JP6524808B2 - 電子装置 - Google Patents

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本発明は、ケースとカバーを組み付けてなる筐体の内部空間に回路基板とコネクタの一部とが収容され、内部空間がシール材によって防水空間とされるとともに、コネクタの一部がケースの側面開口部から外部に露出される電子装置に関するものである。
ケースとカバーを組み付けてなる筐体の内部空間に回路基板とコネクタの一部とが収容され、内部空間がシール材によって防水空間とされるとともに、コネクタの一部がケースの側面開口部から外部に露出される電子装置が、たとえば特許文献1に開示されている。コネクタは、主として回路基板の一面側に配置されている。
この電子装置は、ケース(特許文献1ではケース本体)の側面部のひとつに、上面開口部に連なる側面開口部を有している。また、コネクタのハウジングとケースとの間にシール材を介在してなるシール部として、端子の配列方向においてコネクタの両端側に設けられ、回路基板の一面に対して傾斜する一対の傾斜シール部と、配列方向に延設されて一対の傾斜シール部の一端同士を連結する連結シール部と、を有している。
上記シール部は、側面部における側面開口部を規定する壁面とハウジングとの間に形成されている。一対の傾斜シール部は、上面開口部側からケースの底面部側に近づくほど傾斜シール部間の距離が狭くなるように、配列方向に傾斜している。換言すれば、側面開口部を規定する壁面のうち、一対の傾斜シール部を形成する一対の側壁面(特許文献1では内側面部)が、上面開口部側からケースの底面部側に近づくほど側壁面間の距離が狭くなるように、配列方向に傾斜している。
特開2001−85858号公報
ところで、電子装置の体格小型化の要求がある。そこで、回路基板の一面に対する傾斜シール部の傾斜角、すなわち一面に対する側壁面の傾斜角を、直角に近づけることで、配列方向の体格を小型化する構成が考えられる。しかしながら、傾斜角を直角に近づけるほど、ケースにコネクタを組み付ける際に、側壁面に塗布されたシール材のうち、上面開口部付近のシール材が下方に引き込まれやすくなる。このため、上面開口部付近でシール材が不足し、カバーを組み付ける際に空隙(エア残りの空間)が生じる虞がある。空隙が生じると、十分な防水性を確保することができなくなり、電子装置の耐久性が低下してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、配列方向において体格を小型化しつつ、防水性を確保できる電子装置を提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示された発明のひとつは、回路基板(12)と、
ハウジング(40)と、ハウジングに保持され、回路基板の厚み方向に直交する一方向に配列された複数の端子(41)と、を有し、主として回路基板の一面(12a)側に配置されたコネクタ(13)と、
コネクタの一部を外部に露出させ、コネクタの残りの部分と回路基板とを内部空間に収容する筐体(11)と、
筐体の内部空間を防水空間とするシール材(14)と、を備え、
筐体が、一面に対向する底面部(22)と、底面部から延設された側面部(23)と、回路基板を収容するために形成された上面開口部(24)と、コネクタの一部を外部に露出させるために、側面部のひとつである第1側面部(23a)に形成されて上面開口部に連なる側面開口部(25)と、を有するケース(20)と、上面開口部を塞ぐように配置され、ケースとともに内部空間を形成するカバー(21)と、を有し、
ケースとハウジングとの間にシール材を介在してなるシール部(16)として、コネクタにおける端子の配列方向の両端側に設けられ、一面に対して傾斜する一対の傾斜シール部(16a)と、配列方向に延設されて一対の傾斜シール部の一端同士を連結する連結シール部(16b)と、を有する電子装置であって、
第1側面部の内面(37)は、少なくとも側面開口部の周辺を含んで設けられ、上面開口部側から底面部側に近づくほど、厚み方向及び配列方向に直交する奥行方向において奥側に位置するケース傾斜面(37a)を有し、
ハウジングは、端子を保持する本体部(43)と、本体部から延設され、内部空間に配置されるとともに、ケースの内面に対向する対向面(47)として、ケース傾斜面に対応して傾斜したハウジング傾斜面(47a)を含む延設部(44)と、を有し、
第1側面部の内面におけるケース傾斜面に、シール材が配置される溝部(38)が形成されており、
一対の傾斜シール部が、ケース傾斜面とハウジング傾斜面との間にシール材を介在してなり、
第1側面部の内面は、配列方向における側面開口部の両側において、ケース傾斜面における上面開口部側の端部から、奥行方向の手前側に向けて延びる一対の延設面(37b)をさらに有し、
延設部の対向面は、ハウジング傾斜面から延び、延設面に対向する一対の上面(47c)をさらに有し、
シール部として、延設面と上面との間にシール材を介在してなる延設シール部(16c)をさらに有することを特徴とする。
これによれば、従来のように側面開口部を規定する壁面とハウジングとの間に一対の傾斜シール部が形成されるのではなく、第1側面部の内面とハウジングの対向面との間に一対の傾斜シール部が形成される。また、傾斜シール部を形成する第1側面部の内面、すなわちケース傾斜面は、上面開口部側から底面部側に近づくほど奥行方向において奥側に位置するように傾斜している。
このため、一面に対する傾斜シール部の傾斜角、すなわちケース傾斜面の傾斜角を、コネクタを組み付ける際にシール材が下方に引き込まれにくい比較的緩やかな角度としても、配列方向の体格に影響がない。したがって、配列方向において体格を小型化しつつ、防水性を確保することができる。
