JP6533465B2 - ナノワイヤプラットフォームに基づく広いダイナミックレンジを持つ流体センサ - Google Patents

ナノワイヤプラットフォームに基づく広いダイナミックレンジを持つ流体センサ Download PDF

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Description

本発明は、流体中の物質の濃度を検出するための装置に関する。特に、本発明は、ナノワイヤベースの装置に関する。
例えば適切な機能化表面を持つシリコンナノワイヤFET及びカーボンナノチューブのような、ナノスケールの電界効果トランジスタに基づく、生物学的物質の検出のためのセンサは、蛋白質及びDNAのような生体分子の微小な(フェムトモルほどの)濃度の非常に感度の高い検出のための、大きな潜在能力を持っている。加えて、適切な界面層が活性物質に接触する面の機能化を通して付加されると、これら装置は潜在的に気体をも感知するためにも興味深いものとなる。
ナノスケールの電界効果トランジスタが使用される全ての用途において、複数の目標分子を同時に感知したいという強い要求がある。液体又は気体の環境においては、時間に関連するドリフトを補償するためには、基準トランジスタの使用が非常に重要である。
屋内空気品質(IAQ)測定、HVAC、喘息・心臓血管診断及び温室管理のような、気体センサの多くの用途については、高い感度と広いダイナミックレンジとの両立が必要とされる。気体検出のためには、質量分析法が標準的な方法である。この手法は、感度が高く選択的であり、広いダイナミックレンジを持つが、コストが高く嵩張るものである。代替としては、光学的検出、より具体的には、赤外(IR)における吸光分光法が、気体検出法として利用されている。この手法は、感度が高く選択的であるが、1つのモジュールが1種類の分子しか検出できず、測定装置のコストが高く嵩張るものである。電気化学的な検出も利用され得るが、適切な感度又は選択性を提供しない。
米国特許出願公開US2010/0243990は、生体分子を検出するためのナノワイヤベースのセンサを開示している。該装置は、シリコンナノワイヤの電界効果トランジスタに基づき、該ナノワイヤは、n型又はp型の不純物がドープされたものであっても良い。該ナノワイヤの表面は、目的とする対応物に特に結合する分子によって機能化されている。目標分子における電荷が、ゲート電極のようなナノワイヤチャネルの導電性に影響を与える。
本発明者は、検出装置の実用的な利用のためには、しばしば低い検出限界と両立した、高いダイナミックレンジが必要とされることを認識した。既知の検出器の問題点は、高い感度のセンサは、低いダイナミックレンジしか持たない点である。
本発明の目的は、好適には高い感度と両立した、改善されたダイナミックレンジを提供することが可能な、ナノワイヤベースのセンサを提供することにある。
本目的は、独立請求項により定義される本発明により達成される。従属請求項は、有利な実施例を提供する。
本発明によれば、流体サンプル中の物質の濃度を検出するための装置が提供される。
流体とは、気体及び液体の両方を指し、従って該装置は、液体及び気体の両方における物質の検出に適したものである。物質は、該サンプルに溶解されていても良いし懸濁されていても良い。物質は、イオン、分子、分子錯体、粒子を有していても良い。特に、予め知られていない低い又は高い濃度で、流体に存在し得る物質であっても良い。物質は、適切な濃度決定、検出の前に大規模な事前処理(希釈)を防止する継続的な決定を必要とする、生物にとって毒性のあるものであっても良い。
ナノワイヤが電気的にアドレス可能であるとは、物質を伴う流体が該ナノワイヤに近傍に移動させられたときに、該物質の存在に対して感度を持つ該ナノワイヤについて、それぞれのナノワイヤの電気的な容量変化又は導電性変化を検出するために、各ナノワイヤの各端に電気的な接触を形成することが可能であることを意味する。複数のナノワイヤの各ナノワイヤは、個別にアドレス可能である。この目的のため、ナノワイヤは好適には、複数の電気接点の間に電気的に並列に接続される。斯くして、各ナノワイヤの一方の端は同一の接続点に電気的に接続されても良いが、各他方の端は個別に接触されることが必要である。ナノワイヤが1つ以上のトランジスタの一部である場合には、個々のゲート構造を利用して、ナノワイヤのシーケンシャルなアドレシングが実現され得る。代替としては、トランジスタにおける場合か否かにかかわらず、各ナノワイヤが完全に個別にアドレス可能であり、そのためナノワイヤの両端が各ナノワイヤについて別個の接触点を形成する。
