(第1実施形態)
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の第1実施形態について説明する。この明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技店などの島設備に固定される設置枠12と、該設置枠12に対して開閉が可能に軸支された搭載枠13と、を備えている。搭載枠13は、各種の遊技部品を搭載するための枠である。搭載枠13は、パチンコ遊技機10に搭載された遊技部品を保護するための保護ガラス14を備えている。なお、図1において、保護ガラス14は、一部を残して図示が省略されているが、実際には搭載枠13の開口部13aの全体を覆っている。パチンコ遊技機10は、搭載枠13の前面側に、発射ハンドル15を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル15の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。
パチンコ遊技機10は、搭載枠13の前面側に、装飾ランプ16を備えている。装飾ランプ16は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を行う。パチンコ遊技機10は、搭載枠13の前面側に、スピーカ17を備えている。スピーカ17は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を行う。
パチンコ遊技機10は、略四角板状の部材である遊技盤20を備えている。この実施形態の遊技盤20は、透明なアクリル板であり、遊技盤20の背後にある各種の遊技部品を遊技者が視認可能である。例えば、遊技盤20は、表面にキャラクタや風景といった所定の絵柄が付されたベニヤ板であってもよい。遊技盤20は、搭載枠13に組み付けられている。遊技盤20は、前面側に、遊技球が流下(転動)する遊技領域21を備えている。遊技盤20の表面20bは、遊技領域21を区画する後壁面となる。保護ガラス14の後面は、遊技領域21を区画する前壁面となる。遊技盤20は、遊技領域21の略中央に、遊技盤20の厚さ方向に貫通する開口部20aを備えている。
図2に示すように、遊技盤20は、第1レール22を備えている。第1レール22は、遊技球を案内する案内面として、遊技盤20の左下部分から右上部分に向かって延びており、且つ左上方向に向かって膨らむ円弧面を有する部材である。第1レール22の先端部22aは、遊技盤20における右上部分に配置されている。遊技盤20は、第2レール23を備えている。第2レール23は、遊技球を案内する案内面として、遊技盤20の右上部分から下部分に向かって延びており、且つ右下方向に向かって膨らむ円弧面を有する部材である。レール22,23は、金属製の帯状部材を円弧状に屈曲させることによって構成されていてもよく、上記遊技球の案内面を有する板状部材により構成されていてもよい。この実施形態において、遊技領域21は、遊技盤20の前面がレール22,23によって区画されることによって、形成されている。即ち、レール22,23は、遊技領域21を囲っており、遊技領域21の外郭を構成している。
また、遊技盤20は、第1レール22の内側に、第3レール24を備えている。第3レール24は、遊技盤20の左下部分から左上部分に向かって、且つ第1レール22に沿って延びている円弧状の部材である。遊技盤20は、発射ハンドル15の操作によって発射された遊技球が遊技領域21へと向かって通過する発射通路21bを備えている。発射通路21bは、第1レール22と第3レール24との間の空間である。遊技盤20は、第3レール24の先端部に、逆流防止弁24aを備えている。
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル25を備えている。情報表示パネル25は、遊技盤20のうち、遊技領域21の外側であって、且つ遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示パネル25では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が表示により報知される。
情報表示パネル25は、特別図柄表示部25aを備えている。特別図柄表示部25aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に特別図柄を確定停止表示させる特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、図柄を確定的に停止表示することを、「図柄を導出する」と示す場合がある。特別図柄表示部25aにて導出が可能な特別図柄には、大当り図柄と、はずれ図柄とが少なくともある。この実施形態では、内部抽選(所謂、大当り抽選)に当選すると、特別図柄変動ゲームにおいて大当り図柄が導出されたのち、該大当りの特別図柄変動ゲームの終了後に、大当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、大当り遊技は、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって極めて有利な状態である。
情報表示パネル25は、特別保留表示部25bを備えている。特別保留表示部25bは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている特別図柄変動ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の特別図柄変動ゲームの回数を特別保留数と示す。例えば、特別保留数の最大値は4である。
情報表示パネル25は、普通図柄表示部25cを備えている。普通図柄表示部25cは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲームを表示する。普通図柄表示部25cに導出が可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とが少なくともある。この実施形態では、内部抽選(所謂、普通図柄の当り抽選)に当選すると、普通図柄変動ゲームにおいて普通当り図柄が導出されたのち、該普通当りの普通図柄変動ゲームの終了後に、普通当り遊技が付与される。普通当り遊技は、遊技者が賞球の払出し条件と、特別図柄変動ゲームの始動条件と、を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。この実施形態のパチンコ遊技機10では、賞球の払出し条件が成立すると、賞球として遊技球が払い出される。
情報表示パネル25は、普通保留表示部25dを備えている。普通保留表示部25dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通図柄変動ゲームの回数を認識可能に表示する。また、情報表示パネル25は、右打ち表示部25eを備えている。右打ち表示部25eは、遊技球の発射強度に関する情報(この実施形態では、右打ち情報)を表示する。なお、上述した複数の表示部は、同じ情報表示パネル25にある必要はなく、この実施形態とは異なる部分に別々に設けられていてもよい。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21の略中央に、センター枠26を備えている。センター枠26は、開口部26aを備えており、その全体が枠状の部材である。センター枠26は、各種のキャラクタなどを模した装飾が施されていてもよい。センター枠26は、単一の部材として構成されていてもよく、複数の部材を組み合わせて環状に構成されていてもよい。センター枠26は、遊技者から見たときに、センター枠26の開口部26aと遊技盤20の開口部20aとが重なった状態で、遊技盤20に組み付けられている。
