JP6537384B2 - 車両用シート - Google Patents

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本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、自動車に搭載される横跳ね上げ式のスペースアップシートが記載されている。このスペースアップシートは、ホイールハウスの側方に配置されており、シートクッションの車両幅方向外側の端部が、ホイールハウスの上面側に取り付けられた第1枢支具(横跳ね上げ機構)に連結されている。この横跳ね上げ機構は、車両前後方向に延びる枢支軸を備えており、当該枢支軸回りにシートクッションを車両幅方向外側かつ上方側へ回動させると、シートクッションが横倒しの姿勢に跳ね上げられてホイールハウスの上方に収納される。これにより、車室に荷物置きなどの所望のスペースを確保するようにしている。
特許第3184066号公報
上記のスペースアップシートでは、シートクッションの横跳ね上げ機構がホイールハウス(車体側部)に取り付けられた構成になっている。このため、車両のサイドドアの側方に配置される車両用シート(例えば、フロントシート)では、サイドドアが開閉されるため、横跳ね上げ機構をサイドドアに設置することができず、上記スペースアップシートの構成を採用することができない。
本発明は上記事実を考慮し、車両のサイドドアの側方にシート本体が配置される場合でも、シート本体を横跳ね上げ式に収納可能な車両用シートを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、シートバックをシートクッション上に前倒し可能とされたシート本体と、前記シートクッションを車体床部に対してシート前後方向にスライドさせるための左右一対のスライドレールと、前記一対のスライドレール間に架け渡された架設部材と、前記架設部材に取り付けられると共に、前記シートクッションと連結され、前記シートバックが前倒しされた状態の前記シート本体を横倒しの姿勢に跳ね上げ可能な横跳ね上げ機構と、を備え、前記横跳ね上げ機構は、シート幅方向に並んで配置され、各々の両端部が前記架設部材及び前記シートクッションに対してそれぞれシート前後方向の軸線回りに回転可能に連結された左右一対のリンクを有し、前記左右一対のリンクは、前記架設部材の下面に固定された連結ブラケットに連結されている。
請求項1に記載の車両用シートでは、シート本体のシートクッションを車体床部に対してシート前後方向にスライドさせるための左右一対のスライドレール間に、架設部材が架け渡されている。この架設部材には、横跳ね上げ機構が取り付けられている。この横跳ね上げ機構は、シートクッションと連結されており、シートバックがシートクッション上に前倒しされた状態のシート本体を、横倒しの姿勢に跳ね上げ可能とされている。このように、本発明では、横跳ね上げ機構が、一対のスライドレール間に架け渡された架設部材に取り付けられている。これにより、車両のサイドドアの側方にシート本体が配置される場合でも、横跳ね上げ機構を設置することができるため、シート本体の横跳ね上げ式の収納が可能になる。
また、この車両用シートでは、横跳ね上げ機構が左右一対のリンクを有している。一対のリンクは、シート幅方向に並んで配置されており、各々の両端部が架設部材及びシートクッションに対してそれぞれシート前後方向の軸線回りに回転可能に連結されている。これらのリンクが架設部材及びシートクッションに対して回動することにより、シート本体の跳ね上げが案内される。しかも、架設部材及びシートクッションに対する一対のリンクの連結位置や一対のリンクの寸法などの設定により、シート本体の跳ね上げ位置を調整することができるので、シート本体の跳ね上げ位置の設定の自由度を向上させることができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1において、前記一対のスライドレールは、車両の運転席の側方で車体床部に固定され、前記シート本体は、車両の助手席の本体部を構成すると共に、前記シート本体の跳ね上げ状態では、前記シート本体が前記一対のスライドレール間の中央に対して車両幅方向外側に片寄って配置される。
