JP6520234B2 - カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、およびカラーフィルタ用分散剤 - Google Patents

カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、およびカラーフィルタ用分散剤 Download PDF

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Description

本発明は、カラー液晶表示装置、およびカラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用されるカラーフィルタ用着色組成物、これを用いて形成されるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタ、および分散剤に関するものである。
一般的に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極及び配向膜の性能を充分に得るには、その形成を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。このため、現在、カラーフィルタの製造方法としては、耐熱性、耐光性に優れる顔料を顔料とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
一般に、着色組成物を製造する場合、顔料を安定に高濃度で分散することが難しく、製造工程や製品そのものに対して種々の問題を引き起こすことが知られている。
しかし一般に、微細な顔料粒子をワニスのような顔料担体に分散させ、安定な分散体を得ることは難しく、分散体は往々にして経時で顔料粒子の凝集等により高粘度化し、チキソトロピック性を示すようになる。このような組成物の粘度上昇、流動性不良は、製造作業上の問題や製品価値に種々の問題を引き起こす。例えば、カラーフィルタのフィルタセグメントの形成は、一般にモノマー及び樹脂を含む担体に顔料が分散されている着色組成物をガラス等の透明基板上に塗布することで行われているが、高粘度、流動性不良の着色組成物を用いると塗布性不良、レベリング不良等により、膜厚の均一な塗膜を得ることができず好ましくない。
そのため、顔料を用いた分散体の安定化の方法としては、これまでも数多くの提案がなされており、例えば、界面活性剤を用いる方法(特許文献1参照)や樹脂型分散剤を用いる方法(特許文献2参照)、又は有機色素とポリマーを結合させたポリマー分散剤を用いる方法(特許文献3参照)等の分散剤による改良が提案されている。
本発明者らも、ある特定構造を有する分散剤を適用することで、分散性、保存安定性に優れ、かつ高コントラスト比を有するカラーフィルタ用着色組成物を提供している(特許文献4参照)。
また、液晶表示装置は、近年その薄型であることゆえの省スペース性や軽量性、また省電力性などが評価され、最近ではテレビ用途への普及が急速に進んでいる。テレビ用途向けでは、輝度(明度)やコントラスト比などの性能をより高めることが要求されており、カラー液晶表示装置を構成する部材であるカラーフィルタにおいても、さらなる透過度(明度)の向上、コントラスト比の高度化などが望まれている。
このように、カラーフィルタの高輝度(明度)化、高コントラスト化の要求に伴って、顔料の微細化が行われ、それにともない耐熱性の低下が生じており、カラーフィルタの形成工程での明度が低下及び、色差ΔEab*を抑えること(ポストベイクや透明電極及び配向膜の形成工程で高温にさらされても明度が低下しないこと、及び色差ΔEab*が小さいこと)が難しくなってきている。
このような課題を解決するために、本発明者らも、分散剤のモノマー組成を高Tg化することで、高輝度(明度)化、高コントラスト化、高耐熱性(色差ΔEab*が小さく、高温にさらされても明度が低下しないこと。)を具備することに成功した。(特許文献5参照)
しかし、分散剤の高Tg化に伴い、現像性が著しく低下してしまうという新たな課題が顕在化してきており改善が求められている。また、省エネの観点で、さらなる高輝度、高コントラスト比化が望まれている。
特開2000−98608号公報 特開2000−95992号公報 特開平4−139262号公報 特開2008−298967号公報 特開2009−165925号公報
本発明の課題は、優れた分散性、コントラスト比、明度、および耐熱性を有すると共に、さらに、アルカリ水溶液に対する現像性が優れ、高い解像度を達成するカラーフィルタ用分散剤、カラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタを提供することにある。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の分散剤をカラーフィルタ用着色組成物として使用したときに、分散性、コントラスト比、明度、耐熱性に非常に優れ、そのうえ優れたアルカリ水溶液に対する現像性、解像度も両立するカラーフィルタが作製できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、顔料、分散剤(X)、バインダー樹脂、及び溶剤を含有するカラーフィルタ用着色組成物であって、
前記分散剤(X)が、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、下記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物に関する。
一般式(1):


(一般式(1)中、nは1〜4の整数、Rは水素またはメチル基を表し、Xは直接結合または、−CR−Z−で表され、Zは直接結合または、−CR−で表され、
〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、フタルイミド基、−CHCHCOOH、置換又は無置換の炭素数2〜20のアルケニル基、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または、置換又は無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、これらの基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−OCO−で置換されていてもよく、
とRは直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、RとR及び/又はRとRは一体となって=CHを形成してもよく、RとRおよび、RとRはそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(2):


(一般式(2)中、nは1〜4の整数、WはCR11または窒素原子を表し、WはCR14または窒素原子を表し、Yは−COOH、−SOH、R10は水素またはメチル基を表し、R11〜R14は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、エチニル基、−SOH、−COOH、−COCl、−NHCOCH、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R11及びR12、R12及びR13、R13及びR14は、それらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(3):


(一般式(3)中、nは1〜3の整数、R15は水素またはメチル基を表し、R16〜R25は、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R17とR19と及び/又はR23とR25とで直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R17とR23は、それらが結合する炭素原子と一体となって環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(4):

(一般式(4)中、nは1〜3の整数、R26は水素またはメチル基を表し、R31は水素原子またはメチル基を表し、R27〜R30は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、−COOH、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、「*」は結合手であることを示す。)
また、本発明は、分散剤(X)が、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなる、片末端領域に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)の水酸基と、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基とを反応させてなるか、
分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(c3)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなることを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、分散剤(X)中の前記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖の酸価が10〜100mgKOH/gであることを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、前記エチレン性不飽和単量体(b)100重量%中、メタクリル酸メチルを40〜80重量%含むことを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、前記分散剤(X)の側鎖が、前記一般式(1)及び/又は前記一般式(2)で表される構造を有し、一般式(1)のR〜Rが水素であり、一般式(2)のR11〜R14が水素であることを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、さらに、塩基性色素誘導体を含有する前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、バインダー樹脂が、前記一般式(1)から一般式(4)で表される構造を有することを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、さらに活性エネルギー線硬化性単量体および/または活性エネルギー線重合開始剤を含有することを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
また、本発明は、前記カラーフィルタ用着色組成物により形成されてなるカラーフィルタに関する。
また、本発明は、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、下記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有する分散剤であって、
分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなる、片末端領域に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)の水酸基と、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基とを反応させてなるか、
分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(c3)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなることを特徴とするカラーフィルタ用分散剤(X)に関する。
また、本発明は、側鎖の酸価が10〜100mgKOH/gであることを特徴とする前記カラーフィルタ用分散剤(X)に関する。
また、本発明は、前記エチレン性不飽和単量体(b)100重量%中、メタクリル酸メチルを40〜80重量%含むことを特徴とする前記カラーフィルタ用分散剤(X)に関する。
また、本発明は、前記分散剤(X)の側鎖が、前記一般式(1)及び/又は前記一般式(2)で表される構造を有し、一般式(1)のR〜Rが水素であり、一般式(2)のR11〜R14が水素であることを特徴とする前記カラーフィルタ用着色組成物に関する。
本発明によれば、特定の分散剤をカラーフィルタ用着色組成物として使用することで、分散性、コントラスト比、明度、耐熱性に非常に優れ、そのうえ優れたアルカリ水溶液に対する現像性、解像度も両立するカラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデクッス(C.I.)を意味する。
本発明は、顔料、分散剤、バインダー樹脂、および溶剤を含有する着色組成物であって、該分散剤が、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、前記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有することを特徴とする。これにより、優れた分散性、コントラスト比、明度、耐熱性を持ったうえで、優れた現像性をも有するものとなる。
<分散剤(X)>
分散剤(X)は、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、下記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有することを特徴とする。下記一般式(1)から一般式(4)で表される構造は、ビニル重合体を形成する主鎖の炭素原子に結合していることが好ましい。
〔一般式(1)から一般式(4)で表される構造〕
本発明の最大の特徴は、分散剤(X)のビニル重合体である側鎖に前記一般式(1)から一般式(4)で表される構造である特定酸性構造を導入することである。これらを用いることで分散性、コントラスト比、明度、耐熱性に非常に優れ、現像性も両立するカラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタを提供することができる。一般式(1)〜(4)のnはそれぞれ独立して1〜4の整数であり、同じであっても異なっていてもよい。
一般式(1):


(一般式(1)中、nは1〜4の整数、Rは水素またはメチル基を表し、Xは直接結合または、−CR−Z−で表され、Zは直接結合または、−CR−で表され、
〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、フタルイミド基、−CHCHCOOH、置換又は無置換の炭素数2〜20のアルケニル基、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または、置換又は無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、これらの基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−OCO−で置換されていてもよく、
とRは直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、RとR及び/又はRとRは一体となって=CHを形成してもよく、RとRおよび、RとRはそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(1)中のR〜Rの置換又は無置換の炭素数2〜20のアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、イソプロペニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、1−メチル−ビニル基、2−メチル−ビニル基、n−2−プロペニル基、1,2−ジメチル−ビニル基、1−メチル−プロペニル基、2−メチル−プロペニル基、n−1−ブテニル基、n−2−ブテニル基、n−3−ブテニル基、2−オクテニル基、3−ドデセニル基等が挙げられ、ビニル基、アリル基、2−メチル−プロペニル基、2−オクテニル基、3−ドデセニル基が特に好ましい。
一般式(1)中のR〜Rの置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、などが挙げられ、メチル基が特に好ましい。
一般式(1)中のR〜Rの置換又は無置換の炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられ、フェニル基が特に好ましい。
一般式(1)中、Xは直接結合、−CH−、−CR−CR−が好ましく、R〜Rは水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子、またはフタルイミド基であるか、RとRおよび、RとRはそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成することが好ましい。
一般式(1)で示される構造は、(メタ)アクリレート単量体由来であるであることが好ましく、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、および2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸などが挙げられる。2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸は現像性と明度により優れるため好ましい。
一般式(1)で示される構造は、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体と、下記一般式(6)で表される酸無水物とを反応させて得ることもできる。
水酸基を含むエチレン性不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられる。好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、および2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートである。
一般式(6):

(一般式(6)中、Xは直接結合または、−CR−Z−で表され、Zは直接結合または、−CR−で表され、
〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、フタルイミド基、−CHCHCOOH、置換又は無置換の炭素数2〜20のアルケニル基、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または、置換又は無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、これらの基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−OCO−で置換されていてもよく、
とRは直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、RとR及び/又はRとRは一体となって=CHを形成してもよく、RとRおよび、RとRはそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよい。)
一般式(6)中のR〜Rは一般式(1)と同一である。また、Xは直接結合、−CH−、−CR−CR−が好ましく、R〜Rは水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子、またはフタルイミド基であるか、RとRおよび、RとRはそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成することが好ましい。
一般式(6)で表される酸無水物の好ましい例として、例えば下記の化合物を例示することができる。M−1、M−15、及びM−18が現像性の観点から好ましい。
一般式(2):

