JP6532520B1 - 電気接続部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐振性、配索性のよい電気接続部品を得る。【解決手段】電気接続部品20は、バスバー6、バスバー6に電気的に接続される圧着端子7、圧着端子7に一端部が接続された可撓性の電線部8、電線部8の他端部が接続されるコネクタ9、バスバー6と圧着端子7との接続部を含む配線部の一部を封止する封止樹脂部10によって主に構成される。電線部8の揺動部8aは、封止樹脂部10から突出し、コネクタ9に至るように設けられている。可撓性の揺動部8aは、撓んだ形状に配設され、振動等に起因する封止樹脂部10側とコネクタ9側との間の配置のズレを、この揺動部8aの変形によって吸収する。また、可撓性の電線部8は、封止樹脂部10内の配線形状に合わせて変形して配索され、封止樹脂部10内に封止される。【選択図】図1

Description

本発明は、電気接続部品に関するものであり、例えば、電力変換装置等に適用されるものである。
従来、電力変換装置の制御回路等には、不撓性の直線形状の信号端子とバスバーを組み合わせた構成の電気接続部品が用いられていた。
また、従来の電気接続部品の例として、回路基板平面に対し直線的な形状の不撓性の信号端子を垂直に挿通させて用いる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-17195号公報
従来の電気接続部品では、信号端子が不撓性の剛体で構成され、回路基板との組み付け部分が直線形状に設けられていた。そのため、基板に垂直に組み込まれて接続された信号端子は、そのポジションが固定され、電気接続部品の耐振性は低いものとなっていた。つまり、振動等に起因して、信号端子(配線部)の両端部に接続される部品間に配置のズレが生じた場合、信号端子自体に応力が加わって破断してしまうことや、信号端子を介して他部へ振動が伝播してしまうことがあった。
また、電気接続部品の信号端子の一部は樹脂封止されるが、その樹脂封止された通電経路が長く複雑な形状となる場合、その経路に合わせた形状の信号端子を製作しなくてはならず、端子部の成形効率が悪くなり製造コストが増加するという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、耐振性を確保するとともに、封止樹脂内に設けられる配線部の製作性を向上させることが可能な電気接続部品を得ることを目的とするものである。
この発明に係わる電気接続部品は、第一の電子部品の端子部に接続されバスバー、上記バスバーに一端部が接続され、他端部が第二の電子部品に接続されハーネス、上記バスバーと上記ハーネスとの接続部を封止する封止樹脂部を備え、上記ハーネスは可撓性の電線部を含み、上記電線部は、一部が上記封止樹脂部から突出するように構成され、上記バスバーは、少なくとも2本が上記封止樹脂部から突出して配設され、上記バスバーの各々に接続された上記電線部は、少なくとも2本が上記封止樹脂部から突出して配設され、上記封止樹脂部から突出する少なくとも2本の上記バスバーは、所定距離を隔てて平行に配設され、上記封止樹脂部から突出する少なくとも2本の上記電線部は、上記所定距離よりも小さい距離を隔てて平行に配設され、上記電線部の上記封止樹脂部からの突出方向は、上記バスバーの突出方向と逆向きであり、上記ハーネスは、上記バスバーに接続された圧着端子と、上記圧着端子に一端部が接続された上記電線部と、上記電線部の他端部に接続されたコネクタとを含む構成であり、少なくとも1つの上記圧着端子は上記バスバーの伸びる方向に対して傾けて固定され、上記コネクタには、少なくとも2本の上記電線部の他端部が上記所定距離よりも小さい距離を隔てた状態で接続されたことを特徴とするものである。
