JP6530706B2 - 光デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、光部品および電気部品を集積化した光デバイスに関する。
近年、光ファイバ伝送の普及に伴い、多数の光機能素子を高密度に集積する技術が求められており、その一つとして、石英系平面光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)の技術が知られている。PLCは、低損失、高信頼性および高い設計の自由度といった優れた特徴を有する導波路型光デバイスである。光通信伝送端における伝送装置には、合分波器および分岐・結合器等の機能を集積したPLCが搭載されている。また、伝送装置内には、PLCのほかにも、光源であるレーザーダイオード(LD:Laser Diode)あるいは光信号を電気信号に変換するフォトダイオード(PD:Photo Diode)などの光デバイス、または/およびドライバアンプまたはトランスインピーダンスアンプ(TIA:Transimpedance Amplifier)といったIC(integrated Circuit)も搭載されており、トランスミッタやレシーバとしても機能する。近年、さらなる通信容量の拡大に向けて、光信号処理を行うPLC等の導波路型光デバイスと、光電変換するPD等の光デバイスと、電気信号を増幅するTIA等のICとを集積した高機能な光デバイスが求められている。
このような光デバイスのプラットフォームとして、上述したPLCは有望である。従来、個別に作製されたLDチップとPLCチップとをハイブリッドに集積した光デバイスが提案されている(特許文献1)。
この従来の光デバイスでは、光回路の一部に溝領域を設け、その端面の光導波路に対して、LDを調芯しながら実装することで光結合を行う手法が採用されているが、溝領域用の実装面積がある程度必要になる。そこで、光導波路の一部の領域に45度ミラーを設け、その光導波路上にLDを実装することにより、45度ミラーでLDからの光の光路を変えて、光導波路との光結合を行う手法が注目されている。このような、PLC上に光結合用ミラーとLDとを実装するスタック実装型の集積デバイスは、デバイスの小型化、および光波回路設計の自由度の面で利点がある。
上述したPLCは、低誘電率(低誘電損失)という石英の特性から、電気信号の低損失な高周波線路の基板材料としても優れており、光と電気の両方の導波路デバイスとして有望とされている(非特許文献1)。この導波路デバイスでは、LDへの高速な信号入力においても、従来のセラミック基板を用いた高周波線路を使うことなく、PLC上に設けられた高周波線路で対応することができる。このようなPLC上の高周波線路を用いることで、TIAのようなICもPLC上へスタック実装することが可能となり、部材点数の減少も相まって、より低コストで小型の光デバイスを実現できる。
実装はPDやTIAをPLC上に搭載することで行われるが、PLC上面の石英は、熱伝導性が低く、また導電性がないため、グランドが取れない。そのため、放熱パスまたはグランドを形成する目的でビアを形成し、メッキや導電性および熱伝導性をもつフィラーで埋める構造がとられる(非特許文献2)。
特許第3890281号
電子情報通信学会秋季大会,1994年 C-195 SiO2/Siハイブリッド光集積プラットフォームにおけるコプレーナ線路の特性 電子情報通信学会総合大会2014年C-3-49 石英系光導波路の光電子融合集積における放熱ビア技術
しかし、TIAの多チャンネル化や高速化が進展するにつれて、発生する熱量が多くなり、熱抵抗の大きい石英上のTIA実装では、従来のビア構造よりも排熱しやすい構造が必要となる。また高速化や高密度化で、ICの発振やチャネルのクロストークも発生しやすくなるため、従来よりもさらに安定したグランドが必要となる。
このようにスタック実装により、小型で高機能な集積デバイスが期待できる一方で、それを安定に動作させるための放熱パスと安定グランドの確保が、従来の構造では困難という問題がある。また光回路においても、熱光学効果に起因する位相変化などにより、光回路特性の劣化が懸念されるため、光回路の温度変化を小さくするよう、より熱伝導性の高い放熱パスの確保が潜在的な課題となっている。
