JP6535751B2 - 双眼鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、双眼鏡に関する。
双眼鏡は、光学系を保持する左右の鏡筒があり、ユーザの眼幅に合わせて左右の鏡筒の幅を調整可能である。双眼鏡は、眼幅調整時等に左右の光軸がずれると目の輻輳調整力を超えたとき目に疲労がおこるため、規格により左右の光軸のずれの誤差が規格により規定されている。ISO14133−1、JIS7313等の規格では、一般品の10倍双眼鏡において、左右光軸平行度は、光軸の上下発散が3分以内、左右発散が10分以内、左右収束が4分以内であることが求められる。
ところで、肉眼で近距離のものを見る場合、左右の目に入射する光線のなす角度(輻輳角)が大きくなる。この場合、対象物を左右の目のそれぞれの視野中心に捉えることで、左右の目の各視点からの対象物の像を融像し(重ねて)、対象物を1つの像で認識することができる。一方、双眼鏡は、遠方を見るだけでなく近距離を見るのにも利用できれば便利であるが、左右の光軸が互いに平行に保たれる場合、左右の目の各視点で対象物の像が視野中心から鼻側にずれることになる。そのため、左右の目の各視点で得られる像を融像するには、倍率分輻輳角が大きくなり、目の負担が大きい。また、この場合、ユーザによっては、左右の像が融合できない場合もある。そこで、フォーカシング機構と連動して対物光学系の間隔を変える偏心手段により、近距離での左右の光軸の輻輳角を補正する双眼鏡が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特許第3189328号明細書
上記の課題を解決する双眼鏡は、光学系を含む一対の鏡筒と、一対の鏡筒の間に配置され、光学系を該光学系の光軸方向に移動させる合焦部と、一対の鏡筒の少なくとも一端の間隔を変更させる方向に鏡筒を回転させる一対の光軸変更部と、合焦部と光学系、及び、合焦部と光軸変更部とをそれぞれ接続する移動体と、を備え、合焦部は、移動体を移動させて光学系を光軸方向に移動させるとともに、移動体の移動にともない、光軸変更部を駆動して鏡筒を回転させる。上記の課題を解決する双眼鏡は、光学系を含む一対の鏡筒と、一対の鏡筒の間に配置され、一対の鏡筒の少なくとも一端の間隔を変更させる方向に鏡筒を回転させる一対の光軸変更部と、一対の鏡筒の間に配置され、光学系をともに移動させて、光学系の合焦位置を調整する合焦部と、一対の鏡筒を支持するボディを有し、光軸変更部は、合焦部と鏡筒とを接続し、ボディの一面またはボディに固定された部材の一面に対し滑り移動する摺動面を含む取り付け部材と、摺動面と、ボディまたは部材の一面とを互いに引き寄せる方向に力を付与する付与部と、を含み、光軸変更部は、摺動面に沿って鏡筒を回転させる。上記の課題を解決する双眼鏡は、合焦レンズを含む一対の鏡筒と、一対の鏡筒の間に配置され、一対の鏡筒の少なくとも一端の間隔を変更させる方向に鏡筒を回転させる一対の光軸変更部と、を含む。
第1実施形態に係る双眼鏡の一例を示す図である。 双眼鏡の一例を示す図である。 双眼鏡の一例を示す断面図である。 双眼鏡の一例を示す斜視図である。 双眼鏡の一例を示す断面図である。 近距離モードにおける双眼鏡を示す断面図である。 近距離モードにおける双眼鏡を示す斜視図である。 光軸の回転中心による双眼鏡の特性を示す図である。 第2実施形態に係る双眼鏡の一例を示す図である。 第1回転部材の動作を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。また、以下の各図に示すXYZ座標系を適宜用いて方向を説明する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、適宜、図中の矢印の方向が+方向(例、+X方向)であり、その反対方向が−方向(−X方向)であるとする。
図1は、第1実施形態に係る双眼鏡1の一例を示す図である。双眼鏡1は、遠距離にある物体の観察などに利用される望遠モードと、望遠モードに比べて近距離にある物体の観察などに利用される近距離モードとを有する。双眼鏡1の使用時において、上下方向はZ方向であり、+Z方向が上方向、−Z方向が下方向である。また、双眼鏡1の使用時において、左右方向はX方向であり、左方向が−X方向、右方向が+X方向である。図1(A)は、望遠モードの双眼鏡1を上方(+Z方向)から見た図であり、図1(B)は近距離モードの双眼鏡1を上方(+Z方向)から見た図である。
図1(A)に示すように、双眼鏡1は、左眼用の光学系2Lおよび右眼用の光学系2Rを備える。以下、左眼用の光学系2Lおよび右眼用の光学系2Rを包括して、適宜、左右一対の光学系2という。双眼鏡1は、左眼用の光学系2Lの光軸3Lの向きおよび右眼用の光学系2Rの光軸3Rの向きを、左右一対の光学系2の合焦位置(焦点距離)に応じて変更する。以下、光軸3Lと光軸3Rとを区別しない場合、適宜、光軸3と表す。左眼用の光学系2Lの光軸3Lと、右眼用の光学系2Rの光軸3Rは、中心軸4に関して対称的に配置される。望遠モードにおいて、左右一対の光学系2のそれぞれの光軸3は、Y方向と平行に設定される。
また、図1(B)に示すように、近距離モードにおいて、左右一対の光学系2の光軸3の向きは、それぞれ、視点から離れる方向(−Y方向)に向かうにつれて中心軸4に近くなるように、設定される。近距離モードにおける左右一対の光学系2の光軸3の向きは、望遠モードと比較して、右眼の視線(視軸)と左眼の視線(視軸)との角度(輻輳角)が小さくなるよう設定される。近距離モードにおける左右一対の光学系2の光軸3の向きは、望遠モードと比較して、左眼用の光学系2Lと右眼用の光学系2Rとで対物レンズ12が互いに接近する方向に設定される。左右一対の光学系2のそれぞれの光軸3の向きを変更(調整)する機構については、後に図3などを参照して説明する。
図2は、双眼鏡1を+Y方向から見た図である。双眼鏡1は、左眼用の光学系2Lの光軸3Lと右眼用の光学系2Rの光軸3Rとの間隔(以下、眼幅PDという)を調整可能である。双眼鏡1は、左眼用の光学系2Lと右眼用の光学系2Rとの相対位置を変更可能することにより、眼幅PDを調整可能である。ここでは、左眼用の光学系2Lおよび右眼用の光学系2Rは、それぞれ、中心軸4の周りで回転可能であり、図2(A)に示すように、左眼用の光学系2Lの光軸3Lと中心軸4と右眼用の光学系2Rの光軸3Rとが一直線上に並ぶ状態において、眼幅PDが最大になる。また、図2(B)に示すように、左眼用の光学系2Lと右眼用の光学系2Rとが互いに近づく向きに回転した状態において、光軸3Lと中心軸4と光軸3Rとを結ぶ線が折れ曲がり、眼幅PDが図2(A)の状態よりも狭くなる。
