JP6538632B2 - 脆性材料の板材を安定化するための装置および方法、強度を検査する方法並びにガラス製造システム - Google Patents

脆性材料の板材を安定化するための装置および方法、強度を検査する方法並びにガラス製造システム Download PDF

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Description

本発明は一般的には、板状材料の位置の安定化に関する。具体的には本発明は、脆性材料の板材、とりわけガラス製板材の位置の安定化に関する。
薄板ガラスの製造に際しては、溶融物を延伸することにより、ガラス板、いわゆるシート、またはガラスリボンを形成する。かかるガラスリボンは、縁取り部と共に、または縁取り部無しで、水平方向の搬送方向に偏向されて、ローラに巻き取られ得る。
後続の処理工程において、縁取り部を有するもしくは有しない上述のガラスを1つのローラから他のローラへ巻き返すことができ、または、ローラから繰り出して複数のカットリボンもしくは自由形状のシートに個片化することができる。
少なくとも2つのカットリボンまたは複数のシートから、ロールを再度構成することができる。その際には、カットリボンまたはシートは通常、結合手段によって接合される。
連続ガラスリボンを巻き取る際には、このガラスリボンの表面をコンタミネーションおよび/または機械的損傷から保護するため、ガラスリボンの各層間に、非研磨性のプラスチックフィルムの1層または複数層を設けることができる。
搬送中には、各シートをたとえば、支持リボンとして使用される接着フィルム上に配置し、これを巻き取ることもできる。少なくとも2つのかかるカットリボンまたは複数のシートから、ロールを再度構成することもできる。
さらに、シートをここで、2つの支持体間に挟むことも可能である。この1つまたは複数の支持体を機能化することもでき、たとえば、光学層、電子層またはオプトエレクトロニクス層等の機能性コーティングを施すこともできる。
巻き取る代わりに、ガラスリボンまたは接着フィルムに各シートを付着したものをメアンダ状に積層することも可能である。
ガラスリボンを搬送するためには、ローラを備えた搬送装置が用いられる。たとえば米国特許第7461564号明細書(US 7,461,564 B2)に、ローラの種々の配置構成が記載されており、図6にはたとえば、3つのローラから成るジグザグ路が記載されている。
ガラスリボンの搬送時には、搬送方向での、または搬送方向に対して横方向の波状運動により、ガラスリボンの案内が不安定になり得る。かかる不安定性は、次の巻き取り時に渦巻き面の偏差を生じさせ、また、ガラスの損傷を生じさせる原因となって、リボン亀裂にまで至ることがある。
「渦巻き面」とはここでは、巻き取られたガラスリボンの端面の構造をいう。ガラスリボンを巻き取ることによって形成されるその円柱形の端面は、ガラスリボンの縁辺が互いに重なったものによって形成される。理想的には、ガラスリボンの縁辺は巻き取られた状態では互いに同一平面上に収まって、端面および底面が完全に平坦になる。
しかし、ガラスリボンの搬送方向に対して垂直方向の波状運動により、搬送方向に対して横方向に、ないしはリボンの長手方向に対して横方向に、ガラスリボンの運動が引き起こされてしまう。かかる運動により、巻き取られた後の状態では、ガラスリボンの縁辺はもはや互いに同一平面上に収まらなくなる。すると、ガラスリボンの各層が互いにずれてしまうので、巻き取られたガラスリボンの端面および底面の双方が平坦でなくなる。
ガラスリボンの各層間にたとえば接着フィルムが設けられる場合には、この接着フィルムはガラス層の縁辺から突出する可能性がある。この場合、渦巻き面の品質は、各ガラス層の相互間のずれによって表される。
渦巻き面の品質が低いほど、すなわち、各ガラス層の相互間のずれが大きいほど、巻き取られたときのガラスリボンに応力状態が生じることが多くなる。このことは、特に後続の処理工程の実施中に問題となり、リボン亀裂を伴うガラス破損にまで至ることがある。
よって、渦巻き面の可能な限り高い品質を達成する努力を払う必要がある。この渦巻き面の品質は、ガラス厚さの倍数で測定される。このことは、特に薄板ガラス、すなわち厚さが最大300μmであるガラスを搬送して処理する必要があることを背景に生じる。
よって本発明の課題は、ガラスリボンの搬送および向きを、当該ガラスリボンの観点で安定化し、これにより渦巻き面の品質を向上させる装置および方法を実現することである。前記課題は、独立請求項に記載の発明によって解決される。各従属請求項に、本発明の有利な実施形態が記載されている。
これによれば本発明は、搬送経路に沿って搬送するときに、上側面と下側面と2つの外縁辺とを有する、とりわけガラス等の脆性材料から成る板状部材の位置を安定化する方法であって、
・所定の材料種類および厚さの板状部材を準備するステップと、
・脆性材料から成る板状部材を曲げて、表面に対して垂直な方向成分により当該板状部材の搬送の方向を偏向するための少なくとも1つの偏向要素を備えた偏向システムを準備するステップと
を有する。
偏向要素は、当該偏向要素の動きによって板状部材の表面の位置を変化できるように、部材の表面に対して垂直な方向に可動に保持されるもの、または旋回可能なものである。
有利には、偏向システムは複数の偏向要素を備えており、特に有利には3つの偏向要素を備えている。とりわけ、第1の表面を有する第1の機械的作用要素と、第2の要素表面を有する第2の機械的作用要素と、第3の要素表面を有する第3の機械的作用要素である。
有利な一実施形態では、第1の要素は第3の要素から距離をおいて配置されており、第2の要素は第1の要素と第3の要素との間に配置されており、当該要素のうち少なくとも1つ、有利には第2の要素が、傾動軸受部を介して可動に軸受けされていることにより、可動に軸受けされた当該要素は、その回転軸に対して垂直な旋回軸を中心として旋回可能であるように構成されている。さらに本発明の方法は、搬送経路に沿って板状部材を、その上側面と下側面とで少なくとも1回、少なくとも1つの偏向要素を介して案内することも含むことができる。
偏向要素が複数ある場合には、板状部材は3つの要素によって波状に曲がり、各側の面は要素表面と接触する。
偏向要素は機械的に作用する要素であり、板状部材に力またはモーメントを印加する。
この機械的に作用する要素は、本発明の特に有利な一実施形態では、ローラにより構成される。よって以下では、一般的な思想を限定することなく、全体的に「ローラ」という。
上述のローラは特に、一体部品として構成されたローラとすることができ、また、互いに離隔された複数の要素から構成することも可能である。
機械的に作用する要素はまた、たとえば磁気浮上要素または真空要素等の他の形態の偏向要素とすることもできる。
支持体上に設けられたシートを処理する場合には、要素がこの支持体とのみ接触するように、すなわち、各シート間のみとなるように、当該要素を構成することができる。
第2のローラはとりわけ、ローラを介して部材の波状のないしは波動状の案内を達成するため、第1のローラから第3のローラまでの接続線より下方の高さに位置することができる。
板状部材の破損のおそれを低減するために決定的に重要なのは、上述の3つのローラにより構成されるローラジグザグ路の幾何学的形態である。かかる幾何学的形態は、両外側のローラ間の距離と、両外側の接続線に対する中間ローラの表面の相対位置とにより記述される。
よって、本発明の方法の有利な一実施形態では、第1のローラから第3のローラまでの距離を、板状部材の厚さに依存して選択する。
搬送対象の板状部材は、その表面の不規則性を有し得る。これは、製造技術に起因するものであるか、または、ローラに当たったときに初めて波状構造の形態で発生し得るものである。
したがって本発明の方法の他の一実施形態では、表面の輪郭形状の不規則性を、とりわけ波形状を補償するため、第2のローラを垂直方向に動かす。
本発明の方法は有利には、ガラスリボンを搬送するために使用される。よって本発明の方法の他の一実施形態では、板状部材の上述の案内後、当該板状部材を巻き取るステップを含み、当該巻き取り後、板状部材は複数の層に互いに重なる。
渦巻き面の品質は、巻き取りの目標パラメータとして特に重要である。
本発明の方法の上述の実施形態は、渦巻き面の品質を能動制御により改善するための措置を含まない。
よって、本発明の方法の特に有利な一実施形態は、さらに以下のステップを含む。
・板状部材の案内中、センサないしは監視装置を用いて、当該板状部材の外縁辺の輪郭形状の、直線の輪郭形状からの偏差を監視するステップ。
・板状部材の案内中、第2のローラの旋回によって、および/または、第1、第2ならびに第3のローラのうち少なくとも1つのローラの垂直方向の位置の調整により、当該板状部材の外縁辺の輪郭形状の、直線の輪郭形状からの偏差を補正するステップ。
有利には本発明の方法は、上述の板状部材が、長手方向においてローラにより案内される所定の厚さのガラスリボンである環境において使用される。
本発明の方法をガラスリボンに使用する場合、特に有利には、ガラスリボンをローラによって案内した後に巻き取ってロールにする。その際には、外縁辺の位置と外縁辺の位置の平均値との平均偏差としての渦巻き面の品質は2.0mm未満であり、有利には0.5mm未満であり、特に有利には0.2mm未満である。
