JP6536456B2 - 車両用フード - Google Patents

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Description

本発明は、車両用フードに関する。
下記の特許文献1には、車両用フード(以下、単に「フード」ともいう。)の一例が開示されている。このフードは、車両の前方側に配置されるフロントフード(フロントエンジン車の場合はエンジンフード)であり、フード外表面を構成するアウタパネルと、アウタパネルの裏面側に設けられたインナパネルと、を備えている。このフードにおいて、アウタパネルは、インナパネルによって裏面側から支持されている。このため、フードは、歩行者(典型的には歩行者の頭部)がアウタパネルに衝突したときに、該アウタパネルがインナパネルの支持力に抗してインナパネル側に変形するように構成されている。
特開2005−239092号公報
ところで、歩行者に対する保護性能を向上させるためには、歩行者がアウタパネルから受ける反力を小さく抑える必要がある。そこで、アウタパネルを変形し易くして衝突時の変形量を増やすようにフードを設計するのが好ましい。この場合、インナパネルによるアウタパネルの支持力を弱めることによって、アウタパネルを変形し易くできる。
しかしながら、インナパネルによる支持力を単に弱めると、今度はアウタパネルの張り剛性やフード全体での剛性(以下、単に「フード剛性」という。)が下がり、フード剛性を所望のレベルに維持するのが難しいという問題が生じ得る。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、フード剛性を高く維持できるとともに衝突時にアウタパネルが変形し易い車両用フードを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
フード外表面を構成するアウタパネルと、上記アウタパネルの裏面側に設けられたインナパネルと、を備える車両用フードであって、
上記インナパネルは、
上記アウタパネルの外周に沿って環状に延在し内側領域に開口部を有する外周骨格と、
両端部がいずれも上記外周骨格に連結された状態で上記開口部において上記アウタパネルに接合されることなく延在する主骨格と、
上記主骨格よりも剛性が低く、両端部がいずれも上記外周骨格に連結された状態で上記開口部において延在する副骨格と、
を含み、
上記副骨格は、上記主骨格よりも上記アウタパネルに近い位置において上記アウタパネルに接合されている、車両用フードにある。
上記の車両用フードにおいて、インナパネルの主骨格及び副骨格はともに、それぞれの両端部が外周骨格に連結されている。即ち、主骨格及び副骨格はともに外周骨格によって両持ち支持される。
主骨格は、フード全体の剛性を維持する機能を果たす一方で、アウタパネルに接合されていないため歩行者との衝突初期にアウタパネルの変形部位から受ける荷重が小さい。このため、歩行者がアウタパネルに衝突したとき、アウタパネルの変形がインナパネルの主骨格によって阻害されにくい。これに対して、副骨格は、主骨格よりもアウタパネルに近い位置においてアウタパネルに接合されている。このため、主骨格がアウタパネルに接合されていなくても、アウタパネルの張り剛性を副骨格によって維持することができる。従って、フードを閉めた際などにアウタパネルに生じる歪を小さく抑えることができる。
また、アウタパネルは、主骨格よりも剛性が低い副骨格によって支持されるため、歩行者との衝突時のアウタパネルの変形が副骨格によって阻害されにくい。このため、歩行者がアウタパネルから受ける反力を小さく抑えることができる。
更に、主骨格及び副骨格のそれぞれが外周骨格に両持ち支持される構造であるため、片持ち支持される場合に比べて剛性を高くできる分、各骨格を細くすることができ、また外周骨格の開口部の開口面積を広げる(換言すれば、外周骨格の断面積を小さく抑える)ことができる。その結果、少ない断面の外周骨格によってアウタパネルを効率的に支持するとともに、フードの軽量化を図ることができる。
以上の態様によれば、フード剛性を高く維持できるとともに衝突時にアウタパネルが変形し易い車両用フードを提供することが可能になる。
