以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、ここでは、複数の画像形成装置と1台の推定装置とが通信回線を介して接続され、該推定装置により各画像形成装置を統括的に管理する推定システムに適用した実施の形態について説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る推定システム300の構成を説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る推定システム300は、複数の画像形成装置10a、10b、・・・と、推定装置310とを備えている。なお、以下では、画像形成装置10a、10b、・・・を区別する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。
各画像形成装置10及び推定装置310は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の予め定められた通信回線11を介して接続されている。そして、各画像形成装置10及び推定装置310は、通信回線11を介して各種データの送受信を相互に行う。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。なお、図2では、錯綜を回避するために、後述するタイミングセンサ57及び重送センサ59(図3参照。)の図示を省略している。
本実施の形態に係る画像形成装置10は、フルカラー画像または白黒画像を形成(印刷)するものであり、図2に示すように、水平方向の一方側(図2における左側)の部分を構成する第1処理部が収容された第1筐体10Aを備えている。また、画像形成装置10は、第1筐体10Aと分割可能に接続され、水平方向の他方側(図2における右側)の部分を構成する第2処理部が収容された第2筐体10Bを備えている。
第2筐体10Bの上部には、コンピュータ等の外部装置から送られてくる画像データに画像処理を施す画像信号処理部13が設けられている。
一方、第1筐体10Aの上部には、トナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kが水平方向に沿って交換可能に設けられている。トナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kには、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーが収容される。
なお、第1特別色及び第2特別色としては、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラック以外の色(透明を含む)から任意の色が適宜選択される。また、以下では、各構成部品について第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の各色を区別する場合は、数字の後にV、W、Y、M、C、Kの何れかの添字を付して説明する。さらに、以下では、各構成部品について第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の各色を区別しない場合は、数字の後のV、W、Y、M、C、Kを省略する。
さらに、トナーカートリッジ14の下側には、各色のトナーに対応する6つの画像形成ユニット16が、各トナーカートリッジ14と対応するように水平方向に沿って設けられている。
各画像形成ユニット16に設けられた露光装置40(40V、40W、40Y、40M、40C、40K)は、前述した画像信号処理部13によって画像処理が施された画像データを画像信号処理部13から受け取る。そして、各露光装置40は、受け取った画像データに応じて変調した光ビームLを後述する像保持体18(18V、18W、18Y、18M、18C、18K)へ照射する。
各画像形成ユニット16は、一方向に回転駆動される像保持体18を備えている。各露光装置40から各像保持体18へ光ビームLが照射されることにより、各像保持体18に静電潜像が形成される。
各像保持体18の周囲には、像保持体18を帯電するコロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器と、露光装置40によって像保持体18に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置と、が設けられている。また、各像保持体18の周囲には、転写後の像保持体18に残留する現像剤を除去するブレードと、転写後の像保持体18に光を照射して除電を行う除電装置と、が設けられている。なお、スコロトロン帯電器、現像装置、ブレード、及び除電装置は、像保持体18の表面と対向して、像保持体18の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
また、各画像形成ユニット16の下側には、転写部32が設けられている。転写部32は、各像保持体18と接触する環状の中間転写ベルト34と、各像保持体18に形成されたトナー画像を中間転写ベルト34に多重転写させる一次転写ロール36と、を含んで構成されている。
中間転写ベルト34は、図示しないモータで駆動される駆動ロール38と、中間転写ベルト34に張力を付与する張力付与ロール41と、後述する二次転写ロール62に対向する対向ロール42と、複数の巻掛ロール44と、に巻き掛けられている。そして、中間転写ベルト34は、駆動ロール38により、一方向(図2における反時計回り方向)に循環移動される。
各一次転写ロール36は、中間転写ベルト34を挟んで各画像形成ユニット16の像保持体18と対向配置されている。また、各一次転写ロール36は、図示しない給電ユニットによって、トナーの極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加される。この構成により、各像保持体18に形成されたトナー画像が中間転写ベルト34に転写される。
中間転写ベルト34を挟んで駆動ロール38の反対側には、ブレードを中間転写ベルト34に接触させて、中間転写ベルト34上の残留トナーや紙粉等を除去する除去装置46が設けられている。
一方、転写部32の下方には、記録媒体の一例としての用紙Pが収容される用紙収容部48が水平方向に沿って2つ設けられている。
各用紙収容部48は、第1筐体10Aから引き出し自在とされている。各用紙収容部48の一端側(図2における右側)の上方には、各用紙収容部48から用紙Pを搬送路60へ送り出す送出ロール52が設けられている。
各用紙収容部48内には、用紙Pが載せられる底板50が設けられている。底板50は、用紙収容部48が第1筐体10Aから引き出されると、後述する制御装置20の指示によって下降する。底板50が下降することで、ユーザが用紙Pを補充する空間が用紙収容部48に形成される。
第1筐体10Aから引き出された用紙収容部48が第1筐体10Aに装着されると、底板50が、制御装置20の指示によって上昇する。底板50が上昇することで、底板50に載せられた最上位の用紙Pと送出ロール52とが当たる。
送出ロール52の用紙Pの搬送方向の下流側(以下、単に「下流側」ともいう。)には、用紙収容部48から重なって送り出された用紙Pを1枚ずつに分離する分離ロール56が設けられている。分離ロール56の下流側には、用紙Pを下流側に搬送する複数の搬送ロール54が設けられている。なお、以下では、送出ロール52、搬送ロール54、及び分離ロール56の各ロールを総称して「駆動部材」という。
用紙収容部48と転写部32との間には、搬送路60が設けられている。搬送路60は、用紙収容部48から送り出された用紙Pを第1折返部60Aで図2における左側に折り返し、さらに、第2折返部60Bで図2における右側に折り返すように、二次転写ロール62と対向ロール42との間の転写位置Tへ延びている。