また、センター枠26は、開口部26aの下縁部において、左右方向に沿って延びているステージ27を備えている。ステージ27は、遊技球を左右方向に沿って転動させる。センター枠26は、遊技領域21のうち、センター枠26よりも左側の領域を流下する遊技球を、ステージ27へと案内するワープ路28を備えている。
センター枠26は、開口部26aの下縁部において左右方向に沿って延びている第1区画壁29を備えている。第1区画壁29は、ステージ27の後端部から上方へ向かって延びている板状の後壁板29aと、該後壁板29aの上端部から前方(遊技者側)へ向かって延びている天板29bと、を備えている。第1区画壁29は、遊技領域21内において、遊技球がステージ27上を転動する領域と開口部26aとを区画している。第1区画壁29は、ステージ27を転動する遊技球が跳ね上がって開口部26aの内部に侵入することを抑制する。
また、センター枠26は、第2区画壁30を備えている。第2区画壁30は、開口部26aのうち左下部分から右下部分に向かって延びており、且つ上方に向かって膨らむ円弧状の部分である。第2区画壁30は、前方に向かって突出している壁状の部分である。第2区画壁30は、遊技領域21内において、遊技球が流下する領域と開口部26aとを区画している。第2区画壁30は、遊技領域21を流下する遊技球が開口部26aの内部に侵入することを抑制する。
センター枠26の開口部26aは、第1区画壁29及び第2区画壁30によって、遊技球の直径以上の隙間を設けることなく、全周にわたって囲われている。したがって、この実施形態において、発射ハンドル15の操作によって発射された遊技球は、遊技領域21のなかでも、上述したレール22〜24と、区画壁29,30とによって挟まれた空間内を流下するようになっている。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置31を備えている。例えば、演出表示装置31は、液晶ディスプレイである。演出表示装置31は、センター枠26の開口部26aを介して、遊技者が表示領域を視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置31は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した絵柄を表示する演出(以下、表示演出と示す)を行う。例えば、演出表示装置31は、表示演出の1つとして、演出図柄を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームを実行可能である。また、演出図柄変動ゲームでは、リーチ演出や予告演出といった表示演出が行われる場合がある。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の下方において、遊技領域21に開口している第1始動入賞口33を備えている。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口33に入賞した遊技球を検知する第1始動センサを備えている(図示しない)。なお、この明細書において「入賞」とは、遊技球が入賞口へ入球することである。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の下方において、遊技領域21に開口している第2始動入賞口34を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口34に入賞した遊技球を検知する第2始動センサを備えている(図示しない)。この実施形態では、第1,第2始動センサによって遊技球が検知されると、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、第1,第2始動センサによって遊技球が検知されると、賞球の払出し条件が成立する。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口34を開閉する普通可変部材35を備えている。普通可変部材35は、遊技球が第2始動入賞口34に入賞し易い開状態と、遊技球が第2始動入賞口34に入賞し難い、又は入賞できない閉状態と、に動作可能である。普通可変部材35は、上述した普通当り遊技において開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の右上方において、遊技領域21に開口している非特定大入賞口36を備えている。非特定大入賞口36は、所謂上アタッカである。パチンコ遊技機10は、非特定大入賞口36に入賞した遊技球を検知する一般センサSE1を備えている。例えば、一般センサSE1は、非特定大入賞口36に入賞した遊技球を機外へと排出するための通路に配設されている。一般センサSE1によって遊技球が検知されると、賞球の払出し条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、非特定大入賞口36を開閉する非特定可変部材37を備えている。非特定可変部材37は、所謂大入賞口扉である。非特定可変部材37は、非特定大入賞口36に遊技球が入賞可能な開状態と、非特定大入賞口36に遊技球が入賞不能な閉状態と、に動作可能である。非特定可変部材37は、大当り遊技において開状態に動作される。パチンコ遊技機10は、非特定可変部材37を動作させるためのアクチュエータとして、例えばソレノイドなどを備えている(図示しない)。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうちセンター枠26の右下に、特定大入賞口ユニット40を備えている。特定大入賞口ユニット40は、遊技領域21の右下隅に配設されている。ここで、遊技盤20は、特定大入賞口ユニット40を挿通させた状態で取り付けるための取付け孔20cを備えている(図4(b)に示す)。特定大入賞口ユニット40は、その一部を取付け孔20cに挿通させた状態で、遊技盤20に組み付けられている。特定大入賞口ユニット40は、遊技盤20に組み付けられた状態において、遊技領域21に開口している特定大入賞口41を備えている。特定大入賞口41は、所謂Vアタッカである。この実施形態において、特定大入賞口41は、左右方向に沿って延びている四角形の開口部である。この実施形態の特定大入賞口41は、遊技領域21内において遊技盤20の表側に開口している特別入賞口に相当する。
