JP6522328B2 - スキンパック包装体およびスキンパック包装体の製造方法 - Google Patents

スキンパック包装体およびスキンパック包装体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、台材とフィルムとによって被包装物を挟むスキンパック包装体およびスキンパック包装体の製造方法に関する。
様々な商品を包装する包装形態として、所謂スキンパック包装体が広く採用されている。図21は、従来のスキンパック包装体の一例を示している(たとえば、特許文献1)。同図に示されたスキンパック包装体Xは、たとえば厚紙などからなる台紙が用いられた台材91と、この台材91に載置した被包装物93とが、フィルム92によって覆われている。被包装物93の保護や見栄えを向上させるために、一般的に台材91とフィルム92との間が脱気され、フィルム92が被包装物93に密着した状態とされる。
スキンパック包装体Xにおいては、被包装物3の片側(図中左方)が台材91に支持されている。このため、スキンパック包装体Xの重心は、図中左右方向において被包装物93の略中央に位置する。スキンパック包装体Xを店頭においてたとえば起立させた姿勢で陳列する場合、台材91の下方にある端縁91cを陳列棚等に接しさせる。スキンパック包装体Xの重心は被包装物93の略中央にあるため、スキンパック包装体Xは図中右方に傾いてしまう。この傾きを抑制するには、台材91のうち端縁91cと被包装物3の下方の端縁93cとの間の部分を極力縮小することが望ましい。しかしながら、フィルム92を台材91に適切に接合するためには、台材91の端縁91cを被包装物93の端縁93cからある程度離間させておかざるを得ない。また、このようなスキンパック包装体Xの重心位置に関する不具合としては、たとえば台材91の上側部分に吊り下げ孔を設けて吊り下げた際に、スキンパック包装体Xが傾いてしまうといった事例が挙げられる。
特開2003−20068号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、被包装物を適切に包装しつつ陳列姿勢を改善することが可能なスキンパック包装体およびその製造方法を提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供されるスキンパック包装体は、台材と、前記台材を覆うフィルムと、前記台材と前記フィルムとの間に介在する被包装物と、を備え、前記台材と前記フィルムとの間が脱気された、スキンパック包装体であって、前記台材は、厚さ方向において前後側を向く表面および裏面、ならびに前記厚さ方向に対して直角である主方向に後側端縁、をそれぞれ有する後板部と、前記後側端縁に対して前記厚さ方向において前側に位置する前側端縁を有する張り出し部と、を含んでおり、前記被包装物は、前記後板部の前記表面に支持されているとともに、前記主方向において前記後側端縁および前記前側端縁と同じ側にある端縁が、前記後側端縁および前記前側端縁のいずれに対しても前記主方向内方に位置しており、前記張り出し部は、前記厚さ方向前側に位置する表面および後側に位置する裏面を有しており、前記フィルムは、前記張り出し部の前記表面および前記裏面と前記前側端縁とを覆っていることを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記張り出し部は、前記厚さ方向および前記主方向のいずれに対しても直角である副方向において前記被包装物の両側に隣接し、且つ前記後板部に繋がる一対の連結部と、前記一対の連結部に繋がり且つ前記前側端縁を有する前板部と、を含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記前板部は、前記被包装物に対して前記厚さ方向前側に位置している。
本発明の第2の側面によって提供されるスキンパック包装体の製造方法は、表面および裏面を有する台材材料の一部を切断することにより、厚さ方向に対して直角である主方向における前側端縁を有する張り出し部を区画し、前記前側端縁が前記表面から厚さ方向前側に離間するように前記張り出し部を立ち上げる工程と、前記前側端縁よりも前記主方向内方において前記表面に被包装物を載置する工程と、前記被包装物および前記台材材料をフィルム材料によって覆う工程と、前記台材材料と前記フィルム材料との間を脱気する工程と、前記台材材料に形成された前記張り出し部の痕跡である切り欠き部を横断し且つ前記被包装物よりも前記主方向外方に位置する部分を有する後板部区画線に沿って前記台材材料および前記フィルム材料を切断する工程と、を備えることを特徴としている。
本発明によれば、前記台材は、前記厚さ方向において後側に位置する前記後側端縁と前側に位置する前記前側端縁とを有する。前記被包装物の前記端縁は、前記主方向において前記後側端縁および前記前側端縁のいずれよりも内方に位置している。これにより、たとえば、前記スキンパック包装体を店頭に陳列等する際には、前記後側端縁と前記前側端縁とを陳列棚に接しさせることにより、前記スキンパック包装体を起立した状態で陳列することができる。前記後側端縁と前記前側端縁とは、前記厚さ方向において互いに離間しているため、たとえば前記後側端縁のみによって前記スキンパック包装体を支持する場合と比べて、重心の偏りに起因して前記スキンパック包装体が不安定となることを回避しやすい。また、前記後側端縁よりも前記端縁が前記主方向天側に位置しているため、前記後板部のうち前記後側端縁と前記端縁との間に位置する部位に前記フィルムを確実に接合することができる。