二次転写ロール62は、給電ユニットによって、トナーの極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加される。この構成により中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像が、二次転写ロール62によって、搬送路60に沿って搬送されてきた用紙Pに二次転写される。
搬送路60の第2折返部60Bへ合流するように、第1筐体10Aの側面から延びる予備経路66が設けられている。第1筐体10Aに隣接して配置される図示しない別の用紙収容部から送り出された用紙Pが予備経路66を通って搬送路60に入り込む。
転写位置Tの下流側には、トナー画像が転写された用紙Pを第2筐体10Bに向けて搬送する複数の搬送ベルト70が第1筐体10Aに設けられ、搬送ベルト70によって搬送された用紙Pを下流側に搬送する搬送ベルト80が第2筐体10Bに設けられている。
複数の搬送ベルト70及び搬送ベルト80のそれぞれは、環状に形成されており、一対の巻掛ロール72に巻き掛けられている。一対の巻掛ロール72は、用紙Pの搬送方向の上流側と下流側とにそれぞれ配置されており、一方が回転駆動することにより、搬送ベルト70(搬送ベルト80)を一方向(図2における時計回り方向)に循環移動させる。
搬送ベルト80の下流側には、用紙Pの表面に転写されたトナー画像を用紙Pに熱と圧力で定着させる定着ユニット82が設けられている。
定着ユニット82は、定着ベルト84と、定着ベルト84に対して下側から接触するように配置された加圧ロール88と、を備えている。定着ベルト84と加圧ロール88との間には、用紙Pを加圧及び加熱してトナー画像を定着させる定着部Nが形成されている。
定着ベルト84は、環状に形成されており、駆動ロール89及び従動ロール90に巻き掛けられている。駆動ロール89は、加圧ロール88に対して上側から対向しており、従動ロール90は、駆動ロール89よりも上側に配置されている。
駆動ロール89及び従動ロール90は、それぞれに、ハロゲンヒータ等の加熱部が内蔵されている。この加熱部により、定着ベルト84が加熱される。
定着ユニット82の下流側には、定着ユニット82から送り出された用紙Pを下流側へ搬送する搬送ベルト108が設けられている。搬送ベルト108は、搬送ベルト70と同様に形成されている。
搬送ベルト108の下流側には、定着ユニット82によって加熱された用紙Pを冷却する冷却ユニット110が設けられている。
冷却ユニット110は、用紙Pの熱を吸収する吸収装置112と、用紙Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114と、を備えている。吸収装置112は、搬送路60に対する一方側(図2における上側)に配置され、押付装置114は、他方側(図2における下側)に配置されている。
吸収装置112は、用紙Pと接触し、用紙Pの熱を吸収する環状の吸収ベルト116を備えている。吸収ベルト116は、吸収ベルト116へ駆動力を伝達する駆動ロール120と、複数の巻掛ロール118と、に巻き掛けられている。
吸収ベルト116の内周側には、吸収ベルト116と面状に接触して吸収ベルト116が吸収した熱を放熱させるアルミニウム材料で形成されたヒートシンク122が設けられている。
さらに、ヒートシンク122から熱を奪い熱気を外部へ排出させるためのファン128が、第2筐体10Bの裏側(図2に示す紙面奥側)に配置されている。
押付装置114は、用紙Pを吸収ベルト116へ押し付けながら用紙Pを搬送する環状の押付ベルト130を備えている。押付ベルト130は、複数の巻掛ロール132に巻き掛けられている。
冷却ユニット110の下流側には、用紙Pを挟んで搬送し、用紙Pの湾曲(カール)を矯正する矯正装置140が設けられている。
矯正装置140の下流側には、用紙Pに定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等を検出するインラインセンサ(登録商標)200が設けられている。
インラインセンサ200の下流側には、片面に画像が形成された用紙Pを第2筐体10Bの側面に取り付けられた排出部196に排出する排出ロール198が設けられている。
一方、用紙Pの両面に画像を形成させる場合は、インラインセンサ200から送出された用紙Pは、インラインセンサ200の下流側に設けられた反転経路194に搬送される。
反転経路194には、搬送路60から分岐する分岐パス194Aと、分岐パス194Aに沿って搬送される用紙Pを第1筐体10A側に向けて搬送する用紙搬送パス194Bと、が設けられている。さらに、反転経路194には、用紙搬送パス194Bに沿って搬送される用紙Pを逆方向に向けて折返してスイッチバック搬送させて表裏を反転させる反転パス194Cが設けられている。
この構成により、反転パス194Cでスイッチバック搬送された用紙Pは、第1筐体10Aに向けて搬送され、さらに、用紙収容部48の上方に設けられた搬送路60に入り込み、転写位置Tへ再度送り込まれる。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置10の画像形成工程について説明する。
画像信号処理部13で画像処理が施された画像データが、各露光装置40に送られる。各露光装置40では、画像データに応じて各光ビームLを出射して、スコロトロン帯電器によって帯電した各像保持体18に露光し、各像保持体18に静電潜像が形成される。
像保持体18に形成された静電潜像は、現像装置によって現像され、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像が形成される。
各画像形成ユニット16V、16W、16Y、16M、16C、16Kの像保持体18に形成された各色のトナー画像は、6つの一次転写ロール36V、36W、36Y、36M、36C、36Kによって中間転写ベルト34に順次多重転写される。
中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像は、二次転写ロール62によって、用紙収容部48から搬送されてきた用紙P上に二次転写される。トナー画像が転写された用紙Pは、搬送ベルト70によって第2筐体10Bの内部に設けられた定着ユニット82に向けて搬送される。
用紙P上の各色のトナー画像が定着ユニット82により加熱及び加圧されることで用紙Pに定着される。さらに、トナー画像が定着された用紙Pは、冷却ユニット110を通過して冷却された後、矯正装置140に送り込まれ、用紙Pに生じた湾曲が矯正される。
湾曲が矯正された用紙Pは、インラインセンサ200によって画像欠陥等が検出された後、排出ロール198によって排出部196に排出される。
一方、用紙Pの画像が形成されていない非画像面(裏面)に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)は、インラインセンサ200を通過した後に、用紙Pが反転経路194で反転される。そして、反転された用紙Pは、用紙収容部48の上方に設けられた搬送路60に送り込まれて、前述した手順で裏面にトナー画像が形成される。
次に、図3を参照して、本実施の形態に係る搬送部210の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、本実施の形態に係る搬送部210は、前述した用紙収容部48、送出ロール52、搬送ロール54、分離ロール56、及び搬送路60を備えている。また、搬送部210は、複数(図3に示す例では、9つ)のタイミングセンサ57及び重送センサ59も備えている。
本実施の形態に係るタイミングセンサ57は、搬送路60に沿って複数設けられている。また、タイミングセンサ57は、搬送路60に沿って隣り合うタイミングセンサ57の間に少なくとも1対の搬送ロール54が位置するように設けられている。そして、タイミングセンサ57は、タイミングセンサ57が設けられた位置に対応する搬送路60上の位置(以下、単に「検知位置」という。)を用紙Pの先端が通過したタイミングを検知する。
