JP2016164641A - ハードコートフィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色ムラの発生が抑制されたハードコートフィルムを提供する。【解決手段】基材と、基材の少なくとも一方の面上に積層されたハードコート層とを備えるハードコートフィルムであって、ハードコートフィルムは、ハードコート層側の鉛筆硬度が5H以上、かつ面内方向のレターデーションが6000nm以上40000nm以下であり、ハードコート層は、30体積%以上70体積%以下の含有量でフィラーを含有し、厚さが20μm以上100μm以下であることを特徴とするハードコートフィルム。【選択図】 図1

Description

本発明は、ハードコートフィルムおよび当該ハードコートフィルムを備える画像表示装置に関する。
ディスプレイ、タッチパネル、携帯電話などの画像表示デバイスの表示側の保護部材として用いられる透明基板は、従来、ガラス製であったが、湾曲面を有する形状を容易に形成可能など形状加工性、軽量化の観点からも好ましいことから、透明基板としてプラスチックフィルムの採用が検討されてきている。
ここで、画像表示デバイスが、液晶を用いるデバイスである場合には、液晶からなる層(液晶層)を挟むように2枚の偏光板が配置される。このため、液晶層における透明基板に対向する面と反対の面側に位置する光源から照射された光は、透明基板に対して入射する際には、透明基板に近位な偏光板の偏光軸に平行な方向に偏光した直線偏光となっている。
透明基板としてプラスチックフィルムを用いると、プラスチックフィルムに入射したこの直線偏光は、フィルム通過時にフィルムを構成する材料と相互作用する。このため、透明基板を通過した光を、進相軸および遅相軸に沿った2つの直線偏光に分解したときに、進相軸での屈折率Nxと、他方の直線偏光の偏光方向である遅相軸での屈折率Nyおよびプラスチックフィルムの厚さd(単位:nm)とから下記式(1)により求められる位相差(レターデーション)R(単位:nm)は、プラスチックフィルムを構成する材料のフィルム内における化学的・物理的状態の不均一性を反映して、フィルム面内で不可避的にばらつきを有する。
R=d×(Nx−Ny) (1)
フィルムを通過した光を、上記の進相軸および遅相軸のいずれにも平行でない方向に偏向軸が設定された偏光素子(偏光板、偏光サングラスなどが例示される。)を通過させて観察することにより、この位相差のばらつきは、フィルム面内の色ムラとして観測される。なお、観察のために設置した偏光素子の偏光軸と上記の遅相軸とが平行となる場合には、偏光素子を通過する光量が特に低減し、事実上視認不能となる場合がある(クロスニコル現象)。
上記の色ムラの程度を緩和するための手段として、特許文献1には、位相差(レターデーション)Rが3000〜30000nmの高分子フィルムを用いることが開示されている。
特開2011−215646号公報
ところで、プラスチックフィルムからなる透明基板は、耐疵付き性を高めるために、表面(透明基板が組み込まれた画像表示装置における観察者に対向する側の面)の硬度を高めることが求められている。プラスチックフィルムを備える透明基板の硬度を高めるための一手段として、プラスチックフィルムなどからなる基材上に、熱やエネルギー線により重合反応が進行するエネルギー重合性官能基を有する材料を含有する組成物からなる塗膜を形成し、その塗膜内の重合反応を進行させて得られる比較的硬質な層(本明細書において「ハードコート層」ともいう。)を形成することにより得られるハードコートフィルムを、透明基板とすることが挙げられる。
透明基板を上記のハードコートフィルムとすることにより、透明基板の耐疵付き性を向上させることは実現されたものの、本発明者らが検討した結果、光学特性において、次の様な問題が生じることが明らかになった。
すなわち、ハードコートフィルムを構成する部材のうち、基材について特許文献1に開示されるような位相差の調整を行って、基材に起因する色ムラの発生を抑制した場合であっても、ハードコート層について位相差の程度を緩和するための対策を適切に実施しないと、ハードコートフィルムとしては依然として色ムラが観測されてしまう。
本発明は、基材と、この基材の少なくとも一方の面上に形成されたハードコート層とを備えたハードコートフィルムであって、上記の色ムラの発生が抑制されたハードコートフィルムを提供することを目的とする。また、かかるハードコートフィルムを備える画像表示装置も提供される。
上記目的を達成するために提供される本発明は次のとおりである。
(1)基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に積層されたハードコート層とを備えるハードコートフィルムであって、前記ハードコートフィルムは、面内方向のレターデーションが6000nm以上40000nm以下であり、かつ少なくとも一方の面について、鉛筆硬度が5H以上であり、前記ハードコートフィルムにおける前記鉛筆硬度が5H以上である面に最近位の前記ハードコート層である第1ハードコート層は、30体積%以上70体積%以下の含有量でフィラーを含有し、厚さが20μm以上100μm以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
(2)前記基材の厚さが150μm以上である、上記(1)に記載のハードコートフィルム。
(3)前記基材はポリエステル系材料からなるフィルム部材を備える、上記(1)または(2)に記載のハードコートフィルム。
(4)前記第1ハードコート層が含有する前記フィラーは、無機系材料からなる無機フィラーを含む、上記(1)から(3)のいずれかに記載のハードコートフィルム。
(5)前記基材は複数のフィルム部材を備えた積層構造体であり、前記複数のフィルム部材のうち少なくとも一つは、23℃における貯蔵弾性率が100MPa以上である接着剤層により、前記積層構造体を構成する他のフィルム部材に対して固定されている、上記(1)から(4)のいずれかに記載のハードコートフィルム。
(6)前記基材における前記第1ハードコート層が積層された側と反対側の面上に積層されたカール抑制層を備える、上記(1)から(5)のいずれかに記載のハードコートフィルム。
(7)前記カール抑制層は、前記ハードコート層と構成材料が共通する、上記(6)に記載のハードコートフィルム。
(8)偏光板と、偏光板の一方の面側に配置された光源と、前記偏光板における前記光源に対向する面と反対側の面側に配置された保護部材とを備える画像表示装置であって、前記保護部材は、上記(1)から(7)のいずれかに記載されるハードコートフィルムからなり、前記ハードコートフィルムは、前記偏光板に対向する側と反対側の面が前記第1ハードコート層側の面になるように配置されていることを特徴とする画像表示装置。
(9)前記ハードコートフィルムの進相軸および遅相軸の少なくとも一方は、前記偏光板を通過した光の偏光方向に対する角度が、23°から68°の範囲内にある、上記(8)に記載の画像表示装置。
本発明によれば、上記の色ムラの発生が抑制されたハードコートフィルムが提供される。また、本発明によれば、かかる優れた光学特性を有するハードコートフィルムを備える画像表示装置も提供される。
本発明の一実施形態に係るハードコートフィルムの概略断面図である。 本発明の他の一実施形態の一例(ハードコート層を2つ備える場合)に係るハードコートフィルムの概略断面図である。 本発明の他の一実施形態の他の一例(基材が2層のフィルム部材を備える場合)に係るハードコートフィルムの概略断面図である。 本発明の他の一実施形態のさらに別の一例(基材が3層のフィルム部材を備える場合)に係るハードコートフィルムの概略断面図である。 本発明のさらに別の一実施形態(ハードコート層およびカール抑制層を備える場合)に係るハードコートフィルムの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
1.ハードコートフィルム