図3は、望遠モードにおける双眼鏡1を上方(+Z方向)から見た断面図である。図4は双眼鏡1の断面斜視図である。図5は双眼鏡1の断面図である。図5(A)は、図3に示すA−A線に沿った断面を示す図である。図5(B)は、図3に示すB−B線に沿った断面を示す図である。図5(C)は、図3に示すC−C線に沿った断面を示す図である。図5(D)は、図3に示すD−D線に沿った断面を示す図である。なお、図3等において、双眼鏡1の左側のみを示すが、双眼鏡1の右側の部分は、双眼鏡1の左側の部分と同様の構造である。このため、双眼鏡1の左側の部分を説明し、右側の部分の説明を適宜、省略あるいは簡略化する。また、図4では、鏡筒5の各部を見やすくするために、光学系2Lの図示を省略した。
図3に示すように、双眼鏡1は、光学系2Lと、光学系2Lを支持する鏡筒5と、鏡筒5を支持するボディ6と、光学系2Lの合焦位置を調整する合焦部7と、移動体8と、光学系2Lの光軸3Lの向きを変更する一対の光軸変更部9とを備える。
左眼用の光学系2Lは、対物レンズ12、接眼レンズ13、及び合焦レンズ14を含む。対物レンズ12には観察対象の物体から光が入射し、対物レンズ12は、この光を合焦レンズ14に導く。合焦レンズ14は、光学系2Lの焦点位置、焦点距離を調整する。合焦レンズ14は、対物レンズ12から接眼レンズ13までの光路に配置される。合焦レンズ14は、光軸3L方向に移動し、光学系2Lの焦点を調整する。正立プリズム15は、対物レンズ12により形成される倒立像を正立像に変換する。正立プリズム15は、対物レンズ12から接眼レンズまで13の光路に配置される。ユーザは、正立プリズムにより変換された正立像を、接眼レンズ13を介して観察可能である。接眼レンズ13は、レンズ部材13aおよびレンズ部材13bを含む。レンズ部材13aは、接眼レンズ13のうち最も視点に近いレンズ部材である。
なお、双眼鏡1は、正立プリズム15を備えなくてもよく、例えばリレー光学系などにより倒立像を正立像に変換してもよい。また、対物レンズ12、接眼レンズ13、及び合焦レンズ14の少なくとも1つは、複数の光学部品(例、レンズ部材、反射部材)を含んでもよい。また、光学系2Lは、像の倍率を変更するズーム光学系を含んでいてもよく、合焦レンズ14は、像の倍率の変更に利用されてもよい。
鏡筒5は、光学系2Lを保持する。鏡筒5は、対物レンズ12と、合焦レンズ14と、正立プリズム15と、接眼レンズ13とを、その内部に保持する。
鏡筒5は、鏡筒本体5Aと、対物レンズ保持部16と、合焦レンズ保持部17と、正立プリズム保持部18と、接眼レンズ保持部19と、を備える(図4参照)。鏡筒本体5Aは、筒状の部材である。対物レンズ保持部16は、対物レンズ12を保持し、対物レンズ12を鏡筒本体5Aに対して固定する。対物レンズ保持部16は、対物レンズ12を移動可能に保持してもよい。合焦レンズ保持部17は、合焦レンズ14を保持し、鏡筒本体5Aの内壁に沿って移動可能である。合焦レンズ保持部17は、例えば、ガイド部材(図示せず)などに案内され、光軸3Lに平行な方向における所定の範囲を移動する。正立プリズム保持部18は、正立プリズム15を保持し、正立プリズム15を鏡筒本体5Aに対して固定する。接眼レンズ保持部19は、接眼レンズ13を保持し、接眼レンズ13を鏡筒本体5Aに対して固定する。接眼レンズ保持部19は、接眼レンズ13を移動可能に保持してもよい。
ボディ6は、取り付け部材27を介して、鏡筒5を支持する。ボディ6は、例えば、その内部に鏡筒5を収容してもよい。また、ボディ6は、鏡筒5を移動可能に支持する。ボディ6と鏡筒5との間には、鏡筒5がボディ6の内部で移動可能な空間(可動スペース)が設けられる。また、ボディ6において、視点に近づく方向(−Y方向)の端部には、目当て部22が設けられる。眼幅PD(図2参照)を変更する際に、ボディ6において鏡筒5を支持する部分は、中心軸4を回転中心として回転可能である。なお、鏡筒5を支持する部分は、中心軸4を回転中心とする回転が不能でもよい。例えば、眼幅PDを変更する機構は、左眼用の光学系2Lと右眼用の光学系2Rとが互いに接近するように、これら光学系2L、2Rをスライドさせる機構でもよい。また、双眼鏡1は、眼幅PDを変更する機構を備えなくてもよい。
合焦部7は、一対の鏡筒5の間に配置され、合焦レンズ14を光学系2Lの光軸3Lに平行な方向に移動させる。光学系2Lの合焦位置は、合焦レンズ14の位置に応じた位置に調整される。合焦部7は、合焦軸23、合焦ノブ24、移動体8、及び自在継手45を備える。合焦軸23は、中心軸4と同軸に配置される。合焦軸23は、中心軸4と平行な方向(Y方向)に移動可能である。合焦レンズ14は、合焦軸23の移動に伴って、光学系2Lの光軸3Lと平行な方向に移動する。合焦軸23は、−X方向の端部にねじ山25を有するシャフトである。
合焦ノブ24は、光学系2Lの合焦位置が調整される際に、ユーザが操作する部分である。合焦ノブ24は、合焦軸23に接続される。合焦ノブ24は、合焦軸23と同軸(中心軸4と同軸)に配置される。合焦ノブ24は、合焦軸23と同軸に回転可能である。合焦ノブ24は、合焦軸23のねじ山25と噛み合わされるねじ山26を有する。合焦ノブ24の回転に伴ってねじ山25が回転し、合焦軸23は中心軸4と平行な方向(Y方向)に移動する。
移動体8は、上方(+Z方向)から見てL字状の形状であり、X方向に延びる部分とY方向に延びる部分とを有する。図5(C)に示すように、移動体8のうちX方向に延びる部分は、その−X方向の端部が合焦軸23と接続され、その+X方向の端部が自在継手45と接続される。移動体8は、例えば、合焦軸23を回転可能に支持する軸受などを含む。移動体8は、Y方向における合焦軸23との相対位置が固定される。移動体8は、合焦軸23の移動に伴って、中心軸4と平行な方向(Y方向)に移動する。移動体8は、合焦ノブ24の回転角に応じた変位だけ移動する。
自在継手45は、移動体8と合焦レンズ保持部17とを接続する。自在継手45(ユニバーサルジョイント)は、球状部45aと、球状部45aと嵌め合わされる受け部45bと、球状部45aから棒状に延びる軸部45cとを含む。受け部45bは、移動体8においてX方向に延びる部分の−X方向の端部に設けられる。軸部45cは、鏡筒5に設けられる開口部21の内側を通って、鏡筒5の内側まで延びている。軸部45cは、球状部45aに対して反対側の部分が合焦レンズ保持部17と固定される。このように、合焦レンズ保持部17は、自在継手45および移動体8を介して合焦軸23と接続される。合焦レンズ保持部17は、合焦軸23がY方向に移動することにより、自在継手45からY方向の力を受けて、Y方向に移動する。
