JP6536286B2 - 二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤 - Google Patents

二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤 Download PDF

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Description

本発明は、細菌、ウイルス、悪臭物質、カビ、および藻の除去、水の異臭味の除去、水の二価金属イオンの除去などの各用途において用いる二酸化塩素水溶液を安全かつ簡便に調製するための錠剤に関する。
二酸化塩素は強力な酸化剤として漂白、殺菌、ウイルス不活化、殺藻、除鉄、除マンガン、水の異臭味の除去など広範な用途で利用されている。しかし、このように有用な用途を有する二酸化塩素であるが、実用的な側面において様々な問題があった。
二酸化塩素はガス(気体)の状態では、爆発性、毒性、光および熱に対する分解性があるため、ガスの状態としてそのままでは運搬することができない。また、ガスに比べて比較的安定性の高い二酸化塩素溶液の状態でも、溶液中での二酸化塩素濃度の維持が難しい。そのためアメリカ環境保護局、アメリカ食品医薬品局、厚生労働省などは、実際に使用する場所で二酸化塩素を発生させることを定めている。
その結果、大規模な水の処理用に、二酸化塩素溶液の生成装置が数多く開発、販売されている。しかし、二酸化塩素溶液の生成装置は非常に高価であり、また反応の制御が難しく、複雑な薬品の管理も必要であった。
具体的には、従来、二酸化塩素による処理は、取扱いの上で危険な塩素ガス、塩酸や硫酸などの強酸を用いる方法が一般的である。このような強酸や塩素ガスは、高い反応性により効率的な二酸化塩素の生成が可能である反面、取扱いが非常に危険である。従って、安全性を保つために、次亜塩素酸塩、酸化剤、亜塩素酸塩を別々の槽に用意し、各溶液を水で希釈しつつ反応槽に分注し、二酸化塩素溶液を生成する方法、あるいは亜塩素酸塩と塩酸を同様に反応槽内で反応させ二酸化塩素溶液を生成する方法が用いられてきた。
しかし、このような方法は、必然的に様々な装置の導入が必要であり、経済的な負担が多大であり、かつ、薬剤に伴う設備への悪影響があるといった問題があった。さらに、このような方法で二酸化塩素を生成するためには、数百トン以上の水量を保持できる大規模な設備が必要であった。
一方、例えば温浴設備、食品製造装置、クーリングタワー、及び数十トン規模の水の殺菌、ウイルスの不活化、異臭味の除去、消臭など比較的小規模かつ柔軟な運用が求められる用途では、上記のような殺菌方法では採算が取れない。また、上記のような殺菌装置は、画一的な処理しかできないため、これらの小規模で多様な用途に用いることが困難で、非実用的であった。
これに対し、亜塩素酸塩と固体酸と遊離塩素源を含む原料で錠剤を作製し、水に溶解させることで、低濃度の安定した二酸化塩素水溶液を調製する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。しかし、従来の提案された錠剤は、発生する二酸化塩素の量が非常に少量で有効な効果が無かったり、顆粒を作製してから製造するため高価であった。また、錠剤の硬度が低く輸送途中で破砕が発生する等の課題があった。
また、金属亜塩素酸塩、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、ステアリン酸金属塩、及び高分子系の崩壊剤を含む原料で錠剤を作製し、水に溶解させることで、低濃度の安定した二酸化塩素水溶液を調製する方法が提案されている(特許文献3)。しかし、この錠剤は、錠剤の硬度や溶解性は良好であるが、更に溶解性に優れた錠剤が求められている。
特開昭52−123399 特表2003−521526 WO2014−157484
本発明は、処理対象となる施設の規模の大小を問わず、十分な濃度の二酸化塩素を実用的な時間で生成させることができ、運搬や梱包等の取り扱い時にも破損を生じない十分な強度を有し、スプレー等どのような用途でも供給可能な水溶液を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者は鋭意研究を重ね、金属亜塩素酸塩、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有する錠剤であり、陰イオン性界面活性剤とシリコーン系、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤との合計量が錠剤全体に対して、0.1〜10重量%である錠剤は、実用上短時間で十分量の二酸化塩素を発生させることができ、高硬度で水溶解性が良好であることを見出した。
本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、下記の錠剤などを提供する。
