JP3559277B1 - カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤 - Google Patents

カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤 Download PDF

Info

Publication number
JP3559277B1
JP3559277B1 JP2003307261A JP2003307261A JP3559277B1 JP 3559277 B1 JP3559277 B1 JP 3559277B1 JP 2003307261 A JP2003307261 A JP 2003307261A JP 2003307261 A JP2003307261 A JP 2003307261A JP 3559277 B1 JP3559277 B1 JP 3559277B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
dispersion
composition
filling
soluble component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003307261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005074303A (ja
Inventor
穰 山中
利恭 山中
渉 小関
達則 佐藤
Original Assignee
中日本カプセル 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 中日本カプセル 株式会社 filed Critical 中日本カプセル 株式会社
Priority to JP2003307261A priority Critical patent/JP3559277B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3559277B1 publication Critical patent/JP3559277B1/ja
Publication of JP2005074303A publication Critical patent/JP2005074303A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

【課題】 油性分散媒中に難油溶性成分を安定状態で分散させることが容易な分散安定剤、難油溶性成分を安定状態で分散させることが容易な分散液組成物、並びに各成分の分離が起こりにくい充填組成物及びカプセル剤を提供する。
【解決手段】 分散安定剤はL−アスコルビン酸脂肪酸エステル(A−P)からなる。分散液組成物は、分散安定剤の融点以上の温度に加熱しながら分散安定剤と油性分散媒とを混合撹拌することにより得られる。油性分散媒としては植物油が好ましい。充填組成物は分散液組成物と難油溶性成分とを含有する。カプセル剤は充填組成物が充填されている。A−Pからなる分散安定剤を含有する充填組成物は、ミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル、キャンデリラロウなどの従来の分散剤を含有する組成物よりも粘度変化が極めて少ない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、難油溶性成分を油性分散媒中に安定に分散させるための分散安定剤と油性分散媒とを含有するカプセル充填用の分散液組成物、該分散液組成物と難油溶性成分とを含有する充填組成物、及び該充填組成物が充填されたカプセル剤に関するものである。
従来より、難油溶性成分を油性分散媒中に分散(乳化又は懸濁)させるための分散剤としては、例えば特許文献1の段落〔0011〕に記載されているグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ミツロウ、大豆レシチン、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが知られている。これらの分散剤は、難油溶性粉末原料と油溶性原料とを混合してソフトカプセル剤を製造する際に、両原料同士の分散、乳化、安定化などに役立っている。
一方、特許文献2には、脂肪酸のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリエチレングリコール及びこれらの組合せからなる群より選ばれる溶媒、プロスタグランジン及び化学的に有効量のアスコルビルパルミテートを含有する軟質ゼラチンカプセルからなる経口投与可能な製薬学的組成物が開示されている。この組成物において、前記アスコルビルパルミテートは、酸生成抑制やプロスタグランジンの分解抑制などの安定剤として用いられており、プロスタグランジンの安定性を数週間から数年まで延長するのに驚くほど効果的である。
