JP4892995B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents
パワーステアリング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4892995B2 JP4892995B2 JP2006022195A JP2006022195A JP4892995B2 JP 4892995 B2 JP4892995 B2 JP 4892995B2 JP 2006022195 A JP2006022195 A JP 2006022195A JP 2006022195 A JP2006022195 A JP 2006022195A JP 4892995 B2 JP4892995 B2 JP 4892995B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steering
- pump
- leak
- steering torque
- discharge amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Power Steering Mechanism (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Description
つまり、初期はモータ指令トルクに対し、モータとポンプとは正常回転して規定の流量を吐出するが、経時劣化によりポンプ部のリーク流量が増加すると、ポンプから必要流量が吐出されないため、操舵トルクが増加し操舵感が悪化してしまう。
そこで、本発明は、専用の検出装置を設けることなくポンプ内リークを判定し、適切な操舵アシストを行うことができるパワーステアリング装置を提供することを目的としている。
図1は、本実施形態のパワーステアリング装置のシステム図である。図中符号1は、ステアリングホイール、2はステアリングシャフト、3はラックアンドピニオン式ギア機構、5は運転者の操舵力をアシストするパワーステアリング機構、6は電動モータ6aにより駆動する外接ギア型の液圧ポンプとしてのオイルポンプ、7は操舵輪、10はコントロールユニット、11はバッテリである。
油圧管61には、第1シリンダ室51と第2シリンダ室52とを、オイルポンプ6を介すことなく連通するバイパス回路62が設けられている。このバイパス回路62上には、コントロールユニット10からの指令信号に基づいて作動する電子制御式のフェールセーフバルブ4が設けられている。
また、この車両には、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ14、車速を検出する車速センサ15、電動モータ6aの回転数を検出するモータ回転数センサ16が設けられており、これらの検出信号もコントロールユニット10に出力される。
アシスト量算出部10Aでは、車速V、エンジン回転数ωg及び操舵トルクTnが入力されて、予め格納されたアシスト制御マップを参照して必要アシスト量に相当するモータトルク指令値Tpを算出する。そして、このモータトルク指令値Tpをモータ電流指令値算出部10Bに受け渡す。
モータ電流指令値補正部10Cでは、後述する初期設定部10Eからの各初期値、操舵角θ及び操舵角速度θ′が入力されて、ポンプ内リークの有無を判定し、ポンプ流量を補正するためのモータ電流指令補正値Irを出力する。ここで、ポンプ内リークとは、摩擦によるギアの劣化や精度ばらつきにより発生する、オイルポンプ部の吐出液である油の漏れをいう。
モータ駆動部10Dでは、入力されたモータ電流指令値Ipに基づいて、電動モータ6aの駆動電流Iを制御する。
図3は、ポンプP−Q特性を示す図であり、横軸はポンプ圧P[Mpa]、縦軸はポンプ流量Q[L/min]である。図中破線H0,L0は初期の特性線であり、実線Hn,Lnは経時劣化後の特性線である。このポンプ特性からも明らかなように、高圧且つ低回転時にオイルポンプ部のリーク流量が増加することがわかる。つまり、据え切り時にリーク流量が最も増加して、ポンプの吐出流量が減少し、操舵力の増加及び転舵追従性の悪化が発生する。
この操舵角−操舵トルク特性に示すように、操舵角θの大きいラックエンド付近(θ>θC)では、車両のサスペンションジオメトリー等の影響で、そもそも操舵トルクTnは大きくなる。また、同時に図3のポンプP−Q特性に示すとおり、圧力Pが大きいときにポンプ部のリーク流量が最も多くなる。
そこで、本実施形態では、据え切り時のラックエンド付近でポンプ内リークの有無を判定し、ポンプ内リークが発生している場合にはリーク分の流量補正を行うように電動モータの駆動電流を制御する。なお、本実施形態における据え切り時とは、停車中のステアリング操作時に限らず、極低速走行中のステアリング操作時も含むものとする。
この初期設定処理は、図示しない初期設定スイッチがONとなって初期設定モードに設定されているときに実行され、各初期値(車速V0、操舵トルクT0、操舵角θ0、操舵角速度θ′0、モータ回転数ωn0、モータトルク指令値Tp0)を設定する。
ステップS2では、コントロールユニット10は、操舵角センサ13で検出される操舵角θが、ラックエンド付近であるか否かを判定するための所定の操舵角閾値θC(例えば、500deg)より大きいか否かを判定する。そして、θ>θCであるときにはステップS3に移行し、θ≦θCであるときには前記ステップS1に移行する。
ステップS3では、コントロールユニット10は、操舵角速度θ′が第1の操舵角速度閾値θ′C1(例えば、300deg/s)から第2の操舵角速度閾値θ′C2(例えば、600deg/s)までの範囲内にあるか否かを判定し、θ′C1<θ′<θ′C2であるときにはステップS4に移行し、θ′C1≧θ′又はθ′≧θ′C2であるときには前記ステップS1に移行する。
なお、本実施形態では、初期設定スイッチON時に図5の初期設定処理を実行し各初期値を設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車両オフライン工場内の車検等で自動的に各初期値を設定するようにしてもよい。
ステップS13では、コントロールユニット10は、操舵角θが操舵角閾値θCより大きいか否かを判定し、θ>θCであるときにはステップS14に移行し、θ≦θCであるときにはそのままモータ電流指令値補正処理を終了する。
ステップS15では、コントロールユニット10は、トルクセンサ12で検出される操舵トルクTnから操舵トルク初期値T0を減算した値が、所定の操舵トルク閾値TCより大きいか否かを判定する。ここで、操舵トルク閾値TCは、0以上の正値(数Nm、例えば5Nm)とする。
ステップS16では、コントロールユニット10は、モータ電流指令値の補正を開始し、モータ電流指令値算出部10Bで算出されるモータ電流指令値Ip0を、モータ電流指令補正値Irで補正する。具体的には、モータ電流指令補正値Irを1[A/sec]とし、モータ電流指令値Ip0にモータ電流指令補正値Irを加算する。