項1. 金属亜塩素酸塩、水と接触した時に塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有し、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の合計量が錠剤全体に対して、0.1〜10重量%であることを特徴とする錠剤。
項2. 陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の重量比が、1:1〜10:1であることを特徴とする項1に記載の錠剤。
項3. 陰イオン性界面活性剤が長鎖アルキル基を有する陰イオン性界面活性剤であることを特徴とする項1又は2に記載の錠剤。
項4. シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤がジメチルシリコーン系消泡剤であることを特徴とする項1〜3に記載の錠剤。
項5. 陰イオン性界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする項1〜4に記載の錠剤。
項6. 金属亜塩素酸塩、水と接触した時に塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源の重量比が1:0.1〜1:1〜3であることを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の錠剤。
項7. 金属亜塩素酸塩、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有し、水への溶解時間が10分以内であることを特徴とする錠剤。
本発明の錠剤は、二酸化塩素溶液を調製するのに有効である。即ち、保管時には二酸化塩素を発生させず、水に溶解時に二酸化塩素を発生させ、安定した二酸化塩素水溶液を調製することができる。
さらに、本発明の錠剤は水への良好な溶解性を有するため、実用的な時間内に十分量の二酸化塩素を発生することができ、実用上透明な溶液を調整することができる。本発明の錠剤は、取り扱い容易な形態でありながら、強酸及び/又は塩素を用いて二酸化塩素を発生させる方法と同程度の反応性で二酸化塩素を発生させることができる。また、強酸及び塩素などと異なり、未反応成分が水中に残留した場合や、錠剤の廃棄時に、環境や人に悪影響を与えない安全な材料で構成されている。また、物理的強度に優れるため長期の保存や運搬にも適している。また、使用時には安定した二酸化塩素を発生するにもかかわらず爆発の危険性がない点で優れる。また、本発明の錠剤は、打錠時に型から剥離し易いため、打錠時の破損が抑制されており、生産性が良好である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の錠剤は、金属亜塩素酸塩、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有する錠剤であり、陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤との合計量が、錠剤全体に対して、0.1〜10重量%である錠剤である。
金属亜塩素酸塩
本発明の錠剤に用いることのできる金属亜塩素酸塩は、特に限定されない。例えば、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸リチウムなどの亜塩素酸アルカリ金属塩;亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸カルシウムなどの亜塩素酸アルカリ土類金属塩を例示することができる。経済性および実用性の面から、亜塩素酸アルカリ金属塩が好ましく、亜塩素酸ナトリウムが最も好ましい。
金属亜塩素酸塩は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
錠剤中の金属亜塩素酸塩の量は、錠剤全体に対して、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましい。上記範囲であれば、十分な濃度の二酸化塩素を実用的な時間で生成させることができる。また、25重量%を超えると劇物に該当するため、25重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、15重量%以下がさらに好ましい。上記範囲であれば、加熱、摩擦、又は衝撃等による燃焼の助長作用を小さくできる。
含水率
本発明の錠剤は、乾燥度合い(含水率)が二酸化塩素溶液を調製するための錠剤の性能に極めて大きな影響を与える。即ち、錠剤の含水率が高いと、金属亜塩素酸塩から塩素酸塩を生成する分解反応が促進される。また、錠剤中の水分により使用前に二酸化塩素が生成するため、錠剤中の含水率が高いと使用時に発生する二酸化塩素量が少なくなる。以上の理由より、錠剤中の含水率は10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。水は全く含まれないことが好ましいが、錠剤保存中に雰囲気中の水分を吸収して不可避の量の水が含まれる場合がある。特に、0.5重量%以上、又は1重量%以上含まれる場合がある。