特開平7−138151号公報 特公平3−2848号公報
ところが、前記従来の分散剤では、互いに相反する性質を持つ難油溶性粉末原料と油溶性原料とを混合したときの分散性を高めて安定化させる能力においては、まだ十分に高いとは言えない。一方、特許文献2の製薬学的組成物における安定剤は、酸生成抑制やプロスタグランジンの分解抑制などを通じてプロスタグランジンの薬理活性の低下を抑えるために含有されており、親油性の高いプロスタグランジンを両親媒性溶媒中に分散させる役割は有していない。
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、油性分散媒中に難油溶性成分を安定状態で分散させることが容易なカプセル充填用の分散液組成物、並びに各成分の分離が起こりにくい充填組成物及びカプセル剤を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のカプセル充填用の分散液組成物の発明は、難油溶性成分として栄養補助成分、動植物粉末、健康食品成分及び薬効成分のうちの少なくとも一つを分散させるための分散液組成物であって、分散安定剤としてL−アスコルビン酸脂肪酸エステルと、油性分散媒として動物油、植物油又は炭化水素を含有することを特徴とするものである。
請求項に記載のカプセル充填用の分散液組成物の発明は、請求項に記載の発明において、前記L−アスコルビン酸脂肪酸エステル融点以上の温度に加熱しながら、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル及び油性分散媒を混合することにより得られることを特徴とするものである。
求項に記載の充填組成物の発明は、請求項から請求項のいずれか一項に記載のカプセル充填用の分散液組成物と、難油溶性成分として栄養補助成分、動植物粉末、健康食品成分及び薬効成分のうちの少なくとも一つを含有するものである。
請求項に記載の充填組成物の発明は、請求項に記載の発明において、前記L−アスコルビン酸脂肪酸エステルを0.5〜10重量%含有することを特徴とするものである。
請求項に記載のカプセル剤の発明は、請求項又は請求項に記載の充填組成物が充填されたものである。
本発明によれば、油性分散媒中に難油溶性成分を安定状態で分散させることが容易なカプセル充填用の分散液組成物、並びに各成分の分離が起こりにくい充填組成物及びカプセル剤を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
実施形態のカプセル剤は、栄養補助成分、健康食品成分、薬効成分などの種々の有効成分、或いは経口投与を目的としたその他の成分がソフトカプセルなどのカプセル内に封入されたものである。なお、このカプセル剤としては、経口投与以外の用途で利用されるものであっても構わない。このカプセル剤は、前記有効成分などからなる難油溶性成分と、その難油溶性成分を分散させるための油性分散媒と、油性分散媒に対する難油溶性成分の分散性を高めるための分散安定剤とを含有する充填組成物が充填されている。
前記分散安定剤は、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル(L-Ascorbyl Palmitate)やL−アスコルビン酸ステアリン酸エステル(L-Ascorbyl Stearate)などのL−アスコルビン酸脂肪酸エステル(以下、アスコルビン酸脂肪酸エステルと記載する)からなる。この分散安定剤は、前記難油溶性成分を油性分散媒中に長期間に渡って極めて安定状態で分散(乳化又は懸濁)させる役割を果たす。前記安定状態で分散するとは、互いに相反する性質(油に対する溶解性)を有する難油溶性成分と油性分散媒とが、それぞれ難油溶相(難油溶性成分を含む相)と親油相(油性分散媒を含む相)とに相分離しない状態を指す。さらに、この分散安定剤は、充填組成物をソフトカプセル内に充填する用途に用いる場合には、ソフトカプセルを構成するゼラチン被膜が水に溶け出したりするなどの不具合の発生が著しく起こりにくいことから、難油溶性成分を油性分散媒中に懸濁させるように構成されているのが好ましい。
L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルは、L−アスコルビン酸(ビタミンC)にパルミチン酸がエステル結合した構造を有し、ビタミンCパルミテートとも呼ばれる。このビタミンCパルミテートは、分子式C22387、分子量414.54、融点107〜117℃であり、白〜黄白色をしており、水に不溶性の粉末として広く市販されている。一方、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステルは、L−アスコルビン酸にステアリン酸がエステル結合した構造を有し、ビタミンCステアレートとも呼ばれる。このビタミンCステアレートは、分子式C24427、分子量442.59、融点114〜119℃であり、水にはほとんど溶解せずエタノールやエーテルなどに溶解する性質を備えており、通常白〜帯黄白色の結晶性粉末として広く市販されている。