本発明には、搬送経路に沿って搬送する際に脆性材料の位置を、とりわけガラスリボンの位置を安定化するための装置も包含される。当該装置は、
・脆性材料から成る板状部材を曲げて、表面に対して垂直な方向成分により当該板状部材の搬送の方向を偏向するための少なくとも1つの偏向要素を備えた偏向システム
を備えており、偏向要素は、当該偏向要素の動きによって板状部材の表面の位置を変化できるように、部材の表面に対して垂直な方向に可動に保持され、または旋回可能である。
有利には、偏向システムは3つの偏向要素を備えており、とりわけ、第1の要素表面を有する第1の機械的作用要素と、第2の要素表面を有する第2の機械的作用要素と、第3の要素表面を有する第3の機械的作用要素とを備えており、
・第1の要素は、第3の要素から距離をおいて設けられており、
・第2の要素は、第1の要素と第3の要素との間に配置されており、
・上記要素のうち少なくとも1つ、有利には第2の要素は、回転軸に対して垂直である旋回軸を中心として旋回可能であるように、傾動軸受部を介して可動に軸受けされており、
・搬送経路に沿って板状部材を、その上側面と下側面とで少なくとも1回、上述の要素のうち1つを介して案内し、当該板状部材は曲がって、両側の面が要素表面と接触して波状に曲がる。
本発明の装置の特に有利な一実施形態では、上述の機械的作用要素はローラである。このローラは、円柱形に一体部品とすることができ、また、複数の互いに離隔された要素から構成することもできる。
機械的作用要素はまた、磁気浮上要素または真空要素の態様の偏向要素とすることもできる。
有利な一実施形態では、当該装置は第4のローラを備えており、ローラジグザグ路の通過後、板状部材を当該第4のローラに巻き付ける。
さらに、板状部材のリボン輪郭形状と直線の輪郭形状との偏差を検出するように構成されたセンサを備えた、本発明の装置の一発展態様も提供する。本発明の装置の当該発展態様はさらに、外縁辺の位置と外縁辺の位置の平均値との平均偏差としての渦巻き面の品質は2.0mm未満となり、有利には0.5mm未満となり、特に有利には0.2mm未満となるように、直線の輪郭形状からの、板状部材のリボン輪郭形状の検出された偏差を、少なくとも1つのローラの位置調整により補正するために構成された監視装置も備えている。
本発明にはまた、
板状のガラス品を成形するための、とりわけガラスリボンを成形するための高温成形装置と、
搬送経路に沿って搬送する際に板状部材の位置を安定化するための本発明の装置と
を備えたガラス製造システムも包含される。
本発明ではまた、300μm未満の厚さを有するガラス製のロールであって、板状部材の位置を安定化する本発明の方法を使用して製造可能であるガラス製のロールも対象とする。搬送方向に対して横方向におけるリボン位置の本発明の安定化により、特に平坦な渦巻き面を達成することができる。本発明の有利な一実施形態では、ガラスリボンの互いに重なった層の縁辺の位置の平均偏差は2.0mm未満であり、有利には0.5mm未満であり、特に有利には0.2mm未満である。
本発明の一発展形態は、本発明の方法の実施中にガラスリボンを化学的に硬化させる。かかる化学的硬化は、イオン交換により行われる。化学的硬化のプロセスは、少なくとも以下のステップa)からc)までを含む:
(a)300℃から550℃までの範囲内の温度までガラスリボンを予熱するステップ。
(b)300℃から550℃までの範囲内の硬化温度で表面領域におけるイオン交換によりガラスリボンを化学的に硬化するステップ。
(c)硬化されたガラスリボンを、150℃未満の温度まで冷却するステップ。
上述の化学的硬化のプロセスの後、本発明の方法を用いてガラスリボンを巻き取る。
硬化プロセスの一実施形態では、ガラスリボンは300μm未満の厚さを有し、有利には、30μmから144μmまでの範囲内の厚さを有する。ガラスリボンはイオン交換によって化学的に硬化される。この化学的硬化ではとりわけ、ガラスリボンの表面付近領域のナトリウムイオンおよび/またはリチウムイオンの少なくとも一部が、カリウムイオンに置換される。こうするためには、ステップa)の前および/またはステップb)において、カリウムイオンをガラスリボンに塗布する。
最初にステップa)において、ガラスリボンを300℃から550℃までの範囲内の温度まで加熱する。ここで薄板ガラスは、ステップb)において化学的硬化が行われる温度まで予熱される。硬化温度まで予熱することによって、薄板ガラスにおいて化学的硬化中に温度差が過度に大きくなることにより、ないしは、ガラスが過度に迅速に加熱されることにより、ガラスに応力が形成されて硬化中に薄板ガラスを破損することが防止される。この予熱はたとえば、連続炉内において行うことができる。かかる態様はとりわけ、ガラスリボンが既にガラスロールの形態になっており、繰り出されてその後に再び巻き取られてガラスロールにされる場合に有利である。このようにして、上記硬化方法をたとえばロール・ツー・ロールプロセスに統合することができる。
他の一態様では、ガラスリボンはたとえば延伸工程により、既に硬化温度の範囲内の温度を有する。これにより、ステップa)においてガラスリボンを能動的に加熱することを省略することができる。
ステップa)において薄板ガラスを硬化温度まで予熱した後、ステップb)において薄板ガラスを、ガラス表面におけるイオン交換により化学的に硬化する。かかる化学的硬化では、ガラスの表面付近の領域のリチウムイオンおよび/またはナトリウムイオンの一部が、既にガラス表面上に塗布されたカリウムイオンに置換されるイオン交換が行われる。
次のステップc)において、上述の硬化されたガラスリボンを150℃未満の温度まで冷却する。ステップa)乃至c)は、連続炉内で行われる。
上述の硬化プロセスの一実施形態では、ステップa)においてガラスリボンを連続炉内において、温度勾配を以て加熱する。かかる加熱により、ガラスリボンを特に丁寧に加熱することができ、これによりガラスに応力が発生するのを回避することができる。ステップa)において使用される炉(以下「予熱炉」ともいう)は、当該炉の一端から他端に向かって上昇していく温度勾配を有する。よって、炉の一端は下方温度Tを有し、かつ他端は上方温度Tを有し、T<Tが成り立つ。炉の温度はガラスリボンの搬送方向との関係において上昇していく。すなわちガラスリボンは、炉の温度Tの端部から当該炉内に入る。150℃未満の下方温度Tと350℃から500℃までの範囲内の上方温度Tとの間の温度勾配は、ガラスリボンにおける応力の消失と、プロセス時間の観点において特に有利であることが判明した。有利には、上方温度Tは硬化温度Tに等しい。
ステップb)においてガラスリボンの化学的硬化は、当該ガラスリボンの表面付近のナトリウムイオンおよび/またはリチウムイオンの少なくとも一部をカリウムイオンに置換することにより行われる。このカリウムイオンは、硬化プロセス前にガラスリボンの表面に塗布される。カリウムイオンの所望の侵入深さ(depth of layer、DOL)と、強度向上の程度Csとは、硬化温度Tおよび硬化時間tのプロセスパラメータを介して調整することができる。硬化時間tすなわち硬化炉内における滞留時間は、ガラスリボンの送り速度と、硬化炉の長さ、ないしは、ガラスリボンが硬化炉内にて通る搬送経路の長さとによって調整することができる。硬化炉内のローラに適した材料はとりわけ、ガラス、セラミック、金属、またはこれらの材料から成る複合材料である。
硬化ステップb)の後、ステップc)において、硬化されたガラスリボンの冷却を行う。硬化されたガラスにおいて応力を回避するために有利なのは、温度勾配を有する炉を用いることである。この炉は有利には連続炉であり、一端では上方温度Tを示し、他端では下方温度Tを示すものである。硬化されたガラスリボンは炉内に通され、上方温度Tの炉端部において炉内に入り、炉内において冷却されて、温度Tで炉から出る。下方温度Tが150℃未満であることが有利であることが判明している。有利には、炉の上方温度Tは350℃から550℃までである。特に、次のステップb)における硬化温度Tと同等の上方温度Tの場合、特に有利であることが判明している。
硬化プロセスの一発展形態では、ステップa)とステップc)とにおいて、温度勾配を有する同一の連続炉を用いる。当該発展形態で必要な炉は1つだけであるから、装置をよりコンパクトな構成とすることができ、かつ、エネルギーを削減することもできる。
本発明の搬送中の硬化プロセスは、延伸工程の次であって、かつガラスロールに巻き取る前に行うことができる。延伸成形されたガラスリボンを洗浄、乾燥、硬化する。ガラスは高温で延伸され、これにより、硬化プロセス前には相応の高温を有するので、予熱の時間を短縮することができ、または、そのステップを完全に省略することもできる。このことはとりわけ、延伸工程後にガラスリボンが硬化温度Tの範囲内の温度を有する場合に当てはまる。
一態様では、ステップb)においてガラスリボンをカリウム含有溶融物中にくぐらせることにより、カリウムイオンをガラスリボンの表面に塗布する。この溶融物は、たとえばKNOを含むことができる。