具体的には、タイミングセンサ57は、用紙Pの先端が検知位置を通過したタイミングでオン状態となり、用紙Pの後端が検知位置を通過したタイミングでオフ状態となる。なお、本実施の形態に係るタイミングセンサ57としては、一例として、特開2005−206307号公報に記載の透過型又は反射型のセンサ等の従来既知のセンサを適用すればよい。
一方、本実施の形態に係る重送センサ59は、各搬送路60の合流地点の搬送方向の下流側近傍に設けられている。重送センサ59は、用紙Pが複数枚重なって搬送されること(以下、「重送」という。)を検知する。なお、本実施の形態に係る重送センサ59としても、従来既知のセンサを適用すればよい。
次に、図4を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成について説明する。
図4に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、画像形成装置10の全体的な動作を司るCPU(Central Processing Unit)250、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)252を備えている。また、画像形成装置10は、CPU250よる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)254、及びフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部256も備えている。さらに、画像形成装置10は、通信回線11に接続され、該通信回線11に接続された他の外部装置と通信データの送受信を行う通信回線I/F(Interface)部258も備えている。
そして、これらの各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス260を介して互いに接続されている。また、バス260には、搬送部210に設けられた各タイミングセンサ57及び重送センサ59も接続されている。この構成により、CPU250により、バス260を介して、各タイミングセンサ57がオン状態となったタイミング及びオフ状態となったタイミングが検知される。従って、CPU250により、用紙収容部48から給紙が開始された時点を起点として、用紙Pの先端が上記検知位置を通過して各タイミングセンサ57がオン状態となるまでの期間(以下、「第1通過期間」という。)が検出される。また、各タイミングセンサ57は、予め設置位置が固定されているため、CPU250により、検出した第1通過期間が、何れのタイミングセンサ57から得られた情報であるかが特定される。
また、CPU250により、各タイミングセンサ57の状態に応じて、用紙収容部48から用紙Pが給紙されない不良(所謂ミスフィード)及び紙詰まり(所謂ジャム)も検知される。具体的には、これらの不良は、CPU250により、タイミングセンサ57毎に用紙Pが正常に搬送された期間として予め定められた期間の範囲を超えても、各タイミングセンサ57がオン状態とならないことにより検知される。なお、以下では、ミスフィード及びジャムを総称して「搬送停止不良」という。
さらに、CPU250により、バス260を介して、重送センサ59からの出力により重送が検知される。なお、以下では、ミスフィード、ジャム及び重送等の用紙Pの搬送不良を総称して「用紙搬送不良」と言う。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る推定装置310の電気系の要部構成について説明する。
図5に示すように、本実施の形態に係る推定装置310は、推定装置310の全体的な動作を司るCPU350、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM352を備えている。また、推定装置310は、CPU350よる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM354、及びHDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性の記憶部314も備えている。
また、推定装置310は、各種の情報を入力するキーボード356、及び各種の情報を表示するディスプレイ358も備えている。また、推定装置310は、通信回線11に接続され、該通信回線11に接続された他の外部装置と通信データの送受信を行う通信回線I/F部360も備えている。そして、これらの各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス362を介して互いに接続されている。
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10では、上記駆動部材の経年による状態の変化や画像形成時の該駆動部材に対する紙粉や埃の付着等に起因して、用紙搬送不良が発生する場合がある。そして、用紙搬送不良が発生した場合、該駆動部材の交換や清掃等の保守員による保守作業が必要となる場合があり、この場合、保守員が保守作業を行っている間は、画像形成装置10の使用が中断される。そこで、用紙搬送不良の発生を事前に把握し、用紙搬送不良が発生する前に夜間や休日等の画像形成装置10の使用頻度が低い時間帯等に保守作業を行うことができれば、利用者にとっての利便性を向上させる上で好ましい。
このため、本実施の形態に係る推定装置310には、用紙Pの搬送不良に関する搬送不良情報を推定する搬送不良情報推定機能が搭載されている。また、本実施の形態に係る画像形成装置10には、該搬送不良情報推定機能を実現するために必要とされる情報を推定装置310に送信する情報送信機能が搭載されている。
次に、図6を参照して、上記情報送信機能及び搬送不良情報推定機能について説明する。なお、図6は、本実施の形態に係る情報送信機能及び搬送不良情報推定機能を実行するための機能ブロック図である。図6に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、用紙搬送情報取得部220、用紙搬送情報送信部222、及び用紙搬送不良情報取得部224を備えている。
本実施の形態に係る用紙搬送情報取得部220は、情報を取得する期間として予め定められた期間T1(本実施の形態では、一例として1000枚の用紙Pに画像が形成される期間)毎に、予め定められた枚数M1(本実施の形態では、一例として20枚)だけ連続して搬送された用紙Pに関して、タイミングセンサ57毎の第1通過期間を取得する。また、用紙搬送情報取得部220は、外部から入力された画像形成指示に応じて、用紙Pの特性を示す用紙特性情報、及び用紙Pが収容されていた用紙収容部48を識別するための収容部情報も取得する。
なお、本実施の形態では、該用紙特性情報として、普通紙、及びコート紙等の用紙Pの表面の特性に応じた種類を示す情報、及び用紙Pの単位面積当たりの重量を表す坪量[g/m2]を示す情報を適用している。さらに、本実施の形態では、該用紙特性情報として、用紙Pのサイズ(本実施の形態では面積[mm2])を示す情報、及び該用紙Pへの画像形成が、用紙Pに形成された画像の上に再度画像を重ねて形成する追い刷りであるか否かを示す情報も適用している。そして、用紙搬送情報取得部220は、取得した各情報と取得日時とを対応付けてRAM254に記憶する。なお、用紙特性情報として、用紙Pの坪量及びサイズの双方ではなく何れか一方を適用してもよい。また、上記用紙Pのサイズを示す情報として、面積の代わりに、用紙Pの搬送方向の長さ及び用紙Pの搬送方向に交差する交差方向の幅を適用してもよい。
