JP5647459B2 - 移動物体検出装置 - Google Patents
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Description
かかる構成により、本発明の判定手段は、影画像の特徴として、移動物体画像と接している部分と対抗する位置にある外延形状に所定の凸形状を複数検出したときに、複数の移動物体により生じた影画像と判定する。すなわち、影画像に一つの凸形状を検出した場合は、変化領域に一つの移動物体が存在すると判定できる。その一方で、影領域に複数の凸形状を検出した場合は、変化領域に複数の移動物体が存在すると判定できる。
かかる構成により、本発明の面積算出手段は、記憶部の撮像設定データ、照明設定データと移動物体画像の大きさとから、移動物体画像が一つの移動物体であった場合の仮想影画像の面積を算出する。そして、本発明の判定手段は、影画像の面積と仮想影画像の面積とを比較し、影画像が所定の判定閾値より大きいと、複数の移動物体により生じた影であると判定する。ここで、所定の判定閾値とは、例えば、予め設定された影画像の面積と仮想影画像の面積との比率が1つの移動物体の影に相当するか、複数の移動物体の影に相当するのかを弁別するための値である。かかる閾値は、撮像部、照明部の設置位置や検出対象である移動物体の大きさを位置によって異なるため、それぞれの設定データ等から経験的に定めても良いし、計算して適応的に定めても良い。この場合、判定手段は、影画像の面積と仮想影画像の面積との面積比率を求め、それと閾値とを比較する。その結果、仮想影画像の面積よりも影画像の面積の方が大きく、かつ、当該閾値を超えていた場合に、一つの移動物体の影ではない、すなわち、複数の移動物体により生じた影であると判定できる。
かかる構成により、本発明の軸線算出手段は、記憶部の撮像設定データと、照明設定データと、移動物体画像の大きさとから仮想影画像の主軸線方向を算出する。一方、本発明の判定手段により、影画像が複数の移動物体による影であると判定した場合、すなわち、オクルージョンによって隠蔽された他の移動物体の存在を検出した場合を想定する。この場合、本発明の位置推定手段は、抽出された複数の凸形状の頂部ごとに、主軸線方向であって移動物体像と重なる位置を、隠蔽された他の移動物体の足元位置として算出し、出力部に足元位置を出力する。このように、位置推定手段により検出された隠蔽された他の移動物体の足元位置を推定することにより、当該他の移動物体のおよその現在位置を把握することができ、これを追跡用情報として利用することができる。
以下、本発明の一実施形態として、建物内の室における所定の領域を監視領域とし、当該監視領域を撮像した入力画像から監視領域内に存在する人物の数を監視者に表示する場合の実施例について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施例では、移動物体として人物を想定しているが、人物以外の移動物体、例えば、ベルトコンベアーなどで搬送されている各種製品やペットなどに対しても本発明を適用することが可能である。
本実施例では、移動物体検出装置1は、監視領域8内に存在する人物像を検知及び追跡し、監視領域8内に存在する人物の数を監視者である管理人等に通知する処理を行う。例えば、図1のように、監視領域8内に第一人物5aと第二人物6aとが存在する場合、撮像装置3から見たこれらの人物の像にオクルージョンが生じていたとしても、第一人物5aと第二人物6aとを合わせた人数(二人)を管理人等に適切に通知ことができるものである。
また、主軸線方向は、後述する制御部21の仮想影生成手段214によって自動的に生成され、仮想影情報225として記憶されるものとする。
