以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、各図において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<1.従来技術の改善策>
まず、本発明の実施形態の例を説明する前に、図2を用いて従来技術の改善策について説明する。
図2は、従来技術の改善策に係る、プリント動作及び補正パッチの形成動作の一例を示す。図2の例は、図1の濃度レベルBの画像の濃度を安定させるために、ページ間で補正パッチを2つの作像条件で作成するものである。図2の1ページ目から4ページ目までの各ページの目標とする濃度レベルは、図1の場合と同様に、A,A,B,Bである。また図1の場合と同様に、濃度レベルAは濃度レベルBよりも濃度が高いことを想定しているが、逆の関係でもよい。画像形成装置は、ページごとに設定された濃度レベルで画像を形成するとともに、ページ間において異なる濃度レベルの作像条件の補正(画像調整)を行う。
まず画像形成装置は、図1の場合と同様に、目標とする濃度レベルが濃度レベルAであるページP1の画像を、濃度レベルAの初期設定の作像条件a0で形成する。その後、ページP1とページP2の間において、濃度レベルAのページP1と同じ作像条件a0で補正パッチC1を形成し、濃度レベルBの初期設定の作像条件b0で補正パッチC2を形成する。
その後、画像形成装置は、センサにより補正パッチC1,C2の濃度を検出し、その検出結果をページP2の各濃度レベルの画像形成に反映(フィードバック)する。即ち画像形成装置は、補正パッチC1,C2の検出結果を元に各作像条件の補正量を算出し、濃度レベルAの作像条件をa0からa1に補正し、また濃度レベルBの作像条件をb0からb1に補正する。画像形成装置は、補正後の作像条件a1で、ページP2の濃度レベルAの画像を形成する。
次に、画像形成装置は、ページP2とページP3の間において、濃度レベルAのページP2と同じ作像条件a1で補正パッチC3を形成し、前回の補正時に算出された作像条件b1で補正パッチC4を形成する。そして、画像形成装置は、ページP3の濃度レベルBの画像を、補正パッチC4を元に算出された濃度レベルBの作像条件b0で形成し、濃度レベルBの画像を得る。図2の例では、補正の結果、濃度レベルBの作像条件が1回目の補正パッチC2に適用された作像条件b0に戻っている。
次に、画像形成装置は、ページP3とページP4の間において、前回の補正時に算出された作像条件anで濃度レベルAに対する補正パッチC5を形成し、ページP3と同じ作像条件b0で濃度レベルBに対する補正パッチC6を形成する。そして、画像形成装置は、ページP4の濃度レベルBの画像を、補正パッチC6を元に算出された濃度レベルBの作像条件bnで形成し、濃度レベルBの画像を得る。
図2に示す方法は、ページ間ごとに2つの濃度レベルの作像条件の補正を行うため、それぞれの濃度レベルの作像条件で補正パッチを形成する必要がある。よって、2つの濃度レベルの画像の濃度の安定性は向上するが、作像条件の補正に要する時間が多くなるとともに、異なる濃度レベルの作像条件の切り替えも多くなる。画像形成装置が濃度レベルの異なる作像条件に対応するためには、その調整に時間がかかる。このように、作像条件の補正及び切り替えに要する時間が多くなることにより、生産性の低下に繋がるという問題がある。
図2に示すように、この方法では、プリント動作を開始後1ページ目から4ページ目までの画像形成が終了するまでの時間t4が、従来技術(図1)における5ページ分の画像形成が終了するまでの時間t5よりも長くなる。
そこで、発明者は試行錯誤を繰り返し、画質の安定化に必要な画像調整を、予め設定した画像間補正タイミングで補正パッチを形成して作像条件の補正を行うことを考えた。この画像間補正タイミングとは、複数の画像間(ページ間)のうち画像間補正を実施すべき画像間を指定するものである。以降の説明において、画像間補正タイミングを「補正タイミング」と略記することがある。画像間補正とは、画像間(ページ間)において補正パッチを像担持体(例えば、図5の中間転写ベルト16)に形成し、補正パッチの検出結果に基づいて作像条件の補正を行うことである。補正タイミングの前後のページの濃度レベルが異なる場合には、その2つのページの濃度レベルが同一となるように、2つのページの一方又は両方の一の濃度レベルのページと2つのページよりも後方にある他の濃度レベルのページを入れ替える。このようにして画像を形成するページの順番を変更した後に、補正パッチの作成及び作像条件の補正を行う。以下、この方法を利用した本発明の実施形態について説明する。
<2.第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態の例について、図3〜図11を参照して説明する。
[第1の実施形態の概要]
まず、本発明の第1の実施形態に係る画像調整方法の概要を説明する。
図3は、本発明に係る画像間補正を実施するための前提条件を説明する図である。図3の1ページ目から5ページ目までの各ページの目標とする濃度レベルは、図1の場合と同様に、A,A,B,B,Aである。また図1及び図2の場合と同様に、濃度レベルAは濃度レベルBよりも濃度が高いことを想定しているが、逆の関係でもよい。この濃度レベルA,Bは、一例として用紙の種類に応じて設定される。画像形成装置10(後述する図5参照)は、ページごとに設定された濃度レベルで画像を形成するとともに、ページ間において異なる濃度レベルの作像条件の補正(画像調整)を行う。
本実施形態では、ページ間の作像条件の補正は、連続する2つのページの濃度レベルが実質的に同一であるときに実施される。2つのページの濃度レベルが異なるときには、補正パッチは作成されない。図1のページ構成の場合には、ページP1〜P5のうち、ページP1とページP2の間と、ページP3とページP4の間に補正パッチを作成することが可能である。
図4は、第1の実施形態に係る画像間補正制御の概要を説明する図であり、第1の実施形態に係るプリント動作及び補正パッチの形成動作の一例を示す。
図4に示すジョブは、ページP1〜P52を有する(図4上段)。各ページの上方に表記された数字はジョブ内のページの通し番号(以下「ページ通し番号」)であり、各ページの下方に表記された‘P+数字’はジョブ内の各ページの番号である。図4では、補正タイミングを規定するパラメータの一例として、画像間補正実施間隔が設定されている。画像間補正実施間隔は、画像間補正を実施すべき画像形成回数の間隔である。この例では、画像間補正実施間隔は50ページ(50枚)であり、画像が50回形成されるごとに画像間補正が実施される。また、図4に示す画像間補正制御は、画像間補正を補正タイミング直後のページの濃度レベル(濃度レベルA)で実施する。ページP1〜P52の濃度レベルAの初期設定の作像条件はa0であり、濃度レベルBの初期設定の作像条件はb0である。
図4において、補正タイミングの直前のページP50の目標とする濃度レベルは濃度レベルBであり、ページP51の目標とする濃度レベルは濃度レベルAである。ページP50とページP51の濃度レベル即ち作像条件が大きく異なるため、このページ間には、補正パッチを作成することができない。そこで、本実施形態では、補正タイミングの前後のページの濃度レベルが同一となるように、図4上段における濃度レベルBのページP50と濃度レベルAのページP52を入れ替える。その後、濃度レベルAのページP51とページP52を昇順に並べ替える(図4下段)。図4下段には、ページの入れ替えと並べ替え(ソート)が終了後のページ構成、即ち画像形成順変更後のページ構成が示されている。
