JP6524166B2 - エアバッグモジュール装備シート - Google Patents

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本発明は、エアバッグの展開方向を案内する案内部材がサイドフレーム側に取付けられたエアバッグモジュール装備シートに関する。
従来、シートバックのサイドフレームにエアバッグモジュールを取り付けたシートとして、車両ドア側のシート前方側部にトリムカバーの縫合部を配置し、この縫合部で、トリムカバーの端末と力布の片端末を共縫いしてトリムカバーの破断部を形成し、破断部からトリムカバーの内側に引き込んだ力布を、サイドフレームに連結するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1では、サイドフレームとトリムカバーに挟まれた位置にエアバッグモジュールを配置し、トリムカバーで被覆している。力布の一端は、トリムカバーの縫合部に止着され、他端は、サイドフレームの前端近傍のシート外側の面にボルト締めされた板状の取付部材に固定されている。
エアバッグモジュールの前方の開口は、サイドフレームの前端近傍と縫合部との間で架け渡された力布によって閉じられている。従って、エアバッグモジュールの膨張時には、力布により、エアバッグがシート前方内部に向かって膨出することが抑制され、エアバッグが破断部を通ってシート側部前方に膨出するよう、力布によって、エアバッグの膨出方向が案内される。
特許第3318575号公報
しかし、特許文献1の発明では、力布の縫合部逆側の端部をサイドフレームに取付ける取付部材が、サイドフレーム前端のシート外側の面に取付けられている。
エアバッグモジュールをサイドフレームに締結するときには、力布が適切に連結されているかを確認する必要があるが、力布の取付部材が、サイドフレーム前端のシート外側の面に取付けられているため、エアバッグモジュール締結時に、シート背面側から見ても、力布の取付部材が適正な位置に配置されているかどうかの確認が難しかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、エアバッグモジュール組付け時等に、シート背面側から、サイドエアバッグモジュールの展開方向の案内部材の取付状態を確認可能なエアバッグモジュールシートを提供することにある。
前記課題は、本発明のエアバッグモジュール装備シートによれば、エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、該シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームを備えたシートバックフレームと、該シートバックフレームに載置されたクッションパッドと、前記サイドフレームに取り付けられる前記エアバッグモジュールと、該エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材と、該案内部材を前記サイドフレームに取付けるための取付部材と、を有し、前記サイドフレームには、前記取付部材を取付けるための取付孔が設けられ、前記取付部材は、前記案内部材の端部が取付けられた状態で前記取付孔に挿通されており、前記案内部材の端部の少なくとも一部は、前記取付孔を貫通して配置されており、前記案内部材は、前記取付部材から前記サイドフレームのシート幅方向における外側を通ってトリムカバーの破断部に延びていること、により解決される。
このように構成しているため、シートバックフレームにクッションパッドが載置された状態で、シートバックフレーム後方から見たときに、シートバック背面側から取付部材を視認することが可能となり、エアバッグモジュール取付時等に、案内部材及び取付部材が適切に取り付けられているか否かを目視で容易に確認することが可能となる。
このとき、前記案内部材は、前記取付部材が取付けられる第一案内部材及び第二案内部材を有し、前記第一案内部材と前記第二案内部材とは、案内部材連結部で連結されていると好適である。
このとき、前記第一案内部材及び前記第二案内部材のそれぞれは、端末側を縫製した第一縫製部及び第二縫製部を有し、前記案内部材は、前記シートの表皮と第三縫製部において縫合されており、前記第一縫製部及び前記第二縫製部の長さは、前記第三縫製部の長さよりも短いと好適である。
このとき、前記案内部材連結部の長さは、前記第三縫製部の長さよりも短いと好適である。
このとき、前記案内部材の少なくとも一部は、前記エアバッグモジュールよりも前方に配置されると好適である。
このとき、前記クッションパッドは、前記サイドフレームの側方に配置される側面パッド部を有し、前記側面パッド部には、前記案内部材を挿通する開口が形成され、前記案内部材は、前記開口の端部に当接していると好適である。
このとき、前記案内部材の少なくとも一部は、前記開口よりも前方に配置されると好適である。
このとき、前記エアバッグモジュールは、インフレータを備え、前記案内部材の後端は、前記インフレータよりも前方に配置されると好適である。
このとき、前記案内部材は、前記クッションパッドの裏面に当接していると好適である。
また、前記案内部材の一部は、前記取付孔と前記エアバッグモジュールとの間に配置されていると好適であり、さらに、前記案内部材のうち、前記取付孔と前記エアバッグモジュールとの間に配置されている部分は、前記破断部よりもシート幅方向における内側に配置されていると、より好適である。
また、前記取付孔の内面に、前記取付部材の外周面が当接していること好適であり、前記取付孔は、前記サイドフレームのうち、シート前後方向に延在する側板に設けられていると、より好適である。
発明によれば、シートバックフレームにクッションパッドが載置された状態で、シートバックフレーム後方から見たときに、シートバック背面側から取付部材を視認することが可能となり、エアバッグモジュール取付時等に、案内部材及び取付部材が適切に取り付けられているか否かを目視で容易に確認することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートの外観図である。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートのシートフレームの斜視図である。 図1のA−A断面図であって、本発明の一実施形態に係る取付部材を介して力布をサイドフレームに連結した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るクッションパッドの外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係るトリムカバーの裏面を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る取付部材の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る取付部材の底面図である。 本発明の一実施形態に係る取付部材を介して力布をサイドフレームに連結した状態を示す断面説明図である。 図1のA−A断面図であって、本発明の他の実施形態に係るサイドフレームに取付部材を取付けた状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るトリムカバーの上端をクッションパッドの上端面にあてがった状態を示す説明図である。 クッションパッドの前面側上方で、トリムカバーを吊り込むときの状態を示す説明図である。 クッションパッドの背面側上方で、トリムカバーを吊り込んだ状態を示す説明図である。 サイドフレームに上方の取付部材を取付けた状態を示す説明図である。 サイドフレームの中央部までトリムカバーで被覆した状態を示す前面説明図である。 サイドフレームの中央部までトリムカバーで被覆した状態を示す側面説明図である。 クッションパッドの側部に設けられた空間にエアバッグモジュールを配置した側面説明図である。 エアバッグモジュール取付時にシート背面側から取付部材取付部を見た状態を示す説明図である。 トリムカバーがスリットを備えた例であって、シート背面側からシートバックを見た状態を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートについて、図1〜図17を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートの外観図である。図2は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール装備シートのシートフレームの斜視図である。図3は、図1のA−A断面図であって、本発明の一実施形態に係る取付部材を介して力布をサイドフレームに連結した状態を示す説明図である。図4は、本発明の一実施形態に係るクッションパッドの外観斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係るトリムカバーの裏面を示す説明図である。図6は、本発明の一実施形態に係る取付部材の斜視図である。図7は、本発明の一実施形態に係る取付部材の底面図である。図8は、本発明の一実施形態に係る取付部材を介して力布をサイドフレームに連結した状態を示す断面説明図である。図9は、図1のA−A断面図であって、本発明の他の実施形態に係るサイドフレームに取付部材を取付けた状態を示す説明図である。図10は、本発明の一実施形態に係るトリムカバーの上端をクッションパッドの上端面にあてがった状態を示す説明図である。図11は、本発明のクッションパッドの前面側上方で、トリムカバーを吊り込むときの状態を示す説明図である。図12は、本発明のクッションパッドの背面側上方で、トリムカバーを吊り込んだ状態を示す説明図である。図13は、本発明のサイドフレームに上方の取付部材を取付けた状態を示す説明図である。図14は、本発明のサイドフレームの中央部までトリムカバーで被覆した状態を示す前面説明図である。図15は、本発明のサイドフレームの中央部までトリムカバーで被覆した状態を示す側面説明図である。図16は、本発明のクッションパッドの側部に設けられた空間にエアバッグモジュールを配置した側面説明図である。図17は、エアバッグモジュール取付時にシート背面側から取付部材取付部を見た状態を示す説明図である。図18は、トリムカバーがスリットを備えた例であって、シート背面側からシートバックを見た状態を示す説明図である。
本実施の形態に係るエアバッグモジュール装備シートとしての車両用シートSは、図1で示すように、シートバックS1、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されている。
車両用シートSの中には、図2に示すようなシートフレームFが設けられている。シートフレームFは、シートバックS1のフレームであるシートバックフレーム1と、着座部S2のフレームである着座フレーム2とから構成されている。着座フレーム2とシートバックフレーム1は、リクライニング機構3を介して連結されている。シートバックフレーム1および着座フレーム2の外側には、クッションおよびトリムカバーが設けられることで、シートバックS1および着座部S2が構成される。
シートバックS1は、図1乃至図3に示すように、シートバックフレーム1と、シートバックフレーム1の前方及び側方に配置されるクッションパッド5と、シートバックフレーム1及びクッションパッド5を覆うトリムカバー4と、トリムカバー4の破断部40に一端が縫い付けられた力布32を主要構成要素とする。
シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、不図示のヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10は、板金をプレス加工して成形され、上方よりも下方の幅が広くなるように湾曲した略板体からなる。図2に示すように、ほぼ平板状の側板部としての側板11と、この側板11の前端部を内側にU字状に折り返してなる前側フランジとしての前縁部12と、後端部をL字型に内側に屈曲させた後側フランジとしての後縁部13とを有している。
後縁部13は、下端に、図2のように、シート内側に向かって幅広になった幅広部13wを備えている。
サイドフレーム10には、乗員を後方から支持するSバネからなる一対の架設部材25の両端が係止される係止孔を備えた係止部15と、取付部材50を取付けるための一対の取付孔16と、エアバッグモジュール6を取付けるためのボルト孔17が設けられている。
係止部15は、図2に示すように、左右のサイドフレーム10の側板11にそれぞれ一対設けられ、上方の係止部15は、後縁部13に近い位置に、下方の係止部15は、上方の係止部15よりも前縁部12寄りの位置に設けられている。
取付孔16は、図2に示すように、左右のサイドフレーム10の側板11にそれぞれ一対設けられ、側板11の前縁部12と後縁部13との間であって、前縁部12に近い位置に、前縁部12に沿った縦長の長方形の孔として設けられている。
上方の取付孔16は、上方の係止部15よりもシート前方且つ下方で、下方の係止部15よりもシート上方に形成されている。下方の取付孔16は、下方の係止部15よりもシート前方に形成されている。
また、いずれの取付孔16も、ボルト孔17の前方に形成され、上方の取付孔16は、ボルト孔17よりも上方、下方の取付孔16は、ボルト孔17よりも下方に形成されている。ボルト孔17は、上下方向において、上下の取付孔16に挟まれた位置に配置されている。
サイドフレーム10には、図3に示すように、シート外側の面に、エアバッグモジュール6が固定されている。
本実施形態のエアバッグモジュール6は、モジュールケースを有しないケースレスエアバッグモジュールからなる。エアバッグモジュール6は、図3に示すように、インフレータ6aと、折り畳まれたエアバッグ6bと、インフレータ6aを保持するリテーナ6cと、エアバッグ6bを包むラップ材6dを備えている。
インフレータ6aの外周部は、シートS内側に向かって立設されたモジュール取付手段としてのボルト18により、リテーナ6c及びサイドフレーム10に固定されている。ボルト18は、図2のボルト孔17に締結されている。
なお、インフレータ6aは、ボルト以外のインフレータ取付部材によりサイドフレーム10に固定されていてもよい。
インフレータ6aは、エアバッグ6b内に配設され、エアバッグ6bは、インフレータ6aから噴出されるガスによってシートS前方に展開するようになっている。
エアバッグ6bは、布袋等からなるラップ材6dによって折り畳み状態に保持されており、このラップ材6dは、エアバッグ6bが展開する場合に、容易に破けるようになっている。
なお、本実施形態では、エアバッグモジュール6を、ケースレスのものから構成しているが、これに限定されるものでなく、モジュールケースを備えたものとして構成してもよい。
クッションパッド5は、シート外形をなして乗員を弾性的に支持可能な部材であり、ポリウレタンフォーム等の発泡樹脂の発泡成形体5Fの裏面に、不織布等で形成された平坦な面状部材5Lを接着することにより形成されている。
クッションパッド5は、図3,図4に示すように、シートバックフレーム1の前方に配置される前面パッド部5Aと、サイドフレーム10の側方に配置される側面パッド部5Bと、が一体として形成されている。側面パッド部5Bには、力布32を挿通する開口8が形成され、この開口8により、エアバッグモジュール6を格納する空間7が形成されている。
前面パッド部5Aは、略板状からなり、図1のシートバックS1の前面の外形をなしている。前面パッド部5Aは、シート幅方向の中央に位置し、乗員の上体背面を支持する着座部5cと、着座部5cのシート幅方向両側に位置し、乗員の上体側部を支持する土手部5dと、を備えている。
土手部5dは、図3,図4に示すように、土手部5dの着座部5c逆側端部が着座部5c側端部よりもシート前方に位置するよう、着座部5cよりも、シート前方外側に向かって張り出している。
着座部5cの中央より上方には、シート幅方向に沿って、トリムカバー4裏面に取付けられたワイヤー41mを吊込み連結するための吊り込み溝5mが形成され、吊り込み溝5m内に、不図示の吊り込みワイヤーが設けられている。また、着座部5cと土手部5dとの境界には、シート上下方向に沿って、トリムカバー4裏面に取付けられたワイヤー41nを吊り込み連結するための吊り込み溝5nが形成され、吊り込み溝5n内に、不図示の吊り込みワイヤーが設けられていている。
面状部材5Lのうち着座部5cを構成する部分は、図3,図12に示すように、サイドフレーム10間に架設される架設部材25に当接するよう、略平面に構成されている。
また、クッションパッド5の前面パッド部5Aの面状部材5Lの背面には、図12に示すように、ワイヤー43m,43mを吊込み連結するための吊り込み溝5p,5pが形成され、吊り込み溝5p,5p内に、不図示の吊り込みワイヤーが設けられている。
この吊り込み溝5p,5pは、シート幅方向に沿って直線状に延びており、所定の間隔を置いて、同一直線状に載るよう、相互に独立して非連続的に設けられている。
吊り込み溝5p,5pは、シート上下方向において、エアバッグモジュール6取付位置の上端近傍でかつ開口8の上端近傍の位置,例えば、エアバッグモジュール6取付位置の上端よりも僅かに下方及び開口8の上端よりも僅かに下方の位置に設けられている。
面状部材5Lのうち土手部5dを構成する部分は、図3に示すように、シート中央側の端部が、面状部材5Lのうち着座部5cを構成する部分に連続しており、シート中央側の端部からシート前方外側に屈曲して前方外側に斜めに延出する前方傾斜部5gと、前方傾斜部5gの前端部でシート外側に屈曲してシート側方に延出する側方延出部5hと、を備えている。
前方傾斜部5gと側方延出部5hの境界部分は屈曲しており、組付け時において、サイドフレーム10の前縁部12のシート内側端部に当接するように構成されている。
前面パッド部5Aの土手部5dのシート幅方向外側端部は、シート後方に屈曲し、シート側部の外形をなす側面パッド部5Bに連続している。
図3,図4の側面パッド部5Bは、シートバックS1の側部の外形をなす側部5iと、側部5iのシート後端からシート内側に向かって延出する背部5jと、を備えている。
側部5iには、エアバッグモジュール6の外形に沿って、側部5iをシート幅方向に貫通する略直方体状の貫通孔からなる空間7が形成されている。空間7は、エアバッグモジュール6を格納するために用いられ、シート幅方向外側に向かって開放された開口8を備える。
また、空間7は、図3のように、トリムカバー4の破断部40から力布32をサイドフレーム10側へ引き込む通路としても用いられる。
なお、本実施形態では、前面パッド部5A及び側面パッド部5Bを連続した一体形状として構成したが、これに限定されるものでなく、前面パッド部5Aと側面パッド部5Bとを別体として構成してもよい。
側面パッド部5Bは、図3に示すように、エアバッグモジュール6のシート後側の面に、面状部材5Lのうち背部5jを構成する部分が当接するように、配置されている。
側面パッド部5Bの背部5jのシート内側の端部は、シート前方内側が斜めに切欠かれており、シート内側の端部が後方に、シート外側の端部が前方に位置するように傾斜した傾斜面5kを備えている。
トリムカバー4は、公知の材料からなり、図3,図5に示すように、座面中央の着座部5cから左右の土手部5dを被包する前面マチ部41と周側面から背面に至る側面マチ部42とを縫い合わせ、更に、側面マチ部42の前面マチ部41逆側の端部に図12に示す後面マチ部43を縫い合わせることにより、シート下方が開口になった袋状に縫製されている。
図5に示すように、トリムカバー4は、シート上方側が閉じられ、シート下方側が開口となった袋状体からなる。トリムカバー4上方の袋部分には、シート幅方向に沿って不図示のヘッドレストピラーを挿通するための一対のピラー挿入孔45が設けられている。
前面マチ部41は、着座部5cを被覆する着座部マチ部41cと、土手部5dを被覆する土手部マチ部41dと、が縫合部46で縫合されて形成されている。
図5に示すように、前面マチ部41裏面には、クッションパッド5の前面パッド部5Aの上端より1/3程度の位置に、シート幅方向に沿って、ワイヤー41mが設けられている。ワイヤー41mは、直線状のワイヤーからなり、前面パッド部5Aの吊り込み溝5m内の不図示の吊り込みワイヤーとCリングで連結して吊り込むために用いられる。
また、着座部マチ部41cと、土手部5dを被覆する土手部マチ部41dとの縫合部46の土手部マチ部41d側には、縫合部46に沿って、ワイヤー41nが設けられている。ワイヤー41nは、それぞれ、直線状のワイヤーからなり、ワイヤー41mよりシート下方の位置に、同一線上に載るように相互に間隔をおいて配置されている。ワイヤー41nは、相互に独立して、非連続に配置されている。ワイヤー41nは、前面パッド部5Aの吊り込み溝5n内の不図示の吊り込みワイヤーとCリングで連結して吊り込むために用いられる。
また、ワイヤー41nは、前面パッド部5Aの左右に一対設けられた吊り込み溝5nに対応する位置に、左右一対設けられている。
最も上方のワイヤー41nは、車両用シートSを組み付けたときに、上方の取付孔16よりもシート上方、最も下方のワイヤー41nは、車両用シートSを組み付けたときに、下方の取付孔16よりもシート下方に位置するように設けられている。
図3の土手部5dにおいて膨出する頂点に対向する位置には、図3,図5に示すように、前面マチ部41と側面マチ部42との縫合部44が配置され、この縫合部44に沿って、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
トリムカバー4の後面マチ部43裏面の上方から1/4から1/3程度の位置には、図12に示すように、吊り込み連結用のワイヤー43m,43mが固定されている。ワイヤー43m,43mは、シート幅方向に沿って直線状に延びており、相互に所定の間隔を置いて、同一直線状に載るよう、相互に独立して非連続的に設けられている。
ワイヤー43m,43mは、エアバッグモジュール6取付位置の上端近傍でかつ開口8の上端近傍の位置,例えば、エアバッグモジュール6取付位置の上端よりも僅かに下方及び開口8の上端よりも僅かに下方の位置に設けられている。
図5に示すように、破断部40には、力布32が共縫いされている。
力布32は、伸縮性の小さい布状素材からなり、エアバッグの膨張による応力を破断部40に伝達する役割を果たす。力布32は、特許請求の範囲の案内部材に対応する。
力布32は、図5に示すように、一対の円弧を相互に向かい合わせた略アーモンド形状又は略ラグビーボール形状の布からなる。破断部40に対向する辺35には、両端側に、矩形状に突出したトリムプレート37取付用の取付部36が、一対設けられている。
トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。トリムプレート37は、力布32の取付部36の端末の形状を保持するために用いられる。力布32の端末にトリムプレート37が固定されていることにより、力布32の端末を保持空間59に差込む際の作業性が向上する。本実施形態では、力布32の取付部36にトリムプレート37を固定しているが、これに限定されるものではなく、トリムプレート37を用いずに、力布32の取付部36の端末を複数回折り返して縫成したものや、複数重に巻回して縫成したもの、複数重に巻回して縫成したものを一方向に押し潰したものを取付部材50の保持空間59に挿入してもよい。
力布32は、図3に示すように、破断部40より空間7へ引き込まれている。力布32の取付部36に固定されたトリムプレート37は、取付部材50を介してサイドフレーム10の取付孔16に係止されている。
力布32は、サイドフレーム10の側板11のシート内側の面の色とは異なる色,例えば、明度,彩度,色相が異なる色からなる。特に、明度の異なる色から構成すると好適であり、側板11は、銀色又は茶色掛かった銀色等の鋼板から形成されることが多いため、力布32は、白色系,黄色系の色、例えば白等から構成される。
また、保持部51の色を、蛍光色で構成してもよいし、蓄光顔料を混合した樹脂を用いて成形して、残光性を備えるように構成してもよい。
本実施形態では、エアバッグ6bの展開方向を案内する案内部材を、インナー側の力布32のみ備えているが、破断部40よりエアバッグモジュール6のシート幅方向外側及び後側の面に沿ってシート後方からシート内側に延長し、サイドフレーム10の後縁部13に係止される不図示のアウター側の力布を備えていてもよい。
取付部材50は、硬質樹脂から一体成形されてなり、図6に示すように、中空直方体の一辺の周囲が切り欠かれた形状からなる保持部51と、保持部51の切欠かれた一辺の逆側から連続して、四方に向かって張り出した板状のフランジ部52と、を備えている。
保持部51は、前壁53,水平壁54,後壁55,水平壁56と、前壁53のフランジ部52逆側の端部から後方に向かって垂直に立設する天壁57と、水平壁54と水平壁56を架橋し、前壁53及び後壁55に平行な仕切壁58と、を備えている。
前壁53,水平壁54,後壁55,水平壁56,天壁57に囲まれた空間が、トリムプレート37を内部に係止する保持空間59となっている。保持空間59は、仕切壁58によって、前側空間59aと、後側空間59bに分割されている。
また、取付部材50がシートSの右側のサイドフレーム10に取付けられる場合には、水平壁54が上方、水平壁56が下方に位置し、取付部材50がシートSの左側のサイドフレーム10に取付けられる場合には、水平壁54が下方、水平壁56が上方に位置する。
水平壁54,水平壁56は、図6に示すように、長方形の一つの角が切り欠かれた略L字状の形状からなっている。
また、天壁57の上下方向の中央は、図6に示すように、前壁53まで後退して切欠かれた形状となっている。
水平壁54,水平壁56,天壁57の切欠かれた部分は、全体として略T字状の開口を形成しており、この開口を通して保持空間59内に係止される力布32及びトリムプレート37を視認可能である。また、この開口により、保持部51側からとフランジ部52側からの二つの型割により取付部材50を成形可能となる。
後壁55の上下方向の中央には、スリット55sが形成されている。このスリット55sは、フランジ部52の後方部分の中央に設けられたスリット52sに連続しており、このスリット55s,52sにより、後壁55とフランジ部52の後方部分が中央で二つに分割されている。スリット55s,52sは、力布32を保持空間59に挿入するために用いられる。
後壁55のシート後側の外面には、図6に示すように、スリット55sを挟んだ両側に、それぞれ突起60が形成されている。
突起60は、フランジ部52側の面60aが、後壁55に対して直角に近い角度をなし、フランジ部52逆側の面60bが、後壁55に対して、小さい鋭角の角度をなした略三角柱状からなる。面60aとフランジ部52との間の距離は、サイドフレーム10の取付孔16における厚みと同じかそれより僅かに大きく形成されている。面60aは、フランジ部52に対向した面となっており、面60aとフランジ部52との間に、取付孔16の縁部を挟持して、取付孔16から取付部材50が抜けることを抑制可能となっている。
仕切壁58と前壁53は、図6,図7に示すように、シート外側の端部で、架橋部61により連結されている。架橋部61は、仕切壁58及び前壁53の上下方向の中央に短い帯板状の部分として設けられ、フランジ部52の面と同じ面を形成している。架橋部61のシート上下方向の幅は、天壁57の中央に設けられた切欠き部分の幅よりも小さく形成され、保持部51側からとフランジ部52側からの二つの型割により取付部材50を成形可能となっている。架橋部61は、保持空間59に挿入されたトリムプレート37及び力布32の端部が保持空間59から抜け出ることを防止する抜け止めとしての役割を果たす。
天壁57の内面の後壁55側先端には、前側空間59aに向かって突出する突起57aが設けられている。この突起57aは、前側空間59aに挿入されたトリムプレート37が、エアバッグ6b膨張時に、力布32を介して前側空間59a外に引き出す力を受けたときに、前側空間59a外に引き出されることを抑制する抜け止めとしての機能を果たす。
この突起57aは、前側空間59a外側の面が、天壁57の先端から連続した平面からなり、前側空間59a側の面に、略L字状の鉤型の段差を備えているため、トリムプレート37の前側空間59aへの挿入は、人の手の力によっても可能であるが、前側空間59aからトリムプレート37を引き出す力が掛かったときには、段差でトリムプレート37の端部が係止して、トリムプレート37は、容易に前側空間59aから引き出されない。
保持部51は、サイドフレーム10の側板11のシート内側の面の色とは異なる色,例えば、明度,彩度,色相が異なる色からなる。特に、明度の異なる色から構成すると好適であり、側板11は、銀色又は茶色掛かった銀色等の鋼板から形成されることが多いため、保持部51は、白色,黄色等、例えば白から構成される。
また、保持部51の色を、蛍光色で構成してもよいし、蓄光顔料を混合した樹脂を用いて成形して、残光性を備えるように構成してもよい。
フランジ部52は、サイドフレーム10に当接する当接面52aと、当接面52aの裏側の押え面52bを備えた平板状からなる。当接面52aは、平面からなり、押え面52bは、端部が当接面52aの端部に交わるよう、周囲の縁の部分が、当接面52aに向かって湾曲した曲面52cを形成している。
フランジ部52は、保持部51よりも前方の部分が、後方の部分よりも長く形成され、サイドフレーム10への組付け時に、サイドフレーム10の側板11と前縁部12との境界部分に力布32が接触して傷つくことを抑制可能となっている。
力布32の端部を取付部材50を介してサイドフレーム10の側板11に取付けた状態の横断面図を図8に示す。
取付部材50は、フランジ部52の長く形成された部分を前方にして、保持部51のフランジ部52側の端部の外面をサイドフレーム10の取付孔16の内面に当接させて、取付孔16に挿通されている。このとき、取付孔16の後方部分の縁が、フランジ部52と突起60により挟持されている。
このように、取付部材50は、取付孔16に挿通されているため、取付部材50の上下前後方向の取付位置を、取付孔16と取付部材50の当接面により容易に規制できると同時に、力布32の引張り方向によって、力布32がサイドフレーム10の端部に接触することが抑制される。
トリムプレート37は、力布32の端部に縫合された状態で、トリムプレート37を仕切壁58の前側の面に対向させて、前側空間59aに保持されている。トリムプレート37及び力布32の端部は、架橋部61のシート内側の面に当接している。
このように、力布32の端部には、力布32よりも剛性の高いトリムプレート37が固定され、取付部材50は、保持空間59にトリムプレート37を保持した状態で、取付孔16に挿通されているため、力布32自体に孔をあけてこの孔にサイドフレーム側の軸を挿通して固定するような場合と比較し、力布32が、エアバッグ6bの膨張による引張力を受けたときの耐久性を向上できる。
フランジ部52は、当接面52aを側板11に当接させて配置されている。また、フランジ部52の押え面52bは、力布32を押え面52bとリテーナ6cとの間に挟んだ状態で、リテーナ6cにより、押え付けられている。
なお、本実施形態では、側板11が平面板上からなるサイドフレーム10の例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、図9に示すように、側板11が、取付孔16のシート上方,下方,後方を取り囲むように設けられた凸部としての段部11sを備えていてもよい。
段部11sは、取付孔16の周囲のみが、シート内側に突出するように設けられた段差部からなり、取付孔16のシート上方,下方,後方を取り囲む略コの字状に連続している。
なお、段部11sは、取付孔16のシート上方,下方,後方を取り囲む略コの字状に限らず、シート上下方向に直線又は曲線状に延びるようにしてもよい。
このように、段部11sを備えているため、取付部材50をよりシート幅方向内側に配置でき、シート背面側から視認し易くすることができる。
次いで、本実施形態のエアバッグモジュール装備シートとしての車両用シートSのうち、シートバックS1の組付け方法の手順について説明する。
トリムカバー4には、図5のように、予め、車両ドア側の前面マチ部41と側面マチ部42との間の縫合部44の破断部40で、力布32が縫合され、力布32に設けられた2カ所の取付部36に、トリムプレート37が固定されている。
まず、この一対のトリムプレート37に、取付部材50をそれぞれ取付ける。
トリムプレート37と取付部材50との連結は、次の手順で行う。
取付部36は、図5に示すように、帯状に形成されている。取付部36は、この帯状の部分の2辺のうち1辺から、スリット55s,52sに挿し込み、後側空間59bに挿入する。これにより、図6の後側空間59bのうちスリット55s,52sで区切られた半分の領域に、取付部36の半分が挿入された状態となる。このとき、トリムプレート37が後壁55側、取付部36の端部が前壁53側に位置するようにする。
取付部36の帯状の部分の2辺のうち、残りの1辺も、スリット55s,52sを通して、後側空間59bに挿入し、取付部36が図6の後側空間59bを貫通した状態とする。
次に、トリムプレート37を180°反転させ、取付部36の端部側を図6の前側空間59a側に向かって折り曲げて、トリムプレート37を、仕切壁58と天壁57との間の隙間から前側空間59aに挿入し、トリムプレート37の先端が架橋部61に当接するまで押し込む。以上で、力布32と取付部材50との連結が完了する。
シートバックフレーム1に、図2に示すように、架設部材25を架設する。次いで、シートバックフレーム1及び架設部材25の前面に前面パッド部5Aが配置され、サイドフレーム10の後縁部13に側面パッド部5Bの背部5jが当接するようにして、クッションパッド5をシートバックフレーム1に装着する。
次いで、トリムカバー4でクッションパッド5を被覆する手順を行う。
トリムカバー4の上部で、クッションパッド5の上部を被覆する上部被覆手順を行う。
上部被覆手順では、図5のように裏返した状態のトリムカバー4を、図10のように、クッションパッド5の上端側から被せていく。
図5は、トリムカバー4の上端をクッションパッドの上端面にあてがった状態を示している。
図5のように、トリムカバー4の上端をクッションパッドの上端面にあてがう。クッションパッド5の上端面に形成された不図示のヘッドレストピラー用の孔に、トリムカバー4の上部に形成されたピラー挿入孔45を合わせる。この状態で、ピラー挿入孔45と、クッションパッド5上端面の不図示の孔に、図14に示すヘッドレストピラー用のピラーガイド47を嵌装し、これにより、クッションパッド5にトリムカバー4の上部を位置決め固定する。