本実施の形態に係る用紙搬送情報送信部222は、用紙搬送情報取得部220によりRAM254に記憶された枚数M1分の取得日時、第1通過期間、用紙特性情報、及び収容部情報を通信回線I/F部258を介して推定装置310に送信する。さらに、これらの情報と共に、用紙搬送情報送信部222は、画像形成装置10の機種を示す機種情報、及び画像形成装置10を個別に識別するための装置ID(Identification)も通信回線I/F部258を介して推定装置310に送信する。なお、本実施の形態に係る用紙搬送情報送信部222は、以上の各情報を、RAM254に枚数M1分の該各情報が記憶されたタイミングや、ジョブ(1回の画像形成指示に応じて実行される処理の単位)の終了のタイミング等に推定装置310に送信する。
本実施の形態に係る用紙搬送不良情報取得部224は、用紙搬送不良が発生した場合、ミスフィード、ジャム、及び重送等の用紙搬送不良の種別を示す情報(以下、「不良種別情報」という。)を取得する。そして、用紙搬送不良情報取得部224は、不良種別情報を取得した日時、不良種別情報、及び用紙搬送不良を検知したセンサを特定する情報(以下、「検知センサ情報」という。)と、前述した機種情報及び装置IDとを通信回線I/F部258を介して推定装置310に送信する。なお、本実施の形態に係る用紙搬送不良情報取得部224は、以上の各情報を取得する毎に推定装置310に送信する。なお、本実施の形態に係る用紙搬送不良情報取得部224は、一例として、ジャムが発生した場合は、検知センサ情報として、ジャムが発生した位置を挟んで搬送路60に沿って隣り合うタイミングセンサ57の組み合わせの搬送方向上流側のタイミングセンサ57を示す情報を送信する。また、以下では、搬送路60に沿って隣り合う2つのタイミングセンサ57の組み合わせを「センサペア」という。
一方、本実施の形態に係る推定装置310は、第1の取得部312、第1の解析部316、第2の解析部317、第2の取得部318、構築部320、推定部322、及び報知部324を備えている。
本実施の形態に係る第1の取得部312は、用紙搬送情報送信部222によって送信された取得日時、第1通過期間、用紙特性情報、収容部情報、機種情報、及び装置IDを通信回線I/F部360を介して取得する。そして、第1の取得部312は、取得したこれらの情報を対応付けて記憶部314に記憶し、かつ第1の解析部316に出力する。図7に、本実施の形態に係る第1の取得部312により記憶部314に記憶される情報(以下、「用紙搬送情報」という。)の一例を模式的に示す。
図7に示すように、本実施の形態に係る用紙搬送情報には、取得日時、装置情報、用紙特性情報、及び第1通過期間が含まれている。また、装置情報には、機種情報、装置ID、及び収容部情報が含まれている。
ここで、取得日時、装置情報、用紙特性情報、及び第1通過期間は、前述した用紙搬送情報送信部222から送信された各情報である。なお、第1通過期間は、タイミングセンサ57毎に用紙搬送情報取得部220により取得された第1通過期間(単位:ms(ミリ秒))を示す情報である。なお、一例として、図7に示す収容部Y1は、図3に示す用紙収容部48Aに対応し、図7に示すセンサS1及びセンサS2は、図3に示すタイミングセンサ57A及びタイミングセンサ57Bに各々対応する。また、図7では、錯綜を回避するために、センサS1及びセンサS2以外については、第1通過期間の記載を省略している。
本実施の形態に係る第1の解析部316は、第1の取得部312から入力された用紙搬送情報に対して解析を行い、該解析によって得られた情報を機種情報毎に記憶部314に記憶する。具体的には、第1の解析部316は、用紙搬送情報に含まれる枚数M1分の第1通過期間から用紙Pの搬送状態の特徴を示す統計量(以下、「搬送状態特徴量」という。)として、各センサ毎に通過期間の平均値及び分散値の平方根(標準偏差)を用紙Pの種類毎に導出する。
本実施の形態に係る第2の解析部317は、第1の取得部312により記憶部314に記憶された用紙搬送情報に対して解析を行う。そして、第2の解析部317は、該解析によって得られた情報を機種情報毎に、該情報の日時と対応する日時の、第1の解析部316により記憶部314に記憶された情報に対応付けて記憶部314に記憶する。具体的には、第2の解析部317は、用紙搬送情報に含まれる用紙Pの種類、坪量、及びサイズを各々示す情報と、追い刷りであるか否かを示す情報と、から用紙Pの利用状況を示す情報(以下、「利用状況情報」という。)を導出する。
より具体的には、第2の解析部317は、利用状況情報として、予め定められたタイミングT2毎に、単位印刷枚数当たりの、用紙搬送情報に含まれる用紙Pの種類、坪量、及びサイズの少なくとも一つが切り替わった回数(以下、「用紙切替頻度」という。)を機種情報毎に導出する。さらに、第2の解析部317は、利用状況情報として、上記タイミングT2毎に、単位印刷枚数当たりの追い刷りを行った枚数(以下、「追い刷り頻度」という。)も機種情報毎に導出する。
なお、本実施の形態では、上記タイミングT2として、用紙搬送情報における各装置IDのレコード数が各々予め定められたレコード数(一例として200件)以上となった毎のタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、上記タイミングT2として、第1の解析部316により解析が行われるタイミングと同じタイミングや、予め定められた期間(一例として1日)毎のタイミング等、他のタイミングを適用してもよい。
図8に、同一機種の画像形成装置10における本実施の形態に係る第1の解析部316及び第2の解析部317により解析されて記憶部314に記憶された情報(以下、「解析情報」という。)の一例を模式的に示す。
図8に示すように、本実施の形態に係る解析情報には、取得日時、用紙特性情報、搬送状態特徴量、及び利用状況情報が含まれる。また、搬送状態特徴量には、タイミングセンサ57毎の第1通過期間の平均値と分散値の平方根、及び搬送路60に沿って隣り合う各タイミングセンサ57の間の用紙Pの通過期間(以下、「第2通過期間」という。)の平均値と分散値の平方根が含まれる。第2通過期間は、各センサペアにおける、搬送方向の下流側に位置するタイミングセンサ57の第1通過期間から搬送方向の上流側に位置するタイミングセンサ57の第1通過期間を減算することにより導出される。
本実施の形態に係る第2の取得部318は、用紙搬送不良情報取得部224によって送信された取得日時、不良種別情報、機種情報、及び装置IDを通信回線I/F部360を介して取得し、これらの情報(以下、「搬送不良蓄積情報」という。)を対応付けて記憶部314に記憶する。図9に、本実施の形態に係る搬送不良蓄積情報の一例を模式的に示す。
図9に示すように、本実施の形態に係る搬送不良蓄積情報には、取得日時、装置情報、不良種別情報、及び検知センサ情報が含まれる。また、装置情報には、機種情報及び装置IDが含まれる。
ここで、取得日時、装置情報、不良種別情報、及び検知センサ情報は、用紙搬送不良情報取得部224から第2の取得部318に送信された情報である。なお、一例として、図9に示す検知センサ情報のS1及びS2は、図3に示すタイミングセンサ57A及びタイミングセンサ57Bに各々対応し、J1は、重送センサ59に対応する。
本実施の形態に係る構築部320は、上記駆動部材による用紙Pの搬送不良に関する搬送不良情報を、機種情報毎で、かつセンサペア毎に推定する推定モデルを構築する。具体的には、第1の取得部312が記憶部314から用紙搬送情報及び解析情報を取得し、構築部320に出力する。また、第2の取得部318が記憶部314から搬送不良蓄積情報を取得し、構築部320に出力する。構築部320は、第1の取得部312によって入力された用紙搬送情報及び解析情報を入力情報とし、第2の取得部318によって入力された搬送不良蓄積情報に応じた搬送不良情報を出力情報として、搬送不良情報を推定する推定モデルを構築して記憶部314に記憶する。
