JP6524037B2 - 止水板 - Google Patents

止水板 Download PDF

Info

Publication number
JP6524037B2
JP6524037B2 JP2016171022A JP2016171022A JP6524037B2 JP 6524037 B2 JP6524037 B2 JP 6524037B2 JP 2016171022 A JP2016171022 A JP 2016171022A JP 2016171022 A JP2016171022 A JP 2016171022A JP 6524037 B2 JP6524037 B2 JP 6524037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water blocking
water
metal
blocking plate
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016171022A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017048672A (ja
Inventor
昌美 杉村
昌美 杉村
Original Assignee
株式会社メタルワークス
日東河川工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社メタルワークス, 日東河川工業株式会社 filed Critical 株式会社メタルワークス
Publication of JP2017048672A publication Critical patent/JP2017048672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6524037B2 publication Critical patent/JP6524037B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Special Wing (AREA)

Description

本発明は、構造物の開口部、例えば家屋の玄関や通気口、又は地下鉄の入り口などの浸水の可能性がある箇所に設置する止水板に関し、特に、洪水等の非常事態においても構造物への浸水を迅速かつ的確に防止することのできる、止水板に関する。
大雨や高潮などの発生時には、各種構造物内への浸水を防ぐことが急務であり、従来、構造物の入り口に土嚢を積んで対処することが行われていた。
しかしながら、土嚢の積み上げには相当の時間を費やすことから、より迅速に設置可能な浸水防止装置が多数開発されている(特許文献1〜3参照)。
例えば、特許文献1には、地面1に設置したシャッター収納箱2の両端から起立する起立枠3及び、各起立枠3間を連結する上部横枠4とで矩形枠5を構成し、前記上部横枠4内に配設された連動機構10と、この連動機構10と連動して前記起立枠3内に設けられ、かつ駆動手段と連動される防水シャッター引上げ機構16により引上げられ、両端部が起立枠3のたて長ガイド溝17に沿って水密的かつ摺動自在に設けられた防水シャッター6が前記シャッター収納箱2に巻取り又は折畳み収納されている構成を特徴とするシャッター式防水フェンス装置が開示されている。
また、特許文献2には、構造物Bの入口Iを横切る方向に伸縮して該入口Iを開閉し得る門扉Tと、この門扉Tを起立状態に支持すると共にその伸縮を案内する案内支持機構Gと、その門扉Tの少なくとも外方側を覆っていて該門扉Tの収縮動作に応じて折畳まれ、伸長動作に応じて展開する可撓性の防水シートSとを備え、門扉Tの伸長により展開状態となった防水シートSにより入口Iを塞いで、該入口Iから構造物B内への水の流入を防止可能とする、防水装置が開示されている。
さらに、特許文献2には、両側の支持枠2内に側部シート6を設け、この側部シート6の他方の側縁と上方に伸長させた防水シート部材4の側縁をファスナー機構5で結合及び離開可能とし、一方支持枠2の上部にハンドル7による巻取りドラム8の回動で水平踏板3を昇降動させる巻上げ機構9を設け、この巻取りドラム8による第1ワイヤ20と第2ワイヤ21の巻取り又は繰り出しにより水平踏板3を水平状態で昇降させ、防水シート部材4の格納と上方への伸張とを行うようにする、浸水防止装置が開示されている。
特開平9−209327号公報 特開2005−350901号公報 特開2012−82590号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された各装置は、各種の機構が複雑に組み込まれていることから、その取り扱いが必ずしも簡易であるとはいえず、使用者の利便性向上において改良の余地がある。
