JP6534839B2 - 両軸受型リール - Google Patents

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本発明は、釣糸を巻回するスプールをリール本体の側板間に回転自在に支持した両軸受型リールに関する。
従来、両軸受型リールのリール本体は、スプールに釣糸を平行に巻回するレベルワインド装置をスプール前方の側板間に配置する構成上、前方側に膨出した形状に構成されている(例えば、特許文献1参照)。また、前記リール本体の左右の側板は、フレームの枠板(内側板とも称される)の外側に、外側板(カバー体とも称される)を装着することで構成されており、フレームの枠板と外側板との間の空間に巻き取り駆動機構等の各種部品を組み込んでいる。
ところで、最近の釣りでは、メタルジグやラバージグ等の疑似餌を使った釣法(ジギングとも称される)が行われており、このようなジギングにも、上記した両軸受型リールが使用されている。両軸受型リールを用いてジギングを行う場合、釣人は、釣竿と共にリール本体を握持、保持した状態でシャクリ操作を頻繁に繰り返すとともにハンドルの巻き取り操作を行なう。また、このようなジギングでは、疑似餌に掛かった魚とのファイティング操作も激しいことから、リール本体は、確実にホールドすることができ、長期間使用しても負担がかからないことが望まれる。
この点、特許文献1に開示された形状(側板が前方側に膨出した形状を意味し、以下、このような形状を異形状と称する)の両軸受型リールは、実釣時にリール本体の反ハンドル側の側板を掌で保持する際、膨出した部分で引っ掛かりがあるため、不必要な動きが制限されて保持できるものの、その保持位置・状態が固定されてしまう。すなわち、反ハンドル側の手の自由度がなくなり、シャクリ操作や魚とのファイティング操作において、強く長時間掌で保持していると痛くなり、操作に支障をきたしてしまう。また、スプールに巻回される釣糸の糸巻量は多い方が好ましいが、糸巻量を多くするためにスプールフランジを大径化すると、その分、側板の前後方向の長さも長くなってしまい、結果としてホールド性が悪化したり重量化してしまう。
そこで、レベルワインド装置を設けることなく、リール本体の反ハンドル側の側板を側面視円形状に形成した両軸受型リールが知られている(例えば、特許文献2参照)。この公知例のように、反ハンドル側の側板を円形状に構成することで、掌で握り込んだ状態のまま必要に応じて位置をずらすことができるため、ジギングする際の操作性の向上が図れるようになる。また、この公知例では、ハンドルの巻き取りの効率化が図れるように、大型のドライブギアを組み込むようにしており、ハンドル側の側板については、円形ではなく部分的に膨出させて、その膨出部分にドライブギアの一部を配設し、リール本体として極力、重量化しないように構成している。
実開昭60−49772号 特開2004−173520号
ジギングするに際しては、上記したように、頻繁なシャクリ操作、シャクリ操作をしながらのハンドル巻き取り操作、及び、魚とのファイティング等、激しい操作が行われることから、ジギングに用いられる両軸受型リールとしては、構造がシンプルで釣糸の巻き取り効率が良いこと、及び、長時間使用しても疲れないように、ホールドし易く軽量な構造であることが要求される。また、上記のように、使い方が激しいこと、及び、大型魚を対象とすることが多く、これにより糸切れが生じ易い等を考慮すると、スプール交換を含めた内部の各種メンテナンス作業(例えば、注油、スプールフランジ外周とフレーム内周の異物除去、内部のごみの除去などの清掃等)が行い易い構造であることが重要である。
