JP6524832B2 - 中空成形体 - Google Patents

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本発明は中空成形体に関する。
中空成形体として、たとえば下記特許文献1に示すように、溝を形成した2枚の樹脂シートを貼り合わせることによって、当該溝の部分を流路として形成したものが知られている。
流路は、中空成形品その周辺の一部に形成された開口に連通され、該開口には注水管(インサート)が挿入融着されるようになっている。インサートは流路側と反対側にチューブ挿入口が形成され、このチューブ挿入口には外付け用のチューブが挿入融着されるようになっている。
しかし、この場合において、インサートを外付け用のチューブと融着し易い材料で選定したときに、インサートは2枚の樹脂シートと融着し難くなってしまうということがあり得る。この場合、インサートと2枚の樹脂シートとの界面に隙間等ができ、流路を流れる液体が該隙間等を通して漏れてしまうという不都合を有する。
特開2013−49196号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、貼り合わされた2枚の樹脂シートの界面に流路を形成し、この流路の端部にチューブ挿入口を有するインサートを挿入融着させる場合において、流路内の液体の漏れなく該インサートを取付けることができる中空成形品を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の中空成形品は、第1樹脂シートと、前記第1樹脂シートに貼り合わされた第2樹脂シートと、前記第1樹脂シートと前記第2樹脂シートとの界面に形成され、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートの周辺に開口を有する流路と、前記流路の前記開口に挿入されて融着され、外部からチューブが挿入されるチューブ挿入口を有する筒状のインサートと、を備え、前記インサートは、前記チューブ挿入口側の第1樹脂部材と、前記チューブ挿入口と反対側であって前記第1樹脂部材と係合部を介して融着される第2樹脂部材とを含み、前記係合部が、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの一方において径方向に突出し、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの他方によって被われた凸部によって形成され、前記チューブと前記第1樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であり、かつ、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートと前記第2樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であることを特徴とする。
(2)本発明の中空成形品は、(1)の構成において、前記凸部が、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの一方から軸方向に延在する筒状体の表面に周方向に沿った環状体によって形成されていることを特徴とする。
(3)本発明の中空成形品の製造方法は、2色成形によって、外部からチューブが挿入されるチューブ挿入口側の第1樹脂部材と、前記チューブ挿入口と反対側であって前記第1樹脂部材と係合部を介して融着される第2樹脂部材とを含む筒状のインサートを形成する工程と、金型を用いて、前記インサートを挟持するように配置される第1樹脂シートと第2樹脂シートを、これらの界面に前記インサートと連通される流路を形成して貼り合わせる工程と、を備え、前記係合部が、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの一方において径方向に突出し、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの他方によって被われた凸部によって形成され、前記チューブと前記第1樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であり、かつ、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートと前記第2樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であることを特徴とする。
このように構成した中空成形品によれば、貼り合わされた2枚の樹脂シートの界面に流路を形成し、この流路の端部にチューブ挿入口を有するインサートを挿入融着させる場合において、流路内の液体の漏れなく該インサートを取付けることができるようになる。
本発明の中空成形体の第1実施形態を示す平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 図1のIII−III線における断面図である。 図1のIV−IV線における断面図である。 本発明の中空成形体に用いられるインサートの構成図で、(a)は側面図、(b)は(a)のb−b線における断面図である。 本発明の第1実施形態に係る中空成形体の製造方法を示す第1の工程図である。 本発明の第1実施形態に係る中空成形体の製造方法を示す第2の工程図である。 本発明の第1実施形態に係る中空成形体の製造方法を示す第3の工程図である。 本発明の第1実施形態に係る中空成形体の製造方法を示す第4の工程図である。 図8の工程におけるインサート近傍の断面図である。 本発明の中空成形体に用いられるインサートの変形例を図4に対応させて示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(第1実施形態)
