JP6523946B2 - 動力伝達機構 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源及び左右一対の走行装置を有し、操向操作具の旋回操作に基づいて発生する前記左右一対の走行装置の速度差によって旋回する作業機に備えられ、前記動力源から出力された動力を変速して前記左右一対の走行装置に伝達する動力伝達機構に関する。
特許文献1には、作業機の一例であるコンバイン等の収穫機が記載されている。このコンバインは、エンジン等の動力源と、HST等の無段変速装置及び機械的な減速機とから構成された動力伝達機構と、収穫機の機体の左右に備えられた一対の無限軌道式の走行装置等と、を有している。
このようなコンバインにおいて動力源や動力伝達機構は機体フレームの中央に配設されており、動力源から出力された動力は動力伝達機構により左右に分配され、左右一対の走行装置のそれぞれに伝達されるように構成されている。
特開2012−211672号公報
近年コンバインの大型化・高出力化が進んでおり、コンバインを大型化・高出力化に伴って、動力伝達機構にかかる牽引力やトルク等の負荷が増大していた。この増大した負荷に耐えるためには、動力伝達機構と走行装置とを連結する部分や走行装置の軸受に構造的な強化が必要となる。しかし、構造的な強化は部品の大型化を招いてしまう。
従来のような左右分配式の動力伝達機構を採用するコンバインにおいては、機体下部中央に前記部品が大きく張り出すため、機体の最低地上高が低くなってしまうという点において改良の余地があった。また、左右分配式の動力伝達機構は、コンバインの旋回時の動力の伝達ロスが大きく、滑らかな旋回の点において改良の余地があった。
そこで、左右分配式の動力伝達機構を機体フレームの中央に備える構成に替えて、二つの動力伝達機構を機体フレームの左右に独立して備え、左右独立した動力伝達機構により左右一対の走行装置をそれぞれ駆動させる構成の採用が考えられる。
この左右独立式の動力伝達機構は、機体下部中央の張り出しを解消する観点や、旋回時の滑らかさを確保する観点においては優れているが、二つの動力伝達機構のそれぞれを構成する二つの無段変速装置の伝達効率の差や左右一対の走行装置にかかる負荷に起因する作動油の漏れ(オイルリーク)等に起因して左右一対の走行装置の回転に差が生じ、直進性を確保することが難しいという点において改良の余地があった。
特に、自脱式のコンバインのような作業機の場合は、条刈り時の直進性が重要であるため、左右独立方式の動力伝達機構の採用が困難であった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、作業機に組み込んだときに、機体の最低地上高を高くでき、旋回時の滑らかさを確保しながら、直進性も確保できる動力伝達機構を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための、本発明に係る動力伝達機構の特徴は、動力源及び左右一対の走行装置を有し、操向操作具の旋回操作に基づいて発生する前記左右一対の走行装置の速度差によって旋回する作業機に備えられ、前記動力源から出力された動力を変速して前記左右一対の走行装置に伝達する動力伝達機構であって、前記動力源の動力が入力される第一油圧ポンプと、第一油圧回路により前記第一油圧ポンプと連結され、前記第一油圧ポンプに入力された動力を変速して、第一出力軸から前記左右一対の走行装置のうちの一方の走行装置へ出力する第一油圧モータと、を備えた第一無段変速装置と、前記動力源の動力が入力される第二油圧ポンプと、第二油圧回路により前記第二油圧ポンプと連結され、前記第二油圧ポンプに入力された動力を変速して、第二出力軸から前記左右一対の走行装置のうちの他方の走行装置へ出力する第二油圧モータと、を備えた第二無段変速装置と、前記第一出力軸及び前記第二出力軸に連結され、前記第一出力軸と前記第二出力軸とに回転数差があるときに駆動して前記回転数差を吸収可能な差動機構と、前記操向操作具が旋回操作されたときに、前記差動機構の駆動を許容する許容状態となり、かつ、前記操向操作具が旋回操作されていないときに、前記差動機構の駆動を制動する制動状態に切り替わる切替機構と、を備え、前記切替機構は、前記差動機構の駆動によって作動するポンプ機構と、前記操向操作具が旋回操作されていないときに前記ポンプ機構の作動を規制する規制機構と、が備えられた油圧回路であり、前記差動機構に、前記第一出力軸によって駆動される第一サイドギヤと、前記第二出力軸によって駆動される第二サイドギヤと、前記第一サイドギヤ及び前記第二サイドギヤに噛み合うピニオンギヤと、前記第一サイドギヤ、前記第二サイドギヤ及び前記ピニオンギヤを収容するギヤケースと、前記ギヤケースに設けられ、前記ポンプ機構に動力を出力可能なリングギヤと、を備え、前記ポンプ機構は、前記リングギヤの回転方向に応じて吸込側と吐出側とを入れ替え可能な回転ポンプであり、前記第一出力軸の回転が入力される第一伝動軸と、前記第一出力軸から前記第一伝動軸に動力を伝動する第一伝動経路と、前記第一伝動軸と同一の回転軸心上に配設され、かつ、前記第二出力軸の回転が入力される第二伝動軸と、前記第二出力軸から前記第二伝動軸に動力を伝動する第二伝動経路と、を備え、前記第一サイドギヤは、前記第一伝動軸に設けられ、前記第二サイドギヤは、前記第二伝動軸に設けられ、前記第一伝動経路及び前記第二伝動経路は、前記第一伝動軸の回転方向と前記第二伝動軸の回転方向が逆方向となるように動力を伝動し、前記リングギヤは、前記第一伝動軸の回転数と前記第二伝動軸の回転数とが同一のときには回転せず、前記第一伝動軸の回転数と前記第二伝動軸の回転数とが異なるときには回転して前記回転ポンプに動力を出力可能であり、前記リングギヤが回転が、前記差動機構の駆動である点にある。