この発明の電気接続部品によれば、第一、第二の電子部品の配置のズレを封止樹脂部から突出した可撓性の電線部において吸収させることにより耐振性を確保するとともに、封止樹脂部内の配線部(導電部)を可撓性の電線部にて製作することにより、その通電経路の形状に合わせて容易に電線部を変形させることができ、製作性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態1による電気接続部品を組み込んだ、電力変換装置の斜視図である。 本発明の実施の形態1による電気接続部品を組み込んだ、電力変換装置の部分断面側面図である。 本発明の実施の形態1による電気接続部品を組み込んだ、電力変換装置の部分断面側面図である。 本発明の実施の形態1による電気接続部品の正面図である。 図4のA−A線に沿った側断面図である。 本発明の実施の形態1による電気接続部品の上面図である。 本発明の実施の形態2による電気接続部品の正面図である。 図7のB−B線に沿った側断面図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1による電気接続部品20について、図1から図6を用いて説明する。そして、この実施の形態1の例では、電気接続部品20を電力変換装置100に適用し、コンデンサ3の電圧モニターを行う場合について説明する。
図1は、電力変換装置100の斜視図であり、電気接続部品20は、平板形状の冷却器1の厚み方向を貫通するように設けられた開口部1aの内部に挿通されて用いられる。電気接続部品20は、冷却器1の上面側の開口部1aの周囲に、締結部材によって固定され、冷却器1の上面側に配置された第一の電子部品と、下面側に配置された第二の電子部品とを電気的に接続している。
なお、この図1では、冷却器1の開口部1a内に配置された電気接続部品20が、冷却器1を透かして透視された状態を例示しているが、それは電気接続部品20のポジションを明瞭化させるためであり、実際には、冷却器1がアルミニウム等の不透明な材料で構成されるため、冷却器1にて隠された部分は、目視にて確認することはできない。
また、図2は、図1の電力変換装置100の一側面を観察した部分断面側面図であり、複数のコンデンサ端子部3aの並びを紙面上の奥行方向に見た状態を示している。そして、この図2では、冷却器1の開口部1aの周囲を部分断面図とし、電気接続部品20の側面を露出させた状態を示している。
図3は、図1の電力変換装置100の別の側面から複数のコンデンサ端子部3aの並びを紙面上の左右方向に観察し、冷却器1の開口部1aの周囲を部分断面図とし、電気接続部品20の正面側を露出させた電力変換装置100の部分断面側面図を示している。
なお、この図1から図3においては、電気接続部品20は、封止樹脂部10内の配線構造を示すために、封止樹脂部10の一部を透かして、封止樹脂部10内に封止された配線部を透視した状態を例示している。封止樹脂部10が不透明な材料によって構成された場合には、封止樹脂部10内に封止された配線部は、目視にて観察できない状態となる。
図1から図3において、冷却器1の上面側には、電力変換に用いられるパワーモジュール2が、さらにその上方にパワーモジュール2に電力を供給するコンデンサ3が配設されている。そして、このコンデンサ3は、紙面下向きに平行に突出する複数のバスバー形状のコンデンサ端子部3aを備えている。これらコンデンサ端子部3aは、ネジ4によってパワーモジュール2の図示しない導電部に接続されている。冷却器1の下面側には、これら電力変換装置100の制御を行う制御回路5(制御基板)が配設されている。
そして、コンデンサ3の複数のコンデンサ端子部3aのうち、隣り合う二つに、電気接続部品20の2本のバスバー6が、各々、ネジ4によって締結固定されている。つまり、コンデンサ3とパワーモジュール2との接続部に、電気接続部品20のバスバー6がネジ4により共締めされた状態となっている。
なお、冷却器1、パワーモジュール2、コンデンサ3、制御回路5を支持する支持構造部は略記している。
図3に示すように、電気接続部品20は、第一の電子部品となるパワーモジュール2またはコンデンサ3の端子部(コンデンサ端子部3a)に接続されるバスバー6、そのバスバー6に一端部が接続され、他端部が第二の電子部品となる制御回路5に接続されるハーネス11、バスバー6とハーネス11との接続部を封止する封止樹脂部10を備えている。このハーネス11は、複数(例えば、2つ)のバスバー6に各々接続される可撓性の電線部8(計2本)を備えており、2つのバスバー6から伸びる配線部が、1つのコネクタ9に集約された構成となっている。
