JP6533444B2 - 建設車両用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、建設車両用タイヤに関し、特に、ビード部の耐久性を向上させた建設車両用タイヤに関する。
建設現場など凹凸が激しい路面を走行するとともに、積載量が大きい建設車両に装着される建設車両用タイヤには、大きな荷重が掛かるため、特に、ビード部の耐久性を向上させることが、タイヤライフの長期化を図る観点から重要である。
上述のような環境で使用される建設車両用タイヤでは、カーカス本体部からビードコアでタイヤ径方向外側に折り返されたカーカス折り返し部において、大きな圧縮歪が繰り返し生じるため、このような圧縮歪を低減する方法が提案されている。例えば、カーカス本体部とカーカス折り返し部との間隔、具体的には、タイヤ幅方向に沿った断面におけるカーカスコード間の距離(コード間距離)を、ビード部からの高さ位置に応じて最適化する方法が知られている(特許文献1参照)。
より具体的には、コード間距離が、ビードコアの近傍で一旦最も小さくなり、その後タイヤ径方向外側に行くに連れて広くなり、ビード部からの所定の高さ位置で最も大きくすることが提案されている。
特開2009-113715号公報(第5−7頁、第4図)
上述した従来の建設車両用タイヤによれば、上下力(Fz)によってカーカス折り返し部に生じる圧縮歪を低減できるが、実際の使用環境では、横力(Fy)によってもカーカス折り返し部に圧縮歪が生じる。つまり、横力が高い状況では、圧縮歪によるカーカス折り返し部の変曲点が、横力が低い状況における変曲点とずれてしまい、効果的に圧縮歪を低減できない場合があることが分かってきた。
具体的には、横力が高い状況では、当該変曲点の位置がカーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部側に移動するため、上述した従来の建設車両用タイヤのカーカス本体部及びカーカス折り返し部の位置関係では、必ずしも圧縮歪を効果的に低減できない場合がある。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、大きな横力が入力される実際の使用環境に近い状況でも、カーカス折り返し部に生じる圧縮歪を低減し、ビード部の耐久性を向上し得る建設車両用タイヤの提供を目的とする。
本発明の第1の特徴は、カーカスコード(カーカスコード31)が被覆されたカーカス本体部(カーカス本体部40)と、前記カーカス本体部に連なり、ビードコア(ビードコア61)のタイヤ幅方向内側からタイヤ幅向外側に折り返されるとともに、カーカスコードが被覆されたカーカス折り返し部(カーカス折り返し部50)とを備える建設車両用タイヤ(建設車両用タイヤ1)であって、前記カーカス本体部のカーカスコードと、前記カーカス折り返し部のカーカスコードとの距離であるコード間距離は、前記ビードコアからタイヤ径方向外側に行くに連れて小さくなって極小値aとなり、前記極小値aとなったタイヤ径方向外側に行くに連れて大きくなって極大値bとなり、前記建設車両用タイヤを適用リム(ホイールリム100)に装着した際に、前記適用リムのベースラインから前記極小値aとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの高さHA、前記適用リムのベースラインから前記極大値bとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの高さHB、及び前記適用リムのベースラインから前記適用リムのフランジ高さHFは、1.2HF≦HA≦2.5HF、3.1HF≦HB≦4.5HFの関係を満足することを要旨とする。
本発明の第1の特徴において、前記カーカス折り返し部のカーカスコードに沿った前記極小値aの位置から前記極大値bの位置までの距離L1は、前記カーカス折り返し部のカーカスコードに沿った前記極大値bの位置から前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部(端部51)までの距離L2よりも長くてもよい。
本発明の第1の特徴において、前記極大値bとなる箇所は、前記ビードコアから前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部までの間において1つのみであってもよい。
本発明の第1の特徴において、前記極小値aと前記極大値bとの比b/aは、1.10以上、2.00未満であってもよい。
