JP2006240586A - 車体のフロアパネル構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、車体前後方向及び車幅方向に配設された複数のフレーム部材(22,24,27-32等)に連結されたフロアパネル(2,4,6,12)により自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造であって、フロアパネルには少なくともその一部がフレーム部材により囲まれたパネル領域(S1,S2,S4,S5,S6,S8)が形成され、フロアパネルのパネル領域にはその中央部にそれ自身が上方向又は下方向に突出された高剛性部84が形成されると共にこの高剛性部の周りに低剛性部86が形成され、高剛性部には凹凸部90が形成されている。
【選択図】 図1
Description
また、フロアパネルにビードを多数形成したり、パネル厚を大きくすることでその剛性を高め、それにより、フロアパネルの固有振動数を400Hzよりも高い高帯域にずらすことも知られている。つまり、フロアパネルがサスペンションの共振周波数やタイヤの空洞共鳴周波数帯域等で共振しないようにして、不快な振動騒音を低減するようにしているのである。
また、特許文献1に記載の車体パネル構造では、パネルに、曲げ、圧縮、引張りに強い複数のシェル構造の凸部と、これらの凸部の間に縦横に延びる凹部とを形成し、凹部に振動を集中させ、この凹部に制振材を設けることにより振動を減衰させている。
このように構成された本発明においては、フロアパネルのパネル領域の中央部にそれ自身が上方向又は下方向に突出された高剛性部が形成されると共にこの高剛性部の周りに低剛性部が形成されているので、高剛性部と低剛性部との剛性差により、低剛性部に振動エネルギが集中し、振動の歪みが大きくなる。その低剛性部では、フロアパネルを構成する材質自体の減衰能により振動エネルギが熱エネルギに変換される。その結果、フロアパネルの振動エネルギが低減されるので、フロアパネルからの音響放射が低減される。そして、例えば、低剛性部に制振材を設けてさらにフロアパネルの振動エネルギを低減させることも出来る。
さらに、本発明においては、高剛性部には凹凸部が形成されているので、高剛性部の高さを大きくとらなくても、高剛性部の剛性を効果的に高めることが出来る。つまり、フロアパネルの車体下方及び上方に設けられた排気管や補機類等に干渉することなく、或いは、乗員の足の踏み感を悪化させることなく高剛性部の剛性を高めることが出来、その結果、上述した剛性差を確実に得て、フロアパネルからの音響放射を低減させることが出来る。さらに、凹凸部により剛性が高まるので、高剛性部自体に低次モードの振動が生じにくくなり、そのような低次モードの振動による音響放射を抑制することが出来る。この場合、比較的低周波である例えば400Hz以下の周波数で低次モードの振動の発生を抑制することが可能であり、その結果、ロードノイズの増大を防止することが出来る。特に、高剛性部の面積が大きい場合に低次モードの振動が生じ易くなるが、凹凸部を設けることにより、そのような低次モードの振動の発生を抑制することが出来る。これらの結果、フロアパネルからの音響放射を効果的に低減させて不快な車室内振動や騒音を抑制することが出来る。
このように構成された本発明においては、凹凸部は高剛性部においていかなる方向に直線状の横断面をとっても少なくとも1つ現れるように形成されているので、高剛性部に低次の振動モードが生じることをより確実に防止することが出来る。即ち、このように形成された凹凸部は、例えば図4に示すような低次の振動モードの振動の腹が生じる領域(振動によってたわむ領域)に確実に延び且つ横断するので、そのような振動の腹が生じにくくなる。この結果、車室内の不快な振動や騒音が増大することを防止することが出来る。また、このように形成された凹凸部により、高剛性部の剛性をより確実に高めることが出来、上述した排気管等への干渉や乗員の踏み感の悪化等を防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、凹凸部は複数のビードであるので、簡易な構造で高剛性部の剛性を高めることが出来る。