JP6124739B2 - 画像センサ - Google Patents

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Description

本発明は、監視領域を撮像した画像を順次処理し、監視領域に検出対象が存在するか否かを判定する画像センサに関する。
従来、監視領域をカメラにて撮像し、撮像した画像と基準画像とを比較して変化のある領域(変化領域)を求め、変化領域の大きさや形状などの画像特徴に基づいて侵入者等の検出対象の有無を判定する画像センサがある。
このような画像センサでは、人物等の影が監視画像に写りこむことがある。画像センサでは、画像中の変化領域の大きさや形状から人物を検知しているので、画像に写った人影と人物とは大きさや形状が似ており、人物と誤って検知することがある。
従来、影と人物を区別する技術として特許文献1には、入力された画像に写った影は、背景画像より暗く変化することを利用し、背景差分によって抽出した変化領域から入力された画像の輝度レベルが背景画像の輝度レベルに比べて一定の割合で低下している部分を影とする動体抽出装置が記載されている。
特開平5−151356号公報
しかしながら、光を反射しにくい黒い服を着た人物(黒服人物)が監視領域内に入って来た場合、背景画像にもよるが黒服人物は画像上において背景画像より暗く写ることが多い。このため、従来の動体抽出装置では、黒服人物が監視領域内に入って来た場合、画像中の人物及び人影ともに、背景画像の輝度レベルより低下し、両者を区別することが難しいことがあった。
そこで、本発明は、物体である人物の周辺には環境光によって影が生じるのに対し、影自体は物体ではないため環境光によって影が生じない、という性質の違いを画像特徴として利用し、影と影以外の物体を区別できる画像センサを提供することを目的とする。
本発明の1つの態様は、監視領域を撮像して監視画像を取得する撮像部と、前記監視画像の変化に基づいて検出対象の有無を判定する画像処理部と、前記検出対象が写っていない監視画像を背景画像として記憶している記憶部と、を有する画像センサであって、前記画像処理部は、前記監視画像から前記検出対象か否かを判定する対象となる判定領域を設定する判定領域設定手段と、前記監視画像が前記背景画像よりも低い輝度の領域を影領域として抽出する影領域抽出手段と、前記判定領域の周辺領域に前記影領域が存在する度合いを特徴量として算出する特徴量算出手段と、前記判定領域について、前記影領域が存在する度合いが小さいほど前記検出対象有りと判定され難くする判定手段と、を有することを特徴とする画像センサである。
ここで、前記影領域抽出手段は、前記背景画像と前記監視画像の輝度差が微少となる第1輝度閾値より小さい領域を前記影領域として抽出することが好適である。
また、前記影領域抽出手段は、前記監視画像と前記背景画像の相関が背景物のテクスチャが保存されているといえる程度に高い領域を前記影領域として抽出することが好適である。
また、前記特徴量算出手段は、前記判定領域のうち前記背景画像から前記監視画像が影と黒い検出対象を区別困難となる程度以上暗く変化した暗変化領域を判定領域として前記特徴量を算出することが好適である。
本発明によれば、環境光が存在する監視領域において、影と影以外の物体を高い確度で区別することができる画像センサを提供することができる。
本発明の実施の形態における画像センサ1の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における画像センサ1が設置された環境光の存在する監視領域2とその周辺の状況を模式的に示した図である。 本発明の実施の形態における淡い影領域、変化領域及び影除外領域の抽出方法を説明する図である。 本発明の実施の形態における暗変化領域の抽出方法を説明する図である。 本発明の実施の形態における暗変化領域と淡い影領域との位置関係を説明する図である。 本発明の実施の形態における人属性値及び影属性値の算出方法を説明する図である。 本発明の実施の形態における画像処理のフローチャートを示す図である。
本発明を監視領域の出入り口付近を監視する画像センサに適用した実施の形態について、図面に基づいて説明する。画像センサは、監視領域への侵入者を検出対象として検出するセンサである。