本発明は、このような状況下において鑑みてなされたものであり、メッキやフィラーを充てんしたビア構造を用いることなく、光集積回路に実装する発熱部品からの排熱を容易にする光デバイスを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、金属からなり、かつ、凸部を有するキャリアと、前記キャリア上に形成され、キャリア側から、基板、光導波路、および光部品を含む光集積回路とを含み、前記キャリアの凸部の上方には、前記光集積回路の前記基板および前記光導波路を貫通し、かつ発熱部品を配置可能な開口部が設けられ、前記キャリアは、前記発熱部品の発熱を、キャリア裏面から排熱するように構成され、前記光導波路は、上部クラッド、コアおよび下部クラッドを含み、前記上部クラッド上には、電気線路が設けられ、前記電気線路のグランドと前記キャリアとは電気的に接続されている。
前記発熱部は、熱を発生する光素子またはICとしてもよい。
本発明は、前記開口部の全体を覆う蓋部をさらに含み、前記蓋部と前記上部クラッドとの間、および前記キャリアと前記基板との間はともに封止されるようにしてもよい。
前記電気線路と前記ICとの接続は、ワイヤボンディングで施すようにしてもよい。
前記キャリアの凸部は、前記ICの高さ方向において、前記ワイヤボンディングが可能なクリアランスが確保できるように高さが設定されているようにしてもよい。
本発明によれば、光集積回路に実装する発熱部品からの排熱を容易にすることができる。
実施形態の光デバイスの基本的な構成を示す概略図である。 光部品および電気部品が実装された光デバイスの全体的な構成例を示す図である。 図2の光デバイスの断面例を示す図である。 図2の光デバイスを構成する構成要素を説明するための図である。 図2の光デバイスと比較するために用いられる光デバイスの構成を示す図である。
以下、本発明の一実施形態における光デバイスについて説明する。この光デバイスは、キャリア上に、石英系光導波路を用いたパッシブ光集積回路である平面(プレーナ)光波回路(PLC)を備えており、このPLC上に、熱を発生する光素子と、IC等の電気素子とを備えるものである。この実施形態では、これらの光素子および電気素子を、発熱部品と称す。
[光デバイスの基本的な構成]
先ず、光デバイスの基本的な構成例について、図1を参照して説明する。図1は、光デバイス1の基本的な構成例を示す概略図であって、(a)は光デバイス1の斜視図、(b)は光デバイス1の断面図を示す。
図1(a)および図1(b)に示すように、光デバイス1は、熱伝導率の高い金属からなるキャリア11を備えており、キャリア11上には、キャリア側から、シリコン(Si)基板12と、光導波路13とを備える。Si基板12は、接着層15によりキャリア11上に接着される。図1(a)において、符号15は、RF(Radio Frequency)配線を示してある。
ビア(開口部)14は、Si基板12および光導波路13を貫通して形成されている。ビア14内には、テラス(キャリア凸部)11aが形成され、そのテラス11a上には、ICであるトランスインピーダンスアンプ(TIA)20が配置される。
TIA20より発生した熱は、テラス11aを介してキャリア11へ放熱され、結果、キャリア11の裏面から排熱する。
[光デバイスの具体例]
次に、発熱部品が実装された光デバイス1Aの全体的な構成例について、図2〜図3を参照して説明する。図2は、発熱部品が実装された光デバイス1Aの全体的な構成例を示す図である。図3は、光デバイス1Aの断面例を示す図である。
図2および図3に示すように、光デバイス1Aは、キャリア21を備えており、キャリア21上には、キャリア側から、Si基板22と、光導波路23とを備える。キャリア21、Si基板22および光導波路23は、それぞれ、図1に示したキャリア11、Si基板12および光導波路13に相当する。
ビア24は、図1に示したものと同様に、Si基板22および光導波路23を貫通して形成されている。ビア24内には、テラス21aが形成され、そのテラス21a上には、ICであるトランスインピーダンスアンプ(TIA)30が配置される。TIA30は、後述するフォトダイオード31で検出された信号電流を差動の電圧出力に変換する。この実施形態では、TIA30は、例えば4チャンネル有する。
