JP6533663B2 - ボールねじおよび操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールねじおよび操舵装置に関する。
ボールねじの循環方式のひとつとしてエンドデフレクタを用いた方式が知られている。この方式では、ナットにボールを循環させる循環路が形成される。ナットの両端には、ボールをナットおよびねじ軸の螺旋溝から循環路に誘導し、或いは循環路からボールを前記螺旋溝に戻す機能を有したエンドデフレクタが取り付けられている(たとえば特許文献1参照)。エンドデフレクタは、ボールをエンドデフレクタ内にすくい上げるために、ねじ軸の螺旋溝内に突出した爪部を備えている。
特開2012−154437号公報
特許文献1において、ねじ軸は可動体であることから、前記爪部がねじ軸と干渉しないように、爪部とねじ軸の螺旋溝との間には隙間が設けられている。つまり、爪部とねじ軸の螺旋溝との間に段差が形成されることになるため、従来、ねじ軸の螺旋溝を通ってきたボールがこの段差に当たったときに衝突音が生じやすいという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、ボールがねじ軸の螺旋溝からエンドデフレクタに入り込む際のエンドデフレクタとボールとの衝突音を抑制できるボールねじおよび操舵装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ナットと、外周面に螺旋溝が形成されたねじ軸と、前記ナットに取り付けられるエンドデフレクタと、前記螺旋溝に沿って転動する複数のボールと、を備えるボールねじであって、前記エンドデフレクタは、前記螺旋溝の幅中心を挟んで設けられる一対のボール持ち上げ部を備え、前記一対のボール持ち上げ部は、前記螺旋溝の幅中心を挟んで幅方向に離間する2か所で前記ボールを支持することで、前記ボールを前記螺旋溝から持ち上げ、前記一対のボール持ち上げ部は、前記ボールの中心よりも前記ねじ軸の径方向内側に位置し、前記ボールは、前記螺旋溝から持ち上げられる際には、前記一対のボール持ち上げ部との2か所のみの接触によって、前記ねじ軸の径外方向に持ち上がることを特徴とする。
このボールねじによれば、持ち上げ部に当接した際の衝撃が2ヶ所に分散される。したがって、持ち上げ部に当接した際に衝突音が生じたとしても、従来の爪部に当接した際の衝突音よりも小さなものとなる。持ち上げ部はボールの中心を挟んでほぼ180度反対に位置することになるため、持ち上げ部に当接した際のボールの跳ねの挙動も抑制される。
前記一対のボール持ち上げ部を、前記ねじ軸の螺旋溝の溝山部よりも径外方向に位置させれば、ボールを持ち上げるに当たり、ねじ軸との接触を何ら考慮することがないため、ボールに対するボール持ち上げ部の衝突角度を浅く設定でき、衝突音を一層抑制できる。
前記一対のボール持ち上げ部を、それぞれが前記ねじ軸の径内方向に向かうにしたがい前記螺旋溝の幅中心側に変位するように傾斜し、かつボール進行方向に向かうにしたがい互いの離間距離が狭くなる一対の傾斜面から構成すれば、ボール持ち上げ部を簡単な構造にでき、ボールを円滑に持ち上げることができる。
前記エンドデフレクタが、前記ねじ軸の螺旋溝に連なる断面半円形通路が形成された第1部材と、前記ナットの螺旋溝に連なる断面半円形通路が形成された第2部材とに分割構成されている場合、前記第1部材として、前記第2部材と前記ねじ軸の溝山部との間でボール進行方向に沿って延び、前記ねじ軸の螺旋溝の幅中心を挟んで当該螺旋溝の幅方向に離間して設けられる一対の薄板部を備えるものとし、前記各薄板部の互いに対向し合う側面に前記傾斜面を形成することができる。
また、本発明は、前記ボールねじと、前記ナットを回転させるモータと、前記ねじ軸と一体で移動し、転舵輪を転舵する転舵軸と、を備えることを特徴とする操舵装置とした。