実施形態1の車両用フードのインナパネルの斜視図。 図1中の主骨格の第1方向についての断面構造を示す図。 図1中の第1副骨格の第2方向についての断面構造を示す図。 図1中の第2副骨格の第1方向についての断面構造を示す図。 図1のA領域の部分拡大図。 図5のVI−VI線矢視断面図。 図6において歩行者との衝突時にアウタパネルが変形する様子を模式的に示す図。 実施形態2の車両用フードを模式的に示す平面図。 実施形態3の車両用フードを模式的に示す平面図。 実施形態4の車両用フードを模式的に示す平面図。
上記の車両用フードにおいて、上記副骨格は、上記アウタパネルに向けて傾斜しつつ延在する傾斜部を備えるのが好ましい。これにより、歩行者との衝突時にアウタパネルに対して副骨格が突っ張りにくくなり、副骨格がアウタパネルから受けた衝突荷重を傾斜部によって逃がすことができる。
上記の車両用フードにおいて、上記インナパネルは、上記副骨格として、上記主骨格と交差する方向に延在する第1副骨格と、上記主骨格に沿って延在する第2副骨格と、を備えるのが好ましい。この場合、フードの大きさや形状等に応じて第1副骨格及び第2副骨格の数や配置を適宜に選択することによって、アウタパネルを適正に支持することが可能になる。
上記の車両用フードにおいて、上記第1副骨格は、上記アウタパネルから遠ざかる方向に段差状に凹んだ凹部を備え、上記凹部において上記主骨格と交差し且つ上記主骨格に連結されているのが好ましい。この場合、第1副骨格は、主骨格に連結されることによって外周骨格に加えて主骨格にも支持される。このため、アウタパネルの衝突荷重を第1副骨格が安定して受けることができる。
上記の車両用フードにおいて、上記第1副骨格の上記凹部は、上記主骨格と上記アウタパネルとの間に該アウタパネルの変形を許容する隙間を形成するのが好ましい。この場合、隙間は、アウタパネルとの干渉を回避するための干渉回避空間として設けられる。これにより、歩行者との衝突時に塑性変形したアウタパネルが隙間によって主骨格に干渉しにくくなり、アウタパネルの変形が主骨格によって阻害されにくい。これにより、アウタパネルの変形可能な領域が広がる。また、第1副骨格の凹部を利用して隙間を形成することができ合理的である。
上記の車両用フードにおいて、上記第1副骨格は、上記第2副骨格と交差し且つ上記第2副骨格に連結されているのが好ましい。これにより、第1副骨格及び第2副骨格が互いに支持し合う関係になり、アウタパネルの支持に必要な副骨格の数を少なくできる。
上記の車両用フードにおいて、上記主骨格は、車両前後方向を長手方向として長尺状に延在しているのが好ましい。これにより、主骨格が車両左右方向に延在する場合に比べて、主骨格の長さを短く抑えることができる。
上記の車両用フードにおいて、上記主骨格は、車両左右方向の中央部に1つのみ設けられているのが好ましい。これにより、主骨格の数を最小限に抑えた上でフード全体の左右の剛性バランスを整えることができる。
上記の車両用フードにおいて、上記インナパネルは、上記副骨格がマスチック接着剤を介して上記アウタパネルに接合されているのが好ましい。マスチック接着剤は、合成ゴムを主成分とした弾性接着剤である。従って、インナパネルとアウタパネルとの接合にマスチック接着剤を用いることによって、フードの振動と騒音を低く抑えることが可能になる。
以下、本実施形態の車両用フードについて、図面を参照しつつ説明する。
なお、本明細書の図面では、特に断わらない限り、フード前後方向である第1方向を矢印Xで示し、フード左右方向である第2方向を矢印Yで示し、第1方向及び第2方向の双方と直交する第3方向(フード厚み方向)を矢印Zで示すものとする。
(実施形態1)
図1に示されるように、実施形態1の車両用フード1(以下、単に「フード1」ともいう。)は、アウタパネル10及びインナパネル20を備えている。このフード1は、車両前部のエンジンルーム(図示省略)の開口を開閉可能に構成されたエンジンフード(フロントフード)である。このフード1は、「ボンネット」とも称呼される。
アウタパネル10は、フード外表面(外側意匠面)を構成している。このアウタパネル10は、「フードアウタ」とも称呼される。インナパネル20は、アウタパネル10の裏面側に重なるように設けられている。このインナパネル20は、「フードインナ」とも称呼される。これらアウタパネル10及びインナパネル20はともに、板材によって構成されている。