(一般式(2)中、nは1〜4の整数、W1はCR11または窒素原子を表し、W2はCR14または窒素原子を表し、Yは−COOH、−SOH、R10は水素またはメチル基を表し、R11〜R14は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、エチニル基、−SOH、−COOH、−COCl、−NHCOCH、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R11及びR12、R12及びR13、R13及びR14は、それらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(2)中のR11〜R14のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子、塩素原子が特に好ましい。
一般式(2)中のR11〜R14の置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、デシル基、テトラデシル基、オクタデシル基、ヘキサデシル基などが挙げられ、メチル基、n−ブチル基、オクチル基が特に好ましい。
一般式(2)中、R11〜R14は、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子が好ましい。
一般式(2)で示される構造は、(メタ)アクリレート単量体由来であるであることが好ましく、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸などが挙げられる。
一般式(2)で示される構造は、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体と、下記一般式(7)で表される酸無水物、または化合物M−16とを反応させて得ることもできる。
一般式(7):

(一般式(7)中、W1はCR11または窒素原子を表し、W2はCR14または窒素原子を表し、R11〜R14は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、エチニル基、−SOH、−COOH、−COCl、−NHCOCH、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R11及びR12、R12及びR13、R13及びR14は、それらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよい。)
一般式(7)中のR11〜R14は、一般式(2)中のR11〜R14と同一である。また、R11〜R14は、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子が好ましい。
一般式(7)で表される酸無水物の好ましい例、及び化合物M−16の構造を下記に示す。M−3、及びM−16が現像性の観点から好ましい。
一般式(3):


(一般式(3)中、nは1〜3の整数、R15は水素またはメチル基を表し、R16〜R25は、水素原子、置換基又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R17とR19と及び/又はR23とR25とで直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R17とR23は、それらが結合する炭素原子と一体となって環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(3)中のR16〜R25の置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、などが挙げられ、メチル基、tert−ブチル基が特に好ましい。
一般式(3)で示される構造は、(メタ)アクリレート単量体由来であるであることが好ましく、例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチルテトラヒドロフタル酸などが挙げられる。
一般式(3)で示される構造は、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体と、下記一般式(8)で表される酸無水物とを反応させて得ることもできる。
一般式(8):

(一般式(8)中、R16〜R25は、水素原子、置換基又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R17とR19と及び/又はR23とR25とで直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R17とR23は、それらが結合する炭素原子と一体となって環を形成してもよい。)
一般式(8)中のR16〜R25は、一般式(3)中のR16〜R25と同一である。
一般式(8)で表される酸無水物の好ましい例として、例えば下記の化合物を例示することができる。
一般式(4):


(一般式(4)中、nは1〜3の整数、R26は水素またはメチル基を表し、R31は水素原子またはメチル基を表し、R27〜R30は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、−COOH、置換基又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、「*」は結合手であることを示す。)
一般式(4)中のR27〜R30のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子、塩素原子が特に好ましい。
一般式(4)中のR27〜R30の置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、などが挙げられ、メチル基が特に好ましい。
一般式(4)で示される構造は、(メタ)アクリレート単量体由来であるであることが好ましく、例えば、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体と、下記一般式(9)で表される酸無水物とを反応させて得ることもできる。
一般式(9):

(一般式(9)中、R31は水素原子またはメチル基を表し、R27〜R30は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、−COOH、置換基又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
一般式(9)中のR27〜R31は、一般式(4)中のR27〜R31と同一である。
一般式(9)で表される酸無水物の好ましい例として、例えば下記の化合物を例示することができる。

前記分散剤(X)の側鎖が、前記一般式(1)及び/又は前記一般式(2)で表される構造を有し、一般式(1)のR〜Rが水素であり、一般式(2)のR11〜R14が水素であることが現像性と明度の観点から好ましい。より好ましくは前記分散剤(X)の側鎖が、前記一般式(1)で表される構造を有し、一般式(1)のR〜Rが水素である。
〔分散剤(X)の構造、合成方法〕
本発明に使用する分散剤(X)は、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖(C)が顔料吸着基として、側鎖のビニル重合体部位(B)が顔料担体親和基として作用することにより、顔料の凝集を抑え分散性に優れており、顔料の微細化も十分可能となり、優れたコントラスト比、透過率(明度)の発現に寄与できる。更には側鎖のビニル重合体部位(B)に前記一般式(1)から一般式(4)で表される特定酸性構造を持たせる事で、現像性にも優れたカラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ用感光性着色組成物を提供できる。
前記分散剤(X)は、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖(C)と、側鎖のビニル重合体部位(B)、また側鎖に前記一般式(1)から一般式(4)で表される特定酸性構造を有していれば特に制限はない。
分散剤(X)は好ましくは、例えば、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなる、片末端領域に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)の水酸基と、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基とを反応させる(以下、製造方法(1)と略す。特許第4396777号公報等に記載の方法。)ことによって得ることができる。
また、好ましくは分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(c3)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合する(以下、製造方法(2)と略す。特開2010−185934号公報に記載の方法。)ことによっても得ることができる。
これらの製造方法について、ビニル重合体部位(B)への特定酸性構造の導入方法も含めて詳細に説明する。
〔製造方法(1)〕
下記一般式(5)に示すように、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、特定酸性構造を含むエチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合し、片末端領域に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)を得て、このビニル重合体(a2)の片末端領域にある二つの水酸基と、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基とを反応させることで、分散剤(X)のビニル重合体である側鎖に特定酸性構造を導入することができる。詳細には、特許第4396777号公報等に記載の方法で合成することができる。
一般式(5):

[特定酸性構造を含むエチレン性不飽和単量体]
特定酸性構造を有するエチレン性不飽和単量体であれば特に限定されないが、(メタ)アクリレート単量体であることが好ましく、市販の化合物としては例えば2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、および2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸などが挙げられる。2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸は現像性と明度により優れるため好ましい。
特定酸性構造を有するエチレン性不飽和単量体は、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体と、一般式(6)〜一般式(9)で表される酸無水物とを反応させて得ることもできる。
〔製造方法(2)〕
最初に、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてポリエステル(c3)を得て、その存在下、特定酸性構造を含むエチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合することで、分散剤(X)のビニル重合体である側鎖に特定酸性構造を導入することができる。
あるいは、最初に、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてポリエステル(c3)を得て、その存在下、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合することで、分散剤(X)のビニル重合体である側鎖に水酸基を導入し、その水酸基に一般式(6)から一般式(9)で表される酸無水物を付加させることでも得ることができる。詳細には、特開2010−185934号公報に記載されている。
〔分子内に2つの水酸基と1つのチオール基を有する化合物(a1)〕
分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)(以下、化合物(a1)と表記する場合がある。)としては、分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物であり、ビニル重合において連鎖移動剤として機能するものであれば特に限定されないが、一般式(5)、(11)および(12)中のAで示される3価の残基が、炭素数1〜20である炭化水素基であるものが好ましく、より好ましくは炭素数が1〜4の炭化水素基である。具体例としては例えば、1−メルカプト−1,1−メタンジオール、1−メルカプト−1,1−エタンジオール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール(チオグリセリン)、2−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプト−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1−メルカプト−2,2−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、又は2−メルカプトエチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
[エチレン性不飽和単量体(b)]
特定酸性構造を有するエチレン性不飽和単量体以外のものとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。
このようなモノマーの具体例としては、例えば以下のような化合物が挙げられる。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)、ターシャリブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、及びイソステアリル(メタ)アクリレート等の直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャリブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート類;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及び3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートの芳香族環を有する(メタ)アクリレート類;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノステアリルエーテル(メタ)アクリレート、及びオクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート類;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート 、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、及びノニルフェノキシポリ(エチレングリコール-プロピレングリコール)(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート類;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、及びテトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリロキシ変性ポリジメチルシロキサン(シリコーンマクロマー)類;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、及びアクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類;
(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類等が挙げられる。
スチレン、及びα−メチルスチレン等のスチレン類;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;
エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、及びイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類;等を用いることもできる。
更に、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を併用することもできる。カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、及びω-カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
製造方法(1)の場合、エチレン性不飽和単量体(b)中に水酸基を含むエチレン性不飽和単量体を含まないことが好ましい。これは、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体を用いると、ビニル重合体(a2)の片末端領域以外にも水酸基が存在し、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基がビニル重合体(a2)の片末端領域以外とも反応してしまうためである。エチレン性不飽和単量体(b)中に水酸基を含むエチレン性不飽和単量体を用いる場合は、製造方法(2)を選択することが好ましい。また、前記一般式(1)から一般式(4)で表される特定の構造を有するエチレン性不飽和単量体を使用することが最も好ましい。
以上挙げた、エチレン性不飽和単量体の中から、2種以上を選択することができ、少なくとも、メチル(メタ)アクリレートを用いるのが好ましく、エチレン性不飽和単量体(b)100重量%中、メタクリル酸メチルを40〜80重量%含むことが、耐熱性と現像性の観点で好ましい。より好ましくは50〜80重量%である。メタクリル酸メチルは、ホモポリマーのガラス転移温度が105℃程度と高いためにビニル重合体(a2)のガラス転移温度Tgが高くなり、その結果として耐熱性と明度が良好になる。しかし、Tgが高いと現像性が低下してしまうが、特定酸性部位を有することによって耐熱性、明度、および現像性を両立することができる。
〔トリカルボン酸無水物(c1)、テトラカルボン酸二無水物(c2)〕
トリカルボン酸無水物(c1)、テトラカルボン酸二無水物(c2)を用いることにより、分散剤の主鎖に複数のカルボキシル基を導入でき、顔料吸着基として機能する。トリカルボン酸無水物(c1)としては、脂肪族トリカルボン酸無水物、及び芳香族トリカルボン酸無水物が挙げられる。
脂肪族トリカルボン酸無水物としては、例えば、3−カルボキシメチルグルタル酸無水物、1,2,4−ブタントリカルボン酸−1,2−無水物、cis−プロペン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2−無水物、1,3,4−シクロペンタントリカルボン酸無水物などが挙げられる。
芳香族トリカルボン酸としては、例えば、ベンゼントリカルボン酸無水物(1,2,3−ベンゼントリカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物[1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物]など)、ナフタレントリカルボン酸無水物(1,2,4−ナフタレントリカルボン酸無水物、1,4,5−ナフタレントリカルボン酸無水物、2,3,6−ナフタレントリカルボン酸無水物、1,2,8−ナフタレントリカルボン酸無水物など)、3,4,4’−ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、3,4,4’−ビフェニルエーテルトリカルボン酸無水物、3,4,4’−ビフェニルトリカルボン酸無水物、2,3,2’−ビフェニルトリカルボン酸無水物、3,4,4’−ビフェニルメタントリカルボン酸無水物、3,4,4’−ビフェニルスルホントリカルボン酸無水物などが挙げられる。トリカルボン酸無水物を使用する場合、上記のうち芳香族トリカルボン酸無水物が特に好ましく、更に好ましくはトリメリット酸無水物である。
本発明に使用するテトラカルボン酸二無水物(c2)としては、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、又はビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物、あるいは、
ピロメリット酸二無水物、エチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、プロピレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、ブチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、9,9−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、又は3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メチル−1−ナフタレンコハク酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
本発明で使用されるテトラカルボン酸二無水物は上記に例示した化合物に限らず、カルボン酸無水物基を2つ持てばどのような構造をしていてもかまわない。これらは単独で用いても、併用してもかまわない。テトラカルボン酸二無水物は、ポリオールとの反応により、ポリエステルの一単位に二個のカルボキシル基を有する分散剤を形成するため、顔料吸着性の観点から、本発明の分散剤の構成要素として好ましい。
更に、本発明に好ましく使用されるものは、顔料に対する吸着性の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物であり、ピロメリット酸二無水物が良い。芳香族カルボン酸は、脂肪族カルボン酸に比べて顔料吸着能が高い。
具体的には、下記一般式(13)又は一般式(14)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
一般式(13):