検出されるべき物質粒子又は分子がナノワイヤの近傍に来るか又はナノワイヤにると、該物質の量により該ナノワイヤの測定可能な電気的特性が影響を受け、該特性の測定により、該物質の量が推定される。該量は、絶対量であっても良いし、サンプル体積、サンプル質量又はサンプルのモル数当たりの物質の量のような、濃度量であっても良い。
該複数のナノワイヤは、少なくとも2つのナノワイヤを有する。ナノワイヤの数は、3、4、5、10、20及び50であっても良く、及び/又はこれより多くても良い。該ナノワイヤは便利にも、該装置の同一のパターニング工程において製造されても良い。各ナノワイヤは、信頼性の高い測定のために二重化されても良い。絶縁材料は、いずれの電気的に絶縁性の材料であっても良い。該材料は、第1の例においては、サンプル流体との該ナノワイヤの短絡を防止する。該絶縁材料は好適には、例えば酸化ケイ素(SiO)若しくは酸化チタン(TiO)又はこれらの混合物のような、酸化物である。該絶縁材料は、サンプル流体に晒される表面を有する。
サンプル区画は、サンプルが、少なくとも絶縁材料を含む各ナノワイヤの近くに置かれるよう、又は該ナノワイヤと接触するように配置される。斯くして、それぞれの絶縁材料により被覆された該ナノワイヤの各々は、該ナノワイヤの電気的特性の測定によって、流体サンプル中の材料の存在を検出するよう構成される。サンプル区画中の物質の存在によって影響を受けるいずれの特性もが、検出目的のために使用されても良い。測定される電気的特性は好適には、例えばナノワイヤの電流対電圧特性である。好適には、該特性は、ゲートを備えたトランジスタの一部であるナノワイヤのものである。測定された特性を解析することにより、サンプル中の物質の量(濃度)が決定されることができる。必要であれば、較正曲線が利用されても良い。好適には、該物質のない流体サンプルだけの近傍にある基準ナノワイヤが存在する。
装置の複数のナノワイヤのうちの異なるナノワイヤは、各別個のナノワイヤの検出範囲が異なるように構成されても良い。検出範囲とは、流体サンプル中の物質の最大検出可能量又は濃度と、最小検出可能量又は濃度と、の間の範囲である。最小量とは、該ナノワイヤの電気特性の変化を与えない物質の量により定義され、最大検出可能量とは、当該量を超えると同一の電気的特性の増大が更には観測されなくなるような量であり、飽和信号に関連する。検出装置の検出範囲の全体はこのとき、ナノワイヤの組み合わせにより与えられ、即ち各個別のナノワイヤの検出範囲の合計となる。
従って、本発明は、高いダイナミックレンジを持つナノワイヤベースの検出器が、流体中の物質を測定するため、異なるダイナミックレンジを持つ個別にアドレス可能な幾つかのナノワイヤを並列に配置することにより実現されることができるという認識に基づいている。これにより、該装置は、該装置の全体のダイナミックレンジが、個々のナノワイヤのそれぞれのダイナミックレンジよりも大きくなるよう構成されることができる。好適には、複数のナノワイヤは、該複数のナノワイヤの各々の異なる検出範囲が、併せて各異なる検出範囲よりも大きな略連続的な検出範囲を形成するよう構成される。一例としては、第1のナノワイヤが1乃至10の物質の濃度を測定でき、第2のナノワイヤが10乃至100の物質の濃度を測定できる場合、これらナノワイヤの各々のダイナミックレンジは10であるが、これら2つのナノワイヤを有する装置のダイナミックレンジは100となる。飽和を防ぐためにサンプルをセンサに供する前に希釈を必要としないため、本発明の装置は有利である。更に、検出範囲がナノワイヤの数及びこれらナノワイヤのダイナミックレンジ構成を通して選択されることができる検出装置がつくられ得る。更に、該装置の感度(検出限界に関連する)が、最も感度の高いナノワイヤの構成により個別に設定されることができる。該装置は、100ppm以上から10ppbまでの濃度を持つ物質を検出することが可能となるように設計されることができる。斯くして、改善されたダイナミックレンジ及び最先端の感度を持つ検出装置が得られる。
従って該装置は、従来の半導体材料を用いてつくられることができ、それ故、良く開発されている製造手法を用いた、既存の製造工程に対して最小限の適応しか必要としない、CMOSベースの回路との、又は既存のラブオンチップ(lab-on-a-chip)法との統合に適している。該装置はまた有利にも、温度センサ、伝導性センサ等のような、他のタイプのセンサと組み合わせることができる。加えて、異なるナノワイヤに対して異なる絶縁材料を選択することにより、1つの装置によって種々の物質が同時に検出されることができる。本発明の更なる利点は、確立された加工方法との互換性が、比較的低いコストでセンサ装置が製造されることができることを意味する点である。