先ず、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態である画像センサ1の構成を示した図である。画像センサ1は、撮像部20、記憶部30、画像処理部40及び出力部50にて構成されている。本実施の形態では、画像センサ1として各部を一体的に説明するが、撮像部20・記憶部30・画像処理部40・出力部50とを別筐体とし、通信技術を駆使して必要な制御信号等を通信するようにしてもよい。その他の筐体構成を採用してもよい。
撮像部20は、光学系、CCD素子又はC−MOS素子等の撮像素子、光学系部品、アナログ/デジタル変換器等を含んで構成される。撮像部20は、監視すべき領域を順次撮像し、撮像したデジタル画像を記憶部30に出力する。
記憶部30は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ、ハードディスク等のメモリ装置で構成される。記憶部30は、撮像部20及び画像処理部40からアクセス可能である。記憶部30に記憶される主な画像には、入力画像32、背景画像33がある。また、記憶部30は、後述する画像処理部40の淡い影領域抽出手段41にて抽出された淡い影領域を記憶する。淡い影領域の詳細については後述する。なお、図示していないが、記憶部30には、撮像部20の設置高・俯角などの各種カメラパラメータ、画像センサ1の各処理を実現するための各種プログラムやパラメータなども記憶している。
ここで、記憶部30に記憶する各種画像について説明する。入力画像32は、撮像部20にて撮像した画像であって、現時点の処理対象となる画像である。入力画像32は、撮像部20から撮影される都度に記憶部30に記憶される。背景画像33は、過去の入力画像32のうち侵入者等が抽出されていない画像であり、後述する画像処理部40の背景画像生成手段48にて適宜更新される。
画像処理部40は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)又はMCU(Micro Control Unit)等の演算装置により構成され、記憶部30に記憶している各種プログラムを読み出して実行する。画像処理部40は、撮像部20で撮影された画像を順次処理する。なお、処理する画像は、1フレーム毎に撮影時間順に処理してもよいし、数フレームおきに処理を行ってもよい。
画像処理部40は、淡い影領域抽出手段41、変化領域抽出手段42、淡い影除去手段43、判定領域設定手段44、暗変化判定手段45、特徴量算出手段46、判定手段47及び背景画像生成手段48の各モジュールから構成されている。
淡い影領域抽出手段41は、影領域抽出手段として作用し、記憶部30に記憶された入力画像32中から画像特徴が所定条件を満たす領域を影領域として抽出する。本実施の形態では、入力画像32と背景画像33を用いて、入力画像32中から淡い影の生じている領域を抽出する。具体的には、淡い影領域抽出手段41は、入力画像32に含まれている淡い影領域を抽出し、記憶部30に淡い影領域31として記憶させる。
以下に、淡い影領域の抽出について詳述する。淡い影は、複雑に乱反射した環境光が遮られることで生じる影であり、画像上では、直射日光等の強い光が遮られて生じる影に比べ、背景物よりも微少に暗く、背景物のテクスチャが保存されて撮像される。淡い影領域抽出手段41は、以下の3つの条件の論理積を満たす画素の集合を淡い影領域として抽出する。
(条件1)淡い影は、背景物よりも暗く撮像される。すなわち、入力画像32の輝度値が背景画像33の輝度値より低い。
(条件2)淡い影は背景物よりも少しだけ暗く撮像される。すなわち、背景画像33の輝度値から入力画像32の輝度値を減算した差分値が微少となる第1輝度閾値より小さい。例えば、入力画像32の輝度レンジが0〜255である場合、第1輝度閾値は5以下に設定することが好適である。
(条件3)淡い影はテクスチャが保存されて撮像される。すなわち、入力画像32と背景画像33のテクスチャやエッジの相関が高い。具体的には、入力画像32の3×3画素の小領域と対応する背景画像33の3×3画素の小領域との正規化相関値を求め、その正規化相関値が所定の相関閾値以上である。ここで、所定の相関閾値は、相関値の最大値を1とした場合に閾値を0.8以上に設定することが好適である。
なお、本実施の形態では、条件1から条件3の論理積を満たす画素の集合を淡い影領域として抽出したが、淡い影領域の抽出方法はこれに限られるものではなく、条件1および条件2の論理積、条件1および条件3の論理積、条件1のみを満たす画素の集合を淡い影領域として抽出する方法を採用してもよい。