上記した特許文献2に開示されている公知の両軸受型リールは、フレームの枠板に外側板を装着する構造のため、スプール軸方向の幅(肉厚)が厚くなってしまう。特に、ジギング操作では、反ハンドル側の側板を掌で握り込むことから、その部分の肉厚が厚くなっていると長時間の釣りでは疲れてしまい、リール本体も重量化してしまう。また、スプール交換等、内部のメンテナンス性についても十分に考慮されたものとなってはいない。すなわち、特許文献2に開示されている両軸受型リールは、ジギングに使用される両軸受型リールとして、ホールド性や軽量化、糸巻容量の確保、及び、メンテナンス性に関し、更に改良すべき余地がある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、ホールド性が良く軽量化が図れ、糸巻容量を確保してメンテナンス性に優れた構成の両軸受型リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る両軸受型リールは、リール本体の両側板間に回転自在に支持したスプールを一方の側板に設けたハンドルで回転可能とした構成において、前記リール本体は、反ハンドル側の外周形状が側面視円形状となる側板とハンドル側にスプール挿脱用の開口部が形成された側面視円形状となるリング状の枠体とを備えたフレームと、このフレームの前記開口部の径方向外方の前記枠体に着脱可能に固定されてハンドル側の側板を構成するカバー体と、を有し、前記カバー体には、前記スプールの巻き取り駆動機構のドライブギアを収容するための膨出部が部分的に膨出形成されるとともに、各機構の構成部品を装着した支持部材が取り付けられており、前記支持部材には、前記スプール側に向けて前記フレームの開口部の内面に嵌合される環状支持部が形成されており、前記反ハンドル側の側板の外径をD、前記スプールのフランジの外径をd、前記カバー体が固定されるフレームの枠体の外径をD1、前記環状支持部の外径をD2とした場合、前記フレーム及び支持部材は、前記反ハンドル側の側板よりも前記ハンドル側の枠体の外径が大径となるようにD1>Dに形成され、かつ、前記開口部の径方向外方の枠体に前記カバー体の固定幅が確保されるようにD2/D1が70%〜85%に形成され、前記スプール及び反ハンドル側の側板は、d/Dが75%〜95%となるように形成され、
前記リング状の枠体には、前記カバー体の膨出部を閉塞する閉塞部材が取着されており、前記カバー体と支持部材とに配設した軸受で巻き取り駆動機構を構成するピニオンギアの両側部を回転可能に支持し、前記ハンドル側に固定されたカバー体を前記フレームから外すことで前記開口部を露出させ、前記スプールを着脱可能としたことを特徴とする。
上記した構成の両軸受型リールでは、リール本体のフレームが、反ハンドル側の外周形状を側面視円形状とした側板を構成している。すなわち、反ハンドル側の側板をフレームそのもので構成しており、従来のように、フレームの枠板(内側板)の外側に、外側板(カバー体)を装着した二重構造としていないため、反ハンドル側の側板を可及的に薄肉厚化して軽量化を図ることが可能となる。また、その形状は、側面視で円形(異形状でない)となっているため、ジギングに際してホールドし易く、長時間にわたって使用しても違和感や疲れなどが生じ難くなる。さらに、反ハンドル側の側板の外径をD、前記スプールのフランジの外径をdとした場合、前記フレーム及びスプールは、d/Dが75%〜95%となるように形成されている。これは、d/Dが75%以上になることで、通常のレベルワインド装置を排除した構成になることを意味しており、これによりリール全体として構造を簡略化して軽量化が図れると共に、スプールの糸巻容量を可能な限り多く確保することが可能となる。この場合、フレームの強度やスプールに対する指の接触等の操作性を考慮するとd/Dは95%が限界値とされる。
また、フレームのハンドル側には、スプール挿脱用の開口部が形成されており、前記フレームの開口部側には、ハンドル側の側板を構成するカバー体が着脱可能に固定されている。このカバー体は、フレームから外すことで前記開口部を露出させ、前記スプールを着脱可能としているため、スプールの交換が速やかに行え、メンテナンス性の向上も図れるようになる。
本発明によれば、ホールド性が良く軽量化が図れ、糸巻容量を確保してメンテナンス性に優れた構成の両軸受型リールが得られる。
本発明に係る両軸受型リールの一実施形態を示す平面図。 図1に示す両軸受型リールの正面図。 図1に示す両軸受型リールの左側面図。 図1に示す両軸受型リールの右側面図。 図1に示す両軸受型リールを分解した断面図。 図5を矢印B方向から見た図。 図5を矢印C方向から見た図。 図1に示す両軸受型リールの断面図(図5に示す構造物を組み付けた状態を示す図)。 図4のA−A線に沿った断面図。