ナノワイヤの特性に対して物質が及ぼす影響の度合いは、該ナノワイヤ及び付加的な層の構成的及び構造的なパラメータに依存する。該複数のナノワイヤの各ナノワイヤは、表面積及びナノワイヤ体積を有し、該表面積と該体積との比は、該複数のナノワイヤのナノワイヤ毎に異なり得る。該比が大きいほど、近隣の物質の存在に対してナノワイヤの感度が高くなり、逆も成り立つ。検出範囲の変化(必ずしも検出範囲の増大又は減少ではなく、単に異なる範囲を意味する)は、該比の変化に帰着する。ナノワイヤは、サンプル区画が延在する側において露出された検出面を持っても良い。該検出面は、物質の存在の検出のために構成されても良い。
複数のナノワイヤのうちの異なるナノワイヤ間の比率を変化させるため、ナノワイヤの長さ、幅又は高さ(厚さ)が利用されても良い。この場合好適には、長さ又は幅が変化させられ、厚さ(基板層延在方向に垂直)が一定に保たれる。複数のナノワイヤが平坦な基板に配置される場合には、複数の異なる寸法のナノワイヤが、同一のパターニング(マスク)ステップにおいて定義されることができ、更にコストを削減する。また、多くの通常の基板において、ナノワイヤがつくられる層は、シリコンのような半導体の均一な厚さの堆積層である。それ故、標準的な基板が用いられることができ、該層の厚さを変更するための各ステップが必要とされず、加工の複雑さ低減させコストを削減する。複数のナノワイヤについて、ナノワイヤの幅が変化させられ、長さも一定に保たれることが好適である。ナノワイヤの幅は好適には、8nm乃至1マイクロメートルの範囲内である。低い範囲は実際には、リソグラフィ又はインプリント手法を用いてパターニングされ得る最も小さなサイズに制限される。好適な範囲は、50nm乃至500nmである。より好適な範囲は、10nm乃至500nmである。これら範囲内では、10、15、20、25、30、50、100、200、300及び400nm若しくはこれらの組み合わせの幅を持つナノワイヤがあり得る。このことは、長さのために依然として通常のIC構造において利用され得る抵抗を示すナノワイヤを与える(ナノワイヤの断面積が抵抗を決定することに留意されたい)。ナノワイヤの長さは、1乃至10マイクロメートルであっても良い。該長さは、2マイクロメートルよりも短くても良く、1マイクロメートルよりも短くても良く、又は500nmよりも短くても良い。
複数のナノワイヤのうちのナノワイヤ間の寸法的な変化の代替として、又はこれに加えて、ナノワイヤを被覆する絶縁材料の厚さ及び絶縁材料の選択が変化させられて、検出範囲の変動を実装しても良い。ナノワイヤの特性に対する物質の影響は、容量結合によるものであり得る。従って、絶縁体の厚さの増大は、小さな結合及び小さな感度をもたらし、その逆も成り立つ。また、より大きな誘電率を持つ材料への変更は、増大した結合及び増大した感度をもたらし、その逆も成り立つ。ここでもまた、これらのパターンの調節は、異なる検出範囲に帰着する。誘電率はおおよそ基板材料及び加工と一般に準拠する絶縁材料により決定されるため、該層の厚さは、複数のナノワイヤの各ナノワイヤ間の変化に対する好適なパラメータである。優れた感度を与えるためには、該厚さは好適には1nmと10nmとの間である。増大させられた感度が必要とされる場合には、該厚さは1乃至4nmの範囲内であり、最も好適には3nmである。絶縁材料の電気的な絶縁に関する増大させられた信頼性が必要とされる場合には、該厚さは好適には6乃至10nmの範囲内であり、最も好適には7nmである。5nmの厚さは、感度と信頼性との間の良い妥協点を提供する。
一例として、小さな断面積及び薄い絶縁層を持つナノワイヤは、大きな面積及び厚い絶縁層を持つワイヤよりも、物質分子によって大きく影響を受ける。斯かる影響は、物質がある状況と物質のない状況との間の、ナノワイヤの容量変化又は導電性変化によるものであり得る。
本発明の装置は、pH検出装置であっても良い。この目的のため、ナノワイヤ上の絶縁層は、酸化ケイ素であっても良い。酸化ケイ素の表面は一般に、H(物質)がサンプル流体(好適にはpHの適切な定義のため水を有するか又は水からなる)と可逆的に交換可能なSi−OH基を持つ。それ故、酸化ケイ素(Si−O)の表面層の電荷は、該流体のpHに依存し、即ち高いpHは低減された結合H及び大きなO表面電荷を示し、低いpHは全ての基がSi−OHに変換され表面に電荷がないことを示す。電荷は、数あるなかでもナノワイヤの導電性を決定し、測定するナノワイヤの特性として使用されることができる。
