JP6482437B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者の操舵力を液圧によってアシストするパワーステアリング装置のうち、ロータリバルブを介して液圧制御を行うパワーステアリング装置に関する。
ロータリバルブを介して液圧制御を行う従来のパワーステアリング装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、このパワーステアリング装置は、舵角センサの検出信号に基づいて駆動制御される電動油圧ポンプより圧送された作動液を操舵方向に応じて開弁するロータリバルブを介してパワーシリンダのアシスト側の圧力室へと供給することで、操舵状態に応じた操舵アシストトルクを発生させることが可能となっている。
特開平6−107215号公報
しかしながら、前記従来のパワーステアリング装置では、前記アシスト制御が舵角センサの有無や舵角センサの性能等に依存してしまう結果、良好な操舵アシストが得られないおそれがあった。
本発明は、前記従来のパワーステアリング装置の実情に鑑みて案出されたものであり、舵角センサの有無や舵角センサの性能等に依存することなく良好な操舵アシストを行い得るパワーステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明は、電動モータにより駆動されるポンプ装置から吐出された作動液をロータリバルブを通じてパワーシリンダの加圧側圧力へと供給することにより操舵アシストトルクを発生させるパワーステアリング装置であって、前記電動モータは、前記電動モータの実回転数信号を受信するモータ実回転数信号受信部と、前記電動モータの駆動回転数に係る指令信号であるモータ指令回転数信号を演算するモータ指令回転数信号演算部と、前記モータ実回転数信号と前記モータ指令回転数信号との差が第1所定値以上のとき、前記モータ指令回転数信号を増加補正するモータ指令回転数信号補正部と、を備えた制御装置により駆動制御されることを特徴とすることを特徴としている。
また、本発明は、前記モータ実回転数信号受信部及びモータ指令回転数信号演算部と、前記電動モータに流れるモータ実電流信号を受信するモータ実電流信号受信部と、前記モータ実回転数信号と前記モータ指令回転数信号との差に応じて前記電動モータの駆動電流に係る指令信号であるモータ指令電流信号を演算するモータ指令電流信号演算部と、車両の速度に係る車速信号を受信する車速信号受信部と、前記車速に応じて設定された電流閾値よりも前記モータ実電流信号又は前記モータ指令電流信号が大きいとき、前記モータ指令回転数信号を増加補正するモータ指令回転数信号補正部と、を備える制御装置によって前記電動モータを駆動制御するようにしてもよい。
本発明によれば、モータ実回転数信号とモータ指令回転数信号との差から、操舵操作に伴って発生するパワーシリンダの加圧側の内圧増大に基づくモータ回転数の低下を判断することができる。すなわち、このモータ回転数の低下を判断して前記モータ指令回転数信号を増加補正することによって、舵角センサの有無や該舵角センサの性能等に依存することなく良好な操舵アシスト制御を行うことができる。
また、操舵操作に伴って発生するパワーシリンダの加圧側の内圧増大に基づいてポンプ装置の負荷が増大すると、電流フィードバック制御によりモータ実電流信号又はモータ指令電流信号の上昇を判断することが可能となる。そして、かかるモータ実電流信号又はモータ指令電流信号の上昇に基づいて操舵負荷の上昇を判断し、前記モータ指令回転数信号を増加補正することによって、舵角センサの有無や該舵角センサの性能等に依存することなく良好な操舵アシスト制御を行うことができる。
本発明に係るパワーステアリング装置のシステム構成図である。 図1に示すロータリバルブの構成を示すシステム構成図であって、(a)は中立状態、(b)は左操舵状態、(c)は右操舵状態を表している。 図1に示す制御装置の制御回路構成を示す制御ブロック図である。 図3に示すモータ指令回転数演算部の制御回路構成を示す制御ブロック図である。 図3に示すモータ指令回転数演算部におけるモータ指令回転数信号の補正制御フローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るモータ指令回転数演算部の制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るモータ指令回転数信号の補正制御フローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るモータ指令回転数演算部の制御ブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るモータ指令回転数信号の補正制御フローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るモータ指令回転数演算部の制御ブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るモータ指令回転数信号の補正制御フローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る制御装置の制御回路構成を示す制御ブロック図である。 本発明の第5実施形態に係るモータ指令回転数演算部の制御ブロック図である。 本発明の第5実施形態に係るモータ指令回転数信号の補正制御フローチャートである。 本発明の第5実施形態の変形例に係る制御装置の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
