JP6520770B2 - 動力伝達装置の制御装置 - Google Patents

動力伝達装置の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6520770B2
JP6520770B2 JP2016048549A JP2016048549A JP6520770B2 JP 6520770 B2 JP6520770 B2 JP 6520770B2 JP 2016048549 A JP2016048549 A JP 2016048549A JP 2016048549 A JP2016048549 A JP 2016048549A JP 6520770 B2 JP6520770 B2 JP 6520770B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power transmission
clutch
gear
power
transmission path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016048549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017161057A (ja
Inventor
和也 義澤
和也 義澤
京平 鈴村
京平 鈴村
光博 深尾
光博 深尾
潤 天野
潤 天野
将之 辻田
将之 辻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016048549A priority Critical patent/JP6520770B2/ja
Publication of JP2017161057A publication Critical patent/JP2017161057A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6520770B2 publication Critical patent/JP6520770B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、動力伝達装置の制御装置に関する。
従来、車両に搭載される動力伝達装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この動力伝達装置は、エンジンからの動力を伝達する動力伝達経路として、ギヤの噛み合いにより動力伝達を行う第1動力伝達経路と、ベルト式無段変速機により動力伝達を行う第2動力伝達経路とが並列に設けられている。
また、動力伝達装置には、第1動力伝達経路を介して動力が伝達される際に係合するギヤ走行用クラッチと、第2動力伝達経路を介して動力が伝達される際に係合するベルト走行用クラッチと、ギヤ走行用クラッチの作動を制御するSL1ソレノイドバルブと、ベルト走行用クラッチの作動を制御するSL2ソレノイドバルブとが設けられている。
特開2015−105708号公報
ここで、SL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合には、ベルト走行用クラッチが解放されるため、第2動力伝達経路を介して動力を出力することができなくなる。そこで、正常時位置と故障時位置とで切り替わるシーケンスバルブを設け、SL2ソレノイドバルブのオフ故障時に、シーケンスバルブを故障時位置に切り替えることにより、SL2ソレノイドバルブを経由せずにベルト走行用クラッチの油圧アクチュエータに油圧を供給し、ベルト走行用クラッチを係合させることが考えられる。なお、シーケンスバルブが故障時位置に切り替えられた場合には、ベルト走行用クラッチの油圧アクチュエータに高い油圧が直接供給される。
しかしながら、シーケンスバルブを故障時位置に切り替えた場合には、ベルト走行を行うことが可能であるが、低車速領域では駆動力が不足するという問題点がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ソレノイドバルブがオフ故障した場合であっても、低車速領域での駆動力を確保しながら、第2動力伝達経路を介して動力を出力することが可能な動力伝達装置の制御装置を提供することである。
本発明による動力伝達装置の制御装置は、駆動力源からの動力を伝達する動力伝達経路として、ギヤの噛み合いにより動力伝達を行う第1動力伝達経路と、無段変速機により動力伝達を行う第2動力伝達経路とが並列に設けられた動力伝達装置に適用される。動力伝達装置は、第2動力伝達経路を介して動力が伝達される際に係合するクラッチと、クラッチの作動を制御するソレノイドバルブと、正常時位置と故障時位置とで切り替わる切替バルブとを含み、切替バルブが故障時位置に切り替えられた場合にクラッチが係合されるように構成されている。そして、動力伝達装置の制御装置は、ソレノイドバルブのオフ故障時において、車速が所定値を上回っている場合に、切替バルブを故障時位置にするとともに、車速が所定値以下の場合に、切替バルブを正常時位置にして第1動力伝達経路を介して動力伝達を行うように構成されている。なお、所定値は、たとえば予め設定された値であり、所定値以下が低車速領域である。
