JP6534785B1 - カンバス洗浄装置、カンバスの洗浄方法及びカンバス洗浄機構 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、カンバスにおける湿紙が接触する接触面に汚染防止剤を直接供給する供給手段と、供給手段により汚染防止剤が供給されたカンバスの接触面に圧力10MPa以上の高圧水を噴射する高圧水噴射手段と、カンバスの接触面の、高圧水が衝突している部分の近傍を吸引する吸引手段とを具備するカンバス洗浄装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、キャリヤ側カンバスの上方に位置するリターン側カンバス上に、カンバス表面に付着する付着物を掻き取るスクレーパ装置と、そのスクレーパ装置からリターン側カンバスの移動方向の前側に、そのリターン側カンバスの幅方向全体にわたって圧力水を噴射する圧力水噴射装置と、その圧力水噴射装置からリターン側カンバスの移動方向の前側に、そのリターン側カンバスの幅方向全体にわたって水溶性剥離剤を噴霧する剥離剤噴霧装置とを設けた抄紙機におけるドライヤが知られている(例えば、特許文献2参照)。
上記特許文献2記載のドライヤにおいては、圧力水噴射装置と、剥離剤噴霧装置とを有しているが、上述したことと同様に、両者間を搬送する際にピッチや紙粉等の汚れがカンバスに再付着する恐れがあり、両者を近付けることも困難である。
Wc≦Wd
の関係を満たす上記(6)又は(7)に記載のカンバス洗浄装置に存する。
(Qw−Qa)/Qc≦25
の関係を満たすカンバスの洗浄方法に存する。
(Qw−Qa)/Qc≦25
(Qw−Qa−Qn)/Qc≦15
の関係を満たすカンバスの洗浄方法に存する。
0.01Wd≦W≦3Wd
の関係を満たす上記(9)又は(10)に記載のカンバスの洗浄方法に存する。
このとき、コーン部は、基部から下方に直線状に延設された構造となっており、汚れや水分の吸引をスムーズに効率良く行うことができる。
このとき、コーン部とノズル装置との間の距離を十分に狭くすることができるので、汚れの再付着を極力防止することができる。
また、カンバスが、案内ロールから離れる接点部から、ノズル装置がカンバスに薬液を吹き付ける位置までの距離を上記範囲内とすることにより、汚れの再付着を十分に防止することができる。
このとき、薬液のゼータ電位の絶対値が3〜100mVであると、薬液がカンバスに付着し易くなるため、カンバスの表面により十分な量の薬液を残存させることが可能となる。
ここで、エアナイフは、コーン部とノズル装置との間に直線状となるように配置することが好ましい。この場合、カンバスに残存する水分(高圧水)をエアナイフが吹き飛ばすため、その後、ノズル装置により吹き付けられる薬液がカンバスにより付着し易くなる。
Wc≦Wd
の関係を満たすようにすることで、汚れ及び水分をより十分に除去した状態のカンバスに、薬液を付与することができる。
(Qw−Qa)/Qc≦25
の関係を満たすようにすることで、薬液に基づく効果を十分に発揮させることが可能となる。
また、これに加え、供給水量Qw、回収量Qa、除去される水量Qn及び付与量Qcが、
(Qw−Qa−Qn)/Qc≦15
の関係を満たすようにすることで、薬液に基づく効果を十分に発揮させることが可能となる。
0.01Wd≦W≦3Wd
の関係を満たすようにすることで、カンバスに対して隙間が生じないように、コーン部を摺動させることができる。すなわち、高圧水吹付装置による高圧水の吹き付けと負圧発生装置による吸引とを、カンバス全体に対して均一に施すことが可能となる。
図1は、本発明に係るカンバス洗浄装置を設置したドライパートを示す概略図である。
図1に示すように、抄紙機のドライパートDPは、湿紙Xを加熱乾燥しながら案内する複数の円筒状のドライヤーロール(ヤンキードライヤー)D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7及びD8(以下「D1〜D8」という。)と、湿紙XをドライヤーロールD1〜D8に押し付けながら搬送する上側のカンバスK1及び下側のカンバスK2と、各カンバスK1,K2を案内する案内ロールKRと、ドライヤーロールD1〜D8により加熱乾燥された湿紙Xを仮押圧しながら回転するブレーカースタックロールBと、ブレーカースタックロールBにより仮押圧された湿紙Xを押圧しながら回転するカレンダーロールCとを備える。すなわち、ドライパートDPは、ドライヤーロールD1〜D8、カンバスK1,K2、ブレーカースタックロールB及びカレンダーロールCを備えている。