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るハードコートフィルム10は、基材11と基材11の少なくとも一方の面に積層されたハードコート層12とを備える。
(1)物性、厚さ、表面性状等
(1−1)位相差(レターデーション)
本明細書において、ハードコートフィルム10の面内方向の位相差(レターデーション)は、ハードコートフィルム10に直線偏光を入射して、ハードコートフィルム10を通過した光を、進相軸および遅相軸に沿った2つの直線偏光に分解したときに、進相軸での屈折率Nxと遅相軸での屈折率Nyおよびハードコートフィルム10の厚さd(単位:nm)とから下記式(1)により示されるR(単位:nm)として定義される。
R=d×(Nx−Ny) (1)
レターデーションは公知の装置で測定することが可能であり、そのような測定装置の限定されない一例として、王子計測機器社製超高位相差測定装置「PAM−UHR100」が挙げられる。
位相差(レターデーション)の好ましい範囲としては、6000nmから40000nmが好ましく、7000nmから30000nmがより好ましく、8000nmから20000nmが特に好ましい。位相差(レターデーション)が6000nm以下であると、色ムラの発生を抑制できない場合がある。位相差(レターデーション)が40000nmを超えることは非常に困難である。
(1−2)鉛筆硬度
本実施形態に係るハードコートフィルム10は、少なくとも一方の面について、鉛筆硬度が5H以上である。本明細書においてこの面を「硬質面」ともいう。硬質面の硬度は5H以上であり、高ければ高いほど好ましい。具体的には、7H以上であることが好ましい。本明細書において、被測定面の硬度を示す「鉛筆硬度」とは、JIS K5600−5−4(ISO/DIS 15184:1996、塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法))に準拠して測定される鉛筆硬度を意味する。
(1−3)全光線透過率
本実施形態に係るハードコートフィルム10は、JIS K7361−1に準拠して厚さ方向に測定された全光線透過率(以下、「全光線透過率」と略記する。)が85%以上であることが好ましい。この全光線透過率が85%以上であることにより、画像表示デバイスの表示側の保護部材として用いられる透明基板として好ましく使用することが可能となる。上記の保護部材への適用性を高める観点から、全光線透過率は90%以上であることがより好ましい。なお、この全光線透過率を測定する際のハードコートフィルム10の厚さは特定されない。
(1−4)厚さ
ハードコートフィルム10の厚さは、ハードコートフィルム10が上記の物性に関する規定を満たす限り、特に限定されない。ただし、後述するように、ハードコートフィルム10が備えるハードコート層12の少なくとも一つについて、厚さが20μm以上100μm以下であるから、通常、ハードコートフィルム10の厚さは、30μm以上である。ハードコートフィルム10の厚さの一例を挙げれば、50μm以上1000μm以下であり、100μm以上900μm以下であることがより好ましい場合があり、150μm以上800μm以下であることが特に好ましい場合がある。
(2)基材
本実施形態に係るハードコートフィルム10が備える基材11は、ハードコートフィルム10が上記の物性に関する規定を満たすことができる限り、具体的な特徴は特に限定されない。基材11を構成する部材の一例として、透明プラスチック系材料を含むフィルム部材が例示される。このフィルム部材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリエチレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂などからなるフィルムまたはこれらの積層フィルムが挙げられる。これらの中で、特にポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル系材料からなるフィルム部材が好適である。
本実施形態に係るハードコートフィルム10が備える基材11の厚さとしては特に制限はなく、ハードコートフィルム10の使用目的に応じて適宜選定され、通常は1〜1000μmである。取扱い性を高めたり軽量化を実現したりする観点から、基材11の厚さの上限は850μm以下であることが好ましく、750μm以下であることがより好ましい。
基材11の厚さの下限は限定されない。本実施形態に係るハードコートフィルム10が上記の面内方向の位相差(レターデーション)に関する規定を満たしやすくなる観点から、基材11は100μm以上であることが好ましい場合があり、125μm以上であることがより好ましい場合があり、150μm以上であることが特に好ましい場合がある。
基材11が複数のフィルム部材を備える場合には、複数のフィルム部材が積層(最近位のフィルム部材間に接着剤層が存在していてもよい。)してなる積層構造体としての基材11が、上記の厚さに関する規定を満たしていればよい。
図3に示されるハードコートフィルム10は、基材11が接着剤層14を備える場合の一具体例である。図3では、基材11は、2つのフィルム部材111a,111bが接着剤層14により接着されてなる。
フィルム部材111a,111bを構成する材料として、前述の透明プラスチック系材料を含むフィルム部材が例示される。
接着剤層14の具体的な種類は限定されない。フィルム部材111a,111bに対して接着性を有する接着剤から構成される。かかる接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエステルポリウレタン系接着剤等が用いられる。これらの接着剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
接着剤層14の23℃における貯蔵弾性率は100MPa以上であることが好ましい。このような比較的硬質な材料から接着剤層14が構成されることにより、ハードコートフィルム10の硬質面の硬度が高まりやすくなる。ハードコートフィルム10の硬質面の硬度をより安定的に高める観点から、接着剤層14の23℃における貯蔵弾性率は、1000MPa以上であることが好ましく、8000MPa以上であることがより好ましい。
接着剤層14の厚さは限定されない。ハードコートフィルム10の硬質面の硬度を高める観点からは接着剤層14は薄いことが好ましいが、接着剤層14が過度に薄い場合には、接着剤の組成によっては、フィルム部材111a,111bに対する接着性が低下するおそれが高まる。したがって、接着剤層14の厚さは、1μm以上30μm以下であることが好ましい場合があり、5μm以上20μm以下であることがより好ましい場合がある。
フィルム部材111a,111bの積層方法は限定されないが、ハードコートフィルム10の面内方向の位相差(レターデーション)が上記の規定を満たすことを容易とする観点から、フィルム部材111aの遅相軸(フィルム部材の面内方向の1つとして定義される。)とフィルム部材111bの遅相軸とは平行に近い関係を有することが好ましい。具体的には、これらの軸が作る角度(−90°から90°の範囲で定義される。)を、−25°から25°の範囲内とすることが好ましく、−20°から20°の範囲内とすることがより好ましい。基材11が備えるフィルム部材が3つ以上である場合には、それらのフィルム部材の遅相軸の任意の2つの軸が作る角度(−90°から90°の範囲で定義される。)のうち最大の角度を、−25°から25°の範囲内とすることが好ましく、−20°から20°の範囲内とすることがより好ましい。
基材11は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの耐候剤を含んでいてもよい。基材11が備えるフィルム部材がこうした成分を含有していてもよい。