これらのアスコルビン酸脂肪酸エステルはいずれも、分子内に存在するL−アスコルビン酸部分が高い抗酸化作用を発揮することから、充填組成物中のその他の成分(油性分散媒や難油溶性成分)に対する酸化劣化を防止する効果を発揮することができる。さらに、これらのアスコルビン酸脂肪酸エステルはいずれも、生体内の酵素作用によりL−アスコルビン酸(ビタミンC)と脂肪酸とに生分解された後、それぞれ代謝されるようになっており、前記生分解後のビタミンCが生体に対して高い抗酸化作用を発揮する。これらアスコルビン酸脂肪酸エステルのうち、入手容易であるうえ融点が低く分散液組成物の調製が容易であることからビタミンCパルミテートが特に好適に用いられる。
前記難油溶性成分は、主として上記カプセル剤の有効成分を構成するものであり、親油性の低い物質から構成される。この難油溶性成分としては、例えば、難油溶性成分と油性分散媒とを重量比1対1の割合で混合したとき、難油溶相(難油溶性成分を含む相)と親油相(油性分散媒を含む相)とに相分離するものが好適に用いられる。このような難油溶性成分としては、例えば、ビタミン類(特にビタミンB1,B2,B6,B12などの水溶性ビタミン)、クエン酸、ヒアルロン酸、カルシウムパウダーなどの栄養補助成分、ローヤルゼリーエキス末(粉末)、プロポリスエキス末、もろみ末、にんにく卵黄粉、ブルーベリーエキス末、アガリクスエキス末、サメ軟骨抽出エキス末、ウコン末、フランス海岸松樹皮エキス末、スッポン末、酢エキス末、イチョウ葉エキス末、ザクロエキス末、唐辛子エキス末、ギムネマエキス末、その他の動植物粉末、乳糖、オリゴ糖、キトサン、食物繊維などの健康食品成分、或いは生薬エキス末、漢方、医薬組成物などの薬効成分が挙げられる。この難油溶性成分としては、粉末状又はペースト状(常温)のものが使用可能であるが、充填組成物をソフトカプセル内に充填して用いる場合には、ソフトカプセルを構成するゼラチン被膜が水に溶け出したりするなどの不具合の発生を抑えるのが著しく容易であることから、粉末状であるのが特に好ましい。
前記油性分散媒は、難油溶性成分を分散させるための媒体(分散媒)であり、親油性の高い物質から構成され、カプセル剤用の充填組成物を構成する必須成分である。この油性分散媒としては、例えば、大豆油、ゴマ油、オリーブ油、菜種油、コメ油、玄米胚芽油、小麦胚芽油、月見草油、ヒマワリ油、サフラワー油、ヤシ油、ガーリック油、シソ油、ノコギリヤシエキス、カボチャ種子油、パセリ種子油、ボラージュ油、ユズ種子油などの植物油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、馬油、ウミヘビ油、肝油、スッポン油、卵黄油、マロー油などの動物油、或いはスクワレン、スクワランなどの炭化水素が挙げられる。これらの油性分散媒のうち、アスコルビン酸脂肪酸エステル共存下において難油溶性成分の分散性を極めて効果的に高められることから植物油が好適に用いられ、著しく安価に入手容易であることからサフラワー油が特に好適に用いられる。
実施形態の分散液組成物は、前記油性分散媒と分散安定剤とを含有し、充填組成物を製造する際に難油溶性成分を該充填組成物中に均一に分散させるための媒体(分散媒)として用いられる。この分散液組成物としては、充填組成物中の主要成分(難油溶性成分及び油性分散媒)の配合割合を容易に高めることが可能であることから油性分散媒及び分散安定剤から構成されるベーシックなものであるのが好ましいが、それらの他にビタミンEなどの添加剤又は従来より用いられているミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの分散剤が含有されていても構わない。この分散液組成物は、分散安定剤が油性分散媒中に完全に溶解された状態となっている。なお、前記添加剤が含有されている場合には、該添加剤も油性分散媒中に均一に溶解された状態となっているのが好ましいが、油性分散媒中に均一に分散された状態であっても構わない。この分散液組成物は、分散安定剤が有する高い抗酸化作用により、この状態で長期間保存することができるようになっている。
この分散液組成物は、粉末状の分散安定剤を油性分散媒中に溶解させるために所定温度に加熱しながらアスコルビン酸脂肪酸エステル及び油性分散媒を混合撹拌し、両者が完全に溶解した後に冷却することによって得られる。前記所定温度は、アスコルビン酸脂肪酸エステルの融点以上の温度であり、ビタミンCパルミテートの場合には107℃以上、冷却時間を短縮するために好ましくは107〜117℃、ビタミンCステアレートの場合には114℃以上、冷却時間を短縮するために好ましくは114〜119℃であるとよい。
実施形態の充填組成物は、前記分散液組成物と難油溶性成分とを含有し、前記カプセル剤中に充填される組成物である。この充填組成物としては、充填組成物中の主要成分(難油溶性成分及び油性分散媒)の配合割合を容易に高めることが可能であることから分散液組成物及び難油溶性成分から構成されるベーシックなものであるのが好ましいが、それらの他にビタミンEやビタミンCなどの添加剤又は従来より用いられているミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの分散剤が含有されていても構わない。この充填組成物は、難油溶性成分が分散液組成物中に均一に分散(乳化又は懸濁)された状態となっており、前記添加剤などが含有されている場合には該添加剤なども分散液組成物中に均一に分散された状態となっている。
この充填組成物は通常、前記難油溶性成分中に含まれる特異な生理活性によって、経口投与した個体に対し所定の生理機能を発揮させることができるように構成されている。さらに、この充填組成物は、分散液組成物中に含まれる分散安定剤が有する高い抗酸化作用により、この状態で長期間保存することができるようになっている。加えて、この充填組成物は、前記分散安定剤が有する高い分散性により、難油溶性成分がその他の成分から相分離しにくく、長期間の保存においても品質(特に外観の悪化)が低下しにくくなっている。
この充填組成物は、難油溶性成分と分散液組成物とをそれぞれ準備した後、両者を混合撹拌しながら均一に分散させることによって製造される。なおこのとき、必要に応じて、難油溶性成分、特に粉末状の難油溶性成分が融解する温度に加熱しながら混合撹拌するとよい。また、前記混撹拌後の充填組成物は、粘度が低下して取り扱い性が良好になることから、減圧下で脱泡処理を行うのが好ましい。
この充填組成物中の分散安定剤の濃度は、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは2〜10重量%、特に好ましくは2〜8重量%、最も好ましくは2〜5重量%である。前記分散安定剤の濃度が0.5重量%未満の場合には、充填組成物における難油溶性成分の分散安定性が低下することから相分離しやすくなる。逆に10重量%を超える場合には、高価な分散安定剤を多量に用いることからコストが嵩む。また、充填組成物における主要成分(難油溶性成分、油性分散媒)の濃度が相対的に低下することからも好ましくない。
一方、この充填組成物中の難油溶性成分の濃度は、好ましくは70重量%未満、より好ましくは1〜60重量%、さらに好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは30〜60重量%、最も好ましくは30〜50重量%である。前記難油溶性成分の濃度が70重量%を超える場合には、分散液組成物の濃度が低すぎて難油溶性成分を十分に分散させることができないか、或いは充填組成物における難油溶性成分の分散安定性が低下することから相分離しやすくなる。逆に1重量%未満の場合には、充填組成物における有効成分を担う難油溶性成分濃度が低すぎて十分な生理活性などが発揮されなくなるおそれがある。なお、あくまでも目安であるが、この充填組成物中にかさ比重が0.7g/ml以上の難油溶性成分が含有されている場合には該難油溶性成分は60重量%まで含有させることが可能であり、かさ比重が0.5g/ml以下の難油溶性成分が含有されている場合には該難油溶性成分は40重量%程度まで含有させることが可能である。
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の分散安定剤は、アスコルビン酸脂肪酸エステルからなり、好ましくはビタミンCパルミテートからなる。この分散安定剤は、油に溶解しにくい難油溶性成分を油性分散媒中に相分離しないように分散性よく分散(乳化又は懸濁)させることができるようになっている。アスコルビン酸脂肪酸エステルは、従来より油脂類に対する酸化防止剤としての機能は知られているが、難油溶性成分を油性分散媒中に分散性よく分散させるための分散剤としては用いられていなかった。これに対し、本発明者らは、鋭意研究の結果、アスコルビン酸脂肪酸エステルが難油溶性成分を含む難油溶相と油性分散媒を含む親油相との相分離の防止に役立つことを初めて解明した。
即ち、この分散安定剤は、アスコルビン酸脂肪酸エステルが前記従来の分散剤としてのグリセリン脂肪酸エステルやミツロウよりも低濃度で良好な分散性を示し、しかも充填組成物としたときの粘度が難油溶性成分濃度によらずほぼ一定であるといったカプセル剤製造上極めて有利な効果を発揮するものである。このため、この分散安定剤を用いることにより、難油溶性成分や油性分散媒などの充填組成物を構成する主要な成分の含有量を容易に高めることができるとともに、用いる分散安定剤の量が少ないことからカプセル剤を安価に製造することが可能となる。なお、この分散安定剤を含有する充填組成物は、難油溶性成分と油性分散媒とが相分離しにくいことから、両者が微視的には著しく近接した状態で分布していることが予想される。
・ 実施形態の分散液組成物は、アスコルビン酸脂肪酸エステルと油性分散媒とを含有するものである。この分散液組成物は、アスコルビン酸脂肪酸エステルが有する抗酸化作用により長期間保存可能であることから、予め大量に調製しておいたものを準備し、難油溶性成分と混合するのみでカプセル剤に充填するための充填組成物を製造することも可能となっている。このため、前記充填組成物及びカプセル剤の製造を極めて迅速かつ容易に行うことができるという利点を有する。
さらに、この分散液組成物は、アスコルビン酸脂肪酸エステルの融点以上の温度に加熱しながら、アスコルビン酸脂肪酸エステルと油性分散媒とを混合して両者を完全に溶解させることにより調製されるようになっている。このため、この分散液組成物は、難油溶性成分と混合される前に予めアスコルビン酸脂肪酸エステルと油性分散媒とが溶解状態(分離不能な状態)になっていることから、難油溶性成分に対する分散性を著しく容易に高めることができる。さらに、予め調製された分散液組成物を用いて充填組成物を製造する場合には、難油溶性成分を必要以上に加熱する工程が不要であることから、充填組成物の生理活性の低下を抑えることも容易である。
・ 実施形態の充填組成物及びカプセル剤は、アスコルビン酸脂肪酸エステルからなる分散安定剤が含有されていることから、難油溶性成分と油性分散媒とが相分離しにくいうえ、分散安定剤が有する抗酸化作用により各成分の酸化劣化が効果的に防止されており、外観の低下を抑えつつ長期間に渡って高い品質を維持することができる。また、この充填組成物を製造する際には、分散液組成物と難油溶性成分の粉末とを混合することにより、該粉末が分散液組成物中に均一に懸濁された高品質の充填組成物が製造されるようになっており、さらに該充填組成物はソフトカプセルを構成するゼラチン被膜に対する不具合の発生を容易に防止することができて大変優れている。
(充填組成物の分散性評価)
下記表1に示される配合の組成物を作製した後、粘度の測定及び相分離が起こっているか否かの分離判定を行った。なお、表1に示される各組成物は、難油溶性成分と、油性分散媒と、分散剤又は分散安定剤との総和を基準として、難油溶性成分が30重量%となるように固定し、分散剤又は分散安定剤が2.5〜10重量%、残りが油性分散媒となるように配合されている。
比較例1〜14の組成物は、難油溶性成分としてローヤルゼリーエキス末、油性分散媒としてサフラワー油、従来より用いられている分散剤であるミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル又は植物ロウ(キャンデリラロウ、カルナウバロウ若しくはライスワックス)を用いた。これら比較例1〜14の組成物の作製は、まず、所定量の油性分散媒及び分散剤を鍋に入れ、直火で70℃(ミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル)又は90℃(植物ロウ)まで加熱し、該分散剤が完全に溶解したことを確認した後に150mlのガラス瓶に移した。続いて、前記ガラス瓶内を手動で撹拌しながら放冷させて分散液を得た。この分散液が35℃になったことを確認した後、所定量の難油溶性成分を徐々に加えながら混合撹拌し、難油溶性成分全てを投入した後、2分間激しく撹拌した。最後に、減圧下で脱泡処理を10分間行うことによって各比較例の組成物を得た。
一方、試験例1〜4の充填組成物は、難油溶性成分としてローヤルゼリーエキス末、油性分散媒としてサフラワー油、分散安定剤としてビタミンCパルミテートを用いた。これら試験例1〜4の充填組成物の作製は、まず、所定量の油性分散媒及び分散安定剤を鍋に入れ、直火で115℃まで加熱し、分散安定剤が完全に溶解したことを確認した後に150mlのガラス瓶に移した。続いて、前記ガラス瓶内を手動で撹拌しながら放冷させて分散液組成物を得た。この分散液組成物が35℃になったことを確認した後、所定量の難油溶性成分を徐々に加えながら混合撹拌し、難油溶性成分全てを投入した後、2分間激しく撹拌した。最後に、減圧下で脱泡処理を10分間行うことによって各試験例の充填組成物を得た。
これら各組成物について、BM型粘度計、4号ロータを用いて6rpm、25℃における粘度測定を行った後、20ml容サンプル瓶に10g入れ、40℃の恒温槽内で静置しながら保存試験を行い、経時的に目視による分離判定を行った。分離判定の結果を表1に示すとともに、粘度測定の結果を図1に示す。なお、表1の分離判定における判定基準は、同表の注に示されるように、全く相分離がないときに○、1mm未満の親油相が目視されたときに△、1mm以上の親油相が目視されたときに×で表した。また、図1の凡例におけるA−PはL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル(ビタミンCパルミテート)を指す。
Figure 0003559277
表1より、ミツロウでは7.5重量%で相分離が見られ、ミツロウとグリセリン脂肪酸エステルの混合物及びキャンデリラロウでも5重量%で相分離が確認された。それに対して、ビタミンCパルミテートを用いたものについては2.5重量%でも相分離が確認されなかったことから、低濃度で極めて良好な分散安定性を有していることが示された。これは、カルナウバロウやライスワックスよりも優れているものであった。一方、図1より、試験例の充填組成物は、比較例の組成物の場合と比べて、分散安定剤の濃度変化に伴う粘度変化が著しく小さいことが確認され、調製時及びカプセル内に充填する際における取り扱い性が極めて良好であることも分かった。なお、データは示さないが、各比較例及び試験例の組成物はいずれも、ソフトカプセル内に充填する際の不具合は全く見られなかった。
(充填組成物における分散安定剤濃度の低減化検討)
充填組成物における主要成分(難油溶性成分及び油性分散媒)の配合割合を高めることはカプセル剤における一つの大きな課題である。そこで、充填組成物中の副成分である分散安定剤の濃度をどこまで低減可能であるかの検討を行った。下記表2に示される配合の充填組成物を、上記実施例1における充填組成物の場合と同様に作製した後、実施例1の場合と同様に粘度測定及び分離判定を行った。分離判定の結果を表2に示すとともに、粘度測定の結果を図2に示す。
Figure 0003559277
表2より、分散安定剤が1.5重量%以下では、良好な分散安定性が得られないことが示された。その結果、難油溶性成分を30重量%分散させるのに必要な分散安定剤の濃度は1.5重量%を超え、好ましくは2重量%以上あることが分かった。一方、図2より、分散安定剤の濃度が2重量%以上では、該分散安定剤の濃度変化に伴う粘度変化が著しく小さいことも示された。特に、分散安定剤は油性分散媒と比べて著しく高価であることから、充填組成物中の分散安定剤の濃度を低減化させることによって、極めて容易に経済効果を高めることができて有用である。
(油性分散媒の検討)
分散安定剤に好適な油性分散媒の種類を特定するための検討を行った。下記表3に示される配合の充填組成物を、上記実施例1における充填組成物の場合と同様に作製した後、実施例1の場合と同様に粘度測定及び分離判定を行った。なお、油性分散媒としては、植物油(サフラワー油、小麦胚芽油若しくはオリーブ油)、動物油(DHA、卵油若しくは馬油)又は炭化水素であるスクワレンを用いた。分離判定の結果を表3に示すとともに、粘度測定の結果を図3(a)、(b)に示す。なお、図3(a)の凡例におけるSQはスクワレンを指す。
Figure 0003559277
表3より、植物油を用いた試験例13〜21の全ての充填組成物では2重量%で十分良好な分散安定性が得られたものの、動物油及びスクワレンを用いた試験例では2重量%では良好な分散安定性は得られず、5重量%以上で良好な分散安定性が得られることが示された。一方、図3より、植物油を用いた方が動物油又はスクワレンを用いたときよりも分散安定剤の濃度変化に伴う粘度変化が若干小さいことも分かった。以上の結果より、分散安定剤を配合した場合、油性分散媒として植物油、動物油、炭化水素のいずれを用いても、分散剤を用いた場合よりも低濃度で良好な分散安定性が得られることが分かり、さらに分散安定剤として植物油を用いた場合には2重量%の濃度まで容易に低減できることが分かった。
(充填組成物における難油溶性成分濃度の最大化検討)
1カプセル中に難油溶性成分をどれだけ多く含有させることができるのかはカプセル剤設計上における一つの大きな課題である。そこで、下記表4に示される配合の組成物を、上記実施例1における充填組成物の場合と同様に作製した後、実施例1の場合と同様に粘度測定及び分離判定を行った。分離判定の結果を表4に示すとともに、試験例36〜38の充填組成物における粘度測定の結果を図4に示す。
Figure 0003559277
表4より、分散安定剤濃度が1.5重量%のときに難油溶性成分の濃度を60重量%まで増加させることが極めて容易であることが示されたが、ローヤルゼリー、サフラワー油及びビタミンCパルミテートからなる組成物においては難油溶性成分の濃度を70重量%まで高めることはできなかった。一方、図4より、分散安定剤濃度を2重量%に固定したときには、難油溶性成分濃度を30〜45重量%まで増加させたときには徐々に粘度の上昇が見られたが、45〜60重量%まで増加させたときには粘度上昇はほとんど見られなかったことも示された。
(黒酢エキス末を有効成分とする充填組成物の作製)
上記実施例において、難油溶性成分としてローヤルゼリー末を用いた場合には難油溶性成分濃度が60重量%までは容易に高められることが示された。そこで、ローヤルゼリー末のかさ比重(=0.75g/ml)よりもかさ比重の低い黒酢エキス末(=0.44g/ml)を用いた充填組成物の分散安定性効果を検討した。即ち、下記表5に示される配合の充填組成物を、上記実施例1における充填組成物の場合と同様に作製した後、実施例1の場合と同様に粘度測定及び分離判定を行った。それらの結果を表5に示す。
Figure 0003559277
表5より、難油溶性成分としてかさ比重の低い(0.44g/ml以下の)黒酢エキス末を用いた場合には、難油溶性成分を充填組成物中に60重量%まで含有させることは困難であることが分かった。これは、黒酢エキス末のかさ比重がローヤルゼリー末のかさ比重よりも低いことが原因であると考えられる。しかしながら、難油溶性成分濃度が30重量%の場合には、ローヤルゼリー末を用いたときと同様に、分散安定剤濃度が2重量%で非常に良好な分散安定性を示すことが確認された。
(乳糖を有効成分とする充填組成物の作製)
上記実施例5ではローヤルゼリー末よりもかさ比重の低い難油溶性成分について検討を行った。そこで本実施例では、ローヤルゼリー末よりもかさ比重の高い乳糖(=0.94g/ml)を用いた充填組成物の分散安定性を検討した。即ち、下記表6に示される配合の充填組成物を、上記実施例1における充填組成物の場合と同様に作製した後、実施例1の場合と同様に粘度測定及び分離判定を行った。分離判定の結果を表6に示すとともに、粘度測定の結果を図5に示す。
Figure 0003559277
表6より、難油溶性成分としてかさ比重の高い乳糖を用いた場合には、難油溶性成分を60重量%まで含有させても良好な分散安定性を示すことが確認された。即ち、ローヤルゼリー末のかさ比重である0.75g/ml以上のかさ比重である難油溶性成分を用いる場合には、該成分を60重量%まで含有させることが可能であることが極めて容易に推測され得る。さらに、同表より、充填組成物中に60重量%の難油溶性成分を安定に分散させるのに必要な分散安定剤濃度は0.9重量%であることが確認された。一方、図5に示されるように、分散安定剤濃度が0.5重量%以下及び1重量%以上では粘度変化がほとんどなく、0.5〜1重量%の間で劇的な粘度変化が引き起こされることが示され、前記0.9重量%以上で分散安定性が良好であったという事実との関連が大きく示唆される。なお、上記実施例2においても全く同様な現象が見られたことも重要である。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 難油溶性成分を分散させるための分散液組成物であって、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルと、油性分散媒とからなる分散液組成物。このように構成した場合、油性分散媒中に難油溶性成分を安定状態で分散させることが容易である。
・ L−アスコルビン酸脂肪酸エステルと、油性分散媒と、難油溶性成分とからなる充填組成物。 請求項から請求項のいずれか一項に記載のカプセル充填用の分散液組成物と、難油溶性成分の粉末とを含有する充填組成物。L−アスコルビン酸脂肪酸エステルと、油性分散媒と、難油溶性成分の粉末とからなる充填組成物。 請求項から請求項のいずれか一項に記載のカプセル充填用の分散液組成物に難油溶性成分の粉末が懸濁されていることを特徴とする充填組成物。 これらのように構成した場合、各成分の分離が起こりにくい。
実施例1の粘度測定の結果を示すグラフ。 実施例2の粘度測定の結果を示すグラフ。 (a)は実施例3において油性分散媒として植物油を用いたときの粘度測定の結果を示すグラフ、(b)は同じく動物油を用いたときの粘度測定の結果を示すグラフ 実施例4における試験例36〜38の粘度測定の結果を示すグラフ。 実施例6の粘度測定の結果を示すグラフ。

Claims (5)

  1. 難油溶性成分として栄養補助成分、動植物粉末、健康食品成分及び薬効成分のうちの少なくとも一つを分散させるための分散液組成物であって、分散安定剤としてL−アスコルビン酸脂肪酸エステルと油性分散媒として動物油、植物油又は炭化水素とを含有することを特徴とするカプセル充填用の分散液組成物
  2. 前記L−アスコルビン酸脂肪酸エステルを融点以上の温度に加熱しながら、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル及び前記油性分散媒を混合することにより得られることを特徴とする請求項1に記載のカプセル充填用の分散液組成物。
  3. 請求項1から請求項2のいずれか一項に記載のカプセル充填用の分散液組成物と、難油溶性成分として栄養補助成分、動植物粉末、健康食品成分及び薬効成分のうちの少なくとも一つを含有する充填組成物
  4. 前記L−アスコルビン酸脂肪酸エステルは、0.5〜10重量%含有することを特徴とする請求項3に記載の充填組成物
  5. 請求項3又は請求項4に記載の充填組成物が充填されたカプセル剤
JP2003307261A 2003-08-29 2003-08-29 カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤 Expired - Lifetime JP3559277B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307261A JP3559277B1 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307261A JP3559277B1 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3559277B1 true JP3559277B1 (ja) 2004-08-25
