JP6533003B1 - カロテン含有油性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水に難溶性のβ−カロテンを含有し乳化性に優れた油性組成物およびこの組成物を含むソフトカプセル製剤を提供することを課題とする。【解決手段】β−カロテンを組成物あたり0.01〜3質量%、グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルを組成物あたり5質量%以上含有する油性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、β−カロテンを含有し、β−カロテンの水分散性に優れた油性の組成物、およびこれを含有するソフトカプセル製剤に関する。
β−カロテンは、動物の小腸の粘膜中で酵素β−カロテン−15,15’−モノオキシゲナーゼによってビタミンA(レチノイド)の一種であるレチナールに分解され、肝臓や体脂肪に蓄えられる。β−カロテンはビタミンAの前躯体として重要であり、さらに近年抗癌作用や、抗酸化作用、免疫活性化作用など様々な生理作用を有することが明らかとなり、注目を集めている。また、健康食品やサプリメント等にも広く配合されている。
β−カロテンは、酸素原子を含まない炭化水素分子なので、脂溶性で、水には溶解しない性質を持つ。このため、β−カロテンは、一般的に食用油に溶解させたβ−カロテン含有油脂、あるいはこのような食用油脂を加工した粉末として流通している。
β−カロテンなど、カロテノイドの腸管吸収は、油脂やビタミンなどの脂溶性食品成分と比較して著しく低く、食品を摂取してからカロテノイドが小腸から吸収されるまでにはさまざまな要因が影響する。カロテノイドは、疎水性が高く常温で固体の物質であるため単独では水に溶解あるいは分散することはない。そのため小腸から吸収されるまでに消化管内で両親媒性物質の働きで十分に可溶化され、小腸上皮細胞から吸収可能な状態にならなければならない。この可溶化の過程が腸管吸収の律速段階となっている。
すなわち、カロテノイドは消化管内で十分に分散されなければ吸収されない。
このため、先行技術には、水分散性の良いカロテノイドとして様々な提案がなされている。
特許文献1には、カロテノイドと、クロセチン、ノルビキシン、およびこれらのモノグリコシドエステルよりなる群から選択される少なくとも1種とを、ミセル構成成分として含む、カロテノイドの乳化性製剤が記載されている。
特許文献2には、水分散性カロテノイド製剤として、カロテノイド、親水性保護コロイドおよび水混和性アルコールを含む液体製剤が記載されている。
特許文献3には、カロテノイド、食用硬化油、乳化剤、多価アルコールおよび水を含有する水中油型カロテノイド製剤が記載されている。
特許文献4には、カロテノイド、糖類、モノエステル体の含有量が90質量%以上のショ糖脂肪酸エステルおよび水を含有する分散液を真空凍結乾燥して得られる製剤であって、該製剤100質量%中、モノエステル体の含有量が90質量%以上のショ糖脂肪酸エステルの含有量が22.5〜50質量%であることを特徴とする粉末状カロテノイド製剤が記載されている。また、この粉末製剤は水に殆ど透明に溶解することが記載されている。
特許文献5には、色価が、E10% 1cm=2550となるように調整した場合に、酸価が10以下、アセトン不溶部の割合が5重量%以下を示す天然原料由来のカロテノイド色素を用いて、乳化調製して得られるカロテノイド製剤が記載されている。この製剤は乳化安定性に優れ、かつ水系製品に使用しても、長期保存によって不溶物が析出したりしない、水分散性の良い製剤であることが記載されている。
特許文献6には、カロテノイドを保護コロイド水溶液中に懸濁し、得られた懸濁液を、粉砕機を使用して粉砕および分散させた微粉化カロテノイドを含有する水溶性製剤が記載されている。
特許文献7には、結晶性カロテノイドを含み、結晶性カロテノイドの少なくとも90質量%が非結晶であるカロテノイド成分と、グリセリン単位の数が1〜6であり脂肪酸単位の数が1〜6であって、グリセリン単位の水酸基を少なくとも1つ有する(ポリ)グリセリン脂肪酸エステルと、芳香族カルボン酸類、ケイ皮酸類およびエラグ酸類からなる群より選択される少なくとも1種のフェノール系酸化防止剤と、を含むカロテノイド含有組成物が記載されている。この組成物は、非結晶カロテノイドを安定に含有する。
このように近年、水に対して難溶性のカロテノイドの水分散性を改善する検討が進み、さらに製剤学的な安定性の維持や生理活性成分の体内への利用率又は吸収率の改善のため様々な技術が試みられている。しかし、水への分散性が良く、且つソフトカプセル製剤に充填するに適した、β−カロテンを高含有する油性組成物は未だ提供されていない。
国際公開公報第2015/046365号 特開2013−240337号公報 特開2008−136432号公報 特開2007−289064号公報 国際公開公報第2002/102902号 特開2002−187837号公報 特開2012−184221号公報
水に難溶性のβ−カロテンを含有し、水分散性に優れた油性組成物およびこの組成物を含むソフトカプセル製剤を提供することを課題とする。
本発明の主な構成は次の通りである。
(1)β−カロテンを組成物あたり0.01〜3質量%、グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルを組成物あたり5質量%以上含有する油性組成物。
(2)さらに、ベヘニン酸グリセリルを組成物あたり5〜15質量%含有する(1)に記載の油性組成物。
(3)さらに、ステアリン酸ポリグリセリルもしくはオレイン酸ポリグリセリルから選ばれる1以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する(1)または(2)に記載の油性組成物。
(4)グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルを組成物あたり5〜15質量%含有する(1)〜(3)のいずれかに記載の油性組成物。
(5)グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルが、ラウリン酸ポリグリセリル−2、ラウリン酸ポリグリセリル−5、ラウリン酸ポリグリセリル−6、ラウリン酸ポリグリセリル−10から選択される1以上の物質である(1)〜(4)のいずれかに記載の油性組成物。
(6)実質的に水を含有しない(1)〜(5)のいずれかに記載の油性組成物。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の油性組成物を含むソフトカプセル製剤。
本発明により、水に難溶性のβ−カロテンを含有し、水分散性の高い油性組成物が提供される。この油性組成物は、実質的に水を含有しないにも関わらず水に速やかに分散し、含有されるβ−カロテンが油成分とともに水中に分散する。その結果、β−カロテンが微粒子として分散して消化管に達し、消化管内で速やかに微細に分散乳化して、消化管から吸収される。このため本発明の油性組成物は、経口で摂取したときのβ−カロテンの吸収性が向上する。またβ−カロテンの吸収性が高いため、1回あたり経口摂取するβ−カロテンの量を減量することができる。そのためこの組成物を含有するソフトカプセル製剤を小型化することが可能となる。さらにまた、製剤を小型化することができるため、本発明のβ−カロテン含有カプセル製剤は、嚥下能力の低下した高齢者や、小児でも楽に嚥下することが可能である。
また、本発明のソフトカプセル剤は、消化管内で崩壊すると、β−カロテンを含む油性組成物が分散し、速やかに吸収されるという効果を奏する。
本発明は、β−カロテンを含有する油性組成物であって、β−カロテンを含有する水分散性に優れた油性組成物の発明である。
また本発明は、上記の油性組成物を含むソフトカプセル製剤の発明である。
本発明の油性組成物は、水に難溶性の生理活性成分であるβ−カロテンを含有し、β−カロテンの水系液体中への分散性に優れ、安定性が高い。
本発明の油性組成物の分散性については、油性組成物をピペットで採取してその2〜3滴(約0.2〜0.3mL)を100mLの水に滴下した後3分間撹拌したときの分散粒子の平均粒子径が20μm以下を示す場合を、組成物が「好ましい分散性」を有すると評価する。水中で油相粒子が20μm以下の粒子サイズを維持することで油成分に溶解したβ−カロテンが、消化管に到達し、消化管内で速やかに微細乳化されて吸収される。
水難溶性で油溶性を示す化合物は、このような油成分とともに分散することで経口投与での吸収性が高まり、血中濃度が上昇する。
なお分散性の測定の詳細は実施例において具体的に説明する。
また、本発明の油性組成物は、β−カロテンの経口摂取用製剤として、そのまま或いは抗酸化剤などの添加剤を添加した後、液剤として使用可能である。通常は、ゼラチンソフトカプセルに内包して経口剤として摂取できる。
本発明のβ−カロテン含有油性組成物の配合成分について説明する。
油性組成物は、β−カロテン、油性成分、乳化剤からなり実質的に水を含有しない。
<β−カロテン>
本発明に用いるβ−カロテンは、パームヤシ、マリーゴールドやニンジンなど植物由来の抽出物あるいは、化学合成されたものが使用可能である。β−カロテンを含む液状油や、β−カロテンを含む粉末組成物であって、通常医薬品或いは飲食品にβ−カロテンとして配合可能なものであればどのようなものであっても使用可能である。本発明の特性から植物油に溶解したカロテン含有液状油が好ましい。このようなカロテン含有液状油としては、「パーム油カロテン」(カロテン30%含有品、日東物産商事)、「Betacarotene 30% FS」(懸濁液タイプ、DSM)、「ルカロチン30SUN」(ヒマワリ油懸濁液、BASF)を例示できる。
本発明の油性組成物にはβ−カロテンを組成物あたり0.01〜30質量%、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜3質量%含有する。
<油性成分>
本発明の油性組成物は、油性成分を含有することができる。
その油性成分は、β−カロテンを分散させるための食用油および、ソフトカプセルに組成物を充填するための分散媒として機能する。油性成分は、食品用の中鎖脂肪酸トリグリセリドおよび動植物性油脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
中鎖脂肪酸トリグリセリドの例としては、トリグリセリドを構成する脂肪酸の炭素数が8〜10である中鎖脂肪酸トリグリセリドが挙げられる。
動植物性油脂としては、例えば、大豆油、菜種油、綿実油、ひまわり油、サフラワー油、やし油、小麦胚芽油、コーン胚芽油、オリーブ油、米ぬか油等の植物性油脂、肝油、魚油、鯨油等の動物性油脂が挙げられる。
これらの油性成分のなかでも、中鎖脂肪酸トリグリセリドが好ましい。
本発明の油性組成物にあっては、組成物中に油性成分を5〜95質量%、好ましくは5〜90質量%を含有する。
<グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステル>
本発明の油性組成物は、グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルを含有する。
グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルの本発明の油性組成物中の含有量は、1〜30質量%好ましくは2〜25%質量、特に好ましくは5〜20質量%である。また、グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸が1分子エステル結合したグリセリン脂肪酸エステルとしては、ラウリン酸ポリグリセリル−2、ラウリン酸ポリグリセリル−4ラウリン酸ポリグリセリル−5、ラウリン酸ポリグリセリル−6、ラウリン酸ポリグリセリル−10を例示することができる。なお、グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸が1分子エステル結合したグリセリン脂肪酸エステルとしては、上記の例示した化合物の1以上を含有する。
グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルは、サンソフトQ−12D(太陽化学:ラウリン酸ポリグリセリル−2)、SYグリスターML−310(阪本薬品工業:ラウリン酸ポリグリセリル−4)、サンソフトA−121E(太陽化学:ラウリン酸ポリグリセリル−5)、SYグリスターML−500(阪本薬品工業:ラウリン酸ポリグリセリル−6)、サンソフトQ−12S(太陽化学:ラウリン酸ポリグリセリル−10)を例示できる。
本発明の油性組成物にあっては、グリセリン重合度が2〜10のポリグリセリン1分子にラウリン酸1分子がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルに加えて、ベヘニン酸グリセリル、さらに、ステアリン酸ポリグリセリルもしくはオレイン酸ポリグリセリルを配合しても良い。ベヘニン酸グリセリルは組成物あたり5〜15質量%、好ましくは6〜13質量%、ステアリン酸ポリグリセリルもしくはオレイン酸ポリグリセリルは、組成物あたり5〜15質量%を配合することでβ−カロテンを含む油性組成物の水への分散性をより高めることができる。なお、ベヘニン酸グリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリルの3成分を用いる場合、その配合量は、3成分の合計で5〜20質量%とすることが好ましい。
<その他の成分>
本実施形態の油性組成物は、前記した各成分の他に、必要に応じて任意の他の成分(例えば、栄養成分、有効成分、薬理成分など生理活性成分、色素酸化防止剤、糖類を含有していてもよい。このような成分としては、飲食品、医薬品に使用可能なもので、本発明の効果を損なわないものであれば、特に制限されない。
本発明の油性組成物は、その特性から、抗酸化剤を含有することが好ましい。
抗酸化剤としては、特に限定されず、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、およびそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、ビタミンA、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチノイン酸トコフェリルなどを例示できる。
<油性組成物の製造方法>
本実施形態の油性組成物は、油性成分と乳化剤を加温しながら撹拌し、さらにβ−カロテン(カロテン懸濁油)を滴下しながら混合して調製する。また、必要に応じて増粘剤を添加して増粘してもよい。増粘剤として、室温で固体のグリセリン脂肪酸エステルやミツロウ等が挙げられる。溶解液が気泡を含む場合は、減圧脱気などの方法で気泡を除去することが好ましい。
<ソフトカプセル製剤の製造方法>
調製した油性組成物は、加温状態で公知のソフトカプセル成型機を用いてソフトカプセル製剤とする。ソフトカプセル製剤の製造に当たっては、特段の制限はなく、ソフトカプセル封入装置の製造条件にしたがって製造可能である。
なお、ソフトカプセル皮膜(以下、単に皮膜とも称する。)を形成する基材としては、デンプン、加工デンプン、寒天、ゼラチン、ジェランガム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等の物質を皮膜成分として使用することが可能である。
以下、本発明を実施例、比較例を示し具体的に説明する。
1)β−カロテンを含む油性組成物の調製
下記表1に示す各成分を用いて油性組成物を調製した。調製方法は、希釈油、乳化剤を加温溶解させたのち、β−カロテンを加えて混合し、40℃まで放冷したものを、スクリューキャップ付ガラス瓶に50mL充填した。これを、室温に冷却して試験試料とした。
2)水への分散性(乳化性)および安定性の評価
水への分散性の評価は、調製した各油性組成物を、ピペットに採取し、室温(約25℃)の水100mLを入れたビーカーの中へ2〜3滴加えたのち、スパーテルにて3分間撹拌し、分散性を評価した。分散性の評価は目視観察によって行い次の4段階評価とした。
◎・・・水への分散性が非常に良好
○・・・水への分散性が良好
△・・・わずかに分散、一部分離が見られる
×・・・分散しない
評価結果を下記表1の下段に記載した。
また分散後の溶液中の油性組成物の粒子径を測定した。なお粒子径はレーザー回折式粒子径分布測定装置(LA−960、堀場製作所)を用いて測定した。
Figure 0006533003
表1に示すとおり、実施例1〜11のカロテン含有油性組成物は、水分散性に優れていた。中でも、実施例3は非常に良好であり、40℃2か月間保存したものに関しても非常に良好な水分散性を維持していた。しかし比較例1〜7の油性組成物は、水への分散性が不良であった。
3)水分散性粒子の粒子径
また上記の実施例1〜11の水分散性試験溶液(β−カロテン水分散液)を用いて、水に分散した分散粒子の平均粒子径をレーザー回折式粒子径分布測定装置(LA−960、堀場製作所社)により測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 0006533003
実施例1〜11は、いずれも20μm以下の極めて小さな粒子径であった。したがって本発明の組成物を経口投与したとき、速やかに分散して消化管で吸収されることがわかった。
4)ソフトカプセル製造
実施例3の組成物を、常法に従い4オーバルのゼラチンを主成分とするソフトカプセルに150mg/粒になるよう充填し、8kgを製造した。製造に際して特段の問題は発生しなかった。

Claims (3)

  1. β−カロテンを組成物あたり0.01〜3質量%、ベヘニン酸グリセリルを組成物あたり5〜15質量%、ラウリン酸ポリグリセリル−2を組成物あたり5〜15質量%、ステアリン酸ポリグリセリル−5を組成物あたり5〜15質量%含有し、残部が油性成分である経口投与用油性組成物。
  2. 実質的に水を含有しない請求項に記載の油性組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の油性組成物を含むソフトカプセル製剤。
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