図4下段に示すように、画像形成装置10は並べ替えとソートが終了後、ページ通し番号50,51間において、ページP51の初期設定である作像条件a0で濃度レベルAに対する補正パッチCを形成する。そして、画像形成装置10は、濃度検出部19により補正パッチCの濃度を検出し、検出結果をページP52の画像形成に反映(フィードバック)する。即ち画像形成装置10は、補正パッチCの検出結果を元に濃度レベルAの作像条件a0の補正量を算出し、濃度レベルAの作像条件をa0からa1に補正する。画像形成装置10は、補正後の作像条件a1で、ページ通し番号51(ページP52)の濃度レベルAの画像を形成する。
続いて、画像形成装置10は、目標とする濃度レベルが濃度レベルBであるページ通し番号52(ページP50)の画像を、濃度レベルBの初期設定の作像条件b0で形成する。なお、画像形成順は変更後のページ順で行われるが、これらの画像が形成された用紙の排紙順がジョブのページ順となるように、用紙搬送制御が行われる。この用紙搬送制御については後述する。
補正パッチは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の4色のそれぞれの濃度を補正するパッチ画像から構成される。濃度検出部19は、一例として濃度検出器19aと濃度検出器19bから構成される。例えばイエロー(Y)とマゼンタ(M)のパッチ画像を濃度検出器19bが読み取る。図4の補正パッチCでは、各色のパッチ画像が2×2のマトリクス状に配置されているが、濃度検出部19で各色のパッチ画像を検出できればこの例に限らない。
このように、所定の補正タイミングにおける連続する2つのページの濃度レベルが異なる場合には、2つのページの濃度レベルが同じとなるようにページの入れ替えが行われる。それにより、生産性が低下することなく、所定の補正タイミングで必要な作像条件の補正が実現される。
[画像形成装置の全体構成]
次に、第1の実施形態に係る画像形成システムの全体構成を説明する。
図5は、本発明が適用される画像形成システムの一例を示す全体構成図である。図5には、本発明の説明に必要と考える要素又はその関連要素を記載しており、画像形成システムはこの例に限られない。
画像形成システムは、画像形成装置10と後処理装置60から構成される。画像形成装置10は、例えば複写機といった電子写真方式の画像形成装置である。この画像形成装置10は、複数の感光体を一本の中間転写ベルト16に対面させて縦方向に配列することによりフルカラーの画像を形成する、いわゆるタンデム型カラー画像形成装置である。画像形成装置10は、受信したジョブのページごとに異なる濃度レベルで画像を形成することができるともに、ページ間(紙間)を利用して濃度レベルの補正を行うことができる。
画像形成装置10は、画像形成部11と、用紙搬送部20と、定着器30と、原稿読取部40と、操作表示部50(操作部の一例)を備える。
画像形成部11は画像形成部の一例で、イエロー(Y)の画像を形成する画像形成部11Yと、マゼンダ(M)の画像を形成する画像形成部11Mと、シアン(C)の画像を形成する画像形成部11Cと、ブラック(BK)の画像を形成する画像形成部11BKを備える。
画像形成部11Yは、感光体ドラムY及びその周辺に配置された帯電部12Y、レーザダイオード130Yを有する光書込部13Y、現像装置14Y及びドラムクリーナ15Yを備える。同様に、画像形成部11M,11C,11BKは、感光体ドラムM,C,BK及びその周辺に配置された帯電部12M,12C,12BK、レーザダイオード130M,130C,130BKを有する光書込部13M,13C,13BK、現像装置14M,14C,14BK及びドラムクリーナ15M,15C,15BKを備える。
感光体ドラムYは、帯電部12Yにより表面が一様に帯電させられており、光書込部13Yのレーザダイオード130Yによる走査露光により、感光体ドラムYには潜像が形成される。さらに、現像装置14Yは、トナーを用いて現像を行うことによって感光体ドラムY上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムY上には、イエローに対応する所定色の画像(トナー画像)が形成される。
同様に、感光体ドラムMは、帯電部12Mにより表面が一様に帯電させられており、光書込部13Mのレーザダイオード130Mによる走査露光により、感光体ドラムMには潜像が形成される。さらに、現像装置14Mは、トナーを用いて現像を行うことによって感光体ドラムM上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムM上には、マゼンダに対応する所定色のトナー画像が形成される。
感光体ドラムCは、帯電部12Cにより表面が一様に帯電させられており、光書込部13Cのレーザダイオード130Cによる走査露光により、感光体ドラムCには潜像が形成される。さらに、現像装置14Cは、トナーを用いて現像を行うことによって感光体ドラムC上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムC上には、シアンに対応する所定色のトナー画像が形成される。
感光体ドラムBKは、帯電部12BKにより表面が一様に帯電させられており、光書込部13BKのレーザダイオード130BKによる走査露光により、感光体ドラムBKには潜像が形成される。さらに、現像装置14BKは、トナーを用いて現像を行うことによって感光体ドラムBK上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラムBK上には、ブラックに対応する所定色のトナー画像が形成される。
感光体ドラムY,M,C,BK上に形成されたトナー画像は、1次転写ローラ17Y,17M,17C,17BKにより、無端状の中間転写体である中間転写ベルト16上の所定位置へと逐次転写される。中間転写ベルト16上に転写された各色よりなるトナー画像は、用紙搬送部20により所定のタイミングで搬送される用紙Pに対して、2次転写部18で転写される。
4つの感光体ドラムのうち用紙搬送方向の最下流側にある感光体ドラムBKの近くに、濃度検出部19が配置される。具体的には、濃度検出部19は、感光体ドラムBKの用紙搬送方向の下流側、かつ、2次転写部18の用紙搬送方向の上流側に配置される。濃度検出部19は、中間転写ベルト16上に転写されたトナー画像(補正パッチ)のトナー濃度(トナー付着量)を検出し、検出信号を出力する。
濃度検出部19には、トナー画像の反射率情報を検出する光学式センサが用いられる。濃度検出部19は、一例として2つの濃度検出器19a,19b(図4参照)から構成される。本実施形態では、濃度検出器19a,19bに反射型の光学式センサが用いられる。あるいは、濃度検出部19として、画像形成部11で形成されたトナー画像の反射率情報及び色情報を検出するラインイメージセンサが用いられてもよい。濃度検出器19a,19bは、図4に示すように、中間転写ベルト16の幅方向(主走査方向)における中央部付近に配置されることが望ましい。また、2つの濃度検出器19a,19bが中間転写ベルト16の幅方向の中央部付近に配置されて同一の対象を検出する場合には、2つの濃度検出器19a,19bの検出結果の平均値からトナー画像のトナー濃度を計算してもよい。