塩素放出化合物
本発明の錠剤に用いることのできる水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物(以下、「塩素放出化合物」ということもある)は、通常、亜塩素酸塩及び固体酸と共に二酸化塩素を発生させるために用いることのできるものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、ナトリウムジクロロイソシアヌレート、カリウムジクロロイソシアヌレート、ナトリウムN−クロロ−p−トルエンスルホンアミド、ナトリウムN−クロロベンゼンスルホンアミド、次亜塩素酸カルシウムなどを例示することができる。経済性および実用性の面からナトリウムジクロロイソシアヌレートが最も好ましい。なお、上記化合物は、目的とする塩素放出率、および対応する二酸化塩素発生率に応じて、当業者が適宜選択することができる。塩素放出化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
錠剤中の、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物の量は、錠剤全体に対して、1重量%以上が好ましく、3重量%以上がより好ましく、5重量%以上がさらにより好ましい。上記範囲であれば、高収率で二酸化塩素を発生させることができる。また、30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、塩素の放出量を抑えることができる。
固体酸源
本発明の錠剤に用いることのできる固体酸源は、通常、亜塩素酸塩及び上記のような塩素放出化合物と共に二酸化塩素を発生させるために用いることのできるものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム等の無機酸塩;塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硝酸セリウム、硫酸鉄等の強酸のアニオンと弱塩基のカチオンとを含んでなる塩;クエン酸、フマル酸、マロン酸、ステアリン酸、ピルビン酸、フタル酸、リンゴ酸、マレイン酸、アコニット酸、シュウ酸、コハク酸、氷酢酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、乳酸、安息香酸、酒石酸、ケイ皮酸、イタコン酸、スルファミン酸、無水酢酸、無水クエン酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸等の有機固体酸などを例示することができる。安全性、反応性、作業性の観点から、無機酸塩及び有機固体酸が好ましく、硫酸水素ナトリウム、クエン酸、コハク酸、マレイン酸が特に好ましい。固体酸源は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
錠剤中の固体酸源の量は、錠剤全体に対して、1重量%以上が好ましく、10 重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらにより好ましい。上記範囲であれば、高収率で二酸化塩素を発生させることができる。また、40重量%以下が好ましく、35重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、過剰量の水素イオン遊離によるpHの低減を抑えることができる。
錠剤中に含まれる金属亜塩素酸塩と、塩素放出化合物と、固体酸源との重量比(金属亜塩素酸塩:塩素放出化合物:固体酸源)は、1:0.1〜1:1〜3が好ましく、1:0.2〜0.9:1.2〜2.5がより好ましく、1:0.3〜0.7:1.3〜2がさらにより好ましい。
陰イオン性界面活性剤
本発明の錠剤に用いることのできる陰イオン性界面活性剤としては長鎖アルキル基を有するものが好ましい。長鎖アルキル基を有する陰イオン性界面活性剤としては、長鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、長鎖アルキル硫酸エステルナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、長鎖アルキルベンゼンスルホン酸アンモニウム、長鎖アルキル硫酸エステルアンモニウム、長鎖アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム、α−オレフィンスルホン酸アンモニウム、長鎖アルキルスルホン酸アンモニウムなどが挙げられ、経済性および実用性の面からラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが特に好ましい。