図1は、本発明の中空成形体の第1実施形態を示す平面図である。図2は、図1のII−II線における断面図、図3は、図1のIII−III線における断面図、図4は、図1のVI−VI線における断面図である。
図1〜3に示すように、中空成形品1は、第1樹脂シート3と第2樹脂シート4が部分的に溶着されて(貼り合わされて)構成されている。第1樹脂シート3と第2樹脂シート4の境界に形成されるパーティングラインPL(図2、図3参照)は、本実施形態では、中空成形品1の厚さ方向の略中央に設けられている。第1樹脂シート3と第2樹脂シート4の界面には液体が流通できる流路5a,5b,5cが設けられている。
中空成形品1には、中空成形品1を屈曲できるようにヒンジ部13が2個所設けられている。2つのヒンジ部13は、近接して略平行に設けられている。中空成形品1は、2つのヒンジ部13を挟む第1セクション1a及び第2セクション1bと、2つのヒンジ部13によって挟まれる第3セクション1cに区分されている。流路5a,5bは、第1セクション1aに設けられ、流路5cは、第2セクション1bに設けられている。
ヒンジ部13は、ヒンジ部13以外の部位よりも薄厚にすることによって形成されている。ヒンジ部13で中空成形品1を折り畳むことによって中空成形品1をコンパクトにすることができるようになっている。また、ヒーター(図示せず)などの熱交換対象物を挟んで中空成形品1を折り畳むことによって、熱交換効率を向上させることができるようになっている。
流路5aは、中空成形品1の側面において該流路5aの両端の各開口に挿入されて融着される筒状のインサート7a,7bに連通されている。インサート7a,7bはいずれも同様の構成を有しており、図5(a)に示すような外観をなしている。また、図5(b)は図5(a)のb−b線における断面図である。このように構成されるインサート7a,7bは、たとえば図4の断面図で示すように、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4によって挟持されるようになっている。これらインサート7a,7bの詳細な構成は後に詳述する。
インサート7a,7bは、流路5aと反対側の端面において、チューブ挿入口8が形成され、このチューブ挿入口8(図5(b)参照)には外付け用のチューブが外部から挿入されて嵌合されるようになっている。すなわち、外付け用のチューブはインサート7a,7bを介して中空成形品1の流路5aに連結されるようになっている。図1に示すように、たとえばインサート7aに供給チューブ9aを嵌合させ、インサート7bに排出チューブ9bを嵌合させることによって、流路5a内に流体を流通させることができるようになっている。
ここで、供給チューブ9a、排出チューブ9bのインサート7a,7bへの挿入にあたっては、これらチューブを一端溶媒に浸して表面を溶かした状態で圧入してもよいし、チューブをヒートガンで加熱してその表面を軽く溶かした状態で挿入してもよい。このようにすると、これらチューブと、後述するインサート7a,7bの第1樹脂部材71の溶解パラメータ(SP値)の差を1以下とすることができ、これらチューブを第1樹脂部材71に挿入した際に、チューブと第1樹脂部材71との界面が疑似融着され、隙間が生じることを抑制することが可能となる。
流路5aは、第1セクション1a内で蛇行して形成され、流路5aの少なくとも一部には、流路5a内を流れる液体の撹拌を促進する撹拌促進部6が設けられている。撹拌促進部6は、大径部6aと小径部6bとが長手方向に沿って交互に設けられて構成されている。これにより、撹拌促進部6を流れる液体の流速が変動して撹拌が促進されるようになっている。
流路5bは、中空成形品1の側面から突出する一対の突出筒7eに連通されている。突出筒7eの先端には開口部が設けられている。突出筒7eは、図示しない供給チューブ及び排出チューブに連結させることができるようになっている。流路5bには、機能部品を収容する機能部品収容部10として機能するようになっている。機能部品収容部10にはたとえばフィルタやスタテックミキサなどの機能部品を収容することができるようになっている。フィルタは、流路5bを流れる液体中の異物を除去することができ、スタテックミキサは、流路5bを流れる液体を撹拌することができる。機能部品収容部10は嵩高いので、ヒンジ部13で中空成形品1内に折り畳んだ時に、機能部品収容部10が第2セクション1bに干渉しないように、第2セクション1bの、機能部品収容部10に対向する部位には開口部11が設けられている。
流路5cは、第2セクション1b内で蛇行して形成され、中空成形品1の側面において該流路5cの両端各開口に挿入されて融着される筒状のインサート7c,7dに連通されている。
インサート7c,7dは、インサート7a,7bと同様、流路5cと反対側の端面において、チューブ挿入口8が形成され、このチューブ挿入口8には外付け用のチューブが挿入されて嵌合されるようになっている。
ここで、インサート7a〜7dについてさらに詳述する。インサート7a〜7dはいずれも同様の構成を有しているため、以下、インサート7aのみについて説明する。
