JP6527539B2 - 三次元印刷方法及び三次元印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元印刷方法及び三次元印刷装置に関する。
簡素な構成で安価に立体造形物を得ることが可能な三次元印刷方法として、可塑化(溶融)させた樹脂製のフィラメントを所望の形状となるように積層し、該形状を維持したまま固化させる、いわゆる、熱溶解積層方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この方法において、立体造形物の製造効率を高めるためには、被積層部にフィラメントを供給するノズルの吐出部の径を大きくすることや、ノズルの移動速度を大きくすることが考えられる。
国際公開第2015/182675号パンフレット
しかしながら、立体造形物の製造効率を高めるべく、ノズルの吐出部の径を大きくすると、単位時間あたりの可塑化フィラメントの供給量が増える分、該フィラメントが被積層部に積層されてから固化するまでに要する時間も増大してしまう。
このため、ノズルの移動速度にフィラメントの固化を追従させることが困難となったり、フィラメントが固化するまでの間にたわみや垂れ等の変形が生じてしまったりする懸念がある。つまり、フィラメントを所望の形状に積層することや、積層したフィラメントの形状を維持したまま固化させて立体造形物を得ることが困難となり、立体造形物の成形精度が低下する懸念がある。
また、単位時間あたりの可塑化フィラメントの供給量が増えることで、該可塑化フィラメントが固化により収縮する量も増大するため、これによっても、立体造形物の成形精度が低下し易くなってしまう。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、製造効率及び成形精度の両方に優れた三次元印刷方法及び三次元印刷装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷方法であって、被覆材加熱手段により、熱可塑性樹脂からなる被覆材を加熱して可塑化する被覆材加熱工程と、芯材加熱手段により、熱可塑性樹脂からなる芯材を前記被覆材の加熱温度よりも低温に加熱して可塑化する芯材加熱工程と、前記被覆材加熱手段での加熱により可塑化した前記被覆材を、可塑化した前記被覆材よりも低温で前記芯材加熱手段により加熱された前記芯材の外周面の少なくとも一部に付着させて前記フィラメントを形成するフィラメント形成工程と、被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する積層工程と、を有することを特徴とする。
第1に、本発明に係る三次元印刷方法では、加熱により可塑化した被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した被覆材よりも低温の芯材とからなるフィラメントを積層、固化させて、立体造形物を得る。これによって、例えば、全体が均一な温度に加熱された可塑化フィラメントを積層、固化させる場合に比して、芯材が低温な分、換言すると、被覆材のみが高温に加熱されている分、フィラメントを速やかに固化させることが可能である。その一方で、被覆材は、十分に加熱して可塑化することができるため、隣接するフィラメントと良好に一体化することが可能である。すなわち、フィラメント同士の接着性が低下することを回避しつつ、可塑化したフィラメントが固化する時間を短縮することができる。
その結果、ノズルの移動速度にフィラメントの固化を容易に追従させて、フィラメントを所望の形状に積層することができる。また、積層後のフィラメントが固化するまでの間にたわみや垂れ等の変形が生じることを抑制できるとともに、固化後のフィラメント同士を良好に接着することができる。さらに、上記の通り、高温に加熱されて可塑化している部分の量を少なくできる分、フィラメントが固化により収縮する量を小さくすることができる。
従って、立体造形物の製造効率向上を図るべく、被積層部に対する単位時間あたりのフィラメントの供給量や、フィラメントを供給するノズルの移動速度(積層速度)を大きくしても、成形精度が低下することを回避できる。
第2に、この三次元印刷方法では、上記の通り、被積層部に対して、フィラメントを積層する際、該フィラメントを構成する芯材が、可塑化した被覆材よりも低温でありながら、塑性変形することは可能な温度となっている。このため、芯材及び被覆材からなるフィラメントを容易に変形させつつ積層することができ、且つこのようにフィラメントを変形させても、その内部に歪みが残ることを回避できる。なお、可塑化した被覆材よりも低温の芯材は、被覆材を付着させる前から塑性変形可能な温度に達していてもよいし、可塑化した被覆材を付着させて、その熱を伝導させることによって塑性変形可能な温度に達することとしてもよい。
第3に、この三次元印刷方法では、被積層部に対して、フィラメントを押圧しつつ積層する。これにより、被積層部と被覆材との間、及び芯材と被覆材との間を良好に接触させて、互いの間の熱伝導を促すことができるため、フィラメントを一層速やかに固化させることが可能になる。