該装置は更に、ナノワイヤ上に配置された、又はナノワイヤの少なくとも1本の絶縁材料上に配置された、機能化層を有しても良い。1本以上のナノワイヤ上に特定の機能化層を付加することは、該装置が特定の物質又は物質の群を検出するよう調整することを可能とする。該機能化層との物質の単純な化学的(共有結合性の)反応が用いられても良い。代替としては、あらゆる種類の又は非共有結合性の反応、接着効果を通した分子認識が用いられても良い。
更に、異なるナノワイヤに異なる機能化層を付加することにより、幾つかの異なる物質又は物質の群を同時に検出することも可能となる。斯かる装置は、指紋法のために用いられることができる。
例えば、機能化層として機能するため、絶縁層として、又は好適にはナノワイヤの絶縁層上に、TiOの層が配置されても良い。TiOはCOと反応してCOを分解することが知られているため、COセンサが形成され得る。その他の機能化層が用いられても良い。NiOx層は、ホルムアルデヒドの存在下で減少/酸化し得るものであり、ホルムアルデヒドに応答するナノワイヤを構築するのに用いられることができる。当業者は、特定の物質又は特定の物質の群を認識するため、どのような層が用いられる必要があるかが分かるであろう。一例は、心疾患の検出のためのもののような血液マーカの検出のための層を備えることであり得る。他の例においては、該層は、例えば水のなかの汚染物質として炭水化物又はその他の有機分子を検出するように構成される。
本発明の一実施例によれば、ナノワイヤのうちの少なくとも2本が、異なるドープ濃度を持っていても良い。ナノワイヤのドープを変化させることは、種々の用途のためセンサの特性を調整するために、ナノワイヤの電気特性に影響を与える付加的な手段である。例えば、異なるドープは、ナノワイヤの異なる閾値電圧を実現するために利用されることができる。このことは、ナノワイヤに対して種々の感度を提供し得る。
サンプル区画は、流体が複数のナノワイヤ上を流れることを可能とするよう構成されても良い。これにより、流れる流体の濃度が検出されることができ、例えば既存のラブオンチップ素子における該装置の統合を容易化する。更に、サンプル区画は、保護層における開口として配置されても良く、これにより、ナノワイヤに電気的に接触するための接触構造が保護され、導電性のサンプル流体が用いられる場合に、該接触構造間の短絡を防ぐ。
基板の一部(例えば基板の背面)は、トランジスタのゲート端子として用いられても良く、ここで複数のナノワイヤのうちの少なくとも1本のナノワイヤが該トランジスタの一部である。このとき、該装置は、ゲート端子としての背面と、ソース及びドレイン端子としての接触構造とを持つ、3端子素子を形成する。背面をゲート端子として用いることは、印加される電圧に対する電流応答を増強するために用いられても良いし、又は、いずれかの電流がナノワイヤを通って流れ得るか否かを制御するためのスイッチとして用いられても良い。これにより、ナノワイヤの電気的な特性が、該ゲート端子により制御され得る。必要であれば各ナノワイヤに個別のゲート構造を備えるために、基板がパターニングされても良い。
該装置は、1つよりも多い物質の同時の検出を可能とするため、第2のサンプル区画を有しても良い。第2のサンプル区画は、複数の解析を同時に実行するため、ナノワイヤのアレイに接触する異なる流体を提供するために用いられても良い。加えて、2つ以上のサンプル区画の使用は、異なるサンプル区画において異なる特性を持つナノワイヤを備えることを更に容易化し得る。とりわけ、複数のサンプル区画を用いることにより、製造工程の複雑さのため1つのサンプル区画に組み合わせることが難しいものであり得る種々のワイヤ構成が、より容易に実現され得る。
該装置は、ナノワイヤの読み出しのため、複数のナノワイヤのうちの該ナノワイヤの各々に接続された電気回路を有しても良い。該装置は、サンプル解析のため使用できる測定装置であっても良い。
該電気回路は、好適には、
前記複数のナノワイヤのうちの各ナノワイヤの電気的特性を決定し、
前記複数のナノワイヤのうちの各ナノワイヤについて、前記電気的特性が、該ナノワイヤが飽和していることを示しているか否かを決定し、
該ナノワイヤが飽和していない前記複数のナノワイヤのうちのナノワイヤのサブセットを特定し、
前記ナノワイヤのサブセットから、最も高い感度を持つナノワイヤを特定し、
前記最も高い感度を持つナノワイヤの前記決定された電気的特性に基づいて、前記流体中の前記物質の量を決定する
ように構成される。
該装置は、サンプル区画の代わりに基準サンプル区画によりカバーされた1つ以上の基準ナノワイヤ(それぞれが本発明により定義されたもの)を有しても良い。斯かるナノワイヤは容易に組み込むことができる。斯かるナノワイヤは、物質のないサンプルの効果を決定し、サンプルの検出の間に斯かる背景信号を考慮に入れるために用いられることができる。