特定大入賞口ユニット40は、特定大入賞口41を開閉する開閉部材としての特定可変部材42を備えている。特定可変部材42は、所謂大入賞口扉である。特定可変部材42は、前方に傾動して特定大入賞口41を開放することにより、遊技球が特定大入賞口41に入賞できる状態と、遊技盤20の表面20bに沿って略直立して特定大入賞口41を閉鎖することにより、遊技球が特定大入賞口41に入賞できない状態と、に動作可能である。以下の説明では、特定可変部材42が特定大入賞口41を開いている状態を、開放状態ST1と示し、特定可変部材42が特定大入賞口41を閉じている状態を、閉鎖状態ST2と示す。特定可変部材42は、大当り遊技において開放状態ST1に動作される。この実施形態において、特定大入賞口ユニット40は、内部における遊技球の通路に特徴があり、その詳細については後述する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右方において、遊技球が通過(入球)可能なゲート38を備えている。ゲート38は、遊技球の流下方向における非特定大入賞口36と特定大入賞口41との間にある。この実施形態では、遊技球がゲート38を通過すると、普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。パチンコ遊技機10は、アウト口39を備えている。この実施形態では、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球は、アウト口39から機外へと排出される。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口33,34,36,41とは異なる入賞口を備えていてもよい。また、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
次に、特定大入賞口ユニット40について詳しく説明する。
最初に、特定大入賞口ユニット40の外部構造について説明する。
図3、図4(a)、及び図4(b)に示すように、特定大入賞口ユニット40は、遊技盤20の表面20bに沿って配置される取付け板43を備えている。取付け板43は、左右方向に沿って延びている略四角である板状の部材である。取付け板43は、特定大入賞口ユニット40が遊技盤20に取り付けられた状態において、遊技領域21の後壁面の一部を構成している。即ち、遊技盤20の表面20bと、取付け板43の表面43aとは、平行又は略平行である。取付け板43は、例えばネジといった取付け部材を用いて固定するための取付け部44を1つ又は複数備えている。この実施形態の取付け板43は、3つの取付け部44を備えている。
特定大入賞口41は、取付け板43において、左右方向に沿って延びるように、且つ前方に向かって開口している。特定可変部材42は、特定大入賞口41の下縁部に沿って左右の側方へとそれぞれに延びる一対の回動軸42a,42aを備えている。特定可変部材42は、回動軸42a,42aを中心として、前後方向に回動が可能に軸支されている。特定大入賞口ユニット40は、取付け板43の後面とつながる部分であって、取付け板43から後方へ突出している略四角箱状の第1収容部45を備えている。第1収容部45は、特定大入賞口ユニット40の外装の一部を構成している。第1収容部45は、取付け板43と一体に形成されていてもよく、別体に形成されたものを組み立てて形成されていてもよい。
特定大入賞口ユニット40は、第1収容部45に収容されている第1ソレノイド46を備えている。第1ソレノイド46は、図示しない連結部材を介して、特定可変部材42に連結されている。第1ソレノイド46は、連結部材を介して動力を伝達することにより、特定可変部材42を開放状態ST1と閉鎖状態ST2とに動作させる。なお、第1ソレノイド46は、例えばモータなどのように、異なる種類のアクチュエータであってもよい。
特定大入賞口ユニット40は、取付け板43のうち右側部分に繋がっており、且つ下方に向かって延びている略四角箱状の第2収容部47を備えている。第2収容部47は、特定大入賞口ユニット40の外装の一部を構成している。第2収容部47は、取付け板43と一体に形成されていてもよく、別体に形成されたものを組み立てて形成されていてもよい。第2収容部47は、取付け板43の表面43aを基準としたときに、該表面43aよりも前方(遊技者側)に突出している突出部48を備えている。突出部48は、閉鎖状態ST2に動作されている特定可変部材42の表面42bよりも、前方(遊技者側)に突出している。さらに、突出部48は、遊技盤20の表面20bよりも、前方(遊技者側)に突出している。突出部48は、例えばネジといった取付け部材を用いて固定するための取付け部44を1つ又は複数備えている。この実施形態の取付け板43は、1つの取付け部44を備えている。
突出部48は、突出部48の前面49aを構成している前板49を備えている。突出部48の前面49aは、保護ガラス14の内面14aに近接している(図4(b)に示す)。この明細書において、「近接している」と示す場合、部分と部分との離間距離が遊技球の直径の1倍未満であることを意図している。前面49aは、各種の装飾が施された飾り面である。この実施形態では、例えば、英字の「V」を模した絵柄49bが印刷されている。詳しくは後述するが、絵柄49bは、遊技者から見たときに、突出部48の内部に設けられた通路のうち、遊技球が通過することによって特典が付与される付与条件が成立することとなる部分と重なっている。即ち、絵柄49bは、遊技球が通過することによって特典が付与される付与条件が成立することとなる部分を示す情報である。この情報は、特定領域の位置を認識可能に指示する情報であって、特定領域に関する特定情報に相当する。なお、特定情報の表示は、印刷による表示である必要はなく、例えば、立体的な造形であってもよく、所定の表示装置により表示されてもよい。また、この実施形態において、前面49aは平坦な面であるが、所定の造形が施されていてもよい。
突出部48の右面50及び下面51は、特定大入賞口ユニット40が遊技盤20に組み付けられた状態において、第2レール23に近接している。したがって、この実施形態において、突出部48の上面52と左面52aとは、遊技領域21の外郭の一部を構成している。上面52は、左下がりで傾斜している。即ち、遊技領域21を流下して上面52に到達した遊技球は、左方向へと案内される。左方向は、上面52による遊技球の案内方向D1となる。また、上面52は、前後方向に沿って延びる微細な突起が案内方向D1に沿って並んでいる。
前板49の上端部は、上面52よりも上方へ向かって突出していることにより、案内壁53を構成している。案内壁53は、その後面53aに、1又は複数の突起部53bを備えている。また、取付け板43は、表面43aのうち、案内壁53と対向する部分に、1つ又は複数の突起部43bを備えている。この実施形態では、案内方向D1に沿って、突起部43bと突起部53bとが交互に突出している。したがって、上面52を通過する遊技球は、突起部43b,53bに接触することで、球威が減殺されつつ、その挙動に変化が与えられる。
また、第2収容部47は、取付け板43の表面43aを基準としたときに、該表面43aよりも後方に埋没している埋没部55を備えている。埋没部55は、閉鎖状態ST2に動作されている特定可変部材42の表面42bよりも、後方に突出している。さらに、埋没部55は、遊技盤20の表面20bよりも、後方に突出している。即ち、第1収容部45及び埋没部55は、特定大入賞口ユニット40が遊技盤20に組み付けられた状態において、遊技盤20に埋没している。埋没部55は、遊技盤20の裏側において、図示しない配線を纏めるためのフック55aを1つ又は複数備えている(図4(b)に示す)。
ここで、特定大入賞口ユニット40のうち、少なくとも前板49は、透明又は半透明の材料から形成されている。即ち、この実施形態の特定大入賞口ユニット40では、前板49を介して内部を視認可能である。なお、特定大入賞口ユニット40のうち、前板49を除いた部分は、透明又は半透明の材料から形成されていてもよく、不透明の材料から形成されていてもよい。この実施形態では、取付け板43、第1収容部45、及び第2収容部47は、例えばポリカーボネートなどのように、透明な材料から形成されている。
次に、特定大入賞口ユニット40の内部構造について説明する。