また、近年では、従来にも増して浸水防止機能が高いレベルで要請されていることから、たとえ使用者等の利便性を向上させたとしても、少なくとも従来と同等の浸水防止機能を発揮することも要求されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、使用者が簡易に取り扱うことができ、しかも、従来と同等の浸水防止機能を発揮することのできる、止水板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、複雑な機構を組み合わせることなく、従来にはない構造の止水機構について、鋭意、検討を重ねた。その結果、本発明者は、複数の金属ユニットを特定の態様で整列させるとともに、これらの金属ユニットと、連結シートと、ゴム材とを組み合わせることで、使用者が簡易に取り扱うことができるのみならず、従来技術と同等の止水機能を発揮させることができる、との知見を得た。
以上の知見に基づき、本発明者らは発明を完成した。その要旨は以下のとおりである。
[1] 複数の金属ユニットが長手方向において接してなる金属体と、上記金属体の一面を覆い、隣り合う上記金属ユニット同士を止水側が外側となるように相対的に回動自在とする連結シートと、上記金属体の、少なくとも上記金属ユニットの長手方向両端部及び短手方向一端部において前記連結シートを覆うとともに、上記両端部及び上記一端部から上記金属体の外側に延在するゴム部材と、を備えることを特徴とする、止水板。
[2] 上記金属ユニットが、平面視で中空部分を有する、上記[1]に記載の止水板。
[3] 上記金属ユニットが、平面視でU字状をなす、上記[1]に記載の止水板。
[4] 上記連結シートが、カーボンファイバを含む、上記[1]から[3]のいずれか1つに記載の止水板。
本発明に係る止水板では、直接止水に供する部分を、単に分割した複数の金属ユニットから構成することで、収納を効率的に行えるようにして利用者の利便性を向上させるとともに、従来にはない金属体の変形抑制機構を実現して高い浸水防止機能を実現することができる。従って、本発明に係る止水板によれば、使用者が簡易に取り扱うことができ、しかも、従来と同等の浸水防止機能を発揮することができる。
本発明に係る止水板の展開状態を示す平面図であり、(a)は止水側を示し、(b)は止水側とは反対側を示す。 本発明に係る止水板の設置状態を示す斜視図である。 本発明の係る止水板の収納状態を示す斜視図である。 本発明に係る止水板の変形例を示す斜視図であり、(a)は各金属ユニットに中空部分を形成した例を示し、(b)はU字状の金属ユニットを互い違いに整列された例を示す。 本発明の止水板を構成する止水ユニットを示す図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその斜視図である。 図5に示す止水ユニットを図5に示す棒状部材を介して連結した、止水板の設置状態を示す平面図であって、(a)は水Wが上流側から流れる場合を示し、(b)は水Wが下流側から流れる場合を示す。
以下に、本発明に係る止水板の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[本発明に係る止水板を想起するに至った発明者の知見]
従来、止水に供する各装置、例えば特許文献1〜3に開示されている各装置については、比較的複雑な機構(例えば、特許文献1に開示されている機構10、16)を複数組み合わせて構成されているので、使用者が簡易に取り扱うことが困難であった。即ち、これら各装置は、その複雑な構造に起因して、収納時にコンパクトな状態で保管することができないため、相当の収納スペースが必要であった。このため、発明者は、特に収納に関して使用者が簡易に取り扱うことができる止水板について鋭意、検討を重ねた。
次に、本発明者は、止水板の構造自体を簡易なものとすることに着眼しつつ、近年要請されている浸水防止レベルを実現することを考えた。例えば、一枚の比較的大きな金属板(以下、「大金属板」と称する場合がある)の周縁部にゴムを貼り付けた装置を使用して止水をする場合には、その構造は簡易であるが、その運搬及び収納が面倒である。このため、発明者は、この大金属板を水平方向に単に分割しただけの複数の金属ユニットを整列させて止水板の骨格部を形成することを考えた。その結果、この複数の金属ユニットを含む止水板は、大金属板を用いる場合と比較してコンパクトな状態で収納でき、しかも設置時には大金属板を用いた場合と比べて著しく高い浸水防止機能を発揮でき、さらには特許文献1〜3の装置と比べても遜色のない浸水防水機能を発揮できる、との知見を得た。
特に、本発明者は、上述した複数の金属ユニットを含む止水板に関し、設置時には、金属ユニット同士の間において浸水時にかかる力を分散させることができる、との知見を得た。そして、本発明者は、一枚の大金属板を用いる場合と比べて、止水板の使用時の撓みを激減させることができ、ひいては、浸水防止機能を安定的に発揮させることができる、との知見を得た。