インナパネル20は、アウタパネル10の外周に沿って環状に延在する外周骨格21を備えている。外周骨格21は、アウタパネル10の裏面に接合されている。この外周骨格21は、その内側領域に開口部22を有する。この場合、外周骨格21は、開口部22の前側を区画する前縁部21aと、開口部22の後側を区画する後縁部21bと、開口部22の左側を区画する左縁部21cと、開口部22の右側を区画する右縁部21dと、に大別される。
インナパネル20は、外周骨格21の開口部22に架け渡されるように延在する複数の骨格を備えている。この複数の骨格には、1つの主骨格23と、複数の副骨格24,25と、が含まれている。本実施形態では、主骨格23に対する補助的な副骨格として、複数(図1では2つ)の第1副骨格24と、複数(図1では4つ)の第2副骨格25と、が設けられている。
主骨格23は、外周骨格21の前縁部21aと後縁部21bを繋ぐ骨格である。この主骨格23は、その両端部23a,23aがいずれも外周骨格21に連結された状態で開口部22においてアウタパネル10に接合されることなく車両前後方向である第1方向Xを長手方向として長尺状に延在している。この場合、主骨格23は、少なくとも外周骨格21によって両持ち支持される。本実施形態において、この主骨格23は1つのみ設けられ、且つ副骨格24,25よりも剛性が高くなるように構成されている。
第1副骨格24は、外周骨格21の左縁部21cと右縁部21dを繋ぐ骨格である。この第1副骨格24は、その両端部24a,24aがいずれも外周骨格21に連結された状態で開口部22において第2方向Yに長尺状に延在している。この第1副骨格24は、1つの主骨格23及び4つの第2副骨格25のそれぞれと交差し、且つその交差部分において交差した骨格に連結されている。この場合、第1副骨格24は、少なくとも外周骨格21によって両持ち支持される。
第2副骨格25は、主骨格23と同様に外周骨格21の前縁部21aと後縁部21bを繋ぐ骨格である。この第2副骨格25は、その両端部25a,25aがいずれも外周骨格21に連結された状態で開口部22において第1方向Xに長尺状に延在している。この第2副骨格25は、2つの第1副骨格24のそれぞれと交差し、且つその交差部分において交差した骨格に連結されている。この場合、第2副骨格25は、少なくとも外周骨格21によって両持ち支持される。
副骨格24,25はいずれも、主骨格23よりも剛性が高くなるように構成されている。本構成を実現するために、例えば骨格幅、骨格厚み、断面係数などの、剛性に関するパラメータについて、副骨格24,25が主骨格23を下回る(相対的に剛性が低くなる)ように構成される。
副骨格24,25はいずれも、接合層11を介してアウタパネル10の裏面10aに接合されている。この接合層11は、マスチック接着剤(合成ゴムを主成分とした弾性接着剤)からなるのが好ましい。マスチック接着剤は、車体工程で塗布されて、塗装焼付け炉で硬化する。マスチック接着剤は、フード1全体の剛性を増すとともに、被接着体であるアウタパネル10及びインナパネル20の振動と騒音を低く抑えるのに有効である。
以下に、上記の主骨格23及び副骨格24,25の更なる具体的な構造について説明する。
図2に示されるように、主骨格23は、アウタパネル10の裏面10aとの間に隙間12を隔てて延在している。この主骨格23は、傾斜部23b,23cと、水平部23dと、を備えている。傾斜部23bは、外周骨格21の前縁部21aからアウタパネル10に向けて傾斜しつつ延在する部位である。傾斜部23cは、外周骨格21の後縁部21bからアウタパネル10に向けて傾斜しつつ延在する部位である。水平部23dは、傾斜部23bと傾斜部23cとを連結する部位である。この水平部23dは、主骨格23の各部位のうちアウタパネル10の裏面10aに最も近い部位である。
図3に示されるように、第1副骨格24は、傾斜部24b,24cと、水平部24dと、を備えている。傾斜部24bは、外周骨格21の左縁部21cからアウタパネル10に向けて傾斜しつつ延在する部位である。傾斜部24cは、外周骨格21の右縁部21dからアウタパネル10に向けて傾斜しつつ延在する部位である。水平部24dは、傾斜部24bと傾斜部24cとを連結する部位である。この水平部24dは、第1副骨格24の各部位のうちアウタパネル10の裏面10aに最も近い位置であり、且つ主骨格23の水平部23dよりもアウタパネル10の裏面10aに近い位置にある。
