JP6528601B2 - 媒体処理装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、プリンタの搬送ローラの数を減少させて、装置を小型化する手段を提供することを目的とする。
本実施例の媒体処理装置としてのプリンタ1は、図1に示すように、本体フレーム2aとカバー2bからなる筐体2内に、以下に説明する各部が設けられている。
本体フレーム2aとカバー2bとは、それぞれの端部に設けられたヒンジ部3で開閉可能に連結されている。
本体フレーム2aには、その下部に、航空券印刷用の感熱紙からなる、連続媒体としてのロール紙4を収納する、媒体供給部としてのロール紙供給部5が配置され、その上部には、ロール紙4を規定の長さの、カット媒体としてのカット紙Cに切断するカッタ部6が配置されている。
集積部7は、図2に示すように、底面7aと、底面7aに向かって下る方向に傾斜した斜面7bとを有しており、カッタ部6で切断されたカット紙Cを複数枚重ねて集積できる深さに形成されている。
上記のロール紙供給部5とカッタ部6とは、図1に細い一点鎖線で示す「U」字状の搬送経路8により接続され、ロール紙供給部5と搬送経路8との接続部には、挿入検知センサ9と、そのロール紙4のカッタ部6に向けての搬送方向(単に搬送方向という。)の下流側の直近に設けられたフィードローラ10が配置されている。
ロール紙供給部5は、アシストローラ5aとアイドルローラ5bを備えており、ロール紙4は、アシストローラ5aとアイドルローラ5bに支持された状態で、ロール紙供給部5内にセットされる。
アイドルローラ5bは、ロール紙4の引出しに伴う回転によって、ロール紙4を支持しながら従動回転する。
フィードローラ10は、搬送経路8を挟んで対向配置された、正逆方向に回転可能な一対のローラであって、ロール紙4を一対のローラ間で挟持して搬送方向または戻し方向に搬送するときの主搬送ローラとして機能し、ロール紙4をロール紙供給部5から引出してカッタ部6の方向へ搬送するときは、搬送方向(図1において、上ローラが反時計方向、下ローラが時計方向)に回転する。
印字部15は、搬送経路8を挟んで対向配置された感熱式の印字ヘッド15aとプラテンローラ15b等を備えており、ロール紙4の上面に、搭乗客の氏名、年齢、連絡先、運賃等の航空券の記載事項を印字する機能を有している。
受け台17は、先端を略直角に曲折して形成された「L」字形状の板状部材であって、印字動作中に印字部15から送り出されるロール紙4の下面の中央部を支持すると共に、カッタ16で切断されたカット紙Cの後端の中央部を支持する機能を有している(図3参照)。
サイドガイド18は、その先端を鋭角に曲折して形成された「V」字形状の板状部材であって(図2参照)、ガイド部18と一体に、曲折後の先端がカッタ部6内に入込むように形成されており、印字動作中に印字部15から送り出されるロール紙4の下面の両側部を支持すると共に、カッタ16で切断されたカット紙Cの後端の両側部を支持する機能を有している。
除電ブラシ19は、2枚の略矩形の板状部材の間に、金属繊維や、導電材を被覆した樹脂繊維等の柔軟性を有する導電性毛材を挟み込み、導電性毛材を接地して形成された除電部材であって、搬送ガイド11間の搬送中等に帯電したロール紙4を切断したカット紙Cの静電気を除電して、カット紙C同士の張付きや、集積部7等への張付きを防止する機能を有している。
以下に、図4を用いて、本実施例のプリンタ1の搬送動作について説明する。
本実施例のプリンタ1のロール紙4は、アシストローラ5aとアイドルローラ5bに支持されてロール紙供給部5にセットされる(図1参照)。
このとき、アシストローラ5aおよびプラテンローラ15bも搬送方向に回転してロール紙4の搬送経路8に沿った搬送を補助し、ロール紙4の先端をカッタ部6内まで搬送する。
P1(印字待機):前記のようにして搬送されたロール紙4の先端が、印字ヘッド15aとプラテンローラ15bとの間の印字位置に達すると、プリンタ1は、各ローラによる搬送を停止し、ロール紙4を印字位置で待機させる。
P3(切断動作):印字動作の終了後に、プリンタ1は、カッタ16の上刃16aを下方に移動させ、ロール紙4を規定の長さで切断して印字済のカット紙C(航空券)を形成し、そのカット紙Cを集積部7内に落下させて集積する(図4参照)。