図5及び図6に示すように、特定大入賞口ユニット40は、特定大入賞口41に繋がる通路であって、特定大入賞口41から後方へ向かって延びる第1通路としての受入れ通路57を備えている。受入れ通路57は、特定大入賞口41に入球した遊技球を最初に受け入れる。受入れ通路57は、第1収容部45の内部に形成されている。受入れ通路57は、左右方向に沿って延びる直方体状の空間である。受入れ通路57は、遊技盤20の表面20b、及び閉鎖状態ST2における特定可変部材42の表面42bよりも後方にある。受入れ通路57の下面57aは、右下がりで傾いている。したがって、遊技球は、受入れ通路57によって後方へと案内されつつ右方へと向かう案内方向D2に案内される。
特定大入賞口ユニット40は、受入れ通路57の右端部に繋がる通路であって、下方向に向かって延びている流下通路58を備えている。流下通路58は、第1収容部45の内部に形成されている。また、流下通路58を流通する遊技球の流通方向と直交する仮想平面で切断したと仮定したときに、流下通路58の断面は、2球以上の遊技球が並ばない大きさと形状である。
流下通路58は、遊技盤20の表面20b、及び閉鎖状態ST2における特定可変部材42の表面42bよりも後方にある。特定大入賞口ユニット40は、流下通路58を通過する遊技球を検知する一般センサSE2を備えている。受入れ通路57から流下通路58に流入した遊技球は、一般センサSE2を通過するように、下方向である案内方向D3に向かって案内される。この実施形態では、特定大入賞口41に入賞した遊技球は、全て一般センサSE2によって検知される。一般センサSE2によって遊技球が検知されると、賞球の払出し条件が成立する。
特定大入賞口ユニット40は、流下通路58に繋がる通路であって、前方(遊技者側)に向かって屈曲する第2通路としての屈曲通路60を備えている。屈曲通路60は、第2収容部47のなかでも埋没部55の内部に形成されている。また、屈曲通路60を流通する遊技球の流通方向と直交する仮想平面で切断したと仮定したときに、屈曲通路60の断面は、2球以上の遊技球が並ばない大きさと形状である。
特定大入賞口ユニット40は、屈曲通路60の底面60aに、屈曲通路60の後壁面60bから前方へ向かって延びる2本のリブ61,61を備えている。リブ61,61は、屈曲通路60のうち、流下通路58による遊技球の案内方向D3の延長線上に設けられている。そして、リブ61,61の上面は、前下がりで傾いているとともに、滑らかなアール面である。したがって、流下通路58から屈曲通路60に流入した遊技球は、前方向(遊技者側)である案内方向D4に向かって案内される。
特定大入賞口ユニット40は、屈曲通路60の前方に繋がる通路であって、複数の通路(この実施形態では2つの通路)に分岐する分岐点となる分岐部62を備えている。分岐部62の後壁面には、屈曲通路60の開口部60cが開口している。分岐部62は、第2収容部47のなかでも突出部48の内部に形成されている。
特定大入賞口ユニット40は、分岐部62に繋がる通路であって、下方へと延びている第3通路としての特定通路63を備えている。特定通路63は、第2収容部47のなかでも突出部48の内部に形成されている。分岐部62と特定通路63の上下方向に沿った合算の長さは、遊技球の直径の例えば10倍以下であり、好ましくは7倍以下であり、より好ましくは5倍以下である。また、特定通路63を流通する遊技球の流通方向と直交する仮想平面で切断したと仮定したときに、特定通路63の断面は、2球以上の遊技球が並ばない大きさと形状である。
分岐部62の下面には、特定通路63の開口部63aが開口している。ここで、この実施形態の特定通路63の開口部63aは、正面から見たときに、分岐部62における屈曲通路60の開口部60cの下方に開口している。また、この実施形態の特定通路63の開口部63aは、上方から見たときに、分岐部62における屈曲通路60の開口部60cの前方に一直線に並んでいる。
特定大入賞口ユニット40は、特定通路63の底面63cに、特定通路63の前壁面63bから後方へと向かって延びる2本のリブ64,64を備えている。リブ64,64は、特定通路63のうち、開口部63aから流入した遊技球の流通方向の延長線上に設けられている。そして、リブ64,64の上面は、後下がりで傾いているとともに、滑らかなアール面である。したがって、特定通路63に流入した遊技球は、下方へと向かったのちに後方へと向かう案内方向D5に案内される。
また、特定大入賞口ユニット40は、特定通路63のうち開口部63aの下方であって、該開口部63aと近接した位置に、特定通路63を通過する遊技球を検知する特定センサSE3を備えている。この実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中に特定センサSE3によって遊技球が検知されると、大当り遊技の終了後に特典として遊技者に有利な有利遊技状態が付与される。特定通路63において、特定センサSE3が配設された位置は、遊技者から見たときに、前述の絵柄49bと重なる位置である。
この実施形態において、特定通路63のうち特定センサSE3がある部分は、特定部40aに相当する。即ち、特定部40aは、特定通路63にある。また、特定センサSE3は、特定部40aを通過した遊技球を検知する検知手段に相当する。前述のように、第2収容部47のうち少なくとも前板49は、内部を視認可能となるように、透明又は半透明の材料から形成されている。したがって、この実施形態では、第2収容部47のうち特定部40aがある部分は、該特定部40aを視認可能に構成されている。
特定大入賞口ユニット40は、分岐部62に繋がる通路であって、分岐部62の側方(この実施形態では左側方)において下方へと向かって延びている分岐通路としての非特定通路65を備えている。即ち、非特定通路65は、特定部40aよりも遊技球の流下(流通)方向における上流側において分岐している。非特定通路65は、第2収容部47のなかでも突出部48の内部に形成されている。
非特定通路65の上下方向に沿った長さは、遊技球の直径の例えば10倍以下であり、好ましくは7倍以下であり、より好ましくは5倍以下である。この実施形態では、非特定通路65の上下方向に沿った長さは、分岐部62と特定通路63の上下方向に沿った合算の長さと同一又は略同一である。なお、非特定通路65の上下方向に沿った長さは、分岐部62と特定通路63の上下方向に沿った合算の長さとは異なる長さであってもよい。また、非特定通路65を流通する遊技球の流通方向と直交する仮想平面で切断したと仮定したときに、非特定通路65の断面は、2球以上の遊技球が並ばない大きさと形状である。
特定大入賞口ユニット40は、非特定通路65の底面65aに、非特定通路65の前壁面から後方へと向かって延びる2本のリブ66,66を備えている。リブ66,66は、分岐部62から流入した遊技球の流通方向の延長線上に設けられている。そして、リブ66,66の上面は、後下がりで傾いているとともに、滑らかなアール面である。したがって、非特定通路65に流入した遊技球は、下方へと向かったのちに後方へと向かう案内方向D5に案内される。
また、特定大入賞口ユニット40は、非特定通路65に、非特定通路65を通過する遊技球を検知する非特定センサSE4を備えている。この実施形態のパチンコ遊技機10では、一般センサSE2によって検知された遊技球の個数N1と、特定センサSE3及び非特定センサSE4によって検知された遊技球の合算個数N2と、を管理することにより、特定大入賞口ユニット40の内部に遊技球が滞留しているか否かを特定することができる。例えば、パチンコ遊技機10は、個数N1から合算個数N2を減算して算出された個数(滞留個数)が3個以上である場合に、特定大入賞口ユニット40の内部に遊技球が滞留していると判定するとよい。