基材11は、その面の少なくとも一方に、その(それらの)面に積層される要素(ハードコート層12、粘着剤層、金属性皮膜などが例示される。)に対する剥離強さを高める目的で、酸化法や凹凸化法などによる表面処理(易接着処理)が施されていてもよい。上記の酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、上記の凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材11の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果および操作性などの面から、好ましく用いられる。また、シランカップリング剤などによるプライマー層が設けられていてもよい。基材11が備えるフィルム部材に対しても同様の易接着処理が施されていてもよい。
(3)ハードコート層
ハードコート層12は、ハードコートフィルム10の硬質面の鉛筆硬度が5H以上となることを実現しうる組成および厚さを有する。本実施形態に係るハードコートフィルム10はハードコート層12を1つのみ有していてもよいし、複数有してもよい。本実施形態に係るハードコートフィルム10が備えるハードコート層12のうち、前述の硬質面に最も近位なハードコート層12を「第1ハードコート層」ともいう。ハードコートフィルム10の硬質面は、第1ハードコート層の面であってもよい。以下、図1に示される、ハードコートフィルム10がハードコート層12を1つのみ有し、結果としてハードコートフィルム10が備えるハードコート層12が第1ハードコート層である場合を例として、第1ハードコート層について説明する。
第1ハードコート層は、30体積%以上70体積%以下の含有量でフィラーを含有する。フィラーの詳細については後述する。第1ハードコート層におけるフィラーの含有量が上記範囲であることにより、第1ハードコート層に起因する色ムラが生じにくくなる。この理由は定かでない。第1ハードコート層を形成するための塗工液から形成した塗膜の厚さの均一性が高まり、結果的にその塗膜から形成された第1ハードコート層の厚さの均一性が高まっている可能性がある。この点に関し、第1ハードコート層が上記のフィラー含有量であることにより、ハードコートフィルム10の第1ハードコート層側の面(硬質面)は、上記の表面性状に関する規定を満たしやすくなる。
第1ハードコート層に起因する色ムラが生じる可能性をより安定的に低減させる観点から、ハードコート層12におけるフィラーの含有量は、35体積%以上65体積%以下であることが好ましく、40体積%以上60体積%以下であることがより好ましい。
第1ハードコート層は、厚さが20μm以上100μm以下である。第1ハードコート層の厚さが上記範囲にあることにより、第1ハードコート層に起因する色ムラが生じにくい。また、第1ハードコート層の厚さが20μm未満の場合には、ハードコートフィルム10の硬質面の鉛筆硬度が5H未満になりやすい。
第1ハードコート層の組成は、フィラーの含有量が上記の範囲である限り、限定されない。限定されない一例として、第1ハードコート層は、エネルギー重合性官能基を有する化合物(本明細書において、「重合性化合物」ともいう。)を含有する塗工液から形成されたものである。この塗工液は、塗工液の塗膜に対するエネルギー線の照射や、塗膜への熱の付与によって、塗膜内の重合性化合物の重合反応を進行させることができるものである。
以下、塗工液の組成について説明する。
(3−1)重合性化合物
本発明の一実施形態に係る塗工液が含有する重合性化合物は、エネルギー重合性官能基を有する限り、具体的な構造や組成は限定されない。ただし、後述するエネルギー重合性官能基を有するフィラーは、フィラーとして扱い、重合性化合物とは区別する。
重合性化合物が有するエネルギー重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、スチリル基などのエチレン性不飽和基が例示される。これらの中でも、反応性の高さから、エネルギー重合性官能基は(メタ)アクリロイル基が好ましい。以下、エネルギー重合性官能基が(メタ)アクリロイル基である場合を具体例として説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基の少なくとも一方を意味する。他の類似語も同様である。
重合性化合物は1種類の化合物から構成されていてもよいし、複数種類の化合物から構成されていてもよい。重合性化合物は、モノマーを含んでいてもよいし、重合体を含んでいてもよい。重合性化合物が重合体を含む場合には、その重合体はオリゴマーであってもよいし、ポリマーであってもよい。
重合性化合物がモノマーを含む場合において、かかるモノマーとして、5官能以上の多官能アクリレート系モノマーが例示される。5官能以上の多官能アクリレート系モノマーとしては、例えばジペンタエリスリトールペンタアクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどを挙げることができる。これらの中で、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
重合性化合物が含んでもよいモノマーとして、4官能以下のエネルギー線重合性モノマーも例示される。その具体例として、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレート;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの多官能アクリレートが挙げられる。
重合性化合物がオリゴマーを含む場合において、かかるオリゴマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマー、ウレタンアクリレート系オリゴマー、ポリオールアクリレート系オリゴマーなどを挙げることができる。
重合性化合物の具体的な一例として、上記の5官能以上の多官能アクリレート系モノマーからなる場合が挙げられる。重合性化合物の具体的な別の一例として、5官能以上の多官能アクリレート系モノマーと、エネルギー線重合性オリゴマーおよび/または4官能以下のエネルギー線重合性モノマーとの混合物が挙げられる。
本実施形態に係る塗工液における重合性化合物の含有量は限定されない。ハードコート層12を適切に形成することが可能であるとともに、塗工液の粘度が適切になるように設定すればよい。塗工液における溶媒以外の成分全体に占める重合性化合物の質量比率は、20質量%以上95質量%以下であることが好ましく、30質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
(3−2)フィラー
本発明の一実施形態に係る塗工液はフィラーを含有する。塗工液におけるフィラーの含有量は、塗工液から形成された第1ハードコート層が、フィラーを上記の範囲で含有することを実現できるとともに、厚さに関する規定を満たすことができる限り、限定されない。塗工液が適切にフィラーを含有することにより、塗工液から形成された第1ハードコート層は、フィラーの含有量および厚さに関する規定を満たすことが容易になる。また、塗工液に含有されるフィラーの種類によっては、ハードコートフィルム10の硬質面の硬度を高めることが容易になる場合もある。塗工液に含有されるフィラーは、1種類から構成されていてもよいし、2種類以上から構成されていてもよい。
フィラーは無機系の材料を含有してもよいし、有機系の材料を含有してもよいが、ハードコートフィルム10の硬度を高めることが容易である観点から、フィラーは無機系の材料を含有することが好ましく、無機系の材料から構成されることがより好ましい。
無機系のフィラーを与える材料として、シリカ、酸化アルミニウム、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物;フッ化マグネシウム、フッ化ナトリウム等の金属フッ化物などが挙げられる。フィラーの材料として、金属、金属硫化物、金属窒化物などを用いてもよい。この場合には、含有させる材料の種類や含有量について決定する際に、ハードコートフィルム10が全光線透過率に関する上記の規定を満たすことが好ましいことについて留意した方がよい。
