両面にそれぞれ配線列を保持してもよい。
本発明に係る旋回機構及び位置決め装置は、旋回運動を行う必要がある装置全般に適用可能であり、例えば向きが異なる複数の部品パターンを形成した大判のシートから各部品を打ち抜くパンチ装置、向きが異なる複数の部品に順番に複数のプローブを当接させる電気検査装置等に好適に用いることができる。
1 旋回機構
2 固定体
3 可動体
4 駆動部
5 固定保持部材
6 可動保持部材
7 回路格納部
8 支柱
9 カバー
10 ガイドレール
11 スライダー
12 支柱
13 カバー
20 ロボット
21 第1ガイド
22 第1移動体
23 第2ガイド
24 第2移動体
25 昇降デバイス
B 配線列
W 配線
θ 旋回の中心軸

Claims (5)

  1. 固定体と、
    この固定体に対して1回転未満の往復旋回を行う可動体と、
    前記固定体及び可動体間に掛け渡される複数の配線と
    を備える旋回機構であって、
    前記固定体上で前記複数の配線を保持し、前記固定体に固定される固定保持部材と、
    前記可動体上で前記複数の配線を保持し、保持する配線の中心線方向に直線移動可能に前記可動体上に配設される可動保持部材とを有し、
    前記複数の配線が、旋回の中心軸方向視で重なり合う複数の配線列を形成するよう、前記固定保持部材及び可動保持部材により保持され
    前記複数の配線が、独立して直線移動可能な複数の可動保持部材により保持されていることを特徴とする旋回機構。
  2. 前記複数の配線が、少なくとも固定保持部材及び可動保持部材で保持される部分の旋回の中心軸方向の位置が等しくなるよう形成されており
    前記複数の配線列の固定保持部材及び可動保持部材間における長さが等しい請求項1に記載の旋回機構。
  3. 前記複数の配線列が、固定保持部材及び可動保持部材間で直線状に伸びる状態で、この固定保持部材及び可動保持部材間の配線と平行で旋回の中心軸と交差する直線に対して線対称に配置される請求項2に記載の旋回機構。
  4. 前記可動体が回路基板を収容する回路格納部を有し、
    前記複数の配線の可動保持部材から延びる側の端部が回路格納部に固定され、
    前記複数の配線が、可動保持部材から回路格納部までの間での曲げ半径を配線外径の6倍以上かつ線芯外径の33倍以上に保持できるよう配設される請求項1、請求項2又は請求項3に記載の旋回機構。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の旋回機構と、
    この旋回機構の固定体を位置決めするロボットと
    を備える位置決め装置。
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