本発明であれば、第一無段変速装置と第二無段変速装置とが独立しているため、第一無段変速装置と第二無段変速装置を、機体フレームのうち左右一対の走行装置のそれぞれに近い位置に配置することができる。差動機構及び切替機構は、機体フレームにおいてある程度自由にレイアウトできる。第一無段変速装置及び第二無段変速装置が配置されている位置より高い位置に配置すれば、従来のように左右分配式の動力伝達機構を機体フレームの中央に一つだけ備える構成に比べて機体の最低地上高を高くすることができる。また、左右の走行装置のそれぞれに対して無段変速装置が備えられているので、旋回時の滑らかさが確保される。
さらに、差動機構及び切替機構を備えているため、前記第一出力軸と前記第二出力軸とに回転数差があったとしても前記回転数差をなくすことができる。
切替機構は、操向操作具が旋回操作されたときは、差動機構の駆動を許容する許容状態に切り替えられるので、差動機構は回転数差により駆動する。すなわち、回転数差は、差動機構により吸収される。
一方、切替機構は、操向操作具が旋回操作されていないときは、差動機構の駆動を制動する制動状態に切り替えられるので、差動機構は回転数差があっても駆動しない。このとき、回転数差は差動機構により吸収されずに、第一油圧モータ側及び第二油圧モータ側において吸収される。つまり、差動機構により第一出力軸と第二出力軸との回転差がなくなるため、直進性が確保される。
このように差動機構を上手く活用して、旋回時の旋回性に影響をあたえることなく直進時の直進性が確保される。
本発明においては、前記切替機構は、前記差動機構の駆動によって作動するポンプ機構と、前記操向操作具が旋回操作されていないときに前記ポンプ機構の作動を規制する規制機構と、が備えられた油圧回路であることから以下の作用効果を奏する。
ポンプ機構は、前記第一出力軸と前記第二出力軸とに回転数差があるときに駆動する差動機構の駆動により作動する。このポンプ機構が備えられている油圧回路は、操向操作具が旋回操作されていないときは、第一出力軸と第二出力軸とに回転数差があるときであっても、ポンプ機構の作動を規制することにより、差動機構の駆動を制動することができる。
このように、第一出力軸と第二出力軸とに回転数差によるポンプ機構の動きを規制したり、許容したりすることで、直進性の確保と旋回性の確保をすることができる。
本発明においては、前記差動機構に、前記第一出力軸によって駆動される第一サイドギヤと、前記第二出力軸によって駆動される第二サイドギヤと、前記第一サイドギヤ及び前記第二サイドギヤに噛み合うピニオンギヤと、前記第一サイドギヤ、前記第二サイドギヤ及び前記ピニオンギヤを収容するギヤケースと、前記ギヤケースに設けられ、前記ポンプ機構に動力を出力可能なリングギヤと、を備え、前記ポンプ機構は、前記リングギヤの回転方向に応じて吸込側と吐出側とを入れ替え可能な回転ポンプであることから以下の作用効果を奏する。
第一出力軸の回転及び第二出力軸の回転は作業機の操作状況に応じて変化し、回転数差は正逆両方に発生し得る。つまり、リングギヤは、どちらにも回転し得る。
そこで、ポンプ機構を、リングギヤの回転方向に応じて吸込側と吐出側とを入れ替え可能な回転ポンプから構成する。これにより、ポンプ機構はリングギヤがどちらの方向に回転したとしても駆動することができる。
本発明においては、前記差動機構に、前記第一出力軸によって駆動される第一サイドギヤと、前記第二出力軸によって駆動される第二サイドギヤと、前記第一サイドギヤ及び前記第二サイドギヤに噛み合うピニオンギヤと、前記第一サイドギヤ、前記第二サイドギヤ及び前記ピニオンギヤを収容するギヤケースと、前記ギヤケースに設けられ、前記ポンプ機構に動力を出力可能なリングギヤと、を備え、前記ポンプ機構は、前記リングギヤの回転方向に応じて吸込側と吐出側とを入れ替え可能な回転ポンプであると以下の作用効果を奏する。
上述の構成により、第一出力軸及び第二出力軸が、同一回転数で同一方向に回転しているときに、第一伝動軸及び第二伝動軸は、同一回転数で逆方向に回転することとなる。
このとき、第一サイドギヤ及び第二サイドギヤは同一回転数で逆方向に回転し、ピニオンギヤはギヤケースに対して空回りするため、リングギヤは回転しない。したがって、差動機構は動力を出力しないため、ポンプ機構は駆動しない。
一方、第一伝動軸と第二伝動軸とに回転数差があるときは、回転数差に応じてリングギヤは回転する。このリングギヤの回転により回転ポンプが駆動する。
このように、第一サイドギヤと第二サイドギヤとに伝達させる回転の向きを調整することで、差動機構を左右の出力軸に回転差があるときのみ駆動するように構成できる。
本発明においては、前記規制機構は、前記操向操作具の旋回操作に応じてリリーフ圧が可変する可変リリーフ弁であり、前記操向操作具が旋回操作されていないときに、前記リリーフ圧を高めて前記油圧回路における作動油の通流を規制し、前記操向操作具が旋回操作されたときに、前記リリーフ圧を低めて前記油圧回路における作動油の通流を許容すると好適である。