このように構成することによって、車速が所定値以下の場合に切替バルブを正常時位置にすることにより、第1動力伝達経路を介して動力を出力するとともに、車速が所定値を上回っている場合に、切替バルブを故障時位置にすることにより、第2動力伝達経路を介して動力を出力することができる。
本発明の動力伝達装置の制御装置によれば、ソレノイドバルブがオフ故障した場合であっても、低車速領域での駆動力を確保しながら、第2動力伝達経路を介して動力を出力することができる。
本発明の制御装置を適用する動力伝達装置の概略構成を示す骨子図である。 動力伝達装置およびエンジンの制御系の構成を示すブロック図である。 SL2ソレノイドバルブのオフ故障時の制御の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、車両に搭載された動力伝達装置に本発明の制御装置を適用した場合について説明する。
−動力伝達装置の概略構成−
図1は、本実施形態に係る動力伝達装置1の概略構成を説明するための骨子図である。動力伝達装置1は、走行用の駆動力源であるエンジン2からのトルク(動力)を駆動輪7L,7Rに向けて伝達するものである。この動力伝達装置1は、トルクコンバータ3、前後進切換装置4、ベルト式無段変速機(以下、単に「無段変速機」という)5、ギヤ機構6、出力ギヤ81が設けられた出力軸8、デファレンシャル装置9等を備えている。
この動力伝達装置1は、ギヤの噛み合いにより動力伝達を行う第1動力伝達経路と、無段変速機5により動力伝達を行う第2動力伝達経路とが並列に設けられている。具体的に、第1動力伝達経路では、エンジン2から出力されたトルクがトルクコンバータ3を経由してタービン軸31に入力され、このトルクがタービン軸31から前後進切換装置4およびギヤ機構6を経由して出力軸8に伝達される。一方、第2動力伝達経路では、タービン軸31に入力されたトルクが無段変速機5を経由して出力軸8に伝達される。そして、車両の走行状態に応じて、動力伝達経路を第1動力伝達経路と第2動力伝達経路との間で切り替えるようになっている。
[エンジン]
エンジン2は、たとえば多気筒ガソリンエンジンであり、走行用の駆動力を出力可能に構成されている。このエンジン2は、吸気通路に設けられたスロットルバルブのスロットル開度(吸気空気量)、燃料噴射量、点火時期などの運転状態を制御可能である。
[トルクコンバータ]
トルクコンバータ3は、エンジン2のクランク軸に連結されたポンプ翼車32、および、タービン軸31を介して前後進切換装置4に連結されたタービン翼車33を備えている。また、トルクコンバータ3は、ロックアップクラッチ34が設けられており、ロックアップクラッチ34が完全係合することによってポンプ翼車32とタービン翼車33とが一体回転する。
[前後進切換装置]
前後進切換装置4は、前進用クラッチ(ギヤ走行用クラッチ)C1、後進用ブレーキB1、ダブルピニオン型の遊星歯車装置41を備えている。遊星歯車装置41のキャリヤ42がタービン軸31および無段変速機5の入力軸51に一体的に連結され、リングギヤ43が後進用ブレーキB1を介してハウジング11に選択的に連結され、サンギヤ44が小径ギヤ61に連結されている。また、サンギヤ44とキャリヤ42とは、前進用クラッチC1を介して選択的に連結される。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合要素である。
[ギヤ機構]
ギヤ機構6は、小径ギヤ61と、この小径ギヤ61に噛み合いかつ第1カウンタ軸62に相対回転不能に設けられた大径ギヤ63とを備えている。第1カウンタ軸62と同じ回転軸心まわりには、アイドラギヤ64が第1カウンタ軸62に対して相対回転可能に設けられている。また、第1カウンタ軸62とアイドラギヤ64との間には、これらを選択的に断接する噛合クラッチD1が設けられている。この噛合クラッチD1は、第1カウンタ軸62に形成されている第1ギヤ65と、アイドラギヤ64に形成されている第2ギヤ66と、これら第1ギヤ65および第2ギヤ66と噛合可能なスプライン歯が形成されたハブスリーブ67とを備えている。ハブスリーブ67がこれら第1ギヤ65および第2ギヤ66と嵌合することで、第1カウンタ軸62とアイドラギヤ64とが接続される。また、噛合クラッチD1は、ハブスリーブ67が両ギヤ65,66と嵌合する際に回転を同期させる図示しないシンクロメッシュ機構を備えている。
アイドラギヤ64は、そのアイドラギヤ64よりも大径の入力ギヤ68と噛み合わされている。この入力ギヤ68は、無段変速機5のセカンダリプーリ53の回転軸心と共通の回転軸心上に配置されている出力軸8に対して相対回転不能に設けられている。出力軸8は、回転軸心まわりに回転可能に配置されており、入力ギヤ68および出力ギヤ81が相対回転不能に設けられている。前進用クラッチC1および噛合クラッチD1が共に係合され、かつ後述するベルト走行用クラッチC2が解放されることで、エンジン2のトルクが、タービン軸31、前後進切換装置4およびギヤ機構6を経由して出力軸8に伝達される第1動力伝達経路が形成される。
[無段変速機]