この実施形態の光デバイス1Aでは、図1に示したものと異なり、光導波路23上には、1本の入力導波路25と、アレイ導波路回折格子(AWG)32と、4本の出力導波路26と、4本のRF線路27と、受光面31aを含むフォトダイオード(PD)31とを備える。図3の例では、PD31の底面は、Auバンプ53によりRF線路27と接続される。PD31は、例えば、4チャンネル面型PDチップである。
図3において、上述した光導波路23は、下部クラッド23aとコア23bと上部クラッド23cとを備える。また、2つのRF線路27の間、および2つのRF線路28の間はワイヤ40で接続される。傾斜ミラー部42は、Al反射面42aを有しており、この反射面42aで反射された光が受光面31aで検出されるように構成されている。
なお、この実施形態の光デバイス1Aにおいて、後述するように、PLC60は、1本の入力導波路25、AWG32、4本の出力導波路26、傾斜ミラー42、RF配線27、DC配線29、および、導波路層13と基板12とを貫通するビア24を含む。
なお、DC線路29についても、不図示のICとワイヤボンディングするのが好ましい。ワイヤボンディングが好ましいのは、接続間の高さをそろえる必要があるフリップフロップ接続と異なり、接着層51,52やキャリア21の高さ誤差を吸収して、構成要素間を電気接続することができるからである。また、各線路27,28,29とICとのワイヤボンディング接続時の高さ方向(図2のz方向)の長さは、接続距離を短くするため、そろえるのが好ましい。
図2および図3において、光デバイス1Aは、リッド33と呼ばれる蓋を用いて気密封止されている。図3の例では、リッド33は、接着層51で接着される。基板21の裏面とキャリア21の上面との間についても、接着層51で接着される。これにより、リッド33の内部が気密封止される。
この実施形態では、PLC60のサイズは、5mm(縦)×10mm(横)である。コア23bの径は2.6μmであり、上部クラッド23cと下部クラッド23aの膜厚はともに15μmである。コア23bと各クラッド23a,23cとの間の屈折率差は、5%である。なお、図2において、x方向は(縦)方向、y方向は(横)方法、z方向は(厚さ)または(高さ)方向を表している。光導波路23としては、1mm厚のSi基板22上に形成された石英系PLCを用いる。
光デバイス1Aでは、PLC60の入力導波路25から光を入力して、AWG32を介して分波し、分波後の光を出力導波路26および傾斜ミラー42へ出射する。なお、傾斜ミラー42は、PLC60の中央(例えば、PLC60においてy方向に5mmの位置)に設けられている。AWG32では、1.3μmの中心波長および4.5nmの波長間隔で分光するように設計されている。
傾斜ミラー42は、光導波路層23内が45度で溝加工された傾斜面42aに、たとえばアルミなどの反射膜が形成されており、これにより、出力導波路26を伝搬する光をPLC60上面へ光路変換するようになっている。
ビア24は、傾斜ミラー42の側に、3mm(縦)×2mm(横)の面積(平面視)で、光導波路層23とSi基板22とを貫通して形成されている。
RF線路27は、100μmの線路幅および150μmのピッチを有するGSG(グランド−信号線−グランド)のコプレーナ線路形式の線路である。RF線路28は、100μmの線路幅および125μmのピッチを有するGSSG(グランド−信号線−信号線−グランド)のコプレーナ線路形式の線路である。
傾斜ミラー42の脇には、100μmの線路幅を有するPDバイアス用DC線路29(図2)が設けられている。上記RF線路27,28およびDC線路29は、PLC60上に蒸着されたAuで形成されている。
PD31は、1mm(縦)×0.5mm(横)×200μm(厚さ)のサイズを有する。このPD31は、InP基板上に、受光径が20μmの受光面31aと、GSG電極が150μmのピッチで4チャネル分形成された面型PDであり、傾斜ミラー42で光路変換された光信号を受光して電気信号に変換する。