また、ビード自身の剛性が高いので、高剛性部が例えば400Hz以下のような低周波数で共振しにくくなり、低次の振動モードの振動が生じることをより確実に防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、複数のビードは高剛性部の中央部から放射状に延びるので、簡易な構成で、高剛性部の剛性をその全体にわたってより確実に高めることが出来ると共に低次の振動モードが生じることをより確実に防止することが出来る。つまり、複数のビードが高剛性部の中央部から放射状に延びることにより、高剛性部が特定の部分で折れ曲がりにくくなり、その結果、低次の振動モードの振動の腹が生じることをより確実に防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、複数のビードは、それぞれ、その軸線が隣り合う他のビードの軸線と交わるように配置されているので、簡易な構成で、高剛性部の剛性をその全体にわたってより確実に高めることが出来ると共に低次の振動モードが生じることをより確実に防止することが出来る。つまり、複数のビードがそれぞれその軸線が隣り合う他のビードの軸線と交わるように配置されていることにより、高剛性部が特定の部分で折れ曲がりにくくなり、その結果、低次の振動モードの振動の腹が生じることをより確実に防止することが出来る。また、高剛性部においていかなる方向に直線状に横断面をとっても少なくとも1つのビードが現れるように形成し易くなる。
このように構成された本発明においては、複数のビードは、それぞれ、高剛性部の中央部からその半径方向に対して所定の角度傾いて延びるように配置されているので、簡易な構成で、高剛性部の剛性をその全体にわたってより確実に高めることが出来ると共に低次の振動モードが生じることをより確実に防止することが出来る。つまり、複数のビードがそれぞれ高剛性部の中央部からその半径方向に対して所定の角度傾いて延びるように配置されていることにより、高剛性部が特定の部分で折れ曲がりにくくなり、その結果、低次の振動モードの振動の腹が生じることをより確実に防止することが出来る。また、高剛性部においていかなる方向に直線状に横断面をとっても少なくとも1つのビードが現れるように形成し易くなる。
このように構成された本発明においては、複数のビードは、それぞれ、その一端部が隣合う他のビードの辺内に近接し或いは当接するように配置されているので、簡易な構成で、高剛性部の剛性をその全体にわたってより確実に高めることが出来ると共に低次の振動モードが生じることをより確実に防止することが出来る。つまり、複数のビードがそれぞれその一端部が隣合う他のビードの辺内に近接し或いは当接するように配置されていることにより、高剛性部が特定の部分で折れ曲がりにくくなり、その結果、低次の振動モードの振動の腹が生じることをより確実に防止することが出来る。また、高剛性部においていかなる方向に直線状に横断面をとっても少なくとも1つのビードが現れるように形成し易くなる。
このように構成された本発明においては、凹凸部は複数のディンプルであるので、簡易な構造で高剛性部の剛性を高めることが出来る。また、ディンプルは複数設けられ、これらのディンプル自身の剛性が高いので、高剛性部が例えば400Hz以下のような低周波数で共振しにくくなり、低次の振動モードの振動が生じることをより確実に防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、複数のディンプルは不規則に配置されているので、高剛性部が特定の部分で折れ曲がりにくくなり、高剛性部の剛性をより確実に高めることが出来ると共に低次の振動モードの振動の腹が生じることをより確実に防止することが出来る。また、高剛性部においていかなる方向に直線状に横断面をとっても少なくとも1つのディンプルが現れるように形成し易くなる。