本発明の第2の特徴は、カーカスコード(カーカスコード31)が被覆されたカーカス本体部(カーカス本体部40)と、前記カーカス本体部に連なり、ビードコア(ビードコア61)のタイヤ幅方向内側からタイヤ幅向外側に折り返されるとともに、カーカスコードが被覆されたカーカス折り返し部(カーカス折り返し部50)とを備える建設車両用タイヤ(建設車両用タイヤ1A)であって、前記カーカス本体部のカーカスコードと、前記カーカス折り返し部のカーカスコードとの距離であるコード間距離は、前記ビードコアからタイヤ径方向外側に行くに連れて小さくなって極小値aとなり、前記極小値aとなった後、タイヤ径方向外側に行くに連れて大きくなって極大値bとなり、前記建設車両用タイヤを適用リム(ホイールリム100)に装着した際に、前記適用リムのベースラインから前記極小値aとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの高さHA、前記適用リムのベースラインから前記極大値bとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの高さHB、及び前記適用リムのベースラインから前記適用リムのフランジ高さHFは、1.2HF≦HA≦2.5HF、2.6HF≦HB≦3.5HF、1.10≦b/a<1.40の関係を満足することを要旨とする。
本発明の第2の特徴において、前記極小値aとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの位置と、前記極大値bとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの位置とを通過する直線SL1と、前記極小値aとなる前記カーカス折り返し部のカーカスコードの位置と、前記極大値bとなる前記カーカス折り返し部のカーカスコードの位置とを通過する直線SL2との交差角度θは、2.00°≦θ≦5.00°を満足してもよい。
本発明の第2の特徴において、前記極大値bとなる箇所は、前記ビードコアから前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部までの間において1つのみであってもよい。
本発明の特徴によれば、大きな横力が入力される実際の使用環境に近い状況でも、カーカス折り返し部に生じる圧縮歪を低減し、ビード部の耐久性を向上し得る建設車両用タイヤを提供することができる。
建設車両用タイヤ1のタイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿った一部断面図である。 建設車両用タイヤ1のビード部60の拡大断面図である。 建設車両用タイヤ1のカーカス本体部40及びカーカス折り返し部50の具体的な位置関係を示す図である。 建設車両用タイヤ1のカーカス折り返し部50の具体的な形状を示す図である。 建設車両用タイヤ1Aのビード部60の拡大断面図である。 建設車両用タイヤ1Aのカーカス本体部40及びカーカス折り返し部50の具体的な位置関係を示す図である。 建設車両用タイヤ1に生じる圧縮変形及び引張変形について説明する模式図である。 従来例、比較例及び実施例に係る建設車両用タイヤの試験結果を示す図である。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る建設車両用タイヤについて、図面を参照しながら説明する。
(1)建設車両用タイヤの概略構成
図1は、本実施形態に係る建設車両用タイヤ1のタイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿った一部断面図である。建設車両用タイヤ1は、タイヤ赤道線CLを基準として左右対称の形状を有する。
建設車両用タイヤ1は、例えば、砕石・鉱山・ダム現場を走行するダンプトラック、アーティキュレートダンプ、ホイールローダーなどの建設車両用タイヤに好適に用いられる。図1に示すように、建設車両用タイヤ1は、路面と接するトレッド部10、トレッド部10に連なり、トレッド部10よりもタイヤ径方向内側に位置するサイドウォール部15、サイドウォール部15に連なり、サイドウォール部15よりもタイヤ径方向内側に位置するビード部60を有する。
トレッド部10のタイヤ径方向内側には、複数枚(例えば、4〜6枚)のコード入りベルトによって構成されるベルト層20が設けられている。なお、トレッド部10には、建設車両用タイヤ1の使用環境や装着される建設車両の種別に応じたパターン(不図示)が形成される。
また、ベルト層20のタイヤ径方向内側には、左右一対のビードコア61に跨がり、建設車両用タイヤ1の骨格を形成するカーカス層30が設けられている。
本実施形態では、カーカス層30は、タイヤ径方向に沿って放射状に配置されたカーカスコード31(図1において不図示、図2参照)を有するラジアル構造である。但し、ラジアル構造に限定されず、カーカスコードがタイヤ径方向に交錯するように配置されたバイアス構造でも構わない。
また、建設車両用タイヤ1は、図1に示すように、空気入りタイヤであるが、ホイールリム100に組み付けられた建設車両用タイヤ1に充填される気体は、空気に限らず、窒素ガスなどの不活性ガスを充填してもよい。さらに、冷却用の液体(クーラント)が充填されてもよい。
(2)ビード部の構成
図2は、建設車両用タイヤ1のビード部60の拡大断面図である。図2に示すように、カーカス層30は、カーカス本体部40及びカーカス折り返し部50によって構成される。カーカス本体部40及びカーカス折り返し部50は、カーカスコード31をゴムで被覆した構造を有する。