操向操作具が旋回操作されていないときは、可変リリーフ弁のリリーフ圧を高めることで、ポンプ機構による作動油の吐出を強く制限し、結果として、差動機構の駆動を制動することができる。操向操作具が旋回操作されたときは、可変リリーフ弁のリリーフ圧を低めることにより、ポンプ機構による作動油の吐出を許容し、結果として、差動機構の駆動を許容することができる。このように、リリーフ弁のリリーフ圧の高低という簡単な仕組みで、あまりコストをかけることなく規制機構を構成できる。
ところで、第一出力軸と第二出力軸とをドッグクラッチや多板ディスクなどの機械的接続機構により連結し、この機械的接続機構を、バネの弾性力や作動油の油圧力を用いて、接続する状態と接続しない状態と切り替えることで、第一出力軸と第二出力軸との回転数差を許容する状態と許容しない状態とに切り替える構成も考えられる。
しかし、機械的接続機構は、接続する状態と接続しない状態との切替時にショックが発生する場合があり、また接続状態の切替時に大きな油圧力を必要とすることから、操作フィーリングや燃費の点において改善の余地がある。
上述のように、規制機構を可変リリーフ弁から構成することで、リリーフ圧の高低により、ポンプ機構の作動を規制する状態と規制しない状態とを円滑に切り替えることができるため、着替時のショック、操作フィーリングなどの観点から機械的接続機構よりも優れている。
本発明においては、前記油圧回路に、作動油を貯留する作動油貯留部から作動油を吸込む吸込部と、前記作動油貯留部へ作動油を吐出する吐出部と、前記吸込部及び前記吐出部を接続する接続油路とを備え、前記接続油路は、前記吸込部側において、第一油路と第二油路とに分岐され、前記吐出部側において、再び一つの油路に合流しており、前記規制機構を、前記接続油路における合流後の部分に備え、前記第一油路の中途部と前記第二油路の中途部とを接続する第三油路を備えるとともに、前記回転ポンプを前記第三油路に備え、前記第一油路における前記第三油路の接続部と前記吸込部との間の側部分、及び、前記第二油路における前記第三油路の接続部と前記吸込部との間の部分に、前記作動油貯留部から前記回転ポンプへの作動油の通流を許容するが前記回転ポンプから前記作動油貯留部への作動油の通流を規制するチェック弁を備え、前記第一油路における前記第三油路の接続部と前記第二油路の合流部との間の部分、及び、前記第二油路における前記第三油路の接続部と前記第一油路の合流部との間の部分に、前記回転ポンプから前記規制機構への作動油の通流を許容するが前記規制機構から前記回転ポンプへの作動油の通流を規制する吐出選択シャトル弁を備えていると好適である。
回転ポンプは、リングギヤの回転に応じて駆動し、作動油貯留部から第一油路又は第二油路を介して作動油を吸込み、第二油路又は第一油路を介して作動油を作動油貯留部へと吐出する。
その際、第一油路における第三油路の接続部と前記吸込部との間の側部分、及び、第二油路における第三油路の接続部と吸込部との間の部分に、作動油貯留部から回転ポンプへの作動油の通流を許容するが回転ポンプから作動油貯留部への作動油の通流を規制するチェック弁を備え、第一油路における第三油路の接続部と第二油路の合流部との間の部分、及び、第二油路における第三油路の接続部と第一油路の合流部との間の部分に、回転ポンプから規制機構への作動油の通流を許容するが規制機構から前記回転ポンプへの作動油の通流を規制する吐出選択シャトル弁を備えているため、回転ポンプの吸込み及び吐出し方向に応じて、使用される油路が適切に切り替えられる。
規制機構は、第一油路と第二油路との合流後の部分に備えられているため、回転ポンプが第一油路及び第二油路のどちらを介して作動油を吐出してもその作動油の通流を規制又は許容することができる。
作業機の全体図 本発明に係る動力伝達機構に関する正面側から見た模式説明図 油圧回路の説明図
以下、本発明に係る動力伝達機構の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、作業機の一例である収穫機としての自脱型コンバイン1(以下、コンバイン1という。)の前部が示されている。以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」等の相対的な方向を伴う文言は基本的にコンバイン1の前進方向を基準とする。また、前後方向、左右方向にかかわらず、「内側」及び「外側」は、機体中央側を「内側」とし、機体外側を「外側」とする。
コンバイン1は、圃場を自走しながら稲や麦の刈取り脱穀をする収穫機であって、機体フレーム9の前部右領域に運転部3を備え、前部左領域に刈取部4を備え、後部左領域に脱穀装置5を備え、後部右領域に穀粒タンク6を備え、下部に左右一対の走行装置の一例である無限軌道式の走行装置2,2(図1、図2参照)を備えている。
運転部3には、コンバイン1の進行方向を操作するための操向操作具としての操向レバー3aや、コンバイン1の走行方向及び速度を無段階に操作するための変速操作具(変速レバー)や、操縦者の運転席等が備えられている。運転席に搭乗した操縦者が操向レバー3aや変速操作具を操作することにより、コンバイン1は前進及び後進や、直進、左右旋回等の各動作が可能となっている。
刈取部4は複数条を一度に刈取ることができるように構成されている。したがって、コンバイン1は圃場を直進しながら一度に複数条の稲や麦を刈取ることができる。往復刈りを行うときは圃場の端において旋回して未刈り地の反対側へ移動して次の複数条の稲や麦を刈取ること繰り返す。