図8は、本実施例におけるワールド座標系、画像座標系、カメラ座標系の対応関係を表した図である。ここで、ワールド座標系とは、三次元空間中の所定の位置を表す座標系のことであり、図8のように、XW−YW平面を床面とし、Z軸を床面に垂直な方向をとり、床面をZW=0とした右手系の座標系を用いる。また、画像座標系とは、撮像装置3で撮像された画像上の位置を表す座標系のことをいう。また、カメラ座標系とは、撮像装置3の光学中心を原点とし、Z軸を撮像装置3の視軸方向に一致させ、X軸とY軸は画像の横方向(u方向)と縦方向(v方向)に平行にとった座標系のことをいう。一般的に、ワールド座標系、カメラ座標系、画像座標系の三つの対応関係を取ることにより、画像座標系の位置をワールド座標系の位置に変換することが可能になる。このような対応関係を取る校正操作をカメラキャリブレーションという。カメラキャリブレーションは、撮像装置3固有の内部パラメータと、ワールド座標系における撮像装置3の位置と姿勢を意味する外部パラメータとを求めることにより実施可能である。ここでは、カメラキャリブレーションがステップS10の初期設定時に実施済みであるとし、詳細なカメラキャリブレーションの方法についての説明は省略する。
判定手段215は、これらの画素値と、予め管理者等によって設定登録され仮想影情報225として保存されている閾値情報とを用いて、影画像52の形状と仮想影の特徴とを比較する。ここで閾値情報とは、各ピーク値どうしの大きさ比率、及び、各ピーク値と各下限値との大きさ比率が、所定の範囲にあるか否かを判別するための閾値である。本実施例では、これらの比率が仮想影情報225として予め設定された閾値情報の範囲内にあると判別されたとき、影画像52の外延形状に複数の凸形状があると判定する。例えば、s1とs2とを閾値情報とし(例えば、s1=0.7、S2=0.8)、P1/P0<s1であり、かつ、P2/P0>s2であるならば、影画像52には2つの頂部と一つの谷部からなる二つの凸形状を有すると判定する。そのため、図9のようなヒストグラムを得られた場合、判定手段215は、当該仮想影の特徴とは略一致していないと判定し、処理対象の人物画像51に複数の人物が存在していると判定できる。
この他にも、主軸線方向を仮想影情報225として予め設定しても良い。この場合、ステップS10の初期設定時に予め管理者等によって設定登録され、仮想影情報225として記憶部22に保存されているものとする。
上述の第一の実施例では、仮想影生成手段214にて主軸線方向を求め、判定手段215にて影画像52が一の凸形状からなる仮想影の特徴を有しているか否かを判定することにより、当該人物画像51に複数の人物が存在するか否かを判定している。しかし、影画像52の形状は当該影画像52に対応する人物の体勢や姿形等に依存するため、状況によっては、必要とする精度の判定結果を得られないことも想定される。そのため、本実施例では、第一の実施例とは異なる方法により仮想影情報225を生成し、また、第一の実施例とは異なる方法により影画像52と仮想影情報225とを比較・判定することにより、第一の実施例で十分な精度を得られない場合であったとしても、補完的にオクルージョンを判定できることを目的としている。なお、本実施例は、補完的にオクルージョンを判定するだけでなく、本実施例のみによりオクルージョン状態を判定することも可能である。
そして、二回目のステップS208における判定処理では、当該仮想影画像60と影画像52とを面積比較することにより、更なる隠蔽された人物が存在するか否かを判定する。このように本実施例では、隠蔽されている人物を検出する都度、足元位置を修正し、仮想影画像60を修正する処理を再帰的に繰り返すことにより、隠蔽されている人物が二人以上であったとしても、隠蔽されている人物の数を比較的高い精度で検知することができる。
第二の実施例では、ステップS208にて判定手段215により、影画像52と仮想影画像60とを面積比較することによって、人物画像51に複数の人物が内在しているか否かを判定した。一方、本実施例では、ステップS208にて判定手段215により、影画像52と仮想影画像60とを形状比較することによって、人物画像51に複数の人物が内在しているか否かを判定する。例えば、第二の実施例におけるステップS206にて生成した仮想影画像60をテンプレートとして、公知のパターンマッチング手法を用いることにより、影画像52に対して複数個の仮想影画像60と対応ついた場合に、人物画像51に複数の人物が存在していると判定する。