[本発明に係る浸水板]
<実施形態1(水の流れを止める役割を果たす止水板)>
本実施形態では、水の流れを止める役割を果たす止水板に関する例について説明する。
図1は、本発明に係る浸水板の展開状態を示す図であり、(a)は止水側を示し、(b)は止水側とは反対側であって構造物と接触或いは対向する側(以下、「構造物側」と称する場合がある)を示す。同図に示す止水板10は、金属体12と、金属体12の一面(図1(b)で視認できる構造物側の面)の少なくとも一部を覆う連結シート14と、金属板12の構造物側において、金属板12と連結シート14を挟み込むように、金属板12の全部を覆うゴム部材16とを含む。
金属体12は、止水に直接供する部材である。金属体12は、複数の金属ユニット12a〜12hからなり、これらの金属ユニット12a〜12hは、各種金属(例えば、ステンレス鋼、アルミ系合金等)からなり、その長手方向に延在する面が接した状態で整列している(図1(a))。同図に示す例では、金属体12は8つの金属ユニット12a〜12hにより構成されているが、金属体12を構成する金属ユニットの数は2つ以上であれば特に制限されない。
連結シート14は、金属体12に対して構造物側に位置する部材であり、複数の金属ユニットの相対的な位置関係を制御する部材である。連結シート14には、各金属ユニットを一定の規則に従って整列配置することができるものであれば、特に制限されない。例えば、セロファンテープ、ビニールテープ等に各種シートを用いることができる。これらの中でも、連結シート14がカーボンファイバを含むことが好ましい。連結シート14にカーボンファイバを含ませることで、連結シートが伸縮しないようにし、ひいては金属ユニット同士の相対的な位置関係を安定的に維持することができる。
連結シート14は、図1(b)に示すように、複数の金属ユニットを整列させるために、金属ユニットが整列した状態でその一面に貼り付けられている。これにより、隣り合う金属ユニット(例えば、金属ユニット12a、12b)は、それらの境界面のうち連結シート14との境界線を軸として、止水側が外側となるように相対的に回動自在である。
ここで、隣り合う金属ユニットが相対的に回動自在であるとは、例えば、図1(b)に示す境界線を軸Lとして隣り合う金属ユニットの一方12a(12b)が他方12b(12a)に対して回転可能であることを意味する。また、止水側が外側となるような回動とは、図1(b)において、隣り合う金属ユニット12a、12bが軸Lに関して谷折りとなるように回動することを意味する。
ゴム部材16は、金属体12と同様に止水に直接供する部材である。ゴム部材16は、止水板10を、構造物の特定箇所に密着させる際に、或いは構造物の特定箇所に対向させる際に、構造物と密着又は対向する部材である。これにより、構造物への浸水を確実に防止することができる。ゴム部材16には、各種ゴム製品(例えば、合成ゴム系シート(加硫ゴムシートを含む)、シリコーンゴムシート、塩化ビニル系シート、樹脂系シート等)を使用することができる。
図2は、図1に示す止水板10の設置状態を示す斜視図である。図2に示すように、止水板10の設置時には、金属ユニット12a〜12hを立てた状態(金属ユニットの長手方向が鉛直方向となる状態)で、ゴム部材16の構造物側の面を、構造物に密着或いは対向させることで、構造物への浸水を防止する。
これにより、図2に示すように、洪水等の非常時に水Wが止水板10まで到達した場合には、止水板10によって、構造物内への浸水が確実に防止される。また、止水板10の設置時には、ゴム部材16の鉛直方向下部は、図2に示すように、金属体12の側に折られ、ゴム部材16自体によっても止水効果が高められる。
通常、図2に示す止水板の金属体12(金属体12の側に折られたゴム部材16の部分は除く)の代りに、同寸法の一枚の金属板を用いた場合には、水が浸水板に押し寄せると、同図の方向D1において金属板が撓む。具体的には、金属板の水平方向中央部が構造物側に突出するように撓む。これに対し、本実施形態の止水板10では、金属体12が複数の金属ユニット12a〜12hから構成されているので、止水板10に水圧がかかった場合であっても、隣り合う金属板同士の接面において、当該水圧が分散され、ひいては金属板12が全体として図2の方向D1において撓むことを抑制することができる(作用1)。なお、図2に示す止水板12は、この撓み抑制作用によって、特許文献1〜3の装置と比べても遜色のない浸水防水機能を発揮することができる。
図3は、図1、2に示す止水板10の収納状態を示す斜視図である。図3に示すように、収納時には、連結シート14及びゴム部材16が内側になるように、換言すれば止水側が外側となるように、隣り合う金属ニット12a〜12hを相対的に回動させることで、止水板10を全体として丸めてコンパクトにすることができる。これにより、収納時及び運搬時には、使用者が止水板10を簡易に取り扱うことができる(作用2)。