図3の説明に戻り、光軸変更部9は、一対の鏡筒5の間に配置され、一対の鏡筒5の少なくとも一端の間隔を変更させる方向に鏡筒5を回転させる。また、光軸変更部9は、合焦部7と鏡筒5との間に配置され、合焦レンズ14の移動と連動して鏡筒5を移動させ、光学系2Lの光軸3Lの向きを光学系2Lの合焦位置に応じて変更する。光軸変更部9は、上記した移動体8の移動により鏡筒5を移動させ、光軸3Lの向きを変更する。すなわち、移動体8の移動により、合焦部7が光学系2Lの合焦位置を調整するとともに、光軸変更部9が光軸3Lの向きが変更する。光軸変更部9は、接眼レンズ13のうち最も視点に近い(目側)のレンズ部材13a内から接眼レンズ13の射出瞳位置までの間(レンズ部材13aの端面13c上、射出瞳面上を含む)のいずれかの位置の回転中心C1の周りで、鏡筒5を回転(回転移動、回動)させる。回転中心C1は、レンズ部材13aのうち最も視点に近い端面13c上に設定される。光軸変更部9を合焦部7と一対の鏡筒5との間に配置することにより、双眼鏡1の左眼用の光学系の光軸と右眼用の光学系の光軸とを精度よく調整することが可能になるとともに、双眼鏡1の高さ方向(+Z方向、−Z方向)の寸法を小さく抑えられる。したがって、光軸変更部9は、一対の鏡筒5の端部のうち、視点に近い端部の間隔をほぼ保持し、視点と反対側の端部の間隔を変更させる方向に鏡筒5を回転させている。
光軸変更部9は、取り付け部材27を含む。取り付け部材27(図5(A)〜図5(C)参照)は、鏡筒5とボディ6とを接続する。取り付け部材27は、XZ平面と平行な断面の形状がL字状である。取り付け部材27は、XY平面に平行な下面を有する底部27aと、YZ平面に平行な側面を有する側部27bとを有する。ボディ6には定盤部材28が設けられ、取り付け部材27は、底部27aの下面が定盤部材28の上面に接して配置される。定盤部材28はボディ6と一体的に形成されていてもよいし、接着やねじ止めによりボディ6に固定されていてもよい。ここで、ボディ6は定盤部材28を介して取り付け部材27を支持するともいえる。取り付け部材27の底面27aと定盤部材28の上面とは一対の摺動面を形成する。底部27aの下面および定盤部材28の上面は、それぞれ、所定の平面度(粗度が所定値以下)に形成される。取り付け部材27は、その底部27aが定盤部材28の上面と接した状態で滑り移動することで、定盤部材28と接して左右方向に相対的に移動可能である。なお、取り付け部材27は、ベアリングを介して定盤部材28と接続されることで、定盤部材28と相対移動可能でもよい。取り付け部材27(図5(B)参照)は、その側部27bが鏡筒5に接続される。側部27bは、締結部材29により鏡筒5に固定される。鏡筒5は、取り付け部材27と固定されていることにより、取り付け部材27と一体的に移動する。また、一対の摺動面は合焦部7と光学系2Lの光軸3Lとを含む面に沿って滑り移動されることが好ましい。これにより双眼鏡1の左眼用の光学系の光軸と右眼用の光学系の光軸とを精度よく調整することが可能になる。
取り付け部材27は、図3に示す複数の第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)により移動経路が定められる。第1ガイド部31a、第1ガイド部31bは、それぞれ、回転中心C1を中心とする円弧状(円周の一部)である。第1ガイド部31aは、第1ガイド部31bよりも視点側(+Y方向)に配置される。第1ガイド部31aは、自在継手45に対して+X方向に配置され、第1ガイド部31bは、自在継手45に対して−X方向に配置される。取り付け部材27は、複数の第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)により移動経路が定められるので、移動時の移動精度がよい。なお、第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)の数は、任意に選択され、例えば3以上でもよい。
第1ガイド部31aは、取り付け部材27の+Y方向の端部に配置される。第1ガイド部31aは、第1ピン32aと、第1ピン32aと嵌め合わされる第1溝部33a(スリット部)とを含む。第1ピン32aは、定盤部材28に設けられ、定盤部材28の上面から+Z方向に突出する円柱状の部材である。第1溝部33aは、取り付け部材27に形成される凹部である。第1溝部33aは、取り付け部材27を貫通する孔部であるが、有底の凹部でもよい。第1溝部33aは、第1ピン32aを挿通可能である。第1溝部33aの概形は、所定の幅を有する円弧帯状(円環の一部)である。第1溝部33aは、その両端部のそれぞれにおいて、第1ピン32aとほぼ同じ直径の半円状であり、両端部の間において、幅が均一な曲線帯状である。第1溝部33aの幅方向の中心線は、回転中心C1を中心とする円周の一部である。第1ピン32aの中心軸は、第1溝部33aの幅方向の中心線上に配置される。取り付け部材27は、第1溝部33aの内壁が第1ピン32aの外面に接した状態を維持しながら、第1溝部33a内の第1ピン32aの位置が変化するように移動可能である。第1ピン32aの直径および第1溝部33aの幅は、例えば、第1溝部33aの内壁が第1ピン32aの外面に沿ってガタつきなく移動可能なように設定される。
第1ガイド部31bは、取り付け部材27の−Y方向の端部に配置される。第1ガイド部31bは、第1ガイド部31aと同様の構成であり、第1ガイド部31aと共通する説明については適宜省略あるいは簡略化する。第1ガイド部31bは、第1ピン32bと、第1ピン32bと嵌め合わされる第1溝部33b(スリット部)とを含む。第1ピン32bは、第1ピン32aと同様の構造であり、定盤部材28(図5(A)参照)から+Z方向に突出する円柱状である。第1ピン32bは、定盤部材28において第1ピン32aと異なる位置に設けられる。第1溝部33bは、第1ガイド部31aと同様に、その内壁が第1ピン32bに接して移動可能である。第1溝部33bの概形は、所定の幅を有する円弧帯状(円環の一部)である。第1溝部33bの幅方向の中心線は、回転中心C1を中心とする円周の一部であり、この円周の直径が第1溝部33aと異なる。