陰イオン性界面活性剤は混合した粉末を圧縮式の打錠機を用いて打錠成型し錠剤とする際に、打錠機の杵と臼に原料粉末が付着することを防止するために添加するものである。陰イオン性界面活性剤は、打錠型からの錠剤の剥離を助けることにより、錠剤の破損を抑制すると共に、打錠機のメンテナンス操作の頻度を減らすことができる。その結果、錠剤を生産性よく作製することが可能となる。
錠剤中の陰イオン性界面活性剤の量は、錠剤全体に対して、0.05重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましく、0.2重量%以上がさらにより好ましい。また、10重量%以下が好ましく、6重量%以下がより好ましく、4重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、陰イオン性界面活性剤添加による効果が十分に得られると共に、キャッピング現象(錠剤の層状剥離)や二酸化塩素放出速度の低下を防ぐことができる。
錠剤中の陰イオン性界面活性剤の量としては、錠剤全体に対して、0.05〜10重量%が挙げられる。
シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤
本発明の錠剤に用いることのできるシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤としてはシリコーン系消泡剤として、ジメチルシリコーン系、メチルフェニルシリコーン系、メチルビニルシリコーン系等の消泡剤が挙げられる。鉱油系消泡剤として、疎水性シリカ系、金属石鹸系、アマイドワックス系、ポリエーテル系、変性シリコーン系等の消泡剤が挙げられる。効果の点から好ましいのはジメチルシリコーン系消泡剤および疎水性シリカ系の鉱油系消泡剤である。特に好ましいのはジメチルシリコーン系消泡剤である。これらの消泡剤は、それぞれ単独で、または2種以上を混合して使用できる。これらの消泡剤は陰イオン性界面活性剤との共存により離形性を向上させることが可能となり、また陰イオン性界面活性剤の発泡性を有効に消泡することができるためほとんど発泡しなくなる。
本発明の錠剤は、陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の両方を含有することで、その相乗効果により少ない添加量で離形性が発揮され、打錠成型時の生産性がよく、水に溶解させた時に実用上透明な溶液を製造することが可能となり、運搬や梱包等の取り扱い時にも破損を生じない十分な強度を持ったものとなり、必要とする二酸化塩素濃度を実用的な時間で生成させ得るものとなる。
錠剤が、陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤のうち、陰イオン性界面活性剤のみを含有する場合は、錠剤成型時の打錠を円滑に行うためには添加量を多くする必要があり、水に溶解させる時に発泡する。また、成型後の錠剤の物理的強度が期待できない。一方、錠剤が陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤のうち、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤のみを含有する場合は、成型時の離型効果が余りないため添加量を多くする必要があり、錠剤の成型時に錠剤が崩壊したり、杵や臼に原料の粉が付着したりして適切な錠剤剥離および錠剤完全性が保証されない。
錠剤中のシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の量は、錠剤全体に対して、0.01重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましく、0.5重量%以上がさらにより好ましい。また、5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、発泡を効果的に防止でき、打錠性を阻害しない。
錠剤中の陰イオン性界面活性剤の量としては、錠剤全体に対して、0.1〜9重量%が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の合計量は、錠剤全体重量に対して、0.1〜10重量%であればよく、0.2〜8重量%が好ましく、0.5〜6重量%がより好ましい。上記範囲であれば、陰イオン性界面活性剤とシリコーン系、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を配合することによる錠剤剥離効果が十分に得られると共に、錠剤の溶解性の発泡や、錠剤を投入した場合に水中に錠剤の小片が浮遊することがない。錠剤の溶解時に発泡したり、錠剤を投入した場合に水中に錠剤の小片が浮遊すると、錠剤が溶解し難くなり二酸化塩素が発生し難くなる。