そして、ロール紙4が完全に切断されたときに、図6に示すように、カット紙Cの後端部の両隅が撓んだ状態から元に戻ろうとする力(図6に示した矢印方向の力)によって、カット紙Cが跳ねるように挙動し、その挙動に伴ってカット紙Cの後端がカッタ部6内から外側に移動し、集積部7内に落下して集積される。
ロール紙4を切断してカット紙Cを形成した後に、プリンタ1は、次のカット紙Cへの印字を行うために、ロール紙4の切断端を、プラテンローラ15bやフィードローラ10等を戻し方向に回転させ、図5のP1に示す印字位置へ戻して待機させる。
以上説明したように、本実施例では、一対の搬送ガイド11a、11bによって搬送経路8を「U」字状に形成すると共に、その搬送経路8の搬送方向の終端部に、カッタ16を備えたカッタ部6を配置したので、フィードローラ10からなる主搬送ローラを一つとして搬送ローラの数を減少させることができ、プリンタ1の小型化を図ることができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
上記のような本実施例のプリンタ1においては、上記した発券動作中に以下に説明する、新たな課題が生じた。
実施例2は、上記の問題点を解決するためになされたもので、複数枚のカット紙Cを形成する場合に、カット紙Cを切断順に集積する手段を提供することを目的とする。
本実施例では、上記実施例1で生じた課題を解決するために、実施例1のプリンタ1に対して、以下に説明する改良を施した。
本実施例のガイド部18は、図9、図10に示すように、サイドガイド18a、18bの中央部に、狭い幅で形成された中央ガイド25が設けられている。
また、中央ガイド25の「V」字形状の曲折部の頂部の高さは、両側のサイドガイド18a、18bの頂部の高さより高くに形成され、その高さは、印字動作中のロール紙4の下面に接触する高さ、つまりカッタ16の下刃16bの高さと同等の高さに形成されている(図10参照)。
以下に、図12、図13を用い、PAで示すプロセスに従って、本実施例のプリンタ1による複数枚の発券動作について説明する。
PA2(1枚目印字動作):図示しない上位装置としての入力端末からの複数枚の航空券の記載事項等の印字データを含む印刷指示を受信すると、プリンタ1は、上記実施例1のプロセスP2(印字動作)の場合と同様に、プラテンローラ15bやフィードローラ10等によってロール紙4を集積部7の方向に送りながら、印字部15によって受信した1枚目の印字データをロール紙4上に印字する。
このとき、上記実施例1で生じた課題で説明したのと同様に、1枚目のカット紙Cの先端が集積部7の斜面7bに突き当たった状態で、後端がカッタ部6内に残留した状態になるが、本実施例のガイド部18には、中央ガイド25が設けられ、除電ブラシ19が傾斜した状態で取付けられているので、カット紙Cの上面が傾斜した除電ブラシ19の先端で押され、1枚目のカット紙Cが傾斜した状態で中央ガイド25とサイドガイド18aの頂部によって保持される。
更に、カット紙Cを傾ける力が過大になると、印字動作中の送り動作における負荷が過大にある恐れがあるが、本実施例の除電ブラシ19の導電性毛材は、繊維状の柔軟な部材であるので、カット紙Cを傾ける力が過大になることはない。
PA5(2枚目印字動作):ロール紙4を印字位置へ戻したプリンタ1は、上記プロセスPA2と同様に、プラテンローラ15bやフィードローラ10等によってロール紙4を集積部7の方向に送りながら、印字部15によって受信した2枚目の印字データをロール紙4上に印字する。
このとき、1枚目のカット紙Cは、プロセスPA5による2枚目の印字動作中に集積部7に既に集積されており、2枚目のカット紙Cの後端部は搬送路22の湾曲部22bに沿ったカールが無い状態であるので、上記実施例1のプリンタ1で説明した、ロール紙4の切断時におけるカット紙Cの後端部の跳ねるような挙動によって、2枚目のカット紙Cは集積部7内の1枚目のカット紙C上に自動的に積層される。
このようにして、本実施例のプリンタ1による複数枚の発券動作が行われる。
本実施例のプリンタ1の構成は、上記実施例2のプリンタ1の構成と同様である。
以下に、図14、図15を用い、PBで示すプロセスに従って、本実施例のプリンタ1による複数枚の発券動作について説明する。
本実施例のプリンタ1のプロセスPB1(印字待機)〜PB3(1枚目切断動作)の動作は、上記実施例2のプロセスPA1(印字待機)〜PA3(1枚目切断動作)の動作と同様であるので、その説明を省略する。