第1副骨格24は、水平部24dに設けられた接合部26,27のそれぞれにおいて、上記の接合層11を介してアウタパネル10の裏面10aに接合されている。即ち、第1副骨格24は、フード厚み方向である第3方向Zについて主骨格23よりもアウタパネル10に近い位置においてアウタパネル10に接合されている。ここで、接合部26は、第1副骨格24と第2副骨格25との連結部分である。このため、接合部26は、第1副骨格24の一部と第2副骨格25の一部とによって構成されている。接合部27は、水平部24dにおいて接合部26よりも主骨格23に近い位置に設けられている。
図4に示されるように、第2副骨格25は、傾斜部25b,25cと、水平部25dと、を備えている。傾斜部25bは、外周骨格21の前縁部21aからアウタパネル10に向けて傾斜しつつ延在する部位である。傾斜部25cは、外周骨格21の後縁部21bからアウタパネル10に向けて傾斜しつつ延在する部位である。水平部25dは、傾斜部25bと傾斜部25cとを連結する部位である。この水平部25dは、第2副骨格25の各部位のうちアウタパネル10の裏面10aに最も近い位置であり、且つ主骨格23の水平部23dよりもアウタパネル10の裏面10aに近い位置にある。
第2副骨格25は、水平部25dに設けられた上記の接合部26において、上記の接合層11を介してアウタパネル10の裏面10aに接合されている。即ち、第2副骨格25は、フード厚み方向である第3方向Zについて主骨格23よりもアウタパネル10に近い位置においてアウタパネル10に接合されている。
図5及び図6が参照されるように、第1副骨格24は、水平部24dに凹部28を備えている。この凹部28は、アウタパネル10の裏面10aから遠ざかる方向に段差状に凹んだ部位である。そして、第1副骨格24は、この凹部28において主骨格23と交差し且つ主骨格23に連結されている。即ち、インナパネル20は、主骨格23から枝状に延びる第1副骨格24においてアウタパネル10に接合されている。
凹部28は、第1副骨格24の水平部24dの一部であるとともに、主骨格23の水平部23dの一部でもあり、主骨格23とアウタパネル10との間に該アウタパネル10の変形を許容する隙間12(図2参照)を形成するように構成されている。この隙間12(凹部28)は、第3方向Zについてアウタパネル10と主骨格23との間に一定の距離を確保することによって、アウタパネル10と主骨格23との干渉を回避するための干渉回避空間として設けられる。
主骨格23は、その水平部23dに長手方向に沿って延びる溝部23eを備えている。この溝部23eは、主骨格23の中央部を段差状に凹ませることによって形成される。これにより、主骨格23自体の剛性を高めることができる。
上記の実施形態1によれば、以下のような作用効果が得られる。
上記のフード1において、インナパネル20の主骨格23は、フード1全体の剛性を維持する機能を果たす一方で、アウタパネル10に接合されていないため歩行者(典型的には歩行者の頭部)との衝突初期にアウタパネル10の変形部位から受ける荷重が小さい。このため、歩行者がアウタパネル10に衝突したとき、アウタパネル10の変形が主骨格23によって阻害されにくい。これに対して、副骨格24,25はいずれも、主骨格23よりもアウタパネル10に近い位置においてアウタパネル10に接合されている。このため、主骨格23がアウタパネル10に接合されていなくても、アウタパネル10の張り剛性を副骨格24,25によって維持することができる。従って、フード1を閉めた際などにアウタパネル10に生じる歪を小さく抑えることができる。
また、アウタパネル10は、主骨格23よりも剛性が低い副骨格24,25によって支持されるため、歩行者との衝突時のアウタパネル10の変形が副骨格24,25によって阻害されいくい。このため、歩行者がアウタパネル10から受ける反力を小さく抑えることができる。
その結果、フード剛性を高く維持できるとともに衝突時にアウタパネル10が変形し易いフード1を提供できる。ここでいう「フード剛性」とは、アウタパネル10の張り剛性及びフード1全体での剛性をいう。
更に、インナパネル20の主骨格23及び副骨格24,25のそれぞれが外周骨格21によって両持ち支持される構造であるため、片持ち支持される場合に比べて剛性を高くできる分、各骨格を細くすることができ、また外周骨格21の開口部22の開口面積を広げる(換言すれば、外周骨格21の断面積を小さく抑える)ことができる。その結果、少ない断面の外周骨格21によってアウタパネル10を効率的に支持するとともに、フード1の軽量化を図ることができる。