一方、ステップS17で、コントロールユニット10がTn=T0であると判断したときには、ステップS18に移行して、これまでにモータ電流指令補正値Irによって補正されたモータ電流指令値Ip0をモータ電流指令値Ip1として決定する。
そして、Ip1>Imaxであると判断されたときには、ステップS20に移行して、最大作動電流Imaxを最終的なモータ電流指令値Ipとして設定し、モータ電流指令値補正処理を終了する。
図6において、ステップS12〜S15の処理がリーク判定手段に対応し、ステップS16〜S20の処理が吐出量補正手段に対応している。
今、初期設定スイッチがONとなって初期設定モードに設定されているとき、停車中(V=0)にステアリングホイールをラックエンド付近まで回転させたものとする。この場合には、図5の初期設定処理において、コントロールユニット10は、ステップS1及びステップS2でYesと判定し、操舵角速度θ′がθ′C1<θ′<θ′C2であるものとすると、ステップS4で、各初期値として車速V0、操舵トルクT0、操舵角θ0、操舵角速度θ′0、モータ回転数ωn0、モータトルク指令値Tp0を夫々記憶する。
図7は、モータT−N−I特性を示す図である。定格負荷時のモータ駆動電流Iとモータ回転数ωとには、図7の直線Aに示すような比例関係が成り立つ。また、定格電流時のモータ出力トルクTとモータとモータ回転数ωとには、図7の折れ線Bに示すような関係が成り立つ。
本実施形態では、モータ電流指令値補正後の操舵トルクTnが操舵トルク初期値T0と等しくなるようにモータ電流指令値Ip0を増加補正しているため、モータ電流指令値補正後のポンプ吐出流量Qは、ポンプ吐出流量初期値Q0と等しくなる。つまり、図8に示すように、初期のポンプP−Q特性線PQ0と補正後のポンプP−Q特性線PQpとは等しくなり、破線で示す経時劣化後の特性線PQnと比較してポンプ部のリーク流量は大幅に減少する。
ポンプ内リークが発生していない正常時でのポンプ吐出流量(初期のポンプ吐出流量)Q0は、モータ回転数ω0と固有吐出量Aとに基づいて次式をもとに算出することができる。
また、ギアの経時劣化によりポンプ内リークが発生したときのポンプ吐出流量Qnは、次式で表される。
Qn=ω0×A−QL ………(2)
ここで、QLはポンプ部のリーク流量である。このポンプ吐出流量Qnは、流量センサ等の検出装置を用いて測定する必要がある。
Qp=ωp×A−QL ………(3)
ここで、ωpは補正後のモータ回転数である。
これに対して、本実施形態では、所定条件下での操舵トルクの大きさに基づいてポンプ内リークの有無を判定する。操舵トルクを検出するためのトルクセンサは、パワーステアリングシステムに一般的に搭載されているものであり、新たにリーク判定用の検出装置を設ける必要がないためコストを削減することができる。
また、据え切り時にポンプ内リークの有無を判定するので、最もアシスト油圧が大きく且つポンプ部のリーク流量が多い状態で上記判定をすることができ、より判定誤差を小さくすることができる。
また、操舵角速度が所定範囲内であるときにポンプ内リークの有無を判定するので、例えば操舵角速度が大きい状態(シリンダ必要流量が多く且つアシスト油圧が大きい状態)で上記判定をすることができ、より判定誤差を小さくすることができる。
また、所定条件下での操舵トルクが同一条件下での操舵トルク初期値に一致するようにポンプ吐出量を増加補正するので、ポンプ内リークが発生している場合であっても、ポンプ内リークが発生していない正常時と同様の操舵感を得ることができる。
なお、上記本実施形態においては、操舵トルク初期値T0を設計中央値に置き、且つモータ電流指令値UPの定数(モータ電流指令補正値Ir)を細分化して設定するようにしてもよい。これにより、初期作動時にオイルポンプ6、電動モータ6aのばらつきを補正することができる。
5 パワーステアリング機構
5a パワーシリンダ
6 オイルポンプ
6a 電動モータ
7 操舵輪
10 コントロールユニット
12 トルクセンサ
13 操舵角センサ
14 エンジン回転数センサ
15 車速センサ
16 モータ回転数センサ
Claims (6)
- ピストンにより2室に区切られ、ステアリングホイールに連結したパワーシリンダと、電動モータにより駆動され、前記パワーシリンダの2室間に液圧差を発生させる液圧ポンプとを備え、運転者による操舵操作に応じた操舵アシスト力を付与するように、前記液圧ポンプの吐出量を制御するパワーステアリング装置において、
操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、所定条件として据え切り時の操舵トルクに基づいて、前記液圧ポンプ内部で吐出液がリークした状態であるポンプ内リークの有無を判定するリーク判定手段と、該リーク判定手段でポンプ内リークがあると判定したとき、前記ポンプ吐出量を増加補正する吐出量補正手段とを備えることを特徴とするパワーステアリング装置。 - 前記リーク判定手段は、前記所定条件として、さらにラックエンド付近での操舵角での操舵トルクに基づいて、前記ポンプ内リークの有無を判定することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
- 前記リーク判定手段は、前記所定条件として、さらに操舵角速度が300deg/sよりも速く600deg/sよりも遅い範囲内にあるときの操舵トルクに基づいて、前記ポンプ内リークの有無を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーステアリング装置。
- 前記リーク判定手段は、前記所定条件下での操舵トルクが、同条件下での操舵トルク初期値より大きいと判断したとき、前記ポンプ内リークがあると判断することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のパワーステアリング装置。
- 前記吐出量補正手段は、前記所定条件下での操舵トルクが、同条件下での操舵トルク初期値と一致するようにポンプ吐出量を増加補正することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のパワーステアリング装置。
- 前記吐出量補正手段は、前記電動モータの駆動電流を増加補正することで、ポンプ吐出量を増加補正することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のパワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006022195A JP4892995B2 (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006022195A JP4892995B2 (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | パワーステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007203785A JP2007203785A (ja) | 2007-08-16 |