請求項に記載の車両用シートによれば、車両の助手席の本体部を構成するシート本体が跳ね上げられた状態では、当該シート本体が左右のスライドレール間の中央に対して車両幅方向外側に片寄って配置される。これにより、例えば、跳ね上げられたシート本体と運転席との間に、乗員が移動可能なスペース(所謂ウォークスルー用のスペース)や、荷物置きなどに利用可能なマルチスペースを形成することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項2において、前記一対のスライドレールは、車両の運転席の側方で車体床部に固定され、前記シート本体は、車両の助手席の本体部を構成すると共に、前記シート本体の跳ね上げ状態では、前記シート本体が助手席側のサイドミラーよりも車両下方側に配置される。
請求項に記載の車両用シートによれば、車両の助手席の本体部を構成するシート本体が跳ね上げられた状態では、当該シート本体が助手席側のサイドミラーよりも車両下方側に配置される。これにより、跳ね上げられたシート本体が、運転者における助手席側の側方視界の妨げにならないようにすることができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項3の何れか1項において、跳ね上げ状態の前記シート本体は、前記架設部材の上方に配置される。
以上説明したように、本発明に係る車両用シートによれば、車両のサイドドアの側方にシート本体が配置される場合でも、シート本体を横跳ね上げ式に収納可能である。
本発明の第1実施形態に係る車両用シートが搭載された車両の部分的な構成を示す、車両前方側から見た垂直断面図であり、同車両用シートのシートバックがシートクッション上に前倒しされた状態を示す図である。 図1に示される車両用シートを拡大して示す正面図である。 同車両用シートにおいて、シート本体が跳ね上げられている途中の状態を示す図2に対応した正面図である。 同車両用シートにおいて、シート本体の跳ね上げが完了した状態を示す図2及び図3に対応した正面図である。 同車両の平断面図であり、シート本体の跳ね上げによって形成されるウォークスルー用のスペースについて説明するための図である。 同車両の平断面図であり、シート本体の跳ね上げによって形成されるマルチスペースについて説明するための図である。 第1実施形態の変形例に係る車両用シートにおいて、シートバックがシートクッション上に前倒しされた状態を示す正面図である。 変形例に係る車両用シートにおいて、シート本体が跳ね上げられている途中の状態を示す正面図である。 変形例に係る車両用シートにおいて、シート本体の跳ね上げが完了した状態を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用シートにおいて、シートバックがシートクッション上に前倒しされた状態を示す正面図である。 第2実施形態に係る車両用シートにおいて、シート本体の跳ね上げが完了した状態を示す正面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図6を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方を示し、矢印LH(OUT)は車両左方(車両幅方向外方)を示し、矢印UPは車両上方を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、車両(自動車)11の車室12内の左側に配置されている。この車両用シート10は、本実施形態では助手席とされており、運転席である別の車両用シート14(以下、「運転席14」と称する)と、車両左側のフロントサイドドア15との間に配置されている。この車両用シート10の前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向は、車両の前後左右上下の方向と一致している。なお、図1においては、運転者に符号Dを付している。また、図1では、図面を見易くする関係から符号を一部省略している。
この車両用シート10は、図1〜図4に示されるように、本体部であるシート本体16と、左右一対のスライドレール18と、前後一対のスライドメンバ20(図1〜図4では後側のスライドメンバ20は図示省略)と、横跳ね上げ機構22とを備えており、横跳ね上げ式に収納可能とされている。上記のスライドメンバ20は、本発明の「架設部材」に相当する。以下、上記各構成要素について説明する。