このように構成された本発明においては、凹凸部は互いに平行に直線状に延びる複数のビードであるので、簡易な構造で高剛性部の剛性を高めることが出来る。また、ビード自身の剛性が高く、さらに、複数のビードが互いに平行に直線状に延びるので、そのビードが延びる方向に折れ曲がりにくくなり、低次の振動モードの振動が生じることをより確実に防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、互いに平行に直線状に延びる複数のビードは長方形状の高剛性部の長辺に平行に延びるので、例えば図4(e)に示すような2×1モードの振動の腹が生じる領域にビードが延びることになり、長方形状の高剛性部の長手方向に2×1モードの振動が生じることをより確実に防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、互いに平行に直線状に延びる複数のビードは長方形状の高剛性部の長辺とほぼ同じ長さで延びるので、高剛性部の剛性をより確実に高めることが出来ると共に長方形状の高剛性部の長手方向に2×1モードの振動が生じることをより確実に防止することが出来る。
このように構成された本発明においては、凹凸部は、高剛性部が突出する方向と反対側の方向に突出して形成されているので、凹凸部が高剛性部の内方の空間に形成されることになる。その結果、凹凸部が排気管や補機類等と干渉しないようにすることが出来ると共に、高剛性部の高さをフロアパネルの車体下方及び上方に設けられた排気管や補機類等と干渉しない高さまで最大限に高く形成することが可能となる。従って、高剛性部自体の剛性を最大限に高めることが出来る。
図1は、本発明の各実施形態によるフロアパネル構造を備えた自動車のアンダボディを示す斜視図である。図1に示すように、自動車のアンダボディ1は、車室の床部分(フロア部分)を構成する複数のフロアパネル2、4、6、8、10、12、14、16と、これらのフロアパネルが接続された複数のフレーム部材とから構成されている。複数のフレーム部材は、車体前後方向に延びるフロントサイドフレーム18、サイドシル20、フロアサイドフレーム22、リアサイドフレーム24と、車幅方向に延びるNo.1乃至No.9クロスメンバ26〜34と、これらのクロスメンバ間に設けられた車体前後方向に延びるNo.1乃至No.3トンネルサイドメンバ36〜38である。
一対のフロントサイドフレーム18の後端部は、フロア部分の車体前側の端縁部で車幅方向に延びるNo.2クロスメンバ27に接合されている。このNo.2クロスメンバ27は、車室とエンジンルームを仕切るダッシュパネル(図示せず)の下方傾斜部に取り付けられ、各フロントサイドフレーム18の車体外側に設けられた閉断面構造の一対のトルクボックスメンバ27aと、各フロントサイドフレーム18の中間に挟まるように配置された閉断面構造のダッシュロアクロスメンバ27bとから構成されている。
このNo.8クロスメンバ33の車体後方側には、フロア部分の車体後側の端縁部で車幅方向に直線状に延びる閉断面構造のNo.9クロスメンバ34が設けられ、その車幅方向の左右両端部がそれぞれリアサイドフレーム24の後端部に接合されている。
第1フロアパネル2には、各フレーム部材20、22、27、28、36により囲まれたパネル領域S1及びS2がそれぞれ形成されている。
第2フロアパネル4には、各フレーム部材20、22、28、29、折れ部54及びビード部56により囲まれたパネル領域S3及びS4がそれぞれ形成されている。
第3フロアパネル6には、各フレーム部材22、29、30、37及びビード部58により囲まれたパネル領域S5及びS6がそれぞれ形成されている。
第5フロアパネル10は、No.5クロスメンバ30、No.6クロスメンバ31、一対のフロアサイドフレーム22及び一対のリアサイドフレーム24により囲まれた空間を覆うように設けられ、その4辺の縁部の下面が、それぞれ、それらのフレーム部材22、24、30、31に接合されている。
また、第5フロアパネル10のフロアトンネル部50の車幅方向の両縁部には、一直線状に折り曲げられた折れ部54が形成され、この折れ部54からフロアトンネル部50が立ち上がっている。
第5フロアパネル10には、各フレーム部材22、24、30、31及び折れ部54により囲まれたパネル領域S7が形成されている。
第6フロアパネル12には、各フレーム部材24、31、32、38により囲まれたパネル領域S8が形成されている。
第8フロアパネル16は、No.8クロスメンバ33、No.9クロスメンバ34及び一対のリアサイドフレーム24により囲まれた空間を覆うように設けられ、その4辺の縁部の下面が、それぞれ、それらのフレーム部材24、33、34に接合されている。