この送り動作によって、上記実施例2のプロセスPA5と同様に、ロール紙4の1枚目の切断端が1枚目のカット紙Cの後端に当接した後に、カット紙Cを集積部7の方向へ押出し、1枚目のカット紙Cを集積部7内に落下させる。
このようにして、本実施例のプリンタ1による複数枚の発券動作が行われる。
なお、上記各実施例においては、印字部15をカッタ部6内に設けるとして説明したが、印字部15を搬送経路8の別の部位に設けるようにしてもよい。要は、集積部7の直近にカッタ16を配置した媒体処理装置に本発明を適用すれば、上記と同様の効果を得ることができる。
更に、上記各実施例においては、除電部材は、除電ブラシ19であるとして説明したが、その導電性毛材に替えて、上記で説明した印字動作中の送り動作における負荷が過大にならない程度の箔状の金属板や、導電材を被覆した厚さ0.1mm以下の樹脂フィルム等であってもよい。
2 筐体
2a 本体フレーム
2b カバー
3 ヒンジ部
4 ロール紙
5 ロール紙供給部
5a アシストローラ
5b アイドルローラ
6 カッタ部
7 集積部
7a 底面
7b 斜面
8 搬送経路
9 挿入検知センサ
10 フィードローラ
11a、11b、21a、21b 搬送ガイド
12、22 搬送路
15 印字部
15a 印字ヘッド
15b プラテンローラ
16 カッタ
16a 上刃
16b 下刃
17 受け台
18 ガイド部
18a、18b サイドガイド
19 除電ブラシ
25 中央ガイド
Claims (6)
- 連続媒体をセットする媒体供給部と、
前記連続媒体をカット媒体に切断するカッタ部と、
前記媒体供給部から、直線部と、湾曲部と、直線部とを経由して前記カッタ部に達する搬送経路と、
前記連続媒体を前記搬送経路に沿って前記カッタ部に搬送する搬送路と、
前記カッタ部で切断された前記カット媒体を集積する集積部と、
前記カッタ部と前記集積部の間に設けられ、中央ガイドと、その両側に配置したサイドガイドとを有するガイド部と、を備え、
前記カッタ部を前記搬送経路の前記集積部側の端部に配置し、
前記中央ガイドの頂部を、前記カット媒体の下面に接触する位置に配置し、
前記サイドガイドの頂部を前記中央ガイドの頂部より低い位置に配置し、
前記ガイド部と、前記カット媒体を挟んで対向する位置に、傾斜付与部材を設けると共に、前記傾斜付与部材を、前記中央ガイドと、前記サイドガイドのいずれか一方のサイドガイドとの間に配置し、
前記傾斜付与部材の先端を、前記中央ガイドの頂部の当該一方のサイドガイド側の角と、当該一方のサイドガイドの頂部の前記中央ガイドと反対側の角と、を結んだ線と同じ角度に傾斜させ、
前記傾斜させた傾斜付与部材の先端を前記カット媒体に接触させて前記カット媒体を搬送方向の直交方向に傾斜させることを特徴とする媒体処理装置。 - 請求項1に記載の媒体処理装置において、
前記傾斜付与部材を、帯電した前記カット媒体を除電する除電部材としたことを特徴とする媒体処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の媒体処理装置において、
前記ガイド部の、搬送方向の直交方向の長さが、前記カット媒体の搬送方向の直交方向の長さである媒体幅より短いことを特徴とする媒体処理装置。 - 連続媒体をセットする媒体供給部と、
前記連続媒体をカット媒体に切断するカッタ部と、
前記媒体供給部から、直線部と、湾曲部と、直線部とを経由して前記カッタ部に達する搬送経路と、
前記連続媒体を搬送経路に沿って前記カッタ部に搬送する搬送路と、
前記カッタ部で切断された前記カット媒体を集積する集積部と、
前記カッタ部と前記集積部の間に設けられ、前記カット媒体を搬送方向の直交方向に傾斜させるガイド部と、を備え、
前記カッタ部を前記搬送経路の前記集積部側の端部に配置し、
前記カッタ部の上刃と下刃による切断部から前記湾曲部までの前記カッタ部側の前記直線部の長さを、前記カット媒体の搬送方向の長さより短くしたことを特徴とする媒体処理装置。 - 請求項4に記載の媒体処理装置において、
前記傾斜させたカット媒体の後端を、前記連続媒体の切断端で押出して、前記カット媒体を前記集積部に落下させることを特徴とする媒体処理装置。 - 請求項5に記載の媒体処理装置において、
前記連続媒体の切断端による押出しを、前記カッタ部による前記連続媒体の切断の直後に行うことを特徴とする媒体処理装置。
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