以下、図1から図9を参照して本発明に係る両軸受型リールの一実施形態について説明する。
本実施形態に係る両軸受型リールは、上述したように、ジギングする上で最適な構造となるように構成されたものであり、リール本体1は、左側板1A、右側板1B、及び両側板1A,1B間に回転自在に支持したスプール3を備えている。本実施形態では、右側板1B側にハンドル5を設けており、ハンドル5を巻き取り操作することで前記スプール3を回転駆動する構成となっている(右ハンドル式)。
前記リール本体1は、左右の側板1A,1Bを構成するフレーム7を備えている。このフレーム7は、例えば、アルミニウム合金の金属材等によって一体形成されており、前記左側板(反ハンドル側の側板)1Aそのものを構成すると共に、後述するカバー体15を装着した状態で右側板1Bを構成している。すなわち、フレーム7は、左側板7Aと右枠体7Bを備えており、左側板7Aが前記リール本体1の左側板1Aを構成し、右枠体7Bにカバー体15を装着することで前記リール本体1の右側板1Bを構成する。
前記フレーム7は、左側板7Aと右枠体7Bとを連結する連結部を備えている。本実施形態では、スプール3の前方に前連結部7C、スプール3の後方に後連結部7D、及びスプールの下方に隣接して2つの下連結部7Eが設けられており、これらの連結部は、前記左側板7A及び右枠体7Bと共に一体形成されている。なお、下連結部7Eには、釣竿のリールシートに装着されるリール脚8が一体的に装着されている(リール脚はフレームと一体形成されていてもよい)。
前記フレーム7の左側板7Aは、図3に示すように、外周形状が側面視円形状に構成されている(外径をDとする)。左側板7Aは、内部が中実構造で薄肉厚化されており、釣竿を握持、保持している手の掌が外側面7aに当接し、その親指が外周面(円周面)7bに載置されてホールドされる略円柱形状になっている。本実施形態では、ホールド性(掌が当たる感触)が向上するように、外側面7aは軸方向に多少膨出しており(図1,図2参照)、外周面7bに載置した親指が外側面7aとの間で違和感が生じないように、外周面7bの外側には、外側面7aに移行するように傾斜した円周テーパ7cが形成されている。また、外周面7bに載置した親指がスムーズにサミング操作できるように、外周面7bの内側には、後述するスプールのフランジ側に移行するように傾斜した円周テーパ7dが形成されている。
前記左側板7Aには、図5に示すように、スプール3のフランジ3aが収容される環状の凹所7eが形成されている(凹所7eの内径は、スプール3のフランジ3aの外径dよりも僅かに大きく形成されている)。また、左側板7Aの中心領域には、凹部7fが形成されており、その凹所7f内には軸受10が配設され、スプール3の駆動軸3Aの左側端部を回転自在に支持している。
さらに、本実施形態では、左側板7A内に、スプール3の釣糸繰り出し方向の回転を阻止する公知のスプールストッパ12が設置されている。このスプールストッパ12は、左側板7Aの外側面7aから突出するスライドレバー12aと、スライドレバー12aのスライド操作によって駆動されるリンク機構12bと、リンク機構12bに連結されて、スプール3の駆動軸3Aに回り止め固定されたラチェット3Bと係脱されるストッパ12cとを備えている。このように構成されたスプールストッパ12は、スライドレバー12aをスライド操作することにより、ストッパ12cをラチェット3Bに係合してスプール3の釣糸繰り出し方向の回転を阻止する状態と、ストッパ12cをラチェット3Bに非係合にしてスプール3の釣糸繰り出し方向の回転を可能にする状態とに切り換え可能としている。