本発明の各実施形態では、フロアパネル2、4、6、12の各パネル領域S1、S2、S4、S5、S6及びS8に振動低減構造を設けることにより、フレーム部材から伝達された振動によりそれらのパネル領域から放射される音響放射を抑制するようにしている。なお、フロアパネル8、10、14、16は、従来のパネルで構成されている。
図2に示すように、実験モデルは、平面視で正方形状に配置した断面矩形の実験用のフレーム部材60に、振動低減構造を有するパネル62を設けたものである。パネル62は、厚さ約0.7mmの鋼鈑をプレス成形したものであり、フレーム部材60に囲まれたパネルの大きさは、いずれも、縦横の長さがそれぞれ約300mmの大きさとなっている。このパネル62には、高剛性部64と、この高剛性部64の周囲の全域の平らな低剛性部66とが形成され、低剛性部66に制振材68が貼付けられている。
図3に示すように、振動低減構造を有するパネル62の振動率は、従来のパネルに対し、400Hz以下の周波数の比較的全域に亘って低下し、特に、タイヤの空洞共鳴に起因するロードノイズにより250Hz付近に現れるピークの高さが大きく低下している。このように、振動低減構造によりパネルから放射される音響放射が低減されると言える。
図4に示す高剛性部74は、いずれも矩形状に形成され、この高剛性部74には、後述する凹凸部(例えば、図5の符号90参照)が形成されていない。このような高剛性部74において、その上方或いは下方への突出高さを大きくとれず、その剛性を十分に高めることが出来ない場合、高剛性部74には、1×1モード(図4(a))、2×1モード(図4(b)、(c))、或いは、2×2モード(図4(d))の振動がそれぞれ生じ易くなる。また、高剛性部74が長方形状である場合には、2×1モード(図4(e))が生じ易くなる。
先ず、図5により、パネル領域S8のフロアパネル構造を説明する。図5は、本実施形態によるパネル領域S8を示す拡大平面図(a)及びそのV-V線に沿って見たパネル領域S8の車幅方向の断面構造を示す断面図(b)である。
図5(a)に示すように、パネル領域S8は、フレーム部材24、31、32、38に囲まれて形成され、各フレーム部材24、31、32、38がそれぞれ直線状に延びると共に対向するフレーム部材が互いに平行に延びる矩形状に形成されている。
図5(b)に示すように、高剛性部84は、フロアパネル自身を車体上方に突出して形成されて剛性が高められている。具体的には、その断面形状は、その中央部がほぼ平らであり、その周縁部が低剛性部86から不連続な角度で立ち上がると共に曲線状に延びている。なお、高剛性部84は、車体下方に突出するようにしても良い。一方、低剛性部86は、その剛性が高剛性部84より小さくなるように、ほぼ平らに形成されている。
具体的には、凹凸部90は、直線状に延びる複数のビード90である。図5(b)に示すように、これらのビード90は、高剛性部84を車体下方、つまり、高剛性部84が突出する方向と反対側の方向に突出して形成されている。
このようにして高剛性部84に形成されたビード90は、高剛性部84においていかなる方向に直線状の横断面をとっても少なくとも1つ現れるように、言い換えれば、高剛性部84においていかなる方向に直線を引いても少なくとも1つのビード90を横切るように配置されている。
また、図7(a)に示すように、パネル領域S5及びS6はビード部58を共有し、パネル領域S5及びS6は、このビード部58と、各フレーム部材22、29、30、37とに囲まれて、それぞれ、台形状に形成されている。ここで、ビード部58は、パネル領域S5に生じる振動と隣り合うパネル領域S6に生じる振動とが互いに連成しないように振動を規制する振動規制部としての役割を果たしている。
以上説明したこれらのパネル領域S4乃至S6のように、フレーム部材に加えて、振動規制部である折れ部54やビード部56、58に囲まれた領域においても、本実施形態の振動低減構造により振動エネルギを低減することが出来るようになっている。