カーカス本体部40は、トレッド部10(図1参照)からビードコア61までに位置し、カーカス層30の本体的な部分を構成する。カーカス折り返し部50は、カーカス本体部40に連なり、ビードコア61のタイヤ幅方向内側からタイヤ幅向外側に折り返された部分である。カーカス折り返し部50は、ビードコア61からタイヤ径方向外側に向かって延在する。カーカス折り返し部50の端部51は、サイドウォール部15で終端する。
図3は、建設車両用タイヤ1のカーカス本体部40及びカーカス折り返し部50の具体的な位置関係を示す。図3に示すように、カーカス本体部40のカーカスコード31と、カーカス折り返し部50のカーカスコード31との距離であるコード間距離は、ビードコア61からタイヤ径方向外側に行くに連れて小さくなって極小値aとなる。コード間距離は、極小値aとなった後、タイヤ径方向外側に行くに連れて大きくなって極大値bとなる。
なお、コード間距離は、図2に示すようなタイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿った断面において、カーカス本体部40のカーカスコード31に対する垂線を基準としたカーカス本体部40のカーカスコード31と、カーカス折り返し部50のカーカスコード31との距離(間隔)である。より具体的には、コード間距離は、カーカス本体部40のカーカスコード31の太さ方向における中心と、カーカス折り返し部50のカーカスコード31の太さ方向における中心との距離である。
建設車両用タイヤ1を適用リムであるホイールリム100に装着した際に、ホイールリム100のベースラインBLから極小値aとなるカーカス本体部40のカーカスコード31の高さHA、ベースラインBLから極大値bとなるカーカス本体部40のカーカスコード31の高さHB、及びベースラインBLからホイールリム100のリムフランジ110までの高さHFは、次のような関係を満足する。
1.2HF≦HA≦2.5HF
3.1HF≦HB≦4.5HF
なお、ベースラインBLは、ホイールリム100の回転軸と平行であり、ビード部60のタイヤ幅方向外側の端部(ビードヒール)を通過する直線である。
また、適用リムは、例えば、日本自動車タイヤ協会(JATMA)のYear Bookにおいて規定される標準サイズのホイールリムであり、上述の高さHA, HB及びHFは、JATMAで規定される測定条件(適用リムへの装着、規定内圧の設定、設定温度など)を満たした状態で測定される。なお、JATMAに代えて、他の規格(TRA, ETRTOなど)に従ってもよい。
図4は、建設車両用タイヤ1のカーカス折り返し部50の具体的な形状を示す。図4に示すように、カーカス折り返し部50のカーカスコード31に沿った極小値aの位置から極大値bの位置までの距離を距離L1とする。また、カーカス折り返し部50のカーカスコード31に沿った極大値bの位置からカーカス折り返し部50のタイヤ径方向外側の端部51までの距離を距離L2とする。
建設車両用タイヤ1では、距離L1は、距離L2よりも長い。つまり、タイヤ径方向における極小値a、極大値b及びカーカス折り返し部50の端部51の位置関係においては、極大値bの箇所が、従来例(後述)よりもタイヤ径方向外側に位置する。
カーカス折り返し部50の端部51は、タイヤ幅方向におけるサイドウォール部15の幅が最大となる最大幅SWmaxの位置付近で終端する。なお、端部51は、最大幅SWmaxの部分よりもタイヤ径方向内側で終端することが好ましい。したがって、極大値bのタイヤ径方向における位置も、最大幅SWmaxの部分よりもタイヤ径方向内側に位置する。或いは、極大値bのタイヤ径方向における位置は、ベースラインBL(図3参照)から最大幅SWmaxまでの高さの半分の位置よりもタイヤ径方向外側に位置することが好ましい。
また、極大値bの位置におけるゴムゲージの厚さの関係は、タイヤ表面〜カーカス折り返し部50のタイヤ幅方向外側面までの厚さは、カーカス折り返し部50のタイヤ幅方向内側面〜カーカス本体部40のタイヤ方向外側面までの厚さよりも薄い。一方、極小値aの位置におけるゴムゲージの厚さの関係は、極大値bの位置と逆であり、タイヤ表面〜カーカス折り返し部50のタイヤ幅方向外側面までの厚さは、カーカス折り返し部50のタイヤ幅方向内側面〜カーカス本体部40のタイヤ方向外側面までの厚さよりも厚い。
本実施形態では、極大値bとなる箇所は、ビードコア61からカーカス折り返し部50の端部51までの間において1つのみである。但し、極大値bとなる箇所は必ずしも1つのみでなくても構わない。また、本実施形態では、極小値aと極大値bとの比b/aは、1.10以上、2.00未満である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、上述した第1実施形態に係る建設車両用タイヤ1との相違点について主に説明し、建設車両用タイヤ1と同様の部分については、適宜説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る建設車両用タイヤ1Aのビード部60の拡大断面図である。建設車両用タイヤ1Aのトレッド部10やベルト層20の構造は、建設車両用タイヤ1と同様である。図5に示すように、建設車両用タイヤ1は、建設車両用タイヤ1と比較すると、カーカス折り返し部50の形状(位置関係)が異なっている。
