JP6527729B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents
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Description
特許文献1は、ねずみ検出対象範囲をビデオカメラによって動画撮影した撮影動画像データに基づいて、ねずみの存在証明のみならず、ねずみの移動経路や行動パターンの把握するシステムが開示されている。このシステムでは、ねずみセンサがネズミを検出した場合、その検出時を含む前後の所定時間分の撮像した動画像を格納するようにしている。
特許文献3の検出装置は、領域を相互に交叉する2本の境界設定直線によって、ねずみの出入り口を含む第1の領域〜第4の領域に区画し、投光部と受光部を有する第1、第2のセンサを2本の境界設定直線の両側に配置するようにしている。そして、第1の投光部からの光が第1の領域になるように設定し、2つのセンサの信号に基づいて第1の領域から第2、第3の領域へのねずみの移動が近別されたときにのみセンサの信号を有効とするようにしている。
また、本発明の画像処理プログラムは、コンピュータを、動物を撮像した動画像の時間的な前後のフレームに基づいて、背景部分を除いた差分画像を作成する差分画像生成部と、前記差分画像に基づいて前記動物のフレームイン画像のフレームと、前記動物が出現していない非フレームイン画像のフレームとを探索する探索部と、前記動物のフレームイン画像のフレームがあった場合、そのフレームイン画像のフレームよりも以前の前記動物の非フレームイン画像のフレームに対して、その動物の侵入箇所をマークするとともに前記動物のフレームイン画像が途絶えた後の非フレームイン画像のフレームに対して、当該動物のフレームアウトした箇所をマークするマーク付与部と、前記マークした非フレームイン画像のフレーム及び前記フレームイン画像のフレームを記憶する記憶部として、機能させるものである。
上記のように構成された画像処理装置10の作用を図2、図3に従って説明する。
まず、原画像入力部21は、カメラ40から入力した2次元の動画像(デジタルデータ)を、インターフェイス12を介して入力し、ノイズ除去等の前処理を行う。この動画像の撮像期間は、施設の用途、有害動物が出現すると期待される期間を含む。動画像のフレームレートは、例えば、20〜30fpsであるが、この値に限定されず、この範囲よりも多くても、少なくてもよい。
(S10)
S10では、CPU20は原画像を取り込みして次フレームがあるか否かを判定し、なければ、このフローチャートにおける処理を省略する。
S10において、次フレームがある場合は、S20において、背景画像生成部22は、原画像記憶部31に記憶している原画像に基づいて背景画像を生成し、背景画像記憶部32に格納する。
S30では、差分画像生成部23は、原画像記憶部31に保持されている前処理が行われた原画像に基づいて差分画像を生成する。
背景差分法は、予めカメラ40で、背景となる画像を複数撮像し、平均化処理して背景画像を用意しておき、そのときどきに入力される原画像と前記背景画像との差分を差分画像として得る方法である。この差分画像は、差分画像記憶部33に格納される。
S40では、2値化画像作成部24は、差分画像記憶部33に格納された差分画像を2値化処理して2値化画像を作成する。この2値化処理は、各画素の階調を所定の閾値と比較して、大小関係を判別することにより、画像毎の濃淡を2値で表わすものである。2値化画像は2値化画像記憶部34に格納される。
S50では、探索部25は、2値化画像記憶部34に格納された2値化画像を読み出して、動物(有害動物)に関するブロブの探索を行う。
S50において、ブロブ探索の結果、ブロブがない場合は、S10に戻り、ブロブがある場合は、S70に移行する。
S70では、探索部25は、ブロブ解析を行う。ブロブ解析は、ブロブの大きさ、数、面積、位置、長さ、方向などの形状特徴の解析である。
S80では、境界ボックス生成部26は、探索部25で得られた動物(有害動物)に関するブロブの大きさに応じて、当該動物に関するブロブに関連したフレームに対して、その動物のブロブを囲むように、境界ボックスを生成して付与する。境界ボックスは、ブロブの輪郭部分から、所定個数の画素分離間するように生成される。ブロブを囲む境界ボックスは、ブロブの形状に合わせて作成されるため、動物の位置(カメラ40からの離間距離)、及び姿勢の変化に応じて、その形状も変化する。図3(b)は、動物が撮像されたフレームイン画像において、動物Tの周囲に境界ボックスDが付与された状態が図示されている。また、図4(a)は、実画像であって、動物(ネズミ)の周囲に枠状の境界ボックスが付与された状態が図示されている。なお、図4(a)では、説明の便宜上、出現部位マークM1は省略している。
S90では、マーク付与部27は、探索部25のブロブ探索により、動物を探索(検出)できたフレーム(フレームイン画像のフレーム)と、動物を探索できなかった(検出できなかった)フレーム(非フレームイン画像のフレーム及びフレームアウト画像のフレーム)とを判別する。
