JP5151514B2 - 線条体案内機構を備えた産業用ロボット - Google Patents

線条体案内機構を備えた産業用ロボット Download PDF

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本発明は産業用ロボットの配線および配管等の線条体を扱う案内機構に関する。
自動車の生産ラインなどでは生産性を高めるために産業用ロボットの配置密集度を高める要求がある。又、生産ラインの稼働率を向上させるために、その阻害要因となるロボットの故障によるライン停止、あるいは保全の為のライン停止は極力無くす要求がある。
そのため、従来から産業用ロボットは配置密度を高めるためにエンドエフェクタ用の配線や配管等の線条体と周辺機器の干渉が少なくなるような構造をとっている。この構造にはロボットの基端側からアーム先端のエンドエフェクタまで配線や配管等の線条体をロボットアームに沿わせるように配設し、その線条体をロボットの手首軸の位置まで到達させているものが多い。特にスポット溶接用として使用される産業用ロボットはアーム先端にスポット溶接用のガンが装着され、これに接続される給電ケーブルに線径の大きなものが必要となる一方、ロボット動作時の線条体の動きを考慮しなければならないため、線条体の各所には弛みを持たせたり、場合により張らせたりする構造となっている(例えば特許文献1の図4参照)。
特許文献1に記載されている従来の産業用ロボットの構成と線条体の配設について説明する。図7は特許文献1の図4に記載されているスポット溶接ロボットの側面図と同等の図である。図において、51は6軸の垂直多関節ロボットであり、52は垂直多関節ロボット51のアーム先端に取り付けられたスポット溶接ガンであり、53はスポット溶接ガンに溶接電流を供給するケーブルである。垂直多関節ロボット51は、固定部54と、固定部54に軸支されて垂直軸回りに旋回する旋回部55と、旋回部55に軸支されて前後方向に揺動する下部アーム56と、下部アーム56に軸支されて上下方向に揺動する上部アーム57と、上部アーム57の先端に取り付けられた手首部58とからなる。手首部58は直交する3軸回りの回転自由度を有し、その先端にスポット溶接ガン52が固定される。ケーブル53は、図示しない溶接タイマーから固定部54まで配線され、固定部54にクランプされ、固定部54のレベルで、前記垂直軸回りに(上から見て反時計回りに)巻き回され、旋回部55のレベルに立ち上がる。さらにケーブル53は、旋回部55のレベルで前記垂直軸回りに(上から見て時計回りに)巻き回されて旋回部55にクランプされる。さらにケーブル53は下部アーム56に沿って上に立ち上がり、上部アーム57上に固定されたケーブルスタンド59に吊り下げられ、スポット溶接ガン52まで延びている。 ロボットは以上のように構成されているため、特に上部アームの先端においては、手首部58の3自由度の動きに伴って線条体が複雑に動く。従って、上部アームの先端において線条体が他の機器と干渉したりロボットのアームと擦れあったりすることを特に防ぐ必要がある。そこで、従来の産業用ロボットの上部アームの先端における線条体の案内機構として2つの装置が提案されている(特許文献1の図1、特許文献2の図1)。
図5は特許文献1に記載されているロボットの上部アームの側面図である。上部アーム108の先端には上部アーム108の長さ方向の手首第1軸109回りに回転する手首基部110と前記手首第1軸109に直交する手首第2軸111回りに揺動する手首揺動体112と、前記手首第2軸111に直交する手首第3軸113回りに回転する手首フランジ103からなる手首部を備えている。102はスポット溶接ガンであり、中間部材101を介して手首フランジ103に固定されたエンドエフェクタである。中間部材101は手首フランジ103に直接固定される第1のフランジ104と、第1のフランジ104に平行であって、所定の間隔を空けて配置されて、スポット溶接ガン102を直接固定する第2のフランジ105と、第1のフランジ104と第2のフランジ105を連結する接続部材106、107からなる。接続部材106、107は互いに平行にかつ、手首第3軸113に対して左右対称に配置され、また左右対称配置に対して垂直方向においては手首第3軸113に対して一方にオフセットされている。なお、中間部材101について、図5のyyから見た図が図8である。
線条体114は上部アーム108の基端側から配設され、手首基部110の側面に設けられたクランプ115でクランプされる。さらに、クランプ116で手首揺動体112(図示省略)に固定された線条体114は、中間部材101の下から、手首第3軸113の中心を通りさらに、接続部材106、107の間を通って中間部材101の上に抜けて、クランプ117でスポット溶接ガン102に固定される。