なお、図3に示すように、止水板10の収納時に金属ユニット12a〜12hを丸め込む際に、ゴム部材16を金属ユニット12a〜12hの丸め込み内側に折り畳んでしまい込むことができる。
本実施形態の止水板は、直接止水に供する部分である金属体を、単に分割(好ましくは細分化)した複数の金属ユニットから構成することで、従来にはない金属体の撓み抑制効果を発揮することができる(上記作用1)。また、本発明に係る止水板は、このように金属体を分割することで、収納時には丸めてコンパクトとし、使用者の利便性を高めることができる(上記作用2)。従って、本発明に係る止水板によれば、使用者が簡易に取り扱うことができ、しかも、従来と同等の浸水防止機能を発揮することができる。
上述した(図2に示す)止水板においては、図4(a)に示すように、金属ユニット12a〜12hが、平面視で中空部分Xを有することが好ましい。ここで、各金属ユニットが平面視で中空部分Xを有するとは、同図に示すように、各金属ユニットがその長手方向に貫通する開口を有することを意味する。このような構造によれば、図2に示す例と同様に新規な変形抑制機構に基づく浸水防止機能を発揮することができるとともに、止水板を軽量化することで使用者の利便性をさらに向上させることができる。
同様に、図2に示す止水板においては、図4(b)に示すように、金属ユニット12a〜12hが、平面視でU字状をなすことが好ましい。ここで、各金属ユニットをU字状とするとは、同図に示すように各金属ユニットによって凹部12Yを区画形成することを意味する。このような構造では、図4(b)に示すようにU字状の金属ユニットを、U字を全て同じ方向い向けて配置することで、図2に示す例と同様に新規な変形抑制機構に基づく浸水防止機能を発揮することができるとともに、止水板を軽量化することで使用者の利便性をさらに向上させることができる。
以上に述べた本実施形態の止水板10は、上述したとおり、水の流れを止める役割を果たす止水板に関する例である。例えば、地上から地下鉄の入り口に設定する止水板や、河川や用水路の氾濫時に家屋の玄関前や通気口に設置する止水板のように、本来水が浸入してはいけない領域(例えば、地下鉄構内や住宅地)への水の浸入を防止或いは抑制するものである。
<実施形態2(水の流れを止める役割と同時に水を流す役割を果たす止水板)>
本実施形態では、水の流れを止める役割とともに水を流す役割の双方を果たす止水板に関する例について説明する。
図5は、本発明の止水板を構成する止水ユニットを示す図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその斜視図である。
図5(a)、(b)に示すように、止水ユニット20は、U字型の止水部材22と、止水部材22の水平方向各端部に形成され、水平方向の左右でその鉛直方向を異ならせた連結部材24、24と、連結部材24の内側に出し入れ可能な棒状部材26とを含む。
U字型の止水部材22は、止水に直接供する部材であり、各種金属(例えば、ステンレス鋼、アルミ系合金等)からなる。連結部材24は止水部材22と溶接や一体成形により形成するため、止水部材22と同一又は同等の材料からなる。棒状部材26は各種金属(例えば、ステンレス鋼、アルミ系合金等)からなる。
図6は、図5に示す止水ユニット20(20a、20b、20c)を図5に示す傍受部材26(26a、26b)を介して連結した、止水板30を下水道内に設置した状態を示す平面図であって、(a)は水Wが上流側から流れる場合を示し、(b)は水Wが下流側から流れる場合を示す。なお、図示していないが、図6において、止水ユニット30その水平方向両端部の連結部材24が下水道の側壁に直接的又は間接的に連結されている。
図6に示す例においては、各止水ユニット20(20a、20b、20c)は傍受部材26(26a、26b)を介して連結されている。ここで、図5(b)に示すように、各止水ユニット20(20a、20b、20c)は、その水平方向において連結部材24の鉛直方向位置を異ならせているため、図6(a)に示すように棒状部材26(26a、26b)を介して連結することができ、棒状部材26(26a、26b)を軸として、止水側(図6(a)の下流側)が外側となるように相対的に回動自在となっている。
これにより、図6(a)が下水道であると仮定した場合に、通常の流れに沿って(上流から下流に)水Wが流れる場合には、水Wのから受ける力によって、止水板30が下流側に凸状となるように撓み、各止水ユニット20(20a、20b、20c)間の隙間28において、上流から下流に水を流すことができる。