インサート7aは、図5(b)に示すように、チューブ挿入口8側の第1樹脂部材71と、流路5a側であって該第1樹脂部材71と融着される第2樹脂部材72とで構成されている。インサート7aはいわゆる2色成形によって形成されている。第1樹脂部材71と第2樹脂部材72は異なる材料から構成されており、第1樹脂部材71が第1及び第2樹脂シートに対して融着が良好でないのに対し、第2樹脂部材72は第1及び第2樹脂シートに対して融着が良好となるようになっている。第1樹脂部材71は、筒状に形成されており、その内周面には外付け用のチューブ(供給チューブ9a)が先端部の近くまで挿入できるように、該チューブの外径とほぼ等しい内径を有するチューブ挿入口8が形成されている。第1樹脂部材71の内径は第1樹脂部材71の先端部において段差71Aを介して小さくなっている。第1樹脂部材71の内径における段差71Aは、チューブ(供給チューブ9a)を所定位置まで挿入された際のストッパとして機能するようになっている。
第2樹脂部材72は、第1樹脂部材71と同軸に配置される筒状に形成されており、その内径は第1樹脂部材71の先端部(段差71Aから先端まで)側の内径とほぼ等しくなっている。
第1樹脂部材71の先端部には、該先端部の外径よりも小さな外径を有する筒状体71Bが軸方向に延在されて設けられ、この筒状体71Bの外周面に周方向へ延在して突出する第1環状突起73が形成されている。また、筒状体71Bの先端面には、軸方向の周りに環状をなす第2環状突起74が形成されている。
第2樹脂部材72は、第1樹脂部材71の第1環状突起73及び第2環状突起74を被うように成形され、これにより、第1環状突起73及び第2環状突起74は、第1樹脂部材71と第2樹脂部材72との係合部として機能するようになっている。この場合、第1樹脂部材71と第2樹脂部材72とが、それらの材料によって充分な融着が期待できなくても、該係合部によって第1樹脂部材71と第2樹脂部材72との信頼性ある融着を図ることができるようになる。
なお、このように第1樹脂部材71と第2樹脂部材72との間に充分な融着が期待できない場合、これら第1樹脂部材71と第2樹脂部材72の溶解パラメータ(SP値)に大きな差を有することになる。すなわち、2つの成分の溶解パラメータ(SP値)が大きいほど溶解度(融着)が小さくなることが経験的に知られている。
そして、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4と第2樹脂部材72の溶解パラメータ(SP値)の差を1以下とすることによって、第2樹脂部材72と第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4との融着が充分となり、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4に対するインサート7aの融着が信頼性よくできるようになる。また、チューブ(供給チューブ9a)と第1樹脂部材71の溶解パラメータ(SP値)の差を1以下とすることによって、チューブ(供給チューブ9a)を第1樹脂部材71に挿入した際に、チューブ(供給チューブ9a)と第1樹脂部材71との界面が疑似融着され、隙間が生じることを抑制することが可能となる。
このようなことから、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4に対するインサート7aの融着を信頼性よくするために、また、第1樹脂部材71とチューブ(供給チューブ9a)との界面を隙間なく連結させるために、表1に示すように、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4、インサート7aの第1樹脂部材71、第2樹脂部材72のそれぞれの材料を選択することができる。この場合、表1中において、各材料の溶解パラメータ(SP値)を併せ示している。ここで、検討に用いた各材料は、PP(ポリプロピレン樹脂)、PE(ポリエチレン樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、PC(ポリカーボネート樹脂)及びPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)である。
Figure 0006524832
この表1から、チューブ(供給チューブ9a)と第1樹脂部材71の溶解パラメータ(SP値)の差が1以下であり、かつ、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4と第2樹脂部材72の溶解パラメータ(SP値)の差が1以下であることが明らかとなる。
なお、インサート7a〜7dは、たとえば図4に示すように、その貫通孔7Hが第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4の界面に形成される流路5aに連結されるようになっている。
図6〜図9は、上述した第1実施形態に係る中空成形品1の製造方法を示す工程図である。まず、図6を用いて成形装置の概略を示す。
図6に示すように、成形装置80は、押出装置90と、押出装置90の下方に配置された型締装置100とを有する。
押出装置90は、溶融状態の熱可塑性樹脂シートPAを押し出すための押出装置90Aと、溶融状態の熱可塑性樹脂シートPBを押し出すための押出装置90Bとを備えている。ここで、押出装置90Aと押出装置90Bは、同様の構成となっており、押出装置90Aと押出装置90Bの各対応する部材には同一の番号を、そして押出装置90A側の部材には符号Aを、押出装置90B側の部材には符号Bを付して示している。以下、押出装置90Aについて説明する。押出装置90Bも同様の構成・動作を示す。