以上から、本発明によれば、製造効率及び成形精度の両方に優れた立体造形物を得ることができる。また、この立体造形物は、フィラメント同士が良好に接着され、しかも、造形に伴う歪みがフィラメントの内部に残留することが回避されているため品質にも優れる。
また、本発明は、熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷方法であって、加熱により可塑化した熱可塑性樹脂からなる被覆材を、可塑化した前記被覆材よりも低温の熱可塑性樹脂からなる芯材の外周面の少なくとも一部に付着させて前記フィラメントを形成するフィラメント形成工程と、被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する積層工程と、を有し、前記積層工程では、前記フィラメントを排出するノズルを用いて、前記被積層部に対して前記フィラメントを積層し、前記ノズルの進行方向の前方側から前記フィラメントが押圧されるように、前記フィラメントの積層方向に対して前記フィラメントの排出方向を傾斜させた状態で前記ノズルを移動させることが好ましい。
この場合、被積層部に対して、フィラメントの積層姿勢を決定し易くすることができるため、上記の通り、フィラメントを速やかに固化できることと相俟って、積層したフィラメントを支持するための治具等を用いることなく、成形精度に優れた立体造形物を効率的に得ることが可能となる。
また、本発明は、熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷装置であって、熱可塑性樹脂からなる被覆材を加熱して可塑化する被覆材加熱手段と、熱可塑性樹脂からなる芯材を前記被覆材の加熱温度よりも低温に加熱して可塑化する芯材加熱手段と、前記被覆材加熱手段での加熱により可塑化された前記被覆材を排出する被覆材排出部と、可塑化した前記被覆材よりも低温で前記芯材加熱手段により加熱された前記芯材を排出する芯材排出部と、を有し、前記芯材排出部から排出された前記芯材の外周面の少なくとも一部に、前記被覆材排出部から排出された前記被覆材を付着させることで形成した前記フィラメントを被積層部に排出するノズルと、前記ノズルを三次元的に移動させることで、前記被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する移動手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る三次元印刷装置は、加熱により可塑化した被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した被覆材よりも低温の芯材とからなるフィラメントを排出するノズルと、該ノズルを三次元的に移動させることで、被積層部に対してフィラメントを押圧しつつ積層する移動手段とを備える。すなわち、この三次元印刷装置によれば、上記した三次元印刷方法を適用できるため、製造効率及び成形精度に優れ、しかも高品質である立体造形物を得ることができる。
また、本発明は、熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷装置であって、加熱により可塑化された熱可塑性樹脂からなる被覆材を排出する被覆材排出部と、可塑化した前記被覆材よりも低温の熱可塑性樹脂からなる芯材を排出する芯材排出部と、を有し、前記芯材排出部から排出された前記芯材の外周面の少なくとも一部に、前記被覆材排出部から排出された前記被覆材を付着させることで形成した前記フィラメントを被積層部に排出するノズルと、前記ノズルを三次元的に移動させることで、前記被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する移動手段と、を備え、前記移動手段は、前記ノズルの進行方向の前方側から、前記被積層部に対して前記フィラメントを押圧するように、前記フィラメントの積層方向に対して、前記フィラメントの排出方向を傾斜させた状態で前記ノズルを移動させることが好ましい。
この場合、積層したフィラメントを支持するための治具等を用いることなく、成形精度に優れた立体造形物を効率的に得ることが可能となる。
また、本発明は、熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷装置であって、加熱により可塑化された熱可塑性樹脂からなる被覆材を排出する被覆材排出部と、可塑化した前記被覆材よりも低温の熱可塑性樹脂からなる芯材を排出する芯材排出部と、を有し、前記芯材排出部から排出された前記芯材の外周面の少なくとも一部に、前記被覆材排出部から排出された前記被覆材を付着させることで形成した前記フィラメントを被積層部に排出するノズルと、前記ノズルを三次元的に移動させることで、前記被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する移動手段と、を備え、前記芯材排出部及び前記被覆材排出部は互いに径が異なる管状であり、大径である前記被覆材排出部が、小径である前記芯材排出部の外周面を覆うように配置され、前記被覆材排出部の内周面と前記芯材排出部の外周面との間には、前記被覆材を貯留する貯留部が形成され、前記芯材排出部の外周面と内周面との間には、前記貯留部に貯留された前記被覆材の熱が前記芯材に伝わることを抑制する遮熱部が設けられることが好ましい。