したがって、前記被包装物を適切に包装しつつ前記スキンパック包装体の陳列姿勢を改善することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態に基づくスキンパック包装体を示す斜視図である。 図1のスキンパック包装体を示す正面図である。 図1のスキンパック包装体を示す側面図である。 図1のスキンパック包装体を示す背面図である。 図2のV−V線に沿う断面図である。 図2のVI−VI線に沿う要部拡大断面図である。 図2のVII−VII線に沿う要部拡大断面図である。 図1のスキンパック包装体の製造方法に用いられる台材材料の一例を示す要部正面図である。 図1のスキンパック包装体の製造方法を示す要部斜視図である。 図1のスキンパック包装体の製造方法を示す要部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に基づくスキンパック包装体の変形例を示す要部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に基づくスキンパック包装体の他の変形例を示す要部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に基づくスキンパック包装体の他の変形例を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に基づくスキンパック包装体を示す正面図である。 図14のXV−XV線に沿う要部拡大断面図である。 図14のスキンパック包装体の製造方法に用いられる台材材料の一例を示す要部正面図である。 本発明の第3実施形態に基づくスキンパック包装体を示す正面図である。 図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。 本発明の第4実施形態に基づくスキンパック包装体を示す正面図である。 図19のスキンパック包装体を示す側面図である。 従来のスキンパック包装体の一例を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に基づくスキンパックを示している。本実施形態のスキンパック包装体A1は、台材1、フィルム2および被包装物3を備えている。
図1は、スキンパック包装体A1を示す斜視図である。図2は、スキンパック包装体A1を示す正面図である。図3は、スキンパック包装体A1を示す側面図である。図4は、スキンパック包装体A1を示す背面図である。図5は、図2のV−V線に沿う断面図である。図6は、図2のVI−VI線に沿う要部拡大断面図である。図7は、図2のVII−VII線に沿う要部拡大断面図である。
本発明で言う台材としては、被包装物3を適切に保持しつつ、後述する脱気を適切に行いうるものであればよく、一般的な、所謂ノンコート紙と呼ばれる厚紙、普通紙、合成紙等からなる台紙の他に、一部に切り欠き(単なる孔やミシン目などを含み、その形状は特に限定されない)が設けられた、表面に樹脂層が設けられた所謂コート紙、合成樹脂シート、発泡シート、あるいは多孔質シートなどを採用しうる。これらは単層シート、およびこれらの2以上のシートが積層接着された積層シートなどの各種シート材を用いることができる。台紙として厚紙が用いられる場合、その厚みは、特に限定されないが、たとえば、0.5mm〜1.0mmである。また、台紙として普通紙、合成紙、コート紙が用いられる場合、その目付量は、特に限定されないが、たとえば、好ましくは50g/m2〜600g/m2であり、さらに好ましくは270g/m2〜500g/m2である。台紙として合成樹脂シートまたは発泡シートが用いられる場合、その厚みは、特に限定されないが、たとえば、40μm〜200μm程度である。本実施形態においては、台材1として厚紙からなる台紙を用いる場合を例として説明する。
台材1は、後板部11および張り出し部12を有している。また、本実施形態においては、後板部11および張り出し部12は、後述する同一の台材材料からなる場合を例に説明するが、台材1の構成はこれに限定されない。
後板部11は、台材1の土台をなし、且つ被包装物3を支持する部位である。後板部11の形状は特に限定されないが、本実施形態においては、後板部11がz方向視長矩形状である場合を例に説明する。後板部11は、表面11a、裏面11b、後側端縁11c、2つの切り欠き部15、位置決め片16および開封予定線17を有している。
ここで、z方向は、後板部11の厚さ方向であり、本実施形態および以降の実施形態の説明および図面における前後方向にあたる。x方向は、z方向に対して直角な方向であり、本発明で言う主方向に相当する。また、x方向は、本実施形態および以降の実施形態の説明および図面において、店頭で陳列する際の天地方向(上下方向)にあたる。y方向は、z方向およびx方向のいずれに対しても直角な方向であり、本発明で言う副方向に相当する。また、y方向は、本実施形態および以降の実施形態の説明および図面において、店頭で陳列する際の幅方向(左右方向)にあたる。
表面11aと裏面11bとは、z方向において互いに離間している。表面11aは、z方向において前側を向いている。裏面11bは、z方向において後側を向いている。表面11aは、被包装物3を支持する面である。
後側端縁11cは、x方向における端縁である。また、後側端縁11cは、x方向において地側に位置することが意図された部位である。図示された例においては、後側端縁11cは、y方向に延びる直状である。