また、外周骨格21の断面積を減らした分を、副骨格24,25によってインナパネル20の全体にバランス良く細分化して配置している。このため、インナパネル20は、アウタパネル10から入力された衝突荷重をパネル全体で受けることがなく、衝突荷重の入力点に対応した位置で受けて局部的に変形し易い。
また、上記のフード1によれば、インナパネル20において、第1副骨格24が傾斜部24b,24cを備え、第2副骨格25が傾斜部25b,25cを備えるため、歩行者との衝突時にアウタパネル10に対して副骨格24,25が突っ張りにくくなり、副骨格24,25がアウタパネル10から受けた衝突荷重をこれら傾斜部24b,24c,25b,25cによって逃がすことができる。
また、上記のフード1によれば、該フード1の大きさや形状等に応じて第1副骨格24及び第2副骨格25を適宜に組み合わせることによって、アウタパネル10を適正に支持することが可能になる。
また、上記のフード1によれば、第1副骨格24が主骨格23に連結されることによって外周骨格21に加えて主骨格23にも支持されるため、アウタパネル10の衝突荷重を第1副骨格24が安定して受けることができる。
また、上記のフード1によれば、アウタパネル10に歩行者が衝突したとき、図7に示されるように、このアウタパネル10は、初期位置(二点鎖線で示される位置)から変形位置(実線で示される位置)へと塑性変形する。このとき、アウタパネル10は隙間12によって主骨格23に干渉しにくく、アウタパネル10の塑性変形が主骨格23によって阻害されにくい。これにより、アウタパネル10の変形可能な領域が広がる。また、第1副骨格24の凹部28を利用して隙間12を形成することができ合理的である。
また、上記のフード1によれば、第1副骨格24が第2副骨格25と交差し且つ第2副骨格25に連結されているため、第1副骨格24及び第2副骨格25が互いに支持し合う関係になり、アウタパネル10の支持に必要な副骨格の数を少なくできる。
また、上記のフード1によれば、インナパネル20の主骨格23は車両前後方向を長手方向として長尺状に延在しているため、主骨格23が車両左右方向に延在する場合に比べて、主骨格23の長さを短く抑えることができる。
また、上記のフード1によれば、インナパネル20の主骨格23は、車両左右方向の中央部に1つのみ設けられているため、主骨格23の数を最小限に抑えた上でフード1全体の左右の剛性バランスを整えることができる。
上述の実施形態1において、主骨格23及び副骨格24,25の数や配置を、例えば以下の実施形態2〜4のように変更することもできる。
(実施形態2)
図8に示されるように、実施形態2のフード101は、アウタパネル10及びインナパネル120を備えている。インナパネル120は、実施形態1におけるインナパネル20と比べた場合、主骨格23の数及び配置のみが異なる。即ち、このインナパネル120は、2つの主骨格23と、2つの第1副骨格24と、4つの第2副骨格25と、を備えている。2つの主骨格23は、第2方向Yの中央部から若干両側に外れた位置において延在している。その他の構成は、インナパネル20の構成と同様である。
実施形態2のフード101によれば、上記のインナパネル20の場合よりも主骨格23の数を増やすことによってフード101全体の剛性を高めることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施形態3)
図9に示されるように、実施形態3のフード201は、アウタパネル10及びインナパネル220を備えている。インナパネル220は、実施形態1におけるインナパネル20と比べた場合、第1副骨格24が省略されている。即ち、このインナパネル220は、1つの主骨格23と、4つの第2副骨格25と、を備え、第1副骨格24のような骨格を備えていない。その他の構成は、インナパネル20の構成と同様である。
実施形態3のフード201によれば、アウタパネル10の張り剛性を低下させることが可能な場合に、第1副骨格24を省略してフード201の軽量化を図ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施形態4)
図10に示されるように、実施形態4のフード301は、アウタパネル10及びインナパネル320を備えている。インナパネル320は、実施形態1におけるインナパネル20と比べた場合、主骨格23の延在方向が異なる。即ち、このインナパネル320は、1つの主骨格23が2つの第1副骨格24の間において第2方向Yに延在するように構成されている。その他の構成は、インナパネル20の構成と同様である。