前記フレーム7の右枠体7Bは、ハンドル側にスプール3を挿脱可能にする円形の開口部7gが形成されたリング状に形成されている。この場合、開口部7gは、面一の円周内面として構成されていてもよいが、本実施形態では、スプール側に小径の円形開口7g1と、ハンドル側にそれよりも大径の円形開口7g2(全内周が円形でも断続的な円形でも良い)とが形成された段付き構造となっており、小径の円形開口7g1の径が前記スプール3のフランジ3aの外径dよりも僅かに大きく形成されて、スプール3は開口部7gを介して挿脱可能に構成されている。また、リング状の右枠体7Bは、左側板7Aと同様、側面視で円形状に構成されており、その外径D1は、前記左側板7Aの外径Dよりも大きく形成されている。すなわち、ハンドル側の側板1Bには、後述するように、ハンドルの回転駆動力をスプールに伝達する巻き取り駆動機構、ドラグ機構、クラッチ機構等、各種の機能部品が収容されることから、リール本体1は、左側板1A(7A)よりも右側板1B(右枠体7B)の方が大きい構成となっている。
前記スプール3は、釣糸が巻回される釣糸巻回胴部3bと、その両側に形成された前記フランジ3aとを備えており、釣糸巻回胴部3bに巻回される釣糸は、フランジ3a(詳細には、図5に示すように、フランジ3aの外周面3a´で規定される外径d)によってその巻回容量が特定される。スプール3の中心部には、駆動軸3Aが挿通固定されており、その駆動軸3Aのスプール3の左側に前記ラチェット3Bが回り止め固定されるとともに、左側端部が前記軸受10によって左側板1A(フレーム7の左側板7A)に回転可能に支持される。また、駆動軸3Aのスプール3の右側には、軸受3Cが配設されるとともに、その軸方向外方に、後述するクラッチ機構によって軸方向に摺動されるピニオンギアが係脱するピン3Dが設けられている。そして、ピン3Dが設けられる位置よりも外方は、小径化されて前記ピニオンギアに挿通されている(ピニオンギアに挿通される小径化された部分を駆動軸3A´とする)。
前記フレーム7のリング状の右枠体7Bには、カバー体15が着脱可能に固定され、右枠体7Bとカバー体15によってリール本体1の右側板1Bが構成される。このカバー体15は、右枠体7Bとの間に収容スペースSが生じるように凹状に形成されており、収容スペースS内に各種の機能部品が配設されている。なお、カバー体15は、基本的に側面視で円形状に構成されているが、ハンドル5の巻き取り効率を向上するために、ハンドル軸5Aには大きいドライブギアを装着するようにしている。このため、図4及び図7に示すように、カバー体15には、部分的に略半円状に膨出する膨出部15Aが形成されており、その部分にドライブギアを収容するようにしている。
以下、収容スペースS内に配設される各種の機能部品について説明する。
上記したように、収容スペースS内には、ハンドル5の回転駆動力をスプール3に伝達する巻き取り駆動機構20、スプール3から繰り出される釣糸に対して所望の制動力を付与するドラグ機構50、及び、スプールを巻き取り状態/フリー回転状態に切り換えるクラッチ機構70が配設されるが、本実施形態では、カバー体15に装着される支持部材(セットプレートとも称する)16とカバー体15との間に前記収容スペースSを形成し、この収容スペースS内に前記各機構を配設している。すなわち、カバー体15を右枠体7Bから取り外した際、巻き取り駆動機構20、ドラグ機構50、及びクラッチ機構70は、支持部材16の内側(カバー体15側)に位置した状態となり、各機構の構成部品が露出しない(カバー体15を右枠体7Bから取り外しても散乱しない)ように構成されている。
前記支持部材16は、円形で板状の支持部16aと、この支持部16aの外周端に形成されスプール側に突出した環状支持部16bとを備えた略円筒形状に形成されている。前記支持部16aには、環状支持部16bから径方向外方に向けてフランジ部16cが一体形成されており、フランジ部16cに複数個(本実施形態では3か所)の固定スクリュー17をカバー体側に向けて螺合することで、支持部材16はカバー体15の内面側にネジ止め固定される(図7,図9参照)。また、支持部16aの外周端に形成された環状支持部16bは、前記右枠体7Bに形成されたスプール3を挿脱可能にする円形の開口部7gの内面に嵌合されるようになっている。この場合、本実施形態の開口部7gは、上述したように、スプール側に小径の円形開口7g1と、ハンドル側にそれよりも大径の円形開口7g2とが形成された段付き構造となっているため、環状支持部16bのスプール側の外周縁部には、その段付き構造と対応するように、小径部16b´を形成しておくことが好ましい(図9参照)。
