JP2009101937A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】イグニッションスイッチがOFF状態となっている間に油圧回路の圧力が低下した際の操舵アシストの応答性低下を防止したパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】オイルポンプ駆動用の電動モータ10を駆動制御するコントロールユニット20が、イグニッションスイッチ21がONとなった後、アシスト駆動トルク算出手段29の算出したアシスト駆動トルク値TAに基づいて電動モータ10を駆動制御する操舵アシスト制御を開始する前に、昇圧駆動トルク算出手段30の算出した昇圧駆動トルク値Tiに基づいて電動モータ10を駆動制御する昇圧制御を行い、リザーバタンクから油圧回路内に作動油を吸入して当該油圧回路の圧力を予め高める。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のステアリングホイールから入力される操舵トルクに応じて油圧式のパワーシリンダを動作させ、運転者による操舵を補助するパワーステアリング装置に関する。
この種のパワーステアリング装置として、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。
特許文献1に記載のパワーステアリング装置は、操舵アシスト用のパワーシリンダの両圧力室間を接続する流体通路上に正逆転可能なオイルポンプを介装したものであって、ステアリングホイールから入力される操舵トルクに応じてオイルポンプを駆動することにより、パワーシリンダのうち一方の圧力室を加圧するとともに他方の圧力室を減圧し、両圧力室間の差圧をもって操舵アシストを行うようになっている。
また、オイルポンプおよびパワーシリンダを含む油圧回路内の作動油がリザーバタンクへ流出する際に背圧弁を通過するように構成されていて、上記背圧弁をもって上記油圧回路内の作動油に所定の背圧を付与することで、操舵アシスト時において、パワーシリンダの両圧力室のうち減圧側の圧力室の減圧量を大きくし、操舵アシストの応答性を高めるようになっている。
特開2006−282021号公報
特許文献1に記載の技術では、イグニッションスイッチがOFF操作されてから長時間経過した後に再びイグニッションスイッチがON操作された場合に、上記背圧弁からリザーバタンクへの作動油のリークによって上記油圧回路の圧力が略大気圧に低下していることがある。このため、イグニッションスイッチをON操作した後、オイルポンプを駆動して操舵アシストを行うと、パワーシリンダの両圧力室のうち減圧側の圧力室の減圧量が小さくなることから、操舵アシストの応答性が低下する虞がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、イグニッションスイッチがOFF状態となっている間に上記油圧回路の圧力が低下した際の操舵アシストの応答性低下を防止したパワーステアリング装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、操舵アシスト用のパワーシリンダの両圧力室同士を接続する流体通路上に正逆転可能なオイルポンプを介装し、ステアリングホイールから入力される操舵トルクに応じてオイルポンプを駆動して操舵アシスト制御を行うようになっているパワーステアリング装置において、上記操舵アシスト制御を開始する前に、上記流体通路とパワーシリンダおよびオイルポンプからなる油圧回路の圧力を予め高める昇圧制御を行うようになっていることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明では、イグニッションスイッチがOFF状態となっている間に上記油圧回路の圧力が低下しても、上記操舵アシスト制御を開始する前に上記昇圧制御をもって上記油圧回路内の圧力を予め高めることにより、上記操舵アシスト制御の開始後、最初に行われる操舵時にパワーシリンダのうち減圧側の圧力室の減圧量を十分に確保することが可能となり、操舵アシストの応答性低下を防止することができる。
図1は本発明のより具体的な実施の形態を示していて、パワーステアリング装置のシステム構成図である。