線条体114はこのように配設されているので、手首揺動体112が手首第2軸111回りに揺動するとき、線条体114はクランプ115とクランプ116の間の曲がりによって、手首揺動体112の動きに追随する。また、手首フランジ103が手首第3軸113回りに回転するとき、線条体114は中間部材101の内部で曲がることによって、手首フランジ103の手首第3軸113回りの回転に追随する。
なお、接続部材106、107を手首第3軸113に対してオフセットして配置して中間部材101をクランクシャフト状にしたのは、接続部材106、107と線条体114の干渉を避けて、手首フランジ103の手首第3軸113回りの動作範囲を確保するためである(特許文献1参照)。
次に、特許文献2における線条体の配設について説明する。図6は特許文献2に記載されているロボットの上部アームの先端部分を示す図である。図6において、特許文献1の中間部材に相当するアダプタ201は、第3手首要素202に固定される第1板状部材203と、第1板状部材203と略平行に対向配置された第2板状部材204と、第1板状部材203及び第2板状部材204を互いに連結する連結部材205とを有する。第1及び第2板状部材203及び204並びに連結部材205は協働して、線条体206をアダプタ201内部に導入するための第1開口部207を画定する。第2板状部材204の、エンドエフェクタ208に固定される固定部分からいくらかオフセットして(すなわち手首第3軸209からずれた位置に)延びる延長部分には、線条体206を挿通可能な第2開口部210が設けられている。
特開2003−136462公報(図1、図4) 特開2006−159305公報(図1)
ところが、これら従来の構造においては、エンドエフェクタへ接続される配線や配管等の線条体を、中間部材やアダプタの中へ挿通させるだけの構造となっている。この構造による問題を説明する。
図2は従来の産業用ロボットの手首部の動作を示す図であって、図5及び図6を図中X方向から見た図に相当する。手首第2軸111及び手首第3軸113に対してこれらが最大の動作角度で動作した時には、図のように線条体114が中間部材101の接続部材106、107と接触しながらこれを巻き込むように案内される。図2(a)は、手首第1軸109については手首第2軸111が水平な状態となるような位置であり、手首第2軸111については手首第3軸113と手首第1軸109とが同軸となるような状態であり、手首第3軸113については中間部材101の接続部材106、107が水平な状態となるような位置である。この(a)状態から手首第2軸111を上方に90度回転させ、さらに手首第3軸113を180度回転させた状態が同図(b)である。また、(a)状態から手首第2軸111を下方に90度回転させ、さらに手首第3軸113を180度回転させた状態が同図(c)である。そして、これら(a)(b)(c)の状態を図中a、b、cの矢印方向、すなわち図示しないエンドエフェクタ側から見た図が図4である。図2(a)に対応する図が図4(a)、図2(b)に対応する図が図4(b)、図2(c)に対応する図が図4(c)である。図4の(b)、(c)が示すように、線条体114は中間部材101の接続部材106、107に接触し、この接触部分を支点にして小さな半径で屈曲される。このように、手首第1軸及び第2軸が回転動作をする場合、線条体114は中間部材101において屈曲動作を伴うが、周辺機器との干渉を少なくする為にロボットの上部アームに極力沿わせるように線条体114を配置した結果、線条体114の屈曲半径が小さくなる場合があり、そのために中間部材101近辺において線条体114の断線が起こる問題があった。
また、従来の中間部材における構造では、線条体114が中間部材101の第1のフランジ104や第2のフランジ105と接触しながら案内されている。図9は従来の産業用ロボットの中間部材と線条体とを示す側面図である。図9のように従来は、中間部材101を挿通する線条体114またはこれを覆うカバーやシースが、中間部材101の第1のフランジ104や第2のフランジ105と接触し、これらが互いに磨耗するという問題があった。 