変化領域抽出手段42は、記憶部30に記憶された入力画像32において変化が生じた領域を変化領域として抽出する手段である。具体的には、記憶部30に記憶された入力画像32の輝度値と背景画像33の輝度値の差分値を求め、差分値が第3輝度閾値以上となる領域を変化領域として抽出する。なお、変化領域の抽出方法は、これに限られるものではなく、時間的に隣り合う入力画像32のフレーム間差分処理によって抽出した領域を変化領域として抽出する方法、検出対象である人物画像を学習した学習識別器によって人物領域とされた領域を変化領域として抽出する方法、人物テンプレートとのマッチング処理にて類似するとされた領域を変化領域として抽出する方法など種々の方法を採用してもよい。
淡い影除去手段43は、変化領域抽出手段42にて抽出された変化領域から淡い影領域抽出手段41にて抽出された淡い影領域を除外した影除外領域を生成する手段である。具体的には、入力画像32における変化領域中から入力画像32における淡い影領域を引くことにより影除外領域を生成する。淡い影の除去は、変化領域抽出手段42にて抽出された変化領域について、後述する各種処理にて人間らしい大きさや形状を精度良く判断するために行われる処理である。特に、変化領域抽出手段42が本実施の形態のように背景差分処理で変化領域を抽出する場合、第3輝度閾値の値にもよるが入力画像32中に写った人物と周辺の淡い影が1つの変化領域として抽出されることがある。このため、変化領域の大きさや形状を精度良く判断するために抽出した変化領域から淡い影領域を除去することが必要となる。なお、淡い影除去処理は、必要に応じて行えばよい。例えば、変化領域抽出手段42が上述した学習識別器を用いて変化領域を抽出する場合や、第3輝度閾値を淡い影が抽出されないような値に設定した場合は、淡い影除去処理を省略してもよい。また、淡い影領域抽出手段41が、上述した条件1のみを満たす領域を単に「影領域」として抽出する場合、淡い影除去処理を省略してもよい。
判定領域設定手段44は、記憶部30に記憶された入力画像32から、侵入者が存在するか否かを判定する対象となる判定領域を設定する手段である。具体的には、淡い影除去手段43にて生成された影除外領域に対して、カメラパラメータ等を用いて算出される物体の大きさや位置関係を考慮して、単一物体(一人の人物)による変化領域として統合した領域を判定領域として設定する。なお、判定領域の設定方法は、これに限られるものではなく、変化領域抽出手段42にて背景差分やフレーム間差分によって抽出した変化領域や、学習識別器によって抽出された変化領域を判定領域として設定してもよい。
暗変化判定手段45は、入力画像32における判定領域において、影や黒服人物が監視領域2に出現した場合に生じる「暗くなる変化」が生じているかを判定する手段である。具体的には、判定領域毎に、背景画像33の輝度値から入力画像32の輝度値を減算した差分値が第2輝度閾値以上となる領域を暗変化領域として抽出する。ここで、第2輝度閾値は、淡い影領域抽出手段41にて淡い影領域を抽出するために用いた第1輝度閾値よりも大きな値に設定することが好適である。なお、この閾値は、影や黒服人物によって輝度が暗く変化する量を実験的または経験的に定めた値であり、入力画像32の輝度レンジが0〜255の階調で表現されている場合、第2輝度閾値は10以上とすることが好適である。
特徴量算出手段46は、各判定領域に対して、判定領域が人物である可能性を示す特徴量である人属性値要素と、影である可能性を示す特徴量である影属性値要素を算出する手段である。
特徴量算出手段46は、人属性値要素として、人属性値要素1「実面積」、人属性値要素2「長短軸比」、人属性値要素3「長軸角度絶対値」を判定領域から算出する。
「実面積」は、判定領域に外接する矩形について、その画像内の位置と記憶部30に記憶された設置高・俯角情報等のカメラパラメータに基づいて実空間での高さ×幅から面積を算出した値であり、判定領域が人物の大きさとしての妥当性を示す。「長短軸比」は、判定領域を楕円近似したときの画像内の短軸長と長軸長との比(短軸長÷長軸長)を算出した長短軸比であり、判定領域が人物の形状としての妥当性を示す。「長軸角度絶対値」は、判定領域を楕円近似したときに、水平方向(X軸方向)を0度とした場合の長軸の傾きを算出した長軸角度絶対値であり、判定領域が人物の姿勢としての妥当性を示す。本実施の形態では、説明を簡単にするために、3つの人属性値要素にて説明したが、これに限られるものではなく、種々の特徴量を利用してもよい。