次いで、図11のように、トリムカバー4のうちワイヤー41mよりも上方の部分までがクッションパッド5に被さるように、トリムカバー4を引き下げる。ワイヤー41mを、不図示のCリングにより、吊り込み溝5m内に設けられた不図示の吊り込みワイヤーと連結して、吊り込みを行う。
また、図12に示すように、シート背面側においても、クッションパッド5背面とトリムカバー4との吊り込み連結を行う。
シート背面側では、ワイヤー43m,43mを、不図示のCリングにより、吊り込み溝5p,5p内に設けられた不図示の吊り込みワイヤーとそれぞれ連結して、吊り込みを行う。
トリムカバー4をさらに引き下げ、ワイヤー41nのうち、最も上方に設けられた左右のワイヤー41nを、左右の吊り込み溝5nの不図示のワイヤーに連結し、吊り込みを行う。
このとき、トリムカバー4の下端の位置は、図13に示すように、上方の取付孔16よりも僅かに上方の位置となる。
このように、開口8の上端近傍の位置において、シート前面側と背面側で吊り込みを行うと、図13に示すように、開口8は、上端を除く大部分が、トリムカバー4から露出した状態となる。このとき、上方及び下方の取付孔16も、トリムカバー4から露出する。
以上で、上部被覆手順を完了する。
次いで、力布32をサイドフレーム10に対して連結する案内部材連結手順を行う。
この案内部材連結手順では、まず、上方係止手順において、図13のように、上方の取付孔16に、上方の取付部材50を嵌合し、力布32端部の上部を、サイドフレーム10に対して連結する。
次いで、中央被覆手順で、図14の位置まで、トリムカバー4をさらに引き下げ、ワイヤー41nのうち、中央に設けられた左右のワイヤー41nを、左右の吊り込み溝5nの不図示のワイヤーに連結し、吊り込みを行う。
このとき、トリムカバー4の下端の位置は、図14,図15に示すように、下方の取付孔16よりも僅かに上方の位置となる。下方の取付孔16がトリムカバー4から露出し、最も下方のワイヤー41nが吊り込まれていない状態である。
次いで、下方の取付孔16に、図15に示すように、下方の取付部材50を嵌合し、力布32端部の下方を、サイドフレーム10に対して連結する。
その後、エアバッグモジュール取付手順で、エアバッグモジュール6を、サイドフレーム10に取付ける。
この手順では、図15において、トリムカバー4の側面マチ部42のうち、その時点で側面パッド部5Bの側部5iを覆っている部分の下端と、開口8のうちトリムカバー4から露出している部分の縁部とに囲まれた領域に、エアバッグモジュール6を、シート上方の端部側から挿入し、シート上方に向かって滑り込ませ、図16のように、エアバッグモジュール6を空間7に配置する。このとき、エアバッグモジュール6に予め取付けられたボルト18を、ボルト孔17に貫通させる。
次いで、側板11のシート内側から、ナット19をボルト18に締結することより、エアバッグモジュール6をサイドフレーム10に固定する手順を行う。
この手順では、ナット19を締結する前に、力布32と取付部材50の取付状況の目視による確認を行う。
エアバッグモジュール6を、サイドフレーム10の側板11と開口8とによって形成された空間7に挿入した段階で、シートSの背面側から、図3の矢印A方向に見ると、サイドフレーム10の側板11のシート内側の面の後方下側の部分が、後面マチ部43から露出して、図17のように見える。
上下の取付孔16は、側板11の下部であって、幅広部13wよりも上方で、ボルト孔17から近い位置に設けられている。そのため、シートバックフレーム1及びクッションパッド5を、中央のワイヤー41nを吊り込んだ位置まで、トリムカバー4で被覆した状態であっても、シート背面側から容易に目視で確認できる。
そして、取付部材50及び力布32は、側板11とは異なる色である白色からなるため、取付部材50が、力布32の端部が連結された状態で、上下の取付孔16に取付けられているかを、目視で容易に確認できる。
また、図3に示すように、側面パッド部5Bの背部5jのシート内側の端部は、傾斜面5kを備えているため、シート背面から、側板11と前面パッド部5A背面の面状部材5Lとに囲まれた領域を見通しやすい。
また、傾斜面5kは、図17に示すように、取付孔16及びボルト18の近傍のみ、角度が急に形成されているため、取付部材50,力布32の取付状況と、ボルト18とを背面から視認し易い。
保持部51及び力布32は、側板11のシート内側の面の色とは異なる色からなるため、側板11と前面パッド部5A背面の面状部材5Lとに囲まれた狭い領域であっても、視認し易い。
取付部材50及び力布32が適切に取り付けられていることが確認できたら、ナット19をボルト18に締結して、エアバッグモジュール6をサイドフレーム10に固定する手順を完了する。
次いで、トリムカバー4をさらに引き下げ、ワイヤー41nのうち、最も下方に設けられた左右のワイヤー41nを、左右の吊り込み溝5nの不図示のワイヤーに連結し、吊り込みを行う。その後、下面処理をして、図1に示すシートバックS1を完成させ、車両用シートSのうち、シートバックS1の組付け方法の手順を完了する。
上記実施形態では、スリットを備えないスリットレスのトリムカバー4を用いた例を示したが、これに限定されるものでなく、図18のように、エアバッグモジュール6が搭載される側の側面マチ部42´と後面マチ部43´との縫合部に沿って、スリット43s´を備えていてもよい。
図18の例では、スリット43s´は、側面マチ部42´と後面マチ部43´との縫合部のうち、下端から、シート上下方向の2/3程度の位置まで、設けられている。スリット43s´に沿って、ファスナー43f´が設けられ、このファスナー43f´により、スリット43s´が開閉可能となっている。
図18のその他の構成は、図1〜8,図10〜図17と同様であるため、説明を省略する。
A 矢印
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