なお、案内ロールKRの下方には、回収箱21が設けられているが、かかる回収箱21については後述する。
このように、カンバス洗浄装置100を、案内ロールKRに対向する位置に配置することにより、高圧水吹付装置により吹き付けられる高圧水が、カンバスK1を通過してしまうことを抑制することができる。
図2に示すように、カンバス洗浄装置100は、その基部がカンバス(図示しない)の幅方向(カンバス面においてカンバスの搬送方向に垂直な方向)に延びるレール部1(以下便宜的に「第1レール部1」という。)に沿って摺動可能となっている。すなわち、カンバス洗浄装置100は、カンバスの幅方向に移動しながら、搬送されるカンバスを洗浄するようになっている。これにより、カンバス全体を洗浄することができる。
ビーム部10は、中空直方体状であり、エアが流通するチューブ(図示しない)、水が流通するチューブ(図示しない)及び薬液が流通するチューブ(図示しない)が内在している。すなわち、これらのチューブを介して、後述する高圧水吹付装置、ノズル装置、エアナイフ等に、それぞれに対応するエア、水及び薬液が供給される。
セーブオール部20は、カンバスの搬送を妨げないように、ビーム部10に支持されている。なお、ビーム部10とセーブオール部20とは互いに平行状となるように配置されている。
セーブオール部20は、中空直方体状であり、後述する負圧発生装置で吸引した水分を回収することが可能となっている。これにより、カンバス洗浄装置100は、水分の回収効率にも優れるものとなる。
図3に示すように、カンバス洗浄装置100は、ビーム部10の下面の第1レール部1及びセーブオール部20の側面の第2レール部2に対して摺動可能となるように取り付けられた基部11と、該基部11に取り付けられたコーン部13と、該コーン部13に内設された高圧水吹付装置13aと、該コーン部13内を負圧にするための負圧発生装置13bと、基部11から下流側に延設されたアーム部15と、該アーム部15の先端に取り付けられたノズル装置16と、コーン部13に取り付けられた補助アーム部17と、該補助アーム部17の先端に取り付けられたエアナイフ18と、を備える。
したがって、ドライパートDP全体の設計上、小さいスペースとなってしまう空間であっても、設置することが可能となっている。
また、コーン部13とノズル装置16との間の距離を任意で狭くすることができるので、コーン部13とノズル装置16との間でカンバスK1に汚れが再付着することを極力防止することができる。
なお、本明細書において、上流側とはカンバスが搬送される方向に対しての上流側を意味し、下流側とはカンバスが搬送される方向に対しての下流側を意味する。
そして、後端のドライヤーロールD8からは、カンバスK1は、案内ロールKRにより案内され、再び、カンバス洗浄装置100により洗浄が行われる。
図5は、本実施形態に係るカンバス洗浄装置におけるコーン部を示す透過斜視図である。なお、カンバスK1及び案内ロールKRの記載は省略する。
図5に示すように、コーン部13は、円筒状であり、基部11の第2スライド部11bから斜め下方に直線状に延びた構造となっている。このように、コーン部13は直線状となっているので、水分や汚れをスムーズに吸引することができる。ちなみに、コーン部13が、折れ曲がった構造となっている場合、水分や汚れがコーン部内の折れ曲がった部分に蓄積される場合がある。
このとき、カンバスK1の搬送方向とコーン部の長手方向とのなす角度θ1は30〜80°であることが好ましい。角度θ1が30°未満であると、角度θ1が上記範囲内にある場合と比較して、カンバスK1表面の水分や汚れを吸引し難くなる欠点があり、角度θ1が80°を超えると、角度θ1が上記範囲内にある場合と比較して、随伴流の影響を受けやすく、コーン部13が安定しないという欠点がある。