2つの切り欠き部15は、後述するように同一の台材材料から後板部11および張り出し部12が形成されたことに起因しており、張り出し部12の形成痕である。図3に示すように、2つの切り欠き部15は、後側端縁11cを分断するように設けられている。2つの切り欠き部15は、y方向に離間して設けられている。各切り欠き部15の形状や大きさは特に限定されないが、本実施形態においては、各切り欠き部15は、x方向に長く延びる長矩形状である。
位置決め片16は、スキンパック包装体A1の製造工程において、被包装物3のx方向における位置を規制するためのものである。位置決め片16は、後板部11のx方向地側に設けられており、2つの切り欠き部15の間に位置している。位置決め片16は、後板部11のうち切断線によって区画された部位が、z方向前側に起立されたものである。位置決め片16の形状や大きさは特に限定されないが、本実施形態においては、位置決め片16は、半円形状とされている。また、後板部11には、位置決め片16の形成痕としての孔が形成される。
開封予定線17は、スキンパック包装体A1から被包装物3を取り出す際に、スキンパック包装体A1を開封する起点となる線である。開封予定線17は、後板部11の切断を容易且つ確実に実現しうるものであり、たとえばミシン目線からなる。本実施形態においては、開封予定線17は、開封予定線17の形成痕である孔からx方向に沿って設けられている。開封予定線17のx方向天側端は、被包装物3のx方向天側端よりもx方向天側にある。
張り出し部12は、後板部11とともにスキンパック包装体A1の陳列姿勢を改善するために設けられた部位である。張り出し部12は、表面12aおよび裏面12bを有している。表面12aは、z方向において前側に位置する面であり、裏面12bは、z方向において後側に位置する面である。表面12aおよび裏面12bは、z方向における互いの相対位置が上述した関係にあり、各々がたとえばz方向に対して直角である面に限定されるものではない。
張り出し部12は、2つの連結部121および前板部122を有している。2つの連結部121は、2つの切り欠き部15のx方向天側端において後板部11と繋がっており、後板部11と前板部122とを連結している。本実施形態においては、各連結部121は、z方向において前側に向かうほどx方向において地側に位置するようにx方向およびz方向に対して傾斜している。連結部121の形状や大きさは特に限定されないが、本実施形態においては、長矩形状である。また、さらに、本実施形態においては、切り欠き部15と連結部121とは、互いの形状および大きさが一致している。
前板部122は、2つの連結部121に繋がっており、後板部11に対してz方向前側に離間している。前板部122の形状および大きさは特に限定されないが、本実施形態においては、y方向を長手方向とする長矩形状とされている。また、本実施形態においては、前板部122は、xy平面に沿う姿勢とされている。前板部122のx方向地側の端縁は、前側端縁12cとされている。前側端縁12cの形状は特に限定されないが、本実施形態においては、y方向に沿う直状である。
前側端縁12cは、後板部11の後側端縁11cに対してz方向前側に離間している。x方向における後側端縁11cと前側端縁12cとの位置関係は、後述する被包装物3との関係を充足するものであれば特に限定されず、互いのz方向位置が異なっていてもよいが、本実施形態においては、後側端縁11cと前側端縁12cとは、互いのz方向位置が一致している。
後板部11の表面11aおよび張り出し部12の表面12aには、台材1とフィルム2とを接合するための、たとえば接着剤層が設けられている。この接着剤層は、ベタ状に設けられていてもよいし、断続的に設けられていてもよい。接着剤層の厚みは、特に限定されないが、たとえば、10μm〜30μmである。
接着剤層を形成する接着剤としては、特に限定されず、通常公知の感熱性の接着剤や粘着剤、あるいは感圧性の接着剤や粘着剤が挙げられるが、不必要時に接着性を示さず且つ必要時に接着性を発現させることができることから、感熱性の接着剤や粘着剤(以下、これらを総称して「感熱性接着剤等」という)を用いることが好ましい。
感熱性接着剤は、室温では固化しており且つ加熱されることによって活性化して接着性を発現し、冷却によって固化して部材間を接着する接着剤である。感熱性粘着剤は、室温では固化しており且つ加熱されることによって活性化して接着性を発現して部材間を接着し、冷却後も粘着性が持続する接着剤である。
感熱性接着剤等の種類としては、たとえば、ディレードタック型、エマルジョン型、溶剤型、ホットメルト型などが挙げられる。
ディレードタック型は、室温で接着性を示さず、加熱することによって接着性を示し且つ冷却後長時間に亘ってその接着性が持続するものであり、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能なものである。ディレードタック型としては、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、合成ゴムなどのベース樹脂に粘着付与剤及び固体可塑剤が配合されたものなどが例示される。
エマルジョン型または溶剤型は、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱接着性樹脂と粘着付与剤などを、水または有機溶剤などに溶解または分散させた溶液を、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能であり、塗工後乾燥して使用するものである。これらも、乾燥後は接着性を示さず、加熱することによって接着性を示すものである。