[一般式(13)中、kは1又は2である。]
一般式(14):

[一般式(14)中、Q1は、直接結合、−O−、−CO−、−COOCH2CH2OCO−、−SO2−、−C(CF32−、一般式(15):

で表される基、又は一般式(16):

で表される基である。]
さらに、分子中にカルボン酸無水物基を1つ持つ化合物や3つ以上持つ化合物を併用することができる。
〔ビニル重合体(a2)〕
分散剤の側鎖であるビニル重合体(a2)は、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)を、目的とするビニル重合体(a2)の分子量にあわせて、エチレン性不飽和単量体(b)と、任意に重合開始剤とを混合して加熱することで得ることができる。(製造方法(1))
あるいは、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(c3)を、目的とするビニル重合体(a2)の分子量にあわせて、エチレン性不飽和単量体(b)と、任意に重合開始剤とを混合して加熱することで得ることができる。(製造方法(2))
2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)は、エチレン性不飽和単量体の重量を合計した全単量体重量を基準として、0.5〜10重量%を用い、塊状重合又は溶液重合を行うのが好ましく、より好ましくは0.8〜6重量%である。0.5重量%未満であると、ビニル重合体部位(a2)の分子量が高すぎて、顔料担体及び溶剤に対する親和性部位として、その絶対量が増えてしまい、分散性の効果自体が低下する場合があり、10重量%を超えると、ビニル重合体部(a2)の分子量が低すぎて、顔料担体及び溶剤に対する親和性部位として、その立体反発の効果がなくなると共に、顔料の凝集を抑えることが困難になる場合がある。また、ビニル重合部(a2)のガラス転移温度Tgも低くなるため、耐熱性が不足してしまうため、近年の要求物性を満たすことが出来ないため好ましくない。
側鎖のビニル重合体部の酸価は、10〜100が好ましい。酸価が10以上であると、耐熱性を上げるためにビニル重合体部(a2)を高分子量、高Tgとした場合であっても現像性に優れる。100以下であると、分散性や明度、CRに優れるため好ましい。上記観点から、更に好ましくは25〜70である。
反応温度は、40〜150℃、好ましくは50〜110℃である。40℃未満では十分に重合が進行せず、150℃以上では高分子量化が進む等、分子量のコントロールが困難になる場合がある。
ビニル重合体(a2)の重量平均分子量は、2,000〜40,000が好ましく、より好ましくは2000〜30,000、更に好ましくは2,200〜25,000である。この部位が顔料担体及び溶剤への親和性部位となる。ビニル重合体部位(a2)の重量平均分子量が2,000未満では、顔料担体及び溶剤に対する親和性部位として、その立体反発の効果がなくなると共に、顔料の凝集を抑えることが困難になる場合がある。また、ビニル重合部(a2)のガラス転移温度Tgも低くなるため、耐熱性が不足してしまうため、近年の要求物性を満たすことが出来ないため好ましくない。また、40,000を超えると、顔料担体及び溶剤に対する親和性部位として、その絶対量が増えてしまい、分散性の効果自体が低下する場合がある。更に、分散体の粘度が高くなる場合がある。ビニル重合体(a2)は、分子量を上記範囲に調整することが容易であり、かつ、溶剤への親和性も良好である。
重合の際、エチレン性不飽和単量体の重量を合計した全単量体重量を基準として、任意に0.001〜5重量%の重合開始剤を使用することができる。重合開始剤としては、アゾ系化合物及び有機過酸化物を用いることができる。
アゾ系化合物の例としては、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、又は2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物の例としては、
過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、又はジアセチルパーオキシド等があげられる。
これらの重合開始剤は、単独で、若しくは2種類以上組み合わせて用いることができる。
溶液重合の場合には、重合溶媒として、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が用いられるが特にこれらに限定されるものではない。これらの重合溶媒は、2種類以上混合して用いても良い。重合反応に使用した溶媒は、反応終了後、蒸留等の操作により取り除くか、あるいはそのまま次の工程の溶剤として使用したり、製品の一部として使用することもできる。
[反応触媒]
本発明のポリエステル及び分散剤(X)の製造に用いられる触媒としては、公知の触媒を使用することができる。触媒としては3級アミン系化合物が好ましく、例えば、
トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、又は1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等が挙げられる。
[反応溶剤]
本発明のポリエステル及び分散剤(X)は、これまで挙げた原料のみで製造することも可能であるが、高粘度になり反応が不均一になる等の問題を回避すべく、溶剤を用いるのが好ましい。使用される溶剤としては、特に限定はなく、公知のものを使用できる。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、アセトニトリル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。反応に使用した溶媒は、反応終了後、蒸留等の操作により取り除くか、あるいはそのまま次の工程の溶剤として使用したり、製品の一部として使用したりすることもできる。
[反応条件]
ポリエステル合成の反応温度は50℃〜180℃、好ましくは80℃〜140℃の範囲で行う。反応温度が50℃以下では反応速度が遅く、180℃以上ではカルボキシル基と水酸基がエステル化反応してしまい、酸価の減少や、ゲル化を起こしてしまう場合がある。反応の停止は、赤外吸収で酸無水物の吸収がなくなるまで反応させるのが理想であるが、ポリエステルの酸価が5〜200の範囲に入ったときに反応を止めてもよい。
[分子量]
得られた分散剤(X)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000〜35,000より好ましくは4,000〜30,000、更に好ましくは6,000〜20,000である。重量平均分子量が2000未満であれば着色組成物の安定性が低下する場合があり、35,000を超えると樹脂間の相互作用が強くなり、カラーフィルタ用着色組成物の増粘が起きる場合がある。
[酸価]
得られた分散剤(X)の酸価は、7〜200が好ましい。より好ましくは10〜150であり、更に好ましくは、15〜130である。酸価が7未満では、顔料吸着能が低下し顔料分散性に問題がでる場合があり、200を超えると、樹脂間の相互作用が強くなり顔料分散組成物の粘度が高くなったり、明度が低くなる場合がある。
<顔料>
本発明の着色組成物に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の顔料から任意に選択することができる。以下、本発明に使用しうる代表的な顔料を挙げる。また、顔料は複数の顔料と併用可能であり、また従来公知の種々の染料とも併用可能である。染料についても以下に挙げる。
本発明で使用することができる赤色顔料は、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90、105、112、119、122、123、144、146、149、150、155、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、184、185、187、188、190、200、202、206、207、208、209、210、216、220、221、224、226、242、246、254、255、264、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、または特表2011−523433号公報に記載のジケトピロロピロール顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。また、キサンテン系、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系などの赤色染料も使用できる。具体的には、C.I.アシッドレッド52、87、92、289、338などのキサンテン系酸性染料の造塩化合物等が挙げられる。
本発明で使用することができる橙色顔料は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ38、43、71、または73等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
黄色染料としては、アゾ染料、アゾ金属錯塩染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、チオインジゴ染料、フタロシアニン染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、チアジン染料、カチオン染料、シアニン染料、ニトロ染料、キノリン染料、ナフトキノン染料、オキサジン染料が挙げられる。
したがって、黄色染料の具体例としては、C.I.アシッド イエロー 2,3、4、5、6、7、8、9、9:1、10、11、11:1、12、13、14、15、16、17、17:1、18、20、21、22、23、25、26、27、29、30、31、33、34、36、38、39、40、40:1、41、42、42:1、43、44、46、48、51、53、55、56、60、63、65、66、67、68、69、72、76、82、83、84、86、87、90、94、105、115、117、122、127、131、132、136、141、142、143、144、145、146、149、153、159、166、168、169,172、174、175、178、180、183、187、188、189、190、191、192、199等が挙げられる。
また、C.I.ダイレクト イエロー 1、2、4、5、12、13、15、20、24、25、26、32、33、34、35、41、42、44、44:1、45、46、48、49、50、51、61、66、67、69、70、71、72、73、74、81、84、86、90、91、92、95、107、110、117、118、119、120、121、126、127、129、132、133、134等も挙げられる。
また、C.I.ベーシック イエロー 1、2、5、11、13、14、15、19、21、24、25、28、29、37、40、45、49、51、57、79、87、90、96、103、105、106等が挙げられる。
また、C.I.ソルベント イエロー 2、3、4、7、8、10、11、12、13、14、15、16、18、19、21、22、25、27、28、29、30、32、33、34、40、42、43、44、45、47、48、56、62、64、68、69、71、72、73、77、79、81、82、83、85、88、89、90、93、94、98、104、107、114、116、117、124、130、131、133、135、138、141、143、145、146、147、157、160、162、163、167、172、174、175、176、177、179、181、182、183、184、185、186、187、188、190、191、192、194、195等も挙げられる。
また、C.I.ディスパーズ イエロー 1、2、3、5、7、8、10、11、13、13、23、27、33、34、42、45、48、51、54、56、59、60、63、64、67、70、77、79、82、85、88、93、99、114、118、119、122、123、124、126、163、184、184:1、202、211、229、231、232、233、241、245、246、247、248、249、250、251等が挙げられる。
黄色顔料としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができ、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。有機顔料としては、一般に市販されているものを用いることができ、所望とするフィルタセグメントの色相に応じて、天然色素、無機顔料を併用することができる。
以下に、上記着色組成物に使用可能な黄色有機顔料の具体例を示す。黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、192、193、194、196、198、199、213、214等の黄色顔料を用いることができる。特にフィルタセグメントの耐熱性、耐光性、および明度の観点からC.I.ピグメントイエロー138、139、150、185が好ましい。
これらの黄色色素は所望とする色特性に応じて単独または2種類以上を混合して使用することができる。
本発明で使用することができる緑色顔料は、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、37、58、特開2008−19383号公報、特開2007−320986号公報、特開2004−70342号公報等に記載の亜鉛フタロシアニン顔料、特開2004−333817号公報、特許第4893859号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明で使用することができる青色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明による着色組成物の全不揮発成分中において好ましい顔料(染料と併用した場合は、顔料分と染料分を足し合わせた顔料全量に該当)の含有量としては、十分な色再現性、安定性の観点から10〜90重量%であり、より好ましくは15〜85重量%であり、最も好ましくは20〜80重量%である。
(顔料の微細化)
本発明の顔料は、ソルトミリング処理等により微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜90nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、90nmよりも大きくなると十分なコントラスト比を得ることができない。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜70nmの範囲である。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕される。顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料100重量部に対し、50〜2000重量部用いることが好ましく、300〜1000重量部用いることが最も好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料100重量部に対し、5〜1000重量部用いることが好ましく、50〜500重量部用いることが最も好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることがさらに好ましい。樹脂の使用量は、顔料100重量部に対し、5〜200重量部の範囲であることが好ましい。
<分散助剤>
顔料を顔料担体中に分散する際に、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を含有してもよい。分散助剤は、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる着色組成物は、明度および粘度安定性が良好になる。
色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物があげられ、例えば、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報、特開2001−335717号公報、特開2003−128669号公報、特開2004−091497号公報、特開2007−156395号公報、特開2008−094873号公報、特開2008−094986号公報、特開2008−095007号公報、特開2008−195916号公報、特許第4585781号公報、特許第5568804号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。色素誘導体を使用する場合、分散性の観点から、塩基性誘導体を使用することが好ましい。中でも有機顔料の中でもフタロシアニン骨格、アントラキノン、トリアジンが分散性向上の観点で好ましい。
色素誘導体の含有量は、分散性向上の観点から、顔料100重量部に対し、好ましくは0.5重量部以上、さらに好ましくは1重量部以上、最も好ましくは3重量部以上である。また、耐熱性、耐光性の観点から、好ましくは40重量部以下、さらに好ましくは35重量部以下である。
<塩基性色素誘導体>
色素誘導体としては、塩基性色素誘導体が好ましい。塩基性色素誘導体としては一般式(22):で示されるものが挙げられる。
一般式(22):
P−Lm
(ただし、一般式(22)中、
Pは、m価の、有機顔料残基、アントラキノン骨格、アクリドン骨格、又はトリアジン骨格であり、
mは、1〜4の整数であり、
Lは、下記一般式(23)で示される置換基、下記一般式(24)で示される置換基、及び下記一般式(25)で示される置換基からなる群から選ばれる置換基である。)
一般式(23):
一般式(24):
一般式(25):
〔ただし、一般式(23)〜(25)中、
Xは、−SO2−、−CO−、−CH2−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHSO2CH2−、又は直接結合であり、
Yは、−NH−、−O−、又は直接結合であり、
nは、1〜10の整数であり、
1は、−NH−、−NR58−Z−NR59−、又は直接結合であり、
58、及びR59は、それぞれ独立に、水素結合、置換基を有しても良い炭素数1〜36のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜36のアルケニル基、又は置換基を有しても良いフェニル基であり、
Zは、置換基を有しても良いアルキレン基、又は置換基を有しても良いアリーレン基であり、
50、R51は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜30のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜30のアルケニル基、又はR50とR51とが一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む、置換基を有しても良い複素環であり、
52、R53、R54、及びR55は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有しても良い炭素数6〜20のアリーレン基であり、
56は、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基であり、
57は、上記一般式(23)で示される置換基、又は上記一般式(24)で示される置換基であり、
Qは、水酸基、アルコキシル基、上記一般式(23)で示される置換基、又は上記一般式(24)で示される置換基である。〕
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
界面活性剤を添加する場合には、顔料100重量部に対し、好ましくは0.1〜55重量部、さらに好ましくは0.1〜45重量部である。界面活性剤の配合量が、0.1重量部未満の場合には、添加した効果が得られ難く、含有量が55重量部より多いと、過剰な分散剤により分散に影響を及ぼすことがある。
<バインダー樹脂>
本発明の着色組成物に含有してもよいバインダー樹脂は、顔料を分散するもの、もしくは染色、浸透させるものであって、従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。また、現像性の観点から一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも一つの構造を含むことが現像性の観点で好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、アルカリ現像型着色レジスト材の形態で用いる場合には、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合したアルカリ可溶性樹脂を用いることが好ましい。その際、前記一般式(1)から一般式(4)で表される特定の酸性基を含むエチレン性不飽和単量を用いることが現像性の観点で好ましい。さらに光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることもできる。
特に側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂をアルカリ現像型着色レジスト材に用いることで、活性エネルギー線で露光し塗膜を形成する際に、樹脂が3次元架橋されることで着色剤が固定され、耐熱性が良好になり、着色剤の熱による退色(明度低下)を抑制できる。また、現像工程においても着色剤成分の凝集・析出を抑制する効果もある。
酸性基含有エチレン性不飽和モノマーを共重合したアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、またはイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基を有するアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