これに代えて、またはこれと共に、カリウム含有塩溶液をガラスリボンの上面と下面とに、すなわち、ガラスリボンの上側面と下側面とに塗布することもできる。かかる場合、カリウムイオンの塗布は、ガラスリボンを硬化炉内に通す前に行われる。有利にはカリウム含有塩溶液は、ガラスリボンの予熱(ステップa))前に塗布される。ステップa)では、ガラスリボンの予熱の他、さらに溶剤も蒸発する。
上述のカリウム含有塩溶液は、噴霧プロセスによりガラスリボンの表面に塗布することができる。このカリウム含有塩溶液は有利には、塩KNO,KPO,KCl,KOHおよび/またはKCOの水溶液である。
これにより、厚さ300μm未満のアルカリ含有化学強化薄板ガラスを含むガラスロールを得ることができる。ガラス厚さが30μmから145μmまでのみである化学強化薄板ガラスを有するガラスロールも、上述のようにして得ることができる。
とりわけ、ガラスリボンは表面付近領域において、カリウムイオンが高濃度化される。一実施形態では、侵入深さDOLは最大30μmである。有利には、ガラスロールのガラスの侵入深さDOLは2μmから8μmまでの範囲内であり、特に有利には3μmから5μmまでの範囲内である。かかる侵入深さを有するガラスは、たとえば移動用電子機器のタッチディスプレイ用のカバーガラスとして使用するのに十分に高い強度を有する。それと同時に、このように比較的小さい交換深さでは、必要な硬化時間は短くなり、このことはプロセス技術の観点において有利である。たとえば、硬化時間tを1時間未満の時間まで、または30分未満の時間に短縮することも可能である。10分から20分までの範囲内の硬化時間tも可能である。
ガラスリボンの搬送に硬化プロセスが統合されている場合、可能な限り短い硬化時間tという側面は、ガラスがイオン交換の際に溶融塩中に据え置かれる従来の手法よりも重要性を増す。たとえば、硬化プロセスが統合されている場合、硬化時間tが長くなると全搬送プロセスが緩慢になり、かつ、硬化炉内における搬送区間を長くすること、および/または、送り速度を非常に低くすることを要することとなる。
詳細な説明
以下、他の実施形態に基づき、添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図面中、同一の符号はそれぞれ、同一または対応する要素を示している。
脆性材料から成る板状部材を搬送するための装置の基本的構成を示す図である。 ローラジグザグ路の側面図である。 ローラジグザグ路の別の側面図である。 搬送対象のガラスリボンと共に示す、固定的に軸受けされたローラの側面図である。 搬送対象のガラスリボンと共に示す、傾動軸受部を備えたローラの側面図である。 傾動軸受部と共に示す、本発明のローラを上から見た図である。 未処理状態の板状部材用の貯蔵容器と、巻き取られた状態の当該部材とを有する、板状部材を搬送するための装置を示す図である。 さらに切断装置を備えた、図6の装置を示す図である。 巻取ローラを取り外した、図7の装置を示す図である。 板状部材を繰り出すためのローラと、巻き取られた状態の当該部材とを有する、図6の装置を示す図である。 硬化対象のガラスリボンを溶融塩に通す硬化工程の概略図である。 薄板ガラスを製造するための延伸工程の直接後に硬化工程がある、本発明の一実施形態の概略図である。 水溶液の形態のカリウムイオンをガラスリボンに塗布する、他の一実施形態の硬化工程の概略図である。 ステップa)とc)とを同一の炉内で行う硬化工程の概略図である。 3つのローラにおけるガラスリボンの輪郭形状を表す3次スプライン関数を示す3つのグラフである。
図1は、脆性材料から成る板状部材1を搬送するための装置の基本的要素を示す図である。部材1は、その形状が板状であることにより、互いに反対側の上側面10と下側面11とを有する。典型的には、これら両側の面10,11は互いに平行にも延在する。
特に有利な一実施形態では、脆性材料はガラスである。また、部材1はガラスリボン100である。ガラスリボン100は搬送装置7を用いて、長手方向101において移動する。その際には部材1、ないしは具体的にはガラスリボン100は、第1のローラ4と第2のローラ5と第3のローラ6との構成体を通過する。これらのローラが、部材1ないしはガラスリボン100を安定化するための装置2を構成する。この装置2は、ローラジグザグ路を成している。
ローラを用いることは、本発明の特に有利な実施形態である。既に述べたように、ローラに代えて、他の種々の形態の機械的作用要素を用いることも可能である。
部材1はローラ4,5,6によって曲げられる。部材1が両側の面10,11で、少なくとも1回、3つすべてのローラ4,5,6によって案内されるように、ガラスリボン100を案内する。具体的には、ガラスリボン100は片側の面11でローラ4および6によって案内され、かつ、反対側の面10で中間のローラ5によって案内される。部材1が両側の面で少なくとも1回はローラ4,5,6によって案内されることにより、ローラジグザグ路において、リボンの輪郭形状が波状ないしは波動状になる。
第1のローラ4は表面40を有し、第2のローラ5は表面50を有し、第3のローラは表面60を有する。
具体的には、ガラスリボン100はまず最初に、その下側面11で第1のローラ4上を移動し、その後、上側面10で第2のローラ5上を移動し、次に、下側面11で第3のローラ6上を移動する。このとき、ガラスリボン100は曲げられる。ローラ4,5,6上を移動している側の面10,11の湾曲は凹状となり、その反対側の面の湾曲は凸状となる。凸状の湾曲では、曲率半径により定まる引張応力が生じ、それと同時に、現時点でローラ表面40,50,60上を移動している側の面は、凹状に湾曲した領域において圧縮応力を受ける。後者は重大なものではなく、破損を引き起こすものではない。
ローラ4,5,6を介してガラスリボン100を移動させるため、搬送装置7が設けられている。この搬送装置7によって部材1は、ここではガラスリボン100は移動し、かつ、両側の面10,11が少なくとも2MPaの引張応力を受けるように、移動方向の張力が部材1にかかる。この引張応力は、ローラとは反対側の上側面10または下側面11において各ローラにより生じる曲げに起因する引張応力に加算されて、合成引張応力となる。
本発明の一実施形態では、部材1にかかる張力は、搬送方向でみてローラ4,5,6に後置された搬送ベルト8であって、部材1に密着する搬送ベルト8を引っ張ることによりかかる。かかる実施形態では、とりわけ吸引によって、部材1を搬送ベルト8に密着させることができる。よって本発明の当該実施形態では、搬送ベルト8は真空コンベアベルトである。搬送ベルト8の駆動により張力を形成するため、部材1を固定する装置が用いられる。こうするための簡単な手段は、部材1に密着する別の搬送ベルト9を設けることである。とりわけ、この別の搬送ベルト9も、真空コンベアベルトとすることができる。
既に述べたように、3つのローラ4,5,6がローラジグザグ路の形態に合わさったものが、部材1ないしはガラスリボン100を安定化するための装置2を構成する。3つのローラ4,5,6の軸は、スピンドルを用いて水平方向および垂直方向の双方に手動モードで位置調整することができる。本発明では、この位置調整プロセス中にローラ軸が傾動してはならない。
ローラ4と6とは、水平方向に距離dをおいて(図3,4)配置されている。この距離dは本発明では、50mmから500mmまでの間である。
1,000mmの幅のローラ4,5,6が使用される。ローラ4,5,6の半径は10mmから200mmまでの間であり、これらのローラは交換することができる。
ローラ4,5,6の表面の材料としては、EUROTEC‐AS 84656 EPOM、70ショアAを選定する。
第2または中間のローラ5は、部材1ないしはガラスリボン100を搬送する平面から下方に高さh(図3,4)に下がった場所に配置することができる。この高さは、本発明では0mmから300mmまでである。このようにローラ4および6を基準として第2のローラ5を下げることにより、装置2の3つのローラ4,5,6はローラジグザグ路を構成する。このように下げることは、図中にも示されているように、回転軸の位置に関わるものである。
図2および3はそれぞれ、ガラスリボン100がローラ4および6の上方とローラ5の下方とに沿って移動するように3つのローラ4,5,6を介して板状部材1ないしはガラスリボン100を案内する、上述のローラジグザグ路を示している。各ローラ4,5,6についてそれぞれ、巻き付け角を記入している。この巻き付け角は、各ローラを含むリボン100の最初の接触点および最後の接触点からローラの中心点まで直線を引くことにより求められる。これら2つの直線により形成される角度が、巻き付け角である。第1のローラ4では巻き付け角α1が生じ、第2のローラ5では巻き付け角α2が生じ、第3のローラ6では巻き付け角α3が生じる。
図3では、図2と比較してローラ4と6との間の距離が縮小しており、これにより、第2のローラ5における巻き付け角α3が大きくなる。
ガラスリボン100を搬送する、床より上の高さは、900mmから1000mmまでである。
ガラスリボン100の搬送速度は、3m/minから30m/minまでである。