第1実施形態に係る電子装置をカバー側から見た斜視図である。 電子装置をケース側から見た斜視図である。 電子装置の分解斜視図である。 電子装置のうち、コネクタ周辺の平面図である。 図4のV-V線に沿う断面図である。 図4のVI-VI線に沿う断面のうち、カバー側のコネクタシール部周辺を示す図である。 コネクタを外部接続側から見た斜視図である。 コネクタを基板接続側から見た斜視図である。 回路基板をケースに組み付けた状態を示す、コネクタ周辺の斜視図である。 ケースにおける側面開口部周辺を示す斜視図である。 図4のXI-XI線に沿う断面図である。 図10に一点鎖線で示す領域XIIを拡大した図である。 図4のXIII-XIII線に沿う断面のうち、ケース側のコネクタシール部周辺を示す図である。 図4のXIV-XIV線に沿う断面図である。 ケース斜面部へのシール材の塗布を示す図である。 回路基板の組み付け後において、シール材の塗布を示す図である。 比較例において、ケースに回路基板を組み付けた状態を示す断面図である。 図17に一点鎖線で示す領域XVIIIを拡大した図である。 図17に示す比較例において、カバーを組み付けた状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る電子装置を示す斜視図である。 第3実施形態に係る電子装置を示す斜視図である。 保護キャップを取り付ける前の状態を示す斜視図である。 第4実施形態に係る電子装置において、コネクタの構成を示す斜視図である。 電子装置を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。回路基板の厚み方向をZ方向、Z方向に直交する一方向であって端子の配列方向をX方向と示す。また、Z方向及びX方向の両方向に直交する奥行方向をY方向と示す。特に断りのない限り、XY平面に沿う形状を平面形状とする。
(第1実施形態)
本実施形態では、防水構造の電子装置として、車両のエンジンECU(Electric Control Unit)として用いられる電子制御装置の例を示す。
先ず、図1〜図9に基づき、電子装置の概略構成について説明する。なお、図1、図3、及び図7においては、便宜上、コネクタ13を構成する端子41のうち、ハウジング40から外部に突出する部分を省略している。図3では、便宜上、シール材14を省略している。図6では、便宜上、端子41を省略して図示している。
図1〜図9に示すように、電子装置10は、筐体11と、回路基板12と、コネクタ13と、シール材14と、を備えている。
筐体11は、アルミニウム、鉄等の金属材料や、樹脂材料を用いて形成されている。本実施形態では、金属材料を用いて形成されている。筐体11は、その内部にコネクタ13の一部や回路基板12を収容して、これらを保護する。筐体11は、Z方向に分割された2つの部材、具体的には、図1〜図3に示すように、ケース20と、カバー21と、を有している。Z方向においてケース20とカバー21を組み付けることで、筐体11が構成される。
ケース20は、図3に示すように上面が開口する箱状をなしている。具体的には、ケース20は、底面部22と、側面部23と、上面開口部24と、側面開口部25と、を有している。底面部22は、箱状のケース20の底をなす部分である。本実施形態では、底面部22が、回路基板12の平面形状に対応して平面略矩形状をなしている。また、底面部22は、図2及び図3に示すように、第1底面部22aと、第1底面部22aよりもZ方向に深い第2底面部22bと、を有している。第2底面部22bは、コネクタ13の一部を収容するために、側面開口部25の近傍に設けられている。
側面開口部25は、複数の側面部23のうちの1つである第1側面部23aに形成されている。側面開口部25は、上面開口部24に連なっている。側面開口部25は、コネクタ13の一部を、筐体11の外部に露出可能に設けられている。
側面開口部25は、X方向において、第1側面部23aにおけるX方向の中央領域に設けられており、その深さは、第2底面部22bよりも若干浅いものとなっている。すなわち、側面開口部25の底面部22側にも、第1側面部23aが存在している。このため、第1側面部23aは、側面開口部25を規定する壁面26として、一対の側壁面26aと、側壁面26aを底面部22側の一端同士で連結する底壁面26bと、を有している。
側面部23は、底面部22側の一端と反対の他端にフランジ部27を有している。フランジ部27は、Z方向に直交する方向であって内部空間の外側に向けて突出するように形成されている。フランジ部27は、上面開口部24を取り囲むように形成されている。第1側面部23aにおけるフランジ部27により、側壁面26aの一部が構成されている。
フランジ部27には、図3及び図5に示すように、フランジ部27の上面、すなわちカバー21との対向面に開口する所定深さの溝部28が形成されている。この溝部28には、シール材14が配置される。溝部28は、上面開口部24を取り囲むように形成されている。フランジ部27における溝部28よりも外側の部分には、ケース20とカバー21を組み付けるためのねじ孔29が形成されている。ねじ孔29は、平面略矩形状の底面部22の四隅部に対応して4か所に形成されている。
ケース20における内側の四隅部には、図3に示すように、回路基板12を支持するための台座部30が形成されている。台座部30には、上面(支持面)に開口し、回路基板12をケース20にねじ締結するためのねじ孔30aがそれぞれ形成されている。台座部30の上面は、フランジ部27よりも底面部22側の位置とされている。また、ケース20の底面部22には図示しない通気孔が形成され、この通気孔に、図2に示す呼吸フィルタ31が取り付けられている。呼吸フィルタ31は、筐体11の内部空間と外部とを通気させるためのものであり、水等の液体の通過を阻止し、気体のみを通過させることができる。本実施形態では、第1底面部22aに呼吸フィルタ31が取り付けられている。この呼吸フィルタ31は、たとえば図示しないフィルタ膜、保護キャップ、Oリングなどを有して構成されている。
カバー21は、ケース20の上面開口部24を閉塞するように形成されている。カバー21は、ケース20とともに筐体11の内部空間を形成するように、一面が開口する底の浅い箱状をなしている。また、カバー21は、その周縁の全周にフランジ部32を有している。このフランジ部32も、Z方向に直交する方向であって内部空間の外側に突出するように形成されている。フランジ部32は、その一部がケース20のフランジ部27に対向しており、残りの部分は、コネクタ13のハウジング40に対向している。