エチレン性不飽和活性二重結合を有するエネルギー線硬化性樹脂としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂としては、たとえば以下に示す(i)や(ii)の方法によりエチレン性不飽和二重結合を導入した樹脂が挙げられる。
[方法(i)]
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、エチレン性不飽和二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。次工程の不飽和一塩基酸との反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
不飽和一塩基酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
多塩基酸無水物としては、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。カルボキシル基の数を増やす等、必要に応じて、トリメリット酸無水物等のトリカルボン酸無水物を用いたり、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いて、残った無水物基を加水分解したりすること等もできる。また、多塩基酸無水物として、エチレン性不飽和二重結合を有する、テトラヒドロ無水フタル酸、又は無水マレイン酸を用いると、更にエチレン性不飽和二重結合を増やすことができる。
方法(i)の類似の方法として、例えば、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を付加反応させ、エチレン性不飽和二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
[方法(ii)]
方法(ii)としては、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3
−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用して用いてもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ−バレロラクトン、ポリε−カプロラクトン、及び/又はポリ12−ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、又はグリセロールメタアクリレートが好ましい。
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1−ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
顔料を好ましく分散させるためには、樹脂の重量平均分子量(Mw)は10,000〜100,000の範囲が好ましく、より好ましくは10,000〜80,000の範囲である。また数平均分子量(Mn)は5,000〜50,000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
また、顔料の分散性、安定性、現像性、及び耐熱性の観点から、顔料吸着基及び現像時のアルカリ可溶性基として働くカルボキシル基、顔料担体及び溶剤に対する親和性基として働く脂肪族基及び芳香族基のバランスが、顔料の分散性、塗膜における現像液浸透性、未硬化部分の現像液溶解性、さらには耐久性にとって重要であり、酸価20〜300mgKOH/gの樹脂を用いることが好ましい。酸価が、20mgKOH/g未満では、現像液に対する溶解性が悪く、微細パターン形成するのが困難である。また300mgKOH/gを超えると、微細パターンが残らなくなる場合がある。
熱可塑性樹脂として、アルカリ可溶性能とエネルギー線硬化性能とを併せもつものも、カラーフィルタ用着色組成物として好ましい。
上記熱可塑性樹脂を構成するモノマーとして以下のものが挙げられる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、またはエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、またはアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類、スチレン、またはα−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、またはイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、またはプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられる。
あるいは、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2−ビスマレイミドエタン1,6−ビスマレイミドヘキサン、3−マレイミドプロピオン酸、6,7−メチレンジオキシ−4−メチル−3−マレイミドクマリン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ブロモメチル−2,3−ジクロロマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオナート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチラート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノアート、N−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9−マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。中でも、耐熱性向上の観点から、エポキシ樹脂、メラミン樹脂がより好適に用いられる。
バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は、着色剤を好ましく分散させるためには、5,000〜80,000の範囲が好ましく、より好ましくは7,000〜50,000の範囲である。また数平均分子量(Mn)は2,500〜40,000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
ここで重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、装置としてHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとしてTSK−GEL SUPER HZM−Nを2連でつなげて使用し、溶媒としてTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
バインダー樹脂をカラーフィルタ用着色組成物として使用する場合には、着色剤吸着基および現像時のアルカリ可溶基として働くカルボキシル基、着色剤担体および溶剤に対する親和性基として働く脂肪族基および芳香族基のバランスが、着色剤の分散性、浸透性、現像性、さらには耐久性にとって重要であり、酸価20〜300mgKOH/gの樹脂を用いることが好ましい。酸価が、20mgKOH/g未満では、現像液に対する溶解性が悪く、微細パターン形成するのが困難である。300mgKOH/gを超えると、現像で微細パターンが残らなくなる場合や、明度が低下する場合がある。
酸価は、JIS K 0070の電位差滴定法に準拠し、測定した酸価(mgKOH/g)を固形分換算した値である。
バインダー樹脂は、着色剤100重量部に対し、20〜500重量部の量で用いることが好ましい。20重量部未満では、成膜性および諸耐性が不十分となり、500重量部より多いと着色剤の濃度が低くなり、色特性を発現できない。
<溶剤>
本発明の着色組成物には、顔料を充分に顔料担体中に分散、浸透させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させる。有機溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
有機溶剤としては、例えば、乳酸エチル、ベンジルアルコール、1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
中でも、顔料の分散性、浸透性、および着色組成物の塗布性が良好なことから、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、ベンジルアルコール、ダイアセトンアルコール等のアルコール類やシクロヘキサノン等のケトン類を用いることが好ましい。
また有機溶剤は、着色組成物を適正な粘度に調節し、目的とする均一な膜厚のフィルタセグメントを形成できることから、顔料100重量部に対して、500〜4000重量部の量で用いることが好ましい。
<活性エネルギー線硬化性単量体>
本発明の着色組成物に添加しても良い活性エネルギー線硬化性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
これらの活性エネルギー線硬化性化合物は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
活性エネルギー線硬化性単量体の配合量は、顔料100重量部に対し、5〜400重量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜300重量部であることがより好ましい。
<活性エネルギー線重合開始剤>
本発明の着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成するために、活性エネルギー線重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型感光性着色組成物の形態で調製することができる。
活性エネルギー線重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、または2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、またはベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、または3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、または2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、または2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、またはO−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が用いられる。
これらの活性エネルギー線重合開始剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
活性エネルギー線重合開始剤の含有量は、顔料100重量部に対し、2〜200重量部であることが好ましく、光硬化性及び現像性の観点から3〜150重量部であることがより好ましい。
<増感剤>
さらに、本発明の着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
さらに具体的には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、及び「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
増感剤の含有量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100重量部に対し、3〜60重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量部であることがより好ましい。
<酸化防止剤>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、カラーフィルタ用着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
本発明における「酸化防止剤」とは、紫外線吸収機能、ラジカル補足機能、または、過酸化物分解機能を有する化合物であればよく、具体的には、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、およびトリアジン系の化合物があげられ、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用できる。
これらの酸化防止剤の中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、好ましいものとしては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤が挙げられる。また、より好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、またはリン系酸化防止剤である。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−ノニルフェノール、2,2’−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチル−フェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミル−ヒドロキノン、2,2’チオジエチルビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,1,3−トリス−(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−ブタン、2,2’−メチレン−ビス−(6−(1−メチル−シクロヘキシル)−p−クレゾール)、2,4−ジメチル−6−(1−メチル−シクロヘキシル)−フェノール、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナムアミド)等が挙げられる。その他ヒンダードフェノール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)(1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチル{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ポリ〔(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、N,N′−4,7−テトラキス〔4,6−ビス{N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等が挙げられる。その他ヒンダードアミン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
リン系酸化防止剤としては、トリス(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、フェニルイソオクチルフォスファイト、フェニルイソデシルフォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルイソオクチルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、4,4’イソプロピリデンジフェノールアルキルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリスジノニルフェニルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ビフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラトリデシル4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジフォスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタントリフォスファイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファイトジエチルエステル、ソジウムビス(4−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ソジウム−2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−フォスファイト、1,3−ビス(ジフェノキシフォスフォニロキシ)−ベンゼン、亜リン酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニル)等が挙げられる。その他フォスファイト構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
イオウ系酸化防止剤としては、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール等が挙げられる。その他チオエーテル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
ベンゾトリアゾール系酸化防止剤としては、ベンゾトリアゾール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等を使用することが出来る。
ベンゾフェノン系酸化防止剤として具体的には、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5スルフォベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン等が挙げられる。その他ベンゾフェノン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
トリアジン系酸化防止剤としては、2,4−ビス(アリル)−6−(2−ヒドロキシフェニル)1,3,5−トリアジン等が挙げられる。その他トリアジン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
サルチル酸エステル系酸化防止剤としては、サリチル酸フェニル、サリチル酸p−オクチルフェニル、サリチル酸p−tertブチルフェニル等が挙げられる。その他サルチル酸エステル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
また酸化防止剤の含有量は、カラーフィルタ用着色組成物の固形分重量を基準として、0.5〜5.0重量%の場合、明度、感度が良好であるためより好ましい。
<アミン系化合物>
また、本発明の着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、およびN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<レベリング剤>
本発明の着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の全重量を基準(100重量%)として、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
レベリング剤として特に好ましいものとしては、分子内に疎水基と親水基を有するいわゆる界面活性剤の一種で、親水基を有しながらも水に対する溶解性が小さく、着色組成物に添加した場合、その表面張力低下能が低いという特徴を有し、さらに表面張力低下能が低いにも拘らずガラス板への濡れ性が良好なものが有用であり、泡立ちによる塗膜の欠陥が出現しない添加量において十分に帯電性を抑止できるものが好ましく使用できる。このような好ましい特性を有するレベリング剤として、ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンが好ましく使用できる。ポリアルキレンオキサイド単位としては、ポリエチレンオキサイド単位、ポリプロピレンオキサイド単位があり、ジメチルポリシロキサンは、ポリエチレンオキサイド単位とポリプロピレンオキサイド単位とを共に有していてもよい。
また、ポリアルキレンオキサイド単位のジメチルポリシロキサンとの結合形態は、ポリアルキレンオキサイド単位がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位中に結合したペンダント型、ジメチルポリシロキサンの末端に結合した末端変性型、ジメチルポリシロキサンと交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマー型のいずれであってもよい。ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンは、東レ・ダウコーニング株式会社から市販されており、例えば、FZ−2110、FZ−2122、FZ−2130、FZ−2166、FZ−2191、FZ−2203、FZ−2207が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
レベリング剤には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を補助的に加えることも可能である。界面活性剤は、2種以上混合して使用しても構わない。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
レベリング剤に補助的に加えるカオチン性界面活性剤としては、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。レベリング剤に補助的に加えるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどの;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