この実施形態において、特定通路63(特定部40a)と非特定通路65とは、遊技盤20の表面20bよりも前方(遊技者側)に突出している。特に、この実施形態では、前後方向における特定通路63及び非特定通路65の全体は、遊技盤20の表面20bよりも前方(遊技者側)に突出している。なお、特定通路63及び非特定通路65は、前後方向における一部が遊技盤20の表面20bよりも前方に突出し、残部が遊技盤20の表面20bよりも後方に埋没していてもよい。
また、異なる観点によれば、この実施形態において、特定通路63(特定部40a)と非特定通路65とは、特定可変部材42が特定大入賞口41を閉じている閉鎖状態ST2において、特定可変部材42の表面42bよりも前方(遊技者側)に突出している。この実施形態において、非特定通路65は、その全体が非特定部40bに相当する。なお、特定通路63及び非特定通路65は、前後方向における一部が特定可変部材42の表面42bよりも前方に突出し、残部が特定可変部材42の表面42bよりも後方に埋没していてもよい。また、特定通路63と非特定通路65とは、遊技盤20の表面20bの面方向に沿って並んでいる。より具体的には、特定通路63と非特定通路65とは、遊技盤20の表面20bの面方向のうち、左右方向に沿って並んでおり、且つ上下方向に沿って平行に延びている。
特定大入賞口ユニット40は、分岐部62において、特定通路63の開口部63aの上方であって、該開口部63aと近接した位置に、分岐部62に流入した遊技球を特定通路63と非特定通路65とに振り分ける振分部材68を備えている。振分部材68は、左右方向に沿って延びる板状の部材であって、左下がりで傾斜している上面68aを備えている。特定大入賞口ユニット40は、振分部材68の収容部69を備えている。
振分部材68は、後方へ向かって動作することにより収容部69に収容された状態となる。この状態において、振分部材68は、分岐部62の内部に突出しておらず、遊技球が分岐部62から特定通路63へと流入可能となるように、開口部63aを開放する(以下、特定状態SP1と示す)。振分部材68は、前方へ向かって動作することにより、収容部69に収容されていない状態となる。この状態において、振分部材68は、分岐部62の内部に突出しており、遊技球が分岐部62から特定通路63へと流入不能となるように、開口部63aを閉鎖する(以下、非特定状態SP2と示す)。
特定大入賞口ユニット40は、第2収容部47に収容されている第2ソレノイド70を備えている。第2ソレノイド70は、図示しない連結部材を介して、振分部材68に連結されている。第2ソレノイド70は、連結部材を介して動力を伝達することにより、振分部材68を特定状態SP1と非特定状態SP2とに動作させる。なお、第2ソレノイド70は、例えばモータなどのように、異なる種類のアクチュエータであってもよい。
そして、特定通路63及び非特定通路65は、遊技球を特定大入賞口ユニット40から機外へと排出するための通路と接続されている。この実施形態において、受入れ通路57、流下通路58、屈曲通路60、分岐部62、特定通路63、及び非特定通路65は、特別入賞口としての特定大入賞口41に入賞した遊技球を案内する案内通路を構成する。この実施形態において、取付け板43、第1収容部45、及び第2収容部47は、案内通路を形成する通路部材に相当する。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、内部抽選(大当り抽選)において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り抽選に当選する可能性が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動入賞口34に入賞する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。高ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口34に入賞する確率が高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通図柄変動ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材35の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材35の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における普通可変部材35の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別図柄変動ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。なお、複数種類の大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。即ち、この実施形態において、大当り図柄は、遊技者に付与する特典を定めた大当りの種類に相当する。
大当り遊技では、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われたのち、大入賞口36,41の何れかを開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口36,41の何れかは、予め定めた上限個数の遊技球が入賞する第1条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2条件のうち何れかの条件が成立する迄の間にわたって開放される。ラウンド遊技では、所定の演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10における遊技性について説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技領域21において、遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を備えている。この実施形態では、センター枠26の左側を通ってアウト口39へと至る第1経路R1と、センター枠26の右側を通ってアウト口39へと至る第2経路R2と、が形成されている。
第1経路R1には、第1始動入賞口33がある。第2経路R2には、非特定大入賞口36、ゲート38、特定大入賞口41、及び第2始動入賞口34がある。遊技球の発射強度のうち、遊技球が第1経路R1を流下するように発射される発射強度は、第1発射強度に相当し、遊技球が第2経路R2を流下するように発射される発射強度は、第2発射強度に相当する。この実施形態において、第1発射強度で遊技球を発射することは、所謂「左打ち」であり、第2発射強度で遊技球を発射することは、所謂「右打ち」である。