図1に示すように、運転者がステアリングホイール1を操舵すると、ステアリングシャフト2を介してピニオンシャフト3が回転駆動され、いわゆるラック&ピニオン機構によりラック軸4が軸方向に移動することで操舵輪5が転向することとなる。ステアリングシャフト2には、ステアリングホイール1から入力される手動による操舵トルクを検出するトルクセンサ6が設けられている。
ラック軸4はシリンダチューブ7を挿通していて、そのラック軸4に結合されたピストン8によってシリンダチューブ7の内部空間を第1圧力室7aと第2圧力室7bに隔成している。つまり、ラック軸4とシリンダチューブ7およびピストン8をもって操舵アシスト用のパワーシリンダ9が構成されている。
そして、パワーシリンダ9の両圧力室7a,7bを接続する流体通路上に電動モータ10によって駆動される正逆転可能なオイルポンプ11が介装されている。具体的には、オイルポンプ11は、上記流体通路の一部である第1油路12aを介してパワーシリンダ9の第1圧力室7aに接続されているとともに、上記流体通路の一部である第2油路12bを介してパワーシリンダ9の第2圧力室7bに接続されていて、第1,第2油路12a,12bとパワーシリンダ9およびオイルポンプ11をもって油圧回路13が構成されている。なお、電動モータ10はいわゆる直流三相ブラシレスモータであって、その電動モータ10にモータ回転位置センサ14が付設されている。また、電動モータ10の駆動軸10aはオイルポンプ11のうち図示外の駆動軸に直結されている。
第1,第2油路12a,12bには第1,第2チェック弁15a,15bがそれぞれ設けられていて、それら第1,第2チェック弁15a,15bを介して第1,第2油路12a,12bが作動油貯留手段たるリザーバタンク16にそれぞれ接続されている。第1,第2チェック弁15a,15bは、リザーバタンク16側から第1,第2油路12a,12b側へ向かう方向にのみ作動油の流れを許容するものであって、その第1,第2チェック弁15a,15bをもって油圧回路13からリザーバタンク16への作動油の逆流を防止するとともに、油圧回路13内の作動油が不足した場合には、リザーバタンク16から当該第1,第2チェック弁15a,15bを介して油圧回路13内に作動油を補給するようになっている。
また、第1,第2油路12a,12bはリザーバタンク16へ作動油を排出するためのドレイン油路17にそれぞれ接続され、第1,第2油路12a,12bとドレイン油路17との間に第1,第2切替弁18a,18bがそれぞれ介装されている。第1,第2切替弁18a,18bはいわゆるノーマルクローズタイプのパイロット切替弁であって、第1切替弁18aは第2油路12b内の圧力を、第2切替弁18bは第1油路12a内の圧力をそれぞれパイロット圧として動作するようになっている。
ドレイン油路17には、ドレイン油路17側からリザーバタンク16側へ向かう方向にのみ作動油の流れを許容する背圧弁19が設けられ、ドレイン油路17内の作動油の圧力が所定の設定圧力値P1を超えた場合に背圧弁19が開弁し、余剰の作動油をリザーバタンク16に排出するようになっている。つまり、油圧回路13内からリザーバタンク16へ排出される作動油がすべて背圧弁19を通過するように構成され、その背圧弁19をもって油圧回路13内に設定圧力値P1だけ背圧が付与されるようになっている。
そして、電動モータ10は、ポンプ駆動制御手段たるコントロールユニット20によって駆動制御されるようになっていて、トルクセンサ6、エンジン回転速度センサ22、車速センサ23、モータ回転位置センサ14の出力およびイグニッションスイッチ21のON/OFF信号に基づいてコントロールユニット20が電動モータ10を駆動制御することとなる。なお、図示は省略しているが、イグニッションスイッチ21はバッテリ24とコントロールユニット20との間に介装されていて、運転者によりイグニッションスイッチ21がON操作されるとコントロールユニット20に電源が供給されるように構成されている。