2次転写部18における用紙の排出側には、定着器30(定着部の一例)が設けられている。この定着器30は、用紙Pを搬送しながら用紙Pを加圧及び加熱して、転写されたトナー画像を用紙Pに定着させる。定着器30は、一対の加熱ローラ31(加熱部材)と加圧ローラ32(加圧部材)から構成される。加熱ローラ31は、該加熱ローラ31を加熱する熱源としてのヒータ33を内蔵している。加熱ローラ31及び加圧ローラ32は、互いに接離可能に構成されており、加熱ローラ31と加圧ローラ32とが接する位置には、圧接部として定着ニップ部が形成される。
原稿読取部40は、走査露光装置の光学系により原稿の画像を走査露光し、その反射光をラインイメージセンサにより読み取って画像信号を得る。なお、画像形成装置10は、原稿を給紙する図示しない自動原稿搬送装置が上部に備えられる構成でもよい。
操作表示部50は、LCD(Liquid Crystal Display)51、LCD51を覆うように設けられたタッチパネル、各種スイッチやボタン、テンキー、操作キー群等から構成される。操作表示部50は、ユーザの操作を受け付け操作内容に応じた操作信号を生成する。また操作表示部50は、制御装置100(図6参照)から入力される表示信号に応じた操作画面をLCD51上に表示する。
用紙搬送部20は、用紙Pが収納される複数の給紙トレイ21と、給紙トレイ21に収納された用紙Pを繰り出す給紙部21aを備える。また、用紙搬送部20は、給紙トレイ21から繰り出された用紙Pが搬送される主搬送路23と、用紙Pの表裏を反転させる反転搬送路24を備える。
用紙搬送部20は、定着器30の下流側で主搬送路23から反転搬送路24が分岐し、主搬送路23と反転搬送路24の分岐箇所に切換ゲート23aを備える。画像形成装置10では、主搬送路23を搬送され、2次転写部18及び定着器30を通過した用紙Pは、上側を向いた面に画像が形成される。用紙Pの両面に画像を形成する場合、上側を向いた一の面に画像が形成された用紙Pが主搬送路23から反転搬送路24に搬送され、反転搬送路24から主搬送路23へ搬送されることで、画像形成面が下側を向く。これにより、用紙Pが表裏反転され、上側を向いた他の面に画像を形成することが可能となる。
各給紙トレイ21の給紙部21aの付近(用紙搬送方向の下流側)には、光検出器22が配置されている。光検出器22は、給紙部21aによって給紙トレイ21から送経路に送り出される用紙の有無及び該用紙の状態に応じた検出信号を出力する。光検出器22には、反射型又は透過型の光学式センサが用いられる。
画像形成装置10の後段には、主搬送路23と接続する後処理装置60が配置されている。後処理装置60には、用紙Pが排紙される排紙トレイ25が設けられている。
[後処理装置の概略構成]
図6は、後処理装置60の一例を示す概略断面図である。
後処理装置60は、定着器30から供給されるトナー画像が形成された用紙に、必要に応じて後処理を行う装置である。この後処理装置60は、ソート部、ステープル部、パンチ部、折り部等の各種後処理部(図示略)と、排紙トレイ25を有している。後処理装置60は、画像形成装置10から排出された用紙に対して各種後処理を施し、後処理が施された用紙を排紙トレイ25に排出する。図6では、後処理部の記載を省略して用紙が搬送される搬送路61のみを記載している。
搬送路61は、画像形成装置10から排出された用紙が搬送される主搬送路61a(搬送路の一例)と、主搬送路61aから分岐して主搬送路61aに再び合流する待機用搬送路61bを備える。搬送路61は、主搬送路61aと待機用搬送路61bの分岐箇所に切換ゲート62を備える。
[画像形成装置の制御系]
次に、画像形成装置10の制御系について説明する。
図7は、画像形成装置10の制御系の一例を示すブロック図である。図7には、本発明の説明に必要と考える要素又はその関連要素を記載しており、画像形成装置の制御系はこの例に限られない。
画像形成装置10は、用紙Pを給紙し、画像を形成して排紙する一連の制御を行う制御装置100(制御部の一例)、及び記憶装置101を備える。制御装置100は、不図示のCPU(Central Processing Unit)からなる演算処理装置と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリを備える。ROMには、制御装置100のCPUが実行するプログラム又はプログラムの実行時に使用するデータ等が記憶されている。CPUに代えてMPU(Micro-Processing Unit)を用いてもよい。
記憶装置101は記憶部の一例であり、制御装置100のCPUがプログラムを実行する際に使用するパラメータ、又はプログラムを実行して得られたデータなどが記憶される。例えば、記憶装置101には、各濃度レベルの作像条件等の情報が記憶される。記憶装置101に、制御装置100のCPUが実行するプログラムを記憶してもよい。
制御装置100は、操作表示部50から操作信号を受信し、該操作信号に応じた制御を行う。また、制御装置100は、操作表示部50に表示信号を出力し、操作表示部50が、各種操作指示や設定情報を入力するための各種設定画面や各種処理結果等を表示する操作画面をLCD51上に表示する。
また制御装置100は、光検出器22から入力される検出信号に基づいて、給紙トレイ21から搬送路に送り出された用紙の種類を判定する。
通信I/F102は、ネットワーク又は専用線を介して操作端末であるパーソナルコンピュータ(PC)120との間でデータを送受信するインターフェースである。通信I/F102として、例えばNIC(Network Interface Card)が用いられる。
画像形成装置10が用紙Pに画像を形成する通常の動作(プリント動作)について説明すると、制御装置100は、用紙搬送部20を制御して用紙Pを搬送する。制御装置100は、原稿読取部40で原稿から取得した画像データ、あるいは、外部から取得した画像データに基づき画像形成部11を制御して、用紙Pに画像を形成する。そして、制御装置100は、定着器30を制御して画像を用紙Pに定着させ、画像が形成された用紙Pを後処理装置60へ搬送する。制御装置100は、後処理装置60を制御して用紙Pを排紙トレイ25に排紙する。また、制御装置100は、画像間において補正パッチを形成し、濃度検出部19による補正パッチの検出結果に基づいて作像条件を補正し、画像の濃度を調整する。
[制御装置の機能構成]
次に、制御装置100により実行される機能について説明する。
図8は、制御装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。制御装置100は、濃度レベル識別部111(識別部の一例)、補正パッチ作像可否判定部112(判定部の一例)、画像形成順変更部113、作像条件保持部114、補正量算出部115、及び後処理制御部116を備える。また、制御装置100は、用紙判定部117と、濃度レベル設定部118を備える。制御装置100の各部の機能は、一例としてCPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
濃度レベル識別部111は、ジョブに含まれるページ情報(ここではページごとに保有する濃度レベル情報が利用される)を解析してページごとの目標とする濃度レベルを識別する。識別結果は、補正パッチ作像可否判定部112へ出力される。