そして、低ベース状態において、遊技球が右打ちされた場合には、第2経路R2を流下する遊技球がゲート38を通過しても、第2始動入賞口34へ遊技球が入球し難く、且つ第1始動入賞口33へも入球し難い。その一方で、低ベース状態において、遊技球が左打ちされた場合には、第1経路R1を流下する遊技球が少なくとも第1始動入賞口33へ入賞し得る。一方、高ベース状態において、遊技球が右打ちされた場合、第2経路R2を流下する遊技球がゲート38を通過することにより、第2始動入賞口34へと遊技球が容易に入球する。また、大当り遊技では、遊技球を右打ちしなければ、非特定大入賞口36や特定大入賞口41に遊技球を入賞させることができない。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図7に示すように、パチンコ遊技機10は、機裏側に、主制御基板80を備えている。主制御基板80は、CPU(処理手段)と、メモリ(記憶手段)と、を備えている。メモリは、CPUによる処理結果に関するデータを記憶できる。メモリは、CPUに所定の処理を行わせるためのプログラムを記憶している。主制御基板80は、所定の処理を行い、該処理の結果に応じて制御情報としての制御信号(制御コマンド)を出力する。主制御基板80は、情報表示パネル25、センサSE1〜SE4、及び各種のアクチュエータ(ソレノイド46,70)と接続されている。主制御基板80は、情報表示パネル25や、各種のアクチュエータを駆動させたり、センサSE1〜SE4から遊技球の検知信号を取り込んだりすることができるように構成されている。
パチンコ遊技機10は、機裏側に、副制御基板90を備えている。副制御基板90は、CPU(処理手段)と、メモリ(記憶手段)と、を備えている。メモリは、CPUによる処理結果に関するデータを記憶できる。メモリは、CPUに所定の処理を行わせるためのプログラムを記憶している。副制御基板90は、主制御基板80が出力する制御信号に基づき所定の処理を行う。副制御基板90は、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置31と接続されている。例えば、副制御基板90は、装飾ランプ16による発光演出、スピーカ17による音声演出、及び演出表示装置31による表示演出を実行させるための処理を行う。副制御基板90は、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置31を駆動できるように構成されている。
次に、主制御基板80が行う処理について説明する。
主制御基板80は、始動入賞口33,34に入賞した遊技球が図示しない第1,第2始動センサにより検知されたことを契機として乱数を取得するとともに、該乱数を用いて大当り抽選を行う。主制御基板80は、大当り抽選の結果に基づいて特別図柄表示部25aを制御し、特別図柄変動ゲームを実行させる。主制御基板80は、大当り抽選に当選した場合、特別図柄変動ゲームにおいて大当り図柄を導出させる一方で、大当り抽選に当選していない場合、特別図柄変動ゲームにおいてはずれ図柄を導出させる。なお、主制御基板80は、大当り抽選に当選した場合には、特別図柄変動ゲームにおいて導出させる大当り図柄を、乱数を用いた抽選により決定する。この実施形態において、特別図柄の大当り図柄には、特定図柄と、非特定図柄と、が含まれている。また、主制御基板80は、特別図柄変動ゲームの開始に伴って、演出図柄変動ゲームの実行を指示する制御情報としてゲーム実行コマンドを生成し、副制御基板90に出力する。
主制御基板80は、大当り抽選に当選した場合、特別図柄変動ゲームにおいて大当り図柄を導出させたのち、大当り遊技を付与する制御を行う。この実施形態において、主制御基板80は、特定図柄を決定した場合、特定大当り遊技を付与する制御を行う一方で、非特定図柄を決定した場合、非特定大当り遊技を付与する制御を行う。
具体的に、主制御基板80は、何れの大当り遊技であっても、予め定めた特定のラウンド遊技(例えば、5回目のラウンド遊技)において、特定大入賞口41が開放されるように、特定可変部材42用の第1ソレノイド46を制御する。ここで、主制御基板80は、特定大当り遊技における特定のラウンド遊技では、第1時間(例えば、25秒)を上限時間として特定大入賞口41を開放させる。主制御基板80は、非特定大当り遊技における特定のラウンド遊技では、第1時間よりも短い第2時間(例えば、0.1秒)を上限時間として特定大入賞口41を開放させる。第2時間は、実質的に遊技球が入球不能な時間に設定するとよい。なお、主制御基板80は、特定大入賞口41に入賞した遊技球が特定通路63に流入可能となるように、振分部材68用の第2ソレノイド70を制御する。主制御基板80は、大当り遊技中、特定通路63に流入した遊技球が特定センサSE3にて検知されると、所定の演出(後述するV入賞演出)の実行を指示する制御情報としてV演出コマンドを生成し、副制御基板90に出力する。特定通路63に流入した遊技球が特定センサSE3にて検知されることは、所謂V入賞である。
また、主制御基板80は、何れの大当り遊技であっても、特定のラウンド遊技とは異なる非特定のラウンド遊技(例えば、1回目〜4回目、及び6回目〜16回目のラウンド遊技)において、非特定大入賞口36が開放されるように、非特定可変部材37用の図示しないアクチュエータを制御する。ここで、主制御基板80は、何れの大当り遊技であっても、非特定のラウンド遊技において、第3時間(例えば、25秒)を上限時間として非特定大入賞口36を開放させる。なお、第3時間は、第1時間と同じ時間であってもよく、異なる時間であってもよい。なお、主制御基板80は、オープニング演出の実行を指示する制御情報や、エンディング演出の実行を指示する制御情報を生成し、副制御基板90に出力してもよい。
そして、主制御基板80は、大当り遊技が終了すると、該大当り遊技中に遊技球が特定センサSE3によって検知されたか否かに応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態を制御する。即ち、主制御基板80は、大当り遊技中に遊技球が特定センサSE3によって検知されている場合、大当り遊技の終了後に、高ベース状態と、遊技者に有利な有利遊技状態としての高確率状態とを付与する。その一方で、主制御基板80は、大当り遊技中に遊技球が特定センサSE3によって検知されていない場合、大当り遊技の終了後に、高ベース状態と、低確率状態と、を付与する。即ち、主制御基板80は、V入賞が発生していない場合には、有利遊技状態としての高確率状態を付与しない。したがって、主制御基板80は、特定センサSE3により遊技球が検知されたことを条件に特典を付与する特典付与手段として機能する。
次に、副制御基板90が行う処理について説明する。
副制御基板90は、ゲーム実行コマンドを入力すると、演出表示装置31を制御して演出図柄変動ゲームを実行させる。副制御基板90は、主制御基板80から入力した制御情報に基づいて、大当り遊技中に演出表示装置31を制御し、オープニング演出、ラウンド演出、及びエンディング演出を実行させる。
また、図2に示すように、副制御基板90は、大当り遊技中、主制御基板80からV演出コマンドを入力すると、演出表示装置31を制御し、特定センサSE3によって遊技球が検知されたこと、即ち、今回の大当り遊技の終了後に有利遊技状態として高確率状態が付与されることを報知するV入賞演出を実行させる。例えば、V入賞演出は、英字の「V」を模した画像Gvを演出表示装置31に表示する態様により行われる。したがって、パチンコ遊技機10において、遊技者は、V入賞演出を視認することにより、V入賞の発生を確定的に認識し得る。
次に、上記のように構成したパチンコ遊技機10の作用について説明する。
図5に示すように、特定大入賞口41は、大当り遊技中の特定のラウンド遊技において、特定可変部材42が開放状態ST1に動作され、開放される。遊技領域21を流下する遊技球は、特定可変部材42の内面に受け止められるとともに、特定大入賞口41へと案内され、該特定大入賞口41へと入球する。特定大入賞口41を通過した遊技球は、受入れ通路57に流入し、該受入れ通路57によって後方へ向かって案内されつつ、さらに右方へと案内される(案内方向D2)。遊技球は、受入れ通路57から流下通路58へと流入すると、下方へ向かって案内される(案内方向D3)。