また、第二の実施例、第三の実施例では、仮想影生成手段214にて仮想影情報225として仮想影画像60を生成しているが、必ずしも仮想影生成手段214にて仮想影画像60を生成しなくても、人物画像51に複数の人物が存在しているか否かを判定可能である。具体的に説明するならば、まず、予め人物画像51が存在する位置ごとに仮想影画像の面積又は形状に関する情報を仮想影情報225として記憶させておく。例えば、ステップS10の初期設定において、管理者等により設定される。そして、人物画像51に接している影画像52について、当該人物画像51の位置に応じた仮想影情報225を読み出し、第二の実施例と同様に面積比較する、或いは第三の実施例と同様に形状比較することにより、人物画像51に複数の人物が内在しているか否かを判定する。
このように、仮想影情報225を仮想影生成手段214にて自動的に生成せずに、予め設定された仮想影情報225のみを用いて、人物画像51に複数の人物が内在しているか否かを判定することにより、処理を簡略化することができ、処理速度を向上させることができる。
2・・・管理装置
3・・・撮像装置
4・・・照明装置
8・・・監視領域
9・・・壁
21・・・制御部
22・・・記憶部
23・・・通信部
24・・・入力部
25・・・出力部
211・・・変化領域抽出手段
212・・・分割手段
213・・・追跡手段
214・・・仮想影生成手段
215・・・判定手段
216・・・位置推定手段
221・・・構成情報
222・・・基準画像
223・・・変化領域画像
224・・・追跡用情報
225・・・仮想影情報
5a・・・第一人物
6a・・・第二人物
5b・・・第一人物の影
6b・・・第二人物の影
50・・・画像座標系を表す図
51・・・人物画像
52・・・影画像
53・・・人物画像に接している影画像の部分
54・・・影画像の外延形状
60・・・仮想影画像
Claims (4)
- 監視領域を撮影する撮像部と、前記撮像部の視軸と異なる光軸で前記監視領域に光を照射するように設置される照明部と、前記撮像部にて撮影した画像から移動物体を検出する画像処理部と、出力部とを少なくとも備えた移動物体検出装置であって、
前記画像処理部は、
前記照明部から光を照射した監視領域を前記撮像部にて撮影した入力画像と基準画像とを比較して前記基準画像から変化した変化領域を抽出する変化領域抽出手段と、
前記変化領域の特徴を用いて前記変化領域を移動物体画像と影画像に分割する分割手段と、
前記影画像の特徴を用いて複数の移動物体により生じた影であるか否かを判定して前記出力部に判定結果を出力する判定手段と、
を有することを特徴とした移動物体検出装置。 - 前記判定手段は、前記移動物体画像に接している前記影画像の部分に対向する位置にある外延形状に所定の凸形状が複数検出されると複数の移動物体により生じた影画像と判定する請求項1に記載の移動物体検出装置。
- 更に、前記撮像部の配置位置及び視軸を含む撮像設定データおよび前記照明部の配置位置及び光軸を含む照明設定データを予め記憶する記憶部を備え、
前記画像処理部は、前記撮像設定データ、前記照明設定データ及び前記移動物体画像の大きさから前記移動物体画像が一つの移動物体であった場合の仮想影画像の面積を算出する面積算出手段を更に有し、
前記判定手段は、前記影画像の面積と前記仮想影画像の面積とを比較し、前記影画像が所定の判定閾値より大きいと、複数の移動物体により生じた影であると判定する請求項1または請求項2に記載の移動物体検出装置。 - 更に、前記撮像部の配置位置及び視軸を含む撮像設定データおよび前記照明部の配置位置及び光軸を含む照明設定データを予め記憶する記憶部を備え、
前記画像処理部は、前記撮像設定データ、前記照明設定データ及び前記移動物体画像の大きさから仮想影画像の主軸線方向を算出する軸線算出手段と、前記判定手段が複数の移動物体による影と判定すると、前記抽出された前記複数の凸形状の頂部ごとに、前記主軸線方向であって前記移動物体画像と重なる位置を移動物体の足元位置とするとともに前記出力部に該足元位置を出力する位置推定手段を更に有する請求項2に記載の移動物体検出装置。
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