<硬化剤、硬化促進剤>
また本発明の着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.01〜15重量部が好ましい。
<その他の添加剤成分>
本発明の着色組成物には、経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、顔料100重量部に対し、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
密着向上剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等のシランカップリング剤が挙げられる。密着向上剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の量で用いることができる。
<着色組成物の製造方法>
本発明の着色組成物は、顔料を、バインダー樹脂などの色素担体および/または溶剤中に、好ましくは分散助剤と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(顔料分散体)。このとき、特定キノフタロン化合物、アルミニウムフタロシアニン顔料、およびその他の顔料等を同時に顔料担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。また、顔料の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
また、カラーフィルタ用感光性着色組成物(レジスト材)として用いる場合には、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物として調製することができる。溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物は、前記顔料分散体と、光重合性単量体及び/または光重合開始剤と、必要に応じて、溶剤、分散助剤、及び添加剤等を混合して調整することができる。光重合開始剤は、着色組成物を調製する段階で加えてもよく、調製した着色組成物に後から加えてもよい。
<粗大粒子の除去>
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
<カラーフィルタ>
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するものであり、該フィルタセグメントが、本発明の着色組成物から形成されてなるものである。また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、および黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。
赤色フィルタセグメントは、赤色顔料と顔料担体を含む通常の赤色着色組成物を用いて形成することができる。赤色着色組成物には、例えばC.I.ピグメントレッド7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、122、146、168、169、176、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、242、246、255、264、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、または287等の赤色顔料を挙げることができる。また、キサンテン系、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系などの赤色染料も使用できる。具体的には、C.I.アシッドレッド52、87、92、289、338などのキサンテン系酸性染料の造塩化合物等が挙げられる。
また、赤色着色組成物には、C.I.ピグメントオレンジ43、71、若しくは73等の橙色顔料および/またはC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、218、219、220、若しくは221等の黄色顔料を併用することができる。また、キノリン系、アゾ系、ジスアゾ系、メチン系などの橙色染料および/または黄色染料も使用できる。
青色フィルタセグメントは、青色顔料と顔料担体を含む通常の青色着色組成物を用いて形成することができる。青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等が用いられる。また青色着色組成物には、紫色顔料を併用することができる。併用可能な紫色顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を挙げることができる。また、青色や紫色を呈する塩基性染料、酸性染料の造塩化合物を使用することもできる。染料を使用する場合、トリアリールメタン系染料、またはキサンテン系染料が明度の点で好ましい。
<カラーフィルタの製造方法>
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法、インクジェット法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
透明基板あるいは反射基板上に各色フィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリクスを形成することができる。ブラックマトリクスとしては、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、上記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後に各色フィルタセグメントを形成することもできる。また本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜などが形成される。
カラーフィルタは、シール剤を用いて対向基板と張り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、液晶表示パネルが製造される。
かかる液晶表示パネルは、ツイステッド・ネマティック(TN)、スーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、ヴァーティカリー・アライメント(VA)、オプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)等のカラーフィルタを使用してカラー化を行う液晶表示モードに使用することができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中、「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」をそれぞれ表す。また、「PGMAC」とはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを意味する。
(顔料の平均一次粒子径)
顔料の平均一次粒子径は、透過型(TEM)電子顕微鏡を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料一次粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
(樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn))
[バインダー樹脂]
バインダー樹脂として用いるアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、装置としてHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとしてTSK−GEL SUPER HZM−Nを2連でつなげて使用し、溶媒としてTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
[分散剤(X)]
分散剤(X)の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)である。
(樹脂の酸価(mgKOH/g))
分散剤(X)、及びバインダー樹脂の酸価は、JIS K 0070の電位差滴定法に準拠し、測定した酸価(mgKOH/g)を固形分換算した値である。
分散剤(X)の側鎖の酸価は、エチレン性不飽和単量体の組成比から算出した理論値である。
<バインダー樹脂溶液の製造方法>
(製造例1)
[バインダー樹脂(B1)の製造]
反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して反応を行った。
・メタクリル酸: 10.0部
・メチルメタクリレート: 90.0部
・アゾビスイソブチロニトリル: 4.0部
滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル0.8部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部に溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、バインダー樹脂(B1)を得た。
(製造例2)
[バインダー樹脂(B2)の製造] 表2に示すモノマーの種類と量に置き換えた以外は、製造例1と同様にしてバインダー樹脂(B2)を得た。
(製造例3)
[バインダー樹脂(B3)の製造]
反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して反応を行った。
・2−ヒドロキシエチルメタクリレート: 9.6部
・メチルメタクリレート: 80.0部
・アゾビスイソブチロニトリル: 4.0部 滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル0.8部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部に溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。室温まで冷却した後、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製カレンズAOI)10.4部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.0部、p−メトキシフェノール0.05部を加え、エアー雰囲気化で70℃で4時間反応させた。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(B3)を調製した。
(製造例4)
[バインダー樹脂(B4)の製造](段階1:樹脂主鎖の重合)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりメタクリル酸メチル80.0部、メタクリル酸7.5部、およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてアゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル0.8部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部に溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。
(段階2:カルボキシル基への反応)
次にフラスコ内を空気置換し、グリシジルメタクリレート12.5部およびこの段階に要する触媒としてトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を行った。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(B4)を調製した。投入した樹脂種鎖中のカルボキシル基は、グリシジルメタクリレートのエポキシ基とエステル結合するので樹脂構造中にカルボキシル基を生じない。
(製造例5)
[バインダー樹脂(B5)の製造](段階1:樹脂主鎖の重合)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりメタクリル酸メチル80.0部、グリシジルメタクリレート13.3部、およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてアゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル0.8部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部に溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。
(段階2:エポキシ基への反応)
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸6.7部およびこの段階に要する触媒としてトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を行った。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(B5)を調製した。投入したアクリル酸はグリシジルメタクリレート構成単位のエポキシ基末端にエステル結合するので樹脂構造中にカルボキシル基を生じない。
(製造例6)
[バインダー樹脂(B6)の製造](段階1:樹脂主鎖の重合)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりメタクリル酸メチル80.0部、メタクリル酸5.2部、およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてアゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
(段階2:カルボキシル基への反応)
次にフラスコ内を空気置換し、グリシジルメタクリレート8.7部およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を行い、重量平均分子量が約12000(GPCによる測定)の樹脂溶液を得た。樹脂主鎖のカルボキシル基はグリシジルメタクリレートのエポキシ基末端にエステル結合するので樹脂構造中にカルボキシル基を生じない。
(段階3:水酸基への反応)
さらに無水コハク酸6.1部およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒として、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させた。加えたテトラヒドロ無水フタル酸は無水カルボン酸部位が開裂して生じた2個のカルボキシル基の一方が樹脂構造中の水酸基にエステル結合し、他方がカルボキシル基末端を生じさせる。
(段階4:不揮発分の調整)
不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(B6)を得た。
(製造例7)
[バインダー樹脂(B7)の製造](段階1:樹脂主鎖の重合)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりメタクリル酸メチル80.0部、グリシジルメタクリレート9.0部、およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてアゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
(段階2:エポキシ基への反応)
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸4.6部およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を行い、重量平均分子量が約12000(GPCによる測定)の樹脂溶液を得た。投入したアクリル酸はグリシジルメタクリレート構成単位のエポキシ基末端にエステル結合するので樹脂構造中にカルボキシル基を生じない。
(段階3:水酸基への反応)
さらに無水コハク酸6.4部およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒として、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させた。加えたテトラヒドロ無水フタル酸は無水カルボン酸部位が開裂して生じた2個のカルボキシル基の一方が樹脂構造中の水酸基にエステル結合し、他方がカルボキシル基末端を生じさせる。
(段階4:不揮発分の調整)
不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂溶液(B7)を得た。
得られたバインダー樹脂(B1)〜(B7)の組成及び重量比、測定した分子量、酸価を表1に示す。
表1における構成単位の前駆体および構成単位の略称について下記に記す。
MMA:メチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
HOMS:2−メタクリロイロキシエチルコハク酸
HEMA+AOI:構成単位(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)の水酸基にAOI(2−イソシアナトエチルアクリレート)が付加反応し結合したもの
MAA−GMA:構成単位MAA(メタクリル酸)のカルボキシル基にGMAが付加反応し結合したものGMA−AA:構成単位GMA(グリシジルメタクリレート)のエポキシ基にアクリル酸が付加反応し結合したもの
MAA+GMA+無水コハク酸:構成単位メタクリル酸にGMAが付加反応し結合し、その際に生じたOH基に無水コハク酸をエステル化し結合させたもの
GMA−AA+無水コハク酸:構成単位GMAにアクリル酸が付加反応し結合し、その際に生じたOH基に無水コハク酸をエステル化して結合させたもの
<顔料の製造方法>
(緑色顔料(PG−1):PG58)
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメントグリーン58(DIC社製「FASTGEN GREEN A110」)を100部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で6時間混練した。この混練物を3000部の温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、緑色顔料(PG−1)97部を得た。平均一次粒子径は28.2nmであった。
(緑色顔料(PG−2):アルミニウムフタロシアニン)
反応容器中でn−アミルアルコール1250部に、フタロジニトリル225部、塩化アルミニウム無水物78部を添加し、攪拌した。これに、DBU(1,8−Diazabicyclo[5.4.0]undec−7−ene)266部を加え、昇温し、136℃で5時間還流させた。攪拌したまま30℃まで冷却した反応溶液を、メタノール5000部、水10000部の混合溶媒中へ、攪拌下注入し、青色のスラリーを得た。このスラリーを濾過し、メタノール2000部、水4000部の混合溶媒で洗浄し、乾燥して、135部のクロロアルミニウムフタロシアニンを得た。さらに、反応容器中でクロロアルミニウムフタロシアニン100部をゆっくり濃硫酸1200部に、室温にて加えた。40℃、3時間撹拌して、3℃の冷水24000部に硫酸溶液を注入した。青色の析出物をろ過、水洗、乾燥して、下記式(17)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を102部得た。
次に、反応容器中でメタノール1000部に、式(17)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を100部とリン酸ジフェニルを49.5部とを加え、40℃に加熱し、8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、下記式(18)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料114部を得た。
得られた式(18)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を、緑色顔料(PG−1)と同様のソルトミリング処理法で、緑色顔料(PG−2)を得た。平均一次粒子径は31.2nmであった。
一般式(17)
一般式(18)
(緑色顔料(PG−3):アルミニウムフタロシアニン)
反応容器中でメタノール1000部に、式(17)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を100部と、ジフェニルホスフィン酸を43.2部とを加え、40℃に加熱し、8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、下記式(19)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料112部を得た。
得られた式(19)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を、青色着色剤(PG−1)と同様のソルトミリング処理法で、青色着色剤(PG−3)を得た。平均一次粒子径は29.5nmであった。
一般式(19)
(青色着色剤(PG−4)の製造)
特開2010−79247号公報に記載の合成方法に従い、下記式(20)で表わされるアルミニウムフタロシアニン顔料を得た。
得られた式(20)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を、青色着色剤(PB−1)と同様のソルトミリング処理法で、青色着色剤(PG−4)を得た。平均一次粒子径は33.0nmであった。
一般式(20)