以下、本発明に係るパワーステアリング装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、下記の実施形態では、このパワーステアリング装置を、従来と同様、自動車用のラック・ピニオン式の油圧パワーステアリング装置に適用した例を示している。
〔第1実施形態〕
図1〜図5は本発明に係るパワーステアリング装置の第1実施形態を示し、図1は、当該パワーステアリング装置のシステム構成図である。
図1に示すように、このパワーステアリング装置は、ステアリングホイールSWの操舵操作に伴い回転する入力軸1と、該入力軸1と図示外のトーションバーを介して接続される出力軸2と、該出力軸2の回転を操舵輪WR,WLに伝達する伝達機構3とを有する操舵機構と、ピストン4bによって隔成された1対の圧力室P1,P2を有し、該各圧力室P1,P2に作用する液圧に基づいて前記操舵機構に操舵アシスト力を付与するパワーシリンダ4と、リザーバタンクRTに貯留される作動液を吸い上げてパワーシリンダ4へと吐出して前記各圧力室P1,P2への液圧付与に供するポンプ装置5と、該ポンプ装置5を駆動制御する電動モータ6と、該電動モータ6を駆動制御する図示外のマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略称する。)が実装された制御装置10と、入力軸1と出力軸2との相対回転に応じてポンプ装置5より供給される作動液を前記各圧力室P1,P2に選択的に供給するロータリバルブ7と、を備える。なお、同図中の符号ASはステアリングホイールSWの回転角度を検出する舵角センサ、符号SSは車両速度を検出する車速センサである。
前記伝達機構3は、出力軸2の下端側外周に設けられたピニオン歯2aと、1対のナックル9,9を介して操舵輪WR,WLに連係されるラック軸8の軸方向の所定範囲に形成されたラック歯8aとが噛合してなるラック・ピニオン機構により構成され、ステアリングホイールSWに追従して回転する出力軸3の回転運動がラック軸8の軸方向運動へと変換されることで操舵輪WR,WLの向きが変更される。
前記パワーシリンダ4は、ほぼ円筒状に形成されたシリンダチューブ4aと、該シリンダチューブ4a内に軸方向へ移動可能に設けられたピストン4bと、該ピストン4bの外周に嵌着された図外のピストンシールと、を備えていて、このピストンシールによって、シリンダチューブ4a内が図1中の左側の第1圧力室P1と右側の第2圧力室P2とに隔成されている。そして、このパワーシリンダ4の前記各圧力室P1,P2には、ラック軸8を推進する側の圧力室にポンプ装置5から吐出された作動液が供給されると共に、反対側の圧力室内の作動液がリザーバタンクRTに排出されることで、前記両圧力室P1,P2間に発生した差圧に基づく推進力がラック軸8に付与されるようになっている。
図2はロータリバルブ7の構成を示すシステム構成図であって、(a)は中立状態、(b)は左操舵状態、(c)は右操舵状態、をそれぞれ表したものである。
前記ロータリバルブ7は、入力軸1と出力軸2とが軸方向に重合する範囲において、図2に示すように、入力軸1に設けられたインナーロータである第1ロータ7aと、出力軸2に設けられたアウターロータである第2ロータ7bと、から構成され、当該ロータリバルブ7には、ポンプ装置5の吐出口に連通する供給通路Liと、リザーバタンクRTに連通する排出通路Loと、パワーシリンダ4の第1圧力室P1に連通する第1油路L1と、パワーシリンダ4の第2圧力室P2に連通する第2油路L2と、が接続されている。
そして、かかる構成から、中立状態では開弁状態が維持されて供給通路Liと排出通路Loとが連通する一方(図2(a)参照)、操舵状態では、図示外のステアリングホイールの回転方向、すなわち出力軸2に対する入力軸1の回転方向に応じて、各圧力室P1,P2のうち一方側の圧力室にポンプ装置5から吐出された作動液が選択的に供給されると共に、他方側の圧力室内の作動液がリザーバタンクRTへと還流されるようになっている。(図2(b)(c)参照)。
図3は、制御装置10の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
図3に示すように、前記制御装置10は、前記舵角センサASによって検出された舵角信号θsを微分演算して得られる操舵速度信号ωsを受信する操舵速度信号受信部10aと、図示外の車速センサによって検出された車両速度に係る車速信号Vsを受信する車速信号受信部10bと、図示外の液温センサによって検出された作動液温に係る液温信号Tfを受信する液温信号受信部10cと、電動モータ6に付設されたモータ回転角センサMSによって検出されたモータ回転角信号θmを微分演算して得られるモータ実回転数信号Rrを受信するモータ実回転数信号受信部10dと、後述のモータ指令回転数信号演算部13にて演算されたモータ指令回転数信号Crと前記モータ実回転数信号Rrとの差(以下、「モータ回転数偏差」と略称する。)Drを受信する回転数偏差受信部10eと、を備え、これら各受信部10a〜10eより受信した各信号ωs,Vs,Tf,Rr,Dr等に基づいて3相の指令電圧Vu,Vv,Vwを演算する前記マイコンにより構成される制御回路11と、該制御回路11で演算された前記各指令電圧Vu,Vv,Vwに基づいて生成されるPWM信号によって後述する複数の半導体スイッチング素子を制御することで電動モータ6に3相の駆動電流を供給する駆動回路12と、から構成される。