TIA30は、2mm(縦)×1.8mm(横)×450μm(厚さ)のICチップである。このTIA30では、入力電極として、GSG(グランド−シグナル−グランド)の電極パッドが150μmのピッチで形成されている。この電極パッドは、100μm角で形成されている。また、このTIA30の出力電極として、GSSG(グランド−シグナル−シグナル−グランド)の差動の電極パッドが125μmピッチで形成されている。この出力電極としての電極パッドは、100μm角で形成されている。
TIA30では、PD31から出力された電流の電気信号を、電圧の電気信号に変換して増幅する。
キャリア21のサイズは、PLC60と同じ5mm(縦)×10mm(横)である。キャリア21には、0.3mmの厚みのCμWでメッキされており、ビア24の部分に対応する部分に、0.6mm高さのテラス(キャリア凸部)21aが設けられている。このテラス21aは、約3mm(縦)×約2mm(横)のビア24が挿入可能な面積を有する。テラス21aは、図2に示したz方向(ICの高さ方向)において、上述したワイヤボンディングが可能なクリアランスが確保できるように高さが設定される。なお、このクリアランスは、上述したリッド33の高さを調整することで確保するようにすることもできる。
キャリア21の材料としては、例えば、Siや金属などがあるが、好ましくは、CuWやコバールなど、熱伝導性が高く、熱膨張係数の小さい金属がよい。
リッド33の外形は、5mm(縦)×5mm(横)×1mm(高さ)である。そして、リッド33の内径は、4mm(縦)×4mm(横)×0.5mm(高さ)である。リッド33の材料としては、例えば、Siであるが、メッキされたコバールなどの金属、セラミックまたはSiO2でも良い。
PLC60上のRF線路27のグランドGは、ボンディングワイヤ43(図3)を介して、キャリア21のテラス21a上に接続される。また、PLC60上のRF線路28のグランドGは、導波路23およびSi基板22を貫通するビア53(図3)および接着層52を介して、キャリア21と接続される。
図4は、光デバイス1Aの構成要素21,30〜32,33の詳細な構成例を示す図であって、(a)はTIA30、(b)はPD31、(c)はPLC60、(d)はキャリア21、を示す。
図4(a)において、TIA30は、入力電極30aと出力電極30bとを備える。入力電極30aの各々は、GSG形式のRF線路27のグランドGとシグナルSに接続される。また、出力電極30bの各々は、GSSG形式のRF線路28のグランドGとシグナルSとに接続される。
図4(b)において、PD31は、受光面31aと電極31bとを備える。
図4(c)において、PLC60は、図2および図3に示したとおりの構成を備える。すなわち、PLC32は、Si基板22および光導波路23を備えるとともに、入力導波路25と、AWG32と、出力導波路26と、線路27,28,29と、傾斜ミラー42と、ビア24とを含む。
図4(d)は、テラス21aを含むキャリア21が例示してある。また、図4(e)は、リッド33が例示してある。
[光デバイスの作製方法]
次に、上述した光デバイス1Aの作製方法について、再度図2〜図4を参照して説明する。
この実施形態の光デバイス1Aは、PLC60(入力導波路25、AWG32、出力導波路26、傾斜ミラー42、RF電極、DC電極、および、導波路層13と基板12とを貫通するビア24を含む。)の表面にPD31およびTIA30を搭載するとともに、PLC60の裏面に、TIA31を搭載するためのテラス21aを備えたキャリア11を形成する。このとき、上述した構成要素は、光学的かつ電気的に結合するようにする。そして、リッド60で、PLC60を気密封止する。以下では、これを詳細に説明する。
PLC60の裏面から、ビア24にキャリア21のテラス21aを挿入し、気密封止可能な接着層52(例えば、はんだや、エポキシなど)を用いて、キャリア21をPLC60の裏面側と接着する。
次に、入力導波路25に赤外光を入射し、傾斜ミラー42で反射された光強度をPD31でモニタしながら結合効率が最大になるよう位置合わせを行う。そして、Auバンプ51を用いたフリップチップ実装することで、PD31とPLC60との間で光結合と電気結合の両方を行う。