すなわち、ステアリングホイール1が右方向に操舵され、コントロールユニット20が後述する操舵アシスト制御として電動モータ10を駆動すると、オイルポンプ11が第2油路12bを介して第2圧力室7bから作動油を吸入し、第1油路12aを介して第1圧力室7aに作動油を吐出することとなる。これにより、第1圧力室7aの圧力が設定圧力値P1から増加する一方、第2圧力室7bの圧力が設定圧力値P1から低下し、両圧力室7a,7bの差圧をもってパワーシリンダ9が右操舵方向の操舵アシスト力を発生することとなる。
このようにパワーシリンダ9の第1圧力室7aに作動油が流入する場合には、第1切替弁18aが閉弁状態となっている一方、第2切替弁18bが開弁状態となっていて、第2圧力室7bから排出される作動油量がオイルポンプ11の吐出する作動油量よりも多いとき、その差分の余剰油が背圧弁19を介してリザーバタンク16に排出される。また、第2圧力室7bから排出される作動油量がオイルポンプ11の吐出する作動油量よりも少ないときには、第2チェック弁15bを介してリザーバタンク16から第2油路12bへ作動油が汲み上げられるようになっている。
同様に、ステアリングホイール1が左方向に操舵された場合においては、オイルポンプ11が第1圧力室7aの作動油を第2圧力室7bにへ圧送し、パワーシリンダ9が左操舵方向の操舵アシスト力を発生するとともに、余剰の作動油は背圧弁19を介してリザーバタンク16に排出される一方、作動油の不足分は第1チェック弁15aを介してリザーバタンク16から汲み上げることで補償されることとなる。
ここで、イグニッションスイッチ21がOFF操作されてから長時間経過した後に再びイグニッションスイッチ21がON操作された場合には、背圧弁19からリザーバタンク16への作動油のリークによって油圧回路13の圧力が上記設定圧力値P1から低下して略大気圧となる場合がある。このため、コントロールユニット20は、イグニッションスイッチ21がONとなって車両のエンジンが始動した後であって、且つトルクセンサ6の出力に応じて電動モータ10を駆動する操舵アシスト制御を開始する前に昇圧制御としてオイルポンプ11を駆動し、リザーバタンク16から第1チェック弁15aまたは第2チェック弁15bを介して油圧回路13内に作動油を吸入することで、当該油圧回路13の圧力を上記設定圧力値P1まで予め高めるようになっている。
図2は図1におけるコントロールユニット20の構成を示すブロック図である。
次に、コントロールユニット20の具体的構成を図2に基づいて説明すると、アシスト開始,終了判定手段25は、イグニッションスイッチ21からのON/OFF信号およびエンジン回転速度センサ22の出力に基づいてアシストフラグf_assistを決定する。詳細には、アシスト開始,終了判定手段25は、イグニッションスイッチ21がON状態であって、且つエンジン回転速度が所定の値を超えている場合に、アシストフラグf_assistを1にセットするようになっている。
トルクリミット値算出手段26は、電動モータ10またはその駆動回路の保護のためのアシスト駆動トルクリミット値T_limをアシストフラグf_assistに基づいて算出する。詳細には、アシストフラグf_assistが0から1に立ち上がったときに、アシスト駆動トルクリミット値T_limを時間の経過とともに漸増させる一方、アシストフラグf_assistが1から0に立ち下がったときに、アシスト駆動トルクリミット値T_limを時間の経過とともに漸減させるようになっている。
モータ回転位置算出手段27は、モータ回転位置センサ14の出力に基づいて電動モータ10のモータ回転位置θをいわゆる電気角として算出する。
モータ回転速度算出手段28は、モータ回転位置算出手段27の算出したモータ回転位置θの変化に基づいてモータ回転速度ωを算出する。
アシスト駆動トルク算出手段29は、トルクセンサ6および車速センサ23の出力のほか、モータ回転速度ωおよびアシスト駆動トルクリミット値T_limに基づき、後述する目標電流値Iq*,Id*算出の基礎となるアシスト駆動トルク値TAを算出する。詳細には、アシスト駆動トルク算出手段29は、トルクセンサ6および車速センサ23の出力に基づいて基本アシスト駆動トルク値を算出した上で、その基本アシスト駆動トルク値にモータ回転速度ωに基づく補正トルクを必要に応じて加算または減算してトータルアシスト駆動トルク値を算出し、そのトータルアシスト駆動トルク値とアシスト駆動トルクリミット値T_limのうち値の小さい方をアシスト駆動トルク値TAとする。