遊技球は、流下通路58から屈曲通路60へと流入すると、遊技者側となる前方へ向かって案内される(案内方向D4)。この実施形態において、受入れ通路57→流下通路58→屈曲通路60の順で遊技球が通過する間、該遊技球は、遊技盤20の表面20bよりも後方を流通することになる。換言すれば、遊技球は、特定可変部材42が閉鎖状態ST2に動作されていると仮定したときに、特定可変部材42の表面42bよりも後方を流通する。
そして、遊技球は、屈曲通路60を通過して分岐部62へと流入すると、それまでとは一転して、遊技盤20の表面20bよりも前方(遊技者側)にある空間へと到達する。前述のように、この実施形態の第2収容部47は、透明又は半透明の材料から形成されており、内部にある屈曲通路60、分岐部62、特定通路63、及び非特定通路65を視認可能である。したがって、遊技者は、遊技球が屈曲通路60を通過して分岐部62へと至るときに、遊技球が奥方から手前へと迫り出てくるかのように視認できる。
そして、遊技球は、振分部材68が特定状態SP1に動作されておれば、分岐部62から特定通路63へと流入し、特定センサSE3によってV入賞が検知される。したがって、前板49に付された絵柄49bに注視する遊技者は、遊技球が奥方から迫り出てきたのち、特定部40aを通過するように落下する様子を視認することができる。即ち、今回の大当り遊技の終了後に、特典となる有利遊技状態(高確率状態)が付与される条件が成立する瞬間を視認できる。このとき、演出表示装置31では、V入賞演出が実行される。したがって、特典を獲得できることを認識できた遊技者に対し、さらにその興趣を向上させることができる。
その一方で、遊技球は、振分部材68が非特定状態SP2に動作されておれば、分岐部62から非特定通路65へと流入し、特定センサSE3によって検知されることなく、機外へと排出されることとなる。したがって、この実施形態において、遊技者は、遊技球が分岐部62へと流入してきた瞬間に、振分部材68が特定状態SP1に動作されているか否か、即ちV入賞が発生するか否かに注目できる。
したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、次の効果を奏する。
(1)この実施形態によれば、特定通路63のうち少なくとも特定部40aは、特定大入賞口41を開閉する特定可変部材42の表面42bよりも、遊技者側に突出している。このため、特定大入賞口41に入賞した遊技球が、特定大入賞口41を開閉する特定可変部材42の表面42bよりも、遊技者側へと突出した特定部40aを通過するというように、遊技球の挙動に意外性を与え、遊技者の興趣を向上できる。
(2)この実施形態によれば、特定大入賞口41に入賞した遊技球は、受入れ通路57によって後方へと案内されたのち、屈曲する屈曲通路60を経て、特定可変部材42の表面42bよりも遊技者側に突出する特定通路63へと至る。このため、遊技者に分り易く、遊技球の挙動に意外性を与え、遊技者の興趣を向上できる。
(3)この実施形態によれば、遊技球が通過しても特典が付与されない非特定部40bについても、特定可変部材42の表面42bよりも遊技者側に突出している。このため、特典の付与に期待する遊技者は、遊技球が特定部40aを通るか、非特定部40bを通るかという遊技球の挙動にさらに注目するようになり、より興趣を向上できる。
(4)この実施形態によれば、特定部40aと非特定部40bとが、遊技盤20の表面20bの面方向に沿って並んでいることから、遊技球が特定部40aと非特定部40bの何れを通るかに注目し易く、上述した構成によって、より興趣を向上できる。
(5)この実施形態によれば、第2収容部47(前板49)を介して視認可能な特定部40aが特定可変部材42の表面42bよりも遊技者側に突出していることから、遊技球が特定部40aを通過するか否かを視認し易くできる。したがって、特典の付与に期待する遊技者の興趣を向上できる。
(6)この実施形態によれば、特定通路63のうち少なくとも特定部40aは、遊技盤20の表面20bよりも、遊技者側に突出している。このため、特定大入賞口41に入賞した遊技球が、遊技盤20の表面20bよりも、遊技者側へと突出した特定部40aを通過するというように、遊技球の挙動に意外性を与え、遊技者の興趣を向上できる。
(7)この実施形態によれば、特定大入賞口41に入賞した遊技球は、受入れ通路57によって後方へと案内されたのち、屈曲する屈曲通路60を経て、遊技盤20の表面20bよりも遊技者側に突出する特定通路63へと至る。このため、遊技者に分り易く、遊技球の挙動に意外性を与え、遊技者の興趣を向上できる。
(8)この実施形態によれば、遊技球が通過しても特典が付与されない非特定部40bについても、遊技盤20の表面20bよりも遊技者側に突出している。このため、特典の付与に期待する遊技者は、遊技球が特定部40aを通るか、非特定部40bを通るかという遊技球の挙動にさらに注目するようになり、より興趣を向上できる。
(9)前板49には絵柄49bが付されている。したがって、特定のラウンド遊技において注目すべき部分(特定部40a)を容易に認識させることができる。
(第2実施形態)
次に、パチンコ遊技機の第2実施形態について説明する。
以下の説明では、第1実施形態と異なる部分についてのみ詳細に説明し、既に説明した実施形態と同一の構成及び制御内容については、同じ符号を付すなどしてその詳細な説明を省略又は簡略化する。
図8〜図10に示すように、この実施形態の特定大入賞口ユニット40は、特定大入賞口41、特定可変部材42、及び特定大入賞口41から流下通路58へ至るまでの通路が第1実施形態と異なっている。以下、詳しく説明する。
この実施形態において、第1収容部45は、取付け板43の表面43aから前方(遊技者側)に突出する略四角箱状の上部突出部72を備えている。この実施形態において、上部突出部72は、第2収容部47を構成している突出部48と一体に形成されていてもよく、別体に形成されたものを組み合わせて形成されていてもよい。上部突出部72の上面72aは、左下がりで傾斜している。
図9及び図10に示すように、この実施系形態の特定大入賞口41は、上部突出部72の上面72aにおいて、上方に向かって開口している。また、この実施形態の特定可変部材42は、振分部材68と同様に、前後方向に沿って動作することにより、開放状態ST1と閉鎖状態ST2とを取り得るように構成されている。特定可変部材42は、左右方向に沿って延びる板状の部材であって、左下がりで傾斜している上面42bを備えている。
特定大入賞口ユニット40は、特定可変部材42を収容するための上部収容部73を備えている。特定可変部材42は、後方へ向かって動作することにより上部収容部73に収容された状態となる。この状態において、特定可変部材42は、特定大入賞口41に突出しておらず、遊技領域21を流下する遊技球が特定大入賞口41へと入賞可能となるように、特定大入賞口41を開放する開放状態ST1となる。特定可変部材42は、前方へ向かって動作することにより、上部収容部73に収容されていない状態となる。この状態において、特定可変部材42は、特定大入賞口41に突出しており、遊技球が特定大入賞口41へと入賞不能となるように、特定大入賞口41を閉鎖する閉鎖状態ST2となる。