板状部材1がローラ4,5,6のいずれかに当たると、部材のしわが発生し得る。このことは、第2のローラ5が固定的に軸受けされている事例についての図4aにおいて示されている。第2のローラ5は、固定軸受部51を用いて軸受けされる。ガラスリボン100はその長手方向101に搬送されて、第2のローラ5に当たる。第2のローラ5より手前に、波状のしわ110が形成されている。第2のローラ5が固定的に軸受けされていると、このしわ110は強くなり、これに伴って破損の危険性が高くなる。
よって本発明では、ローラ4,5,6のうち少なくとも1つ、有利には第2のローラ5を可動に軸受けすることにより、このローラがガラスリボン100の向きの変化に対して対応できるようにし、ひいてはガラスリボンの向きを制御できるようにする。ローラのこのような可動軸受部は、図4bに示されている。第2のローラ5は、傾動軸受部52を用いて可動に軸受けされる。ガラスリボン100はその長手方向101に搬送されて、第2のローラ5に当たる。ここでもしわ111が形成される。しかし、このしわは小さくなる。というのも、第2のローラ5がその可動の軸受部により下方向に動くからである。このようにしわがより小さくなることにより、ガラスリボン100の破損の危険性が格段に小さくなる。
第2のローラ5の可動の軸受部は、受動的とすることができる。具体的には、軸受部がガラスリボン100の凹凸に対してローラを待避させることにより応答するだけである、ということである。
しかし、第2のローラ5の可動の軸受部を能動的とすることもできる。その際には、第2のローラ5に当たる前にガラスリボン100の凹凸を検出して制御装置により第2のローラ5の位置変化をさせるためのセンサないしは監視装置を追加して設ける。第2のローラ5の位置変化により、これに対応する力またはモーメントがガラスリボン100に印加される。これにより、ジグザグ路からはみ出るガラスリボンの縁辺の横方向位置を、ローラ5の傾きによって調整することができる。かかる傾きにより、入り込むリボン部分の縁辺と、当該リボンの貫通する部分の縁辺との間にも角度が生じる。
センサは、搬送方向に対して垂直方向の、ガラスリボンの縁辺の不規則な輪郭形状を検出する構成とすることも可能である。かかる波状の輪郭形状は、「反り」という。縁辺形状と直線の形状との検出された偏差に依存して、制御装置を用いて、ガラスリボンに印加される力またはモーメントを利用して縁辺形状を補正してリボン輪郭形状を安定化するように、ローラ4,5,6のうち1つまたは複数のローラの空間的位置を変化させることができる。後のプロセス工程においてガラスリボン100をローラに巻き取る場合には、上述の補正措置により、巻き取られた状態のガラスリボンの渦巻き面の品質が向上する。
リボン移動の不規則性が生じた場合には、同一出願人の DE 10 2015 108 553 に開示されている方法を用いて、この不規則性を検出する。
上述の方法を用いると、長手方向に移動する、有利には薄板ガラスとして形成された材料リボンの製造時におけるプロセス誤差が検出される。このプロセス誤差は、材料リボンのとりわけ幾何的な欠陥の原因となる。材料リボンに顕れる特性量の、長手方向座標に依存する推移であって、上述の欠陥により影響を受ける推移が取得される。かかる推移は、長手方向に対して横方向に広がりを有する。次に、この特性量の推移に依存して、プロセス誤差を判定する。
図5は、傾動軸受部52と共に、第2のローラ5を上方から見た図である。第2のローラ5は、ローラ軸53を中心として回転する。第2のローラ5の下方にてガラスリボン100がその長手方向101に搬送される。傾動軸受部53は、第2のローラ5をガラスリボンに対して垂直方向に、すなわち図平面に対して垂直方向に移動させることにより、ガラスリボン100の表面の凹凸から待避させて、ガラスリボン100の破損の危険性を低減するためのものである。
中間のローラ5の上述の軸受部は、搬送方向に対して平行に延在する軸を中心として当該ローラ5を回転させるように構成することもできる。かかる延在方向の軸を中心とする回転により、外縁辺が搬送方向に対して斜めに延在するリボン輪郭形状の不規則性を補償することができる。かかる不規則性は、次の巻き取り時に渦巻き面の品質が低くなる原因となり得るものである。それに対して本発明では、ガラスリボンの互いに重なった各層の縁辺の位置の平均偏差を、ガラスリボンの厚さの3倍未満に抑えることができる。
図6は、ローラ4,5,6により構成されたローラジグザグ路を備えた本発明の装置を示している。板状部材1ないしはガラスリボン100は2つの搬送装置7および70を用いて、図面では左側から右側に向かって搬送される。板状部材1ないしはガラスリボン100は、貯蔵容器17内のから延伸される。ガラスリボン100の場合には、貯蔵容器17内には粘性の加熱されたガラス19が収容されており、このガラス19は重力によって、貯蔵容器17の下側からガラスリボンとなって出てくる。貯蔵容器17から出た後は、ガラスリボン100は搬送装置7,70によって前方に送られ、ローラ4,5,6により構成されたローラジグザグ路を介して案内される。ガラスリボン100は搬送装置から離れるときに巻き取られ、これにより、最終的に巻き取られた状態103となる。
図6では、中間または第2のローラ5の垂直方向の位置が、位置決め装置22を用いて調整される。この位置決め装置22は、後で詳細に述べるように、能動的にも受動的にも作動することができる。
図7,8および9は、本発明の装置2の他の用途を示している。
図7は、切断装置30が追加された、図6の装置を示す図である。この切断装置30はたとえば、巻き取られた状態103のガラスリボン100が所定の直径に達した場合にガラスリボン100を切断するものである。かかる場合には、ガラスリボン100を巻き取ったこのローラを交換しなければならない。
ガラスリボン100を巻き取ったローラの交換中にガラスリボン100が搬送装置7から離れた後に下方向に床に向かって動くのを防止するためには、位置決め装置22を用いて中間のローラ5を下方向に動かす。すなわち下げる。このことにより、ガラスリボン100が移動する距離が長くなる。搬送速度が一定である場合、このように移動距離が長くなることにより、下方向に落ちて失われて後続の処理のために使用できなくなる、ガラスリボン100の部分が無くなる。ガラスリボン100の切断後の、ガラスリボン100を巻き取るためのローラの交換中の上述の状態は、図8に示されている。
図9は、図6の貯蔵容器17に代えて巻き取られた状態104のガラスリボン100を設けた装置を示している。搬送装置70,7およびローラ4,5,6から成るジグザグ路を通過する前に、ガラスリボン100を繰り出す。よって、図9では本発明の装置は、ロール・ツー・ロール法のために使用される。かかる手法では、第1のローラからガラスリボンを繰り出して処理し、再び巻き取る。非常に簡単な事例では、この処理は、本発明の方法を用いて、改善された渦巻き面を得るものとすることもできる。
ガラスリボン100の形態の板状部材1の引張応力の分布を、シミュレーションを用いて計算した。かかる計算を行うために、2つの異なるガラス種類を想定した。このガラス種類は、AF32およびD263である。これら2種の材料データは、以下の通りである:
AF32
弾性率E=74.8GPa
ポアソン数ν=0.238
密度ρ=2430kg/m
D263
弾性率E=72.9GPa
ポアソン数ν=0.208
密度ρ=2510kg/m
上述の実施した計算では、ガラスタイプ、ガラス厚さ、ローラ間距離、ローラ下降および巻き付け角が相違する9つの態様を考察した。かかる態様については、以下の表にて一覧形式にまとめている。
「ローラ間距離」とは、2つの外側のローラ4および6の各対称軸間の距離を意味する。
「ローラ下降」とは、中間のローラ5の位置を、板状部材1ないしはガラスリボン100を搬送する平面より下の、第2のローラ5の対称軸の高さとして表すものである。
上記表に示されている巻き付け角は、中間のローラ5におけるガラスリボン100の巻き付け角α2である。この巻き付け角は、ローラ間距離が減少するほど、また第2のローラ5の下降が大きくなるほど、増大する。
上記表に示された態様1乃至9すべてについて、計算のために以下の手順を想定した。
第1のステップにおいて、中間のローラ5を、上記にて示されている各値だけ下降させる。ローラ5がこのように下降している間、ガラスリボン100の上側面10には2つの引張応力最大値が生じ、下側面11には1つの引張応力最大値が生じる。これらの最大値は、最大26.6MPaである。
次に、第2のステップにおいてガラスリボンないしはローラを送り速度まで加速させる。この加速プロセス中、ガラスリボン100に、200MPaの値を上回る高い一時的な引張応力が生じる。
第3のステップは、一定の搬送速度でガラスリボンを搬送するものである。上述の一時的な引張応力は、約3秒乃至5秒後に消失している。その後、定常状態に達し、かかる状態ではガラスリボン100における引張応力は最大27.8MPaとなる。
移動中すなわち搬送プロセス中のリボンにおける各応力分布を、静止状態すなわち移動していない状態のリボンにおける応力分布と比較して計算した。