本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、エンドエフェクタ用の線条体の屈曲半径が極端に小さくなることを無くすことによりエンドエフェクタ用の線条体の寿命を延ばし、また、中間部材と線条体または線条体を覆う部材との損耗を無くすことができる産業用ロボットを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、アームの先端に支持され、前記アームの延在方向に沿った手首第1軸で回転可能な手首基部と、前記手首基部に支持され、前記手首第1軸に直交する手首第2軸で回転可能な手首揺動体と、前記手首揺動体に支持され、前記手首第2軸に直交する手首第3軸で回転可能な手首フランジと、から構成される手首部と、前記手首フランジの先端側に固定される第1のフランジと、前記第1のフランジに平行であって所定の間隔を空けて配置され、エンドエフェクタを固定する第2のフランジと、記所定の間隔において前記第1のフランジと前記第2のフランジとを連結するように配置され、前記手首第3軸に対して左右に離間して配置される第1および第2の接続部材と、から構成される中間部材と、前記エンドエフェクタに動力または信号または材料を供給する線条体と、を備え、前記線条体が、前記第1の接続部材と前記第2の接続部材と前記第1のフランジと前記第2のフランジとで囲まれた空間を通過して前記エンドエフェクタに接続される産業用ロボットにおいて、前記手首基部に配置された固定部材に固定され、前記手首第2軸よりも前記アームの基端側で、前記線条体を前記手首第1軸に沿って固定する第2のクランプと、前記固定部材に支持されることによって前記手首基部に固定され、前記手首第2軸と前記第2のクランプとの間であって、前記手首第2軸と平行な回転中心にて回転可能であって、前記線条体を前記手首第1軸に沿って且つ摺動可能に保持する支持金具と、前記第1のフランジと前記第2のフランジとによって挟まれる領域のうち前記第2のクランプおよび前記支持金具が配置される側において前記線条体を前記手首第3軸に直交する向きに保持する線条体クランプとを備え、前記線条体クランプが、前記第1のフランジと前記第2のフランジとに対して一定の隙間を有しつつ回転可能に前記第1又は第2のフランジに支持され、前記支持金具は、該支持金具によって保持された前記線条体から前記手首第1軸までの距離が前記第2のクランプによって保持された前記線条体から前記手首第1軸までの距離と同一となる状態で前記固定部材によって支持されることを特徴とする産業用ロボットとするものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記線条体は、蛇腹状に形成された円筒の線条体保持器に対して摺動可能に挿通され、前記線条体保持器を介して前記線条体クランプに保持されることを特徴とする請求項1記載の産業用ロボットとするものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記線条体クランプは、一端が前記第1又は第2のフランジにおいて前記手首第3軸と同軸に回転可能に支持された回転体の他端に支持され、前記線条体クランプが前記回転体とともに回転したとき、前記回転体が前記線条体クランプよりも先に前記第1および第2の接続部材に当接するよう構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の産業用ロボットとするものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記第1および第2の接続部材のそれぞれの一端が、凹形状に形成され、前記線条体クランプが前記回転体とともに回転したとき、前記凹形状の端部と前記回転体とが当接するよう構成されたことを特徴とする請求項3記載の産業用ロボットとするものである。
また、請求項5に記載の発明は、前記凹形状は、曲線状の凹形状であることを特徴とする請求項4記載の産業用ロボットとするものである。
また、請求項6に記載の発明は、前記第1のフランジ又は前記第2のフランジに固定され、前記第1および第2の接続部材のそれぞれに対して平行に案内するよう前記線条体をクランプする第1のクランプをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の産業用ロボットとするものである。
また、請求項7に記載の発明は、前記アームを上下に揺動可能に支持する下部アームと、前記下部アームを前後に揺動可能に支持するとともに固定部に対して垂直軸回りに回転可能な旋回部と、を備え、合計6軸から構成されたことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の産業用ロボットとするものである。
また、請求項8に記載の発明は、前記下部アームが、上側下部アームと下側下部アームとからなり、前記上側下部アームと前記下側下部アームとが互いに回転可能に支持され、合計7軸から構成されたことを特徴とする請求項7記載の産業用ロボットとするものである。