補正パッチ作像可否判定部112は、濃度レベル識別部111の識別結果を元に、予め設定された所定の補正タイミングの前後のページの濃度レベルを比較し、2つのページ間において補正パッチを形成できるかどうかを判定する。補正パッチ作像可否判定部112は、2つのページの濃度レベルが実質的に同じ場合には該当ページ間において補正パッチを形成可能であると判定し、2つのページの濃度レベルが異なる場合には該当ページ間において補正パッチを形成できないと判定する。判定結果は、画像形成順変更部113へ出力される。
画像形成順変更部113は、所定の補正タイミングの前後のページの濃度レベルが異なる場合に、該当する2つのページの濃度レベルが同一となるようにページの入れ替えを行い、画像を形成するページの順番(画像形成順)を変更する。即ち画像形成順変更部113は、2つのページの一方又は両方の一の濃度レベル(例えば補正対象ではない濃度レベル)のページと該2つのページよりも後方にある他の濃度レベル(例えば補正対象の濃度レベル)のページを入れ替える。画像形成順の情報は、作像条件保持部114及び後処理制御部116に出力される。
作像条件保持部114は、一例として濃度レベルごとの作像条件を保持するメモリと、該メモリにデータの読み書きを行うメモリコントローラから構成される。画像又は補正パッチを形成する場合には、作像条件保持部114は、画像形成部11に画像作像指示又は補正パッチ形成指示と、作像条件を出力する。補正パッチを用いた作像条件の補正が行われるまでは、作像条件保持部114に予め設定された作像条件の初期設定値が保持される。
なお、例えば記憶装置101に作像条件が記憶されており、制御装置100にジョブが入力されると記憶装置101から作像条件保持部114に作像条件が読み出され、ジョブを実行中の間は作像条件保持部114が該作像条件を保持する構成としてもよい。作像条件には、一例として現像装置の現像スリーブに印加される現像バイアス、レーザダイオードの露光量、又は感光体ドラムの線速(プロセス速度)に対する現像スリーブの線速比である現像θなどがある。
補正量算出部115は、濃度検出部19による補正パッチの検出結果(補正パッチの濃度)を取得し、各濃度レベルの作像条件の補正量を算出する。例えば、補正量算出部115は、ページ間に目標とする濃度レベル(例えば濃度レベルA又はB)の作像条件で形成された補正パッチの検出値と目標値との差分を算出し、その差分に基づいて該濃度レベルの作像条件の補正量を算出する。そして、補正量算出部115は、算出した補正量を用いて、作像条件保持部114に保持された該濃度レベルの作像条件を補正する。補正後の作像条件は、作像条件保持部114へ出力されて作像条件保持部114の作像条件が更新される。作像条件の補正量は、周知慣用技術を用いて算出することができ、ここでは詳細な説明は割愛する。
画像形成部11は、画像形成順変更部113によって指定された順番で、ページごとの目標とする濃度レベルに応じて作像条件を切り替えて各ページの画像を形成するとともに、所定の補正タイミングで補正パッチを形成する。
後処理制御部116(用紙搬送制御部の一例)は、後処理装置60の後処理動作を制御するものである。また後処理制御部116は、画像形成順変更部113に指定された順番で画像が形成された用紙Pがジョブで指定されたページ順に排紙トレイ25に排紙されるよう、用紙の搬送を制御する。この用紙搬送を実現するため、後処理制御部116は、ジョブのページ情報(ページ順)と、画像形成順変更部113から出力される画像形成順を取得する。そして、後処理制御部116は、画像形成順に基づいて切換ゲート62を切り換え、主搬送路61aによって搬送されている用紙Pを待機用搬送路61bに引き込んで待機させるとともに、その用紙Pを適切なタイミングで待機用搬送路61bから主搬送路61aに搬送する。
用紙判定部117は、光検出器22の検出結果を元に給紙トレイ21から給紙された用紙の種類を判定する。例えば、予め制御装置100が備えるROM又は記憶装置101に光検出器22の検出値と用紙の種類とが対応づけられた不図示のテーブルが格納されている。用紙判定部117は、光検出器22の検出値を元にテーブルを参照することで用紙の種類を判定する。判定された用紙の種類の情報は、濃度レベル設定部118に出力される。
濃度レベル設定部118は、用紙判定部117から入力される用紙の種類の情報に基づき、その用紙に形成される画像の濃度レベルを設定する。例えば、予め制御装置100が備えるROM又は記憶装置101に用紙の種類と濃度レベルとが対応づけられた不図示のテーブルが格納されている。濃度レベル設定部118は、用紙の種類を元にテーブルを参照することで濃度レベルを設定する。この濃度レベル設定部118による濃度レベルの設定は、ジョブのページに対応して給紙される用紙ごとに行われる。設定された用紙ごとの濃度レベルの情報は、濃度レベル識別部111へ出力される。濃度レベル識別部111は、ジョブのページごとの濃度レベルを、濃度レベル設定部118から入力された用紙ごとの濃度レベルで置き換える。
上述した用紙判定部117と濃度レベル設定部118は、図18に示す濃度レベルの自動設定に用いられる。
[画像間補正制御]
次に、第1の実施形態に係る画像間補正制御について説明する。
図9は、第1の実施形態に係る画像間補正制御の一例を示す図である。
図9に示すジョブは、ページP1〜P7を有する。各ページの上方に表記された数字はジョブ内のページの通し番号(ページ通し番号)であり、各ページの下方に表記された‘P+数字’はジョブ内の各ページの番号である。このジョブの1ページ目から7ページ目までの各ページの目標とする濃度レベルは、A,A,B,B,B,A,Aである(図9上段)。図9に示す画像間補正制御の前提条件として、画像間補正実施間隔が5ページに設定されている。また、図9に示す画像間補正制御は、画像間補正を補正タイミング直後のページの濃度レベル(濃度レベルA)で実施する。これらのパラメータは、制御装置100の各部又は記憶装置101に格納されているものとする。
本ジョブでは、画像間補正実施間隔が5ページであるから、補正パッチはページP5とページP6の間に形成される。しかし、補正パッチ作像可否判定部112は、ページP5(濃度レベルB)とページP6(濃度レベルA)の濃度レベルが違うため、ページP5とページP6の間には補正パッチを形成できないと判定する。そこで、画像形成順変更部113は、図9上段における濃度レベルBのページP5と濃度レベルAのページP7を入れ替える(図9中段)。これにより、ページ通し番号5と6の間に、同じ濃度レベルAのページP7とページP6が連続する。ページ入れ替え後、画像形成順変更部113は、同一の濃度レベルが連続するページP7とページP6の順番を昇順に並べ替える(ソート)(図9下段)。並べ替えの結果、ページP1,P2,P3,P4,P6,P7,P5の順に画像形成が行われる。
画像形成部11は、ページP6とページP7の間において、ページP6と同じ作像条件a0で濃度レベルAに対する補正パッチC1を形成する。そして、画像形成装置10は、濃度検出部19(図4参照)により補正パッチC1の濃度を検出し、検出結果をページP7の画像形成に反映(フィードバック)する。即ち画像形成装置10は、補正パッチC1の検出結果を元に濃度レベルAの作像条件a0の補正量を算出し、濃度レベルAの作像条件をa0からa1に補正する。画像形成装置10は、補正後の作像条件a1で、ページP7の濃度レベルAの画像を形成する。