フランジ部32には、図5及び図6に示すように、ケース20及びハウジング40との対向面から突出する凸条部33が形成されている。凸条部33の一部は、図5に示すように、ケース20の溝部28に対応して形成され、残りの部分は、図6に示すように、ハウジング40の溝部46に対応して形成されている。また、フランジ部32には、凸条部33よりも外側に、貫通孔34が形成されている。貫通孔34は、ねじ孔29に対応して4か所に形成されている。貫通孔34を通じて、ねじ孔29にねじ35が挿入され、締結されることで、ケース20とカバー21が組み付けられ、筐体11が構成される。
回路基板12は、プリント基板に電子部品が実装されてなる。プリント基板は、樹脂などの電気絶縁性材料を用いて形成された基材に、配線が配置されてなる。そして、電子部品と配線とにより、回路が形成されている。回路基板12は、筐体11の内部空間に収容されている。
回路基板12は、一面12aと、Z方向において一面12aと反対の裏面12bと、を有している。回路基板12(プリント基板)は、平面略矩形状をなしている。コネクタ13は、回路基板12に対し、Y方向の一端側であってX方向の中央付近に配置されている。図3に示すように、コネクタ13は、主として一面12a側に配置されている。回路基板12の四隅部には、回路基板12を筐体11(ケース20)に固定するための貫通孔12cが形成されている。貫通孔12cを通じて、ねじ孔30aにねじ36が挿入され、締結されることで、回路基板12がケース20に組み付けられる。
コネクタ13は、回路基板12に実装されている。コネクタ13は、回路基板12に構成された回路と外部機器とを電気的に中継する。コネクタ13は、樹脂材料を用いて形成されたハウジング40と、導電性材料を用いて形成され、外部機器と回路基板12とを電気的に中継する複数の端子41と、を有している。
端子41は、ハウジング40に保持されている。複数の端子41は、図1、図3、及び図7に示すように、X方向に沿って配列されている。本実施形態では、端子数が多いため、端子41がZ方向に多段に配置されている。また、図3及び図9に示すように、端子41が回路基板12に対して挿入実装されている。しかしながら、表面実装構造も採用することができる。また、図8に示すように、複数の端子41は、整列板42によって整列されている。しかしながら、整列板42を有さない構成を採用することもできる。
ハウジング40は、図7及び図8に示すように、端子41を保持する本体部43と、本体部43から延設されて、筐体11の内部空間に配置される延設部44と、を有している。延設部44については後述する。
本体部43は、筒部43aと、筒部43aを閉塞する閉塞壁43bと、を有している。端子41は、たとえば圧入固定やインサート成形により、閉塞壁43bに保持されている。筒部43aは、Y方向から見て、平面略矩形状をなしている。筒部43aは、端子41のうち、閉塞壁43bから突出し、外部機器と接続される側の部分を保護している。また、筒部43aは、外部機器との嵌合に寄与する。筒部43aの外面には、嵌合用の突起部45が形成されている。
端子41は、略L字状をなしており、外部機器と接続される側の部分及び閉塞壁43bに保持される部分は、Y方向に延びている。一方、回路基板12に接続される側の部分は、閉塞壁43bから突出するとともに、屈曲されてZ方向に延びている。整列板42は、端子41のうち、Z方向に延びる部分に対して設けられている。
ハウジング40の本体部43(筒部43a)には、図6、図8、及び図9に示すように、カバー21との対向面に開口する所定深さの溝部46が形成されている。溝部46は、X方向に沿って形成されている。溝部46は、ハウジング40のうち、本体部43におけるフランジ部32との対向部分に形成されている。溝部46には、シール材14が配置される。
シール材14は、筐体11の内部空間を、例えばエンジンコンパートメントに対して水密に封止して、内部空間に水が侵入するのを防止する機能を果たすものである。すなわち、シール材14は、筐体11の内部空間を防水空間とするものである。シール材14は、ケース20とカバー21との対向部位間、ケース20とハウジング40との対向部位間、カバー21とハウジング40との対向部位間にそれぞれ介在し、シール部を形成する。このようなシール材14としては、例えばシリコン系の湿気硬化型接着材を用いることができる。
シール材14は、ケース20のフランジ部27とカバー21のフランジ部32のうち、互いに対向する部位間に介在する。図5に示すように、上記した対向部位において、溝部28にシール材14が配置され、シール材14に接触するように溝部28内に凸条部33が配置されている。電子装置10は、シール部として、フランジ部27,32間にシール材14を介在してなる筐体シール部15を有している。
また、シール材14は、ケース20とハウジング40のうち、互いに対向する部位間にも介在する。電子装置10は、シール部として、ケース20側のコネクタシール部16を有している。このコネクタシール部16については後述する。
また、シール材14は、カバー21のフランジ部32とハウジング40のうち、互いに対向する部位間にも介在する。図6に示すように、上記した対向部位において、溝部46にシール材14が配置され、シール材14に接触するように溝部46内に凸条部33が配置されている。電子装置10は、シール部として、フランジ部32とハウジング40との間にシール材14を介在してなるカバー21側のコネクタシール部17を有している。
筐体シール部15とコネクタシール部17は、互いに連結されている。また、筐体シール部15とコネクタシール部17の連結部分に、コネクタシール部16が連結されている。すなわち、シール部の連結部分が三叉構造をなしている。
次に、図7、図8、図10〜図14に基づき、ケース20側のコネクタシール部16について説明する。