この操舵装置によれば、ボールがねじ軸の螺旋溝からエンドデフレクタに入り込む際のエンドデフレクタとボールとの衝突音を抑制できる。
また、本発明は、ナットと、外周面に螺旋溝が形成されたねじ軸と、前記ナットに取り付けられるエンドデフレクタと、前記ねじ軸の螺旋溝に沿って転動する複数のボールと、を備えるボールねじであって、前記エンドデフレクタは、前記ナットの螺旋溝の端部からボールを滑らかに導くように形成される切欠きと、前記ねじ軸の螺旋溝の幅中心を挟んで設けられる一対のボール持ち上げ部を備え、前記一対のボール持ち上げ部は、前記ねじ軸の螺旋溝の溝山部よりも径外方向に位置し、かつ前記切欠きと前記ねじ軸の螺旋溝との間に設けられ、前記一対のボール持ち上げ部は、前記螺旋溝の幅中心を挟んで幅方向に離間する2か所で前記ボールを支持し、前記ボールは、前記螺旋溝から持ち上げられる際には、前記一対のボール持ち上げ部との2か所のみの接触によって、前記ねじ軸の径外方向に持ち上がることを特徴とする。
本発明によれば、ボールがねじ軸の螺旋溝からエンドデフレクタに入り込む際のエンドデフレクタとボールとの衝突音を抑制できる。
操舵装置の一例を示す概略構成図である。 ナットの螺旋溝とねじ軸の螺旋溝とを示す断面図である。 本発明に係るボールねじの外観図であり、エンドデフレクタをナットに組み付けた状態を示す(ねじ軸は不図示)。 本発明に係るボールねじの外観図であり、エンドデフレクタをナットに組み付ける前の状態を示す(ねじ軸は不図示)。 (a)は第1部材と第2部材とを組み付けた状態の斜視図、(b)は第1部材と第2部材とを組み付ける前の状態の斜視図、(c)は第1部材と第2部材とを組み付けた状態の平面図である。 ねじ軸の軸方向から見たナットとエンドデフレクタの平面説明図である。 ねじ軸の螺旋溝およびエンドデフレクタの断面図である。 (a)、(b)および(c)は、ボール持ち上げ部によりボールが持ち上げられる様子を示す作用断面図である。 ねじ軸の螺旋溝を径外方向から見て平面展開した説明図である。
本発明のボールねじ1は、たとえば図1に示すようにラックアシスト型のパワーステアリング装置50に使用される。一例としてのパワーステアリング装置50は、運転者が操作するステアリングホイール51と、ステアリングホイール51に一体的に連結されるステアリングシャフト52と、ステアリングシャフト52と自在継手53を介して連結される上部連結シャフト54と、上部連結シャフト54と自在継手55を介して連結される下部連結シャフト56と、下部連結シャフト56とトーションバー57を介して連結され、下部にピニオンが形成されたピニオンシャフト58と、ピニオンに噛合するラック歯が形成され、両端にタイロッド60を介して左右の前輪61が連結されるラック軸59と、を備えている。このラック軸59は、車輪を転舵させる転舵軸として作用する。
ラック軸59と一方のタイロッド60との間には、ねじ軸62がラック軸59と一体となるように取り付けられており、ボールねじ1がこのねじ軸62に取り付けられている。ボールねじ1のナット21の外周には従動プーリ63が軸着され、アシスト用の電動式のモータ64の出力軸に軸着された駆動プーリ65と従動プーリ63との間に伝達ベルト66が掛け回されている。
以上の構成からなるパワーステアリング装置50は、ステアリングホイール51に加えられたトルクが図示しないトルクセンサで検出され、その検出したトルクに応じて図示しない制御装置によりモータ64が駆動制御される。これにより、モータ64の発生トルクは、駆動プーリ65,伝達ベルト66,従動プーリ63からなるベルト伝達機構およびボールねじ1を介して、ラック軸59に、ステアリングホイール51に加えられた運転者の操作力に対する補助力として伝達される。
なお、運転者にステアリングホイール操作時の操作感を与える反力アクチュエータと、転舵軸を駆動させるモータを有する転舵アクチュエータとを電気的に接続したいわゆるステアバイワイヤ方式の操舵装置にも本発明のボールねじ1を使用できる。