押出装置90Aは、ホッパー91Aが付設されたシリンダー92Aと、シリンダー92A内に設けられたスクリュー(図示せず)と、スクリューに連結された油圧モータ93Aと、シリンダー92Aと内部が連通したアキュムレータ94Aと、アキュムレータ94A内に設けられたプランジャー95Aとを有し、ホッパー91Aから投入された樹脂ペレットが、シリンダー92A内で油圧モータ93Aによるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ94Aに移送されて一定量貯留され、プランジャー95Aの駆動によりTダイ96Aに向けて溶融樹脂を送り、押出スリット97Aを通して所定長さの連続的な熱可塑性樹脂シートPAが押し出され、間隔を隔てて配置された一対のローラー98Aによって挟圧されながら下方へ向かって送りだされて垂下される。同様に、押出装置90Bからの熱可塑性樹脂シートPBは、熱可塑性樹脂シートPAと平行に近接されて押し出されるようになっている。
型締装置100は、金型101A及び金型101Bによって構成され、熱可塑性樹脂シートPA,PBは、いずれも、水平方向に分割された金型101A,101Bの間に垂下されるようになっている。ここで、金型101Aと金型101Bは、同様の構成となっており、金型101Aと金型101Bの各対応する部材には同一の番号を、そして金型101A側の部材には符号Aを、金型101B側の部材には符号Bを付して示している。以下、金型101Aについて説明する。金型101Bも同様の構成・動作を示す。
金型101Aは、その熱可塑性樹脂シートPA側の面(表面)に、前記第2樹脂シート4の形成すべき形状に合わせたキャビティ102Aが形成され、複数のほぼ等間隔に散在された吸気孔103Aが形成されている。各吸気孔103Aは金型101A内に形成された共通室104Aに連通され、該共通室104Aは図示しないポンプ等によって減圧されるようになっている。また、金型101Aの外周部には型枠105Aが外嵌され、金型101Aに対して相対的に移動可能となっている。
このような構成において、図7に示すように、垂下された熱可塑性樹脂シートPAに金型101Aのキャビティ102Aの面が熱可塑性樹脂シートPAに当接するように図中矢印A方向に移動し、共通室104Aを減圧させ、熱可塑性樹脂シートPAを金型Aのキャビティ102Aの面に密接させることによって、熱可塑性樹脂シートPAは所定形状から形成された第2樹脂シート4として得られるようになる。同様に、熱可塑性樹脂シートPAも金型101Bによって所定形状から形成された第1樹脂シート3として得られるようになる。この場合、型枠105Aは、金型101Bに向かって突出することにより熱可塑性樹脂シートPAに当接するようになっている。
そして、別の工程によって予め形成されたインサート7a〜7dを、たとえば金型101A上の第2樹脂シート4の所定の位置に配置させるようにする。図7では、第2樹脂シート4の周辺部(図1参照)であって、流路の形成領域である半円弧状の凹部内にインサート7a〜7dが配置されるようになる。
インサート7a〜7dは、上述したように、第1樹脂部材71と該第1樹脂部材71と融着される第2樹脂部材72とを含むが(図5(b)参照)、第1樹脂部材71と第2樹脂部材72は、少なくとも第1樹脂部材71において径方向に突出し、第2樹脂部材72によって被われた第1環状突起(係合部)によって係合されているため、それらの融着は信頼性のあるものとなっている。
さらに、図8に示すように、金型101Aを図中矢印A方向へ金型101Bを図中矢印B方向へ移動させることにより、金型101A及び金型101Bによって第2樹脂シート4及び第1樹脂シート3を挟持させるようにする。これにより、インサート7a〜7dは、いずれも、第2樹脂シート4の流路の形成領域である半円弧状の凹部及び第1樹脂シート3の流路の形成領域である半円弧状の凹部の間に挟持されるようになる。この場合、型枠105Aは、金型101Aに対して後退することによって、金型101AA,101Bからはみ出た第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4が互いに接触されないようになっている。
そして、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4に熱を加えることによって、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4が溶着による貼り合わせがなされるとともに、インサート7a〜7dが第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4との間に挟持されて溶着がなされるようになっている。図10は、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4との間に溶着されたインサート7aを示す断面図である。この場合、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4と第2樹脂部材72の溶解パラメータ(SP値)の差が1以下であることから、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4と第2樹脂部材72との溶融が充分になされ、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4に対するインサート7aとの界面からの液体の漏れを回避できるようになる。なお、図10では、インサート7aが第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4の所定の個所に位置付けられるようにインサート7aに挿入された位置決めピン109を示している。
次に、図9に示すように、金型101A及び金型101Bを互いに離間させるように、型枠105A及び型枠105Bとともに金型101Aを図中矢印A’方向へ金型101Bを図中矢印B’方向へ移動させる。これにより、金型101A及び金型101Bから中空成形品1を取り出すことができるようになる。