高圧水吹付装置13aは、コーン部13内において、カンバスK1に向けて、直接高圧水を吹き付けるための装置である。
具体的には、高圧水の吹付け方向と、カンバスK1の搬送方向とのなす角度θ2は90〜150°であることが好ましい。角度θ2が90°未満であると、角度θ2が上記範囲内にある場合と比較して、カンバスK1に付着した汚れが、高圧水に押されて、カンバスK1の内部に潜り込む恐れがあり、角度θ2が150°を超えると、角度θ2が上記範囲内にある場合と比較して、高圧水のみが跳ね返り、汚れが弾き出されない恐れがある。
図6(b)に示すように、高圧水吹付装置13aは、複数の高圧水ノズル13a1を有している。
なお、高圧水吹付装置13aにおける高圧水ノズル13a1の数Nnは、2〜7個であることが好ましい。高圧水ノズル13a1の数Nnが2個未満であると、高圧水ノズル13a1の数が上記範囲内にある場合と比較して、洗浄できる幅が小さくなり、高圧水の吹付け効率が悪くなる欠点があり、高圧水ノズル13a1の数Nnが7個を超えると、高圧水ノズル13a1の数が上記範囲内にある場合と比較して、装置が大きくなると共に、各高圧水ノズル13a1から吹き付けられる高圧水のインパクト力が不均一となり易い欠点がある。
負圧発生装置13bにおいては、バキューム用エアをコンプレッサーにより矢印Aの方向に送流すると共に、流れの断面積を変化させることにより、それよりも下側のコーン部13内を負圧にしている(ベンチュリー効果)。これにより、高圧水吹付装置13aから吹き付けられた高圧水と、該高圧水により弾き出された汚れとが吸引されることになる。なお、吸引された高圧水及び汚れは、上述したセーブオール部20を介して回収される。
また、上述したように、コーン部はカンバスK1に対して傾斜して配置されているので、コーン部13の端部131における開口部の面積を極力大きくすることができる。
そして、補助アーム部17の先端には、カンバスK1にエアを吹き付けるためのエアナイフ18が取り付けられている。
具体的には、エアの吹付け方向と、カンバスK1の搬送方向とのなす角度θ3は60〜90°であることが好ましい。角度θ3が60°未満であると、角度θ3が上記範囲内にある場合と比較して、エアがカンバスK1に到達するのを随伴流が妨げることにより、カンバスK1に含まれる水分を十分に除去できない場合があり、角度θ3が90°を超えると、角度θ3が上記範囲内にある場合と比較して、吹き飛ばした汚れや水分がエアナイフ18やコーン部13の外側に付着する恐れがある。なお、汚れの付着が蓄積されると、それが脱落してカンバスに付着する恐れがある。
図7に示すように、エアナイフ18は、エアを吹き付け可能な吹き付けノズル18a1と、エアが噴出される複数のスリット18a2とを有している。
そして、吹き付けノズル18a1からから開口部側のスリット18a2に向かって流路が幅広となっている。このため、エアナイフ18は、カンバスK1に対し、幅広くエアを吹き付けることが可能となっている。
Wd≦Wa
の関係を満たすことが好ましい。この場合、コーン部13による洗浄後、カンバスに残留した水分を確実に吹き飛ばすことができる。
そして、アーム部15の先端には、カンバスK1に薬液を吹き付けるためのノズル装置16が取り付けられている。
具体的には、薬液の吹付け方向と、カンバスK1の搬送方向とのなす角度θ4は30〜80°であることが好ましい。角度θ4が30°未満であると、角度θ4が上記範囲内にある場合と比較して、薬液がカンバスK1に到達するのを随伴流が妨げることにより、カンバスK1に薬液を十分に付与できない場合があり、角度θ4が80°を超えると、角度θ4が上記範囲内にある場合と比較して、吹き付けられる薬液がカンバスK1の裏面に突き抜けてしまい、カンバスK1の表面に効率よく付与することができない場合がある。
図8(a)、図8(b)及び図8(c)に示すように、ノズル装置16は、薬液を吹き付けるための薬液ノズル部16aと、該薬液ノズル部16aを挟むように設けられた一対のエアノズル部16bと、これらを支持する両側の支持部16cとを有する。
そして、薬液ノズル部16aに設けられた薬液ノズル口16a1と、一対のエアノズル部16bそれぞれに設けられたエアノズル口16b1とは、カンバスK1の搬送方向に沿って配列されている。
Wc≦Wa
の関係を満たすことが好ましい。この場合、カンバスに残留した水分を吹き飛ばした部分に、確実に、ノズル装置が薬液を付与することになるため、薬液に基づく効果を十分に発揮させることが可能となる。
また、上述したコーン部13の幅方向の直径Wdと、薬液吹付け幅Wcとが、
Wc≦Wd
の関係を満たすことが好ましい。このように、コーン部13の幅方向の直径Wdを、薬液吹付け幅Wcよりも大きくすることにより、確実に洗浄された部分に薬液を付与することが可能となる。
したがって、カンバス洗浄装置100においては、上記関係を満たすことにより、汚れ及び水分をより十分に除去した状態のカンバスK1に、薬液を付与することができる。
これらの中でも、薬液は、少なくとも、汚染防止剤と水とを含む汚染防止剤組成物であることが好ましい。この場合、湿紙に含まれる紙粉やピッチがドライヤーロールに付着することを抑制することが可能となる。
汚染防止剤は、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリブテン、植物油及び合成エステルオイルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましく、アミノ変性シリコーンオイル又は合成エステルオイルを含有することがより好ましい。
また、この場合、メジアン径が0.05〜1.2μmであることが好ましい。
また、この場合、粘度が1000mPa・s以下であることが好ましく、100mPa・s以下であることがより好ましい。
また、ゼータ電位が23〜80mVであることが好ましい。
また、この場合、メジアン径が0.05〜1.2μmであることが好ましい。
また、この場合、粘度が100mPa・s以下であることが好ましい。
また、この場合、ゼータ電位が−80〜−15mVであることが好ましい。
カンバスの洗浄方法においては、高圧水吹付装置13aが吹き付ける高圧水の供給水量Qwを500〜5000ml/minとすることが好ましく、500〜1500ml/minとすることがより好ましい。供給水量Qwが500mi/min未満であると、全供給水量Qwが上記範囲内にある場合と比較して、カンバスK1に付着した汚れの弾き出しが不十分となる欠点があり、供給水量Qwが5000mi/minを超えると、全供給水量Qwが上記範囲内にある場合と比較して、カンバスK1に残留する水分が過剰となり、吸引する効率が低下する欠点がある。
2≦F×(φn/2)2π×Nn≦15
の関係を満たすことが好ましい。この場合、高圧水を吹き付ける際に、カンバスK1に与える衝撃を適度なものとすることができる。すなわち、カンバスK1に付着した汚れを十分に弾き出すことができ、且つ、カンバスK1が破損することを抑制することができる。
なお、本明細書において、「有効成分」とは、薬液の組成うち、水を除いた成分を意味し、「有効成分量」とは、水を除いた成分の総質量を意味する。
(Qw−Qa)/Qc≦25
の関係を満たすことが好ましい。
また、供給水量Qw、回収量Qa、除去される水量Qn及び付与量Qcが、
(Qw−Qa−Qn)/Qc≦15
の関係を満たすことが好ましい。
これらの場合、薬液に基づく効果を十分に発揮させることが可能となる。
例えば、図9(a)に示すように、コーン部13の幅方向の直径Wdが、カンバスK1が1回転する間における基部11(コーン部13)が摺動する距離Wよりも大きい場合、汚れを除去する領域同士が重なり合うことになる。一方、図9(b)に示すように、コーン部13の幅方向の直径Wdが、カンバスK1が1回転する間における基部11(コーン部13)が摺動する距離Wよりも小さい場合、吹付け部分同士の間に隙間が生じることになる。
0.01Wd≦W≦3Wd
の関係を満たすことが好ましく、
0.8Wd≦W≦3Wd
の関係を満たすことがより好ましい。この場合、汚れを除去する領域同士が、極力重ならず、極力隙間が生じないようにすることができる。なお、
Wd=W
の関係を満たすようにすることにより、高圧水吹付装置13aによる高圧水の吹付けと負圧発生装置13bによる吸引とを、カンバスK1全体に対して均一に施すことが可能となる。
カンバス洗浄機構は、少なくとも、カンバス洗浄装置100と、回収箱21とを備える。すなわち、カンバス洗浄機構においては、カンバス洗浄装置100と回収箱21とがセットとなっている。
一方、回収箱21は、案内ロールKRの下方に設けられる。
また、回収箱21の底壁には、排水口が設けられており、且つ、回収される水を当該排水口に案内するように、底壁が僅かに傾斜している。
そして、落下した水が、案内ロールKR下方の回収箱21に収容されると共に、底壁に案内された排水口から排出されるようになっている。
カンバス洗浄機構においては、カンバス洗浄装置100を備えるので上述したような効果を奏することができると共に、回収箱21を備えるので、案内ロールKRから落下する水が、湿紙Xや他の部位に付着することを防止することができる。
また、カンバスK1,K2に対して、カンバス洗浄装置100が複数設置されていてもよい。
また、ビーム部10やセーブオール部20にレール部を取り付けることも必須ではなく、ビーム部10やセーブオール部20の有無も必須ではない。
同様に、カンバス洗浄装置100においては、エアナイフ18が設けられているが、必ずしも必須ではない。
本発明に係るカンバス洗浄装置100によれば、汚れの再付着を極力防止し、且つ、カンバスを効率良くに洗浄することができる。
10・・・ビーム部
11・・・基部
11a・・・第1スライド部
11b・・・第2スライド部
13・・・コーン部
131・・・端部
13a・・・高圧水吹付装置
13a1・・・高圧水ノズル
13b・・・負圧発生装置
15・・・アーム部
16・・・ノズル装置
16a・・・薬液ノズル部
16a1・・・薬液ノズル口
16b・・・エアノズル部
16b1・・・エアノズル口
16b2・・・エア流路
16c・・・支持部
17・・・補助アーム部
18・・・エアナイフ
18a1・・・吹き付けノズル
18a2・・・スリット
100・・・カンバス洗浄装置
2・・・レール部(第2レール部)
20・・・セーブオール部
21・・・回収箱
B・・・ブレーカースタックロール
C・・・カレンダーロール
DP・・・ドライパート
D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7,D8・・・ドライヤーロール
H・・・最短距離
K1,K2・・・カンバス
KR・・・案内ロール
L,W・・・距離
Wa・・・エア吹付け幅
Wc・・・薬液吹付け幅
Wd・・・コーン部の幅方向の直径
X・・・湿紙
θ1,θ2,θ3,θ4・・・角度
Claims (12)
- 抄紙機のカンバスを搬送させながら洗浄するためのカンバス洗浄装置であって、
前記カンバスの幅方向に延びるレール部に沿って摺動可能な基部と、
該基部に取り付けられた直線状に延びるコーン部と、
該コーン部に内設され前記カンバスに高圧水を吹き付けるための高圧水吹付装置と、
前記基部から下流側に延設されたアーム部と、
該アーム部の先端に取り付けられ前記カンバスに薬液を吹き付けるためのノズル装置と、
を備え、
前記コーン部と前記ノズル装置とが搬送方向に沿って直線状に配列され、且つ、前記ノズル装置が前記コーン部よりも下流側に位置しており、
前記コーン部内において前記高圧水吹付装置から前記カンバスに高圧水が吹き付けられるカンバス洗浄装置。 - 前記コーン部が、前記カンバスを案内する案内ロールに対して、前記カンバスを介した対向する位置に設けられており、
前記カンバスが前記案内ロールから離れる接点部から、前記ノズル装置が前記カンバスに薬液を吹き付ける位置までの距離が200〜1000mmである請求項1記載のカンバス洗浄装置。 - 前記ノズル装置が、
前記薬液を吹き付けるための薬液ノズル部と、
該薬液ノズル部を挟むように設けられた一対のエアノズル部と、
を有し、
前記薬液ノズル部と前記一対のエアノズル部とが、搬送方向に沿って直線状に配列されている請求項1又は2に記載のカンバス洗浄装置。 - 前記薬液が、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリブテン、植物油及び合成エステルオイルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する汚染防止剤組成物であり、