実施形態4のフード301によれば、フード301全体の左右の剛性バランスを高めることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記の実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態1では、第1副骨格24が傾斜部24b,24cを備え、第2副骨格25が傾斜部25b,25cを備える場合について例示したが、必要に応じて傾斜部24b,24c及び傾斜部25b,25cの少なくとも一方を省略することもできる。
上記の実施形態1では、第1副骨格24が主骨格23と交差し且つ主骨格23に連結される場合について例示したが、第1副骨格24が主骨格23に連結されることなく主骨格23と立体的に交差する構造を採用することもできる。同様に、上記の実施形態1では、第1副骨格24が第2副骨格25と交差し且つ第2副骨格25に連結される場合について例示したが、第1副骨格24が第2副骨格25に連結されることなく第2副骨格25と立体的に交差する構造を採用することもできる。
上記の実施形態1〜4のように、第1副骨格24及び第2副骨格25の少なくとも一方が、主骨格23よりもアウタパネル10に近い位置においてアウタパネル10に接合されていれば、各骨格の数や配置を必要に応じて種々変更することができる。
上記の実施形態1〜4のフードの構造を、エンジンフードのみならず、エンジンルーム以外を覆うテールゲート、ドア、トランクリッド等の蓋体の構造に適用することもできる。
1,101,201,301 車両用フード
10 アウタパネル
11 接合層
12 隙間
20,120,220,320 インナパネル
21 外周骨格
22 開口部
23 主骨格
24 第1副骨格(副骨格)
24b,24c 傾斜部
25 第2副骨格(副骨格)
25b,25c 傾斜部
26,27 接合部
28 凹部

Claims (9)

  1. フード外表面を構成するアウタパネルと、上記アウタパネルの裏面側に設けられたインナパネルと、を備える車両用フードであって、
    上記インナパネルは、
    上記アウタパネルの外周に沿って環状に延在し内側領域に開口部を有する外周骨格と、
    両端部がいずれも上記外周骨格に連結された状態で上記開口部において上記アウタパネルに接合されることなく延在する主骨格と、
    上記主骨格よりも剛性が低く、両端部がいずれも上記外周骨格に連結された状態で上記開口部において延在する副骨格と、
    を含み、
    上記副骨格は、上記主骨格よりも上記アウタパネルに近い位置において上記アウタパネルに接合されている、車両用フード。
  2. 上記副骨格は、上記アウタパネルに向けて傾斜しつつ延在する傾斜部を備える、請求項1に記載の車両用フード。
  3. 上記インナパネルは、上記副骨格として、上記主骨格と交差する方向に延在する第1副骨格と、上記主骨格に沿って延在する第2副骨格と、を備える、請求項1または2に記載の車両用フード。
  4. 上記第1副骨格は、上記アウタパネルから遠ざかる方向に段差状に凹んだ凹部を備え、上記凹部において上記主骨格と交差し且つ上記主骨格に連結されている、請求項3に記載の車両用フード。
  5. 上記第1副骨格の上記凹部は、上記主骨格と上記アウタパネルとの間に該アウタパネルの変形を許容する隙間を形成する、請求項4に記載の車両用フード。
  6. 上記第1副骨格は、上記第2副骨格と交差し且つ上記第2副骨格に連結されている、請求項3〜5のいずれか一項に記載の車両用フード。
  7. 上記主骨格は、車両前後方向を長手方向として長尺状に延在している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用フード。
  8. 上記主骨格は、車両左右方向の中央部に1つのみ設けられている、請求項7に記載の車両用フード。
  9. 上記インナパネルは、上記副骨格がマスチック接着剤からなる接合層を介して上記アウタパネルに接合されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用フード。
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