この場合、第1に、上記の通り、被覆材排出部の内側に芯材排出部が配置されるため、三次元印刷装置の小型化を図ることができる。
第2に、芯材排出部の外周面と被覆材排出部の周面との間に貯留部が形成され、該貯留部に溶融した被覆材を貯留することができる。これによって、被覆材排出部から被覆材を連続的に且つ安定して排出することや、効率的にフィラメントを形成することが可能になる。また、被覆材の排出を停止又は再開する制御をし易くすることができ、ひいては、ノズルからのフィラメントの排出を停止又は再開する制御をし易くすることができる。このため、立体造形物の成形精度を向上させることが可能になる。
第3に、芯材排出部の外周面と内周面との間に遮熱部が設けられ、これによって、貯留部に貯留された被覆材の熱が、芯材排出部内の芯材に伝わることを抑制できる。すなわち、上記のように貯留部を形成しても、該貯留部内で溶融被覆材の温度が低下することや、芯材排出部内で芯材の温度が上昇することを回避できるため、フィラメントを良好に作成することができる。
本発明では、加熱により可塑化した被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した被覆材よりも低温の芯材とからなるフィラメントを被積層部に対して押圧しつつ積層する。これによって、製造効率及び成形精度の両方に優れ、高品質である立体造形物を得ることが可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係る立体構造物の概略斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る三次元印刷装置の要部概略図である。 図4は、図3の三次元印刷装置のノズルの断面図である。 図5は、三次元印刷装置の移動手段を構成するロボットの図記号である。 図6A〜図6Cは、フィラメントの積層工程を説明する説明図である。
本発明に係る三次元印刷方法及び三次元印刷装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る立体造形物10は、所望の形状となるように積層されたフィラメント12(図2参照)同士が一体化することで形成されている。なお、図1に示すように、本実施形態では、立体造形物10を直方体としたが、これに限定されるものではなく、立体造形物10は、その用途等に応じて種々の形状とすることができる。
フィラメント12は、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)や、ポリ乳酸(PLA)等の熱可塑性樹脂からなり、図2に示すように、芯材14と、該芯材14の外周面に付着した被覆材16とからなる。また、隣接するフィラメント12の芯材14同士は、被覆材16を介して一体化している。なお、芯材14と被覆材16とは互いに異なる種類の樹脂から構成されても、同じ種類の樹脂から構成されてもよい。
立体造形物10は、例えば、図3に示す三次元印刷装置20を用いた三次元印刷方法により得ることができる。本実施形態に係る三次元印刷装置20は、長尺状の固形樹脂の状態でそれぞれ供給される1本の芯材14及び3本の被覆材16を用いてフィラメント12を形成するとともに、該フィラメント12をステージ22上に積層して立体造形物10(図1参照)を作製する。なお、フィラメント12の形成に用いる被覆材16の本数は、3本に限定されるものではなく、長尺状の固形樹脂の状態の被覆材16の直径や、フィラメント12の直径等に応じて、適宜設定されればよい。
具体的には、三次元印刷装置20は、芯材加熱手段24と、芯材搬送手段26と、被覆材搬送手段28と、被覆材加熱手段30と、ノズル32と、移動手段34(図5参照)とを主に備える。
芯材加熱手段24は、長尺状の固形樹脂の状態で供給された芯材14を、後述するように、被覆材加熱手段30で被覆材16を加熱して可塑化する温度よりも低い温度に加熱するヒータ等からなる。なお、例えば、芯材14がABSからなる場合、略160℃に加熱する。
また、図3に示すように、芯材加熱手段24は、芯材14の他に、長尺状の固形樹脂の状態の被覆材16が供給されてもよい。これによって、芯材加熱手段24における熱を利用して予熱した被覆材16を、被覆材加熱手段30に供給することができるため、被覆材16を効率的に加熱することが可能になる。