JP2005074303A JP2005074303A (ja) 2005-03-24

Family

ID=32959754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003307261A Expired - Lifetime JP3559277B1 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3559277B1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4529047B2 (ja) * 2005-05-13 2010-08-25 八幡物産株式会社 ローヤルゼリー含有カプセル剤及びローヤルゼリー含有カプセル剤の製造方法
US20170065529A1 (en) 2015-09-09 2017-03-09 Boehringer Ingelheim International Gmbh Pharmaceutical dosage form for immediate release of an indolinone derivative
CN102716172A (zh) * 2012-04-24 2012-10-10 江苏大学 一种太子参醋软胶囊的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005074303A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5820256B2 (ja) 自己乳化製剤
JP5421674B2 (ja) ソフトカプセル用乳化組成物及びソフトカプセル剤
JP4117184B2 (ja) アスコルビン酸水溶液
JP6964660B2 (ja) 酸化防止剤分散物
KR20130089196A (ko) 안정한 코엔자임 q10 고농도 함유 조성물
JP2019206518A (ja) 油脂含有組成物及び経口製剤
JP3559277B1 (ja) カプセル充填用の分散液組成物、充填組成物及びカプセル剤
JP5738721B2 (ja) ソフトカプセル製剤及びその製造方法
JP3561571B2 (ja) 酸化防止剤製剤
JP2008013630A (ja) 抗酸化性を付与した油性物質、その製造法および油性物質の酸化防止方法
JP5847475B2 (ja) 油脂含有組成物、及びそれを含む経口製剤
JP3278427B2 (ja) カプセル剤の製造方法
JP6533003B1 (ja) カロテン含有油性組成物
JP2018057329A (ja) 油脂組成物及びカプセル剤
JP2017214335A (ja) コエンザイムq10組成物及びそれが充填されたソフトカプセル
EP2752202A1 (en) Soft capsule pharmaceutical preparation, composition for soft capsule pharmaceutical preparation, and method for producing soft capsule pharmaceutical preparation
JP5283654B2 (ja) ソフトカプセル用の充填組成物
JP7372714B1 (ja) 水封入カプセル及びその製造方法
JP5869764B2 (ja) カプセル充填用組成物
JP7126930B2 (ja) ビタミンe含有油性組成物
JP2024060510A (ja) 油性組成物及びそれを含むカプセル製剤
WO2020050182A1 (ja) カプセル充填用液状組成物及びカプセル剤
JP3557579B2 (ja) ソフトカプセル剤
Pinto Design of an oleogel-based system for the co-delivery of hydrophilic and lipophilic bioactives in foods
CN111346087B (zh) 含有维生素e的油性组合物

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3559277

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100528

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160528

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term