本実施の形態に係る推定部322は、記憶部314に予め記憶された推定モデルを用いて、搬送不良情報の推定対象とする画像形成装置10について第1の取得部312によって取得された用紙搬送情報及び解析情報を入力情報として、搬送不良情報を推定する。
本実施の形態に係る報知部324は、推定部322によって推定された搬送不良情報により示される値が、予め定められた閾値以上である場合に、保守作業が必要である旨を報知する。
ところで、以上のように構成された各構成要素による処理は、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現してもよい。但し、ソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよいことは言うまでもない。なお、上記各構成要素をハードウェア構成により実現する場合の形態例としては、該各構成要素と同様の処理を実行する機能素子を作成して適用する形態が例示される。
以下では、上記各構成要素が、上記プログラムを実行することにより、該各構成要素による処理を実現する場合について説明する。この場合、対応するプログラムを画像形成装置10及び推定装置310に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
次に、図10を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図10は、画像形成装置10により用紙Pに対する画像形成指示が入力される毎にCPU250によって実行される情報送信処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、該プログラムはROM252に予めインストールされている。なお、ここでは、説明を簡易かつ明瞭化するため、画像形成装置10による画像を形成する処理については説明を省略する。
図10のステップS100では、CPU250は、前述したように、各タイミングセンサ57からの出力に基づいて搬送停止不良が発生したか否かを判定する。CPU250は、この判定が肯定判定となった場合はステップS102の処理に移行する。ステップS102では、CPU250は、不良種別情報の取得日時、不良種別情報、及び検知センサ情報と、自機の機種情報及び装置IDとを、通信回線I/F部258を介して推定装置310に送信した後、ステップS104の処理に移行する。一方、上記ステップS100の処理において否定判定となった場合、CPU250は、ステップS102の処理を実行することなく、ステップS104の処理に移行する。
ステップS104では、CPU250は、前述したように、重送センサ59からの出力に基づいて重送が発生したか否かを判定する。CPU250は、この判定が肯定判定となった場合はステップS106の処理に移行する。ステップS106では、CPU250は、不良種別情報の取得日時、不良種別情報、及び検知センサ情報と、自機の機種情報及び装置IDとを、通信回線I/F部258を介して推定装置310に送信した後、ステップS108の処理に移行する。一方、上記ステップS104の処理において否定判定となった場合、CPU250は、ステップS106の処理を実行することなく、ステップS108の処理に移行する。
ステップS108では、CPU250は、第1通過期間を取得するタイミングとして予め定められたタイミングが到来したか否かを判定する。CPU250は、この判定が肯定判定となった場合はステップS110の処理に移行する。なお、本実施の形態では、該タイミングとして、前述したように期間T1毎に連続して搬送された枚数M1分の第1通過期間を取得するタイミングを適用しているがこれに限らない。例えば、上記タイミングとして、用紙搬送不良が検知されたタイミング、予め定められた期間(一例として3時間)毎のタイミング等、他のタイミングを適用してもよい。
ステップS110では、CPU250は、前述したように、タイミングセンサ57毎に第1通過期間を取得し、次のステップS112では、CPU250は、前述したように、用紙特性情報及び収容部情報を取得する。次のステップS114では、CPU250は、上記ステップS110の処理によって取得した第1通過期間と該第1通過期間の取得日時と上記ステップS112の処理によって取得した用紙特性情報及び収容部情報とを対応付けてRAM254に記憶する。
次のステップS116では、CPU250は、RAM254に記憶した情報を送信するタイミングとして予め定められたタイミングが到来したか否かを判定する。CPU250は、この判定が肯定判定となった場合はステップS118の処理に移行する。なお、本実施の形態では、該情報を送信するタイミングとして、RAM254に枚数M1分の情報が記憶されたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、上記情報を送信するタイミングとして、用紙搬送不良が検知されたタイミングや、予め定められた期間(一例として1日)毎のタイミング等、他のタイミングを適用してもよい。
ステップS118では、CPU250は、上記ステップS114の処理によってRAM254に記憶した情報と、自機の機種情報及び装置IDとを、通信回線I/F部258を介して推定装置310に送信する。次のステップS120では、CPU250は、上記ステップS114の処理によってRAM254に記憶した情報をRAM254から削除し、本情報送信処理プログラムを終了する。一方、上記ステップS108又はステップS116の処理において否定判定となった場合、CPU250は、本情報送信処理プログラムを終了する。
次に、図11及び図12を参照して、本実施の形態に係る推定装置310の作用を説明する。なお、図11は、推定装置310の電源がオン状態とされたタイミングで、推定装置310のCPU350によって実行される推定モデル構築処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、図12は、予め定められた期間(一例として1日)毎に、推定装置310のCPU350によって実行される推定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。これらの各プログラムは、ROM352に予めインストールされている。
まず、図11を参照して、推定モデル構築処理プログラムの処理の流れを説明する。
図11のステップS200では、CPU350は、上記情報送信処理プログラムのステップS102、ステップS106、又はステップS118の処理によって送信された情報が受信されるまで待機する。ステップS202では、CPU350は、上記ステップS200の処理によって受信した情報が用紙搬送情報であるか否かを判定し、この判定が肯定判定となった場合はステップS204の処理に移行する。
ステップS204では、CPU350は、受信した用紙搬送情報を記憶部314に記憶する。このステップS204の処理によって、図7に模式的に示したように、用紙搬送情報が記憶部314に記憶される。次のステップS206では、CPU350は、前述したように、上記ステップS200の処理によって受信した用紙搬送情報から搬送状態特徴量を導出する。次のステップS208では、CPU350は、前述したように、上記ステップS206の処理によって導出した搬送状態特徴量を記憶部314に記憶した後、ステップS210の処理に移行する。
ステップS210では、CPU350は、上記タイミングT2が到来したか否かを判定する。CPU350は、この判定が肯定判定となった場合はステップS212の処理に移行する。ステップS212では、CPU350は、前述したように、上記ステップS204の処理によって記憶部314に記憶した用紙搬送情報から利用状況情報を導出する。次のステップS214では、CPU350は、前述したように、上記ステップS212の処理によって導出した利用状況情報を記憶部314に記憶した後、ステップS216の処理に移行する。上記ステップS208及びステップS214の処理によって、図8に模式的に示したように、解析情報が記憶部314に記憶される。