本発明によると、線条体または線条体を覆う部材が中間部材に擦れることなく姿勢を変えることができる。これにより線条体の寿命を延ばすことができる。また、線条体保持器によって屈曲半径が極小になることを防止することができ、結果として中間部材や線条体または線条体を覆う円筒部材の損耗や線条体の断線を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の産業用ロボット手首部付近の平面図である。以下説明する手首部付近の線条体案内機構以外の構成は特許文献1に記載した本願出願人の発明と同等なので説明を省略する。なお、従来の産業用ロボットでは図5のように垂直多関節6軸のロボットを説明したが、7軸のロボットであっても本発明が適用できる。すなわち、上述した下部アームを上側下部アームと下側下部アームとから構成し、これら上側下部アームと下側下部アームとを互いに回転可能に接続することにより7軸のロボットとして構成できる。
図1において、ロボットの手首部は従来とほぼ同様に構成されている。すなわち、手首基部27は上部アームの基端側の機構によって手首第1軸24で回転する。手首第1軸24に垂直な手首第2軸21によって手首揺動体23が回転する。手首揺動体23の先端には手首第2軸21に垂直な手首第3軸12によって回転する手首フランジ22が設けられている。28はスポット溶接ガンであり、中間部材33を介して手首フランジ22に固定されたエンドエフェクタである。中間部材33は手首フランジ22に直接固定される第1のフランジ17と、第1のフランジ17に平行であって、手首第3軸12の方向に所定の間隔を空けて配置されて、スポット溶接ガン28を直接固定する第2のフランジ18と、第1のフランジ17と第2のフランジ18とを連結する接続部材19a、19bからなる。接続部材19a、19bは互いに平行にかつ手首第3軸12に対して左右対称に配置され(従来技術の図8と同等)、また、図1のように手首第3軸12に対して一方にオフセットされている。このように構成されているので、中間部材33は図1のようにコの字形状を成している。
次に線条体13について説明する。図1において、ロボットの上部アームからエンドエフェクタ28へと線条体13が配設されている。線条体13は上部アームの基端側から、クランプ10、支持金具11、線条体クランプ26によって保持され、エンドエフェクタ28まで案内される。以下、上部アームの基端側からこれらの構成を説明する。
手首第1軸24に対して垂直かつ手首第2軸21に対して平行に、固定部材29が配置されている。固定部材29の一端は手首基部27に固定されている。固定部材29の先端には線条体13を固定する為のクランプ10が固定されている。クランプ10は、線条体13の軸心32が手首第1軸24と平行かつ手首第2軸21に交わるように線条体13を固定する。
さらに固定部材29の一端には、支持金具11を支持する為の固定部材30が固定される。固定部材30にはクランプ10が固定する線条体13の軸心32と同軸方向で、クランプ10と手首第2軸21との間に、手首第1軸24に垂直かつ手首第2軸21に平行な回転中心31を持つ支持金具11が配置される。支持金具11は回転中心31を中心に自在に回転するとともに、線条体13を手首第2軸21と手首第1軸24に垂直な方向に垂れ下がるのを支持するが、線条体13の軸方向には線条体13を固定しない構造である。すなわち支持金具11は線条体13を線条体の軸心方向に摺動可能に支持する部材である。線条体13を支える支持金具11を固定する為の固定部材30は、固定部材29によって手首揺動体23と干渉しない程度の適切な距離を持つ位置に固定される。
第2のフランジ18には、手首第3軸12と同じ回転中心をもつ軸受け16を備える。軸受け16の内周面には、回転体15の一端が支持されている。回転体15は一部が平板状であって、第2のフランジ18に平行な面を有している。その面の一端に線条体クランプ26が固定されている。回転体15は軸受け16によって手首第3軸12と同軸で回転可能であるが、第2のフランジ18とは一定の隙間をもって配置されていて、回転体15は軸受け16にて回転しても第2のフランジ18と接触しない。一方、接続部材19a、19bの手首第3軸12側の端部はともに、図1のように曲線状の凹形状20となっている。曲線状の凹形状20は、回転体15が軸受け16によって回転したとき、線条体13と接続部材19a、19bとが接触する前に、凹形状20の端部20aと回転体15とが当接するように形成されている。回転体15を矢視Aから見た図が図10である。図10のように、回転体15は軸受け16によって回転したとき、後述する線条体クランプ26及びそれに保持されている線条体保持器14及び線条体保持器14に挿通されている線条体13らは凹形状20によって接続部材19a、19bとは接触する前に、回転体15が接続部材19a、19bの凹形状20の端部20aと当接する。