本発明の錠剤中における陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の重量比(陰イオン性界面活性剤:シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤)は、約1:1〜10:1の範囲であることが好ましく、約2:1〜8:1の範囲であることがより好ましく、約2:1〜7:1の範囲であることがさらにより好ましい。
本発明における錠剤には、上記各成分の他にも、錠剤化工程を助け、製造された錠剤の物理的あるいは外観的な性能を改善し、及び/又は錠剤の溶解性や二酸化塩素の発生収率を向上させるための成分を1種又は2種以上追加することができる。
特に、錠剤を水へ溶解した際の崩壊性と溶解性を促進する高分子系崩壊剤や発泡剤を添加することができる。
高分子系崩壊剤
本発明の錠剤に用いることのできる高分子系崩壊剤としては、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、架橋ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、カルボキシビニルポリマー、水溶性アクリルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩(ナトリウム塩、カルシウム塩など)、アルギン酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。高分子系崩壊剤は有機物であるため、燃焼の可能性があるが、これらの高分子系崩壊剤は少量で効果を発揮する。経済性および実用性の面からポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーが特に好ましい。高分子系崩壊剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、高分子系崩壊剤とは、水に接触することで膨張する高分子化合物である。高分子系崩壊剤を含有することにより錠剤の成型状態では、非常に物理的強度の高い状態を保つことが可能となり、さらに水中に浸漬させることにより膨張して錠剤自体が崩壊し、錠剤の溶解性を上げ、錠剤の溶解時間を短縮させることができる。これにより、運搬や梱包等の取り扱い時にも破損を生じない十分な強度を持った錠剤となると共に、必要とする濃度の二酸化塩素を実用的な時間で生成させ得る錠剤となる。
錠剤中の高分子系崩壊剤の量は、錠剤全体に対して、0.1重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましく、2重量%以上がさらにより好ましい。また、10重量%以下が好ましく、7重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、高分子系崩壊剤添加による効果が十分に得られると共に、吸湿による錠剤の劣化を抑えることができる。
発泡剤
本発明における錠剤には、上記各成分の他にも、錠剤化工程を助け、製造された錠剤の物理的あるいは外観的な性能を改善し、及び/又は錠剤の溶解性や二酸化塩素の発生収率を向上させるための成分を1種又は2種以上追加することができる。
特に、錠剤を水へ溶解した際の崩壊性と溶解性を促進する発泡剤を添加することができる。本発明の錠剤に用いることができる発泡剤は、通常、酸と反応して発泡するものであればよく特に制限されない。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等が例示できるが、経済性および実用性の面から炭酸水素ナトリウムが最も好ましい。発泡剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
錠剤中の発泡剤の量は、錠剤全体に対して、1重量%以上が好ましく、3重量%以上がより好ましく、5重量%以上がさらにより好ましい。上記範囲であれば、錠剤の崩壊及び溶解を十分に促進することができる。また、錠剤中の発泡剤の量は、錠剤全体重量に対して、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、固体酸が過剰に消費されることがない。
その他に添加することのできる成分としては、無水塩化カルシウムや無水塩化マグネシウムのような充填乾燥剤、硫酸ナトリウムのような安定剤、染料、固化防止剤等が挙げられる。なお、無水塩化カルシウム及び無水塩化マグネシウムは、結合剤としても機能し、硫酸ナトリウムは賦形剤としても機能する。
本発明は、金属亜塩素酸塩、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有し、水への溶解時間が10分以内である錠剤も包含する。1錠当たりの重量を約0.1〜20gとし、各成分の種類及び使用量を上記説明した範囲で調整することにより、水への溶解時間が10分以内である錠剤が得られる。また、発泡剤やその他の添加剤についても上記説明した範囲で調整できる。