このような第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)は、取り付け部材27の移動経路を、回転中心C1を中心とした円弧状に規定する。取り付け部材27は、第1ガイド部31aおよび第1ガイド部31bにガイドされ、光学系2Lの光軸3Lに対する左右方向においてボディ6の中心側(例、中心軸4側)に、回転中心C1の周りで回転する。取り付け部材27の回転に伴って、鏡筒5が回転中心C1の周りで回転し、鏡筒5に支持されている光学系2Lも回転中心C1の周りで回転する。なお、取り付け部材27は、中心軸4の方向に回転しなくともよく、例えば、左右の光軸3L、3Rを含む面(例、図2のXY平面に平行な面)に垂直、かつ中心軸4を含む面(例、中心軸4を通りYZ平面に平行な面)に関して左右の光軸3L、3Rが対称となるように、左眼用の光学系2Lと右眼用の光学系2Rとで対物レンズ12が互いに接近する方向に回転すればよい。取り付け部材27は、例えば、光軸3L、3Rに沿って視点から離れるにつれて光軸3Lと光軸3Rとの間隔が狭くなるように、回転してもよい。
第1ガイド部31aの第1ピン32aは、望遠モード(図3の状態)において、第1溝部33aにおける+X方向の端部と接する。図3の符号Paは、望遠モードにおける第1ピン32aと第1溝部33aとの接触位置である。また、望遠モードにおいて、第1ガイド部31bの第1ピン32bは、第1溝部33bにおける+X方向の端部と接する。図3の符号Pbは、望遠モードにおける第1ピン32bと第1溝部33bとの接触位置である。接触位置Paと接触位置Pbとを結ぶ線L1は、望遠モードにおける光学系2Lの光軸3Lと平行である。
本実施形態において、光軸変更部9は弾性体43を含み、弾性体43は、取り付け部材27に対して、中心軸4から離れる方向(−X方向)の力を加える。すなわち、弾性体43は、取り付け部材27を鏡筒5側に押し付ける。弾性体43は、取り付け部材27と定盤部材28との接触面の摩擦力を上回る力を、取り付け部材27に加える。これにより、接触位置Paにおいて第1溝部33aの+X方向の端部と第1ピン32aとを押し合わされ、接触位置Pbにおいて、第1溝部33bの+X方向の端部と第1ピン32bとが押し合わされる。弾性体43は、第1ガイド部31aよりも視点に近い側に配置される。弾性体43は、例えば巻線ばねであり、ボディ6に設けられるピン44に取り付けられ、その一端側がボディに固定され、その他端側が取り付け部材27に固定される。
本実施形態において、光学系2Lの光軸3Lの回転角は、光学系2Lの合焦位置に応じた量に設定される。第2ガイド部(第2ガイド部37a、第2ガイド部37)は、移動体8の移動と連動して、取り付け部材27を所定の移動経路に沿って移動させる。取り付け部材27は、第2ガイド部(第2ガイド部37a、第2ガイド部37b)により移動経路が規定され、Y方向における移動体8の移動量に応じた移動量だけX方向に移動する。
第2ガイド部37aおよび第2ガイド部37bは、移動体8の下面側に、中心軸4と平行な方向(Y方向)に並んで設けられる。第2ガイド部37aは、自在継手45の+X方向に設けられる。第2ガイド部37bは、第2ガイド部37aに対して−Y方向に設けられる。第2ガイド部37aは、第2ピン38と、第2ピン38と嵌め合わされる第2溝部40とを含む。図5(C)に示すように、第2ピン38は、移動体8に設けられ、移動体8の下面から−Z方向に延びる円柱状である。第2溝部40は、取り付け部材27に設けられた貫通孔である。第2ピン38は、第2溝部40に挿通される。また、第2ピン38は、ボディ6を貫通する溝部39にも挿通される。
図3に示すように、ボディ6に設けられた溝部39は、光学系2Lの光軸3Lと平行に直線的に延びるスリット状である。合焦位置の調整時に、第2ピン38は、溝部39に沿ってY方向に移動する。第2溝部40は、第1部41および第2部42を含む。第1部41は、望遠モードにおいて、第2ピン38と接する部分である。第1部41は、光学系2Lの光軸3Lと平行に直線帯状に延びるスリット状である。第2ピン38は、望遠モードにおける合焦位置の調整時に第1部41と平行に移動し、第1部41の内壁(取り付け部材27)に対してX方向の力をほぼ与えない。そのため、取り付け部材27は、望遠モードにおける合焦位置の調整時に、X方向にほぼ移動しない。
また、第2部42は、近距離モードにおいて第2ピン38と接する部分である。第2部42は、第1部41から、光学系2Lの光軸3Lに対する左右方向(−X方向)に折れ曲がって帯状に延びるスリット状である。第2部42は、+Y方向に向かうにつれて中心軸4から離れるように、Y方向に対して傾斜している。第2ピン38は、第2部42がY方向に対して傾斜しているので、第2部42と接してY方向に移動する際に、第2部42の内壁に対してX方向の力を与える。この力により、取り付け部材27は、第1ガイド部31aおよび第2ガイド部31bに規定された移動経路に沿って、回転中心C1の周りで回転する。鏡筒5は、取り付け部材27の回転により回転中心C1の周りで回転し、鏡筒5に保持された光学系2Lも回転中心C1の周りで回転する。
このように、光学系2Lの光軸3Lの向きは、取り付け部材27の回転角により定まり、取り付け部材27の回転角は、第2部42のY方向に対する傾きおよび第2ピン38のY方向の位置により定まる。ここで、第2ピン38のY方向の位置は、光学系2Lの合焦位置に応じた合焦レンズ14のY方向の位置により定まるので、光学系2Lの光軸3Lの向きを、光学系2Lの合焦位置と連動して調整することができる。光学系2Lの光軸3Lの向きは、ユーザの輻輳角を減らすように設定されるが、そのレベルは任意に設定される。
本実施形態において、光軸変更部9は付与部(付与部35a、付与部35b)を含み、付与部35aおよび付与部35bは、取り付け部材27とボディ6とを互いに引き寄せる方向に、力を付与する。付与部35aおよび付与部35bは、例えば磁石(永久磁石、電磁石)を含み、磁力により力を付与する。付与部35aは、取り付け部材27の+Y方向の端部に設けられる。付与部35bは、取り付け部材27の−Y方向の端部に設けられる。付与部35aは、付与部35bと同様の構成である。以下、付与部35bを代表的に説明し、付与部35aの説明を適宜省略あるいは簡略化する。
付与部35b(図5(B)参照)は、定盤部材28との間に取り付け部材27を挟むように、配置される。付与部35bは、取り付け部材27の上面側に固定される。定盤部材28は、付与部35bから磁力を受ける金属部36を含む。
金属部36は、例えば、鉄(マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系(二相系))等の強磁性体材料で形成される。金属部36は、例えば防錆剤や防錆めっき等の表面処理により、酸化が抑制されている。金属部36の酸化が抑制されていると、酸化による磁力の低下が抑制される。防錆メッキの処理は、例えば、ニッケルテフロンメッキ等のテフロン樹脂(テフロンは登録商標)を含浸したメッキを金属部36の母材表面に付与する処理を含む。また、金属部36は、その形成材料がマルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系(二相系)等の強磁性体のステンレスから選択されることにより、酸化が抑制されてもよい。