このように、スプールが挿脱される開口部7gに対して支持部材16の環状支持部16bを嵌入させる構成によれば、右枠体7Bを極力小径化して軽量化を図ることが可能になる。また、開口部7gに対してカバー体15を装着する際、小径部16b´がガイドとしての機能を果たすことから、組み込み性の向上が図れるとともに不必要な損傷などを回避することが可能となる。
前記フランジ部16cは、図7に示すように、周方向に沿って部分的に切り欠き16dが複数個所形成されており、その切り欠かれた部分にカバー体15に形成された固定部15aが位置するようになっている。前記固定部15aは、カバー体15の外表面15dから径方向内側に向けて複数個所(本実施形態では3か所)形成されるとともに、それぞれ固定用のビス孔15eが形成されており、前記リング状の右枠体7Bの側面7hにはビス孔15eと対応する位置に固定穴7iが形成されている。これにより、カバー体15のビス孔15eを右枠体7Bの固定穴7iに位置合わせし、外側から止めビス19を螺合することで、カバー体15は前記リング状の右枠体7Bに固定される。そして、両者が固定されると、右枠体7Bの外表面7kとカバー体15の外表面15dは面一状となる。
このような取り付け構造により、カバー体15を径方向に大型化することなく、支持部材15の大きさを最大限確保することが可能となる。
なお、前記止めビス19は、カバー体15との間で脱落防止機能を備えていることが好ましい。例えば、図5及び図8に示すように、固定用のビス孔15eの開口側に雌螺子を有するフランジ15e´を形成するとともに、止めビス19に抜け止め用のOリング19aを設けておくことで、止めビス19の螺合を緩めても、Oリング19aがフランジ15e´に当接して止めビス19の脱落を阻止することが可能である。すなわち、釣り場においてスプール3を交換する際に、カバー体15を取り外しても、止めビス19を紛失することが防止される。
前記支持部材16の支持部16aの中心部分には、貫通孔16eが形成されており、その周囲にスプール側に向けて突出する環状壁部16fが形成されている。また、支持部16aの外周側の一部には、カバー体側に開口した凹所16gが形成されている。前記貫通孔16eには、巻き取り駆動機構20を構成するピニオンギア23が配設されるとともに、前記凹所16gには、巻き取り駆動機構20を構成するハンドル軸5Aの基端部が配設される。
ここで巻き取り駆動機構20の構成について説明する。
上記したように、本実施形態では、前記スプール3を回転駆動するハンドル5を右側板1B側に設置しており、前記支持部材16とカバー体15との間の収容スペースSには巻き取り駆動機構20が配設される。巻き取り駆動機構20は、ハンドル5が装着されたハンドル軸5Aと、このハンドル軸5Aに回転可能に装着されたドライブギア21と、ドライブギア21に噛合するピニオンギア23とを備えている。
前記ハンドル軸5Aは、その端部に巻き取り操作されるハンドル5が装着されており、前記カバー体15との間に配設される軸受25と、前記右枠体7Bに形成された凹所16gとの間に配設される軸受26によって右側板1Bに対して回転可能に支持されている。前記ドライブギア21と噛合されるピニオンギア23は、前記スプールの駆動軸3A´を挿通させており、駆動軸3A´に対して軸方向に摺動できるように支持されている。本実施形態では、ピニオンギア23の両側部を、それぞれ軸受27,28によって回転可能に支持している。この場合、軸受27は、支持部材16の貫通孔16eに配設されており、軸受28は、カバー体15に装着されスプールの駆動軸3A´の端面に当て付いてスプールの回転に制動力を付与する公知の制動装置29に配設されている。
このように、ピニオンギア23の両端部を軸受支持することによって、カバー体15を右枠体7Bから取り外してスプール交換や注油、清掃等をする際、ピニオンギア23が傾くことが防止され、再びカバー体15を右枠体7Bに取り付けてもドライブギア21との噛合状態が悪化することを防止できる。
前記ハンドル軸5Aには、カバー体15との間に公知の一方向クラッチ30が配設されており、ハンドル5の釣糸巻き取り方向の回転を許容し、逆回転を阻止している。また、ハンドル軸5A部分には、スプール3から繰り出される釣糸に対して所望の制動力を付与する公知のドラグ機構50が配設されている。このドラグ機構50は、ドライブギア21に形成された環状凹所21a内に配設された複数枚の制動板51と、ハンドル軸5Aに軸方向に移動不能に回り止め固定され、ドライブギア21と面接するラチェットギア52と、ハンドル軸5Aに配設され、回転操作することで軸方向に移動する操作ノブ55とを備えている。これにより、操作ノブ55を回転操作すると、一方向クラッチ30の内輪を介して前記制動板51が押圧されて、ドライブギア21にはハンドル軸5Aとの間で所望の押圧力が作用する。すなわち、操作ノブ55を回転操作することで、制動板21に対する押圧力を調整してスプール3から繰り出される釣糸に対して所望のドラグ力を作用させることが可能となる。
なお、前記ラチェットギア52には、係止爪(図示せず)が係合可能となっており、前記一方向クラッチ30の逆転防止機能に滑りが生じた際に、ハンドル軸5の逆回転を確実に阻止できるようになっている。
前記支持部材16には、スプール3を巻き取り状態/フリー回転状態に切り換える公知のクラッチ機構70が配設されている。このクラッチ機構70は、右側板1Bに配設され外周面に沿うように回動可能に支持された操作部材71と、支持部材16に回動可能に支持され、操作部材71の操作に伴って回動するクラッチプレート72と、前記ピニオンギア23の外周面に形成された円周溝と係合し、クラッチプレート71の回動操作によってピニオンギア23を軸方向に摺動させる係合部材74とを備えている。すなわち、操作部材71を操作することでピニオンギア23を軸方向に摺動させ、ピニオンギア23の断面非円形の端部23bを前記スプール3の駆動軸3Aに設けられたピン3Dと係脱させて動力の伝達状態(クラッチON状態)と、動力の遮断状態(クラッチOFF状態)との間で切り換えできるよう構成されている。この場合、ラチェットギア52及び支持部材16には、ハンドルを巻き取り操作した際、前記クラッチ機構をOFF状態からON状態に自動復帰させる復帰機構が設けられている。
上述したように、前記カバー体15には、ハンドル軸5Aに装着されたドライブギア21を部分的に収容するように、略半円状に膨出する膨出部15Aが形成されている。この膨出した部分は、右枠体7Bにネジ60によって取着され略半円状に形成された閉塞部材61によって閉塞される。すなわち、上記したように、支持部材16が取り付けられたカバー体15を右枠体7Bに取り付けると、膨出部15Aは、右枠体7Bに取着された閉塞部材61によってそのまま閉塞されるようになっている。
上記した構成のリール本体1Aでは、反ハンドル側となる左側板1Aをフレーム7そのもので構成し、従来のようにフレームの枠板にカバー体を装着した二重構造としていないため、反ハンドル側の側板を可及的に薄肉厚化して軽量化を図ることが可能となる。また、左側板1A(7A)は、側面視で円形(異形状でない)となっているため、ジギングに際してホールドし易く、長時間にわたって使用しても違和感や疲れなどが生じ難くなり(具体的には、外径Dは50mm〜65mm程度に形成するのが好ましい)、更には、スプール3のフランジ3aの外径をdとした場合、スプール3及びフレーム7は、d/Dが75%〜95%となるように形成されている。
このように、スプール3及びフレーム7を、d/Dが75%以上となるように形成したことで、通常のレベルワインド装置を排除してスプール3の糸巻容量をできるだけ確保することが可能となり、リール本体の構造が簡略化されて重量化を抑制することができる。なお、d/Dが大きくなり過ぎると、左側板7Aの外周面7bに載置した親指がスプールフランジ3aに当接し易い傾向となり、これにより操作性やホールド性が低下し、強度も低下することから、d/Dについては95%以下となるように形成される。