図10〜図12に示すように、ケース20は、第1側面部23aの内面37として、少なくとも側面開口部25の周辺を含んで設けられ、上面開口部24側から底面部22側に近づくほど、Y方向において奥側に位置するケース傾斜面37aを有している。ケース傾斜面37aは、一面12aに対する傾斜角θ、換言すればXY平面に対する傾斜角θ、が一定の鋭角とされている。本実施形態では、一例として、傾斜角θが略45度とされている。
ケース傾斜面37aは、内面37のうち、側面開口部25を取り囲む内周縁部を含んでいる。換言すれば、ケース傾斜面37aが、内面37のうち、一対の側壁面26aに隣接する部分と、底壁面26bに隣接する部分を含んでいる。すなわち、ケース傾斜面37aは、側面開口部25に対してX方向の両側だけでなく、Z方向における底面部22側にも位置している。
本実施形態では、ケース傾斜面37aだけでなく、ケース傾斜面37aに対応する第1側面部23aの部分が、図1及び図3に示すように、上面開口部24側から底面部22側に近づくほど、Y方向の奥側に位置するように傾斜している。すなわち、第1側面部23a自体が傾斜している。
さらに、内面37は、X方向における側面開口部25の両側において、ケース傾斜面37aの上面開口部24側の端部から、Y方向の手前側に向けて延びる一対の延設面37bを有している。延設面37bは、XY平面に略平行とされている。また、内面37は、延設面37bのそれぞれから、Z方向において上面開口部24側に延設された一対の端面37cをさらに有している。端面37cは、内面37の上端部分である。端面37cは、図10に示すように、ケース20の溝部28を構成する壁面のうち、外周壁面28aに連なっている。延設面37b及び端面37cは、側面開口部25に隣接して設けられている。
第1側面部23aの内面37のうち、ケース傾斜面37a及び延設面37bには、溝部38が形成されている。溝部38には、シール材14が配置される。本実施形態では、溝部38の一部が内面37に形成されている。第1側面部23aに形成された側面開口部25は、図10に示すように、Y方向から見て平面略矩形状をなしている。一対の延設面37bには、その延設方向であるY方向に沿って溝部38が形成されている。また、ケース傾斜面37aにおける側面開口部25の近傍部分にも、溝部38が形成されている。ケース傾斜面37aの溝部38は、側壁面26aに沿って形成されている。
溝部38の残りの部分は、底面部22(第2底面部22b)の内面39に形成されている。内面39は、ケース20の底面であり、XY平面に略平行な面となっている。内面39のうち、側面開口部25の近傍部位、すなわちケース傾斜面37aとの連結端付近に、溝部38が形成されている。この溝部38は、側面開口部25を跨ぐようにX方向に沿って形成されている。そして、内面39に形成された溝部38の両端に、ケース傾斜面37aの溝部38がそれぞれ連結されている。このように、ケース20の内面37,39に、溝部38が形成されている。溝部38は、側面開口部25を取り囲むように、平面略矩形状をなす側面開口部25の3辺に沿って形成されている。
一方、ハウジング40は、上記したように、筐体11の内部空間に配置される延設部44を有している。延設部44は、図7に示すように、ケース20の内面37,39に対向する対向面47として、ケース傾斜面37aに対応して傾斜したハウジング傾斜面47aを有している。ハウジング傾斜面47aの一面12aに対する傾斜角は、ケース傾斜面37aとほぼ同じ角度となっている。
さらに本実施形態では、対向面47が、ハウジング傾斜面47aにおけるZ方向の一端から延び、底面部22の内面39と対向する下面47bと、ハウジング傾斜面47aの他端から下面47bと反対側に延び、一対の延設面37bに対向する一対の上面47cと、を有している。上面47cは、Z方向において下面47bと同じ側を向いている。
延設部44は、図8に示すように、傾斜部44aと、下板部44bと、上板部44cと、を有している。傾斜部44aは、本体部43における筒部43aの外面から延設されている。傾斜部44aのY方向における一方の面が、ハウジング傾斜面47aとなっている。本実施形態では、傾斜部44aが、一定厚の板状とされている。傾斜部44aは、ケース傾斜面37aに対応して、筒部43aの連続する3つの外面に連結されている。
下板部44bは、一定厚の板状とされている。下板部44bのZ方向における一方の面が、下面47bとなっている。下板部44bは、傾斜部44aのZ方向における一端に連結されている。上板部44cは、一定厚の板状とされている。上板部44cのZ方向における一方の面が、上面47cとなっている。上板部44cは、傾斜部44aの他端に連結されている。図8及び図11に示すように、下板部44bは、傾斜部44aに対してY方向の一方側に延び、上板部44cは、下板部44bと反対側に延びている。
また、上板部44cには、図12に示すように、上面47cと反対の面からZ方向に延びる突起部44dが形成されている。突起部44dは、Y方向において、上板部44cと傾斜部44aとの連結端と、該連結端と反対の端面44eとの間に形成されている。突起部44dは、たとえば上板部44cのY方向の中央付近に形成されている。突起部44dは、図6及び図8に示すように、ハウジング40の溝部46を構成する突起の一方をなしており、X方向に延設されている。
コネクタシール部16は、ケース20の内面37,39と、ハウジング40の延設部44の対向面47との間に、シール材14を介在してなる。コネクタシール部16において、シール材14は、溝部38に配置されている。コネクタシール部16は、図11及び図12に示すように、ケース傾斜面37aとハウジング傾斜面47aとの間にシール材14を介在してなる傾斜シール部16aを有している。この傾斜シール部16aは、一面12aに対して傾斜している。傾斜シール部16aは、コネクタ13におけるX方向の両側に設けられている。すなわち、一対の傾斜シール部16aを有している。本実施形態では、図11に示すように、ケース傾斜面37aとハウジング傾斜面47aとの間のクリアランスがほぼ一定とされている。