5A 前面パッド部
5B 側面パッド部
5c 着座部
5d 土手部
5F 発泡成形体
5g 前方傾斜部
5h 側方延出部
5i 側部
5j 背部
5k 傾斜面
5L 面状部材
5m,5n,5p,5p 吊り込み溝
6 エアバッグモジュール
6a インフレータ
6b エアバッグ
6c リテーナ
6d ラップ材
7 空間
8 開口
10 サイドフレーム
11 側板
11s 段部
12 前縁部
13 後縁部
13w 幅広部
15 係止部
16 取付孔
17 ボルト孔
18 ボルト
19 ナット
21 上部フレーム
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
25 架設部材
32 力布
35 辺
36 取付部
37 トリムプレート
40 破断部
41 前面マチ部
41c 着座部マチ部
41d 土手部マチ部
41m,41n,41n,41n,41n,43m,43m ワイヤー
42,42´ 側面マチ部
43,43´ 後面マチ部
43f´ ファスナー
43s´ スリット
44,46 縫合部
45 ピラー挿入孔
47 ピラーガイド
50 取付部材
51 保持部
52 フランジ部
52a 当接面
52b 押え面
52c 曲面
52s,55s スリット
53 前壁
54 水平壁
55 後壁
56 水平壁
57 天壁
57a,60 突起
58 仕切壁
59 保持空間
59a 前側空間
59b 後側空間
60a,60b 面
61 架橋部

Claims (13)

  1. エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
    該シートのサイド部に沿って延出するサイドフレームを備えたシートバックフレームと、
    該シートバックフレームに載置されたクッションパッドと、
    前記サイドフレームに取り付けられる前記エアバッグモジュールと、
    該エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材と、
    該案内部材を前記サイドフレームに取付けるための取付部材と、を有し、
    前記サイドフレームには、前記取付部材を取付けるための取付孔が設けられ、
    前記取付部材は、前記案内部材の端部が取付けられた状態で前記取付孔に挿通されており、
    前記案内部材の端部の少なくとも一部は、前記取付孔を貫通して配置されており、
    前記案内部材は、前記取付部材から前記サイドフレームのシート幅方向における外側を通ってトリムカバーの破断部に延びていることを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。
  2. 前記案内部材は、前記取付部材が取付けられる第一案内部材及び第二案内部材を有し、
    前記第一案内部材と前記第二案内部材とは、案内部材連結部で連結されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグモジュール装備シート。
  3. 前記第一案内部材及び前記第二案内部材のそれぞれは、端末側を縫製した第一縫製部及び第二縫製部を有し、
    前記案内部材は、前記シートの表皮と第三縫製部において縫合されており、
    前記第一縫製部及び前記第二縫製部の長さは、前記第三縫製部の長さよりも短いことを特徴とする請求項2記載のエアバッグモジュール装備シート。
  4. 前記案内部材連結部の長さは、前記第三縫製部の長さよりも短いことを特徴とする請求項3記載のエアバッグモジュール装備シート。
  5. 前記案内部材の少なくとも一部は、前記エアバッグモジュールよりも前方に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
  6. 前記クッションパッドは、前記サイドフレームの側方に配置される側面パッド部を有し、
    前記側面パッド部には、前記案内部材を挿通する開口が形成され、
    前記案内部材は、前記開口の端部に当接していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
  7. 前記案内部材の少なくとも一部は、前記開口よりも前方に配置されることを特徴とする請求項6記載のエアバッグモジュール装備シート。
  8. 前記エアバッグモジュールは、インフレータを備え、
    前記案内部材の後端は、前記インフレータよりも前方に配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
  9. 前記案内部材は、前記クッションパッドの裏面に当接していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
  10. 前記案内部材の一部は、前記取付孔と前記エアバッグモジュールとの間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
  11. 前記案内部材のうち、前記取付孔と前記エアバッグモジュールとの間に配置されている部分は、前記破断部よりもシート幅方向における内側に配置されていることを特徴とする請求項10記載のエアバッグモジュール装備シート。
  12. 前記取付孔の内面に、前記取付部材の外周面が当接していることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
  13. 前記取付孔は、前記サイドフレームのうち、シート前後方向に延在する側板に設けられていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項記載のエアバッグモジュール装備シート。
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