(青色着色剤(PG−5)の製造)
式(17)で表されるアルミニウムフタロシアニン顔料を100部に、ピリジン200部、キシレン800部、およびフェニルホスホン酸54.6部を加え、8時間加熱還流を続けた。ろ過して、メタノールで洗浄後、乾燥して、110部の下記式(21)で表わされるアルミニウムフタロシアニン顔料を得た。
続けて、青色着色剤(PG−1)と同様の方法でソルトミリング処理を行い、青色着色剤(PG−5)を製造した。得られた着色剤の体積平均一次粒子径は37nmであった。
一般式(21)

(黄色顔料(PY−1):PY138)
C.I.ピグメントイエロー138(BASF社製商品名パリオトールイエローK0961HD)を100部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で6時間混練した。この混練物を3000部の温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、黄色顔料(PY−1)98部を得た。平均一次粒子径は35.5nmであった。
(黄色顔料(PY−2):PY150)
C.I.ピグメントイエロー 150(ランクセス社製「E−4GN」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化黄色顔料(PY−2)を得た。
(赤色顔料(PR−1):PR254)
ジケトピロロピロール系赤色顔料C.I.ピグメントレッド254(BASF社製「IRGAZIN RED 2030」)120部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、60℃で10時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、115部の赤色顔料(PR−1)を得た。平均一次粒子径は24.8nmであった。
(赤色顔料(PR−2):PR177)
アントラキノン系赤色顔料C.I.ピグメントレッド177(BASF社製「クロモフタルレッド A2B」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8000部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の赤色顔料(PR−2)を得た。平均一次粒子径は27.6nmであった。
(赤色顔料(PR−3):臭素化ジケトピロロピロール)

還流管を付けたステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、モレキュラシーブで脱水したtert−アミルアルコール200部、およびナトリウム−tert−アミルアルコキシド140部を加え、攪拌しながら100℃に加熱し、アルコラート溶液を調製した。一方で、ガラス製フラスコに、コハク酸ジイソプロピル88部、4−ブロモベンゾニトリル153.6部を加え、攪拌しながら90℃に加熱して溶解させ、これらの混合物の溶液を調製した。この混合物の加熱溶液を、100℃に加熱した上記アルコラート溶液中に、激しく攪拌しながら、2時間かけて一定の速度でゆっくり滴下した。滴下終了後、90℃にて2時間、加熱攪拌を継続し、ジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩を得た。更に、ガラス製ジャケット付き反応容器に、メタノール600部、水600部および酢酸304部を加え、−10℃に冷却した。この冷却した混合物を、高速攪拌ディスパーサーを用いて、直径8cmのシェアディスクを4,000rpmで回転させながら、この中に75℃まで冷却した先に得られたジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩溶液を、少量ずつ添加した。この際、メタノール、酢酸および水からなる混合物の温度が常に−5℃以下の温度を保つように冷却しながら、且つ75℃のジケトピロロピロール系化合物のアルカリ金属塩の添加する速度を調整しながら、およそ120分にわたって少量ずつ添加した。アルカリ金属塩添加後、赤色の結晶が析出し、赤色の懸濁液が生成した。続いて、得られた赤色の懸濁液を5℃にて限外濾過装置で洗浄後、濾別し赤色ペーストを得た。このペーストを0℃に冷却したメタノール3,500部にて再分散し、メタノール濃度約90%の懸濁液とし、5℃にて3時間攪拌し、結晶転移を伴う粒子整粒および洗浄を行った。続いて、限外濾過機で濾別し、得られたジケトピロロピロール系化合物の水ペーストを、80℃にて24時間乾燥させ、粉砕することにより臭素化ジケトピロロピロール顔料150.8部を得た。 次に合成した臭素化ジケトピロロピロール顔料150部、塩化ナトリウム935部、およびジエチレングリコール240部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を5300部の温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、127部の赤色顔料(PR−3)を得た。平均一次粒子径は27.6nmであった。
(赤色顔料(PR−4):PR269)
ナフトールアゾ系赤色顔料C.I.ピグメント レッド 269(山陽色素社製 「Permanent Carmine 3810」)120部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、60℃で10時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、115部の赤色微細化顔料である、赤色顔料(PR−4)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は38.9nmであった。
(紫色顔料(PV−1):PV23)
ジオキサジン系紫色顔料C.I.ピグメントバイオレット23(Clariant社製「Fast Violet RL」)120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、90℃で18時間混練した。この混合物を温水5000部に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、118部の紫色顔料(PV−1)を得た。平均一次粒子径は26.4nmであった。
(青色顔料(PB−1)PB 15:6)
フタロシアニン系青色顔料C.I.ピグメント ブルー 15:6(東洋インキ製造社製「リオノールブルーES」)100部、粉砕した食塩800部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。この混合物を温水3000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、98部の青色微細化顔料(P−1)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は28.3nmであった。
ここで、顔料の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(日本電子社製「JEM-1200EX」)を用い、5万倍での観察試料中の全顔料粒子の一次粒子径を計測してその平均値を用いた。なお、粒子形状が球状でない場合は、長径と短径を計測し、(長径+短径)/2により求められる値を粒子径とした。
(造塩染料化合物(LM):AR52)
特許出願2011−261667の製造例50を参考にC.I.アシッド レッド 52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂とからなる造塩化合物(LM)を製造した。
(色素誘導体(DE−1)の製造)
本発明の顔料誘導体製造方法は特に限定されないが、モーザーおよびトーマス著「フタロシアニン化合物」(Moser and Thomas“Phthalocyanine Compounds”)(1983年)、白井汪芳および小林長夫著「フタロシアニン−化学と機能−」(1997年)等の公知方法及び他の適当な方法によって得られた酸性の色素誘導体(DE−1)、塩基性の色素誘導体(DE−2)を使用する。
色素誘導体(DE−1)

色素誘導体(DE−2)
(色素誘導体(DE−3)の製造)
特許第4585781号公報に記載の合成方法に従い、塩基性の色素誘導体(DE−3)を得た。
色素誘導体(DE−3)
(色素誘導体(4)の製造)
特許第4585781号公報に記載の合成方法に従い、酸性の色素誘導体(4)を得た。
色素誘導体(4)

<分散剤(X)の作製>
次に、実施例である分散剤(X−1)〜(X−40)、及び比較例である分散剤(X−41)、(X−42)について示す。
(分散剤(X−1)の製造、製造方法(2))
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、3‐メルカプト‐1,2‐プロパンジオール4.0部、メトキシプロピルアセテート24.4部、無水ピロメリット酸6.46部、触媒としてモノブチルスズ(IV)オキシド0.005部を追加し、窒素ガスで置換した後、130℃で2時間、100℃で2時間反応させた。90%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを滴定で確認し、室温まで冷却した。(第一工程)
メチルメタクリレート50部、t−ブチルアクリレート6.1部、シクロヘキシルアクリレート6.1部、メトキシエチルアクリレート6.1部、n−ブチルメタクリレート6.1部、t−ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート6.1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7.6部、メトキシプロピルアセテート44部をさらに反応槽に仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3部をメトキシプロピルアセテート24部に溶解したものを20回に分けて30分ごとに加え、80℃のまま10時間反応し、固形分測定により95%が反応したことを確認した。(第二工程)
次に、無水コハク酸5.8部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.2部を追加し、120℃で2時間、80℃で5時間反応させた。90%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを滴定で確認し固形分当たりの酸価31mgKOH/g、数平均分子量(Mn)8,100である分散剤(X−1)を得た。(第三工程)
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して分散剤(X−1)を得た。
(分散剤(X−2)〜(X−30)の製造)
表2〜表3に示すモノマーの種類、重量部、酸無水物の種類、重量部に変更した以外は分散剤(X−1)と同様にして、分散剤(X−2)〜(X−30)を得た。
(分散剤(X−31)の製造、製造方法(1))
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、メチルメタクリレート50部、t−ブチルアクリレート6.1部、シクロヘキシルアクリレート6.1部、メトキシエチルアクリレート6.1部、n−ブチルメタクリレート6.1部、t−ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート6.1部、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸13.37、メトキシプロピルアセテート44部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3‐メルカプト‐1,2‐プロパンジオール4.0部を添加した後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3部をメトキシプロピルアセテート24部に溶解したものを20回に分けて30分ごとに加え、80℃のまま12時間反応し、固形分測定により95%が反応したことを確認した。次に、ピロメリット酸無水物6.46部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.2部を追加し、120℃で2時間、80℃で5時間反応させた。90%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを滴定で確認し固形分当たりの酸価31mgKOH/g、数平均分子量(Mn)8,000である分散剤(X−31)を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して分散剤(X−31)を得た。
(分散剤(X−32)〜(X−39)の製造)
表4に示すモノマーの種類、重量部に変更した以外はポリエステル(X−31)と同様にして、分散剤(X−32)〜(X−39)を得た。
(分散剤(X−40)の製造)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、エアー下で、ハイドロキノン0.3部、メトキシプロピルアセテート44部、無水コハク酸5.8部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7.6部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.2部を追加し、120℃で2時間、80℃で5時間反応させた。90%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを滴定で確認し、室温まで放冷し、さらにメチルメタクリレート50部、t−ブチルアクリレート6.1部、シクロヘキシルアクリレート6.1部、メトキシエチルアクリレート6.1部、n−ブチルメタクリレート6.1部、t−ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート6.1部を反応槽に仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3部をメトキシプロピルアセテート24部に溶解したものを20回に分けて30分ごとに加え、80℃のまま10時間反応し、固形分測定により95%が反応したことを確認し、固形分当たりの酸価31mgKOH/g、数平均分子量(Mn)7,900である分散剤(X−40)を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して分散剤(X−40)を得た。
(比較分散剤(X−41)〜(X−42)の製造)
表4に示すモノマーの種類、重量部に変更した以外はポリエステル(X−31)と同様にして、分散剤(X−41)〜(X−42)を得た。
表2〜表4中の略称について下記に記す。
MMA:メチルメタクリレート
t−BA:t−ブチルアクリレート
CHA:シクロヘキシルアクリレート
2−MTA:2−メトキシエチルアクリレート
n−BMA:n−ブチルメタクリレート
t−BMA:t−ブチルメタクリレート
BzMA:ベンジルアクリレート
MAA:メタクリル酸
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
HPMA:2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
HBMA:2−ヒドロキシブチルメタクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
HPA:2−ヒドロキシプロピルアクリレート
HBA:2−ヒドロキシブチルアクリレート
HOMS:2−メタクリロイロキシエチルコハク酸
HOA:2−アクリロイロキシエチルコハク酸
MMS:2-メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸
MOA:2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸
<着色組成物の製造方法>
次に、実施例である着色組成物(P−1)〜(P−60)、及び比較例である着色組成物(P−61)、(P−62)について示す。
[製造例1]
(着色組成物(P−1))
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、着色組成物(P−1)を作製した。
微細化顔料(PB−1) 11.4部
色素誘導体2 0.6部
分散剤(X−1) 18.0部
バインダー樹脂(B1) 22.0部
PGMAC 48.0部
[製造例2〜13]
(着色組成物(P−2)〜(P−13))
微細化顔料(PB−1)を表5に示す微細化顔料の種類に変更した以外は、着色組成物(P−1)と同様にして、着色組成物(P−2)〜(P−13)を得た。
[製造例14〜52、製造例54〜62]
(着色組成物(P−11)〜(P−52)、(P−54)〜(P−62))
分散剤(X−1)とバインダー樹脂1を、表5、表6に示す分散剤、色素誘導体とバインダー樹脂に変更した以外は、着色組成物(P−1)と同様にして、着色組成物(P−14)〜(P−52)、(P−54)〜(P−62)を得た。
[製造例53]
(着色組成物(P−53))
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、着色組成物(P−53)を作製した。色素誘導体は用いていない。