本実施形態のパネル領域S4、S5、S6及びS8には、高剛性部84と、この高剛性部84の周りに形成された低剛性部86とが設けられているので、高剛性部84と低剛性部86との剛性差により、低剛性部86に振動エネルギが集中する。そして、低剛性部86で、集中した振動エネルギにより生じる大きな振動ひずみとフロアパネルを構成する材質自体の減衰能により振動エネルギが熱エネルギに変換される。さらに、低剛性部86の歪みに伴って低剛性部84に設けた制振材88が歪み、低剛性部86に集中した振動エネルギが熱エネルギに変換される。これらの結果、パネル領域の振動エネルギが低減されるので、パネル領域からの音響放射を低減させることが出来る。
これらの結果、高剛性部84に主に400Hz以下の周波数で低次の振動モード(図4参照)が生じないようにすることが出来、不快な車室内振動や騒音が発生することをより確実に防止することが出来る。
また、上述したように凹凸部90を構成すれば、その本数によらず上述した作用効果が得られる。例えば、図8に変形例を示すように、凹凸部(ビード)90の数は4本でも良く、さらに、図示しないが、例えば3本或いは6本以上形成しても良い。また、図8に示す変形例では、ビード90が、高剛性部84の中心に対する半径方向に対し、図5に示すビード90とは異なる角度で傾いた方向に延びている。このようにビード部90が延びる方向によらず上述した作用効果が得られる。
図9(a)に示すように、パネル領域S1は、各フレーム部材20、22、27、28とに囲まれて、車体前後方向に延びる長方形状に形成されている。また、図1に示すように、パネル領域S2も、各フレーム部材22、27、28、36に囲まれて長方形状に形成されている。
また、図9(b)に示すように、高剛性部84は、曲面高さが連続的に変化するドーム状の断面形状となるように、車体下方に突出して形成されている。また、図9(b)に示すように、低剛性部86は、パネル領域S8と同様に平らに形成され、そのほぼ全域に制振材88が設けられている。図示しないが、パネル領域S2に形成された高剛性部84も同様に形成されている。
本実施形態のパネル領域S1及びS2においては、上述した第1実施形態の作用効果と同様に、高剛性部84と低剛性部86により、パネル領域の振動エネルギが低減されて、パネル領域からの音響放射を低減させることが出来る。また、制振材88により、さらにパネル領域の振動エネルギが低減される。
また、上述した第1実施形態の作用効果と同様に、高剛性部84には凹凸部90が設けられているので、高剛性部84の高さを排気管等と干渉せず或いは乗員の足の踏み感を悪化させない高さに抑えつつ、高剛性部84の剛性を確実に高めることが出来る。さらに、高剛性部自体に比較的低い周波数、例えば400Hz以下の周波数で、上述した図4に示すような低次モードの振動の発生を抑制してロードノイズの増大を防止することが出来る。
また、高剛性部84の長辺に平行に延びるビード90と、上述したパネル領域S8に設けたような高剛性部84の中央部から放射状に延びるビード90との両方を同一の高剛性部84に形成しても良い。この場合には、第1実施形態で上述したような作用効果も得られる。
図11に示すように、本実施形態では、凹凸部として複数のビード90が形成され、これらのビード90が、高剛性部84のほぼ中心で互いにつながるように形成されると共に高剛性部のほぼ中心から半径方向外方に直線状に延びるように形成されている。その他の基本的な構成は、上述した第1実施形態と同様であり、特に、ビード90が、高剛性部84においていかなる方向に直線状の横断面をとっても少なくとも1つ現れるように配置されている。
この第3実施形態による凹凸部90によっても、上述した第1実施形態の作用効果と同様の作用効果が得られ、特に、高剛性部84の剛性をより確実に高めると共に高剛性部84に低次の振動モード(図4参照)が生じないようにすることが出来る。なお、本実施形態においても、ビード90の本数によらず同様の作用効果が得られる。
図12に示すように、本実施形態では、凹凸部として高剛性部84に複数のディンプル92が形成されている。これらのディンプル92は、平面視で円形状に形成され、また、図示しないが、その断面は、高剛性部84が突出する方向と反対側の方向に円弧状に突出して形成されている。さらに、これらのディンプル92は、高剛性部84においていかなる方向に直線状の横断面をとっても少なくとも1つのディンプル90が現れるように、言い換えれば、高剛性部84においていかなる方向に直線を引いても少なくとも1つのディンプル92を横切るように不規則に配置されている。なお、ディンプル90を例えば千鳥状に規則的に配置して高剛性部84においていかなる方向に直線状の横断面をとっても少なくとも1つのディンプル90が現れるようにしても良い。