ホットメルト型は、ホットメルトコーター、エクストルージョンラミネーターなどによって加熱溶融して塗工するものである。この例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレンアクリル酸共重合体などのエチレン系樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などのベース樹脂に粘着付与剤などの添加剤が配合されたものが挙げられる。
使用される感熱性接着剤等は、通常、軟化点60℃〜180℃のものが用いられ、好ましくは、軟化点70℃〜140℃である。このような軟化点の接着剤を用いることにより、フィルム2を軟化させるために加熱した際に、その熱で接着剤層の接着剤を活性化させることができる。なお、前記軟化点は、JIS K 6863に準じて測定できる。
被包装物3は、台材1およびフィルム2の間に介在しており、台材1の後板部11の表面11aによって支持されるとともに、フィルム2によって台材1への固定および保護がなされている。本実施形態においては、細長い円柱状の被包装物3が、台材1に支持されている。このような被包装物3の一例としては、たとえば化粧品、医薬品あるいは文房具などが挙げられる。なお、スキンパック包装体A1に含まれる被包装物3の個数は、2つ以上であってもよい。
本実施形態においては、被包装物3は、張り出し部12の2つの連結部121の間に位置している。さらに図5に示すように、2つの連結部121のy方向内端縁が、被包装物3の側面に接していることが好ましい。図3に示すように、前板部122は、被包装物3よりもz方向前側に位置しており、図2に示すように、z方向視において前板部122が被包装物3のx方向地側部分に重なっている。さらに、本実施形態においては、前板部122の裏面12bと被包装物3とは接している。被包装物3のx方向地側端縁である端縁3cは、位置決め片16に接している。なお、本実施形態の被包装物3が円柱状であることから、端縁3cは円形の底面によって構成されているが、端縁3cの構成はこれに限定されない。端縁3cは、被包装物3のうちx方向において最も地側に位置する部位である。また、図3によく表れているように、端縁3cは、後板部11の後側端縁11cおよび張り出し部12の前側端縁12cのいずれに対してもx方向内方、すなわちx方向天側に位置している。
フィルム2は、台材1および被包装物3を覆っている。フィルム2と台材1との間が脱気されていることにより、フィルム2は、台材1および被包装物3と、略密着している。
また、本実施形態においては、フィルム2は、後板部11の表面11aの略全面と張り出し部12の表面12aおよび裏面12bの略全部とを覆っている。具体的には、図5に示すように、前板部122においては、前板部122のy方向両端を経由して表面12aおよび裏面12bの双方をフィルム2が覆っている。また、図6に示すように、前板部122においては、前側端縁12cを経由して表面12aおよび裏面12bの双方をフィルム2が覆っている。
さらに、図1および図5から理解されるように、被包装物3のうちz方向視において前板部122と重なる部分も、フィルム2によって覆われている。また、図4および図5に示すように、後板部11の2つの切り欠き部15は、フィルム2によって塞がれた状態となっている。このようなフィルム2の被覆態様は、以下に述べるフィルム2の各種構成のうち、脱気工程における伸縮性に富む構成が採用された場合に実現される。フィルム2の具体的構成によっては、台材1および被包装物3のうち本実施形態においてフィルム2によって覆われている部位のいずれかが、フィルム2とは接しない構成となりうる。
フィルム2としては、単層構成または一種あるいは二種以上の複層構成の合成樹脂製フィルムが用いられる。また、適宜必要に応じて、ガスバリアー性や遮光性等の各種機能を有する周知のフィルムを用いることもできる。フィルム2の厚みは、通常30μm〜300μm、好ましくは60μm〜200μmである。なお、図1においては、透明なフィルム2が台材1および被包装物3を覆っている状態を示しており、台材1および被包装物3がフィルム2を透して視認可能となっている。
フィルム2の材質としては、特に限定されないが、たとえば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、軟質塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体などの各種共重合体が挙げられ、好ましくは、ポリエチレン系樹脂であり、特に好ましくは、直鎖状低密度ポリエチレンである。これらは単独で用いてもよいし、二種以上混合して用いてもよい。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族ポリアミド重合体、ナイロン6−66(ナイロン6とナイロン66の共重合体を表す。以下同様に表記する)、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン6−69、ナイロン6−610、ナイロン66−69などの脂肪族ポリアミド共重合体を例示することができる。なかでも、脂肪族ポリアミド共重合体が好ましく、特にナイロン6−66、ナイロン6−10またはナイロン6−12が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、二種以上混合して用いてもよい。