コンバイン1の動力源であるエンジン7は、機体フレーム9のうち運転部3の操縦部の支持フレームの下方であって、左右一対の走行装置2,2の車軸2b,2bより高い位置にあるエンジン支持フレーム9a(図2参照)に支持されている。
エンジン7の出力軸7aの動力は、作業伝動装置(図示せず)が備える伝動ベルト等の伝動機構を介して刈取部4や脱穀装置5等に伝動される。
同じく、エンジン7の出力軸7aの動力は、出力軸7aに直結された動力伝達機構10に伝達される。
図2に示すように、動力伝達機構10は、エンジン7の動力を左右一対の走行装置2,2に伝達するための機構であり、左右一対の静油圧式の第一無段変速装置20及び第二無段変速装置30等を備えている。
第一無段変速装置20は、第一油圧ポンプ21と、第一油圧モータ22と、第一油圧ポンプ21と第一油圧モータ22とを連結する第一油圧回路とを備えている。
第一油圧回路は、可撓性の油圧ホース23,24により構成されている。作動油は油圧ホース23,24を通って第一油圧ポンプ21と第一油圧モータ22との間を往来する。
第二無段変速装置30は、第二油圧ポンプ31と、第二油圧モータ32と、第二油圧ポンプ31と第二油圧モータ32とを連結する第二油圧回路とを備えている。
第二油圧回路は、可撓性の油圧ホース33,34により構成されている。作動油は油圧ホース33,34を通って第二油圧ポンプ31と第二油圧モータ32との間を往来する。
第一油圧回路及び第二油圧回路を可撓性の油圧ホース23,24,33,34から構成することにより、第一油圧ポンプ21及び第二油圧ポンプ31をエンジン7に近い位置にそれぞれ独立して支持し、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ32を走行装置2に近い位置にそれぞれ独立して支持することができる。
つまり、第一油圧ポンプ21及び第二油圧ポンプ31、並びに第一油圧モータ22及び第二油圧モータ32を、機体フレーム9を構成する複数のフレームに分散して配設することができるため、各フレームは独立した強度を有していればよく、全てのポンプ及びモータを単一の屈強なフレームを用いて支持する構成に比べて、安価に構成することができる。
第一油圧ポンプ21及び第二油圧ポンプ31は、それぞれエンジン7の出力軸7aから入力された動力により駆動する可変容量型のポンプである。
第一油圧ポンプ21に備えられた斜板の角度及び第二油圧ポンプ31に備えられた斜板の角度は、運転部3の操向レバー3aや変速操作具に連係された操向装置及び油圧機構(図示せず)により、それぞれ独立して斜板の角度が中立位置、前進側又は後進側に無段階に変更操作されている。当該斜板の角度が、当該斜板が備えられているポンプ軸心に垂直な面に対して大きく傾くほど、作動油の吐出量が多くなり、前記ポンプ軸心に垂直な面に対して小さく傾くほど作動油の吐出量が少なくなる。
第一油圧モータ22及び第二油圧モータ32は、それぞれ第一油圧ポンプ21及び第二油圧ポンプ31から供給される作動油により駆動する定容量型のモータである。当該モータは、第一出力軸25及び第二出力軸35には、角度が固定された斜板が備えられている。第一出力軸25は第一油圧ポンプ21から供給された作動油の吐出量に応じた回転数で回転し、第二出力軸35は第二油圧ポンプ31から供給された作動油の吐出量に応じた回転数で回転する。
上述の構成により、第一無段変速装置20は、エンジン7の出力軸7aから入力された動力を第一油圧ポンプ21の斜板の角度に応じて無段階に変更し、第一油圧モータ22の第一出力軸25から出力する。
同様に、第二無段変速装置30は、エンジン7の出力軸7aから入力された動力を第二油圧ポンプ31の斜板の角度に応じて無段階に変更し、第二油圧モータ32の第二出力軸35から出力する。
第一出力軸25は、第一油圧モータ22のモータケースを貫通してコンバイン1の右側(外側)及び左側(内側)に向けて突出している。
第一出力軸25のうちコンバイン1の外側に向けて突出した部分25aには、減速伝動機構8aを介して走行装置2の起動輪2aが接続されている。
減速伝動機構8aは所定の変速比を有する複数のギヤが組み合わされた例えば遊星歯車機構から構成されており、第一出力軸25の回転は所定の変速比で減速されて走行装置2の起動輪2aに伝達される。
同様に、第二出力軸35は、第二油圧モータ32のモータケースを貫通してコンバイン1の左側(外側)及び右側(内側)に向けて突出している。
第二出力軸35のうちコンバイン1の外側に向けて突出した部分35aには、減速伝動機構8bを介して走行装置2の起動輪2aが接続されている。
減速伝動機構8bは所定の変速比を有する複数のギヤが組み合わされた例えば遊星歯車機構から構成されており、第二出力軸35の回転は所定の変速比で減速されて走行装置2の起動輪2aに伝達される。
第一無段変速装置20及び第二無段変速装置30や、左右一対の走行装置2,2を同一の構成とすることにより、作業機の直進時に第一出力軸25及び第二出力軸35に回転数差が発生する虞が低減されている。しかし、第一無段変速装置20と第二無段変速装置30の伝達効率の個体差や、左右一対の走行装置2,2にかかる負荷によるオイルリーク等に起因して、第一出力軸25及び第二出力軸35に回転数差が生じ得る。