取り付け部材27と定盤部材28は、付与部35bと金属部36との間の磁力により、互いに接近する方向の力を受けて密着する。これにより、取り付け部材27は、定盤部材28から浮き上がることが抑制される。したがって、取り付け部材27に接続された鏡筒5のZ方向の移動が抑制され、鏡筒5に支持された光学系2Lの光軸3Lの上下方向の移動が抑制される。なお、付与部35bは、取り付け部材27と定盤部材28とが外力などで閾値以下の距離だけ離間した場合に、取り付け部材27と定盤部材28とが再度密着するレベルの磁力を発生する。これにより、取り付け部材27が外力などにより定盤部材28から浮き上がった場合でも、磁力により、取り付け部材27と定盤部材28とが密着した状態に復帰する。
取り付け部材27と定盤部材28との接触面は、取り付け部材27が定盤部材28上を容易に滑り、取り付け部材27がスムーズに移動できるように摩擦が低減されている。例えば、定盤部材28の表面が金属部36である場合、取り付け部材27のうち少なくとも、定盤部材28(金属部36)と接触する部分(下面)は、樹脂で形成される。すなわち、付与部35bは、樹脂を介して定盤部材28(金属部36)に力を付与する。この樹脂は、例えば、四フッ化エチレン樹脂、ポリアセタール樹脂等でよい。取り付け部材27は、その全体が樹脂で形成されてもよいし、その一部(例、表面、下面)のみが樹脂で形成されていてもよい。
取り付け部材27とボディ6(例、定盤部材28)との摩擦係数は、例えば0.4以下である。取り付け部材27と定盤部材28との摩擦係数を0.4以下にするには、例えば、取り付け部材27の表面(表層)と定盤部材28の表面(表層)のうち、一方を四フッ化エチレン樹脂またはポリアセタール樹脂で形成し、他方を四フッ化エチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、又はアルミニウム等で形成すればよい。
なお、金属部36は、定盤部材28の全体に設けられてもよいし、定盤部材28の一部に設けられてもよい。例えば、金属部36は、Z方向から見た場合に付与部35bと重なる領域のみに配置されてもよい。また、取り付け部材27が金属製であり、定盤部材28が樹脂製でもよく、この場合、付与部35bは、取り付け部材27との間に定盤部材28を挟むように配置される。また、付与部35bは、磁力以外の力(例、弾性力)により、取り付け部材27と定盤部材28とを互いに接近させるものでもよい。例えば、付与部35bは、バネなどの弾性体により力を付与してもよい。
なお、取り付け部材27とボディ6(例、定盤部材28)との摩擦は、取り付け部材27と定盤部材28以外の接触面において低減されていてもよい。例えば、第1ガイド部において、第1溝部(第1溝部33a、第1溝部33b)の内壁と第1ピン(第1ピン32a、第1ピン32b)との摩擦係数が0.4以下でもよい。第1溝部の内壁と第1ピンとの摩擦を低減するには、上記した取り付け部材27の形成材料と定盤部材28の形成材料との組み合わせを、適用すればよい。また、第2ガイド部において、第2溝部40の内壁と第2ピン38との摩擦係数が0.4以下でもよい。第2溝部の内壁と第2ピンとの摩擦を低減するには、上記した取り付け部材27の形成材料と定盤部材28の形成材料との組み合わせを、適用すればよい。
ところで、取り付け部材27とボディ6(例、定盤部材28)とを磁力により接近させる場合、取り付け部材27と定盤部材28との間隔が外力などにより大きくなると、取り付け部材27と定盤部材28とを引き寄せる力が弱くなる。そのため、取り付け部材27と定盤部材28との間隔が閾値よりも大きくなると、取り付け部材27と定盤部材28とが離れた状態から接触した状態に復帰しなくなる。本実施形態において、双眼鏡1は、取り付け部材27とボディ6との間隔の上限を規制する規制部10を備える。
規制部10は、第2ピン38の下方の端部に設けられる係止部材10a(図5(C)参照)を含む。係止部材10aは、ボディ6に設けられる溝部39に対して、ボディ6の外側に設けられる。係止部材10aは、その外寸が溝部39の幅よりも大きく、第2ピン38(移動体8)が+Z方向に浮き上がることを抑制する。そのため、取り付け部材27のZ方向の位置の上限が移動体8の下面により規定され、取り付け部材27とボディ6(定盤部材28)との間隔の上限が規定される。係止部材44は、移動体8が上方に移動することを規制する。なお、規制部10は、上記の構成に限定されず、例えば、取り付け部材27を上方から下方に付勢する弾性体を含んでもよい。また、規制部10は、第1溝部33aの幅よりも大きな係止部材が第1ピン32に設けられ、取り付け部材27が上方に移動するのを規制することで、取り付け部材27とボディ6との間隔の上限を規定するものでもよい。
次に、双眼鏡1の動作について説明する。まず、図3を参照しつつ、望遠モードにおける双眼鏡1の動作を説明する。望遠モードにおいて合焦位置を調整する際に、ユーザは合焦ノブ24を回転させる。合焦ノブ24を回転させると、合焦軸23が中心軸4と平行な方向に移動し、移動体8も中心軸4と平行な方向に移動する。移動体8の移動に伴って、合焦レンズ保持部17および合焦レンズ14は、中心軸4と平行な方向に移動し、光学系2Lの合焦位置は、合焦レンズ14の位置に応じた合焦位置へ調整される。合焦レンズ14が移動する際に、第2ガイド部37aの第2ピン38は、第2溝部40の第1部41と接触しながらY方向と平行に移動し、取り付け部材27に作用しない。したがって、第1ガイド部31aにおいて、第1ピン32aと第1溝部33aの内壁とが接触位置Paで接触し、かつ第1ピン32bと第1溝部33bの内壁とが接触位置Pbで接触した状態が維持される。よって、光学系2Lの光軸3Lは、中心軸4と平行な状態に維持される。
次に、近距離モードにおける双眼鏡1の動作を説明する。図6は近距離モードにおける双眼鏡1を上方から見た断面図である。図7は、近距離モードにおける双眼鏡1を示す断面斜視図である。