芯材搬送手段26は、例えば、芯材加熱手段24とノズル32との間であって、該ノズル32の近傍に配設される一組の駆動ローラ36と、該駆動ローラ36を回転させるモータ(不図示)とを有する。一組の駆動ローラ36の間に芯材14を挟んだ状態で、該駆動ローラ36を回転させることにより、芯材14が芯材加熱手段24を通ってノズル32に供給されるように、芯材14を搬送することができる。また、駆動ローラ36は正逆回転可能であり、この回転方向に応じて、芯材14をノズル32に向かって進行する方向と後退する方向との間で切り換えて搬送することができる。
芯材加熱手段24と芯材搬送手段26との間には、断熱材料から形成された配管38が設けられる。芯材加熱手段24から排出された芯材14は、外部と断熱された配管38の内部を通ることで、温度が維持されたままノズル32へと搬送される。
被覆材搬送手段28は、例えば、芯材加熱手段24と被覆材加熱手段30との間であって、該被覆材加熱手段30の近傍に配設される一組の駆動ローラ40と、該駆動ローラ40を回転させるモータ(不図示)とを有する。この被覆材搬送手段28は、芯材加熱手段24に供給された被覆材16の本数に応じた個数(本実施形態では3個)設けられ、被覆材16が芯材加熱手段24を通って被覆材加熱手段30に供給されるように、該被覆材16のそれぞれを搬送する。これらの駆動ローラ40も、前記駆動ローラ36と同様に正逆回転可能であり、この回転方向に応じて、被覆材16を被覆材加熱手段30に向かって進行する方向と後退する方向との間で切り換えて搬送することができる。
芯材加熱手段24と被覆材搬送手段28との間には、前記配管38と同様に、断熱材料から形成された配管42が、芯材加熱手段24に供給された被覆材16の本数に応じた本数(本実施形態では3本)設けられる。芯材加熱手段24から排出された被覆材16は、外部と断熱された配管42の内部を通ることで、温度が維持されたまま被覆材加熱手段30へと搬送される。
被覆材加熱手段30は、被覆材16を加熱して可塑化するヒータ等からなり、上記の通り、芯材加熱手段24で予熱された3本の被覆材16を液状樹脂にして、該被覆材加熱手段30とノズル32とを連通する連通管44に排出する。
ノズル32は、ステージ22に向かってフィラメント12を排出する。具体的には、図3及び図4に示すように、ノズル32は、芯材加熱手段24で加熱した芯材14を排出する芯材排出部50と、被覆材加熱手段30で可塑化した被覆材16を排出する被覆材排出部52とを有する。
芯材排出部50は、本体管54と保温管56とを有する。本体管54は、芯材14が供給される基端側(図4の矢印X方向側)に設けられる大径部58と、芯材14を排出する先端側(図4の矢印Y方向側)に設けられ、且つ大径部58よりも小径の小径部60とを有する。大径部58の先端側は、小径部60に向かってテーパ状に縮径している。また、この大径部58の先端部と小径部60の基端部との間には互いの径差に基づく段差が形成されている。
保温管56は、断熱材料から形成され、内径が本体管54の小径部60の内径と略等しく、外径が大径部58の内径よりも小さい。この保温管56は、先端側の端面が、上記の通り、大径部58と小径部60との間に形成される段差面に当接するように、該大径部58の内側に配設される。
本体管54と保温管56との間には、遮熱部62が設けられる。遮熱部62は、大径部58と保温管56との間に形成される空間64や、該空間64に設けられる断熱材66等からなり、芯材排出部50の内部と外部を遮熱する。また、遮熱部62は、例えば、空気等の冷媒を空間64に流通させることが可能な冷媒流通機構(不図示)をさらに備えてもよい。この場合、芯材排出部50の内部と外部を一層良好に遮熱することが可能になる。
被覆材排出部52は、貯留管部68と、貯留管部68の基端側の開口を閉塞する蓋部70と、貯留管部68の先端側に設けられたテーパ状部72とを有する。
貯留管部68は、断熱材料から形成され、その内径が、本体管54の大径部58の外径よりも大きく、該大径部58の基端側の一部を除く外周面を覆うように配設される。つまり、貯留管部68の内周面と大径部58の外周面との間に、可塑化した被覆材16を貯留することが可能な貯留部74が形成される。
図4に示すように、貯留部74内には、円盤部材76が配設されていてもよい。円盤部材76は、径方向の略中心に本体管54が挿通される挿通孔77が形成されるとともに、該挿通孔77よりも外周側を厚さ方向に沿って貫通する複数の貫通孔78が形成されている。この貫通孔78を介して、貯留部74の基端側から先端側に向かって可塑化した被覆材16が流れることによって、該被覆材16の圧力や温度を均等化することが可能になる。
蓋部70には、径方向の略中心に本体管54の基端側が挿通される挿通孔80が形成されるとともに、該挿通孔80の外周側に連通管44が接続される供給口82が形成される。この供給口82を介して貯留部74に、可塑化した被覆材16が供給される。
テーパ状部72は、貯留管部68から先端側に向かって縮径するように延在し、その先端には、貯留部74内の被覆材16を排出することが可能な排出口84が設けられる。排出口84の内径は、小径部60の先端側の外径よりも大きく、排出口84の内側に小径部60の先端側が配設される。