シート本体16は、乗員が着座するシートクッション24と、シートクッション24の後端部に連結され、乗員の背凭れとなるシートバック26と、シートクッション24の上端部に連結され、乗員の頭部を支持するヘッドレスト28とを有している。シートバック26は、下端部が図示しない周知のリクライニング機構を介してシートクッション24の後端部に連結されている。これにより、シートバック26は、図2に二点鎖線で示される起立位置から車両後方側へリクライニング可能とされると共に、図2に実線で示されるようにシートクッション24上に前倒し可能とされている。
シートクッション24の下端部における幅方向一端部(右端部)には、折り畳み式の脚部30が設けられている。この脚部30は、シートクッション24の骨格部材であるクッションフレーム32に対して車両前後方向に沿った支軸34回りに回転可能に連結されており、シートクッション24の下方側へ突出する突出位置(図1〜図3に示される位置)と、シートクッション24の内側に格納される格納位置(図4に示される位置)との間でクッションフレーム32に対して回動可能とされている。この脚部30の下端側には、図示しない前後一対のラッチを備えたロック機構36が組み込まれている。
左右一対のスライドレール18は、それぞれ車両前後方向を長手とする長尺状に形成されており、シート本体16の下方(運転席14の側方)において車両幅方向に並んで配置されている。これらのスライドレール18は、図2〜図4に示されるように、それぞれがロアレール40とアッパレール38とを備えている。ロアレール40及びアッパレール38は、何れも車両前後方向を長手とする長尺状に形成されている。ロアレール40は、長手方向両端部が図示しないブラケットを介して車体床部44(図1以外では図示省略)に固定されている。アッパレール38は、ロアレール40に対して車両前後方向にスライド可能に支持されており、図示しないロック機構のロックが解除されることにより、ロアレール40に対するスライドを許容される構成になっている。
前後一対のスライドメンバ20は、それぞれ車両幅方向を長手とする長尺状に形成されており、左右のスライドレール18とシート本体16との間において車両前後方向に並んで配置されている。これらのスライドメンバ20は、例えば金属によって形成されており、車両幅方向から見た断面形状が上方側に開口した断面略U字状(断面略コ字状)をなしている。なお、スライドメンバ20の断面形状は上記に限らず、適宜変更可能である。例えば、スライドメンバ20が角筒状に形成された構成にしてもよい。
前側のスライドメンバ20は、左右のスライドレール18の各アッパレール38における前部間に架け渡されており、長手方向両端部が各アッパレール38の前端部に対してボルト締結等の手段により固定されている。また、後側のスライドメンバ20(図示省略)は、左右のスライドレール18の各アッパレール38における後部間に架け渡されており、長手方向両端部が各アッパレール38の後端部に対してボルト締結等の手段により固定されている。
前後のスライドメンバ20における長手方向一端部(ここでは右端部)には、それぞれストライカ42が固定されている。これらのストライカ42は、例えば金属製の棒材が略コ字状に曲げ加工されて形成されたものであり、両端部が溶接等の手段によって各スライドメンバ20に固定されている。これらのストライカ42は、前述したロック機構36に対応している。なお、ストライカ42はスライドメンバ20に限らず、アッパーレール38より上側であればどこに設けてもよい。
横跳ね上げ機構22は、前後一対のリンク機構46(図1〜図3では後側のリンク機構46は図示省略)によって構成されている。前後のリンク機構46は、クッションフレーム32の左端部における前後両端部にそれぞれ設けられた前後一対の連結部32A(図1〜図3では後側の連結部32Aは図示省略)と、前後のスライドメンバ20とをそれぞれ連結している。なお、前後のリンク機構46は、基本的に同様の構成とされているため、以下の記載においては、主に前側のリンク機構46について説明し、後側のリンク機構46についての説明を簡略化する。
前側のリンク機構46は、左右一対のリンク48、50を備えている。これらのリンク48、50は、例えば金属によって長尺板状に形成されている。左側のリンク48は、右側のリンク50に対して車両前方側にオフセットして配置されている。また、前側のリンク機構46は、左右一対の連結ブラケット52、54を備えている。これらの連結ブラケット52、54は、例えば金属板がプレス成形されることにより形成されており、前側のスライドメンバ20の下方において左右のスライドレール18の間に配置されている。これらの連結ブラケット52、54は、溶接又はボルト締結等の手段によって前側のスライドメンバ20における長手方向中間部の下面に固定されている。