無段変速機5は、タービン軸31に連結された入力軸51と出力軸8との間の動力伝達経路上に設けられている。無段変速機5は、入力軸51に設けられた入力側部材であるプライマリプーリ52と、出力側部材であるセカンダリプーリ53と、その一対のプーリ52,53の間に巻き掛けられた伝動ベルト54とを備えており、一対のプーリ52,53と伝動ベルト54との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
プライマリプーリ52は、入力軸51に固定された固定シーブ52aと、入力軸51に対して軸まわりの相対回転が不能かつ軸方向の移動が可能に設けられた可動シーブ52bと、それらの間のV溝幅を変更するために可動シーブ52bを移動させる推力を発生させるプライマリ側油圧アクチュエータ52cとを備えている。また、セカンダリプーリ53は、固定シーブ53aと、この固定シーブ53aに対して軸まわりの相対回転が不能かつ軸方向の移動が可能に設けられた可動シーブ53bと、それらの間のV溝幅を変更するために可動シーブ53bを移動させる推力を発生させるセカンダリ側油圧アクチュエータ53cとを備えている。
無段変速機5では、一対のプーリ52,53のV溝幅が変化して伝動ベルト54の掛かり径(有効径)が変更されることで、実変速比γ(プライマリプーリ52の単位時間あたりの回転数Nin/セカンダリプーリ53の単位時間あたりの回転数Nss)が連続的に変更可能となっている。
また、無段変速機5と出力軸8との間には、これらの間を選択的に断接するベルト走行用クラッチC2が設けられている。このベルト走行用クラッチC2は油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合要素である。このベルト走行用クラッチC2が係合され、かつ前進用クラッチC1が解放されることで、エンジン2のトルクが、入力軸51および無段変速機5を経由して出力軸8に伝達される第2動力伝達経路が形成される。なお、ベルト走行用クラッチC2は、本発明の「クラッチ」の一例である。
[出力ギヤ]
出力ギヤ81は、第2カウンタ軸91に固定されている大径ギヤ92と噛み合わされている。第2カウンタ軸91には、デファレンシャル装置9のデフリングギヤ93と噛み合う小径ギヤ94が設けられている。デファレンシャル装置9は、周知の差動機構によって構成されている。
−動力伝達装置が搭載された車両の走行パターン−
そして、動力伝達装置1が搭載された車両では、第1動力伝達経路を介して動力が伝達されるギヤ走行と、第2動力伝達経路を介して動力が伝達されるベルト走行とを行うことが可能である。
[ギヤ走行]
ギヤ走行時には、前進用クラッチC1および噛合クラッチD1が係合されるとともに、ベルト走行用クラッチC2および後進用ブレーキB1が解放される。
具体的には、前進用クラッチC1が係合されることで、遊星歯車装置41のキャリヤ42とサンギヤ44とが一体回転する。これにより、小径ギヤ61がタービン軸31と同じ回転速度で回転する。また、噛合クラッチD1が係合されることで、第1カウンタ軸62とアイドラギヤ64とが接続されて一体的に回転する。したがって、前進用クラッチC1および噛合クラッチD1が係合されることにより第1動力伝達経路が成立し、エンジン2のトルクが、トルクコンバータ3、タービン軸31、前後進切換装置4、ギヤ機構6、アイドラギヤ64および入力ギヤ68を経由して出力軸8および出力ギヤ81に伝達される。さらに、出力ギヤ81に伝達されたトルクは、大径ギヤ92、小径ギヤ94、およびデファレンシャル装置9を経由して左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
ここで、ギヤ走行は低車速領域において選択される。第1動力伝達経路によって動力伝達が行われている際のギヤ比(タービン軸31の単位時間あたりの回転数Nt/出力軸8の単位時間あたりの回転数Nout)は、無段変速機5の最大変速比γmaxよりも大きな値に設定されている。すなわち、この第1動力伝達経路でのギヤ比(1st)は、無段変速機5では成立しない値に設定されている。なお、無段変速機5では2nd以上のギヤ比が設定される。そして、たとえば車速Vが上昇するなどして低車速領域を脱すると、ベルト走行に切り替えられる。
[ベルト走行]
ベルト走行時には、ベルト走行用クラッチC2が係合されるとともに、前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1および噛合クラッチD1が解放される。
具体的には、ベルト走行用クラッチC2が係合されることで、セカンダリプーリ53と出力軸8とが接続するので、セカンダリプーリ53と出力軸8および出力ギヤ81とが一体回転する。したがって、ベルト走行用クラッチC2が係合されることにより第2動力伝達経路が成立し、エンジン2のトルクが、トルクコンバータ3、タービン軸31、入力軸51および無段変速機5を経由して出力軸8および出力ギヤ81に伝達される。さらに、出力ギヤ81に伝達されたトルクは、大径ギヤ92、小径ギヤ94およびデファレンシャル装置9を経由して左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
[後進走行]