このように、補正タイミングの前後のページP5,P6の濃度レベルが異なる場合には、一方の補正対象でない濃度レベルBのページP5を、ページP5,P6よりも後方にある他の補正対象の濃度レベルAのページP7と入れ替える。画像を形成するページの順番を変更することにより、補正タイミングの前後のページ通し番号5,6(ページP6,P7)の濃度レベルが同一となり、当該濃度レベルAに対する補正パッチC1の形成及び作像条件の補正が可能となる。
画像形成システム1は、ページP6,P7の画像を形成後、ページP6,P7の画像が形成された用紙を搬送する際に、このページP6,P7が形成された用紙を後処理装置60の待機用搬送路61bに待機させる。この用紙の待機について図10を参照して説明する。
[用紙搬送制御]
図10は、図9に示す画像間補正制御に係る用紙の搬送を説明する図である。
ページ通し番号5〜7に該当する変更後のページ順(P6,P7,P5)は、ジョブのページ情報の順番と異なるため、このページ順のまま排紙トレイ25に排紙できない。そのため、画像形成順が変更されたページのうち、最後方以外のページP6,P7は一時的に別経路で待機する。
後処理制御部116は、画像形成装置10から後処理装置60に搬送されたページP4,P6,P7,P5の用紙のうち、ページP6,P7の用紙を主搬送路61aから待機用搬送路61bに搬送して待機させる。そして、後処理制御部116は、ページP4に続いてページP5が主搬送路61aと待機用搬送路61bの合流点を通過したら、ページP6,P7を主搬送路61aに順次搬送する。これにより、画像形成装置10から変更後の画像形成順(P4,P6,P7,P5)に搬送されてきた用紙が、ページP4,P5,P6,P7の順に排紙トレイ25へ排紙される。
このように、後処理制御部116は、画像形成順変更部113により画像形成順が変更されたページのうち、作像条件の補正対象とする濃度レベルの画像が形成された用紙を、待機用搬送路61bに一時待機させる。そして、後処理制御部116は、待機用搬送路61bに一時待機させた用紙をジョブのページ順となるよう順次主搬送路61aへ搬送する。
[画像間補正制御の他の例]
図11は、第1の実施形態に係る画像間補正制御の他の例を示す図である。図11は、入れ替え対象の2つのページが離れている例である。
図11に示すジョブは、ページP1〜P8を有する。このジョブの1ページ目から8ページ目までの各ページの目標とする濃度レベルは、B,B,A,B,B,B,B,Aである(図11上段)。図11に示す画像間補正制御では、ページP2とページP3の間を補正タイミングとして補正パッチを作成する。また、図9に示す画像間補正制御は、画像間補正を補正タイミング直後のページの濃度レベル(濃度レベルA)で実施する。
図11に示すように、補正パッチ作像可否判定部112は、ページP2(濃度レベルB)とページP3(濃度レベルA)の濃度レベルが違うため、ページP2とページP3の間には補正パッチを形成できないと判定する。そこで、画像形成順変更部113は、濃度レベルBのページP2と濃度レベルAのページP8を入れ替えて、画像形成順を変更する(図11中段)。これにより、ページ通し番号2と3の間に、同じ濃度レベルAのページP8とページP3が連続する。そして、画像形成順変更部113は、同一の濃度レベルが連続するページP8とページP3の順番を昇順に並べ替える(図11下段)。並べ替えの結果、ページP1,P3,P8,P2,P4,P5,P6,P7の順に画像形成が行われる。そして、ページP3とページP8の間に形成された作像条件a0の補正パッチC1の検出結果を元に、ページP8の濃度レベルAに対する作像条件がa0からa1に補正される。
後処理制御部116は、画像形成順変更部113により画像形成順が変更されたページP3,P8,P2,P4,P5,P6,P7のうち、作像条件の補正対象とする濃度レベルAのページP3,P8を、待機用搬送路61bに一時待機させる。そして、後処理制御部116は、ページP1に続いてページP2が主搬送路61aと待機用搬送路61bの合流点を通過したら、ページP3を主搬送路61aに搬送する。次に、後処理制御部116は、ページP4〜P7が主搬送路61aと待機用搬送路61bの合流点を通過したら、ページP8を主搬送路61aに搬送する。このようにして、変更後の画像形成順で搬送されてきた用紙が、ページP1〜P8の順(ページ通し番号と同じページ順)に排紙トレイ25へ排紙される。
[画像形成装置の動作]
次に、上述した第1の実施形態に係る画像形成装置10の画像間補正制御の流れを説明する。
図12は、第1の実施形態に係る画像形成装置10の画像間補正制御の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、補正パッチ作像可否の判定及び画像形成順の変更を含む画像調整方法を示している。制御装置100が備えるCPUは、ROM又は記憶装置101に記録されたプログラムを実行することで、図12に示す処理を実現する。制御装置100は、ジョブが入力されたことを検知すると、本フローチャートの処理を開始する。
まず制御装置100が、PC120及び通信I/F102を介して、又は操作表示部50からジョブを受信すると、濃度レベル識別部111は、ジョブ内のページ情報を解析してページごとの目標とする濃度レベルを識別する(S1)。識別結果は、補正パッチ作像可否判定部112へ出力される。
次に、補正パッチ作像可否判定部112は、補正タイミングに到達したことを検知する(S2)。例えばプロセス速度と用紙設定からレーザダイオードの露光開始タイミングが決定される。この露光開始タイミングをもって補正タイミングに到達したか否かを判断することができる。
次に、補正パッチ作像可否判定部112は、濃度レベル識別部111の識別結果から補正タイミング前後の2つのページの濃度レベルが同一であるか否かを判定する(S3)。2つのページの濃度レベルが同一であれば、当該補正タイミングで補正パッチを形成することが可能である。2つのページの濃度レベルが同一である場合には(S3のYES)、ステップS6の処理に進む。
ステップS3の判定処理において2つのページの濃度レベルが異なる場合には(S3のNO)、画像形成順変更部113は、2つのページが同一濃度レベルとなるようページを入れ替える(S4)。即ち、画像形成順変更部113は、補正対象でない濃度レベルのページと、2つのページよりも後方にある補正対象の濃度レベルのページを入れ替える。
次に、画像形成順変更部113は、同一の濃度レベル内でページを昇順にソートする(S5)。そして、画像形成順変更部113は、変更後の画像形成順の情報を作像条件保持部114へ出力する。
次に、ステップS5の処理が終了後又はステップS3のYESの場合、補正パッチ作像可否判定部112は、ジョブが終了したか否か即ち最後のページであるか否かを判定する(S6)。ジョブが終了していない場合には(S6のNO)、補正パッチ作像可否判定部112は、ステップS2の処理に戻って補正タイミングに到達したことを検知する処理を行う。
ステップS6の判定処理においてジョブが終了した場合には(S6のYES)、本フローチャートを終了する。
制御装置100は、Y,M,C,BKの各色について図12のフローチャートの処理を実行し、各色で濃度レベルの作像条件に対する補正を行う。
[第1の実施形態の効果]
以上説明した本実施形態によれば、ページごとに設定された濃度レベルで画像を出力する際に、各濃度レベルの画像の濃度の安定性が良くなるとともに、生産性を向上させることができる。