また、特徴量算出手段46は、影属性値要素として、影属性値要素1「背景画像平均値」、影属性値要素2「暗変化領域比率」を判定領域から算出する。「背景画像平均値」は、判定領域に対応する背景画像33の輝度値の平均値を算出したものである。影は背景画像33の輝度が高い、すなわち背景が明るい(光の反射率が高い)ほど入力画像32との輝度差が大きくなるので、判定領域の影としての妥当性を示している。「暗変化領域比率」は、暗変化領域の面積を判定領域の面積で除算したものであり、影は判定領域中で暗く変化するので、その割合は判定領域の影としての妥当性を示している。
また、特徴量算出手段46は、影属性値要素として、影属性値要素3「淡い影画素比率」を判定領域から算出する。「淡い影画素比率」は、判定領域の周辺に淡い影領域抽出手段41にて抽出された淡い影領域が存在する度合いを表す特徴量である。具体的には、暗変化領域周辺(暗変化判定手段45にて抽出した暗変化領域を5画素拡大した領域から、暗変化領域を除外した領域)に含まれる淡い影領域の割合を算出する。かかる淡い影画素比率は、判定領域が人物であれば大きな値となり、影であれば小さな値となる。これは、物体である人物の周辺には環境光によって淡い影が生じるのに対し、影自体は物体ではないため環境光によって淡い影が生じないので、人物と影とを区別する有力な特徴量となる。
なお、本実施の形態では、淡い影画素比率として、暗変化領域周辺に含まれる淡い影領域の割合を算出したが、暗変化領域周辺に限定せず、暗変化領域と判定された判定領域周辺(判定領域を5画素拡大した領域から、判定領域を除外した領域)に含まれる淡い影領域の割合を算出してもよい。また、淡い影画素比率は、変化領域抽出手段42において抽出された変化領域に対する淡い影領域の占める割合としてもよい。
また、暗変化の有無によらず判定領域周辺から淡い影画素比率を算出するようにしてもよい。例えば、淡い影領域抽出手段41にて上述した条件1のみを満たす領域を単に「影領域」として抽出し、変化領域抽出手段42にて学習識別器を用いて抽出した変化領域を判定領域設定手段44にて判定領域として設定し、その判定領域の周辺(判定領域を5画素拡大した領域から、判定領域を除外した領域)に存在する「影領域」の割合を淡い影画素比率として算出してもよい。
特徴量算出手段46は、算出した人属性要素及び影属性要素を判定手段47に出力する。
判定手段47は、特徴量算出手段46から入力された人属性値要素1、2、3を用いて、判定領域毎に「人らしさ」を表す人属性値(検出対象属性)を算出し、特徴量算出手段46から入力された影属性値要素1、2、3を用いて、判定領域毎に「影らしさ」を表す影属性値(非検出対象属性)の算出処理を行う。そして、各属性値を用いて、判定領域が人物によるものか否かの判定を行う。
特徴量算出手段46から入力された人属性値要素1「実面積」、人属性値要素2「長短軸比」、人属性値要素3「長軸角度絶対値」をそれぞれ図6に示すメンバーシップ関数に適用して人属性値を算出する。ここで、図6に示すメンバーシップ関数について説明する。ここでは、特徴量を人物である可能性が高いほど1に近づき、低いほど0に近づくように正規化した人属性値要素として求めている。
人属性値要素1「実面積」は、4000平方センチメートル以下は人物の可能性が低いとして「0」、4000平方センチメートル〜6000平方センチメートルは直線的に人物の可能性を0から1の間で高くし、6000平方センチメートル以上では人物の可能性が高いとして「1」とするメンバーシップ関数である。
人属性値要素2「長短軸比」は、0.5以下の場合は、太った人物を含めて人物の可能性が高く「1」とし、0.5から0.75になるほど人物の形状として崩れるので直線的に人物の可能性を1から0の間で低くなるようにし、0.75以上の場合はもはや人物の形状に程遠いとして「0」とするメンバーシップ関数である。
人属性値要素3「長軸角度絶対値」は、50度以下の場合は、歩行等している人物である可能性が低く「0」とし、50度から75度に近づくほど歩行等している人物の可能性が1から0の間で高くなるようにし、75度以上の場合は歩行等する人物の可能性が高いとして「1」とするメンバーシップ関数である。なお、本実施の形態にて紹介する人属性値要素のメンバーシップ関数は本実施例の設定であって、他の実施例においては、実験・経験・設置場所・検出対象によって適宜設計されるものである。