なお、後進時には、後進用ブレーキB1および噛合クラッチD1が係合されるとともに、ベルト走行用クラッチC2および前進用クラッチC1が解放される。この場合には、タービン軸31の回転方向とは反対方向に小径ギヤ61が回転されるため、その逆回転が、ギヤ機構6、アイドラギヤ64および入力ギヤ68などを介して左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
−制御系−
図2は、動力伝達装置1およびエンジン2の制御系を示すブロック図である。ECU100は、たとえばCPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を備えたいわゆるマイクロコンピュータを含んで構成されている。このECU100は、エンジン2の出力制御、無段変速機5の変速比制御やベルト挟圧力制御、動力伝達装置1の動力伝達経路を切り替える制御等を実行するようになっている。
ECU100には、エンジン回転数センサ110により検出されたエンジン2の単位時間あたりの回転数(エンジン回転数)Neを表す信号、プライマリ回転数センサ111により検出されたプライマリプーリ52の単位時間あたりの回転数(プライマリ回転数)Ninを表す信号、セカンダリ回転数センサ112により検出されたセカンダリプーリ53の単位時間あたりの回転数(セカンダリ回転数)Nssを表す信号、出力軸回転数センサ113により検出された車速Vに対応する出力軸8の単位時間あたりの回転数(出力軸回転数)Noutを表す信号、スロットルセンサ114により検出されたスロットルバルブのスロットル開度θthを表す信号、アクセル開度センサ115により検出された運転者の加速要求量としてのアクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accを表す信号、フットブレーキスイッチ116により検出された常用ブレーキであるフットブレーキが操作された状態を示すブレーキオンBonを表す信号、レバーポジションセンサ117により検出されたシフトレバーのレバーポジション(操作位置)Pshを表す信号等が、それぞれ供給される。また、ECU100は、たとえばプライマリ回転数Ninとセカンダリ回転数Nssとに基づいて無段変速機5で成立している実変速比γ(Nin/Nss)を逐次算出する。
また、ECU100からは、エンジン2の出力制御のためのエンジン出力制御指令信号Se、無段変速機5の変速に関する油圧制御のための油圧制御指令信号Scvt、動力伝達装置1の動力伝達経路の切り替えに関連する前後進切換装置4(前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1)、ベルト走行用クラッチC2、噛合クラッチD1、ロックアップクラッチ34への油圧制御指令信号Sswt等が、それぞれ出力される。
具体的には、エンジン出力制御指令信号Seとして、エンジン2のスロットルバルブの開閉を制御するためのスロットル信号や、インジェクタから噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や、点火プラグの点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。
また、油圧制御指令信号Scvtとして、プライマリ側油圧アクチュエータ52cに供給されるプライマリ油圧を調圧する図示しないSLPソレノイドバルブを駆動するための指令信号、セカンダリ側油圧アクチュエータ53cに供給されるセカンダリ油圧を調圧する図示しないSLSソレノイドバルブを駆動するための指令信号などが油圧制御回路12へ出力される。
プライマリ油圧は、無段変速機5の変速比を調整するための油圧である。また、セカンダリ油圧は、ベルト挟圧を調整するための油圧である。つまり、無段変速機5の変速比制御は、アクセル開度Accおよび車速Vなどに基づいて算出される目標変速比となるように無段変速機5の変速比γが制御される。この際、無段変速機5のベルト滑りが発生しないようにしつつエンジン2の動作点が最適燃費線上となる無段変速機5の目標変速比を達成するように、プライマリ油圧およびセカンダリ油圧が調圧される。ECU100からは、目標プライマリ油圧を達成するためのプライマリ指示油圧の指令信号、および、目標セカンダリ油圧を達成するためのセカンダリ指示油圧の指令信号が油圧制御回路12へ出力される。そして、プライマリ指示油圧の指令信号に従ってSLPソレノイドバルブが作動し、セカンダリ指示油圧の指令信号に従ってSLSソレノイドバルブが作動する。
また、油圧制御指令信号Sswtとして、前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1、ベルト走行用クラッチC2、噛合クラッチD1およびロックアップクラッチ34それぞれの油圧アクチュエータに供給される油圧を制御する各リニアソレノイドバルブを駆動するための指令信号などが油圧制御回路12へ出力される。
油圧制御回路12には、たとえば、前進用クラッチC1の作動を制御するSL1ソレノイドバルブ、ベルト走行用クラッチC2の作動を制御するSL2ソレノイドバルブ、噛合クラッチD1の作動を制御するSLGソレノイドバルブ、および、正常時位置と故障時位置とで切り替わるシーケンスバルブなどが含まれている。なお、SL2ソレノイドバルブは、本発明の「ソレノイドバルブ」の一例であり、シーケンスバルブは、本発明の「切替バルブ」の一例である。
SL1ソレノイドバルブは、前進用クラッチC1の係合および解放を切り替えるための油圧調整を行うために設けられ、ECU100から出力される指令信号に応じて作動する。SL2ソレノイドバルブは、ベルト走行用クラッチC2の係合および解放を切り替えるための油圧調整を行うために設けられ、ECU100から出力される指令信号に応じて作動する。SLGソレノイドバルブは、噛合クラッチD1の係合および解放を切り替えるための油圧調整を行うために設けられ、ECU100から出力される指令信号に応じて作動する。シーケンスバルブは、リンプホームを確保するために設けられている。
具体的には、SL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合に、シーケンスバルブが故障時位置に切り替えられることにより、ベルト走行用クラッチC2の油圧アクチュエータに油圧が供給され、ベルト走行用クラッチC2を係合させるように構成されている。なお、シーケンスバルブが故障時位置に切り替えられた場合には、SL2ソレノイドバルブを経由せずに、ベルト走行用クラッチC2の油圧アクチュエータに高い油圧が直接供給される。すなわち、SL2ソレノイドバルブのオフ故障時であっても、シーケンスバルブを故障時位置に切り替えることにより、ベルト走行用クラッチC2を係合させてベルト走行を行うことが可能である。つまり、SL2ソレノイドバルブのオフ故障時に、ベルト走行用クラッチC2が解放されてベルト走行不能となることを回避するためにシーケンスバルブが設けられている。なお、シーケンスバルブは、SLPソレノイドバルブにより調整される油圧が高くされることによって、故障時位置に切り替えられるようになっている。
−SL2ソレノイドバルブのオフ故障時の制御−
次に、図3を参照して、本実施形態の車両におけるSL2ソレノイドバルブのオフ故障時の制御について説明する。なお、以下の各ステップはECU100により実行される。
まず、ステップS1において、SL2ソレノイドバルブがオフ故障したか否かが判断される。そして、SL2ソレノイドバルブがオフ故障したと判断された場合には、ステップS2に移る。なお、SL2ソレノイドバルブがオフ故障していないと判断された場合には、リターンに移る。
次に、ステップS2において、車速Vが第1所定値以下であるか否かが判断される。この第1所定値は、たとえば予め設定された値であり、第1所定値以下がギヤ走行可能な低車速領域である。なお、第1所定値は、本発明の「所定値」の一例である。そして、車速Vが第1所定値以下ではないと判断される場合(車速Vが第1所定値を上回っている場合)には、ステップS3に移る。その一方、車速Vが第1所定値以下であると判断される場合には、ステップS4に移る。
次に、ステップS3において、車速Vが第2所定値以下であるか否かが判断される。この第2所定値は、たとえば、予め設定された値であり、第1所定値よりも高い値である。具体的には、第2所定値は、シーケンスバルブが故障時位置に切り替えられてベルト走行が行われるときに、シフトレバーがリバースポジションに誤操作されることにより、SLGソレノイドバルブを経由せずに噛合クラッチD1の油圧アクチュエータに高い油圧が直接供給されて噛合クラッチD1が係合すると、前進用クラッチC1のドラムの回転数が許容限度になる高車速な値である。そして、車速Vが第2所定値以下であると判断される場合には、ステップS6に移る。その一方、車速Vが第2所定値以下ではないと判断される場合(車速Vが第2所定値を上回っている場合)には、ステップS8に移る。
そして、ステップS4では、シーケンスバルブが正常時位置に設定される。なお、シーケンスバルブが故障時位置であった場合には、正常時位置に切り替えられ、シーケンスバルブが正常時位置であった場合には、正常時位置のまま保たれる。このため、ステップS5では、前進用クラッチC1および噛合クラッチD1が係合されて第1動力伝達経路が成立することにより、ギヤ走行が行われる。その後、リターンに移る。
また、ステップS6では、SLPソレノイドバルブにより調整される油圧が高くされることにより、シーケンスバルブが故障時位置に設定される。なお、シーケンスバルブが正常時位置であった場合には、故障時位置に切り替えられ、シーケンスバルブが故障時位置であった場合には、故障時位置のまま保たれる。このため、ステップS7では、SL2ソレノイドバルブがオフ故障していても、SL2ソレノイドバルブを経由せずに、ベルト走行用クラッチC2の油圧アクチュエータに油圧が直接供給されることによって、ベルト走行用クラッチC2が係合されて第2動力伝達経路が成立することにより、ベルト走行が行われる。その後、リターンに移る。