一方、上記ステップS210において否定判定となった場合、CPU350は、ステップS212〜ステップS214の処理を実行することなく、ステップS216の処理に移行する。また、上記ステップS202において否定判定となった場合、CPU350は、ステップS204〜ステップS214の処理を実行することなく、ステップS216の処理に移行する。
ステップS216では、CPU350は、上記ステップS200の処理によって受信した情報が搬送不良蓄積情報であるか否かを判定し、この判定が肯定判定となった場合はステップS218の処理に移行する。ステップS218では、CPU350は、前述したように、上記ステップS200の処理によって受信した搬送不良蓄積情報を記憶部314に記憶した後、ステップS220の処理に移行する。上記ステップS218の処理により、図9に模式的に示したように、搬送不良蓄積情報が記憶部314に記憶される。一方、上記ステップS216において否定判定となった場合、CPU350は、ステップS218の処理を実行することなく、ステップS220の処理に移行する。
ステップS220では、CPU350は、記憶部314に記憶した搬送不良蓄積情報のレコード数が予め定められた閾値(本実施の形態では、一例として30件)以上となったか否かを判定する。CPU350は、この判定が肯定判定となった場合はステップS222の処理に移行する一方、この判定が否定判定となった場合は上記ステップS200の処理に戻る。
ステップS222では、CPU350は、搬送停止不良及び重送の各々について、搬送不良蓄積情報及び用紙搬送情報に基づいて、用紙Pの単位印刷枚数(本実施の形態では、一例として10000枚)当たりの不良の発生件数により示される不良発生レート(不良発生頻度)を導出する。次のステップS224では、CPU350は、記憶部314から用紙搬送情報及び解析情報の各情報を全て読み出し、該各情報を入力情報とし、上記ステップS222の処理によって導出した不良発生レートを出力情報として推定モデルを機種毎かつセンサペア毎に構築する。
ここで、上記推定モデルの構築について詳細に説明する。本実施の形態では、一例として、推定モデルの構築に重回帰分析を用いる。なお、ここでは、錯綜を回避するために、前述したセンサS1及びセンサS2のセンサペアについて推定モデルを構築する場合について説明するが、他のセンサペアについても同様に推定モデルを構築する。
本実施の形態では、重回帰分析の入力情報(説明変数)として、2種類の用紙特性情報(普通紙又はコート紙)毎における第1通過期間及び第2通過期間の各通過期間の搬送状態特徴量(各通過期間の平均値及び分散値の平方根)を適用する。さらに、本実施の形態では、重回帰分析の入力情報として、用紙切替頻度及び追い刷り頻度も適用する。一方、本実施の形態では、重回帰分析の出力情報(目的変数)として、搬送停止不良及び重送の発生レートを各々適用する。そして、CPU350は、これらの入力情報と出力情報とを用いて重回帰分析を行い、重回帰分析係数及び定数項を得る。次の式(1)及び式(2)に、本実施の形態に係る重回帰分析の数式を示す。
Pm(tn):タイミングtnにおける搬送停止不良発生レート
Pd(tn):タイミングtnにおける重送発生レート
a1〜a10:各入力情報に対する搬送停止不良発生レートの推定モデルの重回帰分析係数
b1〜b10:各入力情報に対する重送発生レートの推定モデルの重回帰分析係数
x1(tn)〜x10(tn):タイミングtnにおける各入力情報
c1:搬送停止不良発生レートの推定モデルの定数項
c2:重送発生レートの推定モデルの定数項
なお、本実施の形態では、一例として、x1(tn)〜x4(tn)に、用紙Pの種類が普通紙の搬送状態特徴量(第1通過期間の平均値、第1通過期間の分散値の平方根、第2通過期間の平均値、及び第2通過期間の分散値の平方根)の各々を適用している。また、本実施の形態では、一例として、x5(tn)〜x8(tn)に、用紙Pの種類がコート紙の搬送状態特徴量(第1通過期間の平均値、第1通過期間の分散値の平方根、第2通過期間の平均値、及び第2通過期間の分散値の平方根)の各々を適用している。また、本実施の形態では、一例として、x9(tn)に、用紙切替頻度を適用し、x10(tn)に、追い刷り頻度を適用している。
このように、本実施の形態では、重回帰分析で用いる回帰式として、1次関数を適用しているが、これに限らない。例えば、該回帰式として、2次関数や指数関数等の回帰式を経験則等に応じて適用してもよい。また、上記a1〜a10、b1〜b10の重回帰分析係数は、推定モデルの汎化性を高めるため、AIC(Akaike’s Information Criterion)等の情報量基準を評価指標として、予め定められた数の重回帰分析係数を選択して適用してもよい。
次のステップS226では、CPU350は、上記ステップS224の処理によって導出した重回帰分析係数及び定数項を記憶部314に記憶することにより、推定モデルを記憶(更新)する。次のステップS228では、CPU350は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、この判定が否定判定となった場合は、上記ステップS200の処理に戻る一方、この判定が肯定判定となった場合は、本推定モデル構築処理を終了する。なお、本実施の形態では、上記ステップS228の処理において適用する終了タイミングとして、推定装置310の電源スイッチがオフ状態とされたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、該終了タイミングとして、ユーザにより、キーボード356等を介して本推定モデル構築処理プログラムの終了を指示する指示入力が行われたタイミング等、他のタイミングを適用してもよいことは言うまでもない。
次に、図12を参照して、上記推定モデル構築処理プログラムによって構築された推定モデルを用いて搬送不良情報を推定する推定処理プログラムの処理の流れについて説明する。
図12のステップS300では、CPU350は、記憶部314に記憶された用紙搬送情報のうち、搬送不良情報の推定を行っていない最新の用紙搬送情報を読み出す。次のステップS302では、CPU350は、記憶部314に記憶された、上記ステップS300の処理によって読み出した用紙搬送情報に対応する解析情報を読み出す。次のステップS304では、CPU350は、記憶部314に記憶された搬送停止不良発生レートを推定する推定モデルを用いて、上記ステップS300の処理によって読み出した各情報、及び上記ステップS302の処理によって読み出した各情報を入力情報として、装置毎かつセンサペア毎に搬送停止不良発生レートを導出する。次のステップS306では、CPU350は、記憶部314に記憶された重送発生レートを推定する推定モデルを用いて、上記ステップS300の処理によって読み出した各情報、及び上記ステップS302の処理によって読み出した各情報を入力情報として、装置毎かつセンサペア毎に重送発生レートを導出する。
次のステップS308では、CPU350は、上記ステップS304の処理によって導出した搬送停止不良発生レート、及び上記ステップS306の処理によって導出した重送発生レートの少なくとも1つが予め定められた閾値以上となったか否かを判定する。CPU350は、この判定が肯定判定となった場合はステップS310の処理に移行する。なお、上記ステップS308の処理で用いる閾値は、搬送停止不良発生レートと重送発生レートとで異なる値としてもよいし、同じ値としてもよい。また、該閾値は、要求される搬送不良への対策の即時性に応じて設定してもよいし、ユーザによりキーボード356等を介して入力されることにより設定してもよい。