つまり、上記のように構成されるノズル32は、小径部60の先端側から可塑化した被覆材16より低い温度の芯材14を排出するとともに、テーパ状部72の排出口84から可塑化した被覆材16を排出する。これによって、塑性変形は可能であるが可塑化した被覆材16よりも低温の芯材14の外周面に、可塑化した被覆材16を付着させたフィラメント12を形成し、排出することができる。
なお、本実施形態では、排出口84と小径部60を互いの軸心が一致するように配置することで、芯材14の外周面全体に周方向にわたって均一の厚さとなるように被覆材16を付着させたフィラメント12を形成する例について説明しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、排出口84と小径部60の軸心をずらすこと等によって、芯材14と被覆材16とが偏心するように、互いの相対位置を調整することも可能である。
ノズル32では、上記の通り、被覆材排出部52の内側に芯材排出部50が配置されているため、例えば、芯材排出部50及び被覆材排出部52を並設するような場合に比して、ノズル32の小型化を図ることができる。ひいては、三次元印刷装置20全体の小型化を図ることが可能になる。
ノズル32からフィラメント12を連続的に排出する場合、芯材搬送手段26及び被覆材搬送手段28の駆動ローラ36、40のそれぞれを一方の方向に連続的に回転させればよい。一方、ノズル32からのフィラメント12の排出を停止する場合、前記駆動ローラ36、40のそれぞれの回転を停止すればよい。この場合、被覆材搬送手段28の駆動ローラ40については、一時的に他方の方向に回転させてから停止することによって、被覆材排出部52から可塑化した被覆材16が余分に排出される懸念を払拭することができる。また、ノズル32は、小径部60の先端側及び排出口84の両方又は排出口84のみを開閉自在に閉塞する蓋(不図示)が設けられていてもよい。
図5に図記号を用いて模式的に示すように、移動手段34は、ロボット90と、制御部(不図示)とを有する。ロボット90は、三次元直交座標系に基づいて動作する本体部92と、該本体部92に取り付けられた多関節型のアーム94とを有する。アーム94は、基端から先端の手首96に向かって順に第1関節98及び第2関節100を有する。手首96には、例えば、芯材搬送手段26と、被覆材搬送手段28と、被覆材加熱手段30と、ノズル32(図3において二点鎖線で囲んだ構成要素、以下、これらを総称してノズル32等ともいう)とが固定されている。
移動手段34は、制御部の制御下に、ロボット90を駆動させることで、ステージ22に対して、ノズル32等を三次元的に移動させることができる。この際、上記の通り、ノズル32では、小型化が図られているため、移動手段34によるノズル32等の移動を容易且つ高精度にすることが可能である。
本実施形態に係る三次元印刷装置20は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下では、本実施形態に係る三次元印刷方法につき、三次元印刷装置20の動作との関係で説明する。
芯材搬送手段26及び被覆材搬送手段28を駆動することにより、長尺状の固形樹脂の状態の芯材14及び被覆材16が芯材加熱手段24に連続的に供給される。これによって、芯材14及び被覆材16を、被覆材加熱手段30で被覆材16を加熱して可塑化する温度よりも低い温度に加熱することができる。
芯材加熱手段24で加熱された芯材14及び被覆材16のうち、被覆材16については、配管42を介して被覆材加熱手段30に供給される。そして、被覆材加熱手段30において、可塑化され液状樹脂となった被覆材16は、連通管44を介して、ノズル32の被覆材排出部52に供給され、貯留部74に貯留される。
一方、芯材14については、配管38を介してノズル32の芯材排出部50に供給される。芯材排出部50において、芯材14は、遮熱部62等により外部と遮熱された芯材排出部50の保温管56の内部を通る。このため、上記のように、芯材排出部50の本体管54の外周面と、被覆材排出部52の貯留管部68の内周面との間に形成された貯留部74に、溶融した高温の被覆材16が貯留されても、該被覆材16の熱が芯材14に伝わることを抑制できる。
また、芯材排出部50は、可塑化した被覆材16よりも低い温度に加熱された芯材14を、小径部60から排出する。一方、被覆材排出部52は、排出口84から十分に可塑化した被覆材16を排出して、小径部60から排出された芯材14の外周面に付着させる。これによって、ノズル32から、フィラメント12を排出することができる。つまり、本実施形態に係る三次元印刷方法のフィラメント形成工程を行う。
本実施形態では、上記の通り、被覆材加熱手段30と排出口84との間に、所定量の被覆材16を貯留することが可能な貯留部74が介在する。これにより、排出口84から被覆材16を連続的に且つ安定して排出して、フィラメント12を効率的に得ることができる。また、被覆材排出部52から被覆材16を排出することを停止又は再開する制御をし易くすることができ、ひいては、ノズル32からフィラメント12を排出することを停止又は再開する制御をし易くすることができる。