図6は、建設車両用タイヤ1Aのカーカス本体部40及びカーカス折り返し部50の具体的な位置関係を示す。図6に示すように、建設車両用タイヤ1Aをホイールリム100に装着した際に、ホイールリム100のベースラインBLから極小値aとなるカーカス本体部40のカーカスコード31の高さHA、ベースラインBLから極大値bとなるカーカス本体部40のカーカスコード31の高さHB、及びベースラインBLからホイールリム100のリムフランジ110までの高さHFは、次のような関係を満足する。
1.2HF≦HA≦2.5HF
2.6HF≦HB≦3.5HF
1.10≦b/a<1.40
また、極小値aとなるカーカス本体部40のカーカスコード31の位置と、極大値bとなるカーカス本体部40のカーカスコード31の位置とを通過する直線SL1と、極小値aとなるカーカス折り返し部のカーカスコード31の位置と、極大値bとなるカーカス折り返し部のカーカスコード31の位置とを通過する直線SL2との交差角度θは、次のような関係を満足する。
2.00°≦θ≦5.00°
このように、交差角度θが小さく、建設車両用タイヤ1Aでは、従来例や建設車両用タイヤ1と比較すると、コード間距離の極大値bが小さくなっている。
なお、第1実施形態に係る建設車両用タイヤ1と同様に、極大値bとなる箇所は、ビードコア61からカーカス折り返し部50の端部51までの間において1つのみである。但し、極大値bとなる箇所は必ずしも1つのみでなくても構わない。
[作用・効果]
図7は、建設車両用タイヤ1に生じる圧縮変形及び引張変形について説明する模式図である。図7に示すように、コード間距離が極小値aとなる付近では、建設車両用タイヤ1に荷重が掛かると、カーカス折り返し部50に対して圧縮変形が生じる。一方、コード間距離が極大値bとなる付近では、カーカス折り返し部50に対して引張変形が生じる。
カーカス折り返し部50のカーカスコード31は、極小値aの位置から極大値bの位置に向かって徐々にタイヤ幅方向外側に広がる、つまり、カーカス本体部40のカーカスコード31から離れていく。このため、カーカス折り返し部50に対して圧縮変形が生じても、カーカス折り返し部50の座屈、より具体的には、カーカス折り返し部50のカーカスコード31が圧縮変形により曲げられて蛇行してしまう状態を抑制できる。
一方、極大値bの位置付近では、充分なコード間距離が保たれているため、カーカス折り返し部50のカーカスコード31の位置が、極大値bの位置付近における曲げの中立軸AXから充分に離れる。このため、カーカス折り返し部50は、引張変形に対してより適応できるとともに、極大値bの位置付近における引張変形が強調される。この結果、極小値aの位置付近における圧縮変形も抑制できる効果もある。
さらに、建設車両用タイヤ1では、極大値bが従来例と比較してタイヤ径方向外側に位置するため、建設車両用タイヤ1に引張変形や圧縮変形が生じた場合、特に、横力(Fy)が高い状況でも、引張変形と圧縮変形との変曲点Pが、極大値bよりもタイヤ径方向外側に位置してしまう状態(逆転現象)をより確実に回避することができる。
このような効果は、コード間距離の極大値bを小さくした建設車両用タイヤ1Aでも同様である。建設車両用タイヤ1Aの場合、建設車両用タイヤ1と比較すると引張変形に対する適応度は限定されるものの、極大値bを小さくすることによって、構造剛性の分布が少なくなり、変曲点Pの動きが少なくなるため、上述の逆転現象を抑制できる。
図8は、従来例、比較例及び実施例に係る建設車両用タイヤの試験結果を示す。図8に示す従来例は、先行技術文献(特開2009-113715号公報)に記載されている建設車両用タイヤである。比較例は、カーカス折り返し部50に極大値bのような凸形状となる部分がない建設車両用タイヤである。実施例1は建設車両用タイヤ1であり、実施例2は建設車両用タイヤ1Aである。
具体的には、実施例1は、以下のような設定値を有する。
HA=2.06HF
HB=3.55HF
b/a=1.34
実施例2は、以下のような設定値を有する。
HA=2.06HF
HB=3.00HF
b/a=1.34
θ=4°
なお、試験に用いた建設車両用タイヤのサイズは何れも59/80R63である。
図8に示すように、従来例、及び実施例1,2に係る建設車両用タイヤとも、横力(Fy)が入力されず、上下力(Fz)のみが入力される状況では、カーカス層(プライ)の蛇行量(座屈)は、低く抑えられている。一方、比較例では、上下力(Fz)のみが入力される状況でも比較的蛇行量が大きい。なお、上下力(Fz)は、120tに設定した。