次のステップS310では、CPU350は、搬送停止不良発生レート及び重送発生レートの少なくとも1つが閾値以上となったことを報知する搬送不良発生レート表示画面をディスプレイ358に表示する。図13に本実施の形態に係る搬送不良発生レート表示画面の一例を示す。図13に示すように、本実施の形態に係る搬送不良発生レート表示画面では、報知を行った日時、報知の対象とされる画像形成装置10の装置ID、及び保守作業の対象とするロールのロールIDが示される。さらに、図13に示すように、本実施の形態に係る搬送不良発生レート表示画面では、予め用意された文字列と推定値とを用いて推定結果も示される。なお、保守作業の対象とするロールのロールIDは、推定値が上記閾値以上となった推定モデルに対応するセンサペアの間に位置する上記駆動部材を個別に識別するための情報を示している。また、ユーザは、搬送不良発生レート表示画面の表示を終了する場合、該搬送不良発生レート表示画面の下部に表示されている終了ボタンをキーボード356等により指定する。
一方、上記ステップS308において否定判定となった場合、CPU350は、ステップS310の処理を実行することなく、本推定処理プログラムを終了する。
以上説明した推定処理プログラムの実行により得られた推定値の一例を図14A、図14B、図15A、図15Bに示す。図14Aは、重送発生レートの推定値の時系列のデータを示すグラフであり、図14Bは、搬送停止不良発生レートの推定値の時系列のデータを示すグラフである。ここで、図14A及び図14Bともに、縦軸は推定値を示し、横軸は推定処理プログラムが実行された日時を示している。
一方、図15Aは、重送発生レートの推定値と実績値との関係を示す散布図であり、図15Bは、搬送停止不良発生レートの推定値と実績値との関係を示す散布図である。ここで、図15A及び図15Bともに、縦軸が推定値を示し、横軸が実績値を示している。なお、図15A及び図15Bでは、原点(0、0)を通り、傾きが1の直線L1に各推定値が近いほど推定の精度が高いことを示している。従って、図15A及び図15Bの何れも、推定値と実績値との相関が比較的高いことを示している。
なお、図14A及び図15Aは、入力情報として、普通紙の第2通過期間の分散値、コート紙の第2通過期間の分散値、普通紙の第1通過期間の平均値、コート紙の第1通過期間の平均値、及び用紙切替頻度を適用した場合の推定値について示している。また、図14B及び図15Bは、入力情報として、普通紙の第1通過期間の平均値、コート紙の第2通過期間の分散値、コート紙の第2通過期間の平均値、普通紙の第2通過期間の分散値、及び追い刷り頻度を適用した場合の推定値について示している。
以上、実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施の形態では、推定モデルの構築に用いる手法として、重回帰分析を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、該推定モデルの構築に用いる手法として、ニューラルネットワーク等の他の機械学習の手法を適用する形態としてもよい。また、ユーザにより重回帰分析係数及び定数項を調整可能としてもよい。
また、上記実施の形態では、搬送停止不良発生レートを推定する推定モデルと、重送発生レートを推定する推定モデルとを同じタイミングで構築する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、これらの推定モデルを異なるタイミングで構築する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、用紙Pの特性(種類)毎に推定モデルを分けずに構築する場合について説明したが、推定モデルを用紙Pの特性毎に分けて構築する形態もよい。この場合、用紙Pの特性毎に説明変数と目的変数を分類し、上記実施の形態と同様に、重回帰分析を用いて推定モデルを各々構築する形態が例示される。また、搬送停止不良及び重送の何れかが発生するレートである搬送不良発生レートが導出されるように推定モデルを構築する形態としてもよい。
また、上記実施の形態で示した入力情報の数は、上記実施の形態で示した数に限定されるものではなく、要求される推定精度や推定システム300の処理性能等に応じて適宜変更する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、第1の取得部312により用紙搬送情報が取得される毎に第1の解析部316により解析を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、予め定められた期間(一例として1日)毎に第1の解析部316により解析を行う形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、用紙搬送情報を推定装置310の記憶部314に記憶し、推定装置310で用紙搬送情報から搬送状態特徴量を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、これらの処理を各画像形成装置10で行う形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、用紙搬送情報を推定装置310の記憶部314に記憶し、推定装置310で用紙搬送情報から利用状況情報を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、利用状況情報は用紙搬送情報とは別に取得する形態としてもよい。この場合、例えば、画像形成装置10は、用紙Pの種類、坪量、及びサイズの少なくとも一つが切り替わった日時を記憶部256に記録する。そして、画像形成装置10は、期間T1毎に、用紙切替頻度を導出し、導出した日時、機種情報、及び装置IDと共に推定装置310に送信する。一方、推定装置310は画像形成装置10から受信した用紙切替頻度を、受信した機種情報に対応する解析情報における、受信した日時に対応する搬送状態特徴量のレコードに対応付けて記憶する形態が例示される。なお、ここでは、利用状況情報として、用紙切替頻度を適用した場合について説明したが、追い刷り頻度を適用した場合についても同様であることは言うまでもない。
また、上記実施の形態では、特に言及しなかったが、用紙切替頻度を導出する場合に、用紙Pの坪量に応じた重み値を設定して重み付けを行って用紙切替頻度を導出する形態としてもよい。この場合、例えば、標準的な用紙Pの坪量の下限値として第1閾値(一例として80[g/m2])を予め定め、標準的な用紙Pの坪量の上限値として第1閾値より大きい第2閾値(一例として200[g/m2])を予め定める。そして、坪量が第1閾値以下の用紙Pに切り替わった回数、及び坪量が第2閾値以上の用紙Pに切り替わった回数の少なくとも一方に重み値を設定して重み付けを行う形態が例示される。
具体的には、例えば、用紙Pの坪量が70[g/m2]から100[g/m2]に切り替わった場合は、切り替わった回数を1回として数える。一方、例えば、用紙Pの坪量が100[g/m2]から70[g/m2]に切り替わった場合は、切り替わった回数を1.5回として数えて、用紙切替頻度を導出する形態が例示される。また、この形態例において、用紙Pの坪量が小さくなるほど重み値を大きく設定する形態としてもよいし、用紙Pの坪量が大きくなるほど重み値を大きく設定する形態としてもよい。また、上記第1閾値及び第2閾値は、過去の印刷実績や用紙搬送不良の発生頻度の実績に基づいて設定してもよいし、ユーザによりキーボード356等を介して入力されることにより設定してもよい。
また、上記実施の形態では、本発明の駆動部材として、送出ロール52、搬送ロール54、及び分離ロール56の各ロールを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、該駆動部材として、反転経路194に沿って設けられた搬送ロールを適用する形態としてもよい。また、この形態例において、利用状況情報として、単位印刷枚数当たりの両面印刷枚数を適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、利用状況情報として、用紙切替頻度及び追い刷り頻度を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、利用状況情報として、単位印刷枚数当たりのトナーの消費量を適用する形態としてもよい。また、利用状況情報として、印刷枚数の変動量を適用する形態としてもよい。この場合、印刷枚数の変動量として、予め定められた期間毎の印刷枚数の分散値を適用する形態が例示される。また、印刷枚数の変動量として、次の(3)式により、予め定められた期間毎の最大印刷枚数MAXP、最小印刷枚数MINP、及び平均印刷枚数AVEPを用いて求められる値Vを適用する形態としてもよい。
また、利用状況情報として、単位印刷枚数当たりの、坪量が上記第1閾値以下の用紙Pの枚数及び上記第2閾値以上の用紙Pの枚数の少なくとも一方を適用する形態としてもよい。
さらに、利用状況情報として、用紙収容部48から用紙Pを給紙する場合に、空気を供給することにより用紙Pの給紙を補助する部材(所謂エアアシスト部材)の有無を適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、用紙Pの種類、坪量、及びサイズの少なくとも一つが切り替わった回数を用いて用紙切替頻度を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置10が、用紙Pの特性を一意的に識別する用紙IDを設定可能な機種の場合、該用紙IDが切り替わった回数を用いて用紙切替頻度を導出する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、保守作業が必要である旨を報知する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、推定値が大きくなるほど、保守作業が必要な時期として、現時点に近い時期を示す情報を報知する形態としてもよい。この場合、例えば、推定値が第3閾値(一例として0.5)未満の場合は報知せず、第3閾値以上第3閾値より大きい第4閾値(一例として1.5)未満の場合は、2週間以内に保守作業が必要であるとの旨のメッセージを搬送不良発生レート表示画面としてディスプレイ358に表示する形態が例示される。さらに、この場合、推定値が第4閾値以上の場合は、1週間以内に保守作業が必要であるとの旨のメッセージを搬送不良発生レート表示画面としてディスプレイ358に表示する形態が例示される。
また、上記実施の形態では、搬送不良の発生レート(発生頻度)を推定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、該発生レートが、上記第3閾値未満の場合は、保守作業の必要性の度合を示す保守作業必要度を小、上記第3閾値以上第4閾値未満の場合は保守作業必要度を中、上記第4閾値以上の場合は保守作業必要度を大と分類する。そして、推定モデルは、入力情報が、この大中小の分類の何れに分類されるかを推定する形態としてもよい。また、この形態例において、推定モデルを構築する手法として、マハラノビス距離による判別分析、決定木、重回帰分析、ベイジアンネットワーク、ナイーブベイズ等の他の機械学習の手法を適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態で示したタイミングセンサ57の数や位置は、上記実施の形態で示したものに限定されるものではなく、要求される推定精度等に応じて適宜変更してもよいことは言うまでもない。例えば、タイミングセンサ57が1つの場合は、前述した第2通過期間は導出されないため、搬送状態特徴量として、第1通過期間の平均値及び分散値の平方根を適用して推定モデルを構築する形態が例示される。
また、上記実施の形態では、第1通過期間の検出の起点として、用紙収容部48から用紙Pの給紙が開始された時点を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1通過期間の検出の起点として、外部からCPU250に画像形成指示が入力された時点や用紙Pの搬送開始の指示がCPU250から出力された時点等、他の予め定められた時点を適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、画像形成装置の機種毎に推定モデルを構築する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、該推定モデルを異なる機種を用いて構築する形態としてもよい。この場合、例えば、タイミングセンサ57の配置位置を同じ位置にする等、推定モデルの構築に用いる異なる機種の入力情報を基準化する必要がある。
また、上記実施の形態では、推定モデルの入力情報として、枚数M1分の用紙搬送情報から導出された搬送状態特徴量を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、予め定められた期間(一例として5枚の用紙Pに画像が形成される期間)毎に1枚分の用紙搬送情報を取得し、推定モデルの入力情報として、搬送状態特徴量に代えて、第1通過期間及び第2通過期間を適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、推定モデルを推定装置310の記憶部314に記憶する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、推定モデルを推定装置310の外部に設けられた記憶手段に記憶する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、用紙Pの種類毎に搬送状態特徴量を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、用紙Pの坪量を複数の範囲(一例として、80[g/m2]以下、80[g/m2]を超えて200[g/m2]未満、200[g/m2]以上の3つの範囲)に分け、該範囲毎に搬送状態特徴量を導出する形態としてもよい。また、例えば、用紙Pのサイズを複数の範囲に分け、該範囲毎に搬送状態特徴量を導出する形態としてもよい。
さらに、上記実施の形態では、搬送不良情報の推定対象として、画像形成装置を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、搬送不良情報の推定対象として、画像読取装置等の用紙を搬送させるために駆動される駆動部材を有する他の装置を適用する形態としてもよい。
その他、上記実施の形態で説明した推定システム300、画像形成装置10、及び推定装置310の構成(図1〜図6参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した各種プログラムの処理の流れ(図10〜図12参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態で示した搬送不良発生レート表示画面の構成(図13参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、一部の情報を削除したり、新たな情報を追加したり、表示位置を変えたりすることができることは言うまでもない。
さらに、上記実施の形態で示した各情報の構成(図7〜図9参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、一部の情報を削除したり、新たな情報を追加したり、記憶位置を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。