そこで、動力伝達機構10は、作業機の直進時に生じた第一出力軸25及び第二出力軸35の回転数差をなくすために、差動機構40と切替機構60とを備えている。
差動機構40は、第一出力軸25及び第二出力軸35に連結され、第一出力軸25と第二出力軸35とに回転数差があるときに駆動して回転数差を吸収可能な機構である。
差動機構40について説明する。差動機構40は、第一出力軸25のうちコンバイン1の内側に向けて突出した部分25bと、第二出力軸35のうちコンバイン1の内側に向けて突出した部分35bとの間に配設されている。
差動機構40は、第一出力軸25によって駆動される第一サイドギヤ41と、第二出力軸35によって駆動される第二サイドギヤ42と、第一サイドギヤ41及び第二サイドギヤ42に噛み合うピニオンギヤ43と、第一サイドギヤ41、第二サイドギヤ42及びピニオンギヤ43を収容するギヤケース44と、ギヤケース44に設けられたリングギヤ45と、を備えている。
第一サイドギヤ41は、第一伝動経路50を介して第一出力軸25と接続されている。
第一伝動経路50は、第一出力軸25と第一伝達軸52aとを連結する第一連結部53aと、第一伝達軸52aに備えられた第一傘歯車54aと、第一傘歯車54aと噛み合って第二伝達軸52bに動力を伝達する第二傘歯車54bと、第二伝達軸52bと第三伝達軸52cとを連結する第二連結部53bと、第三伝達軸52cに備えられた第三傘歯車54cと、第三傘歯車54cと噛み合って第四伝達軸52dに動力を伝達する第四傘歯車54dと、第四伝達軸52dと第一伝動軸51とを連結する第三連結部53cとを備えている。そして、第一伝動軸51に第一サイドギヤ41が備えられている。
第一連結部53aは、第一出力軸25と第一伝達軸52aとを、例えばスプライン結合により、軸心方向に相対移動可能かつ周方向に相対回転不可なように連結する。
第二連結部53bは、第二伝達軸52bと第三伝達軸52cとを、例えばスプライン結合により、軸心方向に相対移動可能かつ周方向に相対回転不可なように連結する。
第三連結部53cは、第四伝達軸52dと第一伝動軸51とを、例えばスプライン結合により、軸心方向に相対移動可能かつ周方向に相対回転不可なように連結する。
つまり、第一連結部53aと第二連結部53bと第三連結部53cとにより、第一油圧モータ22と差動機構40との相対的な移動が許容される。
第一傘歯車54a、第二傘歯車54b、第三傘歯車54c及び第四傘歯車54dは、それぞれの歯数が第一出力軸25の回転を増速して第一伝動軸51に伝達可能に設定されている。第一伝動経路50により第一出力軸25の回転数は増加され、すなわちトルクは減少されて第一伝動軸51に伝達される。
例えば、第一出力軸25に差動機構40を直接連結した場合は、差動機構40が備える各ギヤは高トルクに耐え得る高価な材料から構成する必要があるが、第一出力軸25の回転を第一伝動経路50により増速して、つまり低トルク状態にして第一伝動軸51に伝達することができるので、差動機構40が備える各ギヤは安価な材料から構成することができる。
第二伝動経路55も基本的には第一伝動経路50と同様に構成されている。
すなわち、第二伝動経路55は、第二出力軸35と第一伝達軸57aとを連結する第一連結部58aと、第一伝達軸57aに備えられた第一傘歯車59aと、第一傘歯車59aと噛み合って第二伝達軸57bに動力を伝達する第二傘歯車59bと、第二伝達軸57bと第三伝達軸57cとを連結する第二連結部58bと、第三伝達軸57cに備えられた第三傘歯車59cと、第三傘歯車59cと噛み合って第四伝達軸57dに動力を伝達する第四傘歯車59dと、第四伝達軸57dと第二伝動軸56とを連結する第三連結部58cとを備えている。そして、第二伝動軸56に第二サイドギヤ42が備えられている。
ただし、第三傘歯車59cと噛み合う第四傘歯車59dの配置が、第一伝動経路50における第四傘歯車54dの配置と異なっている。第四傘歯車54dは歯が内側を向くように第一伝動軸51に備えられるのに対して、第四傘歯車59dは歯が外側を向くように第二伝動軸56に備えられる。
これにより、第一出力軸25及び第二出力軸35が、同一回転数で同一方向に回転しているときに、第一伝動軸51及び第二伝動軸56は、同一回転数で逆方向に回転する。
このとき、差動機構40の第一サイドギヤ41及び第二サイドギヤ42は同一回転数で逆方向に回転し、ピニオンギヤ43はギヤケース44に対して空回りするため、リングギヤ45は回転しない。したがって、差動機構40は、動力を出力しないため、ポンプ機構61は駆動されない。
一方、第一伝動軸51と第二伝動軸56とに回転数差があるときは、回転数差に応じてリングギヤ45は回転する。このリングギヤ45の回転によりポンプ機構61が駆動する。
なお、差動機構40は、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ32が支持されている位置よりも高い位置であって、機体フレーム9のうち差動機構40が支持されている箇所と、機体フレーム9のうち第一油圧モータ22と第二油圧モータ32が支持されている箇所とは剛連結されていない箇所に支持されている。
従来のような左右分配式の動力伝達機構を採用するコンバインは、当該動力伝達機構が機体下部中央に張り出し、機体の最低地上高を高くすることが困難であるのに対して、当該コンバイン1は動力伝達機構10を構成する第一油圧ポンプ21と第二油圧ポンプ31と差動機構40とを、機体フレーム9のうち比較的高い位置に配設することができるため、その分機体下部中央の最低地上高を高くすることができる。