本発明によれば、複数の個別にアドレス可能なナノワイヤを有する装置を用いた、サンプル流体中の物質の濃度を決定する方法が提供される。
以上に説明したような高いダイナミックレンジのナノワイヤベースの装置を用いて流体中の物質の量又は濃度を測定することは、どのナノワイヤが飽和させられていないかを決定し、該非飽和のナノワイヤのうちの最も感度が高いものから読み出しを選択することにより実現され得る。この結果の量及び/又は濃度は勿論、非飽和のナノワイヤのからの結果を平均化することにより、又はより複雑な決定アルゴリズムを通して、測定された非飽和のナノワイヤの組み合わせから導出されても良い。更に、該装置が較正されており、又は特定の物質の種々の濃度に種々のナノワイヤがとのように応答するかが知られており、特定のナノワイヤが飽和させられているか否かを決定することが可能とされていることが仮定されていても良い。
本発明の一実施例によれば、ナノワイヤの決定される電気的特性は有利にも、印加される電圧の関数としての電流であっても良い・
本発明の一実施例においては、該装置は有利にも、ナノワイヤに付着した分子が取り除かれるように、ゲート電圧を印加することによってリセットされても良い。該装置の測定履歴を知る必要性を回避するため、また飽和させられた後に装置を再利用するため、該装置をリセットすることが可能であることは、非常に有利である。従って、該装置は、ゲート端子として機能する基板の背面に電圧を印加することによってリセットされても良い。該印加されるゲート電圧は、動作ゲート電圧とは逆の極性のものであり、これにより静電反発力が、ナノワイヤに付着した分子が離れるようにし、これにより該装置を洗浄してリセットする。
本発明の一実施例によれば、該装置は有利にも、該ナノワイヤに付着した分子が取り除かれるように、該装置を加熱することによってリセットされても良い。ナノワイヤに十分に高い電圧を印加して、抵抗熱によりナノワイヤ中の温度が上昇させられるようにすることにより、該ナノワイヤに付着した分子が熱脱着によって離され、該装置がリセットされる。
本発明の当該第2の態様の更なる効果及び特徴は、本発明の第1の態様に関して以上に説明されたものと同様である。
本発明は、請求項に列記された特徴の全てのとり得る組み合わせに関することに、留意されたい。
本発明のこれらの及び他の態様は、本発明の実施例を示す添付図面を参照しながら、以下により詳細に説明される。
本発明の実施例による装置を模式的に示す。 本発明の種々の実施例によるナノワイヤを模式的に示す。 本発明の実施例による装置を製造する方法の概略を模式的に示す。 図3に示された製造方法の一般的なステップの概略を模式的に示す。
本詳細な説明においては、本発明による装置の種々の実施例が、主にSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板に基づくシリコンナノワイヤを有する装置を参照しながら議論される。このことは決して本発明の範囲を限定するものではなく、本発明は他のタイプの基板上に形成され得る他の半導体材料に基づくナノワイヤを有する装置にも等しく適用可能であることは、留意されるべきである。
図1は、本発明の実施例による装置100を模式的に示す。図1における装置は、定縮尺で描かれたものではなく、図面の目的は単に、本発明の一般的な概念を説明することに過ぎないことは、留意されるべきである。
装置100は、基板102、基板102上に配置された絶縁層104、及びSOI基板の上端シリコン層に形成された並列に配置された3本のナノワイヤ106、108を有する。更には、該ナノワイヤの各々のそれぞれの端部と電気的に接触するための接触パッド(図示されていない)に導く、導電性接触構造112、114が示されている。接触構造112、114は、基板102の背面側がゲート端子として用いられる、3端子素子におけるソース及びドレインとしてみなされ得る。この場合には、全ての接点は個別に接触可能であり、個別にアドレス可能なナノワイヤを与える。しかしながら、個別アドレス可能性を失うことなく、接点112又は114のいずれかが共に接続されても良い。保護層(電気的に絶縁性の層)116は、接触構造112、114を被覆するよう配置され、導電性流体が用いられる場合に電気的な短絡を防止する。被覆層における開口118はサンプル区画118を形成し、該区画においてサンプル流体がナノワイヤ106、108、110と接触する。