左右のリンク48、50の長手方向一端部(下端部)は、それぞれ連結軸56、58によって左右の連結ブラケット52、54に連結されている。また、左右のリンク48、50の長手方向他端部(上端部)は、それぞれ連結軸60、62によってクッションフレーム32の前側の連結部32Aに連結されている。上記の連結軸56、58、60、62は、何れも軸線方向が車両前後方向に沿っており、左右のリンク48、50は、クッションフレーム32及び前側のスライドメンバ20に対して車両前後方向(シート前後方向)に沿った軸線回りに回転可能とされている。
なお、図示しない後側のリンク機構46においては、後側のスライドメンバ20の下面に固定された左右の連結ブラケット52、54と、クッションフレーム32の後側の連結部32Aとの間に左右のリンク48、50が架け渡されており、上記同様の連結軸56、58、60、62によって、左右のリンク48、50が左右の連結ブラケット52、54及び後側の連結部32Aに回転可能に連結されている。
上記構成の車両用シート10では、通常は、シートクッション24が図2に示される通常使用位置に配置され、シートバック26が図2に二点鎖線で示される起立位置に配置される。この状態(通常状態)では、シートクッション24の脚部30が突出位置に配置され、脚部30に組み込まれたロック機構36の前後のラッチが、前後のスライドメンバ20に固定された前後のストライカ42と係合する。これにより、シートクッション24が通常使用位置に拘束される。またこの通常状態では、左右のリンク48、50が左右の連結ブラケット52、54から車両上方側かつ車両幅方向外側へ延びる姿勢になり、連結軸60が連結軸62に対して車両上方側かつ車両幅方向外側に配置される。この状態では、クッションフレーム32及び左右の連結ブラケット52、54のうちの少なくとも一方に設けられた図示しない第1ストッパ部と、左右のリンク48、50とが係合(当接)する。これにより、図2の矢印R1方向への左右のリンク48、50の回動が規制されるように構成されている。
この車両用シート10が跳ね上げられる際には、先ず、シートバック26が図2に実線で示されるようにシートクッション24上に前倒しされる。次いで、上記のロック機構36に設けられた図示しないロック解除部(解除ボタン、解除レバー等)が操作されることにより、ロック機構36の前後のラッチと前後のストライカ42との係合が解除される。この状態で、シート本体16の幅方向一側(車両幅方向内側)の側部が車両上方側へ持ち上げられると、図3に示されるように、左右のリンク48、50が車両幅方向内側へ回動しつつ、シート本体16の跳ね上げ(回動)を案内する。この際には、シート本体16は、前後の連結部32Aを車両幅方向内側へ変位させつつ、前後の連結部32Aを回動の支点として車両上方側かつ車両幅方向外側へ跳ね上げられる。
そして、シート本体16が図4に示される跳ね上げ位置に到達すると、クッションフレーム32及び左右の連結ブラケット52、54のうちの少なくとも一方に設けられた図示しない第2ストッパ部と、左右のリンク48、50とが係合(当接)する。これにより、図4の矢印R2方向への左右のリンク48、50の回動が規制される。この状態では、シート本体16の重さが、左右のリンク48、50を上記の第2ストッパ部に押し付けるように作用する。これにより、図4の矢印R2方向への左右のリンク48、50の不用意な回動が規制され、シート本体16が跳ね上げ位置に保持される。そして、シートクッション24の脚部30が、図4に示されるように格納位置へ回動されると、シート本体16の収納が完了する。なお、シート本体16が跳ね上げ位置に位置する状態で左右のリンク48、50の回動を規制するロック機構を、シートクッション24の前後の連結部32A等に設ける構成にしてもよい。
上記のようにシート本体16が跳ね上げられた状態(跳ね上げ状態)では、左右のリンク48、50が左右の連結ブラケット52、54から車両上方側かつ車両幅方向内側へ延びる姿勢になり、連結軸62が連結軸60に対して車両上方側かつ車両幅方向内側に配置される。またこの跳ね上げ状態では、シートクッション24がシートバック26に対して車両幅方向内側に配置され、シートクッション24の底面が運転席14の側を向くように構成されている。またこの跳ね上げ状態では、シート本体16が左右のスライドレール18間の中央(図4の一点鎖線CL参照)に対して車両幅方向外側に片寄って配置されると共に、シート本体16が、助手席側のサイドミラー66(図1参照)よりも下方側に配置されるように構成されている。