判定手段47は、複数の人属性値要素を用いて、判定領域毎に「人らしさ」を表わす人属性値を算出する。すなわち、人属性値要素を乗算して、人属性値=人属性値要素1×人属性値要素2×人属性値要素3として求める。人属性値の算出は、乗算に限られるものではなく、各要素の重み付け和とするなど、目的に応じて種々の算出方法を用いてもよい。
次に、影属性値を算出するためのメンバーシップ関数について説明する。特徴量算出手段46から入力された影属性値要素1「背景画像平均値」、影属性値要素2「暗変化領域比率」、影属性値要素3「淡い影画素比率」をそれぞれ図6に示すメンバーシップ関数に適用して影属性値を算出する。ここでは、特徴量を影である可能性が高いほど1に近づき、低いほど0に近づくように正規化した影属性値要素として求めている。
影属性値要素1「背景画像平均値」は、影が撮影された影領域は、背景画像の輝度値が低いほど変化領域として現れにくいことを利用し、背景画像平均値が0〜30では高くなるほど直線的に影の可能性を0から1の間で高くし、30以上は影の可能性が高いとして「1」とするメンバーシップ関数である。本実施の形態では、前述したとおり、画像の輝度階調を0〜255に分解して表現している。これは、影であれば、背景が暗すぎるところに現われることは少ないので、背景画像平均値が小さいほど影属性値要素1が小さな値になることを利用したものである。
影属性値要素2「暗変化領域比率」は、判定領域のうち輝度が暗く変化した領域の度合いであり、0.7以下であれば人物の服装等による部分的な影響によって暗く変化した可能性があり影である可能性を低く「0」とし、0.7から1.0まで直線的に影の可能性を0〜1の間で高くなるようにしたメンバーシップ関数である。これは、影であれば判定領域の多くの部分が背景画像よりも暗く変化するので、暗変化領域比率が高いほど影属性値要素2が大きな値になることを利用したものである。
影属性値要素3「淡い影画素比率」は、判定領域の周辺に影領域(淡い影領域)が存在する度合いであり、0.2以下であれば判定領域周辺に影が生じていないため物体でない影である可能性を高く「1」とし、0.2から0.4まで直線的に影の可能性を1〜0の間で低くなるようにし、0.4以上であれば判定領域周辺に影が生じているため物体である人物である可能性が高いため影である可能性を低く「0」とするメンバーシップ関数である。これは、影であれば、影自体は、物体でないので環境光によって影を生じず、立体物である人物であれば周辺に環境光によって影が生じることを利用したものである。
判定手段47は、複数の影属性値要素を用いて、判定領域毎に「影らしさ」を表わす影属性値を算出する。すなわち、影属性値要素を乗算して、影属性値=影属性値要素1×影属性値要素2×影属性値要素3として求める。なお、本実施の形態では影属性値を用いているが、影属性値を用いることなく、影属性値が小さいほど人属性値を大きくするようにしてもよい。なお、影属性値の算出は、乗算に限られるものではなく、各要素の重み付け和とするなど、目的に応じて種々の算出方法を用いてもよい。
判定手段47は、判定領域毎に、求めた人属性値と影属性値にもとづき、すなわち人属性値が大きく、且つ影属性値が小さい判定領域を「人物」と判定する。具体的には、人属性値が0.9以上、且つ影属性値が0.1以下のときに「人物」と判定する。他方、この条件を満たさない場合は、判定領域を「人物」とは判定しない。また、1枚の入力画像32にて判定するのではなく、判定領域を順次追跡して、時系列に入力される複数組分の人属性値および影属性値を蓄積して総合的に判定を行うようにしてもよい。
背景画像生成手段48は、撮像部20にて撮影された入力画像32と判定手段47の判定結果を用いて、背景画像33を更新する。具体的には、背景画像生成手段48は、人物が存在していないと判定手段47が判定した入力画像32を記憶部30の背景画像33として上書き更新して記憶する。本実施の形態では、判定手段47にて人物が存在していないと判定する毎に更新しているが、数フレーム毎や一定時間毎に取得した入力画像32にて更新するようにしてもよい。また、変化領域抽出手段42にて変化領域が所定面積以下である入力画像32にて更新するようにしてもよい。