図2は、ナノワイヤ106、108、110の断面図を示す。各ナノワイヤは、厚さ(図の面における縦方向)及び幅(図の面における水平方向)を持つ。ナノワイヤの寸法は典型的には、数ナノメートル乃至数百ナノメートルの範囲である。ナノワイヤは、絶縁材料202、204、206により被覆される。該絶縁材料は典型的には、SiO(熱成長させられたもの)、TiO又はAlのような酸化物であっても良い。ZrO又はHfO等のような種々の希土類酸化物が用いられても良い。ここで、異なる幅のナノワイヤ106及び108によって図示されているように、同一の装置100内のワイヤが異なる幾何を持っても良く、また、ナノワイヤ108及び110並びに対応する絶縁層204及び206によって図示されているように、同じ幾何を持つナノワイヤが異なる厚さの絶縁層を持っても良いことが、示されている。これにより、異なる電気的特性を持つナノワイヤが形成されることができる。装置は典型的には、例えば2乃至50本又はそれ以上のナノワイヤのように、各サンプル区画において多くのナノワイヤを有しても良い。
異なるナノワイヤについて、該ナノワイヤ上又は絶縁層上に異なる機能化層が配置されても良い。機能化層は例えば、APTESのような化学層であっても良いし、金属ベースの層及びTiO、ZrO又はHfOのような酸化物であっても良い。これにより、別個のナノワイヤに異なる機能化層を塗布することによって、種々の物質に対して感度を持つセンサのアレイがつくられることができ、これにより解析中のサンプル流体の一種の指紋(fingerprint)が決定されることができる。ワイヤに対して異なる容量結合を提供して範囲の違いを実装するため、異なる機能化層は異なる誘電率を持っていても良い。種々の材料の誘電率は、「Handbook of Chemistry and Physics」のような標準的なテキストにおいて広く示されており、ここでは言及されない。
ナノワイヤは、該装置中の異なるタイプの電気素子が連結したものの一部であっても良い。斯かる電気素子は、ゲートを持つ(MOSFET、EGFET)又はゲートを持たない(CHEMFET、ISFET、ImmunoFET、HEMFET、ESFET又はENFET)電界効果ベースの素子のようなゲート素子を含む。
該装置は、気体又は流体の純度を監視するための電気装置又は斯かる装置の一部であっても良い。斯かる装置は、大気汚染監視装置であっても良い。検出されるべき物質は、人間に対して非常に有毒であるホルムアルデヒドであっても良い。代替としては、該装置は、水質監視システムであっても良い。斯かる装置は、物質量を決定する前に、流体サンプルから妨害する付随物質を除去するための、粒子フィルタ又は活性炭素フィルタを持っても良い。
図3は、本発明の種々の実施例による装置を製造するための一般的なステップを模式的に概説する。図3は、一般的な加工ステップを概説する図4のフロー図を参照しながら議論される。
第1のステップ402において、シリコン担体層102、埋め込み酸化物(BOX)層104、及び上端シリコン層302を有する、SOI基板が備えられる。
次のステップ404において、マスクが形成され、シリコンナノワイヤ及び対応する接触構造304が上端シリコン層302においてエッチングされる。ナノワイヤのマスクは例えば、フォトリソグラフィー、電子ビームリソグラフィー又はインプリンティングによって形成されても良い。エッチングは、絶縁体層306の蒸着を有するステップ406により後続される。絶縁体層の蒸着は例えば、ナノワイヤのエッチングの間にナノワイヤに隣接する又はナノワイヤの下にあるBOX層104の一部が損傷を受けるようなアンダーエッチングが生じる場合、好適となり得る。これにより、アンダーエッチングに起因するいずれの損傷も、絶縁体層306の蒸着により修復されることができる。
ステップ408及び410において、保護シリコン窒化物(SiN)層308が蒸着され、ナノワイヤを露出させるレジストマスク310の蒸着及びパターニングが後続する。次いで、ナノワイヤが位置する領域におけるマスク310における開口の位置において、SiN308及び絶縁体層306が取り除かれ、ナノワイヤを露出させる。
ステップ414において、レジストマスク310が取り除かれ、最後のステップ416において、ナノワイヤ上に熱酸化物が成長させられ、該ナノワイヤ上の絶縁層を形成する。成長した熱酸化物の厚さ及び特性は、時間、温度及び圧力のような工程パラメータを制御することにより制御されることができる。