具体的には、本実施形態は、所定の補正タイミングにおける連続する2つのページの濃度レベルが異なる場合には、2つのページの濃度レベルが同じとなるようにページを入れ替える。したがって、図2に示したようなページ間に形成する補正パッチ用に作像条件を切り替えずに済む。それゆえ、作像条件の切り替えに伴う余分なページ間隔(画像間隔)の延長を抑制し、生産性が向上する。
また、本実施形態は、所定の補正タイミングにおける連続する2つのページの濃度レベルが異なる場合には、2つのページの濃度レベルが同じとなるようにページを入れ替えて補正パッチを作成する。それにより、複数(例えば濃度レベルA,B)の作像条件が存在するジョブにおいても所定の補正タイミングで作像条件の補正が行えるようになり、濃度の安定性が向上する。
また、本実施形態は、ページ間に2つ以上(例えば濃度レベルA,B)の作像条件による補正パッチを形成しない。それゆえ、本実施形態は、トナー消費量を抑制することができる。
<3.第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態の例について、図13〜図15を参照して説明する。
本実施形態は、安定性保証プリント数の範囲内で各濃度レベルの画像間補正が少なくとも1回実施されるように画像形成順を変更するものである。‘安定性保証プリント数’とは、画像形成部11により形成される画像の濃度の安定性が保証されるプリント枚数である。安定性保証プリント数は、各濃度レベルの画像間補正を実施した補正タイミングの直後のページを基点とする。ただし、各濃度レベルの画像間補正が実施されていない場合には、安定性保証プリント数の基点はジョブの1ページ目とする。
[制御装置の構成例]
まず、第2の実施形態に係る制御装置により実行される機能について説明する。
図13は、第2の実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。第2の実施形態に係る制御装置100は、第1の実施形態に係る制御装置100(図8)に対して、補正実施カウント部119を有している点が異なる。
補正実施カウント部119は、濃度レベルごとに作像条件の補正(画像間補正)が連続して実施された回数をカウントする。例えば、補正実施カウント部119は、画像間においてレーザダイオードが感光体ドラムに走査露光を実施した回数を、画像間補正を実施した回数として取得する。そして、濃度レベルごとの画像間補正が実施された回数の情報を、画像形成順変更部113へ出力する。以下の説明において、画像間補正が連続して実施された回数を「補正実施カウント」と記す。
画像形成順変更部113は、補正実施カウント部119から入力される補正実施カウントを元に、安定性保証プリント数の範囲内で各濃度レベルの画像間補正が少なくとも1回実施されるように画像形成順を変更する。それを実現するため、画像形成順変更部113は、一の濃度レベルでの画像間補正が連続して所定回数実施された場合には、次回の補正タイミングの前後のページの濃度レベルが、一の濃度レベルと異なる他の濃度レベルとなるようにページの入れ替えを行う。画像形成順変更部113は、一の濃度レベルに対する画像間補正の連続実施回数が、同一の濃度レベル条件による画像間補正の連続実施回数の閾値に到達したかどうかを監視する。
[画像間補正制御]
次に、第2の実施形態に係る画像間補正制御について説明する。
図14は、第2の実施形態に係る画像間補正制御の一例を示す図である。
図15は、図13の画像間補正制御の一例の説明に供する図である。
図14に示すジョブは、ページP1〜P11を有する。このジョブの1ページ目から11ページ目までの各ページの目標とする濃度レベルは、A,B,A,B,A,A,B,A,A,B,Bである(図14上段)。図14に示す画像間補正制御の前提条件として、画像間補正実施間隔が3ページに設定されている。また、安定性保証プリント数は10枚、同一の濃度レベル条件による画像間補正の連続実施回数(図14では「同一濃度条件補正連続実施」と表記)の閾値は2回である。図14では、濃度レベルA,Bともに安定性保証プリント数の基点はページP1である。また、図14に示す画像間補正制御は、画像間補正を補正タイミング直前のページの濃度レベル(この例では濃度レベルA)で実施する。これらのパラメータは、制御装置100の各部又は記憶装置101に格納されているものとする。
図15上段は、プリント枚数を表すページ通し番号(図15ではトータルカウントページと表記)を示す。図15中段及び図15下段は、濃度レベルA又は濃度レベルBに対して画像間補正が実施された回数である画像補正実施カウントを示す。
画像間補正実施間隔が3ページであるから、画像形成部11は、ページP3とページP4の間、ページP6とページP7の間、及びページP9とページP10の間に濃度レベルAに対する補正パッチC1〜C3を形成するよう動作する。まず、画像形成順変更部113は、ページP4とページP5の入れ替えを行い、画像形成部11はページP3とページP5の間に作像条件a0で補正パッチC1を形成する。補正パッチC1の検出結果を元に、濃度レベルAに対する画像間補正が行われる。同様に、画像形成順変更部113は、ページP7とページP8の入れ替えを行い、画像形成部11はページP6とページP8の間に作像条件a1で補正パッチC2を形成する。補正パッチC2の検出結果を元に、濃度レベルAに対する画像間補正が行われる。
上記のとおり、ページP1〜P9の間に濃度レベルAに対して画像間補正が2回実施されたので、補正実施カウント部119は、図15に示すように濃度レベルAの補正実施カウントを2とする。しかし、濃度レベルAの補正実施カウントの‘2’は、同一の濃度レベル条件による画像間補正の連続実施回数の閾値(この例では2回)に到達している。濃度レベルAの画像間補正が連続で2回実施されたため、次回の画像間補正は濃度レベルBに対して行われる。
画像形成順変更部113は、濃度レベルAのページP9と濃度レベルBのページP11を入れ替えた後、ページを昇順にソートする。これにより、ページ通し番号(トータルページカウント)9〜11は、ページP10,P11,P9となる(図14下段)。そして、画像形成部11はページP10とページP11の間に作像条件b0で補正パッチC3を形成する。補正パッチC3の検出結果を元に、濃度レベルBに対する画像間補正が行われる。
ここで補正実施カウント部119は、濃度レベルBに対する画像間補正が行われたので、濃度レベルBの補正実施カウントを‘1’増やすとともに、濃度レベルAの補正実施カウントを‘0’にする(リセット)。濃度レベルBに対する画像間補正が実施された直後のページP10が、濃度レベルBの新たな安定性保証プリント数の基点となる。
画像間補正実施間隔をX、安定性保証プリント数をY、同一濃度条件補正連続実施の閾値をZとすると、同一濃度条件補正連続実施の閾値Zは、下記式(1)の整数部となる。
Z=(Y/X)−1 ・・・・(1)
なお、上述した実施形態では、補正タイミングの前後の2つのページの一方の一の濃度レベルのページと2つのページよりも後方にある他の濃度レベルのページを入れ替える例を説明したが、2つのページの両方を他の濃度レベルのページと入れ替えてもよい。例えば、図14に示すジョブがページP12まであってページP9〜P12の濃度レベルが、A,A,B,Bであると仮定する。この場合、補正タイミングであるページP9とページP10の間で、濃度レベルBの画像間補正を行う必要があるため、濃度レベルAのページP9,P10と濃度レベルBのページP11,P12を入れ替える。それにより、ページ入れ替え後のページ通し番号9,10に該当するページP11,P12が濃度レベルBとなり、画像間補正が可能となる。