線条体クランプ26は円筒状の部材であって、同じく円筒状の線条体保持器14の外周を保持する。この線条体保持器14の内部に線条体13が挿通される。線条体保持器14は本実施例の場合、プラスチックなど樹脂製の電線保護管である。線条体保持器14は蛇腹状となった多関節構造のもので、この中を挿通する線条体13が損傷等を受ける屈曲半径以下にはならないようなものを使用する。線条体13は線条体保持器14に覆われるが、線条体13の軸心方向には固定されずに線条体保持器14に対して摺動可能である。また、線条体保持器14及び線条体13は、図1のように、線条体クランプ26により第1のフランジ17と第2のフランジ18との間のほぼ中間で保持されていて、線条体クランプ26及び線条体13らは第1のフランジ17と第2のフランジ18のいずれにも接触せずに線条体クランプ26らとともに軸受け16によって回転可能である。
線条体保持器14に挿通された線条体13のさらに先端側について説明する。第2のフランジ18には、手首第3軸12に対して垂直かつ第2のフランジ18の面に略平行に固定部材25が固定されている。固定部材25は手首第3軸12に対してオフセットされている連結部材19a、19b側に固定され、中間部材33と共に回転する。固定部材25の上部アームの基端側にはクランプ34がさらに固定されている。クランプ34は連結部材19a、19bに対して平行に線条体13を案内するようにクランプする。そして、クランプ34を経た線条体13はスポット溶接ガン28(エンドエフェクタ)へと接続される。
以上のように本発明では、線条体13はロボットの上部アームからまずクランプ10を介して支持金具11に案内され、次に支持金具11を通して線条体保持器14に覆われる。そして、回転体15の先端にある線条体クランプ26を経た後、中間部材33において第1のフランジ17と第2のフランジ18と連結部材19a、19bの間を通り、再度クランプ34にて固定される。さらにクランプ34からエンドエフェクタであるスポット溶接ガン31に導かれる。
なお、第2のフランジ18に備えられている軸受け16および回転体15は、第1のフランジ17側にあってもよい。
次に、以上で説明した線条体案内機構の線条体13に対する作用について説明する。図3は図1の矢視Bから見た図であり、手首第2軸21、手首第3軸12を、図4で説明したときと同様に動作させたときの図である。図4(a)が図3(a)に対応し、図4(b)が図3(b)に対応し、図4(c)が図3(c)に対応する。
手首第2軸21、手首第3軸12が回転すると、図3(b)、(c)に示すように回転体15は軸受け16によって回転し、接続部材19aあるいは19bの凹形状20の端部20aと当接する。このとき、線条体13は線条体クランプ26を支点にして、張力や自らの重さによって極小の半径で曲がろうとするが、線条体保持器14の蛇腹の作用によって一定の半径以下には曲がらず、かつ緩やかに線条体13を案内するので、線条体13の曲げが極小になることを防ぐ。また、このとき、線条体13及び線条体保持器14は線条体クランプ26及び回転体15の作用により、第1のフランジ17、第2のフランジ18と接触することがない。
本発明の実施例を示す産業用ロボットの手首軸の側平面図 従来の産業用ロボットの手首部の動作を示す側面図 本発明の線条体案内機構の線条体への作用を示す手首部の動作図 従来の産業用ロボットの手首部の動作図 従来の産業用ロボットの上部アームの側面図 従来の他の産業用ロボットの上部アームの側面図 従来の産業用ロボットの側面図 従来の産業用ロボットの中間部材の構成を示す図 従来の産業用ロボットの中間部材と線条体との接触を示す図 本発明の回転体の動作を示す図
符号の説明
10:クランプ
11:支持金具
12:手首第3軸
13:線条体
14:線条体保持器
15:回転体
16:軸受け
17:第1フランジ
18:第2フランジ
19a、19b:連結部材
20:凹形状
20a:凹形状端部
21:手首第2軸
22:手首フランジ
23:手首揺動体
24:手首第1軸
25:固定部材
26:線条体クランプ
27:手首基部
28:スポット溶接ガン(エンドエフェクタ)
29:固定部材
30:固定部材
31:回転中心
32:線条体軸心
33:中間部材(17、18、19a、19b)
34:クランプ

101:中間部材
102:エンドエフェクタ
103:手首フランジ
104:第1のフランジ
105:第2のフランジ
106、107:接続部材、
108:上部アーム
109:手首第1軸
110:手首基部
111:手首第2軸