出力部50は、判定手段47で監視領域内に侵入者がいると判定された場合、異常信号を警報部(図示しない)に出力し、ブザーの鳴動や警告灯の表示などにより周囲に異常の発生を通知する構成とすることができる。また、インターネット等の通信網を介して遠隔の監視センタ(図示しない)に監視センタに出力することによって、異常の発生を監視センタに通知する構成としてもよい。
次に、本実施形態の画像センサ1の動作を説明する。図2は、環境光の存在する状況において、画像センサ1が設置された監視領域2とその周辺の状況を模式的に示した図である。監視領域2内には、家屋4および塀に囲まれている敷地があり、画像センサ1は、家屋4および敷地への侵入を監視している。このため、画像センサ1は、図2に示すように家屋4がある監視領域2への侵入経路として想定される塀が開口している領域を撮像部20にて撮像できるように設置されている。図2(a)は、塀に囲まれている監視領域2内に侵入者3が入っている状況を示している。なお、侵入者3は、黒い服を着用している。図2(b)は、監視領域2の外側に通行人5が所在し、強い日光等によって生じた通行人5の影6が監視領域2に入っている状況を示している。
図7、図3、図4、図5を参照して、本実施の形態の画像センサ1の処理を説明する。なお、図7は、画像処理のフローチャート、図3は、淡い影領域、変化領域及び影除外領域の抽出方法を説明する図、図4は、暗変化領域の抽出方法を説明する図、図5は暗変化領域と淡い影領域との位置関係を説明する図である。
先ず、ステップS1では、撮像部20にて撮影した画像の取得を行う。取得する画像は入力画像32である。入力画像32は、例えば、1/5秒ごとに撮像され、撮像された時点で以降の処理に移行する。
ステップS2では、淡い影領域抽出手段41にて、記憶部30に記憶されている背景画像33および入力画像32を用いて、入力画像32から淡い影領域を抽出する。抽出した淡い影領域31は、記憶部30に記憶される。図3(a)は、図2(a)に示す状況での画像であり、図3(b)は、図2(b)に示す状況での画像である。図3(a)の例では、入力画像32aと背景画像33aから淡い影領域12が抽出され、図3(b)の例では、入力画像32bと背景画像33bから淡い影領域は抽出されない。
ステップS3では、変化領域抽出手段42にて、入力画像32と背景画像33との差分値を第3輝度閾値によって閾値処理し、入力画像32中の変化領域を抽出する。図3(a)の例では、入力画像32aと背景画像33aから変化領域7が抽出され、図3(b)の例では、入力画像32bと背景画像33bから変化領域8が抽出される。
ステップS4では、淡い影除去手段43において、ステップS3で抽出された変化領域からステップS2で抽出された淡い影領域を除去した影除外領域を生成する。図3(a)の例では、変化領域7から淡い影領域12を除去した影除外領域9が生成され、図3(b)の例では、変化領域8について淡い影除去処理を実行した影除外領域10が生成される。
ステップS5では、判定領域設定手段44にて、淡い影除去手段43において生成された影除外領域について、人物の大きさ等を考慮し、一人の人物による影除外領域が纏まるようにラベル付けを順次行い判定領域として設定する。図4(a)は、図2(a)に示す状況での画像であり、図4(b)は、図2(b)に示す状況での画像である。図4(a)の例では、判定領域13が設定され、図4(b)の例では、判定領域14が設定される。
以降、ステップS6からS12では、ステップS5で設定された判定領域毎にステップS7からS11までの処理を繰り返す。これにより、ステップS7からS11の処理は、判定領域に対して判定領域の数だけ実行される。
ステップS7では、暗変化判定手段45にて、判定領域について入力画像32が背景画像33より第2輝度閾値(例えば輝度値10)以上暗くなる領域を暗変化領域として抽出する。図4(a)の例では、判定領域13に対して暗変化領域15が抽出され、図4(b)の例では、判定領域14に対して暗変化領域16が抽出される。
ステップS8では、特徴量算出手段46にて、判定領域について、影属性値要素3として淡い影画素比率を算出する。図5(a)は、図2(a)に示す状況での画像であり、図5(b)は、図2(b)に示す状況での画像である。図5(a)の例では、暗変化領域15の周囲には淡い影領域12が存在し、図5(b)の例では、暗変化領域16の周囲には淡い影領域は存在していない。このため、判定領域13の淡い影画素比率は高い値なり、判定領域14の淡い影画素比率は低い値となる。