また、ハンドル側に固定されたカバー体15は、止めビス19を回転操作することでリング状の右枠体7Bから取り外される。カバー体15を右枠体7Bから取り外すと、カバー体15側に支持部材16が固定された状態となっているため、図5及び図7に示すように、カバー体15の内部に装着されている巻き取り駆動機構20、ドラグ機構50、及びクラッチ機構70の各構成部品は露出することなく、右枠体7Bの開口部7gを露出させることができる。すなわち、単に、カバー体15を右枠体7Bから取り外すだけで、各種の構成部品を散乱させることなく開口部7gを露出させて、スプール3を取り外すことができるため、釣り場でスプール3を容易に交換することができるとともに、メンテナンス作業も容易に行えるようになる。
また、本実施形態では、支持部材16の外周端部に形成された環状支持部16bを、フレーム7の右枠体7Bに形成されたスプール3の挿脱用の円形の開口部7gに嵌合させることから、開口部に対する環状支持部16bの嵌合支持量を多くすることができる。すなわち、カバー体15に一体化され巻き取り駆動機構等の構成部品が装着支持される支持部材16の剛性が強化されるため、ギア同士の噛合精度、回転軸の支持精度を高精度に維持することができ、耐久性の向上が図れるようになる。
具体的に、フレーム7及び支持部材16は、カバー体15が固定される部分の右枠体7B(フレーム7)の外径をD1、環状支持部16bの外径をD2とした場合(図5参照)、D2/D1が70%〜85%となるように形成しておくことが好ましい。
上記のように、D2/D1を70%以上に設定することにより、右側板1B(右枠体7B)を不必要に大型化して重量化することが抑制される。また、D2/D1を85%以下に設定することにより、右枠体7Bの径方向の厚さをある程度確保して(外側から螺合される止めビス19が固定される径方向の幅を確保できる)、カバー体15の接合強度の低下を防止することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、右側板の形状やクラッチ機構の操作部材の配設位置や構成等、定義変形することが可能である。また、本発明は、右側板にハンドルを装着したが左側板に装着してもよい。
1 リール本体
1A,1B 側板
3 スプール
3a フランジ
5 ハンドル
7 フレーム
7B 右枠体
7g 開口部
15 カバー体
16 支持部材
20 巻き取り駆動機構
50 ドラグ機構
70 クラッチ機構

Claims (1)

  1. リール本体の両側板間に回転自在に支持したスプールを一方の側板に設けたハンドルで回転可能とした両軸受型リールにおいて、
    前記リール本体は、反ハンドル側の外周形状が側面視円形状となる側板とハンドル側にスプール挿脱用の開口部が形成された側面視円形状となるリング状の枠体とを備えたフレームと、このフレームの前記開口部の径方向外方の前記枠体に着脱可能に固定されてハンドル側の側板を構成するカバー体と、を有し、
    前記カバー体には、前記スプールの巻き取り駆動機構のドライブギアを収容するための膨出部が部分的に膨出形成されるとともに、各機構の構成部品を装着した支持部材が取り付けられており、
    前記支持部材には、前記スプール側に向けて前記フレームの開口部の内面に嵌合される環状支持部が形成されており、
    前記反ハンドル側の側板の外径をD、前記スプールのフランジの外径をd、前記カバー体が固定されるフレームの枠体の外径をD1、前記環状支持部の外径をD2とした場合、前記フレーム及び支持部材は、前記反ハンドル側の側板よりも前記ハンドル側の枠体の外径が大径となるようにD1>Dに形成され、かつ、前記開口部の径方向外方の枠体に前記カバー体の固定幅が確保されるようにD2/D1が70%〜85%に形成され、
    前記スプール及び反ハンドル側の側板は、d/Dが75%〜95%となるように形成され、
    前記リング状の枠体には、前記カバー体の膨出部を閉塞する閉塞部材が取着されており、
    前記カバー体と支持部材とに配設した軸受で巻き取り駆動機構を構成するピニオンギアの両側部を回転可能に支持し、
    前記ハンドル側に固定されたカバー体を前記フレームから外すことで前記開口部を露出させ、前記スプールを着脱可能としたことを特徴とする両軸受型リール。
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