ポリエステル系樹脂としては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート/イソフタレート)、ポリ(エチレングリコール/シクロへキサンジメタノール/テレフタレート)などが代表格としてあげられ、更にこれらの重合体に共重合成分としてエチレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオールなどのジオール類、あるいはイソフタール類、ベンゾフェノンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、プロピレンビス(フェニルカルボン酸)、ジフェニルオキサイドジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、サバチン酸、ジエチルコハク酸などのジカルボン酸を含有せしめたものが使用できる。
本発明においては、フィルム2として、融点の異なる樹脂を少なくとも二層以上有する複層構成のフィルムが好ましい。具体的には、たとえば、高融点の樹脂(即ち耐熱性を有し、低融点の樹脂よりも強度のある樹脂)を中間層とし、該中間層の樹脂よりも低融点の樹脂を表裏層とする二種三層で構成されたフィルムや、高融点の樹脂と低融点の樹脂とが交互に複数積層された積層部(通常、高融点の樹脂と低融点の樹脂が一層ずつ積層された複層部を3以上含む)を有するフィルム等が挙げられる。台材1への接着に寄与する低融点の樹脂よりも耐熱性を有する樹脂を積層することにより、スキンパックフィルムの特性として必要な延伸性を低融点の樹脂である程度担保しつつ、高融点の樹脂でフィルム2の強度を向上することができる。また、低融点の樹脂を供えることで台材1とフィルム2の接着性を強固にしつつ、高融点の樹脂によりフィルムの強度を向上できる。
二種三層で構成されたフィルムとしては、たとえば、ポリオレフィン系樹脂(低融点)/ポリオレフィン系樹脂(高融点)/ポリオレフィン系樹脂(低融点)、ポリオレフィン系樹脂/ポリアミド系樹脂/ポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂/ポリエステル系樹脂/ポリオレフィン系樹脂、等が挙げられ、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂/ポリアミド系樹脂/ポリオレフィン系樹脂である。なかでも、ポリオレフィン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレンのいずれかであり、ポリアミド系樹脂が脂肪族ポリアミド共重合体であることが特に好ましい。また、積層部を有するフィルムとしては、上記二種三層で構成されたフィルムと同様の高融点の樹脂および低融点の樹脂が用いられるが、たとえば、ポリアミド系樹脂(高融点)/ポリオレフィン系樹脂(低融点)からなる複層部を4〜8含む積層部を中間層とし、表層にポリアミド系樹脂を、裏層に直鎖状低密度ポリエチレンを積層したフィルムが好適に用いられる。本実施形態においては、ポリアミド系樹脂(高融点)/ポリオレフィン系樹脂(低融点)からなる複層部を少なくとも4以上含む多層のフィルムを使用した。
次に、スキンパック包装体A1の製造方法について、以下に説明する。
まず、図8に示す台材材料10を用意する。台材材料10は、台材1となる材料であり、本実施形態においては、上述した厚紙である。なお、同図においては、1つのスキンパック包装体A1が形成されるために必要な部位を示しているが、1つの台材材料10から複数のスキンパック包装体A1を製造してもよい。
台材材料10の所定箇所を切断することにより、張り出し部12、位置決め片16および開封予定線17を形成する。なお、同図における実線が切断された線に該当する。張り出し部12は、2つの大小のコの字の切断線によって挟まれた部位である。なお、以降の折り曲げ処理の便宜から、張り出し部12の適所には、折り曲げの起点となる小サイズの切断線が設けられている。位置決め片16は、円弧状の切断線を形成することにより設けられる。開封予定線17は、たとえばミシン目線である。
次いで、図9に示すように、張り出し部12の前側端縁12cを台材材料10の表面10aからz方向前側に離間するように、張り出し部12を立ち上げる。具体的には、張り出し部12に設けられた折り曲げ起点となる前記切断線に沿って張り出し部12の各部を折り曲げる。これにより、x方向およびz方向に対して傾斜した2つの連結部121とxy平面に沿う前板部122とが形成される。また、これに伴って、台材材料10には、切り欠き部150が形成される。切り欠き部150は、張り出し部12の形成痕であり、本実施形態においては、z方向視コの字状である。また、位置決め片16を起立させておく。
次いで、台材材料10の表面10aに被包装物3を載置する。この際、y方向においては、被包装物3を2つの切り欠き部15の間に位置させる。また、z方向においては、被包装物3を表面10aと前板部122との間に位置させる。そして、被包装物3の端縁3cが位置決め片16に向かうように表面10aに沿って被包装物3をx方向に移動させる。この移動は、被包装物3の端縁3cが、位置決め片16に当接した時点で停止させる。これにより、被包装物3は、位置決め片16によってx方向における位置が規制され、2つの切り欠き部15によってy方向における位置が規制され、表面10aと前板部122とによってz方向における位置が規制される。なお、上述したとおり、被包装物3は、2つの切り欠き部15、表面10aおよび前板部122の裏面12bのそれぞれに接することが好ましい。
以上に述べた被包装物3の台材材料10への載置は、図10に示すように、脱気テーブル7上で行うことが好ましい。脱気テーブル7は、たとえば台材材料10および被包装物3を支持しうる平面と、複数の脱気孔71を有している。複数の脱気孔71は、前記平面に開口しており、図示しないポンプなどの吸引源に適宜接続されている。次いで、フィルム2となるフィルム材料20を、台材材料10と被包装物3とに被せる。この際、フィルム材料20は、適度な変形を促進するとともに、前記厚紙材料との接着力を発揮させるべく、適切な温度に加熱しておく。