溶解時間は、1錠を1000mlの蒸留水に投入し30℃で完全に溶解するまでの時間を測定することで決定する。
本発明の錠剤は、通常用いることのできる錠剤の製造方法により製造することができる。例えば、金属亜塩素酸塩、水と接触したときに塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源を個別に乾燥させ各成分中の水分を除去した後、各成分を混合し、さらに陰イオン性界面活性剤とシリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を、これらの合計量が錠剤全体に対して、0.1〜10重量%の範囲になるように添加し、市販の打錠機に投入し、圧力をかけて打錠加工することによって、錠剤を得ることができる。また、得られた錠剤は、必要に応じて、乾燥工程に付してもよい。なお、その際の乾燥方法は特に限定されないが、真空乾燥機、流動乾燥機、棚段乾燥機、回転式乾燥機等が例示される。
本発明の錠剤は水と接触させることにより二酸化塩素を発生する。従って、二酸化塩素生成剤として使用できる。例えば、本発明の錠剤を処理対象となる水含有液(処理対象水など)に、例えば投入及び/又は浸漬させることで、溶解させることによって二酸化塩素溶液が生成する。水含有液は水を含んでいればよく、水道水、地下水などが挙げられる。この方法により、安定した二酸化塩素溶液が得られる。本発明の錠剤を用いることにより、二酸化塩素溶液は安全で、制御された方法で迅速に生成する。得られた二酸化塩素溶液の二酸化塩素濃度が水道水の通常の二酸化塩素濃度(0.5〜200重量ppm)である場合には、この二酸化塩素溶液は、実質的に遊離塩素、遊離亜塩素酸アニオン、及び/または遊離次亜塩素酸アニオンを含有せず、おおむね中性のpH(すなわちpH7〜9)を有する。なお、迅速に生成するとは、例えば20分以内、好ましくは15分以内、より好ましくは10分以内で二酸化塩素生成が終了することをいう。
本発明の錠剤は、保管時は二酸化塩素を発生させずに水に溶解時に二酸化塩素を発生させ、安定した二酸化塩素水溶液を調製することができる。即ち、使用時までは、錠剤と水との接触を抑制する、好ましくは遮断することにより、使用時まで二酸化塩素の発生を抑えることが可能となる。
より具体的には、未使用時は、水を透過し難い材質の容器に入れるもしくは包装材で梱包するなどの方法により、二酸化塩素の発生を抑え、使用する時に、容器から取り出す、又は包装材を取り去るなどして、初めて水と接触させることにより、二酸化塩素ガスを徐々に発生させ、安定した二酸化塩素水溶液を調製することができる。
本発明の錠剤は、未使用時に水との接触を抑制するために、錠剤を、水蒸気の透過率が、好ましくは5×10−9cc(STP)/cm・sec・cmHg以下、より好ましくは1000×10−10cc(STP)mm/cm・sec・cmHg以下の容器に収容するか又は梱包材で包装しておけばよい。特に、厚さ50μmのフィルムで構成された容器又は梱包材の場合、その容器又は梱包材は、1000×10−10cc(STP)mm/cm・sec・cmHg以下が好ましい。水蒸気を透過しにくい材料としては、金属やガラス等も考えられるが、包装材料や容器材料としては、プラスチック製フィルムが使用し易い。プラスチックとしては、アルミ蒸着ポリエチレン(特にアルミ蒸着ポリエチレンフィルム)、塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1(錠剤成型)
以下で示される組成の成分をあらかじめ70℃で1時間乾燥したのち各成分を混合した。混合した成分1gを直径9mmの金型に入れ、菊水製作所製連続打錠機で錠剤硬度が30kgになるように錠剤成型を行なった。
錠剤の組成
亜塩素酸ナトリウム 0.150g
ナトリウムジクロロイソシアヌレート 0.075g
コハク酸 0.260g
無水塩化マグネシウム 0.285g
炭酸水素ナトリウム 0.080g
硫酸ナトリウム 0.125g
ラウリル硫酸ナトリウム(陰イオン性界面活性剤) 0.020g
YMA6509[モメンチィブ社製]
(ジメチルシリコン系消泡剤) 0.005g
(陰イオン性界面活性剤とシリコン系消泡剤の合計量:2.5重量%)
上記組成の錠剤を1000個作製し、打錠性、錠剤としての壊れやすさ、及び溶解性を測定して、平均値又は平均評価を求めた。結果を表1に示す。
(評価方法)
打錠性
打錠性はスティッキングの程度で評価し、スティッキングが全くない場合を○、少し発生した場合を△、直ぐに付着する場合を×とした。
スティッキングとは、打錠時に混合粉末が杵先表面に付着する現象であり、スティッキングの程度が大きい場合、連続打錠が不能なることに加えて、粉末が打錠杵に付着することで錠剤表面が荒れ、品質の低下を招く。また、錠剤硬度(錠剤の壊れやすさ)が大きくなりすぎる等、錠剤の品質にもばらつきが生じる。