次に、切替機構60について説明する。切替機構60は、操向レバー3aが旋回操作されたときに、差動機構40の駆動を許容する許容状態となり、かつ、操向レバー3aが旋回操作されていないときに、差動機構40の駆動を制動する制動状態に切り替わる機構である。
図3に示すように、切替機構60は、油圧回路63であり、油圧回路63は、ポンプ機構61と、規制機構62と、を備えている。
ポンプ機構61は、差動機構40の駆動によって作動する機構である。
差動機構40のリングギヤ45は、第一伝動軸51及び第二伝動軸56が、同一回転数で逆回転するときには回転せず、第一伝動軸51及び第二伝動軸56の回転数が異なるときには回転してポンプ機構61に動力を出力する。
リングギヤ45は、作業機の操作状況に応じて、第一伝動軸51の回転の増速側へのずれ又は減速側へのずれ、及び第二伝動軸52の回転の増速側へのずれ又は減速側へのずれの組み合わせにより、どちらの方向へも回転し得る。つまり、リングギヤ45からポンプ機構61へは正逆両方の回転が入力され得る。
そこで、ポンプ機構61には、リングギヤ45の回転方向に応じて吸込側と吐出側とを入れ替え可能な回転ポンプとしてギヤポンプが採用される。これにより、リングギヤ45がどちらの方向に回転したとしても対応することができる。
油圧回路63は、作動油を貯留する作動油貯留部64から作動油を吸込む吸込部65と、作動油貯留部64へ作動油を吐出する吐出部67と、吸込部65及び吐出部67を接続する接続油路68とを備えている。作動油貯留部64は、油圧回路63の近傍に配設される。
接続油路68は、吸込部65側において、第一油路70と第二油路71とに分岐され、吐出部67側の合流部69において、再び一つの油路に合流している。
規制機構62は、接続油路68における第一油路70と第二油路71との合流部69の下流に備えられている。
接続油路68は、第一油路70の中途部と第二油路71の中途部とを接続する第三油路72を備えている。ポンプ機構61は、第三油路72に備えられている。
第一油路70における第三油路72の接続部73と吸込部65との間の側部分、及び、第二油路71における第三油路72の接続部74と吸込部65との間の部分には、チェック弁75,76が備えられている。
チェック弁75,76は、作動油貯留部64からポンプ機構61への作動油の通流を許容するがポンプ機構61から作動油貯留部64への作動油の通流を規制するように構成されている。
第一油路70における第三油路72の接続部73と第二油路71の合流部69との間の部分、及び、第二油路71における第三油路72の接続部74と第一油路70の合流部69との間の部分に、吐出選択シャトル弁77が備えられている。
吐出選択シャトル弁77は、ポンプ機構61から規制機構62への作動油の通流を許容するが規制機構62からポンプ機構61への作動油の通流を規制するように構成されている。
規制機構62は、操向レバー3aが旋回操作されていないときにポンプ機構61の作動を規制する機構であり、操向レバー3aの旋回操作に応じてリリーフ圧が可変する可変リリーフ弁により構成されている。なお、可変リリーフ弁は、操向レバー3aと機械的に連動するように構成してもよいし、電気的に連動するように構成してもよい。
可変リリーフ弁は、操向レバー3aが旋回操作されていないときに、リリーフ圧を高めて油圧回路63における作動油の通流を規制する機構である。
ポンプ機構61のポンプ容積は、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ32のモータ容積よりも大きくされていることが好ましく、リリーフ圧は、少なくとも第一無段変速装置20や第二無段変速装置30に油圧回路の保護を目的として備えられているリリーフ弁のリリーフ圧よりも高く設定されていることが好ましい。
これらの構成により、ポンプ機構61が制動可能な制動トルクを、走行用の油圧モータである第一油圧モータ22及び第二油圧モータ32が出力できる駆動トルクよりも、大きくすることができ、確実な制動が可能となる。
油圧回路63における作動油の通流を規制されているときは、ポンプ機構61及びリングギヤ45は回転できない。仮に、第一出力軸25及び第二出力軸35に回転数差が生じる状態であったとしても、第一伝動軸51及び第二伝動軸56の回転は強制的に一致させられ、つまり、第一出力軸25及び第二出力軸35の回転数は一致させられる。
また、可変リリーフ弁は、操向レバー3aが旋回操作されたときに、リリーフ圧を低めて油圧回路63における作動油の通流を許容するように構成されている。第一出力軸25及び第二出力軸35の回転数差、すなわち第一伝動軸51及び第二伝動軸56の回転数差に応じてリングギヤ45及びポンプ機構61が回転する。
上述のように、切替機構60は、操向レバー3aが旋回操作されたときに、差動機構40の駆動を許容する許容状態となり、かつ、操向レバー3aが旋回操作されていないときに、差動機構40の駆動を制動する制動状態に円滑に切り替わる。
操向レバー3aの旋回操作量(レバー角)と可変リリーフ弁のリリーフ圧との関係との関係は線形関係なものに限られない。
操向レバー3aの旋回操作に基づいて作動して可変リリーフ弁のスプールを操作するアクチュエータを備え、操向レバー3aの旋回操作量と可変リリーフ圧との関係との関係を二次曲線的な関係等に設定しても良い。