[第2の実施形態の効果]
以上説明した本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、ページごとに設定された濃度レベルで画像を出力する際に、各濃度レベルの画像の濃度の安定性が良くなるとともに、生産性を向上させることができる。
具体的には、本実施形態は、例えば濃度レベルAの画像間補正が連続して所定回数実施された場合には、次回の補正タイミングの前後のページの濃度レベルが、濃度レベルAと異なる濃度レベルBとなるようにページの入れ替えを行う。これにより、安定性保証プリント数の範囲内で各濃度レベルA,Bの画像間補正が少なくとも1回実施されるように画像形成順を変更することが可能となる。このように、複数(濃度レベルA,B)の作像条件が存在するジョブにおいても、画像形成順を変更することで、安定性保証プリント数の範囲内で必要な作像条件の補正を実施することができるため、濃度の安定性が向上する。
<4.第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態の例について、図16を参照して説明する。
本実施形態は、ある濃度レベルのページが、安定性保証プリント数の範囲外にあって、かつ画像間補正を実施できない場合には、該ページの画像の濃度の安定性を確保するため、該ページを安定性保証プリント数の範囲内に移動するというものである。
[画像間補正制御]
図16は、第3の実施形態に係る画像間補正制御の一例を示す図である。
図16は、ジョブのページP8〜P20(P20でジョブ終了)を示したものである。このジョブの8ページ目から20ページ目までの各ページの目標とする濃度レベルは、A,B,B,A,・・・,A,A,A,Bである(図16上段)。不図示のページP12〜P16は濃度レベルAである。図16に示す画像間補正制御の前提条件は、図14の場合と同様に、画像間補正実施間隔が3ページ、安定性保証プリント数が10枚、同一濃度条件補正連続実施の閾値が2回である。安定性保証プリント数の基点は、各濃度レベルの前回画像間補正を実施直後のページである。図16では、濃度レベルBの安定性保証プリント数の基点はページP10である。また、図16に示す画像間補正制御は、画像間補正を補正タイミング直前のページの濃度レベルで実施する。これらのパラメータは、制御装置100の各部又は記憶装置101に格納されているものとする。
画像間補正実施間隔が3ページであるから、画像形成部11は、ページP12とページP13の間、ページP15とページP16の間、及びページP18とページP19の間に濃度レベルAに対する補正パッチを形成するよう動作する。図16の例では、安定性保証プリント数が10枚であるから、前回濃度レベルBの画像間補正が行われた後のページP10〜P19において濃度レベルBの濃度の安定性が保証される。しかし、ページP10〜P19には濃度レベルBのページがない。したがって、濃度レベルA条件による画像間補正の連続実施回数が閾値(2回)に到達したにも関わらず、濃度レベルBに対する画像間補正が実施されない。また、安定性保証プリント数の範囲外に濃度レベルBのページが1つしか存在しないため、濃度レベルBのページの対を形成することができない。このため、この安定性保証プリント数の範囲外においても画像間補正を実施できない。
そこで、画像形成順変更部113は、濃度レベルBのページが、前回画像間補正を実施直後のページを基点とする安定性保証プリント数の範囲外に1つしか存在しない場合は、該当濃度レベルBのページが安定性保証プリント数の範囲内となるようにページの入れ替えを行う。図16の例では、画像形成順変更部113は、安定性保証プリント数の範囲外にある濃度レベルBのページP20と濃度レベルAのページP17を入れ替える(図16下段)。入れ替え後、画像形成順変更部113は、濃度レベルAのページP18,P19,P17を昇順にソートする(図16では、ソート前の状態が記されている)。
そして、ページP9とページP10の間に形成された作像条件b1の補正パッチC1の検出結果を元に、ページP10の濃度レベルBに対する作像条件がb1からb2に補正される。そして、画像形成装置10は、補正後の作像条件b2で、入れ替え後のページP20(ページ通し番号17)の濃度レベルBの画像を形成する。このページ通し番号17に対応するページP20の濃度レベルBの画像は、濃度レベルBの安定性保証プリント数の範囲内で形成されるため、濃度の安定性が保証される。
一方で、画像形成部11は、同一濃度条件補正連続実施の閾値(この例では2回)を超えて、濃度レベルAの3回目の画像間補正を実施する。
このページの入れ替えは、安定性保証プリント数の範囲内における濃度レベルAの画像間補正(ページP12とP13、ページP15とP16)に影響を与えないように実行されることが望ましい。入れ替え候補の濃度レベルAのページP11とページP17のうち、ページP17がより安定性保証プリント数の終点に近く、生産性の低下を抑えられる。
なお、安定性保証プリント数の範囲外に目的の濃度レベルBのページがない場合にも、画像形成部11により、同一濃度条件補正連続実施の閾値(この例では2回)を超えて、濃度レベルAの3回目の画像間補正を実施してもよい。
[第3の実施形態の効果]
以上説明した本実施形態によれば、第1及び第2の実施形態と同様に、ページごとに設定された濃度レベルで画像を出力する際に、各濃度レベルの画像の濃度の安定性が良くなるとともに、生産性を向上させることができる。
本実施形態は、ある濃度レベルのページが、前回画像間補正を実施直後のページを基点とする安定性保証プリント数の範囲外に1つだけ存在する場合には、当該ページを安定性保証プリント数の範囲内にある他の濃度レベルのページと入れ替える。それにより、該ページの画像の濃度の安定性が保証される。
<5.第2及び第3の実施形態に係る画像間補正制御の流れ>
次に、上述した第2及び第3の実施形態に係る画像形成装置の画像間補正制御の流れをまとめて説明する。
[画像形成装置の動作]
図17は、第2及び第3の実施形態に係る画像形成装置の画像間補正制御の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、補正パッチ作像可否の判定及び画像形成順の変更を含む画像調整方法を示している。制御装置100が備えるCPUは、ROM又は記憶装置101に記録されたプログラムを実行することで、図17に示す処理を実現する。制御装置100は、ジョブが入力されたことを検知すると、本フローチャートの処理を開始する。図17のステップS21,S22,S26〜S28,S32の各処理は、図12のステップS1〜S6の各処理と同じである。
まず制御装置100が、ジョブを受信すると、濃度レベル識別部111は、ページごとの目標とする濃度レベルを識別する(S21)。
次に、補正パッチ作像可否判定部112は、補正タイミングに到達したことを検知する(S22)。
次に、画像形成順変更部113は、補正実施カウント部119の各濃度レベルの補正実施カウントを元に、補正実施カウントの閾値に達した一の濃度レベル条件があるか否かを判定する(S23)。