ステップS9では、特徴量算出手段46にて、判定領域毎に、判定領域毎に、人属性値要素1,2,3および影属性値要素1,2を算出する。すなわち、特徴量算出手段64にて、人属性値要素1の「実面積」、人属性値要素2の「長短軸比」、人属性値要素3の「長軸角度絶対値」、影属性値要素1の「背景画像平均値」、影属性値要素2の「暗変化領域比率」をそれぞれ算出する。
特徴量算出手段46は、算出した人属性値要素1,2,3及び影属性値要素1,2,3を判定手段47に出力する。
ステップS10では、判定手段47にて、人属性値要素1,2,3および影属性値要素1,2,3を図6にて説明した各メンバーシップ関数に代入し、人属性値および影属性値を算出する。
ステップS11では、判定手段47は、算出された各属性値を用いて、判定領域が人物であるかどうか判定する。具体的には、人属性値が大きく、影属性値が小さいと人物と判定する。ステップS7〜ステップS11の処理を抽出した全ての判定領域に対して実行し、判定領域が検出対象である人物(侵入者)であるか否かを判定する。すべての判定領域について判定が終了するとステップS13に処理を移行させる。
ステップS13では、背景画像生成手段48は、記憶部30に記憶されている背景画像33を更新する。上述したように、背景画像生成手段48による更新は、監視領域に人物がいると判定された場合には背景更新を行わず、人物がいないと判定された場合には背景更新を行う。
ステップS14では、判定手段47にて、人物と判定された判定領域があった場合には処理をステップS15に移行させ、そうでない場合にはステップS1に処理を戻る。ステップS15では、出力部50は、判定手段47で監視領域内に侵入者(人物)がいると判定されたことを示す情報を画像センサ1の外部の警報装置に出力する。外部の警報装置では出力結果に基づき、警報などを発する。
以上のように、本発明によれば、環境光が存在する監視領域において、影と影以外の物体を高い確度で区別することができる。
1 画像センサ、2 監視領域、3 侵入者、4 家屋、5 通行人、6 影、7,8 変化領域、9,10 影除外領域、11 淡い影、12 淡い影領域、13,14 判定領域、15,16 暗変化領域、20 撮像部、30 記憶部、31 淡い影領域、32 入力画像、33 背景画像、40 画像処理部、41 淡い影領域抽出手段、42 変化領域抽出手段、43 淡い影除去手段、44 判定領域設定手段、45 暗変化判定手段、46 特徴量算出手段、47 判定手段、48 背景画像生成手段、50 出力部。

Claims (4)

  1. 監視領域を撮像して監視画像を取得する撮像部と、前記監視画像の変化に基づいて検出対象の有無を判定する画像処理部と、前記検出対象が写っていない監視画像を背景画像として記憶している記憶部と、を有する画像センサであって、
    前記画像処理部は、
    前記監視画像から前記検出対象か否かを判定する対象となる判定領域を設定する判定領域設定手段と、
    前記監視画像が前記背景画像よりも低い輝度の領域を影領域として抽出する影領域抽出手段と、
    前記判定領域の周辺領域に前記影領域が存在する度合いを特徴量として算出する特徴量算出手段と、
    前記判定領域について、前記影領域が存在する度合いが小さいほど前記検出対象有りと判定され難くする判定手段と、を有することを特徴とする画像センサ。
  2. 請求項1に記載の画像センサであって、
    前記影領域抽出手段は、前記背景画像と前記監視画像の輝度差が微少となる第1輝度閾値より小さい領域を前記影領域として抽出することを特徴とした画像センサ。
  3. 請求項1または2に記載の画像センサであって、
    前記影領域抽出手段は、前記監視画像と前記背景画像の相関が背景物のテクスチャが保存されているといえる程度に高い領域を前記影領域として抽出することを特徴とした画像センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像センサであって、
    前記特徴量算出手段は、前記判定領域のうち前記背景画像から前記監視画像が影と黒い検出対象を区別困難となる程度以上暗く変化した暗変化領域を判定領域として前記特徴量を算出することを特徴とした画像センサ。
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