次いで、脱気工程を行う。この工程は、上述した吸引源(図示略)の吸引力を発揮させることにより複数の脱気孔71から吸引することによって行う。この吸引により、台材材料10を通して、台材材料10および被包装物3とフィルム材料20との間の空気が脱気される。フィルム材料20は、適度な変形をなしうる温度に加熱されているため、台材材料10の張り出し部12や被包装物3に沿うように顕著に伸展される。これにより、図1、図5、図6を参照して説明したように、台材材料10および被包装物3の各部にフィルム材料20が密着する。
次いで、台材材料10を切断する構成を行う。この工程においては、図8および図9に示す後板部区画線110に沿って台材材料10をフィルム材料20とともに切断する。後板部区画線110の形状は、後板部11と略同一である。なお、本実施形態においては、後板部区画線110のx方向地側に位置する辺が、切り欠き部150を横断する。具体的には、後板部区画線110の前記辺は、図9に示すように、切り欠き部150のうち2つの連結部121の形成痕である部位と前板部122の形成痕である部位との境界を横切る。また、後板部区画線110の前記辺は、張り出し部12を形成することによって現れた後側端縁11cと略一致するように設定される。この切断を行うことにより、上述したスキンパック包装体A1が得られる。
次に、スキンパック包装体A1およびその製造方法の作用について説明する。
本実施形態によれば、台材1は、z方向において後側に位置する後側端縁11cと前側に位置する前側端縁12cとを有する。被包装物3の端縁3cは、x方向において後側端縁11cおよび前側端縁12cのいずれよりも天側に位置している。これにより、図3に示すように、スキンパック包装体A1を店頭に陳列等する際には、後側端縁11cと前側端縁12cとを陳列棚に接しさせることにより、スキンパック包装体A1を起立した状態で陳列することができる。後側端縁11cと前側端縁12cとは、z方向において互いに離間しているため、たとえば後側端縁11cのみによってスキンパック包装体A1を支持する場合と比べて、重心の偏りに起因してスキンパック包装体A1が不安定となることを回避しやすい。また、後側端縁11cよりも端縁3cがx方向天側に位置しているため、後板部11のうち後側端縁11cと端縁3cとの間に位置する部位にフィルム2を確実に接合することができる。したがって、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A1の陳列姿勢を改善することができる。
また、本実施形態においては、張り出し部12および被包装物3のほとんどが、フィルム2によって覆われている。すなわち、張り出し部12は、表面12aおよび裏面12bの双方がフィルム2によって覆われている。特に、前板部122においては、y方向両端および前側端縁12cを経由して表面12aおよび裏面12bをフィルム2が覆っている。このような構成により、張り出し部12は、前側端縁12cが後板部11からz方向前側に離間しているものの、被包装物3とともにフィルム2によって強固に固定されている。したがって、後側端縁11cおよび前側端縁12cを陳列棚等に接しさせてスキンパック包装体A1を起立させた際に、張り出し部12が意図せず変形してしまうなどの不具合を回避することができる。
前側端縁12cが被包装物3よりもz方向前側に位置していることにより、z方向において被包装物3は、後側端縁11cと前側端縁12cとの間に位置している。これにより、被包装物3の重心を、後側端縁11cおよび前側端縁12cによって確実に支持することが可能であり、スキンパック包装体A1をより安定した姿勢で起立させることができる。また、後側端縁11cと前側端縁12cとがy方向に沿って平行に位置している。これにより、スキンパック包装体A1を複数個陳列したときに正面を揃えて陳列させることが容易となる。
スキンパック包装体A1の製造においては、被包装物3を表面10aに載置する際に、被包装物3のy方向位置を2つの切り欠き部15によって規制し、z方向位置を後板部11および前板部122によって規制することができる。また、位置決め片16を用いることにより、被包装物3のx方向位置を規制可能である。これらにより、被包装物3がたとえば円柱形状である場合であっても、台材材料10上で被包装物3の位置が不当にずれてしまうことを防止することができる。
図11〜図20は、本発明の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図11は、スキンパック包装体A1の変形例を示している。なお、図11〜図13は、図6に相当する要部拡大断面図である。本変形例においては、後板部11と張り出し部12とが別々の台材材料によって形成されている。そして、張り出し部12の一部が後板部11のたとえば切断線に挿入されたり、後板部11に接合されるなどの手段により、後板部11と張り出し部12とが一体化されている。このような変形例によっても、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A1の陳列姿勢を改善することができる。