そして、図1、図2に示すように、ハーネス11の配線部の主構成部となる可撓性の電線部8の一部は、弓形にカーブした形状の揺動部8aを構成する。この揺動部8aは、封止樹脂部10から突出した状態に設けられている。
このハーネス11は、電線部8の一端部に、バスバー6に接続される圧着端子7を、電線部8の他端部に、コネクタ9を接続した構成となっている。
そして、電気接続部品20は、封止樹脂部10内にハーネス11の複数の配線部が樹脂モールドされて一体形成された構成となっている。
また、封止樹脂部10は、少なくともバスバー6と圧着端子7が接合された接続部の外周部を覆い、これら接合された二つのパーツの接合状態の保持をサポートできるような形状に設けられている。
図2に示すように、コネクタ9が制御回路5に接続された状態で、封止樹脂部10から突出した電線部8の揺動部8aは、撓んだ状態となるように配設されている。
電力変換装置100の稼働時、振動等の影響を受けて、封止樹脂部10とコネクタ9との間で配置のズレが生じた場合、封止樹脂部10からバスバー6とは逆向きに突出した可撓性の電線部8が変形し、ズレを吸収することが可能となる。
なお、この電線部8の揺動部8aは、図2に、90度の角度にカーブさせた形状のものを例示しており、制御回路5の下面(または上面)に平行にコネクタ9を沿わせて固定している。しかし、揺動部8aを封止樹脂部10から下方部に突出させ、コネクタ9を制御回路5の上面に対して垂直に接続させることも可能であり、その場合、封止樹脂部10とコネクタ9との間の電線部8は、両者の間隔よりも大きくなるよう調整することで配線の撓みを確保し、断線を防止する構成とすることも可能である。
仮に、電線部8が剛直な端子として構成されていたとすれば、振動等により、その端子に応力が発生し、断線等の問題が生じてしまうが、本願発明の電気接続部品20を用いれば、封止樹脂部10とコネクタ9との間に位置する可撓性の電線部8(揺動部8a)が変形することで振動を吸収し、他部への振動の伝播を抑制することができる。つまり、縦横斜めのあらゆる方向から加えられる振動を、封止樹脂部10から露出している可撓性の電線部8(揺動部8a)にて吸収し、電気接続部品20の内部および他部との接続部に発生する応力を緩和することが可能となる。
次に、電気接続部品20の構造について、図4から図6を用いて、より詳細に説明する。図4から図6は、電気接続部品20の正面図、側面図、上面図をそれぞれ示している。なお、図4においては、封止樹脂部10内の配線構造を示すために、配線部上に配置される封止樹脂部10の一部を取り去った状態を例示しているが、封止樹脂部10内の配線部(電線部8および圧着端子7)は、絶縁性の樹脂にて覆われている。また、電線部8は、例えば、導線が絶縁被膜によって覆われた構成となっている。
図4に示すように、電気接続部品20のバスバー6は、例えば、一様な厚さの導電性プレートにより構成され、封止樹脂部10から突出し、コンデンサ端子部3aにネジ4で共締めされる平板部6aと、封止樹脂部10内に埋設され、ハーネス11の一端部を構成する圧着端子7と接続される平板部6cと、平板部6aと平板部6cとの間を連結する平板状の連結部6bによって構成されている。このバスバー6は、図5に示すように、必要に応じて、各部の繋ぎ目において屈曲する形状に形成されている。
そして、図5に、図4のA−A線に沿った側断面図を例示するように、バスバー6の平板部6c中央の孔部の周囲の金属はかしめられて変形し、圧着端子7の平板部中央の孔部の内周に接し、両者の平面部が重ね合わされて密接し、電気的接続が得られる。バスバー6と平板部6cとが接合された接続部の外周部は、封止樹脂部10で封止により封止され、内包する接続部の配置を固定している。