(インサートの変形例)
ところで、インサート7aについては、以上に説明したような構成に限定されることなく、例えば次のような変形例としてもよい。すなわち、図11に示すように、供給チューブ9aが被われることとなる第1樹脂部材71を薄厚とし、第1樹脂部材71と第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4との間については第2樹脂部材72を延在させることによって充実させるものである。このように形成した場合も、供給チューブ9aと第1樹脂部材71の溶解パラメータ(SP値)の差を1以下、かつ、第1樹脂シート3及び第2樹脂シート4と第2樹脂部材72の溶解パラメータ(SP値)の差を1以下とすることができる。また、この変形例に係るインサーと7aについても、上述したものと同様の製造方法で得ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、インサート7a〜7dの第1樹脂部材71と第2樹脂部材72との係合は、少なくとも、第1樹脂部材71において径方向に突出し、第2樹脂部材72によって被われた第1環状突起73(凸部)によってなされたものとしたものであるが、これに限定されることはなく、第2樹脂部材72において径方向に突出し、第1樹脂部材71によって被われた環状突起(凸部)によってなされたものであってもよいことはいうまでもない。
以上、各実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記各実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 中空成形品
1a 第1セクション
1b 第2セクション
1c 第3セクション
3 第1樹脂シート
4 第2樹脂シート
5a〜5c 流路
6 撹拌促進部
6a 大径部
6b 小径部
7a〜7d インサート
7e 突出筒
8 チューブ挿入口
9a 供給チューブ
9b 排出チューブ
10 機能部品収容部
11 開口部
13 ヒンジ部
71 第1樹脂部材
72 第2樹脂部材
71A 段差
71B 筒状体
73 第1環状突起
74 第2環状突起
80 成形装置
90 押出装置
90A 押出装置
91A ホッパー
92A シリンダー
93A 油圧モータ
100 型締装置
101A 金型
101B 金型
102A キャビティ
103A 吸気孔
104A 共通室
105A 型枠
109 位置決めピン

Claims (3)

  1. 中空成形品であって、
    第1樹脂シートと、
    前記第1樹脂シートに貼り合わされた第2樹脂シートと、
    前記第1樹脂シートと前記第2樹脂シートとの界面に形成され、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートの周辺に開口を有する流路と、
    前記流路の前記開口に挿入されて融着され、外部からチューブが挿入されるチューブ挿入口を有する筒状のインサートと、
    を備え、
    前記インサートは、2色成形によって形成され、前記チューブ挿入口側の第1樹脂部材と、前記チューブ挿入口と反対側であって前記第1樹脂部材と係合部を介して融着される第2樹脂部材とを含み、
    前記係合部が、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの一方において径方向に突出し、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの他方によって被われた凸部によって形成され、
    前記チューブと前記第1樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であり、かつ、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートと前記第2樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であることを特徴とする中空成形品。
  2. 前記凸部が、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの一方から軸方向に延在する筒状体の表面に周方向に沿った環状突起によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空成形品。
  3. 中空成形品の製造方法であって、
    2色成形によって、外部からチューブが挿入されるチューブ挿入口側の第1樹脂部材と、前記チューブ挿入口と反対側であって前記第1樹脂部材と係合部を介して融着される第2樹脂部材とを含む筒状のインサートを形成する工程と、
    金型を用いて、前記インサートを挟持するように配置される第1樹脂シートと第2樹脂シートを、これらの界面に前記インサートと連通される流路を形成して貼り合わせる工程と、
    を備え、
    前記係合部が、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの一方において径方向に突出し、前記第1樹脂部材及び前記第2樹脂部材のうちの他方によって被われた凸部によって形成され、
    前記チューブと前記第1樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であり、かつ、前記第1樹脂シート及び前記第2樹脂シートと前記第2樹脂部材の溶解パラメータの差が1以下であることを特徴とする中空成形品の製造方法。
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