昇圧駆動トルク算出手段30は、モータ回転位置θおよびアシストフラグf_assistに基づき、後述する目標電流値Iq*,Id*算出の基礎となる昇圧駆動トルク値Tiおよび昇圧制御完了フラグf_ppを決定する。
目標電流値算出手段31は、上記昇圧制御時には昇圧駆動トルク値Tiに基づいてモータ駆動用のq軸およびd軸の目標電流値Iq*,Id*を算出する一方で、上記操舵アシスト制御時にはアシスト駆動トルク値TAに基づいて目標電流値Iq*,Id*を算出する。
電流制御手段32は、電流検出手段33の検出した実電流Iu,Iv,Iwをモータ回転位置θに基づいて3相−2相変換してq軸およびd軸の実電流Iq,Idを算出し、その実電流Iq,Idと目標電流Iq*,Id*との偏差に基づいてPID制御により電動モータ10駆動用のPWMデューティを決定する。
モータ駆動手段34は、例えばFET等のパワー素子から構成され、電流制御手段32によって決定されたPWMデューティに基づいてパワー素子をスイッチングすることで、目標電流Iq*,Id*に応じた電流をバッテリ24から電動モータ10に通電する。
図3は昇圧駆動トルク算出手段30の処理内容を示すフローチャートである。
昇圧駆動トルク算出手段30の処理内容を図3に基づいて説明すると、昇圧駆動トルク算出手段30は、まず、モータ回転位置の前回値θ_1とモータ回転位置の現在値θに基づいてモータ回転位置の変化量DAを算出するとともに(ステップS101)、モータ回転位置の変化量DAと円周率πとを比較し(ステップS102)、モータ回転位置の変化量DAが円周率πよりも大きい場合にカウント値OVFに1を加算する(ステップS103)。つまり、モータ回転位置算出手段27が電動モータ10のモータ回転位置の現在値θを0〜2πの範囲で算出するようになっているため、モータ回転位置の変化量DAが円周率πよりも大きい場合にモータ回転位置の現在値θが2πに達して0に戻ったものと判断し、カウント値OVFをインクリメントするようにしている。換言すれば、カウント値OVFはモータ回転位置の現在値θが2πを超えた回数を示している。
そして、モータ回転位置の現在値θとカウント値OVFに基づいてモータ回転位置の積算変化量Σθを算出し(ステップS104)、モータ回転位置の現在値θをモータ回転位置の前回値θ_1に代入する(ステップS105)。
次いで、モータ回転位置の積算変化量Σθと目標回転角度αとを比較する(ステップS106)。ここで、油圧回路13内における作動油の見掛けの体積弾性係数、すなわち油圧回路13内の作動油の体積変化の割合と油圧回路13内の圧力変化との比をKe(Pa)、油圧回路13内の容積をVall(m3)とすると、油圧回路13内の圧力を設定圧力値P1(Pa)だけ高めるために必要な供給作動油量ΔV(m3)は、ΔV=P1×Vall/Keをもって求められ、供給作動油量ΔVを油圧回路13内に供給するために必要なオイルポンプ11の回転角度θ_p(rad)は、オイルポンプ11の一回転あたりの吐出量をVol(m3/rev)とすると、θ_p=ΔV/(Vol×2π)から求められる。なお、回転角度θ_pはいわゆる機械角である。つまり、電動モータ10の極数をNとすれば、Σθ=(N/2)×θ_pになれば油圧回路13内の圧力が設定圧力値P1だけ上昇することとなる。そして、本実施の形態では、油圧回路13内における作動油の見掛けの体積弾性係数Ke、油圧回路13内の容積Vall、オイルポンプ11の一回転あたりの吐出量Volのばらつきを考慮し、目標回転角度αをΣθ=(N/2)×θ_pによって得られるモータ回転位置の積算変化量Σθよりも若干大きい値に設定している。
すなわち、コントロールユニット20は上記昇圧制御としてオイルポンプ11の駆動軸を予め定められた目標回転角度αだけ回転させることで油圧回路13内の圧力を設定圧力値P1まで高めるようになっていて、モータ回転位置の積算変化量Σθと目標回転角度αとの比較の結果、モータ回転位置の積算変化量Σθが目標回転角度α以上である場合には、昇圧制御が完了したものと判断して昇圧完了フラグf_ppを1にセットする一方で(ステップS107)、回転角度Σθが目標回転角度α未満である場合には昇圧制御が未完了であるものと判断し、昇圧完了フラグf_ppを0にセットする(ステップS108)。