上記のようにして形成されるフィラメント12をノズル32から排出するとともに、移動手段34によってノズル32等を三次元的に移動させる。この際、フィラメント12を構成する被覆材16は、可塑化した状態であり、且つ芯材14は、塑性変形は可能であるが可塑化した被覆材16よりも低い温度となっている。これによって、フィラメント12を、ステージ22上の被積層部に対して押圧しつつ積層する。つまり、本実施形態に係る三次元印刷方法の積層工程を行う。
なお、可塑化した被覆材16よりも低温の芯材14は、被覆材16を付着させる前の段階で、換言すると、芯材加熱手段24における加熱によって、塑性変形可能な温度に達していてもよいし、可塑化した被覆材16を付着させて、その熱を伝導させることによって塑性変形可能な温度に達することとしてもよい。すなわち、芯材14に被覆材16を付着させる前及び付着させた直後においては、該芯材14の温度は、塑性変形可能な温度に達していても、達していなくてもよい。被積層部にフィラメント12を積層する際に、該フィラメント12を構成する芯材14が可塑化した被覆材16よりも低温でありながら塑性変形可能な温度になっていればよい。
図3に示すように、移動手段34は、ノズル32等の進行方向(矢印A方向)の前方側からフィラメント12が押圧されるように、該フィラメント12の積層方向(矢印B方向)に対して、フィラメント12の排出方向(矢印C方向)を傾斜させた状態にすることが好ましい。この理由については後述する。
ここで、被積層部とは、ノズル32から排出されるフィラメント12が、ステージ22に積層する第1層目である場合は、該ステージ22の所定の位置である。また、ノズル32から排出されるフィラメント12が、先に積層されたフィラメント12に積層される第2層目以降である場合は、先に積層されたフィラメント12の所定の位置である。
図6A〜図6Cは、フィラメント12の積層工程を説明する説明図であり、具体的には、先に積層されたフィラメント12aと、該フィラメント12aを被積層部とするフィラメント12bの断面図である。
ノズル32から排出された直後のフィラメント12bは、図6Aに示すように、可塑化した被覆材16bが、該被覆材16bより低温の芯材14bの外周面に付着した状態である。図6Bに示すように、先に積層されたフィラメント12aに対して、フィラメント12bを押圧しつつ積層すると、フィラメント12bとフィラメント12aとの間を埋めるように、被覆材16bが流動する。この状態で、被覆材16bが固化することにより、図6Cに示すように、被覆材16a、16bを介してフィラメント12aとフィラメント12bとを一体化することができる。
なお、図6A〜図6Cでは、芯材14a、14bと被覆材16a、16bとがそれぞれ同心となるように配置された状態、換言すると、芯材14a、14bの外周面全体に周方向にわたって均一の厚さとなるように被覆材16a、16bが付着した状態のフィラメント12a、12b同士を積層して一体化する様子を示している。しかしながら、芯材14a、14bに対する被覆材16a、16bの相対位置や、被覆材16a、16bの形状は、フィラメント12a、12bに加わる重力や、可塑化した被覆材16a、16bの粘度等に応じて種々の形態を取り得ることは勿論である。少なくとも、芯材14aと芯材14bの間に被覆材16bが介在する状態で、該被覆材16bを固化させることにより、フィラメント12aとフィラメント12bとを一体化することができる。
上記のフィラメント形成工程と、積層工程を繰り返し行って、フィラメント12a、12bを含む必要な量のフィラメント12の全てを所望の形状となるように積層し、固化させることで、立体造形物10を得ることができる。
すなわち、この三次元印刷方法では、加熱により可塑化した被覆材16と、塑性変形は可能であるが可塑化した被覆材16よりも低温である芯材14とからなるフィラメント12を積層、固化させて、立体造形物10を得る。これによって、例えば、全体が均一な温度に加熱された可塑化フィラメントを積層、固化させる場合に比して、芯材14bが低温である分、換言すると、被覆材16bのみが高温に加熱されている分、フィラメント12bを速やかに固化させることが可能である。
その一方で、被覆材16bは、十分に加熱して可塑化することができるため、隣接するフィラメント12aと良好に一体化することが可能である。すなわち、フィラメント12a、12b同士の接着性が低下することを回避しつつ、可塑化したフィラメント12bが固化する時間を短縮することができる。
その結果、ノズル32の移動速度にフィラメント12bの固化を容易に追従させて、フィラメント12a、12bを含む全てのフィラメント12を所望の形状に積層することができる。また、積層後のフィラメント12が固化するまでの間に、たわみや垂れ等の変形が生じることを抑制できるとともに、固化後のフィラメント12同士を良好に接着することができる。さらに、上記の通り、高温に加熱されて可塑化している部分の量を少なくできる分、フィラメント12が固化により収縮する量を小さくすることができる。