なお、本実施形態では、上述した通常状態及び跳ね上げ状態の何れの状態においても、左右のスライドレール18によって、シート本体16の前後位置の調整を行うことができる構成になっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、シート本体16のシートクッション24を車体床部44に対してシート前後方向にスライド可能に連結した左右のスライドレール18間に、前後のスライドメンバ20が架け渡されている。これらのスライドメンバ20には、横跳ね上げ機構22を構成する前後のリンク機構46が取り付けられている。これらのリンク機構46は、シートクッション24と連結されており、シートバック26がシートクッション24上に前倒しされた状態のシート本体16を、横倒しの姿勢に跳ね上げ可能とされている。
このように、本実施形態では、シート本体16を横倒しの姿勢に跳ね上げるための横跳ね上げ機構22(前後のリンク機構46)が、左右のスライドレール18間に架け渡された前後のスライドメンバ20に取り付けられた構成になっている。これにより、フロントサイドドア15の側方にシート本体16が配置された構成であっても、フロントサイドドア15とは独立して横跳ね上げ機構22を設置することができるため、シート本体16の横跳ね上げ式の収納が可能になる。しかも、前後のスライドメンバ20が、左右のスライドレール18の各アッパレール38に固定されているため、左右のスライドレール18によるシート本体16の前後位置の調整と、シート本体16の横跳ね上げ式の収納とを両立することができる。
また、本実施形態では、横跳ね上げ機構22を構成する前後のリンク機構46が、左右一対のリンク48、50を有している。左右のリンク48、50は、シート幅方向に並んで配置されており、各々の長手方向両端部がスライドメンバ20及びシートクッション24のクッションフレーム32に対してそれぞれシート前後方向の軸線回りに回転可能に連結されている。これらのリンク48、50がスライドメンバ20及びシートクッション24に対して回動することにより、シート本体16の跳ね上げが案内される。しかも、スライドメンバ20及びシートクッション24に対する左右のリンク48、50の連結位置や左右のリンク48、50の寸法などの設定により、シート本体16の跳ね上げ位置を調整(設定変更)することができるので、シート本体16の跳ね上げ位置の設定の自由度を向上させることができる。
例えば、本実施形態のように、跳ね上げられたシート本体16が助手席側のサイドミラー66よりも車両下方側に配置されるように、シート本体16の跳ね上げ位置を低く設定することができる。これにより、図1に示されるように、跳ね上げられたシート本体16が、運転者Dにおける助手席側の側方視界(図1の一点鎖線SV参照)の妨げにならないようにすることができる。
また、本実施形態では、シート本体16の跳ね上げの際に左右のリンク48、50が車両幅方向内側へ回動することにより、シート本体16の連結部32Aが車両幅方向内側(シート本体16が跳ね上げられる側とは反対側)へ変位する。これにより、跳ね上げられたシート本体16がフロントサイドドア15に対して干渉することを簡単な構成で防止できる。しかも、シート本体16を跳ね上げる乗員は、シート本体16の車両幅方向内側の側部を持ち上げるだけでよいため、跳ね上げ操作が容易である。
また、本実施形態では、シート本体16が跳ね上げられた状態では、当該シート本体16が左右のスライドレール18間の中央CL(図4参照)に対して車両幅方向外側に片寄って配置される。これにより、跳ね上げられたシート本体16と、運転席14との間に、乗員が移動可能なウォークスルー用のスペース(図5の矢印WT参照)や、カバン68(図6参照)などの荷物を置くためのマルチスペースを形成することができる。これにより、乗員の利便性を向上させることができる(なお、図5及び図6においては、車両11の後部座席に符号70を付している)。