続いて昇圧完了フラグf_ppが0であるかどうかを判断し(ステップS109)、昇圧完了フラグf_ppが0でない場合には、昇圧駆動トルク値Tiに0を代入して一回のフローを終了する一方(ステップS110)、昇圧完了フラグf_ppが0である場合には、アシストフラグf_assistが1かどうかを判断する(ステップS111)。
その結果、アシストフラグf_assistが1でない場合には、昇圧駆動トルク値Tiに0を代入して一回のフローを終了する一方(ステップS110)、アシストフラグf_assistが1である場合には、基本昇圧駆動トルク値Ti_bにΔiを加算した上で(ステップS112)、その基本昇圧駆動トルク値Ti_bおよび昇圧駆動トルク制限値Ti_limのうち小さい値を昇圧駆動トルク値Tiに代入し(ステップS113)、一回のフローを終了する。つまり、昇圧駆動トルク値Tiを時間の経過とともに0から昇圧駆動トルク制限値Ti_limまで漸増させるようになっている。
ここで、油圧回路13内の圧力を設定圧力値P1に上昇させるために必要なモータ駆動トルク値Tは、オイルポンプ11の全効率をηとすると、T=Vol×P1/(2π×η)から求められる。なお、設定圧力値P1は、昇圧制御時におけるピストン8の移動を防止すべく、静止状態のピストン8を移動させるために必要な力をF(N)、ピストン8の受圧面積をAp(m2)とした場合に、P1<F/Apとなるように設定している。本実施の形態では、静止状態のピストン8を移動させるために必要な力F、ピストン8の受圧面積Ap、オイルポンプ11の全効率η、オイルポンプ11の一回転あたりの吐出量Volのばらつきを考慮し、昇圧駆動トルク制限値Ti_limをモータ駆動トルク値Tよりも若干大きい値に設定している。
図4は、目標電流値算出手段31の処理内容を示すフローチャートである。
さらに、目標電流値算出手段31の処理内容を図4に基づいて説明すると、イグニッションスイッチ21がONとなってコントロールユニット20に電源が供給されると、目標電流値算出手段31は、まず昇圧完了フラグf_ppが1かどうかを判断する(ステップS201)。
その結果、昇圧完了フラグf_ppが1でない場合、すなわち上記昇圧制御が完了していない場合には、モータ駆動トルク値Tmに昇圧駆動トルク値Tiを代入する一方(ステップS202)、昇圧完了フラグf_ppが1である場合、すなわち上記昇圧制御が完了している場合には、モータ駆動トルク値Tmにアシスト駆動トルク値TAを代入する(ステップS203)。
その上で、q軸目標電流Iq*およびd軸目標電流Id*をモータ駆動トルク値Tmに基づいて算出する(ステップS204,S205)。
つまり、コントロールユニット20は、運転者によりイグニッションスイッチ21がON操作され、エンジンが始動してアシストフラグf_assistが1になると、操舵アシスト制御を開始する前に、昇圧駆動トルク値Tiを基礎として算出されたq軸目標電流Iq*およびd軸目標電流Id*に基づいて電動モータ10を駆動する上記昇圧制御を行い、油圧回路13の圧力を設定圧力値P1まで高め、その昇圧制御が完了して昇圧完了フラグf_ppが1になったことを条件に、アシスト駆動トルク値TAを基礎として算出されたq軸目標電流Iq*およびd軸目標電流Id*に基づいて電動モータ10を駆動する上記操舵アシスト制御を開始するようになっている。
したがって、本実施の形態によれば、イグニッションスイッチがOFF状態となっている間に油圧回路13の圧力が略大気圧に低下していても、上記操舵アシスト制御を開始する前に上記昇圧制御をもって油圧回路13内の圧力を設定圧力値P1まで予め高めることにより、上記操舵アシスト制御の開始後、最初にオイルポンプ11を駆動して操舵アシストを行うときに、パワーシリンダ9のうち減圧側の圧力室が十分な減圧量をもって減圧されることとなり、操舵アシストの応答性低下を防止することができる。
また、コントロールユニット20が上記昇圧制御としてオイルポンプ11を駆動する際に、パワーシリンダ9のピストン8が移動しないように設定圧力値P1および昇圧駆動トルク制限値Ti_limを設定しているため、上記昇圧制御時にステアリングホイール1が動作せず、運転者に違和感を与えることを防止できるメリットがある。