また、退出部位マークM2の形状は、最後のフレームイン画像のフレームに付与する境界ボックスDの形状でもよく、その形状は限定するものではない。また、出現部位マークM1と退出部位マークM2の形状は同一でもよいが、相互に違う形状にすると、出現箇所と退出箇所の識別がしやすくなる。
境界ボックスD及びマークが付与された連続フレームは、マーク・境界ボックス付与画像記憶部35に格納される。この後、S10に戻る。
(1)本実施形態の画像処理装置10では、動物を撮像した動画像の時間的な前後のフレームに基づいて、背景部分を除いた差分画像を作成する差分画像生成部23と、前記差分画像に基づいて前記動物のフレームイン画像のフレームと、前記動物が出現していない非フレームイン画像のフレームとを探索する探索部25として機能する。また、画像処理装置10は、動物のフレームイン画像のフレームがあった場合、そのフレームイン画像のフレームよりも以前の前記動物の非フレームイン画像のフレームに対して、その動物の侵入箇所をマークするマーク付与部27と、マークした非フレームイン画像のフレーム及びフレームイン画像のフレームを記憶する記憶部30とを有する。
この結果、本実施形態は、施設における有害動物の侵入の撮像画像の観察において、有害動物が侵入していない時間が長時間に亘ることがあっても、観察時間を短くして、効率的にその侵入箇所を指摘することができる。
・前記実施形態は、原画像入力部21、差分画像生成部23、2値化画像作成部24、探索部25、境界ボックス生成部26、及びマーク付与部27は、コンピュータのソフトウエアによって実現したが、電気回路の専用のハードウエアで実現してもよい。
21…原画像入力部、22…差分画像生成部、
23…差分画像生成部、24…2値化画像作成部、
25…探索部、26…境界ボックス生成部、27…マーク付与部、
30…記憶部、31…原画像記憶部、32…背景画像記憶部、
33…差分画像記憶部、34…2値化画像記憶部、
35…境界ボックス付与画像記憶部、40…カメラ、50…ディスプレイ、
M1…出現部位マーク、M2…退出部位マーク、D…境界ボックス、
T…動物、Pin…侵入箇所の位置、Pout…退出箇所の位置。
Claims (6)
- 動物を撮像した動画像の時間的な前後のフレームに基づいて、背景部分を除いた差分画像を作成する差分画像生成部と、
前記差分画像に基づいて前記動物のフレームイン画像のフレームと、前記動物が出現していない非フレームイン画像のフレームとを探索する探索部と、
前記動物のフレームイン画像のフレームがあった場合、そのフレームイン画像のフレームよりも以前の前記動物の非フレームイン画像のフレームに対して、その動物の侵入箇所をマークするとともに前記動物のフレームイン画像が途絶えた後の非フレームイン画像のフレームに対して、当該動物のフレームアウトした箇所をマークするマーク付与部と、
前記マークした非フレームイン画像のフレーム及び前記フレームイン画像のフレームを記憶する記憶部とを有する画像処理装置。 - 前記マーク付与部は、前記侵入箇所のマークと、前記動物のフレームアウトした箇所のマークの形状または色が相互に異なるようにマークする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記動物のフレームイン画像のフレームに対して、該動物を囲む境界ボックスを生成して付与する境界ボックス生成部を備える請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
- コンピュータを、
動物を撮像した動画像の時間的な前後のフレームに基づいて、背景部分を除いた差分画像を作成する差分画像生成部と、
前記差分画像に基づいて前記動物のフレームイン画像のフレームと、前記動物が出現していない非フレームイン画像のフレームとを探索する探索部と、
前記動物のフレームイン画像のフレームがあった場合、そのフレームイン画像のフレームよりも以前の前記動物の非フレームイン画像のフレームに対して、その動物の侵入箇所をマークするとともに前記動物のフレームイン画像が途絶えた後の非フレームイン画像のフレームに対して、当該動物のフレームアウトした箇所をマークするマーク付与部と、
前記マークした非フレームイン画像のフレーム及び前記フレームイン画像のフレームを記憶する記憶部として、
機能させる画像処理プログラム。 - 前記マーク付与部は、前記侵入箇所のマークと、前記動物のフレームアウトした箇所のマークの形状または色が相互に異なるようにマークする請求項4に記載の画像処理プログラム。
- 前記コンピュータを、さらに、前記動物のフレームイン画像のフレームに対して、該動物を囲む境界ボックスを生成して付与する境界ボックス生成部として機能させる請求項4または請求項5に記載の画像処理プログラム。
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