これらの中でも、ハードコートフィルム10の硬度を高めることがより容易であること、入手が容易であることなどから、無機系のフィラーを与える材料としてシリカ、酸化アルミニウムが好ましい。第1ハードコート層の屈折率を高める観点から、塗工液は、ジルコニア、チタニア、酸化アンチモンなどからなるフィラーを含有してもよい。逆に、第1ハードコート層の屈折率を低下させる観点から、塗工液は、フッ化マグネシウム、フッ化ナトリウム等のフッ化物からなるフィラー、中空シリカフィラーなどを含有してもよい。第1ハードコート層に帯電防止性、導電性を付与する観点から、塗工液は、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化スズなどからなるフィラーを含有してもよい。
フィラーの表面は化学修飾されていてもよい。化学修飾の具体的な構成は限定されない。一例として、シランカップリング剤などを介して、重合性化合物と同様にエネルギー重合性官能基を有することが挙げられる。この場合には、第1ハードコート層が厚さに関する規定を満たすことが容易となる。また、第1ハードコート層内で、フィラーと重合性化合物との間で剥離が生じにくくなり、ハードコートフィルム10の硬質面の硬度が高くなるといった好ましい傾向がみられやすくなる。本明細書において、エネルギー重合性官能基を有するシリカを反応性シリカといい、エネルギー重合性官能基を有さないシリカを非反応性シリカという。
フィラーの形状は球状であってもよいし、非球状であってもよい。非球状である場合には、不定形であってもよいし、針状、鱗片状といったアスペクト比が高い形状であってもよい。ハードコートフィルム10を透明基板として適用しやすくなることから、フィラーは球状であることが好ましい場合もある。
フィラーの大きさも限定されない。フィラーの平均粒径は、通常、5nm程度から2μm程度であり、ハードコートフィルム10を透明基板として適用しやすくなることから、フィラーの平均粒径は、5nm以上100nm以下であることが好ましい場合もある。なお、本明細書におけるフィラーの1μm未満の平均粒径は、粒度分布測定装置(日機装社製,ナノトラックWave−UT151)を使用して、動的光散乱法により測定した値とする。また、フィラーの1μm以上の平均粒径は、粒度分布測定装置(日機装社製「マイクロトラックMT3000II」)を使用して、レーザー回折・散乱法により測定した値とする。
(3−3)重合開始剤
本実施形態に係る塗工液は重合開始剤を含有してもよい。本実施形態に係る塗工液が重合開始剤を含有する場合において、塗工液に含有される重合開始剤の種類は限定されない。重合開始剤は、光重合開始剤および熱重合開始剤のいずれであってもよく、塗工液に双方が含有されていてもよい。重合開始剤を含有することにより、塗工液の塗膜に対して紫外線を照射したり塗膜に熱を与えたりすることで、塗膜内の重合性化合物の重合反応を進行させることが容易となる。
光重合開始剤としては、例えば、アシルフォスフィンオキサイド系、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、チオキサントン系、およびイミダゾール系光重合開始剤等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物などが挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどが挙げられる。
イミダゾール系光重合開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾリル、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(p−メトキシフェニル)ビスイミダゾリル、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のヘキサアリールビスイミダゾール系化合物などが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドのような有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]のようなアゾ系化合物が挙げられる。
これらの熱重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの重合開始剤の中でも、反応性の観点から、光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤の中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤や、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン等アセトフェノン系光重合開始剤が好ましい。
上記の重合開始剤の使用量は特に限定されない。例示的に具体的な数値範囲を示せば、重合性化合物100質量部に対して、1〜15質量部の範囲が挙げられ、2〜10質量部の範囲が好ましい範囲として例示される。
本実施形態に係る塗工液が含有する重合開始剤が光重合開始剤である場合には、本実施形態に係る塗工液は、光重合開始剤とともに、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤を併用してもよい。これらの光増感剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
(3−4)その他の成分
本実施形態に係る塗工液は、フィラーや重合性化合物に加えて、必要に応じ、前述した重合開始剤など、さらには各種添加成分、例えばレベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、消泡剤などを含有してもよい。本実施形態に係る塗工液は、これらの有効成分に加えて、必要に応じ、溶媒を含有して、コーティングに適した濃度および粘度に調整するのがよい。
この際用いる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等のケトン;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒などが挙げられる。
以上説明した第1ハードコート層を形成するための塗工液は、ハードコート層12における第1ハードコート層以外の層を形成するための塗工液として使用してもよい。その場合には、フィラーに関する規定が緩和されることになる。例えば、ハードコート層12における第1ハードコート層以外の層を形成するための塗工液は、フィラーの含有量が相対的に少なくてもよいし、フィラーを含有しなくてもよい。本明細書において、第1ハードコート層を形成するための塗工液およびハードコート層12における第1ハードコート層以外の層を形成するための塗工液を、「ハードコート層を形成するための塗工液」と総称する場合もある。
(4)ハードコートフィルムの積層構造
ハードコートフィルム10の積層構造は限定されない。図1に示されるように、基材11およびハードコート層12を1つずつ備え、これらが積層した構造を有していてもよい。この場合には、ハードコート層12が第1ハードコート層となる。
ハードコートフィルム10は、図2に示されるように、2つのハードコート層12a,12bを備え、2つのハードコート層12a,12bの間に基材11が位置する構造を有していてもよい。この構造の場合には、ハードコートフィルム10の硬度を高めることがより容易になることもある。
ハードコートフィルム10は、図3に示されるように、2つのフィルム部材111a,111b、および2つのハードコート層12a,12bを備え、2つのフィルム部材111a,111bは接着剤層14により接着されている構造を有していてもよい。図3では、ハードコートフィルム10は、ハードコート層12a、フィルム部材111a、接着剤層14、フィルム部材111b、ハードコート層12bの順番に配置されている。
ハードコート層12a,12bのいずれか一方は、後述するカール抑制層13であってもよい。その場合には、カール抑制層13でない方のハードコート層は、第1ハードコート層となる。
ハードコートフィルム10は、図4に示されるように、3つのフィルム部材111a,111b,111c、およびハードコート層12を備え、3つのフィルム部材111a,111b,111cは接着剤層14a,14bにより接着されている構造を有していてもよい。図4では、ハードコートフィルム10は、ハードコート層12a、フィルム部材111a、接着剤層14a、フィルム部材111b、接着剤層14b、フィルム部材111cの順番に配置されている。
(5)ハードコートフィルムにおけるその他の要素
本実施形態に係るハードコートフィルム10は、基材フィルム11およびハードコート層12以外の構成要素を備えていてもよい。そのような要素の具体例として、カール抑制層、粘着剤層および剥離シートが例示される。
(5−1)カール抑制層
本実施形態に係るハードコートフィルム10は、図5に示されるように、ハードコートフィルム10におけるハードコート層12とは反対側の面にカール抑制層13を備えてもよい。本実施形態に係るハードコートフィルム10にカールが生じることを抑制できる限り、カール抑制層13の組成および厚さは特に限定されない。一例として、本実施形態に係るハードコートフィルム10のハードコート層12と同等の材料から構成されていてもよい。具体的には、カール抑制層13はハードコート層を形成するための塗工液から形成されていてもよい。より具体的には、カール抑制層13は、ハードコート層と同じ材質もしくは異なる材質の有機無機ハイブリッド材料または有機材料からなる光硬化性樹脂から形成されていてもよい。
(5−2)粘着剤層
本発明の一実施形態に係るハードコートフィルム10は、硬質面と反対側の面上に、粘着剤層を備えていてもよい。本実施形態に係るハードコートフィルム10が備える粘着剤層は、一例において粘着性組成物から形成される。粘着剤層を構成する粘着性組成物の組成は特に限定されない。主成分である粘着剤としてゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系等の粘着剤が例示され、これらの一種類を使用してもよいし、二種類以上を使用してもよい。
上記のうちアクリル系の粘着剤についてやや詳しく説明すれば、官能基含有モノマーと、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等の他のモノマーとを共重合して得られるアクリル系共重合体を主成分とする。粘着性組成物は必要に応じて、架橋剤、粘着付与剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等をさらに含んでいてもよい。
官能基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーやアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基含有モノマーが挙げられる。官能基含有モノマーは、アクリル系共重合体を構成するモノマー全体を基準(100質量%)として、モノマー単位として0.3〜5.0質量%含むことが好ましい。アクリル系共重合体は、官能基を含有することにより、架橋剤との反応で凝集力を調整することができ、粘着力および耐熱性を向上させることができる。
粘着性組成物に使用される架橋剤としては、特に制限はなく、アクリル系の材料を主成分とする粘着性組成物において慣用されているものの中から適宜選択して用いられ、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、アジリジン系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが用いられ、好ましくはポリイソシアネート化合物が用いられる。
粘着剤層の厚さは特に限定されない。用途に応じて適宜設定されるべきものであり、通常、1μm以上500μm以下程度とされる。
(5−3)剥離シート
本実施形態に係るハードコートフィルム10が上記の粘着剤層を備える場合には、その基材フィルム11に対向する側と反対側の面を使用時まで保護する目的で、その面に、剥離シートの剥離面が貼付されていてもよい。この剥離シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムの一方の主面に、剥離剤を塗布することを含む剥離処理が施されたものなどが挙げられる。剥離剤としては、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系などを用いることができるが、これらの中で、安価で安定した性能が得られるシリコーン系が好ましい。剥離シートの厚さは特に限定されない。
剥離シートの厚さは限定されない。通常、20〜250μm程度である。
2.ハードコートフィルム10の製造方法
本実施形態に係るハードコートフィルム10の製造方法は限定されない。次に説明する製造方法によれば、図1に示されるハードコートフィルム10を効率的に製造することができる。
ハードコート層12を形成するための塗工液を基材11の一方の面上に塗布することを含んで、基材11と当該基材11の一方の面上に形成された塗工液の塗膜とを備える積層体を形成する。塗工液の塗布量は限定されない。塗布により得られた塗膜から形成されるハードコート層12の厚さに応じて適宜設定される。塗布手法も特に限定されない。例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などが例示される。
上記の塗膜と基材11とからなる積層体の塗膜側の面に、工程フィルムの剥離面を貼付し、工程フィルム、塗膜および基材11からなる積層体を得る。以下、この積層体を「積層体(α)」ともいう。積層体(α)が備える基材11がフィルム部材に相当する場合も、積層体(α)なる用語を用いることとする。なお、上記工程フィルムは、前述した剥離シートと同様のものが使用できる。
この積層体(α)に対して、塗膜が含有する重合性化合物の重合反応を進行させる重合工程を実施することにより、上記の塗膜からハードコート層12を形成する。こうして、基材11と、基材11の一方の面に積層されたハードコート層12とを備えるハードコートフィルム10が、ハードコート層12の基材11側と反対側の面に工程フィルムが貼付された状態で得られる。
重合性化合物の重合反応を進行させるためのエネルギーとしては、熱やエネルギー線が挙げられ、エネルギー線とは電離放射線、すなわち、X線、紫外線、電子線などが挙げられる。これらのうちでも、比較的照射設備の導入の容易な紫外線が好ましい。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、取り扱いのしやすさから波長200〜380nm程度の紫外線を含む近紫外線を用いればよい。紫外線量としては、重合性化合物の種類やハードコート層12の厚さに応じて適宜選択すればよく、通常50〜700mJ/cm程度であり、200〜600mJ/cmが好ましく、200〜500mJ/cmがより好ましい。また、紫外線照度は、通常50〜500mW/cm程度であり、100〜450mW/cmが好ましく、200〜400mW/cmがより好ましい。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線域の発光ダイオード(UV−LED)などが用いられる。
図2に示される、ハードコート層12を2層(ハードコート層12a,12b)備えるハードコートフィルム10は、次の様にして製造することができる。上記の積層体(α)における基材11の面に、上記の塗工液を塗布して、得られた塗膜上に工程フィルムを積層して、工程フィルム、塗膜、基材11、塗膜および工程フィルムからなる積層体を得る。この積層体に対して重合工程を実施することにより、ハードコート層12a、基材11およびハードコート層12bからなる、図2に示されるハードコートフィルム10が、ハードコート層12a,12bの基材11に対向する側と反対側の面の双方に工程フィルムが貼付された状態で得られる。重合工程が紫外線などのエネルギー線により行われる場合には、エネルギー線は積層体の面の一方向から照射されてもよいし、両面から照射されてもよい。両面から照射される場合において、これらの照射は同時に行われてもよいし、個別に行われてもよい。
あるいは、次の様にしても製造することができる。まず、上記の積層体(α)に対して重合工程を実施して図1に示されるハードコートフィルム10がハードコート層12の基材11側と反対側の面に工程フィルムが貼付された状態にあるものと同じ構造を備える積層体を形成する。この積層体の基材側の面に、上記の塗工液を塗布して、得られた塗膜上に工程フィルムを積層して、工程フィルム、ハードコート層12a、基材11、塗膜および工程フィルムからなる積層体を得る。この積層体に対して重合工程を実施することにより、ハードコート層12a、基材11、ハードコート層12bおよび工程フィルムからなる、図2に示されるハードコートフィルム10が、ハードコート層12a,12bの基材11に対向する側と反対側の面の双方に工程フィルムが貼付された状態で得られる。
図3に示される、基材11がフィルム部材111a,接着剤層14およびフィルム部材111bを備える積層構造体であるハードコートフィルム10は、次の様にして製造することができる。まず、上記の積層体(α)を用意し、重合工程を実施して、フィルム部材、ハードコート層および工程フィルムからなる積層体を得る。次に、フィルム部材を別途用意し、その一方の面上に接着剤層を形成するための接着剤組成物を塗布して接着剤層14を形成し、得られた積層体の接着剤層側の面を、上記の積層体のフィルム部材側の面に貼付して、フィルム部材、接着剤層、フィルム部材、ハードコート層および工程フィルムからなる積層体を得る。この積層体に対して必要に応じて接着剤層の接着性を高める処理(エネルギー線の照射、加熱、養生などが例示される。)を施してもよい。こうして得られた積層体を「積層体(β)」ともいう。積層体(β)のフィルム部材側の面上に上記の塗工液を塗布して塗膜を得る。得られた塗膜の露出面に工程フィルムを積層して、工程フィルム、塗膜、フィルム部材、接着剤層、フィルム部材、ハードコート層および工程フィルムからなる積層体を得る。この積層体に対して重合工程を実施することにより、ハードコート層12a、フィルム部材111a、接着剤層14、フィルム部材111b、ハードコート層12bからなる、図3に示されるハードコートフィルム10が、ハードコート層12a,12bのフィルム部材111a,111bに対向する側と反対側の面の双方に工程フィルムが貼付された状態で得られる。
図4に示される、3層のフィルム部材(フィルム部材111a,111b,111c)および2層の接着剤層(接着剤層14a,14b)からなる基材11およびハードコート層12を3層(ハードコート層12a,12b,12c)備えるハードコートフィルム10は、上記の図3に示されるハードコートフィルム10の製造方法と同様であるが、積層体(β)のフィルム部材の面に接着剤組成物を塗布し、形成された接着剤層上に、フィルム部材、塗膜および工程フィルムを順次積層し、重合工程を行って塗膜をハードコート層とすることにより製造することができる。
上記の製造方法を応用することにより、カール抑制層13を備えるハードコートフィルム10を製造することも可能である。例えば、図2に示されるハードコートフィルム10が備えるハードコート層12a,12bのいずれかを製造するための塗工液を、カール抑制層13を製造するための塗工液(これがハードコート層を形成するための塗工液と実質的に同一であってもよいことは前述のとおりである。)に変更することにより、図5に示されるハードコートフィルム10を製造することができる。
3.画像表示装置
本発明の一実施形態に係るハードコートフィルム10は、例えば次に説明する画像表示装置に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る画像表示装置は、偏光板と、偏光板の一方の面側に配置された光源と、偏光板における光源に対向する面と反対側の面側に配置された保護部材とを備える画像表示装置であり、この保護部材が、本実施形態に係るハードコートフィルム10からなる。
光源の種類は限定されない。蛍光灯でもよいし、LEDであってもよい。また、光源からの光は拡散板によって拡散された後、偏光板に照射されていてもよい。光源と偏光板との間に、液晶層のような透過率を制御可能な層が配置されていてもよい。
偏光板を通過した光は、偏光板の偏光軸に平行な方向に偏光した直線偏光となっている。このような直線偏光がプラスチックフィルムを備える保護部材に入射すると、保護部材の面内方向のレターデーションの面内ばらつきや、偏光板に最遠位に位置する層の厚さのばらつきにより、保護部材を通過した光を、別途用意した観察用の偏光素子を介して観察すると、色ムラが観測されやすい。
しかしながら、本実施形態に係る画像表示装置は、保護部材が本実施形態に係るハードコートフィルム10からなり、ハードコートフィルム10の硬質面が偏光板に対向する側と反対側の面となるように配置されているため、上記の色ムラが観察されにくい。特に、本実施形態に係るハードコートフィルム10の硬質面の表面性状が前述のように適切に制御されている場合には、色ムラの発生がより安定的に抑制される。
ここで、ハードコートフィルム10の進相軸および遅相軸の少なくとも一方は、偏光板を通過した光の偏光方向に対する角度(0°から90°の範囲で設定される。以下、「第1角度」ともいう。)が、23°から68°の範囲内にあることが好ましい。この場合には、ハードコートフィルム10を通過した光を、偏光素子(偏光板、偏光サングラスなど)を介して観察しても、クロスニコル現象が生じにくい。クロスニコル現象の発生をより安定的に抑制する観点から、第1角度は30°から60°の範囲とすることが好ましく、35°から55°の範囲とすることがより好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上記の図3に示されるハードコートフィルム10や図4に示されるハードコートフィルム10において、接着剤層14に代えて、ハードコート層を配置してもよい。このようなハードコートフィルム10は、フィルム部材111a,111bのいずれかに接着剤組成物を塗布することに代えて、ハードコート層を形成するための塗工液を塗布して、得られた塗膜に対して重合工程を実施することにより製造することができる。本明細書では、このように、複数のフィルム部材111がハードコート層12により固定されている場合も、複数のフィルム部材111を備える積層構造体を、本実施形態に係るハードコートフィルム10が備える基材11と定義する。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
次の組成を有する塗工液を調製した。
i)フィラーとして、反応性シリカ(日産化学社製)を60質量部、
ii)重合性化合物として、ジペンタエリスリトールポリアクリレートを40質量部、
iii)光重合開始剤(BASF社製「Irgacure(登録商標) 184」)を3質量部、および
iv)希釈溶剤として、MEK(メチルエチルケトン)を100質量部。
基材としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET250A4300」、厚さ:250μm)の一方の面上に、上記の塗工液を、マイヤーバーにて塗布した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。ハードコート層のフィラー含有量は、50体積%であった。