特に、車両幅方向の寸法に制限がある軽自動車では、小型車等に採用されている、後部座席70と運転席14との間でのウォークスルーを採用することができなかったが、本実施形態によれば、軽自動車においても後部座席70と運転席14との間でのウォークスルーが可能となる。これにより、例えば、雨の日に母親等がチャイルドシートを使用する場合の利便性を向上させることができる。つまり、ウォークスルーができない従来の軽自動車では、母親等は、後部座席70に取り付けられたチャイルドシート(図示省略)に子供を座らせた後で、一旦車外に出なければ運転席14に向かうことができないため、雨に濡れてしまう。この点、本実施形態では、車外に出ることなく運転席14と後部座席70とを行き来できるため、雨に濡れる心配がなく、好適である。
さらに、本実施形態では、シート本体16の跳ね上げの際に、シート本体16の車両幅方向内側の側部が車両上方側へ持ち上げられる。これにより、シート本体16の跳ね上げ操作を、運転席14の側から行う際の操作性を良好にすることができる。また、シート本体16が跳ね上げられた状態では、シートクッション24がシートバック26に対して車両幅方向内側に配置され、シートクッション24の底面が運転席14側を向く。これにより、運転席14の側から脚部30を畳む際の操作性を良好にすることができる。
なお、上記第1実施形態では、シート本体16の跳ね上げの際に、シート本体16の車両幅方向内側の側部が車両上方側へ持ち上げられる構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。つまり、図7A〜図7Cに示される車両用シート80(変形例)のように、シート本体16の跳ね上げの際に、シート本体16の車両幅方向外側の側部が車両上方側へ持ち上げられる構成にしてもよい。この車両用シート80では、横跳ね上げ機構22、脚部30、及びストライカ42が、第1実施形態に係る車両用シート10とは左右対称の配置及び構造になっている。それ以外の構成は、第1実施形態と同様である。
この車両用シート80では、シート本体16の跳ね上げ状態において、シートクッション24がシートバック26に対して車両幅方向外側に配置されるため、シートクッション24の底面が運転席14側に露出しないようにすることができる。これにより、シートクッション24の底面の見栄えを向上させるためのカバー部材の設定や、所謂内突要件(車両用内装部品の安全基準:ECE21)を満たすための構成が不必要になり、好適である。
また、上記第1実施形態では、跳ね上げられたシート本体16が、左右のスライドレール18間の中央CLに対して車両幅方向外側に片寄って配置される構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、跳ね上げられたシート本体16が、左右のスライドレール18間の中央CLに対して車両幅方向内側に片寄って配置される構成にしてもよく、跳ね上げ状態のシート本体16における車両幅方向の配置は適宜変更することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。また、この第2の実施形態は、参考例とする。
図8Aには、本発明の第2実施形態に係る車両用シート90において、シートバック26がシートクッション24上に前倒しされた状態が正面図にて示されている。また、図8Bには、この車両用シート90において、シート本体16の跳ね上げが完了した状態が正面図にて示されている。この車両用シート90は、前記第1実施形態に係る横跳ね上げ機構22とは異なる横跳ね上げ機構92を備えているが、それ以外の構成は、前記第1実施形態に係る車両用シート10と同様とされている。
横跳ね上げ機構92は、前後のスライドメンバ20に対して車両幅方向にスライド可能に取り付けられた前後のスライド部材94(後側のスライド部材94は図示省略)を備えている。前後のスライド部材94は、前後のスライドメンバ20に対して図8Aに示される外側位置と、図8Bに示される内側位置との間でスライド可能とされている。また、この横跳ね上げ機構92は、前後のスライド部材94から車両上方側へ延びる前後の回動支持部96(後側の回動支持部96は図示省略)と、前後の回動支持部96の上端部に対してシートクッション24の前後の連結部32Aをそれぞれ連結した前後の連結軸98(後側の連結軸98は図示省略)とを備えている。
前後の連結軸98は、軸線方向が車両前後方向に沿っている。これにより、シート本体16は、図8Aに示される通常使用位置から図8Bに示される跳ね上げ位置へと跳ね上げ可能とされている。この跳ね上げの際には、スライド部材94が外側位置から内側位置へとスライドされることにより、シートクッション24の連結部32Aが車両幅方向内側へ変位される。なお、この跳ね上げ機構92は、シート本体16を跳ね上げ位置に拘束すると共に、スライド部材94を内側位置に拘束するための図示しないロック機構を備えている。
この実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、横跳ね上げ機構92が前後のスライドメンバ20に取り付けられている。これにより、フロントサイドドア15の側方にシート本体16が配置される場合でも、横跳ね上げ機構22を設置することができるため、シート本体16の横跳ね上げ式の収納が可能になる。
<実施形態の補足説明>
上記各実施形態及び変形例では、車両用シート10、80、90が車両の助手席である場合について説明したが、これに限らず、本発明は、ミニバン等の車両の2列目のシート等に対しても適用可能である。
また、上記各実施形態及び変形例では、前後一対のスライドメンバ20(架設部材)を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、架設部材を一つだけ備えた構成にしてもよい。その場合、架設部材の車両前後方向(シート前後方向)の寸法を大きく設定することが好ましい。
また、上記第1実施形態では、跳ね上げ機構22が前後一対のリンク機構46を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、跳ね上げ機構22がリンク機構46を一つだけ備えた構成にしてもよい。その場合、当該一つのリンク機構46において、リンク48、50の車両前後方向(シート前後方向)の寸法を大きく設定することが好ましい。この点は、第2実施形態に係る跳ね上げ機構92においても同様である。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態及び変形例に限定されないことは勿論である。
10 車両用シート
11 車両
14 運転席
16 シート本体
18 スライドレール
20 スライドメンバ
22 跳ね上げ機構
24 シートクッション
26 シートバック
44 車体床部
48、50 リンク
66 サイドミラー
80 車両用シート
90 車両用シート
92 跳ね上げ機構
D 運転者
CL 左右一対のスライドレールの中央

Claims (4)

  1. シートバックをシートクッション上に前倒し可能とされたシート本体と、
    前記シートクッションを車体床部に対してシート前後方向にスライドさせるための左右一対のスライドレールと、
    前記一対のスライドレール間に架け渡された架設部材と、
    前記架設部材に取り付けられると共に、前記シートクッションと連結され、前記シートバックが前倒しされた状態の前記シート本体を横倒しの姿勢に跳ね上げ可能な横跳ね上げ機構と、
    を備え
    前記横跳ね上げ機構は、シート幅方向に並んで配置され、各々の両端部が前記架設部材及び前記シートクッションに対してそれぞれシート前後方向の軸線回りに回転可能に連結された左右一対のリンクを有し、
    前記左右一対のリンクは、前記架設部材の下面に固定された連結ブラケットに連結されている車両用シート。
  2. 前記一対のスライドレールは、車両の運転席の側方で車体床部に固定され、前記シート本体は、車両の助手席の本体部を構成すると共に、前記シート本体の跳ね上げ状態では、前記シート本体が前記一対のスライドレール間の中央に対して車両幅方向外側に片寄って配置される請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記一対のスライドレールは、車両の運転席の側方で車体床部に固定され、前記シート本体は、車両の助手席の本体部を構成すると共に、前記シート本体の跳ね上げ状態では、前記シート本体が助手席側のサイドミラーよりも車両下方側に配置される請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 跳ね上げ状態の前記シート本体は、前記架設部材の上方に配置される請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用シート。
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