これに対し、図6(b)が下水道であると仮定した場合に、通常の流れに逆らって(下流から上流に)水Wが流れる場合には、止水板30によって、止水板より上流への浸水が抑制される。この際の止水板30が水Wから受ける力の分散態様は、図2に示す止水板10が発揮する分散態様と同じである。即ち、本実施形態の止水板30では、止水板30が複数(図6(b)に示す例では3つ)の止水ユニット20a〜20cから構成されているので、止水板30に水圧がかかった場合であっても、隣り合う止水ユニット同士の接面において、当該水圧が分散され、ひいては止水板30が全体として図6(b)の上流側に撓むことを抑制することができる(作用1)。なお、図6に示す止水板30は、この撓み抑制作用によって、特許文献1〜3の装置と比べても遜色のない浸水防水機能を発揮することができる。
また、図6に示す止水板30は、収納時には、止水側が外側となるように、隣り合う止水ユニット(例えば、20aと20b)を相対的に回動させることで、止水板30を全体として丸めてコンパクトにすることができる。これにより、収納時及び運搬時には、使用者が止水板30を簡易に取り扱うことができる(作用2)。
本実施形態の止水板は、直接止水に供する部分である部材を、単に分割(好ましくは細分化)した複数の止水ユニットから構成することで、従来にはない金属体の撓み抑制効果を発揮することができる(上記作用1)。また、本発明に係る止水板は、このように金属体を分割することで、収納時には丸めてコンパクトとし、使用者の利便性を高めることができる(上記作用2)。従って、本発明に係る止水板によれば、使用者が簡易に取り扱うことができ、しかも、従来と同等の浸水防止機能を発揮することができる。
以上に述べた本実施形態の止水板30は、上述したとおり、水の流れを止める役割とともに水を流す役割の双方を果たす止水板である。図6では下水道を例にとって説明したが、止水板30は、下水道に限らず、河川からその支流への逆流を防ぐために支流の河川への連通部に設定する止水板としても使用することができ、通常流れるべき方向とは逆方向に水が流れることを防止或いは抑制するものである。なお、このような実施形態の止水板30は、概して水が略水平方向に流れる状況下(下水道、河川等)において用いられるものであるが、本発明の止水板の用途はこれに限られない。本発明の止水板は、例えば、水が水平方向以外の方向に流れる状況下(例えば、マンホール)においてその逆流を防ぐ(水の流れを止める)役割とともに、水を流す役割の双方を果たす止水板としても適用可能である。止水板30をマンホールの開口部に設置する場合は、図6(a)における連結部材24がマンホールの鉛直方向上側に、そして止水ユニット20がマンホールの鉛直方向下側に位置するように、止水板30を設置する。このように止水板30をマンホールの開口部に設置することで、通常の水の流れ(鉛直方向上側から下側への流れ)を許容しつつ、大水の際の逆流(鉛直方向下側から上側への流れ)を防止することができる。
以上に示すように、本発明に係る止水板は、運搬及び収納を簡易に行うことができ、簡易に使用することができるのにもかかわらず、新規な変形抑制機構に基づき従来と同等の浸水防止機能を発揮することができる。従って、本発明に係る止水板は、例えば、地下鉄の入り口、家屋の玄関や通気口、下水道や河川の支流などの止水の必要性のある箇所に設置することができる点で、有望である。
10、30 止水板
12 金属体
12a、12b、12c、12d、12e、12f、12h 金属ユニット
12X 中空部分
12Y 凹部
14 連結シート
16 ゴム部材
20 止水ユニット
22 止水部材
24 連結部材
26 棒状部材
28 隙間
D1 方向
L 軸
W 水

Claims (4)

  1. 複数の金属ユニットが長手方向において接してなる金属体と、
    前記金属体の一面を覆い、隣り合う前記金属ユニット同士を止水側が外側となるように相対的に回動自在とする連結シートと、
    前記金属体の、少なくとも前記金属ユニットの長手方向両端部及び短手方向一端部において前記連結シートを覆うとともに、前記両端部及び前記一端部から前記金属体の外側に延在するゴム部材と、
    を備えることを特徴とする、止水板。
  2. 前記金属ユニットが、平面視で中空部分を有する、請求項1に記載の止水板。
  3. 前記金属ユニットが、平面視でU字状をなす、請求項1に記載の止水板。
  4. 前記連結シートが、カーボンファイバを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の止水板。
JP2016171022A 2015-09-04 2016-09-01 止水板 Active JP6524037B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015174863 2015-09-04
JP2015174863 2015-09-04