図12は、スキンパック包装体A1の他の変形例を示している。本変形例においては、張り出し部12の前板部122は、被包装物3の端縁3cよりもx方向地側に位置している。また、被包装物3は、前板部122よりもz方向前側に位置する部分を有している。このような変形例によっても、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A1の陳列姿勢を改善することができる。また、本変形例においては、スキンパック包装体A1の製造における被包装物3の載置工程において、前板部122を被包装物3のz方向位置を規制する手段として利用してもよい。この場合、位置決め片16を設けない構成としてもよい。
図13は、スキンパック包装体A1の他の変形例を示している。本変形例においては、2つの連結部121と前板部122とが連続な平面をなす構成とされている。すわなち、2つの連結部121だけでなく前板部122もx方向およびz方向に対して傾斜している。このような変形例によっても、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A1の陳列姿勢を改善することができる。また、スキンパック包装体A1の外観にスロープ状の部位を設けることが可能であり、購入者の注意を惹きつけることが期待できる。
図14および図15は、本発明の第2実施形態に基づくスキンパック包装体を示している。本実施形態のA2は、複数の被包装物3を備えている。図14は、スキンパック包装体A2を示す正面図であり、図15は、図14のXV−XV線に沿う要部拡大断面図である。具体的には、スキンパック包装体A1の被包装物3と同様の円柱状の3つの被包装物3がy方向に平行に隣接して並べられている。また、3つの被包装物3は、2つの切り欠き部15の間に位置しており、1つの張り出し部12によって抱え込まれた態様となっている。3つの被包装物3に対応して、後板部11には、3つの位置決め片16および3つの開封予定線17が形成されている。
さらに、本実施形態においては、押さえ片18が設けられている。押さえ片18は、張り出し部12の前板部122のx方向天側端縁から斜め下方に延びる部位である。また、押さえ片18の端縁は、y方向に並ぶ3つの凹曲線とされている。これらの凹曲線は、各々が被包装物3に沿って接している。押さえ片18が被包装物3に接する一方、図示された例においては、前板部122は、被包装物3から若干離間している。
図16は、スキンパック包装体A2の製造に用いられる台材材料10を示している。押さえ片18を設けることに対応して、張り出し部12を区画する略コの字状の切断線の内方に、3つの曲線からなる切断線が設けられている。なお、スキンパック包装体A2の製造が完了した際には、これらの3つの切断線が設けられた部分が、図14に示す後板部11の後側端縁11cとなる。このため、後側端縁11cは、3つの凸曲線からなる形状とされる。
このような実施形態によっても、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A2の陳列姿勢を改善することができる。また、被包装物3に沿う凹曲線を有する押さえ片18を備えることにより、スキンパック包装体A2の製造において、複数の被包装物3を表面10aに載置する際に、これらの被包装物3がばらばらに位置ずれしてしまうことを防止することができる。また、後側端縁11cが凸曲線となるものの、スキンパック包装体A2は、このような後側端縁11cのみではなく、後側端縁11cおよび前側端縁12cを起立させるための支点としている。このため、スキンパック包装体A2を安定して起立させることができる。
図17および図18は、本発明の第3実施形態のスキンパック包装体を示している。本実施形態のスキンパック包装体A3は、張り出し部12の構成および台材1において被包装物3が載置された位置が上述した実施形態と異なっている。図17は、スキンパック包装体A3を示す正面図であり、図18は、図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。
本実施形態においては、張り出し部12は、1つの連結部121と前板部122とを有している。連結部121は、上述した実施形態と異なり、後板部11のy方向端縁に繋がっている。また、連結部121の後板部11に対する角度は特に限定されないが、図示された例においては、後板部11に対して直角となっている。これにより、連結部121は、zx平面に沿っている。前板部122は、y方向図中右端が連結部121のz方向前側端に繋がっている。上述した実施形態と同様に、前板部122は、表面12aおよび裏面12bがフィルム2によって覆われている。
このような構成の張り出し部12によって被包装物3のx方向地側部分が抱えられた格好となっており、被包装物3は、後板部11のy方向右端寄りに配置されている。このため、後板部11のy方向左方部分は、被包装物3によって覆われておらず、z方向前側に表れている。後板部11のこの部分は、たとえば商品としての被包装物3の名称やロゴ、さらには販売促進のための文言などを印刷する印刷領域として利用できる。
スキンパック包装体A3を製造する際には、たとえば図8に示した例と同様の台材材料10を用いる。ただし、本実施形態においては、上述した張り出し部12に応じた切断線が形成される。より具体的には、張り出し部12を区画するための切断線は、後板部区画線110からy方向右方に突出した部位に設けられる。そして、後板部区画線110から突出した張り出し部12となる部位を折り曲げるなどして立ち上げることにより、図17および図18に示す張り出し部12を形成する。なお、このような製造方法を経て形成されたスキンパック包装体A3においては、スキンパック包装体A1に見られた張り出し部12の形成痕としての切り欠き部15は、後板部11には形成されない。