以下、ボールねじ1について詳細に説明する。
図3、図4において、ボールねじ1は、ナット21と、ナット21を挿通し、外周面に螺旋溝36が形成されたねじ軸62(図1)と、螺旋溝36に沿って転動する複数のボール41(図2)と、ナット21に取り付けられるエンドデフレクタ2と、を備えて構成されている。なお、以降の説明において、ボール41の進行方向とは、ボール41が螺旋溝22,36(図2)からエンドデフレクタ2に入って行く方向をいう。
「ナット21」
ナット21は、円筒状の部材であり、図2に示すように、ねじ軸62の螺旋溝36との間でボール41を収容する螺旋溝22を備えている。螺旋溝22、36の断面形状は、たとえばそれぞれ尖端の溝底部34、37を有したゴシックアーク形状を呈している。螺旋溝22の溝山部35と螺旋溝36の溝山部38とは距離sを空けて離間している。
図4に戻り、ナット21の端部周りは、ねじ軸62が挿通される開口部の縁周りに形成される環状の内端面23と、内端面23の外縁からねじ軸62の軸O方向外側に向けて形成される段壁面24と、段壁面24の外端から軸Oの径外方向に形成される環状の外端面25とが形成されていることにより、段差状に形成されている。段壁面24には全周にわたりスナップリング42を係止するための溝26が形成されている。軸O方向外側とは、ナット21の軸O方向中央部から軸O方向に沿って遠ざかる方向をいい、軸O方向内側とは、ナット21の軸O方向中央に近づく方向をいう。
エンドデフレクタ2を収容する収容部27は、ナット21の端部において、外端面25および内端面23の各一部を軸O方向内側に切欠くことで形成されている。収容部27は、ナット21の内周面から外周面側に向けて延設され互いに対向する第1側壁面28、第2側壁面29と、第1側壁面28におけるナット21の外周面寄り縁部と第2側壁面29におけるナット21の外周面寄り縁部とにわたって形成される底壁面30と、第1側壁面28、第2側壁面29、底壁面30の各軸O方向内側寄りの縁部にかけて形成される突当て面31とによって画成されている。
第1側壁面28、第2側壁面29、底壁面30は軸O方向に沿って形成され、突当て面31は軸O方向と直交する面に沿って形成されている。第1側壁面28、第2側壁面29は互いに対向しているが、互いに平行である必要はない。第2側壁面29は螺旋溝22の端部22aに滑らかに連なるように形成されている。突当て面31には循環路32の開口部33が臨む。循環路32はナット21において軸O方向に沿って形成され、ナット21の反対側の端部にも同様の開口部33が形成されている。
「エンドデフレクタ2」
エンドデフレクタ2は、ボール41(図2)の螺旋溝22,36内での螺旋移動と循環路32内での軸O方向移動とを整流させる機能、すなわち螺旋溝22,36と循環路32との間でボール41の向きを変える機能を有する部材である。
主に図4、図5を参照して説明すると、エンドデフレクタ2の内部にはボール41を通す通路18が形成されている。本実施形態では、主にこの通路18の成型性の点から、エンドデフレクタ2は、ねじ軸62の螺旋溝36に連なる断面半円形通路(第1半通路11という)が形成された第1部材3と、ナット21の螺旋溝22に連なる断面半円形通路(第2半通路17という)が形成された第2部材4とに分割構成されている。エンドデフレクタ2の材質は特に限定されず、金属材料や合成樹脂材料等である。エンドデフレクタ2をたとえば亜鉛材料から構成した場合、ダイキャスト法により部品を形成できる。
第1部材3は、軸O方向に概ね沿う外郭面として、第1側壁面28に倣って形成された第1側面6と、底壁面30に倣って形成された外側面13Aと、ねじ軸62に対向する内面7と、第2部材4と接面される面である分割面8とを有している。第1部材3の軸O方向内側寄りの端面は突当て面31に突き当たる被突当て面9として形成され、第1部材3の軸O方向外側寄りの端面はスナップリング42により押さえられる端面10として形成されている。分割面8には、ボール41の通路18の半分を構成する第1半通路11が形成されている。内面7の一部には、軸Oの径内方向に膨出してねじ軸62の螺旋溝36内に位置する爪部5が形成されている。爪部5は、螺旋溝36と干渉しない程度の大きさの略半円形状を呈している。
第2部材4は、軸O方向に概ね沿う外郭面として、第2側壁面29に倣って形成された第2側面12と、底壁面30に倣って形成された外側面13Bと、第1部材3と接面される面である分割面14とを有している。第2部材4の軸O方向内側寄りの端面は突当て面31に突き当たる被突当て面15として形成され、第2部材4の軸O方向外側寄りの端面はスナップリング42により押さえられる端面16として形成されている。分割面14には、ボール41の通路18の半分を構成する第2半通路17が形成されている。第2半通路17の先端には、螺旋溝22の端部22aからボール41を滑らかに導くように切欠き40が形成されている。
第2部材4の分割面14には係合突起部19が形成されているとともに、第1部材3の分割面8には係合凹部20が形成されている。第1部材3と第2部材4とは、係合突起部19が係合凹部20にたとえばスナップ係合することで分割面8,14同士が接面し、両者が一体となってエンドデフレクタ2を構成する。端面10,16同士は面一状に連なり、被突当て面9,15同士も面一状に連なる。そして、エンドデフレクタ2の内部には、第1半通路11と第2半通路17とが合わさることで、螺旋溝22,36に連通する第1通路18Aと、この第1通路18Aから滑らかに略90度方向転換して軸O方向に沿って形成され循環路32の開口部33に連通する第2通路18Bと、からなる通路18が形成される。なお、第1部材3と第2部材4とを一体化させる構造は係合突起部19,係合凹部20の係合方法に特に限定されるものではない。また、第1部材3と第2部材4とを一体化させる構造はなくてもよい。
以上の構成において、図6に示すようにボール41がエンドデフレクタ2内に入る際、ボール41は、
(1)螺旋溝36と螺旋溝22とによる挟持状態、
(2)螺旋溝36と第2部材4の第2半通路17とによる挟持状態、
(3)第1部材3の第1半通路11と第2部材4の第2半通路17とによる挟持状態、
の順を経る。
(1)から(2)への移行については、第2部材4の第2半通路17をナット21の螺旋溝22の端部22aに対して隙間や段差を生じることなく前記した切り欠き40(図5)により滑らかに連通させることで、ボール41をスムーズに移動させることができる。しかしながら、(2)から(3)への移行については、ねじ軸62はエンドデフレクタ2に対して可動体であることから、エンドデフレクタ2の第1部材3とねじ軸62の螺旋溝36との間に接触回避の隙間tを設定せざるを得ない。したがって、この隙間tの存在により、ボール41が爪部5に衝突して衝突音が発生しやすいことは既述した通りである。
「ボール持ち上げ部71,72」
この問題に対し、本発明のエンドデフレクタ2は、ねじ軸62の螺旋溝36の幅中心を挟んで設けられる一対のボール持ち上げ部71,72(図7〜図9)を備えている。この一対のボール持ち上げ部71,72は、螺旋溝36の幅中心を挟んで螺旋溝36の幅方向に離間する2ヶ所でボール41を支持することで、ボール41を螺旋溝36から持ち上げる。
本実施形態では、ボール持ち上げ部71,72は第1部材3に形成されている。図5〜図7において、第1部材3は、第2部材4とねじ軸62の溝山部38との間でボール進行方向に沿って延び、ねじ軸62の螺旋溝36の幅中心を挟んで螺旋溝36の幅方向に離間して設けられる一対の薄板部73,74を備えている。薄板部74に対向する薄板部73の側面には傾斜面75が形成され、薄板部73に対向する薄板部74の側面には傾斜面76が形成されている。この傾斜面75,76は、それぞれがねじ軸62の径内方向に向かうにしたがい螺旋溝36の幅中心側に変位するように傾斜し、かつ図8(a)〜(c)や図9から判るように、ボール進行方向に向かうにしたがい互いの離間距離Lが狭くなるように形成されている。この傾斜面75,76が前記ボール持ち上げ部71,72を構成する。以上から判るように、ボール持ち上げ部71,72は螺旋溝36の溝山部38よりも軸Oの径外方向に位置することとなる。図8(a)〜(c)の各断面図は、概ね図6、図9の各A−A断面、B−B断面、C−C断面を示している。なお、図8(a)〜(c)および図9では、傾斜面75,76の離間距離Lが漸次狭くなるように変位している様子を判り易くするため、傾斜面75,76を点描にて図示してある。
傾斜面75,76は、ボール41の球面に倣った曲面状であってもよいし、平面状であってもよい。図7に示すように、ねじ軸62の溝山部38と薄板部73,74との距離wは、ねじ軸62の溝山部38とボール中心pとの距離uよりも小さく設定されており、傾斜面75,76の径内方向寄りの縁がボール中心pよりも径内方向に位置している。したがって、ボール41が傾斜面75,76にさしかかると、傾斜面75,76がボール41の中心pよりも下側の球面に接することによりボール41を両側から持ち上げ、進行方向に向かって離間距離Lが狭くなるに連れてボール41が次第にせり上げられていくこととなる。
「作用」
ボール41が螺旋溝22,36からエンドデフレクタ2内に進入する際には、図8(a)〜(c)に示すように、傾斜面75,76がボール41を両側から持ち上げ、進行方向に向かって傾斜面75,76の離間距離Lが狭くなるに連れてボール41が次第にせり上げられていく。これにより、ボール41は爪部5の先端に衝突することなくエンドデフレクタ2内の通路18に進入する。
本発明のように一対のボール持ち上げ部71,72を備える構成とすれば、持ち上げ部71,72に当接した際の衝撃が2ヶ所に分散される。したがって、持ち上げ部71,72に当接した際に衝突音が生じたとしても、従来の爪部5に当接した際の衝突音よりも小さなものとなる。持ち上げ部71,72はボール41の中心pを挟んでほぼ180度反対に位置しているので、持ち上げ部71,72に当接した際のボール41の跳ねの挙動も抑制される。
加えて、本実施形態のボール持ち上げ部71,72は螺旋溝36の溝山部38よりも軸Oの径外方向に位置している。従来の爪部5によりボール41を掬う構造では、爪部5と螺旋溝36との間に接触回避の隙間tを設定せざるを得えず、そのためボール41に対する衝突角度(ボール41の進行方向とボール41の衝突部における接線方向との交差角度)が大きくなって衝突音が大きくなりやすい。これに対し、ボール持ち上げ部71,72を螺旋溝36の溝山部38よりも軸Oの径外方向に位置させれば、ボール41を持ち上げるに当たり、ねじ軸62との接触を何ら考慮することなく、ボール41に対するボール持ち上げ部71,72の衝突角度を極めて浅く設定できる。つまり、ボール持ち上げ部71,72の先端周りを、ボール41の球面の接線方向にほぼ沿って位置させることが可能となる。これにより、衝突音の発生をほぼ無くすことができる。
また、ボール持ち上げ部71,72を、それぞれがねじ軸62の径内方向に向かうにしたがい螺旋溝36の幅中心側に変位するように傾斜し、かつボール進行方向に向かうにしたがい互いの離間距離Lが狭くなる一対の傾斜面75,76から構成すれば、ボール持ち上げ部71,72を簡単な構造にでき、ボール41を円滑に持ち上げることができる。
また、本実施形態のように第1部材3に一対の薄板部73,74を備える形状とし、この薄板部73,74に傾斜面75,76を形成すれば、第1部材3と第2部材4とに分割構成されている場合のエンドデフレクタ2の形状設計が容易なものとなる。
<変形例>
上述した実施形態では、ボール持ち上げ部71,72を第1部材3側に形成したが、第2部材4側に形成してもよい。また、エンドデフレクタ2は、第1部材3と第2部材4とに分割構成されたものではなく、全体が一体に成形されたものであってもよい。さらに、ボール持ち上げ部71,72でボール41をエンドデフレクタ2内の通路18に円滑に導くことができれば、螺旋溝36内に突設する爪部5は無くともよい。
1 ボールねじ
2 エンドデフレクタ
3 第1部材
4 第2部材
21 ナット
22 螺旋溝(ナット側)
36 螺旋溝(ねじ軸側)
38 溝山部
41 ボール
71,72 ボール持ち上げ部
73,74 薄板部
75,76 傾斜面

Claims (6)

  1. ナットと、外周面に螺旋溝が形成されたねじ軸と、前記ナットに取り付けられるエンドデフレクタと、前記螺旋溝に沿って転動する複数のボールと、を備えるボールねじであって、
    前記エンドデフレクタは、前記螺旋溝の幅中心を挟んで設けられる一対のボール持ち上げ部を備え、
    前記一対のボール持ち上げ部は、前記螺旋溝の幅中心を挟んで幅方向に離間する2か所で前記ボールを支持することで、前記ボールを前記螺旋溝から持ち上げ、
    前記一対のボール持ち上げ部は、前記ボールの中心よりも前記ねじ軸の径方向内側に位置し、前記ボールは、前記螺旋溝から持ち上げられる際には、前記一対のボール持ち上げ部との2か所のみの接触によって、前記ねじ軸の径外方向に持ち上がることを特徴とするボールねじ。
  2. 前記一対のボール持ち上げ部は、前記ねじ軸の螺旋溝の溝山部よりも径外方向に位置していることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
  3. 前記一対のボール持ち上げ部は、
    それぞれが前記ねじ軸の径内方向に向かうにしたがい前記螺旋溝の幅中心側に変位するように傾斜し、かつボール進行方向に向かうにしたがい互いの離間距離が狭くなる一対の傾斜面から構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボールねじ。
  4. 前記エンドデフレクタは、前記ねじ軸の螺旋溝に連なる断面半円形通路が形成された第1部材と、前記ナットの螺旋溝に連なる断面半円形通路が形成された第2部材とに分割構成され、
    前記第1部材は、前記第2部材と前記ねじ軸の溝山部との間でボール進行方向に沿って延び、前記ねじ軸の螺旋溝の幅中心を挟んで当該螺旋溝の幅方向に離間して設けられる一対の薄板部を備え、
    前記各薄板部の互いに対向し合う側面に前記傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のボールねじ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のボールねじと、
    前記ナットを回転させるモータと、
    前記ねじ軸と一体で移動し、転舵輪を転舵する転舵軸と、
    を備える
    ことを特徴とする操舵装置。
  6. ナットと、外周面に螺旋溝が形成されたねじ軸と、前記ナットに取り付けられるエンドデフレクタと、前記ねじ軸の螺旋溝に沿って転動する複数のボールと、を備えるボールねじであって、
    前記エンドデフレクタは、前記ナットの螺旋溝の端部からボールを滑らかに導くように形成される切欠きと、前記ねじ軸の螺旋溝の幅中心を挟んで設けられる一対のボール持ち上げ部を備え、
    前記一対のボール持ち上げ部は、前記ねじ軸の螺旋溝の溝山部よりも径外方向に位置し、かつ前記切欠きと前記ねじ軸の螺旋溝との間に設けられ、
    前記一対のボール持ち上げ部は、前記螺旋溝の幅中心を挟んで幅方向に離間する2か所で前記ボールを支持し、前記ボールは、前記螺旋溝から持ち上げられる際には、前記一対のボール持ち上げ部との2か所のみの接触によって、前記ねじ軸の径外方向に持ち上がることを特徴とするボールねじ。
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