微細化顔料(PB−1) 12.0部
分散剤(X−22) 18.0部
バインダー樹脂(B1) 22.0部
PGMAC 48.0部
[製造例63]
(着色組成物(P−120))
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、着色組成物(P−120)を作製した。

造塩染料化合物(LM) 12.0部
バインダー樹脂(B1) 10.0部
PGMAC 78.0部
次に、着色組成物(P−1)〜(P−62)、(P−120て調色した着色組成物(P−63)〜(P−124)について示す。
[実施例1]
(着色組成物(P−63))
着色組成物(P−1)と、着色組成物(P−2)を乾燥塗膜の色度が、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」C光源)測定においてx=0.141、y=0.084となるような配合比にて調整し、1時間ディスパーにて攪拌混合した。
[実施例2、実施例14〜60、比較例1〜2]
(着色組成物(P−64)、(P−76)〜(P−124))
着色組成物(P−1)の種類と、着色組成物(P−2)の種類を、表7、表8に示される着色組成物に変更した以外は、実施例1と同じようにして着色組成物(P−64)、および(P−76)〜(P−124)を得た。
[実施例3]
(着色組成物(P−65))
着色組成物(P−3)と、着色組成物(P−4)を乾燥塗膜の色度が、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」C光源)測定においてx=0.655、y=0.325となるような配合比にて調整し、1時間ディスパーにて攪拌混合した。
[実施例4〜6]
(着色組成物(P−66)〜(P−68))
着色組成物(P−3)の種類と、着色組成物(P−4)の種類を、表7に示される着色組成物に変更した以外は、実施例3と同じようにして着色組成物(P−66)〜(P−68)を得た。
[実施例7]
(着色組成物(P−69))
着色組成物(P−7)と、着色組成物(P−12)を乾燥塗膜の色度が、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」C光源)測定においてy=0.600、y=0.291となるような配合比にて調整し、1時間ディスパーにて攪拌混合した。
[実施例8〜13]
(着色組成物(P−70)〜(P−75))
着色組成物(P−7)の種類と、着色組成物(P−12)の種類を、表7に示される着色組成物に変更した以外は、実施例7と同じようにして着色組成物(P−70)〜(P−75)を得た。
<着色組成物の評価>
得られた着色組成物(P−1〜124)の粘度、CR、明度および耐熱性の評価を下記方法で行った。表7、表8に評価結果を示す。
(粘度の評価)
着色組成物を調整した当日の粘度を初期粘度η1、40℃で4週間恒温保存することで経時促進させた後の粘度を経時粘度ηとし、E型粘度計「ELD型粘度計」(東機産業社製)を用いて、25℃、回転数20rpmという条件で測定した。初期粘度が低くいほど、分散安定性が高いことを意味する。粘度の評価基準は以下のようにした。また、増粘率とは、初期粘度と経時粘度の差を、初期粘度の値で割ったものである。×は使用困難なレベルである。
◎◎:初期粘度が7以内で、増粘率が±10%以内
◎:初期粘度が7以内で、増粘率が±10%を超え、±20%以内
○:初期粘度が7を超え10以内で、増粘率が±10%以内
○△:初期粘度が7を超え10以内で、増粘率が±10%を超え、±20%以内
△:初期粘度が10を超え20以内で、増粘率が±10%以内
×:初期粘度が20を超えるもの
(コントラスト比の評価)
実施例および比較例で製造した着色組成物を100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて、回転数を変えて、230℃での熱処理後の膜厚が約1.5μm前後となるように3枚の基板に塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで220℃で60分間加熱、放冷後、得られた塗膜基板のそれぞれ膜厚およびコントラスト比を測定し、3点のデータから膜厚が1.5μmにおけるコントラストを一次相関法で求めた。×は使用困難なレベルである。
◎:CR≧14000以上
○:CR=12000以上、14000未満
○△:CR=8000以上、12000未満
△:CR=3000以上、8000未満
×:CR=3000未満
(塗膜の耐熱性評価)
得られた着色組成物を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで220℃で120分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、C光源で赤色着色組成物はx=0.655、緑色着色組成物はy=0.600、青色着色組成物はy=0.084の色度に合うようにした。
得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の4段階で評価した。×は使用困難なレベルである。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1))2+( b*(2)- b*(1)) 2)

◎◎:ΔEab*が1.0未満
◎:ΔEab*が1.5以上、1.0未満
○:ΔEab*が3.0以上、1.5未満
○△:ΔEab*が5.0以上、3.0未満
×:ΔEab*が5.0未満
(明度評価)
着色組成物(P−63〜124)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、70℃で20分乾燥し、ついで230℃で1時間加熱、放冷を行うことで塗膜基板を作製した。得られた塗膜の色度を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定し、青色の着色組成物(P−63〜64、P−76〜P−124)基板の色度がC光源でx=0.141、y=0.084ととなるときの、緑色の着色組成物(P−69〜75)基板の色度がC光源でx=0.291、y=0.600となるときの、赤色の着色組成物(P−65〜68)基板の色度がC光源でx=0.655、y=0.325となるときの明度:Y(C)を測定した。判定基準は、以下の通りである。×は使用困難なレベルである。

(青色の着色組成物)
◎◎:10.0以上
◎:9.8以上〜10.0未満
○:9.4以上〜9.8未満
△:8.9以上〜9.4未満
×:8.9未満
(緑色の着色組成物)
◎◎:60.0以上
◎:59.5以上〜60.0未満
○:58.5以上〜59.5未満
△:58.0以上〜58.5未満
×:58.0未満
(赤色の着色組成物)
◎◎:18.2以上
◎:18.0以上〜18.2未満
○:17.8以上〜18.0未満
△:17.6以上〜17.8未満
×:17.6未満
表7、表8に示すように、分散剤(X)が、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、前記一般式(1)から一般式(4)で表される特定群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有するものを用いた場合、耐熱性、CR、明度、粘度いずれも良好であり、用いない場合は明度が著しく低い結果となった。さらに、バインダー樹脂[B1]とを含む本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、いずれも低粘度で保存安定性も良好であって、耐熱性も非常に優れた結果であった。
<感光性着色組成物の製造方法>
次に、さらに活性エネルギー線硬化性単量体および/または活性エネルギー線重合開始剤を含む着色組成物(R−1)〜(R−68)について示す。
[実施例61]
(感光性着色組成物(R−1)の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物(R−1)を作製した。
着色組成物(P−63) 37.5部
バインダー樹脂(B1) 9.0部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」 3.0部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) 1.3部
増感剤(保土谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
PGMAC 49.0部
[実施例62、実施例74〜126、比較例3〜4]
(感光性着色組成物(R−2、R−14〜68)
着色組成物(P−63)を表8、表9に示す着色組成物に変更する以外は、実施例61と同様にして感光性着色組成物(R−2、R−14〜68)を得た。
[実施例63]
(赤色感光性着色組成物(R−3)の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物(R−3)を作製した。
着色組成物(P−65) 37.5部
バインダー樹脂(B1) 9.0部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」 3.0部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) 1.3部
増感剤(保土谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
PGMAC 49.0部
[実施例64〜66]
(感光性着色組成物(R−4〜6)
着色組成物(P−65)を表8に示す着色組成物に変更する以外は、実施例63と同様にして感光性着色組成物(R−4〜6)を得た。
[実施例67]]
(感光性着色組成物(R−7))
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して感光性着色組成物(R−7)を得た。
着色組成物(P−69) 37.5部
バインダー樹脂1 9.0部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」 3.0部
光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアー907」) 1.3部
増感剤(保土谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
PGMAC 49.0部
[実施例68〜73]
(感光性着色組成物(R−8〜13)
着色組成物(P−69)を表8に示す着色組成物に変更した以外は、実施例67と同様にして感光性着色組成物(R−8〜13)を得た。
<感光性着色組成物の塗膜作製と評価>
得られた感光性着色組成物(R−1〜68)を用いて作製した塗膜の現像性、耐熱性、粘度、明度および解像度の評価を下記方法で行った。表8、表9に評価結果を示す。
(粘度の評価)
感光性着色組成物を調整した当日の粘度を初期粘度η1、40℃で1週間恒温保存することで経時促進させた後の粘度を経時粘度ηとし、E型粘度計「ELD型粘度計」(東機産業社製)を用いて、25℃、回転数20rpmという条件で測定した。初期粘度が低くいほど、分散安定性が高いことを意味する。粘度の評価基準は以下のようにした。また、増粘率とは、初期粘度と経時粘度の差を、初期粘度の値で割ったものである。×は使用困難なレベルである。

◎◎:初期粘度が2.5以内で、増粘率が±10%以内
◎:初期粘度が2.5以内で、増粘率が±10%を超え、±20%以内
○:初期粘度が2.5を超え3.0以内で、増粘率が±10%以内
○△:初期粘度が3.0を超え4.0以内で、増粘率が±10%を超え、±20%以内
△:初期粘度が4.0を超え5.0以内で、増粘率が±10%以内
×:初期粘度が5.0を超えるもの
(コントラスト比の評価)
実施例および比較例で製造した感光性着色組成物(R−1〜68)を100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて、回転数を変えて、230℃での熱処理後の膜厚が約1.5μm前後となるように3枚の基板に塗布し、次に70℃で20分乾燥し、超高圧水銀ランプを用いて、積算光量150mJ/cm2で紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行い、塗膜基板を得た。ついで220℃で30分間加熱、放冷後、得られた塗膜基板のそれぞれ膜厚およびコントラスト比を測定し、3点のデータから膜厚が1.5μmにおけるコントラストを一次相関法で求めた。×は使用困難なレベルである。

◎:CR≧14000以上
○:CR=12000以上、14000未満
○△:CR=8000以上、12000未満
△:CR=3000以上、8000未満
×:CR=3000未満
(塗膜の耐熱性評価)
得られた感光性着色組成物(R−1〜68)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで220℃で30分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、C光源で赤色着色組成物はx=0.655、緑色着色組成物はy=0.600、青色着色組成物はy=0.084の色度に合うようにした。
得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の4段階で評価した。×は使用困難なレベルである。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1))2+( b*(2)- b*(1)) 2)