このような実施形態によっても、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A3の陳列姿勢を改善することができる。また、後板部11の片側を上述した印刷領域として利用することにより、店頭において購入者の注意を惹きつけやすい外観を実現することができる。
図19および図20は、本発明の第4実施形態に基づくスキンパック包装体を示している。本実施形態のスキンパック包装体A4は、2つの張り出し部12が設けられている点が上述した実施形態と異なっている。図19は、スキンパック包装体A4の正面図であり、図20は、スキンパック包装体A4の側面図である。
x方向地側に設けられた張り出し部12は、上述したスキンパック包装体A1と同様の構成である。x方向天側に設けられた張り出し部12は、x方向地側に設けられた張り出し部12を天地逆にした構成と概ね同様の構成となっている。ただし、x方向天側に設けられた張り出し部12の前板部122には、吊り下げ孔12fが設けられている。吊り下げ孔12fは、前板部122のうちz方向視において被包装物3と重ならない位置、すなわち端縁3cよりもx方向天側に設けられており、前板部122を貫通している。また、後板部11には、z方向視において吊り下げ孔12fと一致する吊り下げ孔11fが設けられている。
このような実施形態によれば、被包装物3を適切に包装しつつスキンパック包装体A4の陳列姿勢を改善することができる。x方向地側の張り出し部12を利用して起立させるだけでなく、吊り下げ孔12fおよび吊り下げ孔11fを利用することにより、図20に示すように、スキンパック包装体A4を吊り下げフック81に吊り下げることができる。この吊り下げ形態においても、後板部11の吊り下げ孔11fのみでなく張り出し部12の吊り下げ孔12fを利用して吊り下げることにより、被包装物3の重心をz方向の前側および後側の2箇所において支えることができる。したがって、スキンパック包装体A4によれば、吊り下げ形態であっても、陳列姿勢を改善することができる。なお、吊り下げ形態のみによってスキンパック包装体A4を陳列する場合、x方向天側の張り出し部12のみを設け、x方向地側の張り出し部12を省略してもよい。
本発明に係るスキンパック包装体およびスキンパック包装体の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るスキンパック包装体およびスキンパック包装体の製造方法の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1〜A4 スキンパック包装体
1 台材
10 台材材料
10a 表面
150 切り欠き部
110 後板部区画線
11 後板部
11a 表面
11b 裏面
11c 後側端縁
11f 吊り下げ孔
15 切り欠き部
16 位置決め片
17 開封予定線
18 押さえ片
12 張り出し部
12a 表面
12b 裏面
12c 前側端縁
121 連結部
122 前板部
12f 吊り下げ孔
2 フィルム
20 フィルム材料
3 被包装物
3c 端縁
7 脱気テーブル
71 脱気孔
81 吊り下げフック

Claims (4)

  1. 台材と、
    前記台材を覆うフィルムと、
    前記台材と前記フィルムとの間に介在する被包装物と、を備え、
    前記台材と前記フィルムとの間が脱気された、スキンパック包装体であって、
    前記台材は、厚さ方向において前後側を向く表面および裏面、ならびに前記厚さ方向に対して直角である主方向に後側端縁、をそれぞれ有する後板部と、前記後側端縁に対して前記厚さ方向において前側に位置する前側端縁を有する張り出し部と、を含んでおり、
    前記被包装物は、前記後板部の前記表面に支持されているとともに、前記主方向において前記後側端縁および前記前側端縁と同じ側にある端縁が、前記後側端縁および前記前側端縁のいずれに対しても前記主方向内方に位置しており、
    前記張り出し部は、前記厚さ方向前側に位置する表面および後側に位置する裏面を有しており、
    前記フィルムは、前記張り出し部の前記表面および前記裏面と前記前側端縁とを覆っていることを特徴とする、スキンパック包装体。
  2. 前記張り出し部は、前記厚さ方向および前記主方向のいずれに対しても直角である副方向において前記被包装物の両側に隣接し、且つ前記後板部に繋がる一対の連結部と、前記一対の連結部に繋がり且つ前記前側端縁を有する前板部と、を含む、請求項1に記載のスキンパック包装体。
  3. 前記前板部は、前記被包装物に対して前記厚さ方向前側に位置している、請求項1または2に記載のスキンパック包装体。
  4. 表面および裏面を有する台材材料の一部を切断することにより、厚さ方向に対して直角である主方向における前側端縁を有する張り出し部を区画し、前記前側端縁が前記表面から厚さ方向前側に離間するように前記張り出し部を立ち上げる工程と、
    前記前側端縁よりも前記主方向内方において前記表面に被包装物を載置する工程と、
    前記被包装物および前記台材材料をフィルム材料によって覆う工程と、
    前記台材材料と前記フィルム材料との間を脱気する工程と、
    前記台材材料に形成された前記張り出し部の痕跡である切り欠き部を横断し且つ前記被包装物よりも前記主方向外方に位置する部分を有する後板部区画線に沿って前記台材材料および前記フィルム材料を切断する工程と、
    を備えることを特徴とする、スキンパック包装体の製造方法。
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