なお、図5では、封止樹脂部10内部の配線形状を確認できるように、封止樹脂を透かして電線部8を観察した状態を示している。
また、図4、図6に示すように、電気接続部品20の封止樹脂部10の上部には、左右に張り出した冷却器1への固定のためのネジ孔部10aおよび下向きの突起状の位置決め嵌合部10bが設けられている。なお、封止樹脂部10のネジ孔部10aおよび位置決め嵌合部10bは、電気接続部品20を冷却器1に配置する際に、冷却器1の開口部1aの周囲の上面上に配置されるように穿たれている。
封止樹脂部10を冷却器1に締結固定する場合には、まず、冷却器1の上面部に設けた凹形状の嵌合孔に、封止樹脂部10の左右の位置決め嵌合部10bの突起を嵌合させ、冷却器1の開口部1a内における封止樹脂部10の位置を決めておき、その後、ネジ14をネジ孔部10aに挿通させて締結することで、電気接続部品20を冷却器1に対し、容易に適切な位置へ配設することが可能となる。
また、図4に示すように、電気接続部品20のハーネス11は、バスバー6の平板部6cに一端部が接続され、他端部に電線部8の一端部を接続して固定した圧着端子7と、その圧着端子7に一端部が接続され、他端部がコネクタ9に接続される可撓性の電線部8と、複数の電線部8の他端部を集約して接続するコネクタ9とを含む構成である。この図4の例では、一つのコネクタ9に対して2本の電線部8が繋げられた状態が示されている。
なお、一つの電気接続部品20には、バスバー6およびそれに繋がる配線部を2つ配設する以外に、用途に応じて、より多くの個数を配設することも可能であることは言うまでもない。
そして、図4に示すように、2つの同一形状のバスバー6が、封止樹脂部10から上方向に同じ高さに平行に突出し、所定距離d1だけ離間されて配設されている。封止樹脂部10内では、紙面左側の電線部8は、圧着端子7の他端が下向きとなるようにバスバー6にかしめられるため、上下方向に真っ直ぐに伸び、紙面右側の電線部8は、圧着端子7が傾けられてバスバー6にかしめられるため、下方部が左側の電線部8に近づけられた状態に配設されている。そのため、封止樹脂部10の下端部から突出する(バスバー6が封止樹脂部10から突出する方向とは逆向きに突出する)2本の電線部8の間隔d2は、バスバー6間の間隔d1よりも小さくなるように構成されている。
仮に、複数の電線部8を、バスバー6から真っ直ぐに下方部に伸ばした場合は、コネクタ9の横幅が、複数の電線部8の配置幅以上の寸法となるが、電線部8の間隔d2をd1よりも小さくすることで、コネクタ9のサイズを間隔d2に合わせて小型化することができ、電気接続部品20の配線に要するスペースを小さくすることができる。
なお、バスバー6の間隔d1と電線部8の間隔d2を同じとすること、あるいは、接続先のレイアウトの兼ね合いで間隔d2をd1よりも大きくすることも可能であることは言うまでもない。
また、図4に示すように、上記のような封止樹脂部10内の配線形状を得るため、紙面右側の圧着端子7は、電線部8を固定した他端部(下方部)が、紙面左側の圧着端子7側に傾けられた状態でバスバー6に固定されている。つまり、紙面上にて、バスバー6の伸びる上下方向に対して、所定の角度をなすように圧着端子7が斜めに連結固定されている。
ただし、バスバー6と圧着端子7との接合方法は、かしめに限らず、溶接等であってもよいことは言うまでもない。また、封止樹脂部10は、配線部の保持、固定が可能であれば、バスバー6、圧着端子7、電線部8を部分的に覆うものであってもよく、肉抜き部を適宜設けてもよい。
この電気接続部品20において、圧接して接合されるバスバー6と圧着端子7とを、線膨張係数が同一となる材料、例えば同じ材料を用いて構成することで、両者の線膨張係数を揃えることができ、バスバー6と圧着端子7との接続部に、温度変化に起因する熱応力が発生して断線することを抑制でき、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1の電気接続部品20によれば、封止樹脂部10と配線部とが一体形成された電気接続部品20に振動が加わっても、電線部8の揺動部8aが変形し、振動伝達を遮断する(封止樹脂部10とコネクタ9との間の位置ズレを吸収する)ことで、耐振性を向上させることができ、通電経路の断線を防ぐことが可能となる。
さらに、電線部8の封止樹脂部10内に覆われる部分においては、振動による摺動摩耗を抑制することが可能になり、耐久性を向上させることが可能となる。
また、複数のバスバー6が樹脂封止される封止樹脂部10の内部に、各々のバスバー6に繋がる圧着端子7あるいは電線部8を、バスバー間距離よりも近接させて配置させたとしても、配線部間に絶縁性の封止樹脂を介在させることにより絶縁性を確保することができる。
よって、封止樹脂部10内の電線部8間の間隔d2を狭め、電線部8に繋がるコネクタ9を小型化すること、また、封止樹脂部10自体の大きさを小型化することも可能となる。
また、封止樹脂部10内の通電経路が複雑な形状となる場合でも、電源との接続に用いるバスバー6および圧着端子7は、同一の単純な形状のものを使用してコストを抑えた上で、配索性のよい電線部8を使用し、これを変形させて配索することで、必要となる形状の通電経路を実現でき、複雑な形状の信号端子を必要としないため、製造コストを抑えることができる。また、配索可能な領域が狭くても細い電線を使用することで封止樹脂部10内の配線設置部に配索でき、部品の省スペース化を実現することが可能となる。
さらに、本願発明の電気接続部品20によれば、圧着端子7とバスバー6を同じ材料にて構成することで、それらの線膨張係数を同じとし、バスバー6と圧着端子7の接続部への温度変化による熱応力の発生を抑制することで、接合部の剥がれを防止できるため、高い接続信頼性を得ることができる。
ここで、電気接続部品20の製作は、例えば、電線部8の一端部に圧着端子7をかしめ、他端部にコネクタ9を接続した上で、圧着端子7とバスバー6を所定の角度でかしめて、配線部の連結を行った上で、モールド型内にセットし、封止樹脂を注入して配線部と封止樹脂部10とを一体形成することができる。また、例えば、封止樹脂部10を二つのパーツに分けて形成し、一方の樹脂パーツ上に、バスバー6およびハーネス11よりなる配線部を設置して、他方の樹脂パーツを組み合わせることで封止する等の方法で形成することも可能である。
なお、バスバー6と圧着端子7とは、樹脂モールド前に接続する以外に、樹脂モールド後に行うことも可能である。
ここで、図5には、バスバー6と圧着端子7とのかしめを、封止樹脂部10の形成タイミングに関わらずに行えるように、バスバー6と圧着端子7との接続部に封止樹脂が充填されていないものを例示している。
そして、バスバー6と圧着端子7とのかしめを、樹脂充填前に行う場合は、その接続部を露出させず、樹脂で覆った状態に形成することも可能である。
また、ここでは電力変換装置100のコンデンサ3の電圧モニター用として電気接続部品20を用いる例を示したが、例えば、コンデンサ3からの電圧を制御回路5上の部品に供給する場合に用いることも可能である。電圧モニターと電源供給とに用いる電気接続部品20は、図1から図6に例示したものを、各々に適用し、計2つを使用する以外に、共通の封止樹脂部10に必要数の配線部を搭載した、より配線数の多い部品とすることも可能である。
また、例えば、共通の冷却器1に搭載される2つのコンデンサ3の電圧を同時にモニターするために、配線部を4本設けた1つの電気接続部品20を冷却器1に搭載して用いるなど、使用状況に合わせて電気接続部品20の構造を変化させることが可能であることは言うまでもない。
さらに、上述の例では、本願発明の電気接続部品20を適用させる装置として電力変換装置100を例示しているが、この電気接続部品20は、電力変換装置100以外の装置に適用させることも可能である。
加えて、コネクタの接続先が制御回路5の基板上面である例を示していたが、接続先は、これに限定されることなく、基板下面側とすることも可能である。また、可撓性の電線部8の揺動部8aの配置は、コネクタ9の接続先に合わせて変えることができ、例えば、対応するバスバー6の下方部から反れて斜めに配設することも可能である。
実施の形態2.
上述の実施の形態1においては、バスバー6の平板部6cと圧着端子7とは、かしめ、または溶接等の方法で接続することを例示していた。この実施の形態2では、バスバー6と圧着端子7との別の方法で接続することについて、図7、図8を用いて説明する。
図7と図8は、この発明の実施の形態2による電気接続部品20を示す正面図および図7のB−B線に沿った側断面図であり、封止樹脂部10内部の配線形状を確認できるように、封止樹脂を透かして観察した状態を示している。
図7および図8では、バスバー6と圧着端子7との接続に、リベットと呼ばれる固定具12を用いている。なお、固定具12としては、リベット以外に、ボルト・ナット等、バスバー6と圧着端子7の接合状態を補強することができるようなパーツを用いることも可能である。
この固定具12を用いることで、バスバー6と圧着端子7との接合度合いをより高めることが可能となり、また、固定具12となるリベットは、バスバー6および圧着端子7にかしめることで容易にバスバー6と圧着端子7とを接続させることができ、特別な固定冶具を必要としないため、製造コストを低減することができる。
さらに、この電気接続部品20の固定具12を、バスバー6および圧着端子7と同じ材料を用いて製作することで、パーツ間の線膨張係数の差をなくし、バスバー6、圧着端子7および固定具12が接続される接続部において、温度変化に起因する熱応力の発生を抑制することができ、同部における高い締結信頼性を確保することが可能となる。
なお、バスバー6、圧着端子7(および固定具12)を、同一の材料で形成しなくても、線膨張係数の差が許容範囲内に収まるように材料を選別して用いることでも、導電部材間の締結信頼性を確保することは可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 冷却器、 1a 開口部、 2 パワーモジュール、
3 コンデンサ、 3a コンデンサ端子部、 4、14 ネジ、
5 制御回路、 6 バスバー、 6a、6c 平板部、
6b 連結部、 7 圧着端子、 8 電線部、
8a 揺動部、 9 コネクタ、 10 封止樹脂部、
10a ネジ孔部、 10b 位置決め嵌合部、 11 ハーネス、
12 固定具、 20 電気接続部品、 100 電力変換装置

Claims (6)

  1. 第一の電子部品の端子部に接続されたバスバー、
    上記バスバーに一端部が接続され、他端部が第二の電子部品に接続されハーネス、
    上記バスバーと上記ハーネスとの接続部を封止する封止樹脂部を備え、
    上記ハーネスは可撓性の電線部を含み、上記電線部は、一部が上記封止樹脂部から突出するように構成され、
    上記バスバーは、少なくとも2本が上記封止樹脂部から突出して配設され、上記バスバーの各々に接続された上記電線部は、少なくとも2本が上記封止樹脂部から突出して配設され
    上記封止樹脂部から突出する少なくとも2本の上記バスバーは、所定距離を隔てて平行に配設され、上記封止樹脂部から突出する少なくとも2本の上記電線部は、上記所定距離よりも小さい距離を隔てて平行に配設され、
    上記電線部の上記封止樹脂部からの突出方向は、上記バスバーの突出方向と逆向きであり、
    上記ハーネスは、上記バスバーに接続された圧着端子と、上記圧着端子に一端部が接続された上記電線部と、上記電線部の他端部に接続されたコネクタとを含む構成であり、少なくとも1つの上記圧着端子は上記バスバーの伸びる方向に対して傾けて固定され、上記コネクタには、少なくとも2本の上記電線部の他端部が上記所定距離よりも小さい距離を隔てた状態で接続されたことを特徴とする電気接続部品。
  2. 上記電線部の一端部および上記圧着端子は、上記バスバーを介して上記第一の電子部品側に固定され上記封止樹脂部に封止され、上記封止樹脂部に封止されない上記電線部は、上記封止樹脂部と上記第二の電子部品の間に撓ませて配設されたことを特徴とする請求項記載の電気接続部品。
  3. 上記圧着端子と上記バスバーは、線膨張係数が同一となる材料により構成されたことを特徴とする請求項または請求項記載の電気接続部品。
  4. 上記圧着端子と上記バスバーは、固定具にて接続されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の電気接続部品。
  5. 上記圧着端子と上記バスバーと上記固定具は、線膨張係数が同一となる材料により構成されたことを特徴とする請求項記載の電気接続部品。
  6. 上記封止樹脂部は、上記第一の電子部品となるパワーモジュールと上記第二の電子部品となる制御回路の間に配設された冷却器に固定されたことを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の電気接続部品。
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