壊れやすさ
錠剤の壊れやすさは、1mの高さからコンクリート面に向けて錠剤を自然落下させた時に、ほとんど破損しない場合を○、大きく欠けてしまう場合を×とした。
溶解性
錠剤の溶解性(溶解時間)は、1錠(1g)を1000mlの蒸留水に投入し30℃で完全に溶解するまでの時間を測定することで評価した。
溶解状態
上記の錠剤を溶かした溶液の溶解状態を目視で観察した。透明であるか、沈殿物があるか、浮遊物があるかを観察した。
二酸化塩素濃度、亜塩素酸イオン濃度、残留塩素イオン濃度(ヨウ素滴定法)
以下に記載の測定方法により二酸化塩素濃度、亜塩素酸イオン濃度、残留塩素イオン濃度を測定した。
1.容器に指定量の蒸留水を取り、錠剤を投入する。
2.錠剤溶解終了後、均一な溶液になるようにポリ瓶を攪拌する。
3.メスシリンダーを用いて2.で得られた二酸化塩素溶液を10mL秤量し、蒸留水にて100ppmの二酸化塩素溶液に希釈する。
試験1
300mL三角フラスコに約200mLの蒸留水を取り、ヨウ化カリウム約0.5gとpH=7の緩衝液約1mLを添加する。上記で調製した10mL量の二酸化塩素溶液を、ピペットにて正確に秤量し、加える。直ちに調整した溶液を「0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液」にて滴定する。この滴定量をA(mL)とする。
A(mL)=Cl+1/5ClO
上記滴定した溶液に2.3M塩酸を2〜3mLを加え、暗所にて約5分間反応を進行させる。そして、再び「0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液」にて滴定する。この滴定量をB(mL)とする。
B(mL)=4/5ClO+ClO
試験2
ガス洗浄ビンの中に、pH=7の緩衝液約1mLを加えた蒸留水約200mLを用意する。上記試験1と同様に、10mL量の二酸化塩素溶液をピペットにて正確に秤量し加える。次に、約10分間、窒素ガスで曝気(0.4L/min)して二酸化塩素を除去する。そして、そのサンプルを300mL三角フラスコに移し替え、ヨウ化カリウム約0.5gを加える。直ちに調整した溶液を「0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液」にて滴定する。
この滴定量をC(mL)とする。
C(mL)=Cl
上記滴定した溶液に2.3M塩酸を2〜3mLを加え、暗所にて約5分間反応を進行させる。そして、再び「0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液」にて滴定する。この滴定量をD(mL)とする。
D(mL)=ClO
試験3
5%臭化カリウム溶液約1mLと、12N塩酸約10mLとを、50mLガラス栓付フラスコに取る。注意深く、上記で調製した二酸化塩素溶液をピペットにて10mL正確に秤量し、上記フラスコに加える。直ちに栓をしめ、攪拌後、暗所に20〜30分反応させる。ヨウ化カリウム約1gを加え、攪拌する。これを300mL三角フラスコに移し、飽和リン酸ナトリウム溶液25mLを加え、蒸留水にて200mLまで希釈する。「0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液」にて滴定する。このサンプリングを3回繰り返す。さらに、通常の供給水を使って(即ち、二酸化塩素溶液サンプルを添加しないで)、同様の手順で資料調製し測定を行い、ブランク値とする。
結果E(mL)=サンプル滴定量−ブランク滴定量
E(mL)=Cl+ClO+ClO +ClO
計算方法
下記の計算式より各酸化剤の含量を計算する。
亜塩素酸イオンppm=D×F×0.01×16,863/10
二酸化塩素ppm=(B−D)×F×0.01×16,863/10
遊離塩素ppm=[A−(B−D)/4]×F×0.01×35,450/10
塩素酸イオンppm=[E−(A+B)]×F×0.01×13,908/10
F:0.01Mチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
10:サンプル量10mL
実施例1の錠剤の評価結果を以下の表1に示す。

また、実施例1の錠剤を溶解させて得られた二酸化塩素水溶液の二酸化塩素濃度、亜塩素酸イオン濃度、残留塩素イオン濃度を、ヨウ素滴定法を用いて測定した。結果を表2に示す。

表2に示すように、実用的な濃度の安定した二酸化塩素濃度を有する溶液を調製することができ、また亜塩素酸イオンや残留塩素イオンをほぼ含有しない安全性の高い溶液を得ることができた。なお、亜塩素酸イオン濃度6ppmは、定量下限を大幅に下回る無視できる程度の量である。
実施例2〜6および比較例1〜3
実施例1と同様にして表3に示される組成物を用いて実施例2〜6及び比較例1〜3の錠剤を作製した。
ここで、消泡剤はジメチルシリコン系消泡剤(YMA6509:モメンチィブ社製)および鉱油系消泡剤(SNデフォーマー777:サンノプコ社製)を用いた。また、実施例6では陰イオン性界面活性剤と消泡剤をアセトンに溶解させた溶液を打錠機の杵と臼に塗布して打錠させた。
得られた錠剤を実施例1と同様にして打錠性、錠剤の壊れやすさ、溶解性、溶解状態を評価した。結果を表4に示す。
表4の結果から明らかなように、陰イオン性界面活性剤と消泡剤の両方を含有する錠剤では、打錠性もよく、錠剤としての適度な硬度をもち、溶解時間も早く透明な溶液が作製可能なため取り扱いが容易であり、任意の濃度の二酸化塩素溶液を簡便に製造することが可能であった。
実施例7〜10
実施例1と同様にして表5で示される組成物を用いて実施例7〜10の錠剤を作製した。
ここで、消泡剤はジメチルシリコン系消泡剤(TSA7431:モメンチィブ社製)および鉱油系消泡剤(SNデフォーマー470:サンノプコ社製)を用いた。
得られた錠剤を実施例1と同様にして打錠性、錠剤の壊れやすさ、溶解性、溶解状態を評価した。また、溶解させて得られた二酸化塩素水溶液の二酸化塩素濃度、亜塩素酸イオン濃度、残留塩素イオン濃度を、ヨウ素滴定法を用いて測定した。結果を表6に示す。
表6に示すように、実施例7〜10の錠剤は実施例1の錠剤と同程度の二酸化塩素濃度の溶液を生成した。また、残留する亜塩素酸イオンおよび塩素イオンはいずれの錠剤でもほぼ検出されなかった。この結果より本発明の二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤は製造が容易であり、錠剤を水に浸漬させるだけで、短時間で任意の濃度の二酸化塩素溶液を良好に調製することが可能であった。
本発明の錠剤は、細菌、ウイルス、悪臭物質、カビ、および藻の除去、水の異臭味の除去、並びに水の二価金属イオンの除去などの各用途において用いる二酸化塩素水溶液を安全かつ簡便に調製するために好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. 金属亜塩素酸塩、水と接触した時に塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有し、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系消泡剤、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の合計量が錠剤全体に対して、0.1〜10重量%であることを特徴とする二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
  2. 陰イオン性界面活性剤とシリコーン系、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤の重量比が、1:1〜10:1であることを特徴とする請求項1に記載の二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
  3. 陰イオン性界面活性剤が長鎖アルキル基を有する陰イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜2に記載の二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
  4. シリコーン系、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤がジメチルシリコーン系消泡剤であることを特徴とする請求項1〜3に記載の二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
  5. 陰イオン性界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4に記載の二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
  6. 金属亜塩素酸塩、水と接触した時に塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源の重量比が1:0.1〜1:1〜3であることを特徴とする請求項1〜5に記載の二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
  7. 金属亜塩素酸塩、水と接触した時に塩素を放出する塩素放出化合物、固体酸源、陰イオン性界面活性剤、シリコーン系、鉱油系消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の消泡剤を含有し、水への溶解時間が10分以内であることを特徴とする二酸化塩素の溶液を調製するための錠剤。
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