従って、立体造形物10の製造効率向上を図るべく、被積層部に対する単位時間あたりのフィラメント12の供給量や、フィラメント12を供給するノズル32の移動速度(積層速度)を大きくしても、成形精度が低下することを回避できる。
また、この三次元印刷方法では、被積層部に対して、フィラメント12を積層する際、該フィラメント12を構成する芯材14が塑性変形可能な温度となっている。このため、芯材14を可塑化した被覆材16よりも低温としても、フィラメント12を容易に変形させつつ積層することができ、且つこのようにフィラメント12を変形させても、その内部に歪みが残ることを回避できる。
さらに、この三次元印刷方法では、被積層部に対して、フィラメント12を押圧しつつ積層する。これにより、被積層部と被覆材16を良好に接触させ、且つ芯材14と被覆材16とを良好に接触させて、互いの間の熱伝導を促すことができるため、フィラメント12を一層速やかに固化させることが可能になる。
このように、フィラメント12を積層する際、上記の通り、ノズル32の進行方向の前方側からフィラメント12が押圧されるように傾斜させた状態で、ノズル32を移動させることによって、フィラメント12の積層姿勢を決定し易くすることができる。このため、フィラメント12を速やかに固化できることと相俟って、積層したフィラメント12を支持するための治具等を用いることなく、成形精度に優れた立体造形物10を効率的に得ることが可能となる。
以上から、本実施形態に係る三次元印刷装置20を用いた三次元印刷方法によれば、製造効率及び成形精度の両方に優れた立体造形物10を得ることができる。また、この立体造形物10は、フィラメント12同士が良好に接着され、しかも、造形に伴う歪みがフィラメント12の内部に残留することが回避されているため品質にも優れる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
上記の実施形態に係る三次元印刷方法では、芯材14の外周面全体に周方向にわたって均一の厚さとなるように被覆材16を付着させることで、円柱状の芯材14と環状の被覆材16とを同心となるように配置したフィラメント12を形成することとしたが、特にこれに限定されるものではない。
例えば、芯材14の外周面の一部にのみ被覆材16を付着させることでフィラメント12を形成し、該フィラメント12の被覆材16が付着した部分を被積層部に対して押圧しつつ積層してもよい。この場合、芯材14の外周面全体に被覆材16を付着させる場合に比して、フィラメント12を形成するために必要な被覆材16の量を減らすことができ、フィラメント12を一層速やかに固化させることが可能になる。
また、上記の実施形態に係る三次元印刷装置20では、芯材排出部50及び被覆材排出部52は互いに径が異なる管状であり、大径である被覆材排出部52が、小径である芯材排出部50の外周面を覆うように配置されることとしたが特にこれに限定されるものではない。特に、芯材14の外周面の一部にのみ被覆材16を付着させてフィラメント12を形成するような場合、芯材排出部50と被覆材排出部52とを並設してもよい。
さらに、芯材14の外周面の一部にのみ被覆材16を付着させたフィラメント12を積層、固化させて得られるような立体造形物10では、隣接するフィラメントの芯材同士の間にのみ被覆材16が介在してもよい。つまり、芯材14の外周面の全てが被覆材16に覆われた上記の実施形態に係る立体造形物10とは異なり、芯材14の外周面が被覆材16から露出する部分があってもよい。
上記の実施形態に係る三次元印刷装置20では、長尺状の固形樹脂の状態で供給される被覆材16を用いてフィラメント12を形成することとしたが、被覆材16はどの様な状態で供給されてもよい。例えば、被覆材16は、ペレット状の固形樹脂の状態で供給されてもよい。この場合、被覆材16を可塑化する被覆材加熱手段としては、例えば、一般的な射出成形機を構成するシリンダーと同様の構成を採用することができる。
移動手段34は、図5に示すロボット90を備えることとしたが、ステージ22に対して、ノズル32等を三次元的に移動させることができるものであれば、特に限定されるものではなく、種々の構成を採用することができる。
10…立体造形物 12…フィラメント
14…芯材 16…被覆材
20…三次元印刷装置 24…芯材加熱手段
26…芯材搬送手段 28…被覆材搬送手段
30…被覆材加熱手段 32…ノズル
34…移動手段 36、40…駆動ローラ
50…芯材排出部 52…被覆材排出部
54…本体管 56…保温管
58…大径部 60…小径部
62…遮熱部 64…空間
66…断熱材 68…貯留管部
70…蓋部 72…テーパ状部
74…貯留部 82…供給口
84…排出口 90…ロボット

Claims (5)

  1. 熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷方法であって、
    被覆材加熱手段により、熱可塑性樹脂からなる被覆材を加熱して可塑化する被覆材加熱工程と、