TIA30を、キャリア21のテラス21aに熱伝導性の高いペーストやはんだで固定し、PLC60上のRF配線27とTIA30のパッド29をワイヤ40によりボンディング接続する。このとき、厚み約1mmのPLC60のビア24に、0.6mm厚のテラス21aの上に、0.45mm厚のTIA30が搭載されたキャリア21が挿入されるため、PLC60の上面とTIA30の上面は、ほぼ同じ高さとなる。この構造により、短いワイヤ長でワイヤボンディングすることが可能となり、良好な高周波特性も得ることができる。
TIA30とPD31とを覆うようにリッド33でPLC60の表面に蓋をして、気密封止可能な接着層51を用いて、リッド33とPLC60の表面とを接着する。このとき、リッド33は、DC配線29とRF配線27を跨ぐことになるため、接着層51には、ガラスはんだやエポキシが用いられる。このように実装することで、サイズを大きくすることなく、TIA30をPLC60の上にスタック実装することができる。これにより、TIA30で発生した熱をTIA30の下にあるキャリア21に効率的に放熱することができ、結果、電気的に安定なグランドを備えた積層型光デバイス1Aを実現できる。さらに、この積層型光デバイス1Aでは、従来の光デバイスのように気密封止用のパッケージを使用することなく、PD31とTIA30がリッド33で局所気密封止されるため、積層型光デバイス1Aのチップサイズを大きくすることない。また、TIA30およびPD31をPLC60上にスタック実装することができるので、部品点数が減少し、より低コストで作製できる。さらに、積層型光デバイス1Aでは、ボンディングワイヤ43およびビア53によって、RF線路27,28のグランドとキャリア12とを接続し、安定したグランドをとることができる。
上述した積層型光デバイス1Aの放熱効果を検証するために、別の光デバイス100との比較を行った。
図5は、かかる光デバイス100の断面を示している。図5では、光デバイス100では、非特許文献1のPLCのキャリア挿入用ビアに代えて、直径300μmの貫通ビア103がTIA104下に形成されている。貫通ビア103は、Si基板101および光導波路102を貫通しており、この貫通ビア103内には、熱伝導ペーストが充填されている。光導波路102は、コア105を含む。
この検証では、積層型光デバイス1Aおよび光デバイス100の各々のTIAを通電し、そのときの各デバイス内の最大温度をサーモグラフィで測定した。なお、サーモグラフィによる温度測定のため、上述したリッド33による封止は行っていない。
この場合、光デバイス100では、最大温度が87℃であったのに対し、積層型光デバイス1Aでは、83℃まで下がった。このことから、ビア24にキャリア21を挿入してスタック実装する積層型光デバイス1Aでは、たとえ機能素子の多チャンネル化または高密度化による発熱量が増加したとしても、効率的な放熱構造が実現できることがわかる。これにより、積層型光デバイス1Aは、動作が安定し、かつ小型となる。
以上説明したように、本実施形態の光デバイスは、テラスを有するキャリアと、キャリア上に形成され、キャリア側から、基板、光導波路、および光部品を含むPLCとを含み、キャリアのテラスの上方には、PLCの基板および光導波路を貫通し、かつ発熱部品を配置可能なビアが設けられ、キャリアは、発熱部品の発熱を、キャリア裏面から排熱するように構成されている。これにより、発熱部品から発せられた熱が、キャリアを通じてキャリア裏面から排熱されることになる。
PLCの外側にTIA等を実装するような従来の光デバイスでは、発熱部品の下にキャリアを設けることで放熱性が得られるものの、本実施形態の光デバイスでは、それと同様のキャリア材料を用いることで以下の放熱効果が得られる。