前記制御回路11は、前記各受信部10a〜10eで受信した各信号ωs,Vs,Tf,Rr,Dr等を基にモータ指令回転数信号Crを演算するモータ指令回転数信号演算部13と、該モータ指令回転数信号演算部13で演算されたモータ指令回転数信号Crからモータ実回転数信号受信部10dで受信したモータ実回転数信号Rrを減算して得られる前記モータ回転数偏差Drに基づいて所定のマップ等からモータ指令トルク信号Tmを演算するフィードバック制御部としてのFB制御部14と、該FB制御部14で演算されたモータ指令トルク信号Tmに基づいて所定のマップ等からモータ指令電流信号Imを演算するモータ指令電流信号演算部15と、該モータ指令電流信号演算部15で演算されたモータ指令電流信号Imと駆動回路12に配設された電流センサISによって検出されたモータ実電流信号Irとからモータ指令電圧信号Vmを演算するPI制御部16と、該PI制御部16で演算された前記モータ指令電圧信号Vmを3相交流電圧に変換する3相変換部17と、該3相変換部17で変換された各指令電圧信号Vu,Vv,VwをPWM変換して3相のPWM信号を生成するPWM変換部18と、を備える。
前記駆動回路12は、複数の半導体スイッチング素子(MOS−FET)を備え、前記制御回路11のPWM変換部18にて生成された前記3相のPWM信号によって前記各半導体スイッチング素子を制御することで電動モータ6に3相の駆動電流を供給する周知のブリッジ回路でもって構成される。
図4は、モータ指令回転数信号演算部13の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
図4に示すように、前記モータ指令回転数信号演算部13は、電動モータ6を駆動するベースとなる回転数信号であるベース回転数信号Brを演算するベース回転数信号演算部21と、該ベース回転数信号演算部21より出力された前記ベース回転数信号Brについて補正を行うモータ指令回転数信号補正部22と、該モータ指令回転数信号補正部22より出力されたモータ指令回転数信号Crを所定の補正上限値Cx以下に制限する補正上限リミッタ23と、から主として構成される。
前記ベース回転数信号演算部21は、図4に示すような予め設定されている所定のベース回転数マップを参照することによって、所定のパラメータ信号(本実施形態では車速信号Vs)に基づいてベース回転数信号Brを演算するようになっている。ここで、前記ベース回転数マップは、車速信号Vsが0km/hから所定車速(本実施形態では20km/hに設定)Vxまでの間では車速信号Vsの上昇に応じてベース回転数信号Brが増大するように該ベース回転数信号Brを演算すると共に、車速信号Vsが前記所定車速Vx以上のときは車速信号Vsの上昇に応じてベース回転数信号Brが減少するように該ベース回転数信号Brを演算するように構成されている。
また、前記ベース回転数マップにおける前記ベース回転数信号Brの演算に係るパラメータ信号としては、前記車速信号Vsに限定されるものではなく、例えば操舵速度ωsなど前記パワーステアリング装置の仕様等に応じた種々のパラメータ信号を利用することができる。
前記モータ指令回転数信号補正部22は、加算補正判断部24でモータ回転数偏差Drが第1所定値X1以上であると判断された場合に後述のモータ指令回転数補正信号Rcの加算補正に供する加算補正信号Acを演算する加算補正信号演算部25と、減算補正判断部26でモータ回転数偏差Drが第4所定値X4未満であると判断された場合に後述のモータ指令回転数補正信号Rcの減算補正に供する減算補正信号Scを演算する減算補正信号演算部27と、を備え、前記各補正信号演算部25,27から出力された前記各補正信号Ac,Scに基づいて前記ベース回転数信号Brの増加補正に供するモータ指令回転数補正信号Rcを演算する。
前記加算補正信号演算部25は、加算回転数信号演算部28にて演算された加算回転数信号Arを、バッファ30を介して入力される前記モータ指令回転数補正信号Rcの前回値(以下、「前回補正信号」と略称する。)Rc’に加算し、前記加算補正信号Acを演算する。なお、この加算補正信号Acは、加算補正上限リミッタ29により所定の上限値Ax以下に制限される。
前記減算補正信号演算部27は、減算回転数信号演算部31にて演算された減算回転数信号Srを前回補正信号Rc’から減算することによって、前記減算補正信号Scを演算する。なお、この減算補正信号Scは、モータ指令回転数信号Crを漸減補正可能となるように算出され、減算補正下限リミッタ32により所定の下限値Sn以下に制限される。
前記加算回転数演算部28は、図4に示すような予め設定されている所定の加算回転数マップを参照することによって、前記モータ回転数偏差Drに基づいて前記加算回転数信号Arを演算するようになっている。具体的には、図4に示すように、前記モータ回転数偏差Drの増大に伴って加算回転数信号Arが増大するように設定されている。
図5は、モータ指令回転数信号演算部13におけるモータ指令回転数信号Crの補正制御に係るフローチャートである。
図5に示すように、まずモータ回転数偏差Dr及び車速信号Vsを読み込み(ステップS101,S102)、モータ回転数偏差Drが第1所定値X1以上であるか否かを判断する(ステップS103)。その後、モータ回転数偏差Drが第1所定値X1以上であると判断した場合は、前記加算回転数マップに基づいて加算回転数信号Arを演算し(ステップS104)、該加算回転数信号Arを前回補正信号Rc’に加算することによって前記加算補正信号Acを演算する(ステップS105)。続いて、この加算補正信号Acが前記上限値Ax以上であるか否かを判断し(ステップS106)、当該加算補正信号Acが前記上限値Ax以上であると判断された場合には前記上限値Axを当該加算補正信号Acとして出力する一方(ステップS107)、当該加算補正信号Acが前記上限値Ax未満と判断された場合には前記ステップS105で得られた加算補正信号Acをそのまま出力する。
一方、前記ステップS103でモータ回転数偏差Drが第1所定値X1未満と判断された場合、続いてモータ回転数偏差Drが第4所定値X4未満であるか否かを判断する(ステップS108)。その後、モータ回転数偏差Drが第4所定値X4以上と判断した場合は次ステップS112に移行する一方、モータ回転数偏差Drが第4所定値X4未満と判断した場合は、前回補正信号Rc’から減算回転数信号Srを減算することによって前記減算補正信号Scを演算する(ステップS109)。続いて、この減算補正信号Scが前記下限値Sn(本実施形態ではSn=0)未満であるか否かを判断し(ステップS110)、当該減算補正信号Scが前記下限値Sn未満であると判断された場合には前記下限値Snを当該減算補正信号Scとして出力する一方(ステップS111)、当該減算補正信号Scが前記下限値Sn以上と判断された場合には前記ステップS109で得られた減算補正信号Scをそのまま出力する。
次に、前記加算補正信号Ac又は減算補正信号Scによって得られるモータ指令回転数補正信号Rcをベース回転数信号Brに加算してモータ指令回転数信号Crを演算する(ステップS112)。続いて、このモータ指令回転数信号Crが前記補正上限値Cx以上であるか否かを判断して(ステップS113)、当該モータ指令回転数信号Crが前記補正上限値Cx以上であると判断された場合には前記補正上限値Cxを当該モータ指令回転数信号Crとして出力する一方(ステップS114)、前記補正上限値Cx未満であると判断された場合には前記ステップS112で得られたモータ指令回転数信号Crをそのまま出力し、本プログラムが終了する。
以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、前記モータ回転数偏差Drから電動モータ6の負荷を検出し、該負荷に応じてモータ指令回転数信号Crを補正することで、舵角センサASに依存しない操舵アシスト制御が可能となっている。
すなわち、前記パワーステアリング装置では、ロータリバルブ7の構造から操舵量が大きくなると加圧側の圧力室と排出通路Loとの連通量が減少して、前記加圧側の圧力室の内圧が増大する結果、かかる内圧の増大によってポンプ装置5の油圧供給が妨げられ、電動モータ6の回転数が低下することとなる。
そこで、前記パワーステアリング装置では、かかる電動モータ6の負荷増大に基づく回転数の低下に着目し、電動モータ6の目標回転数と実回転数との差(前記モータ回転数偏差Dr)から電動モータ6の負荷を検出し、該負荷に応じて不足する電動モータ6の回転数(目標回転数)を増大補正することにより、舵角センサの有無や該舵角センサの性能等に依存することなく良好な操舵アシスト制御を行うことができる。
しかも、本実施形態では、前記加算回転数マップに基づいてモータ指令回転数補正信号Rcを演算するため、前記モータ回転数偏差Drの大きさに応じた前記モータ指令回転数信号Crの増加量の調整が可能となり、これによって、操舵アシストトルクの応答性の向上を図ることができる。
加えて、前記モータ指令回転数信号補正部22では、モータ指令回転数補正信号Rcが前記上限値Axを超えないように、また、前記下限値Snを下回らないように、モータ指令回転数補正信号Rcを調整可能としたことで、過剰な作動液の供給による電動モータ6の負荷の増大や作動液の不足による操舵負荷の増大を抑制することができる。
また、前記モータ指令回転数信号Crの補正に際して、該モータ指令回転数信号Crを徐々に補正するように構成したことから、例えばモータ指令回転数信号Crの増加にあたり、該モータ指令回転数信号Crを漸増補正することにより、急激な操舵負荷の変化が抑制され、操舵フィーリングの向上を図ることができる。
また、本実施形態では、前記ベース回転数マップが、車速信号Vsが0km/hから前記所定車速Vxまでの間では車速信号Vsの上昇に応じて増大するようにベース回転数信号Brを演算し、車速信号Vsが前記所定車速Vx以上のときは車速信号Vsの上昇に応じて減少するようにベース回転数信号Brを演算するように構成されている。すなわち、車速信号Vsが前記所定車速Vx未満のときは必要となる操舵アシストトルクが比較的大きくなるところ、車速信号Vsが0km/hのときは操舵操作が行われない状況も多いため、車速信号Vsの上昇に応じて増大するようにベース回転数信号Brを演算する一方、車速信号Vsが前記所定車速Vx以上のときには車速信号Vsの上昇に応じて必要となる操舵アシストトルクが減少するため、車速信号Vsの上昇に応じて減少するようにベース回転数信号Brを演算するようにしたことで、運転者の操舵負荷の軽減と省エネの両立を図ることができる。
〔第2実施形態〕
図6、図7は、本発明に係るパワーステアリング装置の第2実施形態を示したものであり、前記第1実施形態に係るモータ指令回転数信号Crの演算(決定)方法を変更したものである。なお、本実施形態でも、前記第1実施形態と同様の構成については、該第1実施形態と同一の符号を付すことにより、具体的な説明は省略する(以下の実施形態において同じ)。
すなわち、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、前記モータ回転数演算部13中にモータ指令回転数信号選択部33を設け、該モータ指令回転数信号選択部33にて、前記第1実施形態に係るモータ回転数偏差Drに基づいて補正された第1モータ指令回転数信号Cr1と、後述の舵角信号θs(操舵速度信号ωs)及び車速信号Vsに基づいて補正された第2モータ指令回転数信号Cr2のうち、大きい方の信号を選択して電動モータ6に出力するような構成となっている。以下、図6、図7に基づいて詳述する。
図6は、本実施形態におけるモータ指令回転数信号演算部13の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
図6に示すように、このモータ指令回転数信号演算部13は、ベース回転数信号Brを演算するベース回転数信号演算部21と、モータ回転数偏差Drに基づき前記ベース回転数信号Brの補正を行う第1モータ指令回転数信号補正部22と、該第1モータ指令回転数信号補正部22より出力された第1モータ指令回転数信号Cr1(前記第1実施形態のモータ指令回転数信号Crに相当)を所定の補正上限値Cx以下に制限する第1補正上限リミッタ23と、操舵速度信号受信部10a及び車速信号受信部10bよりそれぞれ受信した操舵速度信号ωs及び車速信号Vsに基づき前記ベース回転数信号Brの補正を行う第2モータ指令回転数信号補正部34と、該第2モータ指令回転数信号補正部34より出力された第2モータ指令回転数信号Cr2を前記補正上限値Cx以下に制限する前記第1補正上限リミッタ23と同様の第2補正上限リミッタ35と、前記各上限補正後の第1モータ指令回転数信号Cr1及び第2モータ指令回転数信号Cr2のうち大きい方の信号を選択して電動モータ6へと出力するモータ指令回転数信号選択部33と、を備える。なお、前記第1モータ指令回転数信号補正部22及び第1補正上限リミッタ23は、それぞれ前記第1実施形態に係るモータ指令回転数信号補正部22及び補正上限リミッタ23に相当するものである。
前記第2モータ指令回転数信号補正部34は、図6に示すような予め設定されている所定の第2加算回転数マップを参照することによって、前記操舵速度信号ωs及び車速信号Vsに基づき前記第2モータ指令回転数信号Cr2の演算に供する第2加算回転数信号Ar2の演算を行う。具体的には、図6に示すように、前記操舵速度信号ωsの増大に伴って前記第2加算回転数信号Ar2が増大し、かつ車速信号Vsの増大に伴って前記第2加算回転数信号Ar2の増加量が小さくように設定されている。
図7は、本実施形態におけるモータ指令回転数信号Crの補正制御に係るフローチャートである。
図7に示すように、まずモータ回転数偏差Dr、操舵速度信号ωs及び車速信号Vsを読み込み(ステップS201〜S203)、まず前記第1実施形態と同様(図5中のステップS103〜S114と同様)の手順で前記第1モータ指令回転数信号Cr1を演算する(ステップS204〜S215)。その後、前記第2加算回転数マップに基づいて第2加算回転数信号Ar2を演算し(ステップS216)、該第2加算回転数信号Ar2を前記ベース回転数信号Brに加算して第2モータ指令回転数信号Cr2を演算する(ステップS217)。
続いて、この得られた第2モータ指令回転数信号Cr2が前記補正上限値Cx以上であるか否かを判断して(ステップS218)、当該第2モータ指令回転数信号Cr2が前記補正上限値Cx以上であると判断された場合には前記補正上限値Cxを当該第2モータ指令回転数信号Cr2として出力する一方(ステップS219)、当該第2モータ指令回転数信号Cr2が前記補正上限値Cx未満であると判断された場合には前記ステップS217で得られた第2モータ指令回転数信号Cr2をそのまま出力する。
その後、前記第1モータ指令回転数信号Cr1と前記第2モータ指令回転数信号Cr2とを比較して(ステップS220)、前記第1モータ指令回転数信号Cr1の方が大きいと判断された場合には当該第1モータ指令回転数信号Cr1をモータ指令回転数信号Crとして出力する一方(ステップS221)、前記第2モータ指令回転数信号Cr2の方が大きいと判断された場合には当該第2モータ指令回転数信号Cr2をモータ指令回転数信号Crとして出力し(ステップS222)、本プログラムが終了する。
以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、とりわけ、モータ回転数偏差Drと操舵速度信号ωs及び車速信号Vsとに基づいて第1、第2モータ指令回転数信号Cr1,Cr2を演算して、これら両信号Cr1,Cr2のうち大きい方をモータ指令回転数信号Crとして出力するように構成されている。
その結果、舵角速度信号ωsに基づく操舵アシスト制御のみでは、例えば舵角をほぼ一定に保つ保舵状態のように、舵角は発生しているものの舵角速度が小さいために操舵アシストトルクが不足してしまうおそれがあるところ、このような保舵状態においても電動モータ6の負荷は増加することになるため、該電動モータ6の負荷に基づくアシスト制御を併用することで、当該保舵状態のような場合の運転者の操舵負担を軽減できるメリットがある。
〔第3実施形態〕
図8、図9は、本発明に係るパワーステアリング装置の第3実施形態を示したものであり、前記第1実施形態に係るモータ指令回転数信号Crの演算(決定)方法を変更したものである。
すなわち、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、前記モータ指令回転数信号演算部13中に前記モータ回転数偏差Drの判断基準となる補正閾値を選択する補正閾値選択部36を設け、この補正閾値選択部36において、液温信号Tfに応じて前記補正閾値が変更される構成となっている。以下、図8、図9に基づいて詳述する。
図8は、本実施形態におけるモータ指令回転数信号演算部13の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
図8に示すように、このモータ指令回転数信号演算部13では、前記第1実施形態の構成に加え、前記モータ指令回転数信号補正部22の上流側に前記補正閾値選択部36が設けられていて、この補正閾値選択部36では、液温信号受信部10cより受信した液温信号Tfが所定温度Txよりも大きい場合には前記第1所定値X1を補正閾値Xとして選択して出力される一方、液温信号Tfが所定温度Tx以下の場合には前記第1所定値X1よりも大きい第2所定値X2を補正閾値Xとして選択して前記モータ指令回転数信号補正部22に出力される。なお、前記補正閾値選択部36の選択基準としては、前記液温信号Tfのみならず、他のパラメータ信号を用いることも可能である。
図9は、本実施形態におけるモータ指令回転数信号Crの補正制御に係るフローチャートである。
図9に示すように、まずモータ回転数偏差Dr、車速信号Vs及び液温信号Tfを読み込んだ後(ステップS301〜S303)、液温信号Tfが所定温度Tx以下であるか否かを判断し(ステップS304)、当該液温信号Tfが所定温度Tx以下であると判断した場合は前記第2所定値X2を補正閾値Xとして設定する一方(ステップS305)、液温信号Tfが所定温度Txよりも高いと判断した場合は前記第1所定値X1を補正閾値Xとして設定する(ステップS306)。
その後、前記補正閾値Xに基づき、モータ回転数偏差Drが当該補正閾値X(第1所定値X1又は第2所定値X2)以上であるか否かを判断し(ステップS307)、当該判断以降、前記各ステップS104〜S114と同様の処理を行い(ステップS308〜S318)、本プログラムが終了する。
以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、とりわけ、液温信号Tfに応じて前記補正閾値を変更する構成とした結果、液温信号Tfが低いときは作動液の粘性の増大により電動モータ6の負荷が増大してしまうところ、当該電動モータ6の負荷の増大を考慮してモータ指令回転数信号Crの増加補正のタイミングを調整することにより、作動液温の温度変化に応じた適切な操舵アシスト制御に供される。
〔第4実施形態〕
図10、図11は、本発明に係るパワーステアリング装置の第4実施形態を示したものであり、前記第1実施形態に係るモータ指令回転数信号Crの演算(決定)方法を変更したものである。
すなわち、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、後述する所定の条件に基づいてベース回転数信号Br自体を直接補正するベース回転数補正部37を設けたものである。以下、図10、図11に基づいて詳述する。
図10は、本実施形態におけるモータ指令回転数信号演算部13の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
図10に示すように、このモータ指令回転数信号演算部13では、前記第1実施形態の構成に加えて、前記モータ回転数偏差Drが前記第1所定値X1よりも小さい第3所定値X3以下であると判断された場合にベース回転数信号Brを減少補正する前記ベース回転数補正部37を備える。
前記ベース回転数補正部37は、ベース補正信号演算部38にて演算されたベース補正信号Bcをベース回転数信号Brから減算することによって、前記ベース回転数信号Brの減少補正を行う。なお、前記ベース補正信号Bcは、ベース回転数信号Brを漸減補正可能となるように算出される。
図11は、本実施形態におけるモータ指令回転数信号Crの補正制御に係るフローチャートである。
図11に示すように、まず前記第1実施形態と同様(図5中のステップS101〜S111と同様)の手順でもって前記加算補正信号Ac及び減算補正信号Scを算出した後(ステップS401〜S411)、モータ回転数偏差Drが第3所定値X3以下であるか否かを判断する(ステップS412)。
そして、モータ回転数偏差Drが第3所定値X3以下であると判断された場合には所定の減少補正値Bxをベース補正信号Bcとして出力する一方(ステップS413)、モータ回転数偏差Drが第3所定値X3より大きいと判断された場合には「0(ゼロ)」をベース補正信号Bcとして出力して(ステップS414)、ベース回転数信号Brから前記各ベース補正信号Bcを減算して補正後ベース回転数信号Bxを得る(ステップS415)。
その後、この補正後ベース回転数信号Bxを基に、前記第1実施形態と同様(図5中のステップS112〜S114と同様)の手順でもってモータ指令回転数信号Crを演算して電動モータ6へと出力し(ステップS416〜S418)本プログラムが終了する。
以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング装置では、とりわけ、モータ回転数偏差Drが前記第1所定値X1よりも小さい第3所定値X3以下のときはベース回転数信号Brを減少補正することによってモータ指令回転数信号を減少補正するように構成したことから、モータ回転数偏差Drが十分に小さくなった場合にはモータ指令回転数信号Crを減少補正することによって、パワーステアリング装置の省エネ効果の向上を図ることができる。
〔第5実施形態〕
図12〜図14は、本発明に係るパワーステアリング装置の第5実施形態を示したものであり、前記第1実施形態のようなモータ回転数偏差Drではなく、モータ指令電流信号Imに基づいてモータ指令回転数信号Crを演算するように構成したものである。なお、それ以外は前記第1実施形態と同様であるため、以下では、図12〜図14を基に、前記第1実施形態と異なる構成のみを説明する。
図12は本実施形態に係る制御装置10の制御回路構成を示す制御ブロック図であり、図13は本実施形態に係るモータ指令回転数信号演算部13の制御回路構成を示す制御ブロック図である。
図12に示すように、本実施形態の制御回路10は、前記車速センサSSによって検出された車速信号Vsを受信する前記車速信号受信部10bと、前記モータ指令電流演算部15よりフィードバックされたモータ指令電流信号Imを受信する指令電流信号受信部10fと、を備え、該各受信部10b,10fより受信した各信号Vs,Im等に基づいて前記モータ指令回転数信号Crを演算するようになっている。
すなわち、前記モータ指令回転数信号演算部13では、図13に示すように、前記加算補正判断部24において、前記モータ指令電流信号Imが所定の電流閾値である第1閾値Ix1以上であるか否かを判断し、該第1閾値Ix1以上であると判断された場合には前記加算補正信号Acがモータ指令回転数補正信号Rcとして出力される一方、前記減算補正判断部26において、前記モータ指令電流信号Imが前記第1閾値Ix1よりも小さい所定の電流閾値である第2閾値Ix2未満であるか否かを判断し、該第2閾値Ix2未満であると判断された場合には、前記減算補正信号Scがモータ指令回転数補正信号Rcとして出力される。
図14は、本実施形態に係るモータ指令回転数信号Crの補正制御に係るフローチャートである。
図14に示すように、まずモータ指令電流信号Im及び車速信号Vsを読み込み(ステップS501,S502)、モータ指令電流信号Imが前記第1閾値Ix1以上であるか否かを判断する(ステップS503)。ここで、モータ指令電流信号Imが第1閾値Ix1以上であると判断した場合には、前記第1実施形態と同様(図5中のステップS104〜S107と同様)の手順でもって前記加算補正信号Acを演算して出力する一方(ステップS504〜S507)、モータ指令電流信号Imが前記第2閾値Ix2未満であると判断した場合には、前記第1実施形態と同様(図5中のステップS108〜S111と同様)の手順でもって前記減算補正信号Scを演算して出力する(ステップS508〜S511)。その後、当該各補正信号Ac,Scに基づいて前記第1実施形態と同様(図5中のステップS112〜S114と同様)の手順でもってモータ指令回転数信号Crを演算し、これを電動モータ6へと出力することで(ステップS512〜S514)、本プログラムが終了する。
以上、本実施形態に係るパワーステアリング装置のように、ポンプ装置5の負荷増に伴う電動モータ6の負荷増に伴って上昇するモータ指令電流信号Imをフィードバックして、該モータ指令電流信号Imに基づいて電動モータ6の回転数(目標回転数)を増大補正することによっても、前記第1実施形態と同様の作用効果が奏せられる。
(変形例)
図15は、本発明に係るパワーステアリング装置の第5実施形態の変形例を示したものであり、前記モータ指令電流信号Imの代わりに、電動モータ6のモータ実電流信号Irをフィードバックして前記モータ指令回転数信号Crの増大補正の基礎としたものである。そして、本変形例によっても前記第5実施形態と同様の作用効果が奏せられる。
本発明は、前記各実施形態等の構成に限定されるものではなく、例えば前記伝達機構3の具体的構成のほか、前記モータ指令回転数信号Crの増大補正に係る補正信号Rc(Ac,Sc)の演算手段など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適用するパワーステアリング装置の仕様等に応じて任意に変更することができる。
以下、前記各実施形態等から把握される特許請求の範囲に記載した発明以外の技術的思想について説明する。
(a)請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記モータ指令回転数信号補正部は、前記モータ実回転数信号と前記モータ指令回転数信号との差が前記第1所定値よりも小さい第3所定値以下のとき、前記モータ指令回転数信号を減少補正することを特徴とするパワーステアリング装置。
このように、モータ実回転数信号とモータ指令回転数信号との差が十分に小さくなった場合には、モータ指令回転数信号を減少補正することによって、省エネ効果の向上を図ることができる。
(b)請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記モータ指令回転数信号補正部は、前記モータ指令回転数信号を徐々に補正することを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、例えばモータ指令回転数信号の増加に際して漸増補正することにより、急激な操舵負荷の変化が抑制され、操舵フィーリングの向上が図れる。
(c)請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記制御装置は、車両の速度に係る車速信号を受信する車速信号受信部を備え、
前記モータ指令回転数信号演算部は、車速が0km/hから所定車速までの間では車速の上昇に応じて前記モータ指令回転数信号が増大するように前記モータ指令回転数信号を演算し、車速が前記所定車速以上のときは車速の上昇に応じて前記モータ指令回転数信号が減少するように前記モータ指令回転数信号を演算することを特徴とするパワーステアリング装置。
かかる構成とすることで、所定車速未満のときには必要となる操舵アシストトルクが比較的大きくなるところ、車速が0km/hのときは操舵操作が行われない状況も多いため、車速の上昇に応じて増大するようにモータ指令回転数信号を演算する一方、車速が所定車速以上のときには車速の上昇に応じて必要となる操舵アシストトルクが減少するため、車速の上昇に応じて減少するようにモータ指令回転数信号を演算することにより、運転者の操舵負荷の軽減と省エネの両立を図ることができる。
(d)請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記モータ指令回転数信号補正部は、前記モータ指令回転数信号が所定上限値を超えないように、また所定下限値を下回らないように、前記モータ指令回転数信号を調整することを特徴とするパワーステアリング装置。