近距離モードにおいて合焦位置を調整する動作は、遠距離モードと同様である。ここでは、光学系2Lの光軸3Lの向きを変更する動作について説明する。近距離モードにおいて、移動体8が視点に近づく方向(+Y方向)へ移動すると、第2ガイド部37aの第2ピン38は、ボディ6に設けられた溝部39に沿って、第2溝部40の第2部42と接触しながら+Y方向へ移動する。第2ピン38は、+Y方向へ移動する際に第2部42の内壁に+X方向の力を与え、取り付け部材27は、第1ガイド部31aおよび第2ガイド部31bにより定められた移動経路に沿って移動し、回転中心C1の周りで回転する。したがって、取り付け部材27に接続された鏡筒5が回転中心C1の周りで回転し、鏡筒5に支持された光学系2Lも回転中心C1の周りで回転する。よって、光学系2Lの光軸3Lの向きは、視点から離れるにつれて中心軸4に近づく方向に変更される。移動体8と合焦レンズ保持部17とが自在継手45で接続する場合、近距離モードにおいて、移動体8の移動方向(中心軸4と平行な方向)と、合焦レンズ保持部17の移動方向(光学系2Lの光軸3L方向)とが平行でない場合においても、移動体8及び合焦レンズ保持部17はスムーズに移動する。
ここで、鏡筒5の回転中心について説明する。図8は、回転中心を変更した場合の光軸の比較を示す図である。図8(A)において、回転中心C2は、接眼レンズ13のうち最も視点に近いレンズ部材13aに対して視点の反対側である。回転中心C2は、接眼レンズ13のうち視点から最も遠いレンズ部材13bよりも、視点から遠い(接眼レンズ13に対して視点の反対側)の位置である。図8(B)において、回転中心C1は、接眼レンズ13のうち最も視点に近いレンズ部材13aに位置する。図8(C)において、鏡筒5の回転中心C3は、接眼レンズ13の射出瞳位置に位置する。図8(D)において、回転中心C4は、接眼レンズ13の射出瞳位置(図8(C)の回転中心C3)と観察者の瞳位置とを一致させた状態における観察者の眼球中心に位置する。
図8(A)に示すように、回転中心C2が接眼レンズ13に対して視点の反対側に位置する場合、望遠モードから近距離モードに変更する際に、光学系2の光軸3の向きは、観察者の瞳位置が開散する方向(中心軸4から外側へ離れる方向)に変化する。また、眼幅PDは、望遠モードから近距離モードに変更の際に広がり、近距離モードから望遠モードに変更の際に狭まるため、モードの変化毎に図2に示す機構による眼幅PDの再調整が必要となる。また、目当て部22(図4参照)のサイズは、図8に示す他の回転中心の場合と比較して、相対的に大きくなる。一方、鏡筒5を回転させる機構のサイズは、図8に示す他の回転中心の場合と比較して、相対的に小型になる。
また、図8(B)に示すように、回転中心C1が接眼レンズ13の最も視点に近いレンズ部材13a内(例、端面13c上)に位置する場合、望遠モードから近距離モードに変更する際に、光学系2Lの光軸3Lの向きは、観察者の瞳位置が開散する方向にずれる。このずれ量は、図8(A)と比較して小さい。また、望遠モード観察から近距離モード(又はその逆)に変更の際に、眼幅PDは変化しない或いは変化量が僅かであるため、眼幅PDの再調整を必要としない。従って、観察時の操作性が非常によい。また、図8(B)の構成において目当て部22(図4参照)のサイズは、望遠モードのみの双眼鏡と同等でよい。一方、鏡筒5を回転させる機構のサイズは、図8(A)に示す回転中心の場合と比較して相対的に中型になる。なお、厳密に言えば、回転中心位置C1が接眼レンズ13のうち最も視点に近いレンズ部材13aの視点側の面(端面13c)の中心に位置する場合において、望遠モード観察から近距離モード(又はその逆)に変更の際の眼幅PDの変化量はゼロである。
また、図8(C)に示すように、回転中心C3が接眼レンズ13の瞳位置である場合、望遠モードから近距離モードに変更する際に、光学系2Lの光軸3Lの向きは、観察者が裸眼で対象物を観察する視線と一致する方向になる。これは観察者の眼に負担をかけず、観察者の眼にとって最も好ましい状態である。また、眼幅PDは、図8の他の回転位置の場合と比較して僅かに狭くなるが、眼幅PDの変更を必要とする変化量ではない。眼幅PDが僅かに狭くなるため、目当て部22(図4参照)のサイズは、図8(B)に示す回転中心の場合と比較して僅かに大きくてもよい。また、鏡筒5を回転させる機構のサイズは、図8(B)と比較して僅かに大きくなる。
また、図8(D)に示すように、回転中心C4が眼球中心である場合、望遠モードから近距離モードに変更する際に、光学系2Lの光軸3Lの向きは、観察者の瞳位置が輻輳(収斂)する方向にずれる。また、眼幅PDは、図8(C)と比較して狭くなる。眼幅PDは、望遠モードから近距離モードに変更の際に狭まり、近距離モードから望遠モードに変更の際に広がるため、モードの変化毎に図2に示す機構による眼幅PDの再調整が必要となる。また、目当て部22(図4参照)のサイズは、図8に示す他の回転中心の場合と比較して相対的に大きくなる。また、鏡筒5を回転させる機構のサイズは、図8に示す他の回転中心の場合と比較して相対的に大型になる。
以上のように、望遠モードから近距離モードに変更する際の眼幅PDおよび観察者の瞳位置の観点から、回転中心(例、回転中心C1、回転中心C3)の位置は、接眼レンズ13のうち最も視点に近いレンズ部材13a内から接眼レンズ13の射出瞳位置までの間に設定されることが好ましいといえる。また、回転中心(例、回転中心C1、回転中心C3)が接眼レンズ13のうち最も視点に近いレンズ部材13a内から接眼レンズ13の射出瞳位置までの間に設定されると、目当て部22の大型化を避けることができる。なお、図8(A)、(C)、(D)に示す回転中心C2、C3、C4とした構成では、光軸変更部9は、一対の鏡筒5の端部のうち、視点に近い端部の間隔、及び、視点と反対側の端部の間隔の双方を変更させる方向に鏡筒5を回転させている。
本実施形態において、双眼鏡1は、対物レンズ12、接眼レンズ13、及び対物レンズ12から接眼レンズ13までの光路に配置される合焦レンズ14を含む光学系2と、光学系2を保持する鏡筒5と、鏡筒を支持するボディ6と、合焦レンズ14を光学系2の光軸方向に移動させ、光学系2の合焦位置を調整する合焦部7と、合焦レンズ14の移動と連動して鏡筒5を移動させ、光学系2の光軸の向きを光学系の合焦位置に応じて変更する光軸変更部9と、を備え、光軸変更部9は、鏡筒5とボディ6とを接続し、光学系2の光軸3に対する左右方向のボディ6側に回転可能な取り付け部材27と、取り付け部材27とボディ6とを互いに引き寄せる方向に力を付与する付与部と、を備える。この場合、付与部により取り付け部材27の位置を規制することができ、光軸をユーザの視点に対して、上下左右方向に精度よく調整可能である。なお、双眼鏡1において、規制部10、移動体8、第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)、第2ガイド部(第2ガイド部37a、第2ガイド部37b)、及び弾性体43の少なくとも1つは、設けられなくてもよいし、上記の実施形態と異なるものでもよい。
また、本実施形態において、双眼鏡1は、対物レンズ12、接眼レンズ13、及び対物レンズ12から接眼レンズ13までの光路に配置される合焦レンズ14を含む光学系2と、光学系2を保持する鏡筒5と、鏡筒を支持するボディ6と、合焦レンズ14を光学系2の光軸方向に移動させ、光学系2の合焦位置を調整する合焦部7と、合焦レンズ14の移動と連動して鏡筒5を移動させ、光学系2の光軸の向きを光学系2の合焦位置に応じて変更する光軸変更部9と、を備え、光軸変更部9は、接眼レンズ13内の回転中心C1の周りで、光学系2の光軸3に対する左右方向のボディ6側に鏡筒5を回転させる。この場合、図8に示したように、光軸をユーザの視点に対して、上下左右方向に精度よく調整可能である。なお、双眼鏡1は、取り付け部材27、規制部10、移動体8、第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)、第2ガイド部(第2ガイド部37a、第2ガイド部37b)、弾性体43、及び付与部35の少なくとも1つは、設けられなくてもよいし、上記の実施形態と異なるものでもよい。
また、本実施形態において、双眼鏡1は、対物レンズ12、接眼レンズ13、及び対物レンズ12から接眼レンズ13までの光路に配置される合焦レンズ14を含む光学系2と、光学系2を保持する鏡筒5と、鏡筒を支持するボディ6と、合焦レンズ14を光学系2の光軸方向に移動させ、光学系2の合焦位置を調整する合焦部7と、合焦レンズ14の移動と連動して鏡筒5を移動させ、光学系2の光軸の向きを光学系2の合焦位置に応じて変更する光軸変更部9と、合焦レンズ14とともに光学系2の光軸方向に移動し、第2ガイド部(第2ガイド部37a、第2ガイド部37b)により移動経路が定められる移動体8と、を備え、光軸変更部9は、鏡筒5とボディ6とを接続する取り付け部材27を含み、第2ガイド部(第2ガイド部37a、第2ガイド部37b)は、移動体8に設けられる第2ピン38と、取り付け部材27に設けられ第2ピン38と嵌め合わされる第2溝部40とを含む。この場合、移動体8の移動経路が第2ガイド部に定められるので、光軸をユーザの視点に対して、上下左右方向に精度よく調整可能である。なお、双眼鏡1において、規制部10、第1ガイド部(第1ガイド部31a、第1ガイド部31b)、弾性体43、及び付与部35の少なくとも1つは、設けられなくてもよいし、上記の実施形態と異なるものでもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図9は、第2実施形態に係る双眼鏡1を上方から見た断面図である。本実施形態の双眼鏡1は、光学系2Lの光軸3Lに対する左右方向および上下方向のそれぞれの方向において、鏡筒5とボディ6との相対位置を位置調整部46により調整可能である。位置調整部46は、例えば偏心カムを利用した機構により鏡筒5の位置を調整し、鏡筒5に保持された光学系2Lの光軸3Lの向きを調整可能である。位置調整部46は、例えば、双眼鏡1の製造時に光学系2Lの光軸3Lの位置を微調整することに利用される。本実施形態において、左右一対の光学系2(左眼用の光学系2L、右眼用の光学系2R)、鏡筒5、合焦部7、移動体8、規制部10及び光軸変更部9は、第1実施形態と同様であるが、第1実施形態と異なってもよい。
本実施形態のボディ6は、位置調整部46を介して鏡筒5を支持する。位置調整部46は、取り付け部材27と、第1回転部材47と、第2回転部材51とを含む。取り付け部材27は、鏡筒5とボディ6とを接続する。取り付け部材27は、ボディ6と接して左右方向に相対的に移動可能である。第1回転部材47は、取り付け部材27とボディ6との接続部分に設けられ、ボディ6に対して取り付け部材27の左右方向の位置を調整することに利用される。また、取り付け部材27は、鏡筒5と接して上下方向に相対的に移動可能である。第1回転部材47は、取り付け部材27と鏡筒5との接続部分に設けられ、取り付け部材27に対する鏡筒5の上下方向の位置を調整することに利用される。
図10は、第1回転部材47を拡大して示す図である。図10(A)〜図10(C)には、それぞれ、第1回転部材47の回転角が異なる状態を示した。また、図10(A)〜図10(C)には、それぞれ、+Z方向から見た平面図、−Y方向から見た断面図、及び+X方向から見た断面図を示した。
図10(A)に示すように、第1回転部材47は、嵌合軸48と、偏心軸49と、を有する。嵌合軸48は、円柱状であり、ボディ6の定盤部材28に回転可能に支持される。嵌合軸48は、Z方向に平行な回転中心C5を中心として回転可能に支持される。偏心軸49は、嵌合軸48の上に設けられる。偏心軸49は、円柱状(円盤状)であり、その中心軸がXY平面において回転中心C5とずれている。取り付け部材27には、第1貫通孔50が設けられており、偏心軸49の外周面は、第1貫通孔50の内壁と接している。偏心軸49の外周面は、左右方向(X方向)の両端部(XZ面の断面参照)で第1貫通孔50の内壁と接しており、Y方向の両端部(YZ面の断面参照)で第1貫通孔50の内壁から離れている。
図10(A)の状態では、X方向において、偏心軸49の中心と第1貫通孔50の中心とがほぼ一致しており、Y方向において、偏心軸49の中心と第1貫通孔50の中心とがずれている。図10(B)は、第1回転部材47を、図10(A)の状態から時計回りを正として90°回転した状態である。この状態において、偏心軸49の+X方向の端部は、図10(A)の状態よりも+X方向に移動し、取り付け部材27を+X方向に移動させる。また、図10(C)は、第1回転部材47を、図10(A)の状態から時計回りを正として−90°回転した状態である。この状態において、偏心軸49の−X方向の端部は、図10(A)の状態よりも−X方向に移動し、取り付け部材27を−X方向に移動させる。ここでは、第1回転部材47を図10(A)の状態から±90°回転させた例を示したが、取り付け部材27は、第1回転部材47の回転角に応じた移動量でX方向に移動する。
図9に示した第2回転部材51は、第1回転部材47と同様の機構により、鏡筒5を取り付け部材27に対して上下方向に移動させる。第2回転部材51は、嵌合軸53と、偏心軸54とを有する。嵌合軸53は、鏡筒5に回転可能に設けられる。偏心軸54は、取り付け部材27に設けられた第2貫通孔52に挿通される。偏心軸54の外面は、Z方向において第2貫通孔52の内壁と接し、X方向において第2貫通孔52の内壁から離れている。偏心軸54の中心は、嵌合軸52の中心とずれており、嵌合軸52を回転させると偏心軸54の外面が第2貫通孔52の内壁をZ方向に押すことにより、その反作用として鏡筒5がZ方向に移動する。本実施形態のように、左右方向の位置調整を行う機構(例、第1回転部材47)と、上下方向の位置調整を行う機構(例、第2回転部材51)とを分けると、左右方向の位置と上下方向の位置とを独立して調整可能になり、位置調整を効率よくかつ高精度に行うことができる。以上のように、本実施形態の双眼鏡1は、光軸をユーザの視点に対して、上下左右方向に精度よく調整可能である。なお、双眼鏡1は、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた形態でもよい。