ステップ410乃至416は、異なるナノワイヤ又はナノワイヤのサブセットが異なるレジストマスクによって露出され、異なる厚さ又は異なる特性の成長酸化物層312を持つナノワイヤを形成することを可能とするような態様で、同一の装置について繰り返されても良い。熱酸化物の成長はまた、成長時間を制御することにより、ナノワイヤの幾何を制御することを可能とする。熱酸化に対する代替として、ステップ416において酸化物が蒸着され、絶縁材料の選択における柔軟性を増大させても良い。蒸着は、例えばCVD、ALD、スパッタリング又はその他の既知の蒸着方法によって実行されても良い。これにより、異なるマスクによって異なるワイヤを保護することにより、異なる絶縁材料及び異なる厚さの絶縁層を持つナノワイヤが形成されることができる。更に、広範な物質を検出することが可能な装置が形成されるように機能化層を蒸着することによって、ステップ416においてナノワイヤの種々の機能化が実行され得る。
異なる長さ及び/又は幅を持つナノワイヤは、マスクの寸法により決定されることができ、蒸着のためにナノワイヤの異なるセットの反復される露出を必要としない等のため、1セットのステップに有利につくられることができる。実施例においては、異なる幅を持つナノワイヤが、ステップ404において形成されても良い。これにより、以上に説明されたように残りのステップを実行した後、異なる幅を持つが同一の絶縁材料及び絶縁体厚さを持つナノワイヤが備えられる。
接触構造に対する電気的な接点も形成され、背面ゲート接点を形成するため基板の背面に抵抗接点が形成される。更に、CMOSに適合した製造工程の結果として、種々の測定を可能とするための測定装置に対する補完要素として、同一のチップに基準トランジスタが容易に実現可能であり、これにより例えば、温度変化及びその他の環境変化が考慮に入れられることができる。
更に、本発明の種々の実施例によるナノワイヤベースの装置を用いて、該装置を用いて流体中の物質の濃度を決定するための方法が提供される。以下、該装置を有する測定構成により実行される電流対電圧測定を参照しながら、実施例が議論される。最初に、装置におけるナノワイヤのそれぞれについて電流対電圧特性が、一定のゲート電圧に対して決定される。次いで、どのナノワイヤが飽和しているか(もし飽和しているものがあれば)が決定される。ナノワイヤにおける電流の飽和は、例えば導電チャネルが飽和している場合、即ち導電チャネルが完全に閉じているか又は完全に開いている場合に起こり得る。飽和はまた、表面の飽和の結果として、即ちナノワイヤの表面全体が物質によりカバーされた場合に、起こり得る。電流の飽和は例えば、結果の測定された特性を、以前に確立された基準値と比較することによって決定され得る。
飽和していないナノワイヤのサブセットから、最も高い感度を持つナノワイヤが選択される。最も高い感度を持つナノワイヤは、特定の物質の濃度における最も小さな変化を検出することが可能なナノワイヤである。ナノワイヤのそれぞれの感度は、同一の設計を持つ装置の製造及び/又は以前の校正から既知であると仮定される。
最も感度の高い非飽和のナノワイヤを特定することにより、物質の濃度を示す結果が、所与の装置についてとり得る最も高い感度で提供されることができる。
種々の物質を検出することが可能な装置が用いられる場合、以上に説明された装置は、それぞれの物質を検出するよう適合されたナノワイヤの各サブセットについて実行される。
該装置の適用の一例は、可逆のCOセンサとしてのものである。COセンサは、TiOの薄い(約1nm)層でナノワイヤを被覆することにより形成され得る。COはゼロの双極子モーメントを持つため、例えばSiOを有する絶縁層に装着した場合、チャネルに電場を誘導しない。それ故、極性を持ちそれ故該装置の導電チャネルに電場を誘導するCOとOにCOを分解するTiO2が用いられることができる。
しかしながら、TiO、ZrO及びHfOといった酸化物は親水性である傾向があり、従って表面上の水分子を吸収し、COの吸収に影響を及ぼし、次いで電気的な測定に影響を及ぼす傾向がある。それ故、感度を増大させ吸収された水からの妨害を低減させるため、COを通すが水分子を透過させない疎水性層が、絶縁層に蒸着されても良い。該疎水性層は、例えばパリレンのような高分子であっても良い。
電流対電圧解析の代わりに、定電圧をソース、ドレイン及びゲート端子に印加し、測定される電流の時間依存性を観測することにより、該装置の遷移挙動が解析されても良い。これにより、解析対象の流体中の1つ以上の物質の濃度が決定されることができる。
更に、特定の用途について必要である場合には、サンプル流体をバイアスするための流体基準ゲートが組み込まれても良い。
本発明は以上に説明された好適な実施例に決して限定されるものではないことを、当業者は理解するであろう。反対に、多くの変更及び変形が、添付される請求の範囲内で可能である。例えば、製造方法及び材料の選択における変形が、本発明の一般的な概念に合致しつつ完全に可能である。