例えば、操向レバー3aの旋回操作量が大きくなるにしたがって、可変リリーフ弁のリリーフ圧の減少率が大きくなるように設定することも可能である。
また、運転者の好みに応じて操向レバー3aの旋回操作量(レバー角)と可変リリーフ弁のリリーフ圧との関係を自由に選択できるようにしても良い。
以上のようにして、コンバイン1に組み込んだときに、機体の最低地上高を高くでき、旋回時の滑らかさを確保しながら、直進性も確保できる動力伝達機構10が実現される。
〔別実施形態〕
(1)上述した実施形態では、第四傘歯車54dは歯が内側を向くように第一伝動軸51に備えられるのに対して、第四傘歯車59dは歯が外側を向くように第二伝動軸56に備えられる場合について説明したが逆であってもよい。すなわち、第四傘歯車54dは歯が外側を向くように第一伝動軸51に備えられるのに対して、第四傘歯車59dは歯が内側を向くように第二伝動軸56に備えられてもよい。
(2)上述した実施形態では、切替機構60をポンプ機構61と規制機構62と、が備えられた油圧回路63で構成する場合について説明した。しかし、切替機構60はこのような構成に限らない。
例えば、切替機構60を、リングギヤ45と噛み合う位置又は噛み合わない位置に姿勢が切り替え可能なラックギヤ状部材から構成してもよい。
詳述すると、ラックギヤ状部材は、操向レバー3aの旋回操作に応じて姿勢が切り替わるように構成され、操向レバー3aが旋回操作されていないときに、リングギヤ45と噛み合う位置に姿勢が切り替えられ、リングギヤ45の回転を制動し、操向レバー3aが旋回操作されているときに、リングギヤ45と噛み合わない位置に姿勢が切り替えられ、リングギヤ45の回転を許容する。
また、ギヤケース44に、リングギヤ45に替えて、ディスク状部材を備え、切替機構60を、前記ディスク状部材を挟持する位置又は挟持しない位置に姿勢が切り替え可能なディスクブレーキ機構から構成してもよい。
詳述すると、ディスクブレーキ機構は、操向レバー3aの旋回操作に応じて姿勢が切り替わるように構成され、操向レバー3aが旋回操作されていないときに、ディスク状部材を挟持する位置に姿勢が切り替えられ、ディスク状部材の回転を制動し、操向レバー3aが旋回操作されているときに、ディスク状部材を挟持しない位置に姿勢が切り替えられ、ディスク状部材の回転を許容する。
さらに、ギヤケース44に、リングギヤ45に替えて、ドラム状部材を備え、切替機構60を、前記ドラム状部材に当接する位置又は当接しない位置に姿勢が切り替え可能なドラムブレーキ機構から構成してもよい。
詳述すると、ドラムクブレーキ機構は、操向レバー3aの旋回操作に応じて姿勢が切り替わるように構成され、操向レバー3aが旋回操作されていないときに、ドラム状部材に道節する位置に姿勢が切り替えられ、ドラム状部材の回転を制動し、操向レバー3aが旋回操作されているときに、ドラム状部材に当接しない位置に姿勢が切り替えられ、ドラム状部材の回転を許容する。
(3)上述した実施形態では、ポンプ機構61が回転ポンプとしてのギヤポンプである場合を例に説明した。しかし、ポンプ機構61はギヤポンプに限らない。例えばトロコイドポンプのような回転ポンプであってもよいし、アキシャルポンプのような容積型ポンプであってもよい。ギヤケース44のリングギヤ45の回転に応じて、正逆どちらにも回転し、吸込み吐出も可能なポンプが採用される。
(4)第一伝動経路50による第一出力軸25から第一伝動軸51への動力の伝達は、歯車の噛み合いによる構成に限らない。例えば、第一伝達軸52aに設けたプーリーと第四伝達軸52dに設けたプーリーとに配設した動力伝達ベルトにより第一出力軸25から第一伝動軸51へ動力を伝達するように構成してもよい。
同様に、第二伝動経路55による第二出力軸35から第二伝動軸56への動力の伝達は、歯車の噛み合いによる構成に限らない。例えば、第一伝達軸57aに設けたプーリーと第四伝達軸57dに設けたプーリーとに配設した動力伝達ベルトにより第二出力軸35から第二伝動軸56へ動力を伝達するように構成してもよい。
ただし、第一伝達軸52aと第四伝達軸52dとの間に巻設された動力伝達ベルトの掛け方と、第一伝達軸57aと第四伝達軸57dとの間に巻設された動力伝達ベルトの掛け方とが異なっている。いずれか一方の動力伝達ベルトはクロス掛けされる必要がある。
これにより、第一出力軸25及び第二出力軸35が、同一回転数で同一方向に回転しているときに、第一伝動軸51及び第二伝動軸56は、同一回転数で逆方向に回転する。
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり上記の記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲において適宜変更設計可能である。
本発明に係る農作業機は、自脱型のコンバインに限らず普通型のコンバインであってもよい。また、コンバインに限らずその他の収穫機であってもよい。さらに、収穫機に限らず、田植機、トラクタ等のその他の作業機であってもよい。
2 :走行装置
3a :操作レバー(操向操作具)
7a :出力軸
10 :動力伝達機構
20 :第一無段変速装置
21 :第一油圧ポンプ
22 :第一油圧モータ
25 :第一出力軸
30 :第二無段変速装置
31 :第二油圧ポンプ
32 :第二油圧モータ
35 :第二出力軸
40 :差動機構
41 :第一サイドギヤ