JP4892995B2 true JP4892995B2 (ja) | 2012-03-07 |
Family
ID=38483639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006022195A Expired - Fee Related JP4892995B2 (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4892995B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4805633B2 (ja) | 2005-08-22 | 2011-11-02 | 任天堂株式会社 | ゲーム用操作装置 |
US7942745B2 (en) | 2005-08-22 | 2011-05-17 | Nintendo Co., Ltd. | Game operating device |
JP5224832B2 (ja) | 2008-01-21 | 2013-07-03 | 任天堂株式会社 | 情報処理プログラムおよび情報処理装置 |
JP5982797B2 (ja) * | 2011-12-01 | 2016-08-31 | 日産自動車株式会社 | 電動ポンプの吐出流量制御装置 |
JP5631465B1 (ja) * | 2013-09-03 | 2014-11-26 | 三菱電機株式会社 | 電動過給機の制御装置および電動過給機の制御方法 |
JP6279338B2 (ja) * | 2014-02-05 | 2018-02-14 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | パワーステアリング装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3339131B2 (ja) * | 1993-09-30 | 2002-10-28 | 豊田工機株式会社 | 動力舵取装置 |
JP4188770B2 (ja) * | 2003-07-29 | 2008-11-26 | 株式会社日立製作所 | パワーステアリング装置 |
-
2006
- 2006-01-31 JP JP2006022195A patent/JP4892995B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007203785A (ja) | 2007-08-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7631722B2 (en) | Power steering system | |
JP4892995B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
US9623899B2 (en) | Electric power steering apparatus | |
US7584816B2 (en) | Power steering apparatus | |
EP2272735B1 (en) | Electric power steering system | |
JP6563113B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
US20090125187A1 (en) | Control unit of electric power steering apparatus | |
US20110282551A1 (en) | Power steering apparatus | |
US7730993B2 (en) | Power steering device | |
US20090206828A1 (en) | Failure detection apparatus for resolver | |
KR20120130652A (ko) | 차량 쏠림 방지 시스템의 보상토크 제어방법 | |
KR20120138454A (ko) | 전동식 동력 조향장치의 제어방법 | |
KR20130008351A (ko) | 전동식 동력 조향장치를 이용한 차륜 정렬장치 및 그 방법 | |
US7210554B2 (en) | Power steering system | |
JP4639146B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
KR20190047507A (ko) | 전동식 조향장치 및 그 제어방법 | |
KR101205596B1 (ko) | 차량의 쏠림을 보상하기 위한 방법 및 장치 | |
JP3344474B2 (ja) | 車両用操舵制御装置 | |
KR20150136885A (ko) | 전동식 파워 스티어링 시스템의 컬럼토크 보상 장치 및 방법 | |
JP4884844B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
KR20130123779A (ko) | 전동식 동력 조향장치를 이용한 차륜 정렬장치의 제어방법 | |
KR102452643B1 (ko) | 전류센서 옵셋 보상 방법 | |
KR101765625B1 (ko) | 전동식 파워 스티어링 시스템의 토크 제어 장치 및 방법 | |
JP4802017B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP5181540B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081126 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20100917 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110406 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110519 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111122 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |