JP6521524B2 - ハードコートフィルム及び表面部材付き表示素子 - Google Patents

ハードコートフィルム及び表面部材付き表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、各種表示素子の画面上に配置される表面部材などへの使用に適した表示素子前面用フィルムなどのハードコートフィルムと、該フィルムを含む表面部材を画面上に配置した表面部材付き表示素子に関する。
各種表示素子(液晶表示素子、プラズマ表示素子など)の画面上には、その表面を保護すると共に、画面への外部光の映り込みによる眩しさに起因する視認し難さを防止する目的で、防眩性フィルムを配置することがある。防眩性フィルムには表面凹凸処理が施されており、マット剤となる粒子を含有させたハードコート層を防眩層として基材上に設けることで、前記凹凸処理を防眩性フィルムの表面に施すことができる。
しかし近年、各種表示素子の高精細化が進んだ。その結果、粒子としてのマット剤を含むハードコート層からなる防眩層を備えた従来の防眩性フィルムを表示素子の画面上に使用すると、ハードコート層中の粒子が中心となって形成される複数の凸部のレンズ作用によりRGBの発光点が拡大強調されるという、いわゆるスパークル(ぎらつき現象)がハードコート層表面に発生していた。これにより、高精細化されたカラー画面がぎらついて見えるとの問題を生じた。
また、各種表示素子の画面上に配置される表面部材として、上述した防眩性フィルムのほかに、タッチパネルなどがある。これら表面部材は、表面部材と表示素子との間隔、および表面部材を構成する部材どうしの間隔が部分的に狭まることに起因して、干渉縞(ニュートンリング)が発生することがあった。このため、表面部材を構成する材料には、マット剤を含む凹凸層(ニュートンリング防止層)が設けられている。この技術は、凹凸層中に、マット剤粒子が中心となって形成される凸部を複数形成する。その結果、表面部材の一部が撓んでも、複数形成した凸部によって凹凸層と各種表示素子の間隔を一定以上に保ち、これによってニュートンリングを防止するものである。しかしながら、ニュートンリング防止層においても、上述した防眩層と同様の問題(スパークルの発生)を生じていた。
このように、防眩性やニュートンリング防止性を発現する上でマット剤は必要なものではあるが、当該マット剤を中心として形成されるレンズによりスパークルが発生してしまい、防眩性又はニュートンリング防止性と、スパークル防止性とを同時に満足することは困難であった。
なお、ニュートンリング防止層に電離放射線硬化型樹脂以外の他の樹脂成分を含有させる技術(特許文献1)、ニュートンリング防止層中のマット剤の粒子径分布の変動係数を大きくする技術(特許文献2)が提案されているが、近年さらに高精細化されてきたカラーの表示素子に対して、より一層、スパークルの発現を防止することができる技術が求められている。なお、傷付き防止の観点からは、できる限り、塗膜硬度が高いことが望ましい。
特開2005−265863号公報 特開2005−265864号公報
本発明の一側面では、防眩性やニュートンリング防止性と、スパークル防止性の両特性を同時に満足することができるとともに、塗膜硬度を高めることが可能な技術を提供する。
本発明者らは、マット剤と電離放射線硬化型樹脂を含む組成物中に特定の樹脂分(反応性官能基が導入された、熱可塑性樹脂及び熱硬化型樹脂の1つ以上)を含めると、その組成物の硬化の過程で、電離放射線硬化型樹脂の流動がより一層抑制される。その結果、硬化後の樹脂分のうねり発生がより一層抑制され、これによりスパークルの発生をより一層効果的に防止できることに加え、塗膜硬度をも高めることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明のハードコートフィルムは、表示素子の前面に配置する用途に利用することができる。
本発明の第1の観点に係るハードコートフィルムは、マット剤と、樹脂分としての電離放射線硬化型樹脂を含む硬化性組成物の硬化物で構成してあり、前記マット剤に起因した凸部を表面に複数備えてなる光学機能層を有し、
前記硬化性組成物は、樹脂分として、さらに、下記(a)及び(b)の1つ以上を含み、
全樹脂分中での含有割合が、電離放射線硬化型樹脂:50重量%以上85重量%未満、下記(a)及び(b):15重量%を超え50重量%以下であることを特徴とする。
本発明の第2の観点に係るハードコートフィルムは、マット剤と、樹脂分としての電離放射線硬化型樹脂を含む硬化性組成物の硬化物で構成してあり、前記マット剤に起因した凸部を表面に複数備えてなる光学機能層を有し、
前記硬化性組成物は、樹脂分として、さらに、下記(a)及び(b)の1つ以上を含み、
前記凸部のアスペクト比が、0.043以上に調整されていることを特徴とする。
本発明の第1の観点に係る表面部材付き表示素子は、表示素子上に表面部材を配置され、前記表面部材は、その少なくとも一部に、本発明のハードコートフィルムを含むことを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る表面部材付き表示素子は、表示素子上に表面部材を配置され、前記表面部材を、光学機能層を防眩層およびニュートンリング防止層の少なくともいずれかとして利用した本発明のハードコートフィルムで構成したことを特徴とする。
本発明の硬化性組成物は、防眩効果と干渉縞の発生抑制との少なくとも1つの光学機能を発現させる光学機能層を形成するために用いられ、
樹脂分とマット剤を含み、
前記樹脂分は、電離放射線硬化型樹脂と、下記(a)及び(b)の1つ以上とを含み、
全樹脂分中での含有割合が、電離放射線硬化型樹脂:50重量%以上85重量%未満、下記(a)及び(b):15重量%を超え50重量%以下であることを特徴とする。
(a)熱可塑性樹脂に反応性官能基が導入されており、重量平均分子量が7万以上で、かつガラス転移温度が45℃以上の化合物、
(b)熱硬化型樹脂に反応性官能基が導入されており、重量平均分子量が7万以上で、かつガラス転移温度が45℃以上の化合物。
化合物に導入される反応性官能基は、光硬化性不飽和基であることが望ましい。
本発明は、以下の態様を含む。
(1)ハードコートフィルム及び硬化性組成物において、マット剤を、平均粒子径が0.1〜10μmのもので構成することができる。マット剤は、所定の平均粒子径を持つ単一のマット剤で構成してもよいが、平均粒子径が異なる複数のマット剤を組み合わせて用いることが好ましい。この場合、少なくとも、平均粒子径が0.1〜4.0μmの第1のマット剤と、平均粒子径が3.0〜10.0μmの第2のマット剤を含むようにすることができる。マット剤は、第1のマット剤と第2のマット剤のみを組み合わせて用いることもできる。この場合、それぞれの、粒子径分布の変動係数が15%以下のものを用いることができる。含有させるすべてのマット剤中での、第1のマット剤と第2のマット剤の重量比率は、第3以降のマット剤の含有、非含有を問わず、8:2〜6:4とすることができる。マット剤は、その使用が単一であるか複数であるかを問わず、マット剤全体で、100重量部の樹脂分に対して0.05〜5重量部の範囲で含有させることができる。
(2)ハードコートフィルム及び硬化性組成物において、光学機能層を、防眩効果を発現させる防眩層、または干渉縞の発生を抑制するニュートンリング防止層として利用することができる。
(3)ハードコートフィルム及び硬化性組成物において、(a)の熱可塑性樹脂及び(b)の熱硬化型樹脂の少なくともいずれかの反応性官能基として、(メタ)アクリロイル基を用いることができる。
(4)ハードコートフィルムは、表示素子の前面に配置する用途に利用することができる。
第1の観点に係るハードコートフィルムは、マット剤に起因して光学機能層の表面に配置される複数の凸部のアスペクト比が、0.043以上に調整されることが好ましい。
(5)第1の観点に係る表面部材付き表示素子において、表面部材の表面側に、光学機能層を防眩層として利用した本発明のハードコートフィルムを含むことができる。また表面部材の背面側に、光学機能層をニュートンリング防止層として利用した本発明のハードコートフィルムを含むことができる。また表面部材を、保護板、タッチパネルまたは偏光フィルムで構成することができる。
(6)第2の観点に係る表面部材付き表示素子において、表面部材を保護板、タッチパネルまたは偏光フィルムで構成することができる。
(7)本発明の表面部材付き表示素子は、表示素子上に表面部材を配置され、前記表面部材がタッチパネルであり、該タッチパネルの最表面部材を、光学機能層を防眩層として利用した本発明のハードコートフィルムで構成することができる。
(8)本発明の表面部材付き表示素子は、表示素子上に表面部材を配置され、前記表面部材がタッチパネルであり、該タッチパネルの最表面部材、中間部材および最背面部材の少なくともいずれかを、光学機能層をニュートンリング防止層として利用した本発明のハードコートフィルムで構成することができる。
本発明によれば、光学機能層を形成する、マット剤と電離放射線硬化型樹脂を含む組成物中に、特定の樹脂分(後述する化合物A1及び化合物A2の1つ以上)を含有させたので、硬化後の樹脂分のうねり発生がより一層抑制される。その結果、得られる塗膜は、防眩性やニュートンリング防止性と、スパークル防止性の両特性を同時に満足することができる。
また、特定の樹脂分中に反応性官能基を導入させたので、電離放射線硬化型樹脂との結合が強固になる。その結果、該反応性官能基を導入していないものを配合した場合と比較して、塗膜硬度がより高められる。
つまり本発明の硬化性組成物を用いれば、防眩性やニュートンリング防止性と、スパークル防止性の両特性を同時に満足するとともに、塗膜硬度が高められた塗膜(光学機能層)を得ることができる。
本発明のハードコートフィルム及び表面部材付き表示素子は、本発明の硬化性組成物の硬化物で構成した光学機能層を有するので、防眩性やニュートンリング防止性と、スパークル防止性の両特性を同時に満足するとともに、塗膜硬度が高められている。
図1は本発明の一例である表示素子前面用フィルムを示す断面図である。 図2は従来の表示素子前面用フィルムの一例を示す断面図である。 図3は本発明の表面部材付き表示素子の一例を示す断面図である。 図4は本発明の表面部材付き表示素子の他の例を示す断面図である。 図5は本発明の表面部材付き表示素子の他の例を示す断面図である。 図6は本発明の表面部材付き表示素子の他の例を示す断面図である。
1…表示素子前面用フィルム(ハードコートフィルム)、11…透明基材、12…光学機能層、121…樹脂分(バインダー)、122…マット剤、2…表面部材、2a…保護板、2b…タッチパネル、2c…偏光板、3…表示素子、4,4a,4b,4c…表面部材付き表示素子。
以下では、本発明のハードコートフィルムを、表示素子の前面に配置する表示素子前面用フィルムとして用いる場合を例示して説明する。
図1に示すように、本例の表示素子前面用フィルム1は、透明基材11上に光学機能層12が積層してある。
透明基材11としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、アクリルなどの材質で形成された透明フィルムが挙げられる。これらの中でも、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエチレンテレフタレートフィルムが、機械的強度や寸法安定性に優れる点で好ましい。また、透明基材11の表面にコロナ放電処理を施したり、易接着層を設けることによって光学機能層12との接着性を向上させたものも好適に用いられる。透明基材11の厚みとしては、一般には6〜500μmであり、好ましくは23〜200μmである。
光学機能層12としては、防眩効果を発現させる防眩層や、干渉縞(ニュートンリング)の発生を抑制するニュートンリング防止層などが挙げられる。光学機能層12は、樹脂分121とマット剤122を含み、硬化性組成物(硬化性樹脂前駆体)の硬化物で構成されており、マット剤122に起因した凸部を表面に複数備えてなる。
本例の硬化性組成物は、樹脂分とマット剤を含む。なお、本例でいう樹脂分には、硬化型樹脂や熱可塑性樹脂が含まれる。また本例でいう硬化物とは、硬化主剤としての硬化型樹脂とともに、該硬化型樹脂の硬化に必要な、重合開始剤や、重合促進剤(紫外線増感剤など)、硬化剤などの硬化助剤をも含む概念で用いる。
本例の樹脂分は、少なくとも電離放射線硬化型樹脂を含む。電離放射線硬化型樹脂としては、電離放射線(紫外線若しくは電子線)の照射により架橋硬化するものが用いられる。このようなものとしては、光カチオン重合可能な光カチオン重合性樹脂、光ラジカル重合可能な光重合性プレポリマー若しくは光重合性モノマーなどの1種又は2種以上を混合したものを使用することができる。
光カチオン重合性樹脂としては、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂やビニルエーテル系樹脂などが挙げられる。
光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、ポリフルオロアルキルアクリレート、シリコーンアクリレート等が使用できる。さらにこれらのアクリル系プレポリマーは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性を向上させ機能層の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
電離放射線硬化型樹脂は、上述した光カチオン重合性樹脂、光重合性プレポリマー若しくは光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や紫外線増感剤などの硬化助剤を含有させることが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類などの光ラジカル重合開始剤や、オニウム塩類、スルホン酸エステル、有機金属錯体などの光カチオン重合開始剤が挙げられる。紫外線増感剤としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィンなどが挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが挙げられる。
また、電離放射線硬化型樹脂として、電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂を用いてもよい。電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂(以下単に「有機無機ハイブリッド樹脂」と略記することもある。)とは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)で代表される昔からの複合体と異なり、有機物と無機物の混ざり方が緊密であり、また分散状態が分子レベルかそれに近いもので、電離放射線の照射により、無機成分と有機成分とが反応して、被膜を形成することができるものである。
有機無機ハイブリッド樹脂中の無機成分としては、シリカ、チタニア等の金属酸化物が挙げられるが、好ましくはシリカである。シリカとしては、表面に光重合反応性を有する感光性基が導入された反応性シリカが挙げられる。有機無機ハイブリッド樹脂中での無機成分の含有率は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%であって、好ましくは65重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
有機無機ハイブリッド樹脂中の有機成分としては、前記無機成分(好ましくは反応性シリカ)と重合可能な重合性不飽和基を有する化合物(例えば、分子中に2個以上の重合性不飽和基を有する多価不飽和有機化合物、または分子中に1個の重合性不飽和基を有する単価不飽和有機化合物等)が挙げられる。
本例では、上述した電離放射線硬化型樹脂とともに、特定の、化合物A1及び化合物A2の1つ以上を、硬化性組成物中に含有させる。
電離放射線硬化型樹脂は、その硬化の過程で流動しながら硬化する性質を持っている。したがって、マット剤と電離放射線硬化型樹脂を含む硬化性組成物を用いて硬化物を得ようとするとき、その硬化性組成物の硬化の際に電離放射線硬化型樹脂が流動し、その結果、図2に示すように、マット剤122aを中心とした樹脂分121aの「うねり121a’」が発生してレンズ形状が形成されてしまう。そして、これが原因となり、マット剤122aと樹脂分121aを含む光学機能層12aを有する従来のフィルム1aでは、スパークルが発生していた。
本例では、電離放射線硬化型樹脂とともに、特定の、化合物A1及び化合物A2の1つ以上を所定量、含めることで、硬化の過程で電離放射線硬化型樹脂の流動をより一層抑制し、その結果、図1に示すように、硬化後の樹脂分121の「うねり」の発生をより一層抑制し(図2のうねり121a’に相当するものが実質的に見られない。以下同じ。)、これによって硬化後の光学機能層12でのスパークルの発生をより一層効果的に防止することができる。これとともに、配合する化合物A1、化合物A2中に反応性官能基を導入することで、電離放射線硬化型樹脂との結合が強固になり、その結果、該反応性官能基を導入していないものを配合した場合と比較して、塗膜硬度をより高めることができる。
化合物A1は、熱可塑性樹脂に反応性官能基を導入したものである。化合物A2は、熱硬化型樹脂に反応性官能基を導入したものである。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。
熱硬化型樹脂としては、例えば、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂と熱硬化型樹脂とを比較すると、表面形状を調整しやすく、取扱い性に優れるという点で熱可塑性樹脂が好適である。
熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂に導入する反応性官能基は、光硬化性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合及びエポキシ基等が挙げられる。より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
本例では化合物A1及び/又は化合物A2として特に、ガラス転移温度(Tg)が45℃以上、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上のものを用いる。Tgが45℃以上の化合物A1及び/又は化合物A2を電離放射線硬化型樹脂とともに用いることで、硬化の過程で、電離放射線硬化型樹脂の流動を抑制しやすくできる。
なお、本例での化合物A2のTgは、硬化前のものである。
本例では化合物A1及び/又は化合物A2として特に、重量平均分子量(Mw)が70,000以上、好ましくは80,000以上のものを用いる。Mwが70,000以上の化合物A1及び/又は化合物A2を電離放射線硬化型樹脂とともに用いることで、硬化の過程で、電離放射線硬化型樹脂の流動を抑制しやすくできる。
すなわち本例では、電離放射線硬化型樹脂とともに、下記(a)および(b)の1つ以上を含める。
(a)熱可塑性樹脂に反応性官能基として光硬化性不飽和基が導入されており、重量平均分子量が7万以上で、かつガラス転移温度が45℃以上の化合物A1、
(b)熱硬化型樹脂に反応性官能基として光硬化性不飽和基が導入されており、重量平均分子量が7万以上で、かつガラス転移温度が45℃以上の化合物A2。
なお、重量平均分子量(Mw)の値は、例えば、示差屈折率検出器(RID)を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)によって、化合物の分子量分布を測定して、得られたクロマトグラム(チャート)から、標準ポリスチレンを検量線として、算出することができる。
本例では、電離放射線硬化型樹脂と、化合物A1及び/又は化合物A2との重量比を、好ましくは前者が50重量%以上85重量%未満、後者が15重量%を超え50重量%以下とし、より好ましくは前者が60重量%以上80重量%以下、後者が20重量%以上40重量%以下とし、さらに好ましくは前者が60重量%以上75重量%以下、後者が25重量%以上40重量%以下とする。化合物A1及び/又は化合物A2を15重量%を超す量とすることにより、うねりの発生を十分に抑制してスパークルを防止しやすくすることができる。化合物A1及び/又は化合物A2を50重量%以下とすることにより、必要以上に化合物A1及び/又は化合物A2を含むことによる塗膜強度の低下を防止しやすくすることができる。
化合物A1及び/又は化合物A2を全樹脂分中に15重量%を超え50重量%以下の範囲で配合することにより、マット剤の分散性が向上し、これにより塗膜の表面性状が適切に調整される。例えば、塗膜表面に形成されるマット剤に起因した凸部のアスペクト比が0.043以上の範囲に調整される。凸部のアスペクト比がこの範囲を外れると、塗膜強度を維持しながら、うねりの発生が抑制されることによるスパークル防止の効果が得られない。
本例において「凸部のアスペクト比」は、塗膜表面のマット剤の脱落防止の観点から、0.2以下であることが好ましく、より好ましくは0.18以下であり、さらに好ましくは0.16以下である。
本例において「凸部のアスペクト比」とは、凸部の高さHの裾野長さLに対する比(H/L)を意味する(ともに図2参照)。ここで「凸部」とは塗膜(光学機能層12a)表面上でマット剤122が突出した部分を意味し、その高さ(凸部の高さ)Hは、マット剤122が存在しない塗膜の平滑部分に引いた接線と、凸部の上端部分に引いた接線との最短距離(μm)を意味する。「裾野」とは凸部を平面視したとき該凸部の周囲に接する塗膜部分の、高さ0.1μmの勾配がついた円形領域の底面を意味し、その長さ(裾野長さ)Lは、その円形領域の底面の直径(μm)を意味する。
本例において凸部の高さHは、ニュートンリング防止性を考慮すると、0.3μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.4μm以上である。一方、塗膜表面のマット剤の脱落防止の観点からは、8μm以下であることが好ましく、より好ましくは6μm以下である。
本例において裾野長さLは、スパークル防止性を考慮すると、80μm以下であることが好ましく、より好ましくは60μm以下であり、さらに好ましくは40μm以下であり、最も好ましくは37μm以下である。一方、ニュートンリング防止性とスパークル防止性を両立させる観点からは、3μm以上であることが好ましく、より好ましくは4μm以上である。
本例において凸部の高さH及び裾野長さLは、例えば、共焦点レーザー顕微鏡(VK−9710、キーエンス社製)を使用して撮影した塗膜の断面形状から求めることができる。また共焦点顕微鏡、干渉顕微鏡、原子間力顕微鏡(AFM)などの各種装置を用いて測定される、塗膜の表面形状の三次元情報から求めることもできる。
マット剤としては、無機粒子(例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、シリカ、カオリン、クレー、タルクなど)や、樹脂粒子(例えば、アクリル樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子など)が挙げられる。中でも、取扱い性や、表面形状の制御のしやすさの観点から、球形の微粒子が好ましい。また、樹脂粒子は、樹脂分と屈折率差を近づけやすく、スパークルの発生を防止しやすいとともに、透明性を阻害しづらい点で好適である。
マット剤の平均粒子径は、光学機能層12の厚みによって異なるため一概にはいえないが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上であって、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下とする。マット剤の平均粒子径を10μm以下とすることによりスパークルの誘発を防止しやすくでき、平均粒子径を0.1μm以上とすることにより防眩性やニュートンリング防止性を発現させやすくできる。
本例のマット剤は、平均粒子径が異なる複数のマット剤の組み合わせで構成することが好ましい。本例の場合、平均粒子径が、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは2.5μm以上であって、好ましくは4.0μm以下、より好ましくは3.5μm以下の第1のマット剤と、平均粒子径が、好ましくは3.0μm以上、より好ましくは4.0μm以上であって、好ましくは10.0μm以下、より好ましくは7.0μm以下、さらに好ましくは6.0μm以下の第2のマット剤とを、少なくとも、含めて構成することがより好ましい。平均粒子径が異なる複数のマット剤を組み合わせて用いることにより、スパークルの発現を抑制しやすい。
本例のマット剤として、上述した2種(第1のマット剤、第2のマット剤)のみを組み合わせて用いる場合(これら2種以外の、第3以降のマット剤を含有しない)、それぞれの、粒子径分布の変動係数が15%以下、好ましくは10%以下のもの(いわゆる単分散粒子)を用いることが好ましい。上述した第1のマット剤と第2のマット剤のみを組み合わせて用いる場合、それぞれの、粒子径分布の変動係数が15%以下のものを用いることで、局所的な大きな凸部を原因とするスパークルの発生を防止しやすい。
なお、変動係数(CV値:coefficient of variation)とは、粒子径分布の分散状態を示す値であって、粒子径分布の標準偏差(不偏分散の平方根)を粒子径の算術平均値(平均粒子径)で除した値の百分率である。つまり、粒径分布の拡がり(粒子径のばらつき)が平均値(算術平均径)に対してどの程度あるのかを表したものであり、通常は、CV値(単位なし)=(標準偏差/平均値)、で求められる。CV値は、これが小さいほど粒度分布は狭くなり(シャープ)、これが大きいほど粒度分布は広くなる(ブロード)。
マット剤の含有量は、樹脂分100重量部に対して、好ましくは0.05重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上であって、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下、さらに好ましくは1重量部以下とする。樹脂分100重量部に対する含有量を5重量部以下とすることによりスパークルの誘発を防止しやすくでき、含有量を0.05重量部以上とすることにより防眩性やニュートンリング防止性を発現させやすくできる。
なお、本例のマット剤として、上述した2種(第1のマット剤、第2のマット剤)以外の、第3以降のマット剤を含有する場合も含め、これら2種(第1のマット剤、第2のマット剤)を組み合わせて用いる場合、全マット剤中での、第1のマット剤と第2のマット剤の重量比率は、8:2〜6:4であることが好ましい。
なお、本例におけるマット剤の「平均粒子径」及び「粒子径分布の変動係数」は、コールターカウンター法によって測定した値である。
コールターカウンター法とは、溶液中に分散しているマット剤粒子の数及び大きさを、電気的に測定する方法であって、粒子を電解液中に分散させ、吸引力を使って電気が流れている細孔に粒子を通過させる際に、粒子の体積分だけ電解液が置換され、抵抗が増加し、粒子の体積に比例した電圧パルスを測定する方法である。従って、この電圧パルスの高さと数とを電気的に測定することにより、粒子数と個々の粒子体積を測定して、粒子径及び粒子径分布を求めるものである。
硬化性組成物中には、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を添加してもよい。
光学機能層12は、上述した本例の硬化性組成物を、透明基材11上に塗布、乾燥、電離放射線照射することにより硬化させ、これにより形成することができる。
光学機能層12は、傷つき防止の観点から、200g/2cmの荷重によるスチールウール#0000を、5回(好ましくは10回)以上往復させても、傷がつかない程度の表面硬度を有する。特に本例では、電離放射線硬化型樹脂とともに配合する熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂に反応性官能基が導入されているので、光学機能層12表面上の、スチールウール#0000による往復回数を10回以上にすることが可能である。
光学機能層12の厚みは、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上であって、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、特に好ましくは3μm以下とされる。
本例の表示素子前面用フィルム1は、スパークルを防止するため、全光線透過率(JIS K7361−1:1997)が85%以上、へーズ(JIS K7136:2000)が10%以下であることが好ましい。
なお、本発明のハードコートフィルムの利用用途は、上述した表示素子前面用に限定されない。例えば、透明電極フィルムや飛散防止フィルム(例えば透明基材11の光学機能層12とは反対面に粘着層を設ける構成)、印刷用フィルムなどの別用途にも利用可能である。
図3〜図6に示すように、本例の表面部材付き表示素子4(4a,4b,4c)は、表示素子3上に表面部材2(2a,2b,2c)を配置することにより構成されている。
表示素子3としては、例えば、液晶表示素子、CRT表示素子、プラズマ表示素子、EL表示素子などが挙げられる。表面部材2としては、例えば、保護板2a、タッチパネル2b、偏光板2cなどが挙げられる。本例では、これら表面部材2(2a,2b,2c)の少なくとも一部に、本例の表示素子前面用フィルム1を含む。
一例としての保護板2aは、例えばアクリル樹脂板に代表される透明樹脂板などで構成することができる。保護板2aの厚みは、通常0.1〜2.0mm程度である。
一例としてのタッチパネル2bの方式は特に限定されず、例えば、抵抗膜式タッチパネル、静電容量式タッチパネルなどで構成することができる。
例えば、表面部材2が保護板2aの場合、図3に示すように、保護板2aの表面側に、防眩性フィルムとして本例の表示素子前面用フィルム1を積層することにより表面部材付き表示素子4aを構成してもよい。図4に示すように、保護板2aの背面側に、ニュートンリング防止フィルムとして本例の表示素子前面用フィルム1を積層することにより表面部材付き表示素子4aを構成することもできる。図5に示すように、本例の表示素子前面用フィルム1自体を、防眩性及び/又はニュートンリング防止性を有する保護板2aとして、表示素子3上に設けてもよい。
また、表面部材2がタッチパネル2bの場合、図3に示すように、タッチパネル2bの表面側に、防眩性フィルムとして本例の表示素子前面用フィルム1を積層することにより表面部材付き表示素子4bを構成してもよい。図4に示すように、タッチパネル2bの背面側に、ニュートンリング防止フィルムとして本例の表示素子前面用フィルム1を積層することにより表面部材付き表示素子4bを構成することもできる。図6に示すように、本例の表示素子前面用フィルム1自体を、防眩性フィルムとしてタッチパネル2bの最表面の部材として用いることにより表面部材付き表示素子4bを構成してもよい。図示省略するが、本例の表示素子前面用フィルム1自体を、ニュートンリング防止フィルムとしてタッチパネル2bの最表面、中間、最背面の部材として用いることにより表面部材付き表示素子4bを構成することもできる。
また、表面部材2が偏光フィルム2cの場合、図3に示すように、偏光フィルム2cの表面側に、防眩性フィルムとして本例の表示素子前面用フィルム1を貼り合わせることにより表面部材付き表示素子4cを構成することができる。
上述した構成の、本例の表面部材付き表示素子4(4a,4b,4c)は、本例の硬化性組成物の硬化物で光学機能層12を構成しているので、所定の機能(防眩性、ニュートンリング防止性等)を備えつつ、スパークルを防止することができるとともに、塗膜硬度が高められている。
以下、本発明の実施形態をより具体化した実施例を挙げ、さらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
なお、本例において、樹脂A〜E、マット剤A〜Eは次のものを用いた。
[樹脂A] 下記合成例1で得られた熱硬化性アクリル樹脂(固形分40%、ガラス転移温度:86℃、重量平均分子量:80,000、反応性官能基:アクリロイル基)、
[樹脂B] 下記合成例2で得られた熱硬化性アクリル樹脂(固形分45%、ガラス転移温度:77℃、重量平均分子量:80,000、反応性官能基:アクリロイル基)、
[樹脂C] 下記合成例3で得られた熱硬化性アクリル樹脂(固形分40%、ガラス転移温度:86℃、重量平均分子量:100,000、反応性官能基:アクリロイル基)、
[樹脂D] 熱可塑性アクリル樹脂(アクリディック49−394−IM:DIC社、固形分50%、ガラス転移温度:16℃、重量平均分子量:65,000、反応性官能基:なし)、
[樹脂E] 熱可塑性アクリル樹脂(アクリディックA195:DIC社、固形分40%、ガラス転移温度:94℃、重量平均分子量:85,000、反応性官能基:なし)。
[合成例1]
反応容器中に、溶媒としてメチルイソブチルケトン(MIBK)150重量部を供給して90℃まで加熱し維持した。メチルメタクリレート(MMA)61重量部、グリシジルメタクリレート(GMA)26重量部に、ラジカル重合開始剤としてアゾビス−2−メチルブチロニトリル(ABN−E)1.5重量部を混合したものを、2時間に亘って徐々に反応容器中に滴下した後、4時間に亘って放置した。その後、モノマー組成物を120℃で1時間に亘って加熱し重合体を得た。
次に、重合体を60℃まで冷却した後、重合体に、アクリル酸(AA)13重量部、重合禁止剤としてパラメトキシフェノール(MQ)0.05重量部、触媒としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.5重量部を混合し、混合物を得た。その後、混合物を110℃で8時間に亘って加熱して、重合体にアクリル酸(AA)を付加させ、これにより熱硬化性樹脂に反応性官能基(アクリロイル基)が導入された化合物A2に相当する樹脂A(不揮発分40%、ガラス転移点86℃、重量平均分子量80,000)を製造した。
[合成例2]
反応容器中に、溶媒としてメチルイソブチルケトン(MIBK)122重量部を供給して90℃まで加熱し維持した。メチルメタクリレート(MMA)40重量部、グリシジルメタクリレート(GMA)40重量部に、ラジカル重合開始剤としてアゾビス−2−メチルブチロニトリル(ABN−E)1.5重量部を混合したものを、2時間に亘って徐々に反応容器中に滴下した後、4時間に亘って放置した。その後、モノマー組成物を120℃で1時間に亘って加熱し重合体を得た。
次に、重合体を60℃まで冷却した後、重合体に、アクリル酸(AA)20重量部、重合禁止剤としてパラメトキシフェノール(MQ)0.05重量部、触媒としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.5重量部を混合し、混合物を得た。その後、混合物を110℃で8時間に亘って加熱して、重合体にアクリル酸(AA)を付加させ、これにより熱硬化性樹脂に反応性官能基(アクリロイル基)が導入された化合物A2に相当する樹脂B(不揮発分45%、ガラス転移点60℃、重量平均分子量80,000)を製造した。
[合成例3]
反応容器中に、溶媒としてメチルイソブチルケトン(MIBK)150重量部を供給して90℃まで加熱し維持した。メチルメタクリレート(MMA)61重量部、グリシジルメタクリレート(GMA)26重量部に、ラジカル重合開始剤としてアゾビス−2−メチルブチロニトリル(ABN−E)1.0重量部を混合したものを、2時間に亘って徐々に反応容器中に滴下した後、4時間に亘って放置した。その後、モノマー組成物を120℃で1時間に亘って加熱し重合体を得た。
次に、重合体を60℃まで冷却した後、重合体に、アクリル酸(AA)13重量部、重合禁止剤としてパラメトキシフェノール(MQ)0.05重量部、触媒としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.5重量部を混合し、混合物を得た。その後、混合物を110℃で8時間に亘って加熱して、重合体にアクリル酸(AA)を付加させ、これにより熱硬化性樹脂に反応性官能基(アクリロイル基)が導入された化合物A2に相当する樹脂C(不揮発分40%、ガラス転移点86℃、重量平均分子量100,000)を製造した。
[マット剤A] アクリル樹脂粒子(MX−500:綜研化学工業社、平均粒子径5μm、変動係数9%)
[マット剤B] アクリル樹脂粒子(テクポリマーSSX−105:積水化成品工業社、平均粒子径5.3μm、変動係数8.5%)
[マット剤C] アクリル樹脂粒子(テクポリマーMB20X−5:積水化成品工業社、平均粒子径5μm、変動係数:約20%)。
[マット剤D] アクリル樹脂粒子(MX−300:綜研化学工業社、平均粒子径3μm、変動係数9%)
[マット剤E] アクリル樹脂粒子(MX−180TA:綜研化学工業社、平均粒子径1.8μm、変動係数9%)。
[実施例1]
厚み125μmの透明ポリエステルフィルム(コスモシャインA4350:東洋紡績社)の一方の面に、下記処方の塗布液aを塗布、乾燥、紫外線照射し、厚み3μmの光学機能層を形成し、実施例1のハードコートフィルムを得た。なお、括弧内に固形分の重量換算量を示した。
<塗布液a>
・電離放射線硬化型樹脂(固形分80%) 125部(100部)
(ユニディック17−813:DIC社)、
・樹脂A 107部(42.8部)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア184:チバ・ジャパン社)
・マット剤A 0.7部
・希釈溶剤 200部
[実施例2]
塗布液aの樹脂Aの添加量を65部(固形分26部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例3]
塗布液aの樹脂Aの添加量を250部(固形分100部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例4]
塗布液aの樹脂Aを樹脂Bに変更し、かつその添加量を95部(固形分42.75部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例5]
塗布液aのマット剤Aをマット剤Bに変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例6]
塗布液aの樹脂Aを樹脂Cに変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例7]
塗布液aのマット剤Aをマット剤Cに変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例8]
塗布液aの樹脂Aの添加量を97.2部(固形分38.9部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Eに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例9]
塗布液aの樹脂Aの添加量を250部(固形分100部)に変更し、かつ電離放射線硬化型樹脂の添加量を48.75部(固形分39部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Eに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例10]
塗布液aの樹脂Aの添加量を47.6部(固形分19.0部)に変更し、かつ電離放射線硬化型樹脂の添加量を256部(固形分204.75部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Dに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例11]
塗布液aの樹脂Aの添加量を97.2部(固形分38.9部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Dに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例12]
塗布液aの樹脂Aの添加量を196.4部(固形分78.6部)に変更し、かつ電離放射線硬化型樹脂の添加量を62部(固形分50部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Dに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例13]
塗布液aの樹脂Aの添加量を250部(固形分100部)に変更し、かつ電離放射線硬化型樹脂の添加量を48.75部(固形分39部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Dに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例14]
塗布液aの樹脂Aの添加量を97.2部(固形分38.9部)に変更し、かつマット剤Aの添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例15]
塗布液aの樹脂Aの添加量を250部(固形分100部)に変更し、かつ電離放射線硬化型樹脂の添加量を48.75部(固形分39部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aの添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例16]
塗布液aのマット剤D(平均粒子径3μm、変動係数9%)の一部(0.07部)をマット剤E(平均粒子径1.8μm、変動係数9%)に置き換えた。すなわち、塗布液aのマット剤D(添加量は0.14部)を平均粒子径が異なる2種類のマット剤D及びマット剤E(添加量はそれぞれ0.07部とした)に変更した以外は、実施例11(樹脂Aの含有割合が28%)と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[実施例17]
塗布液aのマット剤D(平均粒子径3μm、変動係数9%)の一部(0.07部)をマット剤A(平均粒子径5μm、変動係数9%)に置き換えた。すなわち、塗布液aのマット剤D(添加量は0.14部)を平均粒子径が異なる2種類のマット剤A及びマット剤D(添加量はそれぞれ0.07部とした)に変更した以外は、実施例11(樹脂Aの含有割合が28%)と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例1]
塗布液aの樹脂Aを樹脂Dに変更し、かつその添加量を95部(固形分42.5部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例2]
塗布液aの樹脂Aを樹脂Eに変更し、かつその添加量を95部(固形分42.75部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例3]
塗布液aの樹脂Aの添加量を40部(固形分16部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例4]
塗布液aの樹脂Aの添加量を300部(固形分120部)に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例5]
塗布液aの樹脂Aを添加せず(添加量はゼロ)、また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Eに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例6]
塗布液aの樹脂Aを添加せず(添加量はゼロ)、また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Dに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
[比較例7]
塗布液aの樹脂Aの添加量を27.8部(固形分11.1部)に変更した。また、塗布液aのマット剤Aをマット剤Dに変更し、かつその添加量を0.14部に変更した以外は、実施例1と同様にして本例のハードコートフィルムを得た。
各例で使用した樹脂の種類(A〜E)と含有割合、また各例で使用したマット剤の種類(A〜E)と添加量などの情報をまとめて表1に示す。
Figure 0006521524
[評 価]
各例により得られたハードコートフィルムについて、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
1.スパークル
サイズ:3インチ、解像度:480×854dpiのワイドVGA液晶(表示素子)の液晶表示画面の全面をグリーン表示にした上で、該液晶表示画面上に各ハードコートフィルムを載置し、目視で液晶表示画面の観察を行った。その結果、スパークルが全く視認できなかったものを「◎」、スパークルが僅かに視認できるが支障がなかったものを「〇」、該「〇」評価よりも若干劣るが支障がなかったものを「△」、スパークルをはっきりと視認できたものを「×」とした。
2.ニュートンリング防止性
各ハードコートフィルムを、表面が平滑なガラス板の上に光学機能層が密着するように乗せて指で押しつけ、ニュートンリングの発生状態を目視で観察した。その結果、ニュートンリングが見えなかったものを「○」、ニュートンリングが見えたものを「×」とした。
3.防眩性
三波長蛍光灯ランプ下で黒い下地の上に各ハードコートフィルムを光学機能層が上面になるように置き、蛍光灯の映り込みを目視で評価した。その結果、蛍光灯のランプの輪郭が映り込まなかったものを「○」、僅かではあるが映り込んだものを「△」とした。
4.表面硬度
三波長蛍光灯ランプ下で黒い下地の上に各ハードコートフィルムを光学機能層が上面になるように置き、♯0000のスチールウールを200g/約2cmの荷重で5回擦り(5回往復)、表面の傷を目視で観察した。その結果、傷が全く見えなかったものを「◎」、傷がほとんど見えなかったものを「○」、傷が僅かに見えるが支障がなかったものを「△」、傷がはっきり見えたものを「×」とした。
5.表面性状
一部のハードコートフィルムの光学機能層の、それぞれ任意の凸部部分の5箇所について、共焦点レーザー顕微鏡(VK−9710、キーエンス社製)を使用し、対物レンズ:150倍、高さ測定ピッチ:0.01μmの条件で撮影した。そして得られた、凹凸形状の一方向(Y方向)に沿って切断した断面の凹凸プロファイルから、5箇所の凸部について、それぞれ凸部の高さHと裾野長さLを求め、その後、それぞれのアスペクト比(HのLに対する比H/L)を算出して表面性状を評価した。最終的には算出値5点の平均(Ave.)を各ハードコートフィルムのアスペクト比とした。
Figure 0006521524
[考 察]
表1及び表2に示すように、実施例1〜17では、塗布液中に、樹脂分として、電離放射線硬化型樹脂と、化合物A2に相当する樹脂A〜Cのいずれかとを本発明の範囲で含む。その結果、得られた各ハードコートフィルムは、すべて、スパークル防止性に優れていた。これとともに、表面硬度が非常に高められていた。
特に、実施例1,5,6では、塗布液中の、電離放射線硬化型樹脂と、化合物A2に相当する樹脂A又はCとの割合が最適範囲であり、かつ実施例4において同じく最適範囲で配合した樹脂Bと比較して、配合した樹脂A又はCのガラス転移温度が高い。その結果、得られた各ハードコートフィルムは、スパークル防止性に極めて優れていること(◎)が確認できた。
なお、実施例7では、実施例1,5,6と同様の樹脂分を同量で使用したが、実施例1,5,6と異なり、粒子分布の変動係数が15%を超えるマット剤を単独で使用した。そのため、他の実施例1〜6と比較して、スパークル防止性につき若干の劣りが認められたものの、十分に優れたスパークル防止性レベルにあった。
実施例10〜13では、実施例1〜7と比較して、平均粒子径が小さなマット剤を単独で使用し、かつ添加量を20%に減らした。実施例8,9では、実施例1〜7と比較して、実施例10〜13よりもさらに平均粒子径が小さなマット剤を単独で使用し、かつ添加量を20%に減らした。実施例14,15では、実施例1〜7と比較して、マット剤の添加量を20%に減らした。実施例16,17では、実施例1〜15と異なり、平均粒子径が異なる2種類のマット剤組み合わせて使用し、かつ実施例1〜7と比較して、実施例8〜15と同様、マット剤の添加量を20%に減らした。
しかしながら、実施例8〜17ではいずれも、実施例1〜7と同様に樹脂A、B又はCの含有割合を適切とした。そのため、実施例1,5,6と同様に優れた結果、すなわち得られた各ハードコートフィルムは、スパークル防止性に極めて優れていること(◎)が確認できた。
一方、比較例1では、塗布液中での電離放射線硬化型樹脂と、樹脂Dとの重量比が本発明の範囲内であるが、使用した樹脂Dのガラス転移温度が低く、また重量平均分子量が小さい。そのため、得られたハードコートフィルムは、スパークルを防止できなかった。また比較例1では、使用した樹脂Dに反応性官能基が導入されていない。そのため、得られたハードコートフィルムは、表面硬度が劣っていた。
比較例2では、塗布液中での電離放射線硬化型樹脂と樹脂Eとの重量比、使用した樹脂Eのガラス転移温度と重量平均分子量のいずれも本発明の範囲内であるが、使用した樹脂Eに反応性官能基が導入されていない。そのため、得られたハードコートフィルムは、スパークルは防止できていたが、表面硬度が劣っていた。
比較例3,4では、塗布液中に樹脂Aを含めたが、該樹脂Aと電離放射線硬化型樹脂との重量比が本発明の範囲外であった。そのため、得られた各ハードコートフィルムは、スパークルを防止できなかったか(比較例3)、硬度が極端に劣っていた(比較例4)。
比較例5,6では、塗布液中に樹脂A〜Eのいずれも含めなかった。そのため、得られた各ハードコートフィルムはいずれも、表面硬度が高められていたものの、スパークルを防止できなかった。
比較例7では、塗布液中に樹脂Aを含めたが、該樹脂Aと電離放射線硬化型樹脂との重量比が本発明の範囲外であった。そのため、得られたハードコートフィルムは、比較例3,4と同様、スパークルを防止できなかった。なお、比較例7では、比較例3と比較して、マット剤として平均粒子径が小さなものを用い、かつその添加量を20%に減らした。そのため、得られたハードコートフィルムは、比較例3と比較して、表面硬度が高められていた。

Claims (12)

  1. マット剤と、樹脂分としての電離放射線硬化型樹脂(ただし、下記(a)及び(b)に相当するものを除く)を含む硬化性組成物の硬化物で構成してあり、前記マット剤に起因した凸部を表面に複数備えてなる光学機能層を有するハードコートフィルムであって、
    前記硬化性組成物は、樹脂分として、さらに、下記(a)及び/又は(b)を含み、
    全樹脂分中での含有割合が、前記電離放射線硬化型樹脂:50重量%以上85重量%未満、下記(a)及び(b):15重量%を超え50重量%以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
    (a)熱可塑性樹脂に光硬化性不飽和基が導入されており、重量平均分子量が7万以上で、かつガラス転移温度が45℃以上の化合物、
    (b)熱硬化型樹脂に光硬化性不飽和基が導入されており、重量平均分子量が7万以上で、かつガラス転移温度が45℃以上の化合物。
  2. 請求項1記載のフィルムにおいて、前記凸部のアスペクト比が0.043以上であることを特徴とするハードコートフィルム。
  3. 請求項1又は2に記載のフィルムにおいて、前記マット剤は、平均粒子径が0.1〜10μmであることを特徴とするハードコートフィルム。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のシートにおいて、前記マット剤は、平均粒子径が異なる複数のマット剤を組み合わせてなり、少なくとも、平均粒子径が0.1〜4.0μmの第1のマット剤と、平均粒子径が3.0〜10.0μmの第2のマット剤を含むことを特徴とするハードコートフィルム。
  5. 請求項記載のシートにおいて、前記マット剤が、前記第1のマット剤と前記第2のマット剤のみを組み合わせてなり、それぞれの、粒子径分布の変動係数が15%以下のものを用いたことを特徴とするハードコートフィルム。
  6. 請求項4又は5記載のシートにおいて、すべての前記マット剤中での、前記第1のマット剤と前記第2のマット剤の重量比率が、8:2〜6:4であることを特徴とするハードコートフィルム。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記マット剤は、100重量部の樹脂分に対して0.05〜5重量部の範囲で含有されていることを特徴とするハードコートフィルム。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記光学機能層は、防眩効果を発現させる防眩層、または干渉縞の発生を抑制するニュートンリング防止層であることを特徴とするハードコートフィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のフィルムにおいて、前記(a)の化合物及び前記(b)の化合物の少なくともいずれかの光硬化性不飽和基として、(メタ)アクリロイル基を用いたことを特徴とするハードコートフィルム。
  10. 表示素子上に表面部材を配置した表面部材付き表示素子において、前記表面部材は、その少なくとも一部に、請求項1〜のいずれかに記載のハードコートフィルムを含むことを特徴とする表面部材付き表示素子。
  11. 表示素子上に表面部材を配置した表面部材付き表示素子において、前記表面部材を、前記光学機能層を防眩層およびニュートンリング防止層の少なくともいずれかとして利用した請求項1〜10のいずれかに記載のハードコートフィルムで構成したことを特徴とする表面部材付き表示素子。
  12. 請求項10又は11記載の表示素子において、前記表面部材が保護板、タッチパネルまたは偏光フィルムであることを特徴とする表面部材付き表示素子。
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