ステップS23の判定処理において該当する一の濃度レベル条件(例えば図14の濃度レベルA)がある場合には(S23のYES)、画像形成順変更部113は、補正実施カウントが閾値未満の他の濃度レベル条件(例えば図14の濃度レベルB)に対して画像間補正が実施されるようページを入れ替えて画像形成順を変更する(S24)。
次に、補正実施カウント部119は、一の濃度レベル条件の補正実施カウントをリセットする(S25)。
一方、ステップS23の判定処理において該当する一の濃度レベル条件が存在しない場合には(S23のNO)、補正パッチ作像可否判定部112は、濃度レベル識別部111の識別結果から補正タイミング前後の2つのページの濃度レベルが同一であるか否かを判定する(S26)。2つのページの濃度レベルが同一である場合には(S26のYES)、ステップS29の処理に進む。
ステップS26の判定処理において2つのページの濃度レベルが異なる場合には(S26のNO)、画像形成順変更部113は、2つのページが同一濃度レベルとなるようページを入れ替える(S27)。
次に、画像形成順変更部113は、同一の濃度レベル内でページを昇順にソートする(S28)。そして、画像形成順変更部113は、変更後の画像形成順の情報を作像条件保持部114へ出力する。
次に、ステップS25,S28の処理が終了した場合、又はステップS26のYESの場合には、補正実施カウント部119は、該当濃度レベル条件での補正実施カウントをアップする(S29)。
次に、画像形成順変更部113は、各濃度レベル条件のページが安定性保証プリント数の範囲外にそれぞれ2枚以上あるか否かを判定する(S30)。
ステップS30の判定処理において各濃度レベル条件のページが安定性保証プリント数の範囲外にそれぞれ2枚以上ない場合(S30のNO)、ある濃度レベル条件のページが安定性保証プリント数の範囲外に1つだけ存在することが想定される。画像形成順変更部113は、安定性保証プリント数の範囲外の該当濃度レベル条件のページを、安定性保証プリント数の範囲内に移動させて画像形成順を変更する(S31)。
次に、ステップS30のYESの場合又はS31の処理が終了後、補正パッチ作像可否判定部112は、ジョブが終了したか否かを判定する(S32)。ジョブが終了していない場合には(S32のNO)、補正パッチ作像可否判定部112は、ステップS22の処理に戻って補正タイミングに到達したことを検知する処理を行う。
ステップS32の判定処理においてジョブが終了した場合には(S32のYES)、本フローチャートを終了する。
上記ステップS24,S25等における一の濃度レベルとは、補正実施カウントの閾値に達した濃度レベルである。したがって、上述した各実施形態の濃度レベルAに相当する場合もあれば、濃度レベルBに相当する場合もある。
制御装置100は、Y,M,C,BKの各色について図17のフローチャートの処理を実行し、各色で濃度レベルの作像条件に対する補正を行う。
図17に示したフローチャートは、第2及び第3の画像形成装置の画像間補正制御を組み合わせたものであり、この例に限られない。例えば、ステップS23〜S29、又はステップS30〜S31の各処理ステップ群は、別個のフローチャートでもよい。
<6.その他>
[濃度レベルの設定方法]
次に、濃度レベルの設定方法について説明する。濃度レベルの設定方法は、手動設定と自動設定に分けられる。あるいは、手動設定と自動設定の両方により濃度レベルが設定されてもよい。
(手動設定)
図18は、濃度レベルを手動設定する例の説明図である。
手動設定は、ユーザがPC120や操作表示部50を操作してジョブを生成し、ページごとに濃度レベルを自由に設定することができる。図18に示す例では、ページP1〜P7の目標とする濃度レベルが、A,A,B,A,A,A,Bに設定されている。
(自動設定の一例)
図19は、濃度レベルを自動設定する例の説明図である。
自動設定の一例は、制御装置100がジョブ内のページ情報を解析し、ページ毎の紙種設定に応じて濃度レベル(トナー付着量)を変更する。例えば用紙の種類に応じて以下のように濃度レベルを設定することができる。ラフ紙や普通紙などの非コート紙では、濃度レベルを下げる(トナー付着量を初期設定値よりも減少させる)。制御装置100又は記憶装置101に、用紙の種類と目標とする濃度レベルとの対応関係が登録されたテーブルが格納されているものとする。
・濃度レベルA(トナー付着量def) :コート紙
・濃度レベルB(トナー付着量down) :非コート紙(ラフ紙、普通紙など)
作像条件は、設定された濃度レベルに応じて切り替えられる。例えば、濃度レベルに応じて以下のように現像バイアスを変更する。下記の初期設定値に入る値は、作像条件の補正が行われる都度、補正後の作像条件の値で更新される。制御装置100又は記憶装置101に、目標とする濃度レベルと作像条件との対応関係が登録されたテーブルが格納されているものとする。
・濃度レベルA(トナー付着量def) :現像バイアス=初期設定値
・濃度レベルB(トナー付着量down):現像バイアス=初期設定値−100[V]
(自動設定の他の例)
また、自動設定の他の例は、光検出器22、用紙判定部117、及び濃度レベル設定部118(図8)により実現される。図8を用いて説明したように、用紙判定部117が、給紙トレイ21から給紙された用紙の種類を判定し、濃度レベル設定部118は、用紙判定部117から入力される用紙の種類の情報に基づき、その用紙に形成される画像の濃度レベルを設定する。この場合、給紙トレイ21から給紙された用紙の種類に応じて濃度レベルが設定されるため、実際に画像が形成される用紙の種類に応じて適切な濃度レベルが設定される。
上述した実施形態において、一回の作像条件の補正で、現像バイアス、露光量、又は現像θの値のいずれかを変更する例を説明したが、これらの作像条件のうち2以上の作像条件を補正してもよい。また、例示した3つ以外の作像条件を補正してもよい。
また、上述した実施形態において、ジョブに濃度レベルAと濃度レベルBのページ(2つの作像条件)が混在した場合を説明したが、本発明はジョブに3以上の濃度レベルのページ(3以上の作像条件)が混在している場合にも適用可能である。
また、上述した実施形態において、順番を入れ替えた後のページをソートしなくてもよい。この場合、後処理装置60が切換ゲート62を切り換えて、画像が形成された用紙Pをジョブで規定された順番に排紙トレイ25に排紙する。また、後処理装置60に一つの待機用搬送路61bを例示したが、待機用搬送路が2以上設けられてもよい。
また、上述した実施形態において、後処理装置60に主搬送路61aと待機用搬送路61bからなる搬送路61を設けたが、この搬送路61は画像形成装置10内に設けられてもよい。
また、上述した実施形態において、カラー画像を形成する画像形成装置がC,M,Y,BKの4色からなる補正パッチを形成する例を説明したが、4色から1色以上を選択して補正パッチを形成してもよい。また、画像形成装置が形成するカラー画像は4色に限られない。
また、上述した実施形態において、カラー画像を形成する画像形成装置を例示したが、モノクロ画像を形成する画像形成装置に適用することもできる。
さらに、本発明は上述した各実施形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることは可能である。また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又はICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。