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017048672A JP2017048672A (ja) 2017-03-09
JP6524037B2 true JP6524037B2 (ja) 2019-06-05

Family

ID=58279269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016171022A Active JP6524037B2 (ja) 2015-09-04 2016-09-01 止水板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6524037B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019100054A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 積水化学工業株式会社 止水板及び浸水防止装置
JP2019120027A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 積水化学工業株式会社 止水シート及び浸水防止装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09209327A (ja) * 1996-02-07 1997-08-12 Nippon Steel Corp シャッター式防水フェンス装置
JP4642339B2 (ja) * 2003-11-11 2011-03-02 株式会社イゼナ 断熱空間形成部材
JP4459740B2 (ja) * 2004-07-09 2010-04-28 有限会社ノムラフォーシーズ 浸水防止機能を備えたシャッタ装置
JP4884905B2 (ja) * 2006-09-27 2012-02-29 文化シヤッター株式会社 可撓式分割防潮板
SG11201402064TA (en) * 2011-11-07 2014-09-26 Bunka Shutter Waterproof device for opening and waterproof sheet for opening
JP6147472B2 (ja) * 2012-05-14 2017-06-14 シバタ工業株式会社 防水扉及びこれを用いた浸水防止構造体
JP5763860B1 (ja) * 2015-03-05 2015-08-12 小池 栄 浸水防止パネルシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017048672A (ja) 2017-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101680172B1 (ko) 부체식 플랩 게이트
EP2601354B1 (en) A method of installation of a self-actuating flood guard
KR20190095494A (ko) 전개형 플렉서블 범람 완화 벽
JP6524037B2 (ja) 止水板
JP2018514666A (ja) 伸長可能なフレキシブル洪水バリア
JP6733880B2 (ja) 止水板及びこれを用いた止水構造
WO2014097712A1 (ja) 浮体式フラップゲート
JP6277524B2 (ja) 遮水装置
JP5816950B2 (ja) 構造物出入口の流入水遮断用フローティング防水扉の構造
JP2011047150A (ja) 可搬式越水防止装置
JP3770554B2 (ja) 水防用のウオータゲート装置
KR102076799B1 (ko) 안정성을 향상시킨 가동식 월파방지장치
JP6303226B2 (ja) 止水パネル
JP5747300B1 (ja) 溢水防止装置
JP2006002552A (ja) 防潮堤における防潮扉の緊急閉門装置
JPH09209327A (ja) シャッター式防水フェンス装置
JP2007239205A (ja) 防水扉装置
JP6456070B2 (ja) 開口部の防水装置
JP5292376B2 (ja) 防潮施設
JP2010275789A (ja) 防水機構付きシャッター装置
JP2010203158A (ja) 止水壁
JP6696681B2 (ja) 浮体式フラップゲート設備
JP4102764B2 (ja) 選択取水設備
KR101750912B1 (ko) 승강식 차수 구조물
JP2012122246A (ja) 起伏式流水浸入防止ゲート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6524037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250