得られた積層体における基材の面に、カール抑制層を形成するための塗工液(JSR社製「オプスター(登録商標)Z7530」)を、マイヤーバーにて塗布、乾燥した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。
こうして得られた積層体に対して、高圧水銀ランプ(アイグラフィックス社製、照度200mW/cm)を用いて、照射量が500mJ/cmとなるように光を照射する重合工程を行った。この重合工程により、上記の積層体が備える2つの塗膜を硬化させて、30μmの厚さのハードコート層、250μmの厚さの基材および30μmの厚さのカール抑制層からなるハードコートフィルムを、双方の面に工程フィルムが貼付された状態で得た。
この状態で、ハードコートフィルムを裁断して、さらに工程フィルムを剥離することにより、平面視が長方形のハードコートフィルムを得た。上記の長方形の長軸方向に対する基材の遅相軸の角度(0°から90°の範囲で定義される。)は45°であった。
〔実施例2〕
次の組成を有する塗工液を調製した。
i)フィラーとして、反応性シリカ(日産化学社製)を80質量部、
ii)重合性化合物として、ジペンタエリスリトールポリアクリレートを80質量部、
iii)光重合開始剤(BASF社製「Irgacure(登録商標) 184」)を3質量部、および
iv)希釈溶剤として、MEK(メチルエチルケトン)を160質量部。
基材としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET188A4300」、厚さ:188μm)の一方の面上に、上記の塗工液を、マイヤーバーにて塗布した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。ハードコート層のフィラー含有量は、40体積%であった。
得られた積層体における基材の面に、カール抑制層を形成するための塗工液(JSR社製「オプスター(登録商標)Z7530」)を、マイヤーバーにて塗布、乾燥した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。
こうして得られた積層体に対して、高圧水銀ランプ(アイグラフィックス社製、照度200mW/cm)を用いて、照射量が500mJ/cmとなるように光を照射する重合工程を行った。この重合工程により、上記の積層体が備える2つの塗膜を硬化させて、30μmの厚さのハードコート層、188μmの厚さの基材および30μmの厚さのカール抑制層からなるハードコートフィルムを、双方の面に工程フィルムが貼付された状態で得た。
この状態で、ハードコートフィルムを裁断して、さらに工程フィルムを剥離することにより、平面視が長方形のハードコートフィルムを得た。上記の長方形の長軸方向に対する基材の遅相軸の角度(0°から90°の範囲で定義される。)は45°であった。
〔実施例3〕
次の組成を有する塗工液(フィラー含有量:60体積%)を調製した。
i)フィラーとして、反応性シリカ(日産化学社製)を120質量部、
ii)重合性化合物として、ジペンタエリスリトールポリアクリレートを40質量部、
iii)光重合開始剤(BASF社製「Irgacure(登録商標) 184」)を3質量部、および
iv)希釈溶剤として、MEK(メチルエチルケトン)を160質量部。
次の組成を有する接着剤組成物を調製した。
i)アクリル系接着主剤を100質量部、
ii)トリレンジイソシアネート誘導体系硬化剤を1質量部、および
iii)溶媒としてトルエンを35質量部。
フィルム部材(以下、「フィルム部材(3−1)」ともいう。)としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET188A4300」、厚さ:188μm)の一方の面上に、上記の塗工液を、マイヤーバーにて塗布した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。ハードコート層のフィラー含有量は、60体積%であった。
得られた積層体におけるフィルム部材の面に、上記の接着剤組成物を、マイヤーバーにて塗布した。得られた接着剤層の露出面に、もう一つのフィルム部材(以下、「フィルム部材(3−2)」ともいう。)としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET188A4300」、厚さ:188μm)の一方の面を貼付した。このとき、フィルム部材(3−1)の遅相軸に対するフィルム部材(3−2)の遅相軸の角度(−90°から90°の範囲で定義される。)が20°となるように、2つのフィルム部材を配置した。
得られた積層体における基材の面に、カール抑制層を形成するための塗工液(JSR社製「オプスター(登録商標)Z7530」)を、マイヤーバーにて塗布、乾燥した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。
こうして得られた積層体に対して、高圧水銀ランプ(アイグラフィックス社製、照度200mW/cm)を用いて、照射量が500mJ/cmとなるように光を照射する重合工程を行った。この重合工程により、上記の積層体が備える2つの塗膜を硬化させて、30μmの厚さのハードコート層、188μmの厚さの2つのフィルムが10μmの接着剤層にて接着されてなる基材および30μmの厚さのカール抑制層からなるハードコートフィルムを、双方の面に工程フィルムが貼付された状態で得た。
この状態で、ハードコートフィルムを裁断して、さらに工程フィルムを剥離することにより、平面視が長方形のハードコートフィルムを得た。上記の長方形の長軸方向に対する基材の遅相軸の角度(0°から90°の範囲で定義される。)は45°であった。
〔実施例4〕
本実施例では、実施例1において調製した塗工液、および実施例3において調製した接着剤組成物を用いた。
フィルム部材(以下、「フィルム部材(4−1)」ともいう。)としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET125A4300」、厚さ:125μm)の一方の面上に、上記の塗工液を、マイヤーバーにて塗布した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。
得られた積層体におけるフィルム部材の面に、上記の接着剤組成物を、マイヤーバーにて塗布した。得られた接着剤層の露出面に、もう一つのフィルム部材(以下、「フィルム部材(4−2)」ともいう。)としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET125A4300」、厚さ:125μm)の一方の面を貼付した。フィルム部材(4−1)の遅相軸に対するフィルム部材(4−2)の遅相軸の角度(−90°から90°の範囲で定義される。)が20°となるように、2つのフィルム部材を配置した。
この貼付したフィルム部材(4−2)の露出面に、上記の接着剤組成物を、マイヤーバーにて塗布した。得られた接着剤層の露出面に、さらに別のフィルム部材(以下、「フィルム部材(4−3)」ともいう。)としてのポリエチレンテレフタレート製フィルム(東洋紡社製「PET125A4300」、厚さ:125μm)の一方の面を貼付した。このとき、フィルム部材(4−2)の遅相軸に対するフィルム部材(4−3)の遅相軸の角度(−90°から90°の範囲で定義される。)が−20°となるように、2つのフィルム部材を配置した。
得られた積層体における基材の面に、カール抑制層を形成するための塗工液(JSR社製「オプスター(登録商標)Z7530」)を、マイヤーバーにて塗布、乾燥した。得られた塗膜の露出面に、工程フィルム(ポリエチレンテレフタレート製、厚さ:38μm、片面に剥離剤塗布)の剥離剤が塗布された剥離面を貼付した。