なお、本実施の形態では、コントロールユニット20が、上記昇圧制御としてオイルポンプ11の駆動軸を予め定められた目標回転角度αだけ回転させることで油圧回路13の圧力を設定圧力値P1まで高めるようになっているが、上記昇圧制御としてオイルポンプ11の駆動軸を予め定められた所定の速度で所定の時間だけ回転させ、油圧回路13の圧力を設定圧力値P1まで高めるようにすることも可能であるほか、油圧回路13の圧力を検出する圧力センサを設け、上記昇圧制御時にその圧力センサの出力に基づいて油圧回路13の圧力を設定圧力値P1まで高めるようにすることも可能である。
また、本実施の形態では上記昇圧制御として電動モータ10を駆動するようにしているが、油圧回路13にアキュムレータを付設し、上記昇圧制御時にそのアキュムレータをもって油圧回路13の圧力を高めるようにすることも可能である。
本発明に係るパワーステアリング装置のシステム構成図。 図1におけるコントロールユニットの構成を示すブロック図。 図2における昇圧駆動トルク算出手段の処理内容を示すフローチャート 図2における目標電流値算出手段の処理内容を示すフローチャート
符号の説明
1…ステアリングホイール
9…パワーシリンダ
11…オイルポンプ
12a…第1油路(流体通路)
12b…第2油路(流体通路)
13…油圧回路
15a…第1チェック弁
15b…第2チェック弁
16…リザーバタンク(作動油貯留手段)
19…背圧弁
20…コントロールユニット(ポンプ駆動制御手段)
21…イグニッションスイッチ

Claims (6)

  1. 操舵アシスト用のパワーシリンダの両圧力室同士を接続する流体通路上に正逆転可能なオイルポンプを介装し、ステアリングホイールから入力される操舵トルクに応じてオイルポンプを駆動して操舵アシスト制御を行うようになっているパワーステアリング装置において、
    上記操舵アシスト制御を開始する前に、上記流体通路とパワーシリンダおよびオイルポンプからなる油圧回路の圧力を予め高める昇圧制御を行うようになっていることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 上記油圧回路側への作動油の流れを許容するチェック弁を介して当該油圧回路と接続され、上記油圧回路内に補給するための作動油を貯留する作動油貯留手段と、
    上記油圧回路内の作動油を所定の圧力に保持する背圧弁と、
    上記操舵アシスト制御および昇圧制御を行うポンプ駆動制御手段と、
    を備えていて、
    上記ポンプ駆動制御手段が、当該ポンプ駆動制御手段に電源が投入された後に、上記昇圧制御としてオイルポンプを駆動し、作動油貯留手段から上記油圧回路内に作動油を吸入して当該油圧回路の圧力を予め高めた上で、操舵アシスト制御を開始するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  3. 上記ポンプ駆動制御手段は、イグニッションスイッチがONとなった後、最初に行うオイルポンプの駆動をもって上記昇圧制御を行うようになっていることを特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング装置。
  4. 上記ポンプ駆動制御手段は、車両のエンジンが始動した後に、上記昇圧制御を行うようになっていることを特徴とする請求項3に記載のパワーステアリング装置。
  5. 上記ポンプ駆動制御手段は、上記昇圧制御としてオイルポンプの駆動軸を予め定められた所定の角度だけ回転させることで上記油圧回路の圧力を高めるようになっていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のパワーステアリング装置。
  6. 上記ポンプ駆動制御手段が上記昇圧制御としてオイルポンプを駆動したときに、上記パワーシリンダのピストンが移動しないように設定していることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパワーステアリング装置。
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