横力が増加するにしたがって、従来例では蛇行量が増加している。つまり、カーカス層が充分に圧縮変形に対応できていない。一方、比較例、及び実施例1,2(特に、実施例2)では、横力が増加しても、極端に蛇行量が増加することはなく、実際の使用環境において充分に対応し得る。
このように、第1実施形態に係る建設車両用タイヤ1(実施例1)、及び第2実施形態に係る建設車両用タイヤ1A(実施例2)によれば、コード間距離の極小値a及び極大値b、及びHA, HB, HF, b/aが上述のような関係を満たす。これにより、大きな横力が入力される実際の使用環境に近い状況でも、カーカス折り返し部50に生じる圧縮歪を低減し、ビード部60の耐久性を向上し得る。
なお、HA, HB, HF, b/aが上述のような関係を満たさない場合、図8に示した実施例1または実施例2のような特性は得られず、ビード部60の耐久性の向上も限定的となる。
また、図8に示したように、建設車両用タイヤ1及び建設車両用タイヤ1Aによれば、上下力(Fz)のみが入力される状況でも、カーカス層(プライ)の蛇行量(座屈)は、低く抑えられるため、ビード部60の耐久性に悪影響を与えない。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
例えば、上述した実施形態では、砕石・鉱山・ダム現場を走行するダンプトラックやアーティキュレートダンプなどに用いられる建設車両用タイヤを前提としていたが、本発明の適用範囲は、必ずしもこのような建設車両用タイヤに限定されない。例えば、工事現場、不整地、泥濘地を走行するダンプトラック以外の建設車両用タイヤに本発明を適用してもよい。
また、ベルト層20の枚数などは一例であり、建設車両用タイヤの用途に応じてベルト層20の構成は適宜変更されてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1, 1A 建設車両用タイヤ
10 トレッド部
15 サイドウォール部
20 ベルト層
30 カーカス層
31 カーカスコード
40 カーカス本体部
50 カーカス折り返し部
51 端部
60 ビード部
61 ビードコア
100 ホイールリム
110 リムフランジ

Claims (5)

  1. カーカスコードが被覆されたカーカス本体部と、
    前記カーカス本体部に連なり、ビードコアのタイヤ幅方向内側からタイヤ幅向外側に折り返されるとともに、カーカスコードが被覆されたカーカス折り返し部と
    を備える建設車両用タイヤであって、
    前記カーカス本体部のカーカスコードと、前記カーカス折り返し部のカーカスコードとの距離であるコード間距離は、前記ビードコアからタイヤ径方向外側に行くに連れて小さくなって極小値aとなり、前記極小値aとなった後、タイヤ径方向外側に行くに連れて大きくなって極大値bとなり、
    前記建設車両用タイヤを適用リムに装着した際に、前記適用リムのベースラインから前記極小値aとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの高さHA、前記適用リムのベースラインから前記極大値bとなる前記カーカス本体部のカーカスコードの高さHB、及び前記適用リムのベースラインから前記適用リムのフランジ高さHFは、
    1.2HF≦HA≦2.5HF
    3.1HF≦HB≦4.5HF
    の関係を満足し、
    前記カーカス折り返し部のカーカスコードに沿った前記極小値aの位置から前記極大値bの位置までの距離L1は、前記カーカス折り返し部のカーカスコードに沿った前記極大値bの位置から前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部までの距離L2よりも長く、
    前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部は、タイヤ幅方向におけるサイドウォール部の幅が最大となる最大幅の位置付近で終端する建設車両用タイヤ。
  2. 前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部は、前記最大幅の位置よりもタイヤ径方向内側に位置する請求項1に記載の建設車両用タイヤ。
  3. 前記極大値bとなる箇所は、前記ビードコアから前記カーカス折り返し部のタイヤ径方向外側の端部までの間において1つのみである請求項1に記載の建設車両用タイヤ。
  4. 前記極小値aと前記極大値bとの比b/aは、1.10以上、2.00未満である請求項1に記載の建設車両用タイヤ。
  5. 前記極大値bの位置におけるゴムゲージは、タイヤ表面から前記カーカス折り返し部のタイヤ幅方向外側面までの厚さが、前記カーカス折り返し部のタイヤ幅方向内側面から前記カーカス本体部のタイヤ幅方向外側面までの厚さよりも薄くなっている請求項1に記載の建設車両用タイヤ。
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