Claims (13)

  1. 流体サンプル中の物質の量的な検出のための装置であって、前記装置は、
    基板と、
    前記基板上に配置された、電気的に絶縁性の層と、
    前記電気的に絶縁性の層上に配置された複数の個別にアドレス可能なナノワイヤであって、前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤは、絶縁材料により被覆され、前記複数のナノワイヤは、前記複数のナノワイヤのうちの1つのナノワイヤの電気的な特性の測定によって、前記流体サンプル中の前記物質の存在を検出するよう構成され、前記複数のナノワイヤのそれぞれが長さ、幅及び厚さを持つ、ナノワイヤと、
    前記流体サンプルを有し、前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤの少なくとも一部をカバーするように配置された、サンプル区画と、
    を有し、対応する前記ナノワイヤの前記長さ、幅及び厚さが、前記物質のための種々の検出範囲を形成するサイズを有し、
    前記各ナノワイヤのそれぞれが互いに離隔され、前記複数のナノワイヤのうち第1のナノワイヤの前記絶縁材料は、前記複数のナノワイヤのうちの第2のナノワイヤの前記絶縁材料とは異なる厚さを持つ、
    装置。
  2. 前記種々の検出範囲の組み合わせが、各々の異なる検出範囲よりも大きな略連続する検出範囲を合わせて形成する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤは、表面積及びナノワイヤ体積を有し、前記表面積と前記体積との比は、前記複数のナノワイヤのうちの異なるナノワイヤについて異なる、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記複数のナノワイヤのナノワイヤの厚さは略等しく、前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤの幅及び長さの少なくとも一方は異なる、請求項3に記載の装置。
  5. 前記絶縁材料は、前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤについて同一であり、前記絶縁材料は、前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤについて異なる厚さを有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記複数のナノワイヤのうちの少なくとも1つのナノワイヤは、前記物質と相互作用するための少なくとも1つの機能化層を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記複数のナノワイヤのうちの少なくとも2つのナノワイヤの各々は、前記物質と相互作用するための機能化層を有し、少なくとも2つの機能化層が互いと異なる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 少なくとも1つの前記機能化層がTiOを有するか又はTiOから成る、請求項6又は7に記載の装置。
  9. 前記サンプル区画は、前記複数のナノワイヤ上を流体が流れることを可能とするよう構成される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記ナノワイヤのうちの少なくとも2つは、異なる感度を持つ、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記ナノワイヤのうちの少なくとも2つは、異なるドープ及び/又は異なるドープ濃度を持つ、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記複数のナノワイヤのうちの少なくとも1つのナノワイヤは、トランジスタのチャネルを形成し、前記基板の一部が、前記トランジスタのゲート端子として用いられる、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記ナノワイヤの読み出しのため前記複数のナノワイヤの各ナノワイヤに接続された電気回路を有する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
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