コネクタシール部16は、一対の傾斜シール部16aの一端同士を連結する連結シール部16bをさらに有している。本実施形態において、連結シール部16bは、図11に示すように、底面部22の内面39と下面47bとの間にシール材14を介在してなる。連結シール部16bは、X方向に延設されている。本実施形態では、図11に示すように、連結シール部16bを構成する内面39と下面47bとのクリアランスが、その全長においてほぼ一定とされている。なお、図13は、X方向における中央付近の連結シール部16bを示している。換言すれば、底壁面26b近傍の連結シール部16bを示している。図13に示すように、シール材14は、ケース20の溝部38に配置されている。
コネクタシール部16は、図11及び図12に示すように、ケース20の延設面37bと、延設部44の上面47cとの間にシール材14を介在してなる延設シール部16cをさらに有している。延設シール部16cは、一対の傾斜シール部16aにおける連結シール部16bの連結端と反対の端部にそれぞれ連結されている。延設シール部16cは、Y方向に延設されている。本実施形態では、図12に示すように、延設シール部16cを構成する延設面37bと上面47cとのクリアランスが、その全長においてほぼ一定とされている。
図12に示すように、延設部44を構成する上板部44cのY方向の端面44eと、該端面44eに対向するケース20の端面37cとの間には、回路基板12の組み付け状態で所定のクリアランスが確保される。そして、延設シール部16cを構成する際に、多めのシール材14を配置することで、端面44eと端面37cとの間から余剰のシール材14が押し出される。これにより、ケース20側のコネクタシール部16が、カバー21側のコネクタシール部17と連結されている。
なお、上記したように、ハウジング40の溝部46を構成する突起の一方である突起部44dは、上板部44cに形成されてX方向に延設されている。一方、図8及び図9に示すように、溝部46を構成する突起の他方である突起部48は、X方向において突起部44dよりも短い長さを有して設けられている。そして、突起部44dのX方向における中央部分と突起部48が対向し、突起部44dの両端部分は、図12に示すように、ケース20の端面37cとの間で、溝部38を形成している。このように、突起部44dの両端部分は、突起部48と対向しておらず、溝部38が閉じていないため、端面44eと端面37cとの間から、余剰のシール材14が溝部38側に押し出される。
また、図14に示すように、延設部44を構成する上板部44cのX方向の端面44fと、該端面44fに対向するケース20の端面37dとの間には、組み付け状態で所定のクリアランスが確保される。延設面37bは、端面37dを介して溝部28の壁面に連結されている。したがって、延設シール部16cを構成する際に、多めのシール材14を配置することで、端面44fと端面37dとの間から余剰のシール材14が溝部28側に押し出される。同様に、上板部44cから突出する突起部44dは溝部38を構成しており、上面47cは、端面44fを介して、上板部44cの突起部44dが形成された面と連結されている。したがって、延設シール部16cを構成する際に、多めのシール材14を配置することで、端面44fと端面37dとの間から余剰のシール材14が溝部46側に押し出される。これにより、図14に示すように、ケース20側のコネクタシール部16が、カバー21側のコネクタシール部17及び筐体シール部15と連結されている。すなわち、筐体11の内部空間が防水空間となっている。
次に、電子装置10の製造方法について説明する。
先ず、ケース20の溝部28のうち、コネクタシール部16を形成する部分に、シール材14を塗布する。シール材14は、ディスペンサなどを用いて塗布することができる。このシール材14を、第1シール材と称することもできる。本実施形態では、図15に示すように、2回に分けてシール材14を塗布する。図15では、シール材14の塗布の軌跡を、1回目を破線、2回目を一点鎖線で示している。また、1回目の塗布の開始点をS1、終了点をE1とし、2回目の塗布の開始点をS2、終了点をE2としている。
この塗布では、いずれにおいても、底面部22の内面39からケース傾斜面37aを介して、延設面37bへ塗布する。すなわち、鉛直方向において、下方から上方にシール材14を塗布する。これによれば、塗布時において、シール材14の斜面の垂れ下がりを抑制することができる。また、1回目と2回目とで塗布領域が一部重なるように塗布する。
しかしながら、本実施形態に示すように傾斜角θが比較的緩やかな場合には、シール材14が垂れ下がりにくいので、1回の塗布も可能である。この場合、たとえば図15に示すE1を開始点とし、E2を終了点とすればよい。なお、上記したように、延設面37bの溝部38には、シール材14を多めに配置するのが好ましい。
ケース20へのシール材14の塗布後、ケース20に対して、コネクタ13が実装された回路基板12を組み付ける。本実施形態では、上記したように、ねじ36により締結することで、回路基板12をケース20に組み付ける。
組み付け後、図16に示すように、ケース20の溝部28のうち、筐体シール部15を形成する部分と、コネクタ13のハウジング40に形成された溝部46とに、シール材14を塗布する。すなわち、回路基板12を取り囲むように、シール材14を塗布する。本実施形態では、図16に示すように、1回でシール材14を塗布する。図16では、シール材14の塗布の軌跡を破線で示している。このシール材14を第2シール材と称することもできる。
そして、シール材14の塗布後、カバー21をケース20に組み付ける。本実施形態では、上記したように、ねじ35により締結することで、カバー21をケース20に組み付ける。以上により、電子装置10を得ることができる。
次に、上記した電子装置10の効果について説明する。図17〜図19は、比較例(従来構成)を示している。図17〜図19では、各要素の符号を、本実施形態の対応する要素の符号に100を加算したものとしている。
図17に示すように、従来の電子装置では、ケース120側のコネクタシール部116が、側面開口部125を規定する壁面126とコネクタ113のハウジング140との間に、シール材114を介在して形成されている。壁面126を構成する一対の側壁面126aは、Z方向において上面開口部24に近づくほど対向距離が長くなるように傾斜している。すなわち、側面開口部125が平面略台形状をなしている。