こうして得られた積層体に対して、高圧水銀ランプ(アイグラフィックス社製、照度200mW/cm)を用いて、照射量が500mJ/cmとなるように光を照射する重合工程を行った。この重合工程により、上記の積層体が備える2つの塗膜を硬化させて、30μmの厚さのハードコート層、125μmの厚さの3つのフィルムが10μmの接着剤層にて接着されてなる基材および30μmの厚さのカール抑制層からなるハードコートフィルムを、双方の面に工程フィルムが貼付された状態で得た。
この状態で、ハードコートフィルムを裁断して、さらに工程フィルムを剥離することにより、平面視が長方形のハードコートフィルムを得た。上記の長方形の長軸方向に対する基材の遅相軸の角度(0°から90°の範囲で定義される。)は45°であった。
〔実施例5〕
実施例1と同様にして、30μmの厚さのハードコート層、250μmの厚さの基材および30μmの厚さのカール抑制層からなるハードコートフィルムを、双方の面に工程フィルムが貼付された状態で得た。
この状態で、ハードコートフィルムを裁断して、さらに工程フィルムを剥離することにより、平面視が長方形のハードコートフィルムを得た。上記の長方形の長軸方向に対する基材の遅相軸の角度(0°から90°の範囲で定義される。)は35°であった。
〔実施例6〕
実施例1と同様にして、30μmの厚さのハードコート層、250μmの厚さの基材および30μmの厚さのカール抑制層からなるハードコートフィルムを、双方の面に工程フィルムが貼付された状態で得た。
この状態で、ハードコートフィルムを裁断して、さらに工程フィルムを剥離することにより、平面視が長方形のハードコートフィルムを得た。上記の長方形の長軸方向に対する基材の遅相軸の角度(0°から90°の範囲で定義される。)は60°であった。
〔比較例1〕
基材としてのポリエチレンテレフタレート製フィルムを、厚さ125μmのもの(東洋紡社製「PET125A4300」)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、ハードコートフィルムを得た。
〔比較例2〕
塗工液として次の組成を有するものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、ハードコートフィルムを得た。
i)重合性化合物として、トリメチロールプロパントリアクリレートを100質量部、および
ii)光重合開始剤(BASF社製「Irgacure(登録商標) 184」)を3質量部。
〔比較例3〕
ハードコート層を形成するための塗工液の塗布量およびカール抑制層を形成するための塗工液の塗布量を調整して、ハードコート層およびカール抑制層の双方について厚さを15μmとしたこと以外は、比較例1と同様にして、ハードコートフィルムを得た。
〔試験例1〕<位相差測定、配向角測定>
実施例および比較例に係るハードコートフィルムの面内方向の位相差および配向角度を、超高位相差測定装置(王子計測機器社製「PAM−UHR100」)を用いて測定した。結果を表1に示す。
〔試験例2〕<鉛筆硬度の測定>
実施例および比較例に係るハードコートフィルムの硬質面の鉛筆硬度を、JIS K5600−5−4(ISO/DIS 15184:1996、塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法))に準拠して測定した。結果を表1に示す。
〔試験例3〕<接着剤層の弾性率の測定>
実施例3および4において調製した接着剤組成物を用いて別途接着剤層を形成し、その23℃における貯蔵弾性率を、動的粘弾性測定装置(DMA、ティー・エイ・インスツルメンツ社製「Q800」)を用いて測定した。結果を表1に示す。
〔試験例4〕<色ムラの観察>
実施例および比較例に係るハードコートフィルムを、偏向角が互いに直交するように設定された2つの偏光板の間に配置した。このとき、一方の偏光板の偏光方向とハードコートフィルムの平面視での長軸とが平行になるように、ハードコートフィルムを配置した。このように配置したことにより、実施例および比較例に係るハードコートフィルムを製造する際に設定した、長方形のハードコートフィルムの長軸方向に対する基材の遅相軸の角度が、前述の第1角度となる。
一方の偏光板におけるハードコートフィルムに対向する側と反対側の面から、LEDランプを照射して、他方の偏光板におけるハードコートフィルムに対向する側と反対側の面から、他方の偏光板を通過した光を観察した。色ムラが観察された場合には不良(表1中「B」と表示)と判定し、色ムラが観察されなかった場合には良好(表1中「A」と表示)と判定した。結果を表1に示す。
Figure 2016164641
表1から分かるように、本発明の条件を満たす実施例のハードコートフィルムは、硬質面の硬度が高く、色ムラも観察されなかった。したがって、実施例のハードコートフィルムを用いた画像表示装置は、保護部材の表面が硬質でありながら、色ムラが生じにくく、優れた特性を有していると期待される。
本発明に係るハードコートフィルムは、画像表示装置の表示側の透明保護部材として好適に用いられる。
10…ハードコートフィルム
11…基材
12,12a,12b…ハードコート層
13…カール抑制層
14,14a,14b…接着剤層
111a,111b,111c…フィルム部材

Claims (9)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に積層されたハードコート層とを備えるハードコートフィルムであって、
    前記ハードコートフィルムは、面内方向のレターデーションが6000nm以上40000nm以下であり、かつ少なくとも一方の面について、鉛筆硬度が5H以上であり、
    前記ハードコートフィルムにおける前記鉛筆硬度が5H以上である面に最近位の前記ハードコート層である第1ハードコート層は、30体積%以上70体積%以下の含有量でフィラーを含有し、厚さが20μm以上100μm以下であること
    を特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記基材の厚さが150μm以上である、請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記基材はポリエステル系材料からなるフィルム部材を備える、請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記第1ハードコート層が含有する前記フィラーは、無機系材料からなる無機フィラーを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  5. 前記基材は複数のフィルム部材を備えた積層構造体であり、前記複数のフィルム部材のうち少なくとも一つは、23℃における貯蔵弾性率が100MPa以上である接着剤層により、前記積層構造体を構成する他のフィルム部材に対して固定されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  6. 前記基材における前記第1ハードコート層が積層された側と反対側の面上に積層されたカール抑制層を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  7. 前記カール抑制層は、前記ハードコート層と構成材料が共通する、請求項6に記載のハードコートフィルム。
  8. 偏光板と、偏光板の一方の面側に配置された光源と、前記偏光板における前記光源に対向する面と反対側の面側に配置された保護部材とを備える画像表示装置であって、
    前記保護部材は、請求項1から7のいずれかに記載されるハードコートフィルムからなり、
    前記ハードコートフィルムは、前記偏光板に対向する側と反対側の面が前記第1ハードコート層側の面になるように配置されていること
    を特徴とする画像表示装置。
  9. 前記ハードコートフィルムの進相軸および遅相軸の少なくとも一方は、前記偏光板を通過した光の偏光方向に対する角度が、23°から68°の範囲内にある、請求項8に記載の画像表示装置。
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