2 第1フロアパネル
4 第2フロアパネル
6 第3フロアパネル
12 第6フロアパネル
18 フロントサイドフレーム
20 サイドシル
22 フロアサイドフレーム
24 リアサイドフレーム
26〜34 No.1〜No.9クロスメンバ
36〜38 No.1〜No.3トンネルサイドメンバ
40 エンジン
42 フロントサスペンションクロスメンバ
46 リアサスペンションクロスメンバ
54 折れ部(振動規制部)
56、58 ビード(振動規制部)
64、74、84 高剛性部
66、86 低剛性部
68、88 制振材
90 凹凸部(ビード)
92 凹凸部(ディンプル)
S1〜S8 パネル領域
Claims (13)
- 車体前後方向及び車幅方向に配設された複数のフレーム部材に連結されたフロアパネルにより自動車のフロアを構成する車体のフロアパネル構造であって、
上記フロアパネルには少なくともその一部が上記フレーム部材により囲まれたパネル領域が形成され、
上記フロアパネルのパネル領域にはその中央部にそれ自身が上方向又は下方向に突出された高剛性部が形成されると共にこの高剛性部の周りに低剛性部が形成され、
上記高剛性部には凹凸部が形成されていることを特徴とする車体のフロアパネル構造。 - 上記凹凸部は上記高剛性部においていかなる方向に直線状の横断面をとっても少なくとも1つ現れるように形成されている請求項1記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記凹凸部は複数のビードである請求項1又は請求項2記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記複数のビードは上記高剛性部の中央部から放射状に延びる請求項3記載のフロアパネル構造。
- 上記複数のビードは、それぞれ、その軸線が隣り合う他のビードの軸線と交わるように配置されている請求項3又は請求項4記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記複数のビードは、それぞれ、上記高剛性部の中央部からその半径方向に対して所定の角度傾いて延びるように配置されている請求項3乃至5のいずれか1項記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記複数のビードは、それぞれ、その一端部が隣合う他のビードの辺内に近接し或いは当接するように配置されている請求項3乃至6のいずれか1項記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記凹凸部は複数のディンプルである請求項1又は請求項2記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記複数のディンプルは不規則に配置されている請求項8記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記凹凸部は互いに平行に直線状に延びる複数のビードである請求項1記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記高剛性部は長方形状に形成され、
上記互いに平行に直線状に延びる複数のビードは上記長方形状の高剛性部の長辺に平行に延びる請求項10記載の車体のフロアパネル構造。 - 上記互いに平行に直線状に延びる複数のビードは上記長方形状の高剛性部の長辺とほぼ同じ長さで延びる請求項11記載の車体のフロアパネル構造。
- 上記凹凸部は、上記高剛性部が上方向に突出して形成されているときは下方向に突出するように形成され、上記高剛性部が下方向に突出して形成されているときは上方向に突出するように形成されている請求項1乃至12のいずれか1項記載の車体のフロアパネル構造。
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