このように、モータ指令回転数信号に上限値及び下限値を設けることにより、過剰な作動液の供給による電動モータの負荷の増大や作動液の不足による操舵負荷の増大を抑制することができる。
1…入力軸
2…出力軸
3…伝達機構
4…パワーシリンダ
4b…ピストン
5…ポンプ装置
6…電動モータ
7…ロータリバルブ
10…制御装置
10d…モータ実回転数信号受信部
13…モータ指令回転数信号演算部
22…モータ指令回転数信号補正部
SW…ステアリングホイール
P1…第1圧力室(一対の圧力室)
P2…第2圧力室(一対の圧力室)
Rr…モータ実回転数信号
Cr…モータ指令回転数信号
X1…第1所定値

Claims (5)

  1. ステアリングホイールの操舵操作に伴い回転する入力軸と、該入力軸とトーションバーを介して接続される出力軸と、該出力軸の回転を操舵輪に伝達する伝達機構とを有する操舵機構と、
    ピストンにより隔成された1対の圧力室を有し、該圧力室に作用する液圧に基づいて前記操舵機構に操舵アシスト力を付与するパワーシリンダと、
    作動液を吐出して前記1対の圧力室への液圧付与に供するポンプ装置と、
    前記ポンプ装置を駆動制御する電動モータと、
    前記電動モータを駆動制御するマイクロコンピュータが実装された制御装置と、
    前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて前記ポンプ装置より供給される作動液を前記1対の圧力室に選択的に供給するロータリバルブと、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記電動モータの実回転数信号を受信するモータ実回転数信号受信部と、
    前記電動モータの駆動回転数に係る指令信号であるモータ指令回転数信号を演算するモータ指令回転数信号演算部と、
    前記モータ実回転数信号と前記モータ指令回転数信号との差が第1所定値以上のとき、前記モータ指令回転数信号を増加補正するモータ指令回転数信号補正部と、
    を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記ステアリングホイールの回転速度信号である舵角速度信号を受信する舵角速度信号受信部と、
    前記舵角速度信号に基づいて前記モータ指令回転数信号を演算する第2モータ指令回転数信号演算部と、
    前記各モータ指令回転数信号演算部により演算された前記モータ指令回転数信号のうち、大きい方の信号を選択して前記電動モータに出力するモータ指令回転数信号選択部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記モータ指令回転数信号補正部は、前記モータ実回転数信号と前記モータ指令回転数信号の差の大きさに応じて前記モータ指令回転数信号の増加量を調整することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  4. 前記制御装置は、検出又は推定された前記作動液の温度に係る液温信号を受信する液温信号受信部を備え、
    前記モータ指令回転数信号補正部は、前記液温信号が所定温度以下のとき、前記モータ実回転数信号と前記モータ指令回転数信号との差が前記第1所定値よりも大きい第2所定値となったときに前記モータ指令回転数信号を増加補正することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  5. ステアリングホイールの操舵操作に伴い回転する入力軸と、該入力軸とトーションバーを介して接続される出力軸と、該出力軸の回転を操舵輪に伝達する伝達機構とを有する操舵機構と、
    ピストンにより隔成された1対の圧力室を有し、該圧力室に作用する液圧に基づいて前記操舵機構に操舵アシスト力を付与するパワーシリンダと、
    作動液を吐出して前記1対の圧力室への液圧付与に供するポンプ装置と、
    前記ポンプ装置を駆動制御する電動モータと、
    前記電動モータを駆動制御するマイクロコンピュータが実装された制御装置と、
    前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて前記ポンプ装置より供給される作動液を前記1対の圧力室に選択的に供給するロータリバルブと、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記電動モータの実回転数信号を受信するモータ実回転数信号受信部と、
    前記電動モータの駆動回転数に係る指令信号であるモータ指令回転数信号を演算するモータ指令回転数信号演算部と、
    前記電動モータに流れるモータ実電流信号を受信するモータ実電流信号受信部と、
    前記モータ指令回転数信号と前記モータ実回転数信号との差に応じて前記電動モータの駆動電流に係る指令信号であるモータ指令電流信号を演算するモータ指令電流信号演算部と、
    車両の速度に係る車速信号を受信する車速信号受信部と、
    前記車両速度に応じて設定された電流閾値よりも前記モータ指令電流信号又は前記モータ実電流信号が大きいとき、前記モータ指令回転数信号を増加補正するモータ指令回転数信号補正部と、
    を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
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