上述の実施した計算により、移動していないリボンにおける引張応力の分布は、移動中のリボンにおける分布と一致するとの結果が得られた。引張応力の最大レベルのみが、移動していないリボンと移動中のリボンとの間で約1MPa相違し、かかる差は、引張応力の5%未満の上昇に相当する。
態様1乃至6を比較すると、ガラス厚さが50μmである場合、約26MPaの引張応力のレベルはローラ直径にのみ依存することが分かる。
引張応力が生じる区域の大きさは、ローラ間距離が短くなるほど大きくなる。
また、引張応力が生じる区域の大きさは、ローラ下降が大きくなるほど大きくなる。
態様1乃至3と態様7および8とを比較すると、ガラス厚さが比較的大きい場合(態様7および8では100μm)、引張応力のレベルはローラジグザグ路の幾何学的形態にも依存すること、すなわち、ローラ間距離とローラ下降とのそれぞれ選択された組み合わせに依存することが分かる。
使用されるガラス種類の変更(AF32に代えてD263に変更)の有意な影響は、確認できない。その理由は、選定された両ガラス種類の弾性率がほぼ等しいからである。
ガラスリボン100はローラ4,5,6を用いて偏向され、これによりガラスリボン100に曲げ力が生じる。偏向の程度、ひいては、ガラスリボン100に追加的に生じる張力のレベルは、巻き付け角の大きさによって表される。巻き付け角が大きいほどガラスリボン100の偏向は大きくなり、ひいては、ガラスリボン100に生じる曲げ力も大きくなる。
ガラスリボン100が最初の接触点と最後の接触点との間でロールに密着していると仮定すると、ガラスリボンは、中心角が巻き付け角に等しくかつ半径がローラ半径に等しい扇形の円弧の長さに等しい区間Lにわたって曲がる。その際には、ガラスリボンはこの区間Lにおいて、ローラ半径に等しい曲げ半径で曲がる。この曲げ半径は、発生する張力との間に、曲げ半径が減少するほど発生する張力が増大するという相関関係にある。
脆性材料は、荷重下での不具合に関しては、たとえば延性材料と異なる振舞いを示す。延性材料、とりわけ多くの金属は、曲げ負荷または引張負荷を受けると伸び限界まで伸び、比較的良好に定義される所定の負荷になると亀裂する。それに対して、脆性材料の破損は物性値の強度限界では生じず、統計的に、作用する張力に依存する確率によって生じるものである。破損確率のパラメータ(たとえば正規分布またはワイブル分布)は主に、各試料の加工に依存するが、延性材料とは異なり、材料依存性は僅かしか有しない。
同一出願人の独国特許出願公開第102014110856号明細書(DE 10 2014 110 856)に記載の方法により、種類および厚さが予め与えられているガラスの場合、加わった引張応力に依存して、ガラスが高い確率で破損しない曲げ半径を求めることができる。かかる方法では、検査対象の材料の条片状の試料をその両端でホルダに固定する。次に、両ホルダを互いに引き離すことにより、試料に引張応力をかける。試料が裂ける張力を記録する。これを、複数の試料について実施する。これらの記録された張力から、当該張力に対応する曲げ半径の平均と、そのばらつきとが算出される。
最小曲げ半径を求めるためには、上記にて述べたシミュレーション結果から引張応力を引き出す。これにより、逆算的に3つのローラ4,5,6により構成されたジグザグ路の選択すべき幾何学的形態が特定される。
これに代えて、同一出願人の独国特許出願公開第102013110803号明細書(DE 10 2013 110 803)に記載されている方法を用いても、加えられた引張応力に依存して最小曲げ半径を求めることができる。
この方法では、
より小さい張力を薄板ガラスに加える。ここで、
は、試料の面における破損時の引張応力の平均値であり、
は、参照試料の縁辺を起点とする破損時の引張応力の平均値であり、ΔおよびΔeは、当該平均値の各対応する標準偏差である。Lrefは参照試料の辺長であり、Arefは参照試料の面積である。AAppは薄板ガラスの面積を表し、LAppは、薄板ガラスの両側の辺の辺長を加算したものを表す。Φは、少なくとも半年の期間内における予め決まった最大破損割合を表す。
後続のステップにおいて薄板ガラスを曲げる。その最小曲げ半径Rは、引張応力σAppと以下の関係にある:
σApp=(E/1−ν)(t/2R)
ここで、Eは弾性率を表し、tは薄板ガラスの厚さを表し、νは当該ガラスのポアソン数を表す。
最小曲げ半径を求めるために上述の方法を選択した場合も、上記にて述べたシミュレーション結果から引張応力を引き出す。これにより、逆算的に3つのローラ4,5,6により構成されたジグザグ路の選択すべき幾何学的形態が特定される。
上述のようにして求められた曲げ半径に基づき、最小ローラ半径が特定される。というのもローラ半径は、既に説明したように、ガラスリボン100の曲げ半径に等しいからである。
ローラ直径により定まる規定の最小曲げ半径を達成するためには、巻き付け角が0°を上回るのが有利である。ガラスリボンを確実に案内するためにも、当該リボンがローラ軸に対して平行な線にのみ沿って載ることがないようにするのが有利である。上記表の各例の巻き付け角は、有限要素計算法により算出されたものである。
一実施形態では、偏向システムの少なくとも1つの偏向要素におけるガラスリボンの輪郭形状、ないしは一般的に板状部材の輪郭形状は、スプライン関数を用いて求めることができる。こうするためには、各偏向要素においてスプライン関数の少なくとも1つの標本点を設ける。その際には、とりわけ3次スプラインが適している。スプライン関数は、標本点においては、脆性材料から成る部材1の表面が偏向要素の表面に対して正接で延在するとの制約を用いて作成される。
図10から図13までにおいて、硬化工程の各ステップを概略的に示す。図中の硬化工程は、本発明の方法に組み込むことができる。
図10に概略的に示されている実施形態の硬化工程では、薄板ガラスは、30μmから144μmまでの範囲内の厚さを有する。ここで矢印は、ローラ130,131,132,133,134を用いて搬送されるガラスリボン100の移動方向を示す。
まず最初に、ガラスリボン100を洗浄して乾燥させる。このステップは、四角形140によって概略的に示されている。次に、ガラスリボン100を連続炉150内に通す。連続炉150内においてガラスリボン100は300℃から550℃までの範囲内の温度まで加熱され、硬化温度Tの範囲内の温度で連続炉150から出る。これにより、ステップc)において、温度差によってガラスリボンに誘導される応力が回避される。その際に特に有利なのは、連続炉150内において温度勾配を以てガラスリボン100を加熱することであることが判明した。炉150のこの温度勾配は、矢印220によって概略的に示されている。炉の温度勾配は、炉の下方温度Tと上方温度Tとによって形成される。ガラスリボン100が炉内に入るときに通過する、当該炉150の開口は、温度Tを有する。炉内において温度は温度Tまで上昇し、ガラスリボン100は炉から出るときには温度TまたはT付近の温度を有する。有利には、温度Tは20℃から150℃までの範囲内であり、および/または、上方温度Tは350℃から550℃までの範囲内である。適切な温度勾配でガラスリボン100が加熱されることにより、ガラスに応力が発生するのが回避される。ここで特に有利なのは、ステップb)における硬化温度Tと同等の温度までガラスリボンを加熱することであることが判明した。
さらに、製造プロセスによりガラスに応力が誘導された場合には、温度勾配を用いた加熱によって、かかる応力を消失させることもできる。
ステップa)において予熱されたガラスリボン100を、ステップb)において硬化炉160内に通す。この硬化炉は、300℃から550℃までの範囲内の硬化温度Tを有する。この硬化温度Tすなわちイオン交換が行われる温度は、ガラスリボンの実際のガラス組成と、達成すべき交換深さDOLと、所望の圧縮応力Csとに依存する。
硬化炉160内には溶融塩170が入っており、これによってガラスリボン100が延伸加工される。溶融塩170はカリウムイオンを含んでおり、これにより、ガラスリボンの表面付近の領域において、ナトリウムイオンおよび/またはリチウムイオンがカリウムイオンに置換されるイオン交換が生じる。
本実施形態では、硬化炉160のローラ132の一部または全部が溶融塩170中に入っているので、ローラ132の材料は溶融塩に対して不活性、または少なくとも十分に不活性である必要がある。ローラ132に適した材料は、ガラス、金属およびセラミックであることが判明している。ガラス、金属および/またはセラミックから成る複合材料も使用することができる。
ガラスリボンの送り速度は、ガラスリボンが所要硬化時間tにわたってガラス溶融物中に入っているように調整される。硬化時間tは、硬化温度Tと、達成すべき交換深さDOLとに依存する。たとえば、10分から20分までの間の硬化時間だけで既に、3μmから5μmまでの範囲の侵入深さを達成することができる。
硬化工程後、硬化されたガラスリボンをステップc)において、別の連続炉180において冷却する。この連続炉180により、ガラス中の応力が回避されるようにガラスリボン100が緩慢に冷却されることが保証される。図中の実施形態では、炉180も温度勾配を有する。この温度勾配は矢印221によって示されている。炉180は、ガラスリボン100が当該炉180内に入るときに通過する開口において、温度Tを有する。ガラスリボン100の移動方向に炉180内の温度は低下していき、炉は、ガラスリボン100が当該炉から出るときに通過する開口において、温度Tを有し、T>Tが適用される。有利には、温度Tは硬化温度Tの範囲内である。特に有利なのは、150℃未満の温度まで冷却することであることが判明している。
図2に、薄板ガラスリボン101を製造するための延伸工程(図示されていない)の次に硬化法を実施する、硬化工程の一変形態様が示されている。延伸工程後のガラスリボン101の温度は硬化温度Tの範囲またはこれを上回るので、図2に示された実施態様では、ガラスリボン100の予熱(ステップa))を省略することができる。ガラスリボン101は洗浄されて乾燥されるだけで、その次に、図1に示された態様の硬化工程と同様、ステップb)およびc)を経る。
よって当該実施形態は、エネルギーの観点において特に有利である。
イオン交換に必要なカリウムイオンは、溶液の形態でガラスリボン100の表面に塗布することもできる。かかる塗布は、図12にて概略的に示されている。まず最初に、ガラスリボン100を洗浄して乾燥させる。次のステップにおいてガラスリボン100は、カリウム塩の溶液211をガラスリボン100の上面および下面に塗布するための装置210内を通過する。これは、有利には水溶液である。図中の実施形態では、溶液211はガラスリボンの表面上に噴霧される。
次に、上述のように処理されたガラスリボン100は、ステップb)において炉150内を通過し、炉150内において、硬化温度Tの範囲内の温度まで加熱される。このとき、溶剤が蒸発する。次に、ガラスリボン110は硬化炉160内を通過する。この硬化炉160は、300℃から550℃までの範囲内の温度Tを有する。このステップb)においてイオン交換が生じ、このイオン交換では、ガラスリボンの表面付近の領域においてナトリウムイオンおよび/またはリチウムイオンが、ガラス表面に塗布されたカリウムイオンに置換される。選択される通過時間tは、所望の交換深さDOLに依存する。
図13に、本発明の他の一実施態様の方法を示しており、かかる態様では、ステップa)とステップb)とにおいて、温度勾配を有する同一の連続炉230内にガラスリボン100を通す。炉230は、下方温度Tと上方温度Tとを有する温度勾配を有し、この温度勾配は矢印220によって示されている。互いに反対側の両開口231および232を通過して、ガラスリボン100は炉230を出入りする。炉は、開口231では下方温度Tを有し、開口232では上方温度Tを有する。ここで、T>Tが適用される。
本実施態様ではガラスリボン100は、ステップa)において開口231を通って炉230内に導入される。ガラスリボン100は、ステップa)において炉230内を通過する間に加熱され、開口232を通って温度Tで炉230から出る。次のステップb)において、炉160内においてイオン交換が行われる。本発明の本実施形態では、この硬化炉160は1つの開口161のみを有する。本発明の本実施形態では硬化ローラ131は、当該硬化ローラによってガラスリボン100の移動方向を変化させるように、偏向ローラとして構成されている。
ガラスリボン100は、硬化時間tにわたって炉160内において硬化温度Tまで加熱された後、開口161を通って当該炉160から出る。このようにして硬化されたガラスリボン100を冷却するため、ステップc)においてガラスリボン100を開口232から炉230内に引き込む。その際にはガラスリボンは、炉の温度勾配によって下方温度Tまで緩慢に冷却され、炉230の開口231から出る。
以下、スプライン関数に基づいて1つまたは複数の偏向要素における板状部材の輪郭形状をどのように求めるか、また、かかる輪郭形状から、発生する引張応力負荷についてのパラメータをどのように求めるかについて、詳細に説明する。板状部材の輪郭形状の記述に関する本発明の実施形態は、一般的に、算出された輪郭形状から、すなわちスプライン関数から、実際の最小曲げ半径を求める、というものである。かかる実施形態は、リボン安定化のための本発明のシステムにおいて、ないしは当該システムを用いて、1つまたは複数の偏向要素の位置によって定まる瞬時引張応力を求めるように具現化することができる。最小曲げ半径をスプライン補間に基づいて求める手法は、ごく一般的に、プルーフテストとして使用することもできるものである。かかるプルーフテストでは、当該プルーフテストにおいて表面にかけられた、最小曲げ半径により定まる引張応力に板状部材が耐えられることを、記録して検証する。
これによれば、互いに反対側の2つの面10,11を有する脆性材料から成る板状部材1、とりわけガラスから成る板状材料1の強度を検査するための方法であって、
・部材1を両側の面で、1つまたは複数の偏向要素を介して、有利には全部で少なくとも3つの偏向要素を介して案内し、これによって当該部材1を曲げることにより、脆性材料から成る部材1ないしはその両側の面10,11が偏向要素と接触する領域において両側の面10,11に引張応力がかかり、部材1が、かけられた引張応力のレベルにおいて規定の破損耐性を示すか、または、かけられた引張応力下で部材1が破損するかを監視して特定し、当該引張応力を偏向要素の表面上にて規定された複数の標本点間のスプライン関数の最小曲率半径、特に3次スプラインの最小曲率半径から求める
方法を提供する。
図14に、その例を3つ示す。図示されているのは、スプライン関数を用いた3つのグラフであり、これらの各スプライン関数は、ローラ4,5,6の形態の3つの偏向要素を備えたシステムにおける板状部材1の輪郭形状、とりわけガラスリボンの輪郭形状を、図1〜3,6〜9の各実施例に応じて記述したものである。これらのローラは、各グラフ中において、各対応する関数により記述されている。横軸のスケールと縦軸のスケールとは異なるため、ローラ4,5,6は円形ではなく楕円形になっている。
このスプライン関数は、ローラ上の標本点41,51,61によって決定される。中間ローラ5の位置に応じて、グラフ(a),(b),(c)中に示された各事例となる。グラフ(a)では変位は、ローラ5における曲率半径がローラ半径より大きくなるほど小さい。グラフ(b)の場合には、ローラ5のローラ半径と標本点51における曲率半径とは互いに等しい。最後にグラフ(c)では、1つの標本点51において、ローラ4,6と比較してローラ5の変位が大きいことにより、当該標本点51における部材1の曲率半径がローラ半径より小さくなっている。かかる場合、部材1の輪郭形状は、図示の3つの標本点41,51,61によって記述することができなくなる。むしろここでは、ある程度の巻き付け角が得られる。部材は、たとえば図2および図3に示されているように、対応する円弧に沿ってローラ表面上に密着している。これに応じて、部材1の最小曲げ半径がローラ半径によって決定される。1つの標本点における部材1の曲率半径Rが偏向要素の曲率半径Rより小さい(R<R)上述の場合には、当該標本点を用いて偏向要素における部材1の輪郭形状を(全体的にも)正確に表すスプライン関数は、以下のようにして算出することができる:
少なくとも2つの標本点を設け、部材1の曲率半径が偏向要素の表面の曲率半径と十分に良好に一致するまで、偏向要素の表面上における当該少なくとも2つの標本点の位置を変化させる。「十分に良好」との文言は、偏差が所定の限界値より小さいことも意味する。標本点の位置は、補間手法によって迅速に発見することができる。適しているのは、たとえば二分法である。二分法を用いて、段階的な区間二等分により、適切な関数の0位置を探索する。こうするためにはとりわけ、曲率半径の差R−Rの0位置を簡単に探索することができる。
しかしグラフ(c)では、最小曲げ半径が偏向要素の表面の曲率によって決定される事例は、ローラ4および6には当てはまらない。直線状のみのシステムの場合には、ローラ4および6における曲率半径は中間ローラ5における曲率半径より小さくなる場合もあり得る。このことにより、両側の面10,11にかかる引張応力の強さは相違することとなる。よって場合によっては、実施されるプルーフテストの信頼性は、両側の面について異なることとなる。よって一般的には、具体的に示した実施例に限定されることなく、本発明の発展形態では、板状部材1が両側の面10,11で少なくとも1回、偏向要素を介して案内され、これにより両側の面に引張応力がかかり、偏向要素における標本点を用いたスプライン関数を使用して、両側の面10,11における引張応力が等しいこと、または両引張応力差が少なくとも所定の限界値未満であることを検証する。よって簡単にいうと、スプラインテストを用いて、偏向要素の所与の位置においてプルーフテストが対称的であることが検証される。
本発明の当該実施形態の発展形態では、上述のスプライン関数を用いて得られた、部材1の輪郭形状の情報を用いて、曲率半径が互いに等しくなり、ひいては、偏向要素における曲げによってかかる引張応力が互いに等しくなるように、偏向要素の位置を変化させることができる。したがって次に、偏向要素における標本点を用いたスプライン関数を使用して、両側の面(10,11)における引張応力が等しいか、または、両引張応力の差が少なくとも所定の限界値未満であるか否かを検討し、当該限界値を超える場合には、両側の面10,11における両引張応力の差が小さくなるように、少なくとも1つの偏向要素の位置を変化させる。その際には特に、偏向要素4と6との間の距離を小さくするのが適している。
1 板状部材
2 1を安定化するための装置
4 第1のローラ
5 第2のローラ
6 第3のローラ
7 搬送装置
8 搬送ベルト
9 搬送ベルト
10 1の上側面
11 1の下側面
13 センサ
17 貯蔵容器
19 未処理状態の1,100
22 5のための位置決め装置
24 監視装置
30 切断装置
40 4の表面
41,51,61 標本点
50 5の表面
51 5の固定軸受部
52 5の傾動軸受部
53 5の軸
60 6の表面
70 搬送装置
100 ガラスリボン
101 100の長手方向
103 2を通過した後の巻き取られた状態の1,100
104 2を通過する前の巻き取られた状態の1,100
110 100のしわ
111 100のしわ

Claims (34)

  1. 搬送経路に沿って搬送するときに、上側面(10)と下側面(11)と2つの外縁辺とを有する、脆性材料から成る板状部材(1)の位置を安定化する方法であって、
    所定の材料種類および厚さの板状部材(1)を準備するステップと、
    脆性材料から成る前記板状部材(1)を曲げて、表面に対して垂直な方向成分により当該板状部材(1)の搬送の方向を偏向するための少なくとも1つの偏向要素を備えた偏向システムであって、当該偏向要素は、当該偏向要素の動きによって前記板状部材(1)の表面の位置が可変であるように、当該板状部材(1)の表面に対して垂直な方向に可動に保持され、または旋回可能である偏向システムを準備するステップと
    を有する方法において、
    スプライン関数を用いて、前記偏向システムの前記少なくとも1つの偏向要素における前記板状部材(1)の輪郭形状を求め、この際、前記各偏向要素上に、前記スプライン関数の少なくとも1つの標本点を設け、
    前記板状部材(1)を各側の面(10,11)で、1つまたは複数の偏向要素を介して案内し、当該板状部材(1)が曲がることにより、当該板状部材(1)が当該偏向要素と接触する領域において片側の面(10,11)に引張応力がかかり、このとき、前記板状部材(1)が、かけられた前記引張応力のレベルにおいて規定の破損耐性を示すか、または、かけられた前記引張応力下で前記板状部材(1)が破損するかを、監視して特定し、当該引張応力を、前記偏向要素の表面上にて規定された複数の標本点間のスプライン関数の最小曲率半径から求め、
    前記板状部材(1)を両側の面(10,11)で少なくとも1回、1つの偏向要素を介して案内することにより、両側の面(10,11)に引張応力がかかり、この際、前記偏向要素における標本点を用いたスプライン関数を使用して、両側の面(10,11)における引張応力が等しいか、または両引張応力差が少なくとも所定の限界値未満であるかを検証し、
    前記限界値を超える場合には、両側の面(10,11)における両引張応力の差が小さくなるように、少なくとも1つの前記偏向要素の位置を変化させる、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記偏向システムは3つの偏向要素を備えており、即ち、第1の要素表面を有する、機械的に作用する第1の要素と、第2の要素表面を有する、機械的に作用する第2の要素と、第3の要素表面を有する、機械的に作用する第3の要素とを備えている、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記第1の要素は前記第3の要素から距離をおいて配置されており、前記第2の要素は当該第1の要素と当該第3の要素との間に配置されており、
    前記第2の要素が、傾動軸受部を介して可動に軸受けされていることにより、可動に軸受けされた当該第2の要素は、自己の回転軸に対して垂直な旋回軸を中心として旋回可能であるように構成されており、
    前記方法はさらに、
    前記搬送経路に沿って前記板状部材を当該板状部材の上側面または下側面で少なくとも1回、前記少なくとも1つの偏向要素を介して案内するステップ
    を有する、
    請求項2記載の方法。
  4. 機械的に作用する前記第1の要素は、第1のローラ表面(40)を有する第1のローラ(4)であり、
    機械的に作用する前記第2の要素は、第2のローラ表面(50)を有する第2のローラ(5)であり、
    機械的に作用する前記第3の要素は、第3のローラ表面(60)を有する第3のローラ(6)である、
    請求項2記載の方法。
  5. 前記第1のローラ(4)から前記第3のローラ(6)までの距離は、前記板状部材(1)の厚さに依存して選択される、
    請求項4記載の方法。
  6. 前記板状部材(1)の表面輪郭形状の不規則性を補償するため、前記第2のローラ(5)を垂直方向に動かす、
    請求項4または5記載の方法。
  7. 前記方法は、前記板状部材(1)の前記偏向要素を介した案内後、当該板状部材(1)を巻き取るステップをさらに含み、
    前記板状部材(1)は巻き取られた後、複数の層に互いに重なる、
    請求項1記載の方法。
  8. 前記方法は、前記板状部材(1)の前記偏向要素を介した案内前に、当該板状部材(1)をロール(104)から繰り出すステップをさらに有する、
    請求項1記載の方法。
  9. 前記方法はさらに、前記板状部材(1)の前記偏向要素を介した案内中、監視装置(24)を用いて、当該板状部材(1)の外縁辺の輪郭形状の、直線の輪郭形状からの偏差を監視するステップと、
    前記板状部材(1)の案内中、前記第2のローラ(5)の旋回によって、および/または、前記第1のローラ(4)、前記第2のローラ(5)ならびに前記第3のローラ(6)のうち少なくとも1つのローラの垂直方向の位置の調整により、当該板状部材(1)の外縁辺の輪郭形状の、直線の輪郭形状からの偏差を補正するステップと
    を有する、
    請求項4から6までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記板状部材(1)は、厚さ(D)を有するガラスリボン(100)であり、
    前記ガラスリボン(100)は、当該ガラスリボン(100)の長手方向(101)において前記第1〜第3のローラ(4,5,6)を介して案内される、
    請求項4から6までのいずれか1項、または、請求項9記載の方法。
  11. 前記第1〜第3のローラ(4,5,6)を介して前記ガラスリボン(100)を案内した後、巻き取ってロールにし、
    前記外縁辺の位置と当該外縁辺の位置の平均値との平均偏差としての渦巻き面の品質は2.0mm未満である、
    請求項10記載の方法。
  12. 巻き取る際、前記板状部材(1)または前記ガラスリボン(100)の各層間に第2の材料の層を配置する、
    請求項11記載の方法。
  13. 前記脆性材料はアルカリ含有ガラスであり、
    前記搬送経路に沿って搬送する際、前記ガラスリボン(100)の化学的硬化を行い、
    前記ガラスリボンは300μm未満の厚さを有し、
    前記化学的硬化のプロセスは少なくとも、
    (a)前記ガラスリボン(100)を300℃から550℃までの範囲内の温度まで選択的に予熱するステップと、
    (b)350℃から550℃までの範囲内の硬化温度Tで表面領域におけるイオン交換により前記ガラスリボン(100)の化学的硬化を行うステップと、
    (c)前記ガラスリボン(100)を、150℃未満の温度まで冷却するステップと
    を有し、
    前記ステップ(a)の前および/または前記ステップ(b)中に、前記ガラスリボン(100)の上側面(10)と下側面(11)とにカリウムイオンを塗布し、前記ステップ(b)において前記ガラスリボン(100)を硬化温度Tまで加熱し、
    前記ステップ(a)から(c)までを、連続炉(150,160,180,230)内にて行う、
    請求項10から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 前記ステップ(a)の前に、前記ガラスリボン(100)の上側面(10)と下側面(11)とにカリウム塩の溶液(211)を塗布する、
    請求項13記載の方法。
  15. 前記カリウム含有塩溶液(211)は水溶液であり、かつ、KNO,KPO,KCl,KOH,KCOおよび/またはこれらの混合物から成る群から選択された塩を含む、
    請求項14記載の方法。
  16. 前記ステップb)において前記ガラスリボン(100)をカリウム含有塩溶融物(170)中にくぐらせる、
    請求項13記載の方法。
  17. 前記ステップ(a)において、温度勾配を有する連続炉(150,230)内に前記ガラスリボン(100)を通過させる、
    請求項14から16までのいずれか1項記載の方法。
  18. 前記連続炉(150)の温度は、前記ガラスリボン(100)の搬送方向との関係において上昇していき、および/または、
    前記炉の温度勾配の下限温度Tは150℃未満であり、当該炉の温度勾配の上限温度Tは350℃から550℃までの範囲内である、
    請求項17記載の方法。
  19. 前記ステップ(c)において、温度勾配を有する炉(180,230)内において前記ガラスリボン(100)を冷却し、
    前記連続炉(180)の温度は、前記ガラスリボン(100)の搬送方向との関係において低下していき、および/または、
    前記炉の温度勾配の下限温度Tは150℃未満であり、当該炉の温度勾配の上限温度Tは350℃から550℃までの範囲内である、
    請求項14から18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 前記ステップ(c)において、前記ステップ(a)と同一の炉(230)を使用する、
    請求項14から19までのいずれか1項記載の方法。
  21. 硬化炉のローラ(132)は、ガラス、セラミック、金属、または、ガラス、セラミックならびに/もしくは金属から成る複合材料から成る、
    請求項14から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. 1μmから10μmまでの範囲内の交換深さDOLを達成するように、硬化時間tを選択する、
    請求項14から21までのいずれか1項記載の方法。
  23. 前記ガラスリボン(100)は145μm未満の厚さを有する、
    請求項14から22までのいずれか1項記載の方法。
  24. 前記方法は、前記板状部材(1)の案内前に、ロール(104)から前記板状部材を繰り出すステップを有し、および/または、前記化学的硬化の後に前記ガラスリボン(100)を巻き取り、当該ガラスリボン(100)は巻き取り後に複数の層に互いに重なる、
    請求項14から23までのいずれか1項記載の方法。
  25. 前記スプライン関数から、前記板状部材の最小曲げ半径を求める、
    請求項1から24までのいずれか1項記載の方法。
  26. 1つの標本点における前記板状部材(1)の曲率半径Rが前記偏向要素の曲率半径Rより小さい場合、少なくとも2つの標本点を設け、当該標本点における当該板状部材(1)の曲率半径が当該偏向要素の表面の曲率半径と十分に良好に一致するまで、当該標本点の、当該偏向要素の表面上における位置を変化させることにより、当該偏向要素における当該板状部材(1)の輪郭形状を正確に表すスプライン関数を求める、
    請求項1から25までのいずれか1項記載の方法。
  27. 搬送経路に沿って搬送するときに、上側面(10)と下側面(11)と2つの外縁辺とを有する、脆性材料から成る板状部材(1)の強度を検査する方法であって、
    所定の材料種類および厚さの板状部材(1)を準備するステップと、
    脆性材料から成る前記板状部材(1)を曲げて、表面に対して垂直な方向成分により当該板状部材(1)の搬送の方向を偏向するための少なくとも1つの偏向要素を備えた偏向システムであって、当該偏向要素は、当該偏向要素の動きによって前記板状部材(1)の表面の位置が可変であるように、当該板状部材(1)の表面に対して垂直な方向に可動に保持され、または旋回可能である偏向システムを準備するステップと
    を有する方法において、
    スプライン関数を用いて、前記偏向システムの前記少なくとも1つの偏向要素における前記板状部材(1)の輪郭形状を求め、この際、前記各偏向要素上に、前記スプライン関数の少なくとも1つの標本点を設け、
    前記板状部材(1)を各側の面(10,11)で、1つまたは複数の偏向要素を介して案内し、当該板状部材(1)が曲がることにより、当該板状部材(1)が当該偏向要素と接触する領域において片側の面(10,11)に引張応力がかかり、このとき、前記板状部材(1)が、かけられた前記引張応力のレベルにおいて規定の破損耐性を示すか、または、かけられた前記引張応力下で前記板状部材(1)が破損するかを、監視して特定し、当該引張応力を、前記偏向要素の表面上にて規定された複数の標本点間のスプライン関数の最小曲率半径から求め、
    前記板状部材(1)を両側の面(10,11)で少なくとも1回、1つの偏向要素を介して案内することにより、両側の面(10,11)に引張応力がかかり、この際、前記偏向要素における標本点を用いたスプライン関数を使用して、両側の面(10,11)における引張応力が等しいか、または両引張応力差が少なくとも所定の限界値未満であるかを検証し、
    前記限界値を超える場合には、両側の面(10,11)における両引張応力の差が小さくなるように、少なくとも1つの前記偏向要素の位置を変化させる、
    ことを特徴とする方法。
  28. 搬送経路に沿って搬送するときに、上側面(10)と下側面(11)と2つの外縁辺とを有する、所定の材料種類および厚さの脆性材料から成る板状部材(1)の位置を安定化するための装置であって、
    脆性材料から成る前記板状部材(1)を曲げて、表面に対して垂直な方向成分により当該板状部材(1)の搬送の方向を偏向するための少なくとも1つの偏向要素を備えた偏向システム
    を備えており、
    前記偏向要素は、当該偏向要素の動きによって前記板状部材(1)の表面の位置が可変であるように、当該板状部材(1)の表面に対して垂直な方向に可動に保持され、または旋回可能であり、
    スプライン関数を用いて、前記偏向システムの前記少なくとも1つの偏向要素における前記板状部材(1)の輪郭形状を求め、この際、前記各偏向要素上に、前記スプライン関数の少なくとも1つの標本点を設け、
    前記板状部材(1)を各側の面(10,11)で、1つまたは複数の偏向要素を介して案内し、当該板状部材(1)が曲がることにより、当該板状部材(1)が当該偏向要素と接触する領域において片側の面(10,11)に引張応力がかかり、このとき、前記板状部材(1)が、かけられた前記引張応力のレベルにおいて規定の破損耐性を示すか、または、かけられた前記引張応力下で前記板状部材(1)が破損するかを、監視して特定し、当該引張応力を、前記偏向要素の表面上にて規定された複数の標本点間のスプライン関数の最小曲率半径から求め、
    前記板状部材(1)を両側の面(10,11)で少なくとも1回、1つの偏向要素を介して案内することにより、両側の面(10,11)に引張応力がかかり、この際、前記偏向要素における標本点を用いたスプライン関数を使用して、両側の面(10,11)における引張応力が等しいか、または両引張応力差が少なくとも所定の限界値未満であるかを検証し、
    前記限界値を超える場合には、両側の面(10,11)における両引張応力の差が小さくなるように、少なくとも1つの前記偏向要素の位置を変化させる、
    ことを特徴とする装置。
  29. 前記偏向システムは3つの偏向要素を備えており、即ち、第1の要素表面を有する、機械的に作用する第1の要素と、第2の要素表面を有する、機械的に作用する第2の要素と、第3の要素表面を有する、機械的に作用する第3の要素とを備えている、
    請求項28記載の装置。
  30. 前記第1の要素は前記第3の要素から距離(d)をおいて設けられており、
    前記第2の要素は前記第1の要素と前記第3の要素との間に配置されており、
    前記第2の要素が、傾動軸受部(52)を介して可動に軸受けされていることにより、当該第2の要素は、回転軸に対して垂直な旋回軸を中心として旋回可能であるように構成されている、
    請求項29記載の装置。
  31. 機械的に作用する前記第1の要素は、第1のローラ表面(40)を有する第1のローラ(4)であり、
    機械的に作用する前記第2の要素は、第2のローラ表面(50)を有する第2のローラ(5)であり、
    機械的に作用する前記第3の要素は、第3のローラ表面(60)を有する第3のローラ(6)である、
    請求項29記載の装置。
  32. 第4のローラが設けられており、
    前記第1〜第3のローラ(4,5,6)を通過した後、前記第4のローラに前記板状部材(1)を巻き取り、
    または、
    前記第1〜第3のローラ(4,5,6)を通過する前に当該板状部材(1)をロールから繰り出す、
    請求項31記載の装置。
  33. 前記装置はさらに、
    前記板状部材(1)のリボン輪郭形状と直線の輪郭形状との偏差を検出するように構成されたセンサ(13)と、
    外縁辺の位置と外縁辺の位置の平均値との平均偏差としての渦巻き面の品質が2.0mm未満となるように、前記板状部材(1)のリボン輪郭形状と直線の輪郭形状との検出された偏差を、少なくとも1つの前記第1〜第3のローラ(4,5,6)の位置調整により補正するために構成された監視装置(24)と
    を備えている、
    請求項31または32記載の装置。
  34. 板状のガラス品を成形するための高温成形装置と、
    請求項28から33までのいずれか1項記載の装置と
    を備えていることを特徴とする、ガラス製造システム。
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