また、ステップS8では、シーケンスバルブが正常時位置に設定される。なお、シーケンスバルブが故障時位置であった場合には、正常時位置に切り替えられ、シーケンスバルブが正常時位置であった場合には、正常時位置のまま保たれる。このため、ベルト走行用クラッチC2が解放されたニュートラル状態でリターンに移る。たとえば、車速Vが第2所定値を上回る高車速でのベルト走行中にSL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合には、車速Vが第2所定値以下になるまでシーケンスバルブの故障時位置への切り替えが禁止される。すなわち、車速Vが第2所定値以下になるまで、ベルト走行用クラッチC2が解放されたニュートラル状態で待機する。なお、上記したように、車速Vが第2所定値以下になると(ステップS3:YES)、シーケンスバルブが故障時位置に切り替えられる(ステップS6)。
−効果−
本実施形態では、上記のように、SL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合において、車速Vが第1所定値以下の場合にシーケンスバルブを正常時位置にすることにより、第1動力伝達経路を介して動力を出力するとともに、車速Vが第1所定値を上回っている場合に、シーケンスバルブを故障時位置にすることにより、第2動力伝達経路を介して動力を出力することができる。したがって、SL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合であっても、低車速領域ではギヤ走行を行うことにより駆動力を確保しながら、低車速領域を脱した場合にはベルト走行することができる。すなわち、SL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合であっても、ギヤ走行およびベルト走行を状況に応じて選択して行うことができる。
また、本実施形態では、SL2ソレノイドバルブがオフ故障した場合において、車速Vが第2所定値を上回っている場合に、シーケンスバルブを正常時位置にすることによって、車速Vが第2所定値以下になってからシーケンスバルブが故障時位置に切り替えられるので、シフトレバーがリバースポジションに誤操作されたとしても、前進用クラッチC1のドラムが許容回転数以上になるのを抑制することができる。したがって、前進用クラッチC1のドラムが破損するのを抑制することができる。
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、本実施形態では、走行用の駆動力源としてエンジン2のみが設けられる例を示したが、これに限らず、走行用の駆動力源としてエンジンおよび電動モータが設けられていてもよい。
また、本実施形態では、エンジン2がガソリンエンジンである例を示したが、これに限らず、エンジンがディーゼルエンジンなどであってもよい。
また、本実施形態において、SL2ソレノイドバルブがオフ故障したか否かは、たとえば、ベルト走行時のセカンダリ回転数Nssおよび出力軸回転数Noutに基づいて判断してもよいし、SL2ソレノイドバルブにより調整される油圧に基づいて判断してもよい。
本発明は、ギヤの噛み合いにより動力伝達を行う第1動力伝達経路と、無段変速機により動力伝達を行う第2動力伝達経路とが並列に設けられた動力伝達装置の制御装置に利用可能である。
1 動力伝達装置
2 エンジン(駆動力源)
5 無段変速機
100 ECU(動力伝達装置の制御装置)
C2 ベルト走行用クラッチ(クラッチ)

Claims (1)

  1. 駆動力源からの動力を伝達する動力伝達経路として、ギヤの噛み合いにより動力伝達を行う第1動力伝達経路と、無段変速機により動力伝達を行う第2動力伝達経路とが並列に設けられた動力伝達装置に適用される制御装置において、
    前記動力伝達装置は、前記第2動力伝達経路を介して動力が伝達される際に係合するクラッチと、前記クラッチの作動を制御するソレノイドバルブと、正常時位置と故障時位置とで切り替わる切替バルブとを含み、前記切替バルブが前記故障時位置に切り替えられた場合に前記クラッチが係合されるように構成されており、
    前記ソレノイドバルブのオフ故障時において、車速が所定値を上回っている場合に、前記切替バルブを前記故障時位置にするとともに、車速が前記所定値以下の場合に、前記切替バルブを前記正常時位置にして前記第1動力伝達経路を介して動力伝達を行うように構成されていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置。
JP2016048549A 2016-03-11 2016-03-11 動力伝達装置の制御装置 Active JP6520770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048549A JP6520770B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 動力伝達装置の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048549A JP6520770B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 動力伝達装置の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017161057A JP2017161057A (ja) 2017-09-14
JP6520770B2 true JP6520770B2 (ja) 2019-05-29

Family

ID=59857770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016048549A Active JP6520770B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 動力伝達装置の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6520770B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4506655B2 (ja) * 2005-11-24 2010-07-21 トヨタ自動車株式会社 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP4696875B2 (ja) * 2005-11-28 2011-06-08 トヨタ自動車株式会社 車両用自動変速機の油圧制御装置
US10174822B2 (en) * 2014-07-23 2019-01-08 Aisin Aw Co., Ltd. Hydraulic control device for automatic transmission

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017161057A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3175149B1 (en) Control apparatus for vehicle
US20170254412A1 (en) Control apparatus for vehicular continuously variable transmission
WO2011092960A1 (ja) 自動変速機の制御装置および変速機装置並びに動力出力装置
EP3134663A1 (en) Control apparatus for vehicle
EP3222890B1 (en) Control device for vehicle
JP5409526B2 (ja) 車両の動力伝達制御装置
JP6555109B2 (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP6520770B2 (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP2017101746A (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP6943204B2 (ja) 動力伝達装置
JP2017161056A (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP7191461B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2017101745A (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP2017129192A (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP7219037B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP7179416B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2019182024A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP7219038B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP7179415B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP7187114B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP7139058B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2019184001A (ja) 車両の制御装置
JP6428578B2 (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP2019173815A (ja) 車両の制御装置
JP2017101707A (ja) 無段変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190415

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6520770

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151