42 :第二サイドギヤ
43 :ピニオンギヤ
44 :ギヤケース
45 :リングギヤ
50 :第一伝動経路
51 :第一伝動軸
55 :第二伝動経路
56 :第二伝動軸
60 :切替機構
61 :ポンプ機構
62 :規制機構
63 :油圧回路
64 :作動油貯留部
65 :吸込部
67 :吐出部
68 :接続油路
69 :合流部
70 :第一油路
71 :第二油路
72 :第三油路
73 :接続部
74 :接続部
75 :チェック弁
76 :チェック弁
77 :吐出選択シャトル弁

Claims (3)

  1. 動力源及び左右一対の走行装置を有し、操向操作具の旋回操作に基づいて発生する前記左右一対の走行装置の速度差によって旋回する作業機に備えられ、前記動力源から出力された動力を変速して前記左右一対の走行装置に伝達する動力伝達機構であって、
    前記動力源の動力が入力される第一油圧ポンプと、第一油圧回路により前記第一油圧ポンプと連結され、前記第一油圧ポンプに入力された動力を変速して、第一出力軸から前記左右一対の走行装置のうちの一方の走行装置へ出力する第一油圧モータと、を備えた第一無段変速装置と、
    前記動力源の動力が入力される第二油圧ポンプと、第二油圧回路により前記第二油圧ポンプと連結され、前記第二油圧ポンプに入力された動力を変速して、第二出力軸から前記左右一対の走行装置のうちの他方の走行装置へ出力する第二油圧モータと、を備えた第二無段変速装置と、
    前記第一出力軸及び前記第二出力軸に連結され、前記第一出力軸と前記第二出力軸とに回転数差があるときに駆動して前記回転数差を吸収可能な差動機構と、
    前記操向操作具が旋回操作されたときに、前記差動機構の駆動を許容する許容状態となり、かつ、前記操向操作具が旋回操作されていないときに、前記差動機構の駆動を制動する制動状態に切り替わる切替機構と、を備え、
    前記切替機構は、前記差動機構の駆動によって作動するポンプ機構と、前記操向操作具が旋回操作されていないときに前記ポンプ機構の作動を規制する規制機構と、が備えられた油圧回路であり、
    前記差動機構に、前記第一出力軸によって駆動される第一サイドギヤと、前記第二出力軸によって駆動される第二サイドギヤと、前記第一サイドギヤ及び前記第二サイドギヤに噛み合うピニオンギヤと、前記第一サイドギヤ、前記第二サイドギヤ及び前記ピニオンギヤを収容するギヤケースと、前記ギヤケースに設けられ、前記ポンプ機構に動力を出力可能なリングギヤと、を備え、
    前記ポンプ機構は、前記リングギヤの回転方向に応じて吸込側と吐出側とを入れ替え可能な回転ポンプであり、
    前記第一出力軸の回転が入力される第一伝動軸と、
    前記第一出力軸から前記第一伝動軸に動力を伝動する第一伝動経路と、
    前記第一伝動軸と同一の回転軸心上に配設され、かつ、前記第二出力軸の回転が入力される第二伝動軸と、
    前記第二出力軸から前記第二伝動軸に動力を伝動する第二伝動経路と、を備え、
    前記第一サイドギヤは、前記第一伝動軸に設けられ、
    前記第二サイドギヤは、前記第二伝動軸に設けられ、
    前記第一伝動経路及び前記第二伝動経路は、前記第一伝動軸の回転方向と前記第二伝動軸の回転方向が逆方向となるように動力を伝動し、
    前記リングギヤは、前記第一伝動軸の回転数と前記第二伝動軸の回転数とが同一のときには回転せず、前記第一伝動軸の回転数と前記第二伝動軸の回転数とが異なるときには回転して前記回転ポンプに動力を出力可能であり、
    前記リングギヤが回転が、前記差動機構の駆動である動力伝達機構。
  2. 前記規制機構は、前記操向操作具の旋回操作に応じてリリーフ圧が可変する可変リリーフ弁であり、前記操向操作具が旋回操作されていないときに、前記リリーフ圧を高めて前記油圧回路における作動油の通流を規制し、前記操向操作具が旋回操作されたときに、前記リリーフ圧を低めて前記油圧回路における作動油の通流を許容する請求項に記載の動力伝達機構。
  3. 前記油圧回路に、作動油を貯留する作動油貯留部から作動油を吸込む吸込部と、前記作動油貯留部へ作動油を吐出する吐出部と、前記吸込部及び前記吐出部を接続する接続油路とを備え、
    前記接続油路は、前記吸込部側において、第一油路と第二油路とに分岐され、前記吐出部側において、再び一つの油路に合流しており、
    前記規制機構を、前記接続油路における合流後の部分に備え、
    前記第一油路の中途部と前記第二油路の中途部とを接続する第三油路を備えるとともに、前記回転ポンプを前記第三油路に備え、
    前記第一油路における前記第三油路の接続部と前記吸込部との間の側部分、及び、前記第二油路における前記第三油路の接続部と前記吸込部との間の部分に、前記作動油貯留部から前記回転ポンプへの作動油の通流を許容するが前記回転ポンプから前記作動油貯留部への作動油の通流を規制するチェック弁を備え、
    前記第一油路における前記第三油路の接続部と前記第二油路の合流部との間の部分、及び、前記第二油路における前記第三油路の接続部と前記第一油路の合流部との間の部分に、前記回転ポンプから前記規制機構への作動油の通流を許容するが前記規制機構から前記回転ポンプへの作動油の通流を規制する吐出選択シャトル弁を備えている請求項1又は2に記載の動力伝達機構。
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