また、本実施形態の光デバイスでは、PLCがビアを介してスタックされることで、さらなる小型化も実現できる。小型化のため、従来の光デバイスのようにサーマルビアを用いた場合、一般的なビアの直径は数百ミクロンとなり、TIA等の機能素子の面積よりも小さいため、ビア上は裏面側に排熱されるものの、それ以外の領域は熱抵抗の高い石英上になってしまい、放熱が不十分になる。その一方で、ビアの面積を大きくすれば放熱性が向上するように考えられるものの、ビアの体積が大きくなることによりメッキやフィラー充填時のプロセスで体積収縮などにより、放熱を妨げる空隙が発生しやすくなる。この場合、平坦な表面を得ることも難しく、機能素子の実装に向かないため、単純にビアの面積を大きくするのは好ましくない。また、ビア内のキャリア上に搭載された発熱する発熱部品と、導波路層とが離れて配置されることにより、熱の分離(アイソレーション)が生じる。この点では、導波路層が温度変化することで生じる光回路の特性が変化する問題を抑制する効果がある。
このように、導波路型光デバイス1,1A上に、発熱する発熱部品をスタック実装する際に、導波路層と基板とを貫通するビアと、そのビアに熱伝導性の高いキャリアが挿入された構造を設け、そのキャリア上に機能素子を搭載することで、効率的に裏面側へと排熱することが可能となり、機能素子は安定に動作することができる。
従来のサーマルビアを設けた光デバイスでは、ビア以外の放熱性が乏しく、一方でビアを大きくすると平坦性が損なわれるため、発熱部品を実装するのに不向きであった。それに対し本実施形態の光デバイス1,1Aでは、発熱部品と同等以上の面積を有するビアを、フィラーやメッキで充填するのではなく、熱伝導性の高い金属等のキャリア上に設け、そのキャリア上に発熱部品を搭載することにより、光デバイス1,1Aのサイズを大きくすることなく、効率的に放熱し、かつ電気的に安定なグランドを有する光デバイスを提供することができる。
以上、実施形態について詳述してきたが、実施形態は変更することができる。上述した材料および寸法は本実施形態に限られるものではなく、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲の設計変更は自由にできる。例えば、Si基板12,22は、SiO2で生成するようにしてもよい。
また、テラス21a上に配置される発熱部品として、TIA20,30を例にとって説明したが、光源であるレーザーダイオード(LD:Laser Diode)、フォトダイオード(PD:Photo Diode)、ドライバアンプLD(Laser Diode)等の発熱部品を適用するようにしてもよい。
1,1A 積層型光デバイス
11,21 キャリア
12,22 Si基板
13,23 光導波路
14,24 ビア
25 入力導波路
26 出力導波路
27,28 RF線路
29 DC線路
20,30 TIA
31 PD
33 リッド
40,43 ボンディングワイヤ
53 貫通ビア
60 PLC

Claims (5)

  1. 金属からなり、かつ、凸部を有するキャリアと、
    前記キャリア上に形成され、キャリア側から、基板、光導波路、および光部品を含む光
    集積回路と
    を含み、
    前記キャリアの凸部の上方には、前記光集積回路の前記基板および前記光導波路を貫通
    し、かつ発熱部品を配置可能な開口部が設けられ、
    前記キャリアは、前記発熱部品の発熱を、キャリア裏面から排熱するように構成され
    前記光導波路は、上部クラッド、コアおよび下部クラッドを含み、
    前記上部クラッド上には、電気線路が設けられ、前記電気線路のグランドと前記キャリ
    アとは電気的に接続されている
    ことを特徴とする光デバイス。
  2. 前記発熱部は、熱を発生する光素子またはICであることを特徴とする請求項1に記
    載の光デバイス。
  3. 前記開口部の全体を覆う蓋部をさらに含み、前記蓋部と前記上部クラッドとの間、およ
    び前記キャリアと前記基板との間はともに封止されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光デバイス。
  4. 前記電気線路と前記ICとの接続は、ワイヤボンディングで施されていることを特徴と
    する請求項に記載の光デバイス。
  5. 前記キャリアの凸部は、前記ICの高さ方向において、前記ワイヤボンディングが可能
    なクリアランスが確保できるように高さが設定されていることを特徴とする請求項に記載の光デバイス。
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