なお、第2回転部材51及び第2貫通孔52は、複数設けられていてもよい。また、第2回転部材51及び第2貫通孔52は、図9等に示すものに限定されない。例えば、第2回転部材51が鏡筒5に設けられる第2貫通孔52を通り、取り付け部材27に回転可能に支持されてもよい。また、第2回転部材51はなくてもよい。また、第2貫通孔52はなくてもよい。
1・・・双眼鏡、2、2L、2R・・・光学系、3、3L、3R・・・光軸、4・・・中心軸、5・・・鏡筒、6・・・ボディ、7・・・合焦部、8・・・移動体、9・・・光軸変更部、10・・・規制部、12・・・対物レンズ、13・・・接眼レンズ、14・・・合焦レンズ、27・・・取り付け部材、31a、31b・・・第1ガイド部、32、32a、32b・・・第1ピン、33a、33b・・・第1溝部、35、35a、35b・・・付与部、36・・・金属部、37a、37b・・・第2ガイド部、38a、38b・・・第2ピン、40、40a、40b・・・第2溝部、41・・・第1部、42・・・第2部、43・・・弾性体、45・・・自在継手、46・・・位置調整部、47・・・第1回転部材、50・・・第1貫通孔、51・・・第2回転部材、52・・・第2貫通孔、C1・・・回転中心、L1・・・線、Pa、Pb・・・接触位置

Claims (15)

  1. 光学系を含む一対の鏡筒と、
    前記一対の鏡筒の間に配置され、前記光学系を該光学系の光軸方向に移動させる合焦部と、
    前記一対の鏡筒の少なくとも一端の間隔を変更させる方向に前記鏡筒を回転させる一対の光軸変更部と、
    前記合焦部と前記光学系、及び、前記合焦部と前記光軸変更部とをそれぞれ接続する移動体と、を備え、
    前記合焦部は、前記移動体を移動させて前記光学系を前記光軸方向に移動させるとともに、前記移動体の移動にともない、前記光軸変更部を駆動して前記鏡筒を回転させる、双眼鏡。
  2. 前記移動体は、前記一対の鏡筒の中心軸に沿って移動可能であり、
    前記移動体の移動により、前記鏡筒を回転させる、請求項1に記載の双眼鏡。
  3. 前記光軸変更部は、前記一対の鏡筒のそれぞれと前記合焦部との間に配置される、請求項1又は請求項2に記載の双眼鏡。
  4. 前記光学系の前記光軸方向の移動により、前記光学系の合焦位置及び倍率の少なくとも一方を調整する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の双眼鏡。
  5. 前記光学系は、前記一対の鏡筒内に設けられるレンズ保持部に保持され、
    前記移動体は、前記レンズ保持部に固定された自在継手と接続される、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の双眼鏡。
  6. 前記光軸変更部は、前記合焦部と前記光学系の前記光軸とを含む面に沿って前記鏡筒を回転させる、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の双眼鏡。
  7. 前記光軸変更部は、前記光学系を構成するレンズのうち最も視点に近い前記レンズから前記光学系の射出瞳位置までの間のいずれかの位置を回転中心として前記鏡筒が回転するように、前記鏡筒の移動を規制する第1ガイド部を有する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の双眼鏡。
  8. 光学系を含む一対の鏡筒と、
    前記一対の鏡筒の間に配置され、前記一対の鏡筒の少なくとも一端の間隔を変更させる方向に前記鏡筒を回転させる一対の光軸変更部と、
    前記一対の鏡筒の間に配置され、前記光学系をともに移動させて、前記光学系の合焦位置を調整する合焦部と、
    前記一対の鏡筒を支持するボディを有し、前記光軸変更部は、
    前記合焦部と前記鏡筒とを接続し、前記ボディの一面または前記ボディに固定された部材の一面に対し滑り移動する摺動面を含む取り付け部材と、
    前記摺動面と、前記ボディまたは前記部材の一面とを互いに引き寄せる方向に力を付与する付与部と、を含み、
    前記光軸変更部は、前記摺動面に沿って前記鏡筒を回転させる、双眼鏡。
  9. 前記ボディは前記取り付け部材を介して前記鏡筒を支持する、請求項8に記載の双眼鏡。
  10. 前記光軸変更部は、前記光学系を構成するレンズのうち最も視点に近い前記レンズから前記光学系の射出瞳位置までの間のいずれかの位置を回転中心として前記鏡筒が回転するように、前記鏡筒の移動を規制する第1ガイド部を有し、
    前記第1ガイド部は、前記取り付け部材に設けられる第1溝部および前記ボディに固定され前記第1溝部に嵌め合わされる第1ピンを含む、請求項8又は請求項9に記載の双眼鏡。
  11. 前記光軸変更部は、前記第1溝部の一端部と前記第1ピンとを押し合わせるように前記取り付け部材に力を加える弾性体を含む、請求項10に記載の双眼鏡。
  12. 前記第1溝部の内壁と前記第1ピンとの摩擦係数が0.4以下である、請求項10又は請求項11に記載の双眼鏡。
  13. 前記一対の鏡筒の中心軸に沿って移動する移動体であって、該移動体の移動により前記光学系を構成するレンズを前記光学系の光軸方向に移動させる移動体と、
    前記移動体の移動と連動して前記取り付け部材を所定の移動経路に沿って移動させる第2ガイド部と、を備え、
    前記第2ガイド部は、前記移動体に設けられる第2ピンと、前記取り付け部材に設けられ前記第2ピンと嵌め合わされる第2溝部とを含む、請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の双眼鏡。
  14. 前記第2溝部は、前記光学系の前記光軸方向と平行な第1部と、前記光学系の前記光軸に対する左右方向に前記第1部から曲がって延びる第2部とを含む、請求項13に記載の双眼鏡。
  15. 前記移動体は、自在継手により前記レンズと接続される、請求項13又は請求項14に記載の双眼鏡。
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