112:手首揺動体
113:手首第3軸
114:線条体
115:クランプ

201:アダプタ
202:第3手首要素
203:第1板状部材
204:第2板状部材
205:連結部材
206:線条体
207:第1開口部
208:エンドエフェクタ
209:手首第3軸
210:第2開口部

Claims (8)

  1. アームの先端に支持され、前記アームの延在方向に沿った手首第1軸で回転可能な手首基部と、前記手首基部に支持され、前記手首第1軸に直交する手首第2軸で回転可能な手首揺動体と、前記手首揺動体に支持され、前記手首第2軸に直交する手首第3軸で回転可能な手首フランジと、から構成される手首部と、
    前記手首フランジの先端側に固定される第1のフランジと、前記第1のフランジに平行であって所定の間隔を空けて配置され、エンドエフェクタを固定する第2のフランジと、
    前記所定の間隔において前記第1のフランジと前記第2のフランジとを連結するように配置され、前記手首第3軸に対して左右に離間して配置される第1および第2の接続部材と、から構成される中間部材と、
    前記エンドエフェクタに動力または信号または材料を供給する線条体と、を備え、
    前記線条体が、前記第1の接続部材と前記第2の接続部材と前記第1のフランジと前記第2のフランジとで囲まれた空間を通過して前記エンドエフェクタに接続される産業用ロボットにおいて、
    前記手首基部に配置された固定部材に固定され、前記手首第2軸よりも前記アームの基端側で、前記線条体を前記手首第1軸に沿って固定する第2のクランプと、
    前記固定部材に支持されることによって前記手首基部に固定され、前記手首第2軸と前記第2のクランプとの間であって、前記手首第2軸と平行な回転中心にて回転可能であって、前記線条体を前記手首第1軸に沿って且つ摺動可能に保持する支持金具と、
    前記第1のフランジと前記第2のフランジとによって挟まれる領域のうち前記第2のクランプおよび前記支持金具が配置される側において前記線条体を前記手首第3軸に直交する向きに保持する線条体クランプと
    を備え、
    前記線条体クランプが、前記第1のフランジと前記第2のフランジとに対して一定の隙間を有しつつ回転可能に前記第1又は第2のフランジに支持され、
    前記支持金具は、該支持金具によって保持された前記線条体から前記手首第1軸までの距離が前記第2のクランプによって保持された前記線条体から前記手首第1軸までの距離と同一となる状態で前記固定部材によって支持されること
    を特徴とする産業用ロボット。
  2. 前記線条体は、蛇腹状に形成された円筒の線条体保持器に対して摺動可能に挿通され、
    前記線条体保持器を介して前記線条体クランプに保持されることを特徴とする請求項1記載の産業用ロボット。
  3. 前記線条体クランプは、一端が前記第1又は第2のフランジにおいて前記手首第3軸と同軸に回転可能に支持された回転体の他端に支持され、前記線条体クランプが前記回転体とともに回転したとき、前記回転体が前記線条体クランプよりも先に前記第1および第2の接続部材に当接するよう構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の産業用ロボット。
  4. 前記第1および第2の接続部材のそれぞれの一端が、凹形状に形成され、前記線条体クランプが前記回転体とともに回転したとき、前記凹形状の端部と前記回転体とが当接するよう構成されたことを特徴とする請求項3記載の産業用ロボット。
  5. 前記凹形状は、曲線状の凹形状であることを特徴とする請求項4記載の産業用ロボット。
  6. 前記第1のフランジ又は前記第2のフランジに固定され、前記第1および第2の接続部材のそれぞれに対して平行に案内するよう前記線条体をクランプする第1のクランプをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の産業用ロボット。
  7. 前記アームを上下に揺動可能に支持する下部アームと、前記下部アームを前後に揺動可能に支持するとともに固定部に対して垂直軸回りに回転可能な旋回部と、を備え、合計6軸から構成されたことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の産業用ロボット。
  8. 前記下部アームが、上側下部アームと下側下部アームとからなり、前記上側下部アームと前記下側下部アームとが互いに回転可能に支持され、合計7軸から構成されたことを特徴とする請求項7記載の産業用ロボット。
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