特定大入賞口ユニット40は、特定大入賞口41に繋がる通路であって、特定大入賞口41から後方へ向かって延びる第1通路としての受入れ通路75を備えている。受入れ通路75は、特定大入賞口41に入球した遊技球を最初に受け入れる。受入れ通路75は、第1収容部45の内部に形成されている。受入れ通路75は、左右方向に沿って延びる直方体状の空間である。受入れ通路75の下面75aは、右下がりで傾いている。さらに、受入れ通路75の下面75aは、後下がりで傾いている。したがって、遊技球は、受入れ通路75によって後方へと案内されつつ右方へと向かう案内方向D7に案内される。そして、特定大入賞口ユニット40は、受入れ通路75の右端部に繋がる通路であって、下方向に向かって延びる流下通路58を備えている。
この実施形態においては、特定通路63及び非特定通路65は、第1実施形態と同様に、遊技盤20の表面20bよりも前方(遊技者側)に突出している。ただし、この実施形態において、特定通路63及び非特定通路65は、特定可変部材42が特定可変部材42を閉じている閉鎖状態ST2において、特定可変部材42の表面42bよりも前方に突出していない。
したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、第1実施形態の効果(4)〜(9)に加えて、次の効果を奏する。
(10)特定大入賞口41を上部突出部72の上面72aに開口させることで、流下通路58に至るまでの通路を第1実施形態と異ならせ、遊技者を楽しませることができる。
例えば、上述した実施形態は、次のような別の実施形態に変更してもよい。
・特定通路63及び非特定通路65のうち、非特定通路65は、遊技盤20の表面20bや閉鎖状態ST2にある特定可変部材42の表面42bよりも前方(遊技者側)に突出していなくてもよい。非特定通路65は、その一部のみが、遊技盤20の表面20bや閉鎖状態ST2にある特定可変部材42の表面42bよりも前方(遊技者側)に突出していてもよい。
・特定通路63は、少なくとも特定部40aが遊技盤20の表面20bや閉鎖状態ST2にある特定可変部材42の表面42bよりも前方(遊技者側)に突出しておればよく、その他の部分は、遊技盤20の表面20bや閉鎖状態ST2にある特定可変部材42の表面42bよりも前方(遊技者側)に突出していなくてもよい。この場合、案内通路のうち特定部40aとは異なる部分については、その構成を適宜変更してもよい。
・特定部40aは、その少なくとも一部が、遊技盤20の表面20bや閉鎖状態ST2にある特定可変部材42の表面42bよりも前方(遊技者側)に突出しておればよく、その全体が突出していなくてもよい。
・特定通路63と非特定通路65とは、特定部40aと、非特定通路65のうち遊技盤20の表面20bや閉鎖状態ST2にある特定可変部材42の表面42bよりも前方に突出している部分(非特定部)とが、遊技盤20の表面20bの面方向に沿って並んでおればよく、通路63,65の全体が並んでいなくてもよい。
・特定通路63と非特定通路65とは、前後方向に並んでいてもよい。特定通路63と非特定通路65とは、平行に延びていなくてもよく、さらに相互に離間していてもよい。
・第2収容部47は、特定通路63のうち少なくとも特定部40aを外部から視認可能であればよく、透明や半透明の材料から形成されていなくてもよい。例えば、不透明の材料から第2収容部47を形成する場合であっても、前板49に覗き孔や、微細なスリットを設けることにより、特定通路63の特定部40aを視認可能とすることができる。
・特定大入賞口41の位置、大きさ、開口方向などは、適宜変更してもよい。また、特定可変部材42は、特定大入賞口41の位置、大きさ、及び開口方向に応じて適した形状や動作方向となるように構成すればよい。
・特定大入賞口ユニット40は、遊技領域21内であれば位置を変更してもよい。特定大入賞口ユニット40は、遊技領域21の外郭の一部を構成していなくてもよい。特定大入賞口ユニット40は、センター枠26と一体に構成されていてもよい。
・上述した実施形態では、特定大入賞口41の関連部品は、特定大入賞口ユニット40としてユニット化されていたが、ユニット化されていなくてもよい。例えば、各種の部品を遊技盤20に組み付けることにより、特定大入賞口ユニット40と同等の通路構造が形成されていてもよい。
・特定大入賞口ユニット40は、LEDなどの照明部を備えていてもよい。この場合、副制御基板90は、V演出コマンドを入力すると、特定のパターンにより照明部を点灯(点滅)させることによって、V入賞の発生を報知してもよい。
・特定センサSE3によって遊技球が検知された場合に付与する特典は、適宜変更してもよい。例えば、特典は、高ベース状態であってもよい。特典は、特定のラウンド遊技に継続して非特定のラウンド遊技を付与することであってもよい。なお、この場合、非特定のラウンド遊技までを小当り遊技とし、V入賞を条件に継続される非特定のラウンド遊技を大当り遊技として把握することも可能である。
・特定可変部材42は、閉鎖状態ST2において、遊技球が入賞不能に特定大入賞口41を閉じなくてもよい。例えば、閉鎖状態ST2であっても、開放状態ST1であるときよりも、遊技球が特定大入賞口41に入賞し難いだけであり、特定大入賞口41に入賞が可能であってもよい。
・特定のラウンド遊技は適宜変更できる。例えば、特定のラウンド遊技は1ラウンド目であってもよい。また、ラウンド遊技の上限回数は適宜変更できる。
・特定大入賞口41は、大当り遊技中に開放される入賞口としたが、普通当り遊技中に開放される入賞口に変更してもよい。即ち、上記実施形態における特定大入賞口41を第2始動入賞口(入球口)とし、特定可変部材42を第2始動入賞口用の可変部材(開閉部材)としてもよい。この場合、一般センサSE2により遊技球が検知されると普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し、特定センサSE3によって遊技球が検知されると特定の演出の実行を特典として付与するようにしてもよい。
・大入賞口は1つであってもよい。この場合、非特定大入賞口36及び非特定可変部材37を省略してもよい。
・特別図柄変動ゲームは、演出表示装置31にて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。
・パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームとして、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとを実行可能であってもよい。この場合、第1始動入賞口33への遊技球の入球を契機に第1特別図柄変動ゲームを行い、第2始動入賞口34への遊技球の入球を契機に、第2特別図柄変動ゲームを行うとよい。第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとは、保留順に実行してもよく、交互に実行してもよい。
・主制御基板80の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。
・主制御基板80の機能と副制御基板90の機能とを備えた単一の基板を備えていてもよい。
・副制御基板90の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置31を専門に制御する表示基板、装飾ランプ16を専門に制御するランプ基板、及び装飾ランプ16を専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括制御基板をさらに備えていてもよい。
次に示す技術的思想は、上述した実施形態から把握できる。
(イ)前記案内通路を形成する通路部材を備え、前記通路部材のうち前記特定部がある部分は、前記特定部を視認可能に構成されている。