    芯材加熱手段により、熱可塑性樹脂からなる芯材を前記被覆材の加熱温度よりも低温に加熱して可塑化する芯材加熱工程と、
    前記被覆材加熱手段での加熱により可塑化した前記被覆材を、可塑化した前記被覆材よりも低温で前記芯材加熱手段により加熱された前記芯材の外周面の少なくとも一部に付着させて前記フィラメントを形成するフィラメント形成工程と、
    被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する積層工程と、
    を有することを特徴とする三次元印刷方法。
  2. 熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷方法であって、
    加熱により可塑化した熱可塑性樹脂からなる被覆材を、可塑化した前記被覆材よりも低温の熱可塑性樹脂からなる芯材の外周面の少なくとも一部に付着させて前記フィラメントを形成するフィラメント形成工程と、
    被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する積層工程と、
    を有し、
    前記積層工程では、前記フィラメントを排出するノズルを用いて、前記被積層部に対して前記フィラメントを積層し、
    前記ノズルの進行方向の前方側から前記フィラメントが押圧されるように、前記フィラメントの積層方向に対して、前記フィラメントの排出方向を傾斜させた状態で前記ノズルを移動させることを特徴とする三次元印刷方法。
  3. 熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷装置であって、
    熱可塑性樹脂からなる被覆材を加熱して可塑化する被覆材加熱手段と、
    熱可塑性樹脂からなる芯材を前記被覆材の加熱温度よりも低温に加熱して可塑化する芯材加熱手段と、
    前記被覆材加熱手段での加熱により可塑化された前記被覆材を排出する被覆材排出部と、可塑化した前記被覆材よりも低温で前記芯材加熱手段により加熱された前記芯材を排出する芯材排出部と、を有し、前記芯材排出部から排出された前記芯材の外周面の少なくとも一部に、前記被覆材排出部から排出された前記被覆材を付着させることで形成した前記フィラメントを被積層部に排出するノズルと、
    前記ノズルを三次元的に移動させることで、前記被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する移動手段と、
    を備えることを特徴とする三次元印刷装置。
  4. 熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷装置であって、
    加熱により可塑化された熱可塑性樹脂からなる被覆材を排出する被覆材排出部と、可塑化した前記被覆材よりも低温の熱可塑性樹脂からなる芯材を排出する芯材排出部と、を有し、前記芯材排出部から排出された前記芯材の外周面の少なくとも一部に、前記被覆材排出部から排出された前記被覆材を付着させることで形成した前記フィラメントを被積層部に排出するノズルと、
    前記ノズルを三次元的に移動させることで、前記被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する移動手段と、
    を備え、
    前記移動手段は、前記ノズルの進行方向の前方側から、前記被積層部に対して前記フィラメントを押圧するように、前記フィラメントの積層方向に対して、前記フィラメントの排出方向を傾斜させた状態で前記ノズルを移動させることを特徴とする三次元印刷装置。
  5. 熱可塑性を持ったフィラメントを積層して立体造形物を得る三次元印刷装置であって、
    加熱により可塑化された熱可塑性樹脂からなる被覆材を排出する被覆材排出部と、可塑化した前記被覆材よりも低温の熱可塑性樹脂からなる芯材を排出する芯材排出部と、を有し、前記芯材排出部から排出された前記芯材の外周面の少なくとも一部に、前記被覆材排出部から排出された前記被覆材を付着させることで形成した前記フィラメントを被積層部に排出するノズルと、
    前記ノズルを三次元的に移動させることで、前記被積層部に対して、可塑化した前記被覆材と、塑性変形は可能であるが可塑化した前記被覆材よりも低温の前記芯材とからなる前記フィラメントを押圧しつつ積層する移動手段と、
    を備え、
    前記芯材排出部及び前記被覆材排出部は互いに径が異なる管状であり、大径である前記被覆材排出部が、小径である前記芯材排出部の外周面を覆うように配置され、
    前記被覆材排出部の内周面と前記芯材排出部の外周面との間には、前記被覆材を貯留する貯留部が形成され、
    前記芯材排出部の外周面と内周面との間には、前記貯留部に貯留された前記被覆材の熱が前記芯材に伝わることを抑制する遮熱部が設けられることを特徴とする三次元印刷装置。
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