前記薬液のゼータ電位の絶対値が3〜100mVである請求項1〜3のいずれか1項に記載のカンバス洗浄装置。 - 前記コーン部内を負圧にするための負圧発生装置を更に備え、
前記コーン部内において前記高圧水吹付装置から前記カンバスに高圧水が吹き付けられると共に、該高圧水が前記負圧発生装置により吸引される請求項1〜4のいずれか1項に記載のカンバス洗浄装置。 - 前記基部、前記アーム部又は前記コーン部に取り付けられた補助アーム部と、
該補助アーム部の先端に取り付けられ前記カンバスにエアを吹き付けるためのエアナイフと、を更に備え、
前記コーン部と前記エアナイフと前記ノズル装置とが搬送方向に沿って直線状に配列され、且つ、前記エアナイフが前記コーン部と前記ノズル装置との間に位置している請求項1〜4のいずれか1項に記載のカンバス洗浄装置。 - 前記基部、前記アーム部又は前記コーン部に取り付けられた補助アーム部と、
該補助アーム部の先端に取り付けられ前記カンバスにエアを吹き付けるためのエアナイフと、
前記コーン部内を負圧にするための負圧発生装置と、を更に備え、
前記コーン部と前記エアナイフと前記ノズル装置とが搬送方向に沿って直線状に配列され、且つ、前記エアナイフが前記コーン部と前記ノズル装置との間に位置しており、
前記コーン部内において前記高圧水吹付装置から前記カンバスに高圧水が吹き付けられると共に、該高圧水が前記負圧発生装置により吸引される請求項1〜4のいずれか1項に記載のカンバス洗浄装置。 - 前記コーン部の長手方向に垂直な断面における幅方向の直径Wdが0.04〜0.5mであり、
前記ノズル装置が瞬間的に吹き付ける前記薬液の前記カンバスにおける薬液吹き付け幅Wcが0.015〜0.2mであり、
前記直径Wd及び前記薬液吹き付け幅Wcが、
Wc≦Wd
の関係を満たす請求項6又は7に記載のカンバス洗浄装置。 - 請求項5又は7に記載のカンバス洗浄装置を用いたカンバスの洗浄方法であって、
前記高圧水吹付装置による高圧水の供給水量Qwを500〜5000ml/minとし、
前記負圧発生装置による高圧水の回収量Qaを200〜4850ml/minとし、
前記ノズル装置による薬液の付与量Qcを有効成分量として150〜20000mg/minとし、
前記供給水量Qw、前記回収量Qa及び前記付与量Qcが、
(Qw−Qa)/Qc≦25
の関係を満たすカンバスの洗浄方法。 - 請求項7記載のカンバス洗浄装置を用いたカンバスの洗浄方法であって、
前記高圧水吹付装置による高圧水の供給水量Qwを500〜5000ml/minとし、
前記負圧発生装置による高圧水の回収量Qaを200〜4850ml/minとし、
前記エアナイフにより除去される水量Qnを200〜1455ml/minとし、
前記ノズル装置による薬液の付与量Qcを有効成分量として150〜20000mg/minとし、
前記供給水量Qw、前記回収量Qa、前記除去される水量Qn及び前記付与量Qcが、
(Qw−Qa)/Qc≦25
(Qw−Qa−Qn)/Qc≦15
の関係を満たすカンバスの洗浄方法。 - 前記コーン部の長手方向に垂直な断面における幅方向の直径Wdが0.04〜0.5mであり、
該直径Wdと、前記カンバスが一回転するまでに前記基部が摺動する距離Wとが、
0.01Wd≦W≦3Wd
の関係を満たす請求項9又は10に記載のカンバスの洗浄方法。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のカンバス洗浄装置と、
前記カンバスを案内する案内ロールから落下する水を回収するための回収箱と、
を備え、
前記回収箱が、前記カンバスの幅方向に延びる、上面が開口した箱状であり、
前記カンバス洗浄装置の前記コーン部が、前記案内ロールに対して、該カンバスを介した対向する位置に設けられ、
前記回収箱が、前記案内ロールの下方に設けられるカンバス洗浄機構。
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