◎◎:ΔEab*が1.0未満
◎:ΔEab*が1.5以上、1.0未満
○:ΔEab*が3.0以上、1.5未満
○△:ΔEab*が5.0以上、3.0未満
×:ΔEab*が5.0未満
(明度評価)
感光性着色組成物(R−1〜68)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、70℃で20分乾燥し、超高圧水銀ランプを用いて、積算光量150mJ/cmで紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行い、塗膜基板を得た。ついで230℃で1時間加熱、放冷を行うことで塗膜基板を作製した。得られた塗膜の色度を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定し、青色の感光性着色組成物(R−1〜2、R−14〜R−68)基板の色度がC光源でx=0.141、y=0.084ととなるときの、緑色の感光性着色組成物(R−7〜13)基板の色度がC光源でx=0.291、y=0.600となるときの、赤色の感光性着色組成物(R−3〜6)基板の色度がC光源でx=0.655、y=0.325となるときの明度:Y(C)を測定した。なお、アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム1.5重量%炭酸水素ナトリウム0.5重量% 陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0重量%および水90重量%からなるものを用いた。判定基準は、以下の通りである。×は使用困難なレベルである。
(青色の感光性着色組成物)
◎◎:10.0以上
◎:9.8以上〜10.0未満
○:9.4以上〜9.8未満
△:8.9以上〜9.4未満
×:8.9未満
(緑色の感光性着色組成物)
◎◎:60.0以上
◎:59.5以上〜60.0未満
○:58.5以上〜59.5未満
△:58.0以上〜58.5未満
×:58.0未満
(赤色の感光性着色組成物)
◎◎:18.2以上
◎:18.0以上〜18.2未満
○:17.8以上〜18.0未満
△:17.6以上〜17.8未満
×:17.6未満
(現像性評価)
感光性着色組成物(R−1〜68)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に乾燥後の膜厚が2μmになる回転数にてスピンコーターを用いて塗布した基板を、70℃で20分乾燥後、23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像し、現像性を4段階で評価した。なお、アルカリ現像液は、炭酸ナトリウム1.5重量%、炭酸水素ナトリウム0.5重量%、陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペレックスNBL」)8.0重量%、および水90重量%からなるものを用いた。
また、現像性評価は下記基準に従って判定した。×は使用困難なレベルである。
◎◎◎:10秒以内に完全に除去できるもの
◎◎:10秒を超えるが12秒以内に完全に除去できるもの
◎:12秒を超えるが15秒以内に完全に除去できるもの
○:15秒を超えるが20秒以内に完全に除去できるもの
○△:20秒を超えるが25秒以内に完全に除去できるもの
△:25秒を超えるが30秒以内に完全に除去できるもの
×:30秒を超えても完全に除去できないもの
(塗膜の耐熱性評価)
得られた感光性着色組成物(R−1〜68)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、超高圧水銀ランプを用いて、積算光量150mJ/cmで紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行った。ついで220℃で30分間加熱、放冷後し、塗膜基板を得た。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、C光源で赤色着色組成物はx=0.640、緑色着色組成物はy=0.600、青色着色組成物はy=0.060の色度に合うようにした。
得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の4段階で評価した。×は使用困難なレベルである。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)

◎:ΔEab*が1.5未満
○:ΔEab*が1.5以上、3.0未満
△:ΔEab*が3.0以上、5.0未満
×:ΔEab*が5.0以上

表9、表10に示すように、分散剤(X)が、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、前記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの特定構造を有するビニル重合体である側鎖とを有するものを用いた場合、耐熱性、CR、明度、粘度いずれも良好であり、なおかつ現像性がいずれも著しく良好であった。なお、用いない場合は明度が著しく低い結果であり、また、現像性が悪い結果となった。実施例62及び実施例91〜96を比較すると、MMAが多いほど分散剤のガラス転移温度Tgが高くなるため耐熱性、明度が良い傾向にある。実施例62及び実施例93〜95では、非常に良好な耐熱性や明度を維持しつつ現像性をも両立しているため好ましい。実施例103〜108を比較すると、酸価が高くなると現像性が向上する傾向にあるが、実施例103、105、106が全ての評価項目で優れているため好ましい。実施例114〜119、実施例121〜126の結果より、バインダー樹脂や後添加樹脂として、前記一般式(1)から一般式(4)で表される特定構造を有する樹脂を用いると現像性の観点でさらに良好である。また、バインダー樹脂や後添加樹脂として側鎖に光官能性二重結合を有する樹脂を用いると耐熱性の観点で良好である。
それらに比べ比較例では、明度、現像性の観点で実施例より大きく劣る結果となった。
<カラーフィルタの作製>
ガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで赤色の感光性着色組成物(R−6)をC光源において(以下、緑色、青色にも用いる)x=x=0.655、y=0.325になるように塗布し着色被膜を形成した。該被膜にフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて150mJ/cmの紫外線を照射した。次いで0.2重量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、この基板を220℃で20分加熱して、赤色フィルタセグメントを形成した。同様の方法により、本発明の緑色の感光性着色組成物(R−7)をx=0.291、y=0.600になるように、青色の感光性着色組成物(R―2)を用いてx=0.141、y=0.084になるように緑色フィルタセグメント、青色フィルタセグメントを形成して、カラーフィルタを得た。
本発明の感光性着色組成物を用いることにより、現像速度が遅延することなく、優れた解像度、耐熱性、明度、および耐熱性の良いカラーフィルタの作製が可能であり、その他物性にも問題なく好適に使用することができた。

Claims (13)

  1. 顔料、分散剤(X)、バインダー樹脂、及び溶剤を含有するカラーフィルタ用着色組成物であって、
    前記分散剤(X)が、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、下記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有し、
    下記一般式(1)から一般式(4)の総重量が、前記分散剤(X)の側鎖の全重量中、4.5重量%〜39.5重量%であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
    一般式(1):


    (一般式(1)中、nは1〜4の整数、R1は水素またはメチル基を表し、Xは直接結合または、−CR6R7−Z−で表され、Zは直接結合または、−CR8R9−で表され、
    R2〜R9は、水素原子、ハロゲン原子、フタルイミド基、−CH2CH2COOH、置換又は無置換の炭素数2〜20のアルケニル基、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または、置換又は無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、これらの基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−OCO−で置換されていてもよく、
    R2とR4は直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R2とR3及び/又はR4とR5は一体となって=CH2を形成してもよく、R2とR6および、R4とR8はそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)
    一般式(2):


    (一般式(2)中、nは1〜4の整数、W1はCR11または窒素原子を表し、W2はCR14または窒素原子を表し、Yは−COOH、−SO3H、R10は水素またはメチル基を表し、R11〜R14は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、エチニル基、−SO3H、−COOH、−COCl、−NHCOCH3、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R11及びR12、R12及びR13、R13及びR14は、それらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)

    一般式(3):


    (一般式(3)中、nは1〜3の整数、R15は水素またはメチル基を表し、R16〜R25は、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R17とR19と及び/又はR23とR25とで直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R17とR23は、それらが結合する炭素原子と一体となって環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)

    一般式(4):


    (一般式(4)中、nは1〜3の整数、R26は水素またはメチル基を表し、R31は水素原子またはメチル基を表し、R27〜R30は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、−COOH、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、「*」は結合手であることを示す。)
  2. 分散剤(X)が、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなる、片末端領域に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)の水酸基と、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基とを反応させてなるか、
    分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(c3)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  3. 前記エチレン性不飽和単量体(b)100重量%中、メタクリル酸メチルを40〜80重量%含むことを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  4. 分散剤(X)中の前記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖の酸価が10〜100mgKOH/gであることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  5. 前記分散剤(X)の側鎖が、前記一般式(1)及び/又は前記一般式(2)で表される構造を有し、一般式(1)のR2〜R5が水素であり、一般式(2)のR11〜R14が水素であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  6. さらに、塩基性色素誘導体を含有する請求項1〜5いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  7. バインダー樹脂が、前記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  8. さらに活性エネルギー線硬化性単量体および/または活性エネルギー線重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  9. 請求項1〜8いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物により形成されてなるカラーフィルタ。
  10. トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物由来のカルボキシル基を有するポリエステルである主鎖と、下記一般式(1)から一般式(4)で表される群から選ばれる少なくとも1つの構造を有するビニル重合体である側鎖とを有し、下記一般式(1)から一般式(4)の総重量が、前記分散剤(X)の側鎖の全重量中、4.5重量%〜39.5重量%である分散剤であって、
    分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなる、片末端領域に2つの水酸基を有するビニル重合体(a2)の水酸基と、トリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)の酸無水物基とを反応させてなるか、
    分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)中の水酸基とトリカルボン酸無水物(c1)及び/又はテトラカルボン酸二無水物(c2)中の酸無水物基とを反応させてなるポリエステル(c3)の存在下、エチレン性不飽和単量体(b)をラジカル重合してなることを特徴とするカラーフィルタ用分散剤(X)。
    一般式(1):

    (一般式(1)中、nは1〜4の整数、R1は水素またはメチル基を表し、Xは直接結合または、−CR6R7−Z−で表され、Zは直接結合または、−CR8R9−で表され、
    R2〜R9は、水素原子、ハロゲン原子、フタルイミド基、−CH2CH2COOH、置換又は無置換の炭素数2〜20のアルケニル基、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、または、置換又は無置換の炭素数6〜10のアリール基を表し、これらの基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−OCO−で置換されていてもよく、
    R2とR4は直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R2とR3及び/又はR4とR5は一体となって=CH2を形成してもよく、R2とR6および、R4とR8はそれらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)

    一般式(2):

    (一般式(2)中、nは1〜4の整数、W1はCR11または窒素原子を表し、W2はCR14または窒素原子を表し、Yは−COOH、−SO3H、R10は水素またはメチル基を表し、R11〜R14は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、エチニル基、−SO3H、−COOH、−COCl、−NHCOCH3、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R11及びR12、R12及びR13、R13及びR14は、それらが結合する炭素原子と一体となって炭素数6〜10の環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)

    一般式(3):

    (一般式(3)中、nは1〜3の整数、R15は水素またはメチル基を表し、R16〜R25は、水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R17とR19と及び/又はR23とR25とで直接結合して不飽和二重結合を形成してもよく、R17とR23は、それらが結合する炭素原子と一体となって環を形成してもよく、「*」は結合手であることを示す。)

    一般式(4):

    (一般式(4)中、nは1〜3の整数、R26は水素またはメチル基を表し、R31は水素原子またはメチル基を表し、R27〜R30は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、−COOH、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、「*」は結合手であることを示す。)
  11. 側鎖の酸価が10〜100mgKOH/gであることを特徴とする請求項10記載のカラーフィルタ用分散剤(X)。
  12. 前記エチレン性不飽和単量体(b)100重量%中、メタクリル酸メチルを40〜80重量%含むことを特徴とする請求項10または11記載のカラーフィルタ用分散剤(X)。
  13. 前記分散剤(X)の側鎖が、前記一般式(1)及び/又は前記一般式(2)で表される構造を有し、一般式(1)のR2〜R5が水素であり、一般式(2)のR11〜R14が水素であることを特徴とする請求項10〜12いずれか記載のカラーフィルタ用分散剤(X)。
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