このような構成では、本実施形態の傾斜角θに相当する側壁面の傾斜角を直角に近づけることで、端子の配列方向であるX方向の体格を小型化することができる。しかしながら、傾斜角を直角に近づけるほど、ケース120にコネクタ113を組み付ける際に、側壁面126aに塗布されたシール材114のうち、上面開口部付近のシール材114が下方に引き込まれやすくなる。すなわち、傾斜角を直角に近づけるほど、上面開口部付近でシール材114が不足し、カバーを組み付ける際に隙間(エア残りの空間)が生じる虞がある。
図17に示す例では、傾斜角を直角に近い角度(たとえば70度程度)にしており、コネクタ113をZ方向に移動させて側面開口部125に配置する際、ハウジング140が底壁面126b上のシール材114に接触する前に、側壁面126a上のシール材114に接触する。このため、実線矢印で示すように、上面開口部側のシール材114が下方に引き込まれ、図17及び図18に示すように、上面開口部付近でシール材114が不足する。この状態で、図19に示すように、筐体シール部とカバー121側のコネクタシール部に対応するシール材114を塗布し、次いでカバー121を配置すると、空隙AGが生じる。空隙AGが生じると、十分な防水性を確保することができなくなり、電子装置の耐久性が低下してしまう。
コネクタ113の組み付け時に上面開口部付近のシール材114が不足する場合、すなわち空隙AGが生じる場合、コネクタ113の組み付け後に塗布するシール材114を空隙AGの発生箇所で増量し、空隙AGが生じないようにする方法も考えられる。この方法を採用する場合、シール材114の不足の最大量を考慮して塗布しなければならない。しかしながら、シール材114の不足量のばらつきなどにより、増量塗布部分において余剰のシール材114がケース120の外側へはみ出し、組み付け時に設備や作業者の手に付着する虞がある。このため、増量塗布部分においてケース120側を拡大し、はみ出し防止のリブを設けたり、余剰したシール材114を貯留するケース溝を設けるなどの設計的な配慮が必要となる。また、シール部材114の塗布量もばらつく可能性があるため、シール部材114の塗布量の緻密な制御、例えば、塗布ノズルの移動速度の細かい制御が必要となる。
これに対し、本実施形態では、側面開口部25を規定する側壁面26aとハウジング40との間に一対の傾斜シール部16aが形成されるのではなく、第1側面部23aの内面37とハウジング40の対向面47との間に一対の傾斜シール部16aが形成される。また、傾斜シール部16aを形成する第1側面部23aの内面37、すなわちケース傾斜面37aは、上面開口部24側から底面部22側に近づくほどY方向において奥側に位置するように傾斜している。
このため、回路基板12の一面12aに対する傾斜シール部16aの傾斜角、すなわちケース傾斜面37aの傾斜角θを、コネクタ13を組み付ける際にシール材14が下方に引き込まれにくい比較的緩やかな角度とし、これにより防水性を確保しても、端子41の配列方向であるX方向の体格に影響がない。したがって、X方向において体格を小型化しつつ、防水性を確保することができる。
なお、本実施形態では、傾斜角θを略45度とし、Y方向においてコネクタ13に対応するケース20の部分を、傾斜させている。換言すれば、内面37を傾斜面37aとするために、ケース20のY方向の長さを従来よりも長くしていない。したがって、Y方向の体格の増大を抑制することもできる。
さらに本実施形態では、連結シール部16bが、底面部22(第2底面部22b)の内面39と、延設部44の下面47bとの間に、シール材14を介在してなる。これによれば、シール材14を塗布しやすい。また、シール材14の垂れ下がりを防ぐことができる。
また、本実施形態では、コネクタシール部16として、第1側面部23aの内面37における延設面37bと、延設部44における上面47cとの間に、シール材14を介在してなる延設シール部16cを有している。延設面37bは、傾斜面37aに連結されて、Y方向に延設されている。このため、コネクタシール部16を形成するシール材14の端部を、内面37の平坦な部分に設けることができる。これにより、コネクタ13を組み付ける際に、シール材14が下方に引き込まれるのを抑制することができる。たとえば、傾斜角θを90度よりも小さく、45度よりも大きく角度としても、シール材14が下方に引き込まれるのを抑制することができる。すなわち、シール材14が不足して空隙AGが形成されるのを抑制することができる。
なお、ケース傾斜面37aだけでなく、ケース傾斜面37aに対応する第1側面部23aの部分が、上面開口部24側から底面部22側に近づくほど、Y方向の奥側に位置するように傾斜する例を示した。しかしながら、第1側面部23a自体、換言すれば、内面37と反対の外面は傾斜しない構成を採用することもできる。内面37が、傾斜面37aと延設面37bを有していればよい。
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態を参照できる。このため、第1実施形態に示した電子装置10と共通する部分についての説明は省略する。
第2実施形態同様、本実施形態でも、ケース傾斜面37aに対応する第1側面部23aの部分が、上面開口部24側から底面部22側に近づくほど、Y方向の奥側に位置するように傾斜している。すなわち、第1側面部23a自体が傾斜している。これにより、ハウジング40の外面であってZ方向における底面部22側の一面40aのうち、側面開口部25を通じて外部に露出する部分が、従来よりも広くなっている。すなわち、第1側面部23aの傾斜により、一面40aに空いたスペースができている。
本実施形態では、図20に示すように、一面40aのうち、第1側面部23aの傾斜により空いたスペースに、品番や製造ロットなどの製品情報が印字されている。ハウジング40は樹脂製であるため、印字が可能である。図20では、印字された領域を印字領域49として示している。印字の方法としては、レーザ光を照射して印字するレーザ印字や、印刷などを採用することができる。
従来は、筐体11(たとえばケース20)に、製品情報が示されたラベルを貼り付けており、ラベル剥がれの問題があった。これに対し、上記構成によれば、ハウジング40に製品情報を印字するため、ラベル剥がれの問題が生じない。また、ラベルを不要とすることもできる。
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態を参照できる。このため、第1実施形態に示した電子装置10と共通する部分についての説明は省略する。
第1実施形態同様、本実施形態でも、第1側面部23aの傾斜により、ハウジング40の一面40aに空いたスペースができている。本実施形態では、図21に示すように、一面40aの空いたスペースに、呼吸フィルタ31が取り付けられている。
ハウジング40は、図22に示すように、一面40aの空いたスペースに開口する通気孔50を有している。通気孔50は、筒部43aにおいて、閉塞壁43bよりも内側(Y方向における奥側)の部分に形成されており、内部空間に連通している。そして、防水性及び通気性を備えるフィルタ膜31aが、通気孔50を塞ぐように、樹脂製のハウジング40に溶着されている。また、図21に示すように、フィルタ膜31aを保護するように保護キャップ31bが取り付けられている。
従来は、たとえば金属製の筐体にスナップフィット構造で呼吸フィルタを取り付け、Oリングによりシールをしていた。これに対し、上記構成によれば、フィルタ膜31aをハウジング40に溶着するため、Oリングを不要とすることができる。また、スナップフィット構造も不要にできる。さらには、溶着により、呼吸フィルタ31の耐水性も向上することができる。
(第4実施形態)
本実施形態は、第1実施形態を参照できる。このため、第1実施形態に示した電子装置10と共通する部分についての説明は省略する。
本実施形態でも、第1側面部23aの傾斜により、ハウジング40の一面40aに空いたスペースができており、第3実施形態同様、ハウジング40が、図23に示すように、一面40aの空いたスペースに開口する通気孔50を有している。そして、防水性及び通気性を備えるシート状の呼吸フィルタ51が、通気孔50を塞ぐように、一面40aに貼り付けられている。この呼吸フィルタ51は、シールフィルタとも称される。図23では、呼吸フィルタ51の貼り付け前の状態を示している。
さらに本実施形態では、ハウジング40が、一面40aに突出するリブ52を有している。このリブ52は、一面40aに貼り付けられた呼吸フィルタ51の周りに位置するように形成されている。図23では、X方向において、呼吸フィルタ51を挟むように、一対のリブ52が形成されている。一対のリブ52は、それぞれY方向に延設されている。
また、ケース20は、図24に示すように、呼吸フィルタ51を覆うように延設され、Z方向において呼吸フィルタ51と離間して配置された庇部53を有している。この庇部53は、底面部22(第2底面部22b)からY方向であって、コネクタ13の外部接続側に延設されている。また、庇部53は、Z方向からの投影視において、呼吸フィルタ51を覆うとともに、一対のリブ52も覆うように設けられている。
これによれば、シート状の呼吸フィルタ51を採用するため、呼吸フィルタ51の構成を簡素化できる。また、庇部53によって覆うため、呼吸フィルタ51の耐水性を確保することができる。たとえば、高圧洗車による呼吸フィルタ51の剥がれを抑制することができる。部品点数を増加することなく、耐水性を確保することができる。
また、リブ52を設けることで、庇部53とハウジング40との隙間が狭くなり、これにより耐水性を高めることができる。本実施形態では、X方向において呼吸フィルタ51を間に挟むように一対のリブ52を設けているため、たとえばX方向からの高圧水が呼吸フィルタ51に当たるのをリブ52によって防ぐことができる。なお、図24に示すように、ハウジング40の一面40aは段差形状をなしており、庇部53は段差付近まで延設されている。このため、Y方向からの高圧水が呼吸フィルタ51に当たるのを防ぐことができる。
なお、本実施形態では、ハウジング40がリブ52を有する例を示したが、リブ52を有さない構成を採用することもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
電子装置10としてエンジンECUの例を示したが、これに限定されるものではない。さらに、電子制御装置に限定されるものではない。ケース20とカバー21を組み付けてなる筐体11の内部空間に回路基板12とコネクタ13の一部とが収容され、内部空間がシール材14によって防水空間とされるとともに、コネクタ13の一部がケース20の側面開口部25から外部に露出される電子装置10であればよい。
ケース20側のコネクタシール部16の一部である連結シール部16bが、ケース20の底面部22の内面39と、ハウジング40の延設部44における下面47bとの間に、シール材14を介在してなる例を示した。しかしながら、ケース傾斜面37aとハウジング傾斜面47aとの間にシール材14を介在して、連結シール部16bが形成されてもよい。内面39と下面47bとの間、及び、ケース傾斜面37aとハウジング傾斜面47aとの間の両方にシール材14が介在して、連結シール部16bが形成されてもよい。
コネクタシール部16を形成する延設部44の対向面47に、溝部38に対応して凸条部を設けてもよい。
ケース20が溝部28,38を有し、ハウジング40が溝部46を有する例を示したが、溝部を有さない構成としてもよい。同じく、カバー21が凸条部33を有さない構成としてもよい。
コネクタシール部16は、少なくとも一対の傾斜シール部16aと連結シール部16bを有せばよい。すなわち、延設シール部16cを有さない構成も採用できる。この場合、内面37として、延設面37bは不要となる。
10…電子装置、11…筐体、12…回路基板、12a…一面、12b…裏面、12c…貫通孔、13…コネクタ、14…シール材、15…筐体シール部、16…コネクタシール部、16a…傾斜シール部、16b…連結シール部、16c…延設シール部、17…コネクタシール部、20…ケース、21…カバー、22…底面部、22a…第1底面部、22b…第2底面部、23…側面部、23a…第1側面部、24…上面開口部、25…側面開口部、26…壁面、26a…側壁面、26b…底壁面、27,32…フランジ部、28…溝部、29…ねじ孔、30…台座部、30a…ねじ孔、31,51…呼吸フィルタ、31a…フィルタ膜、31b…保護キャップ、33…凸条部、34…貫通孔、35,36…ねじ、37,39…内面、37a…ケース傾斜面、37b…延設面、37c,37d…端面、38…溝部、40…ハウジング、40a…一面、41…端子、42…整列板、43…本体部、43a…筒部、43b…閉塞壁、44…延設部、44a…傾斜部、44b…下板部、44c…上板部、44d…突起部、44e,44f…端面、45…突起部、46…溝部、47…対向面、47a…ハウジング傾斜面、47b…下面、47c…上面、48…突起部、49…印字領域、50…通気孔、52…リブ、53…庇部

Claims (7)

  1. 回路基板(12)と、
    ハウジング(40)と、前記ハウジングに保持され、前記回路基板の厚み方向に直交する一方向に配列された複数の端子(41)と、を有し、主として前記回路基板の一面(12a)側に配置されたコネクタ(13)と、
    前記コネクタの一部を外部に露出させ、前記コネクタの残りの部分と前記回路基板とを内部空間に収容する筐体(11)と、
    前記筐体の内部空間を防水空間とするシール材(14)と、を備え、
    前記筐体が、前記一面に対向する底面部(22)と、前記底面部から延設された側面部(23)と、前記回路基板を収容するために形成された上面開口部(24)と、前記コネクタの一部を外部に露出させるために、前記側面部のひとつである第1側面部(23a)に形成されて前記上面開口部に連なる側面開口部(25)と、を有するケース(20)と、前記上面開口部を塞ぐように配置され、前記ケースとともに前記内部空間を形成するカバー(21)と、を有し、
    前記ケースと前記ハウジングとの間に前記シール材を介在してなるシール部(16)として、前記コネクタにおける前記端子の配列方向の両端側に設けられ、前記一面に対して傾斜する一対の傾斜シール部(16a)と、前記配列方向に延設されて前記一対の傾斜シール部の一端同士を連結する連結シール部(16b)と、を有する電子装置であって、
    前記第1側面部の内面(37)は、少なくとも前記側面開口部の周辺を含んで設けられ、前記上面開口部側から前記底面部側に近づくほど、前記厚み方向及び前記配列方向に直交する奥行方向において奥側に位置するケース傾斜面(37a)を有し、
    前記ハウジングは、前記端子を保持する本体部(43)と、前記本体部から延設され、前記内部空間に配置されるとともに、前記ケースの内面に対向する対向面(47)として、前記ケース傾斜面に対応して傾斜したハウジング傾斜面(47a)を含む延設部(44)と、を有し、
    前記第1側面部の内面における前記ケース傾斜面に、前記シール材が配置される溝部(38)が形成されており、
    前記一対の傾斜シール部が、前記ケース傾斜面と前記ハウジング傾斜面との間に前記シール材を介在してなり、
    前記第1側面部の内面は、前記配列方向における前記側面開口部の両側において、前記ケース傾斜面における前記上面開口部側の端部から、前記奥行方向の手前側に向けて延びる一対の延設面(37b)をさらに有し、
    前記延設部の対向面は、前記ハウジング傾斜面から延び、前記延設面に対向する一対の上面(47c)をさらに有し、
    前記シール部として、前記延設面と前記上面との間に前記シール材を介在してなる延設シール部(16c)をさらに有することを特徴とする電子装置。
  2. 前記延設部の対向面は、前記ハウジング傾斜面から延び、前記底面部の内面と対向する下面(47b)をさらに有し、
    前記連結シール部は、前記底面部の内面と前記下面との間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記第1側面部のうち、前記ケース傾斜面に対応する部分が、前記上面開口部側から前記底面部側に近づくほど、前記奥行方向において奥側に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記ハウジングの外面であって前記厚み方向における前記底面部側の一面(40a)のうち、前記側面開口部を通じて外部に露出する部分であって前記第1側面部の傾斜により空いたスペースに、製品情報が印字されていることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記ハウジングが、前記ハウジングの外面であって前記厚み方向における前記底面部側の一面(40a)のうち、前記側面開口部を通じて外部に露出する部分であって前記第1側面部の傾斜により空いたスペースに開口する通気孔(50)を有し、
    防水性及び通気性を備え、前記通気孔を塞ぐように前記一面に溶着されたフィルタ膜(31a)と、前記フィルタ膜を保護するように配置された保護キャップ(31b)と、を有する呼吸フィルタ(31)をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  6. 前記ハウジングが、前記ハウジングの外面であって前記厚み方向における前記底面部側の一面(40a)のうち、前記側面開口部を通じて外部に露出する部分であって前記第1側面部の傾斜により空いたスペースに開口する通気孔(50)を有し、
    防水性及び通気性を備え、前記通気孔を塞ぐように前記一面に貼り付けられたシート状の呼吸フィルタ(51)をさらに備え、
    前記ケースは、前記呼吸フィルタを覆うように延設され、前記厚み方向において前記呼吸フィルタと離間して配置された庇部(53)をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  7. 前記ハウジングは、前記呼吸フィルタの周りに設けられたリブ(52)をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の電子装置。
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