JP6520219B2 - 画像形成装置、画像形成システムおよび目標位置変更方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成システムおよび目標位置変更方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置、画像形成システムおよび目標位置変更方法に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラム(像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接又は間接的に用紙に転写させた後、定着ニップで加熱、加圧して定着させることにより用紙に画像を形成する。
画像形成装置としては、特に、特に、複数の感光体ドラムを一本の中間転写ベルトに対面させて縦方向に配列することによりフルカラーの画像を形成する、いわゆるタンデム型カラー画像形成装置が知られている。この類の画像形成装置では、各感光体から転写されるトナー像の位置ずれを抑制する観点から、中間転写ベルトの蛇行を補正するステアリング動作が実行されている(例えば、特許文献1を参照)。このステアリング動作は、ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架された中間転写ベルトの位置を、ステアリングローラーの傾斜角度を制御することにより、ステアリングローラーの軸方向における中心位置に設定された目標位置へと近づける動作である。
特開2014−66841号公報
ところで、画像形成装置は、中間転写ベルトと対面して配置される回転部材を備えており、この回転部材は、切り換え可能な動作状態として、画像形成中に中間転写ベルトと圧着する圧着状態と、非画像形成中に中間転写ベルトから離間する離間状態とを有している。回転部材としては、画像を一次転写する感光体ドラムや、中間転写ベルトに一次転写されたトナー像を用紙に二次転写する転写部材である二次転写ローラーなどが挙げられる。
通常は、最終的に用紙に形成される画像の品質を重視するため、上記圧着状態を基準として、中間転写ベルトおよび回転部材の回転軸のアライメントが保たれている。しかし、回転部材が圧着状態から離間状態に切り換わると、圧着状態のアライメントが崩れてしまい、中間転写ベルトは、回転に伴って幅方向の一方側(ベルト面で右方向または左方向、装置前面で手前側方向または奥側方向)へ大きく片寄ってしまうという問題があった。中間転写ベルトを張架するローラーの端部まで中間転写ベルトが片寄った場合には、中間転写ベルトの当該ローラーからの脱落または破損が起きてしまうおそれがある。
なお、圧着状態と離間状態とでアライメントの傾向(中間転写ベルトの片寄り方向や片寄り速度)は基本的に変わることはなく、圧着状態と離間状態で中間転写ベルトの片寄り方向が異なるとしても、複数の印刷ジョブが実行される場合等の長い時間では一方向(離間状態に片寄る方向)にベルトが寄る傾向となる。離間状態の片寄りの影響を最も受ける間欠プリント連続時に最も早く一方に片寄ってしまうが、使用するプリントモードや装置毎のアライメントによっても片寄りの方向および速度は変化する。
上記問題に対して、ステアリング動作を色ずれの影響のない非画像形成時に実施すると、紙間を広げたり、印刷ジョブ間隔を広げるなど、生産性の低下に繋がるため、画像形成中(圧着状態)にステアリング動作を実施する。しかし、画像形成中のステアリング動作によって中間転写ベルトの片寄りは解消されるものの、その解消動作すなわち中間転写ベルトを幅方向で移動させる動作により、形成される画像内に色ずれ、滲みまたはぼやけ、用紙皺または破れ等、すなわち画像品質の低下が発生してしまう。そこで、中間転写ベルトの片寄り量が所定範囲内であれば、中間転写ベルトの片寄りを解消する速度(中間転写ベルトの移動速度)を画像品質の低下に影響のない速度まで抑える制御(以下、「弱制御」という)を行う一方、弱制御を行っても片寄り量が所定範囲以上となった場合には、中間転写ベルトの脱落や破損を防止するため、中間転写ベルトの片寄りを解消する速度を増大させることによって当該片寄りを確実に解消する制御(以下、「強制御」という)が行われている。ただし、強制御の実行頻度が多くなると画像品質の低下がより懸念されるため、ステアリング動作を行う際には、強制御の実行を減らして画像品質の低下を可能な限り減らすことが望まれている。
本発明は、画像形成中に、ベルトの幅方向における片寄りを解消するステアリング動作が実行される際、画像品質の低下を可能な限り抑制することが可能な画像形成装置、画像形成システムおよび目標位置変更方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、
ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架されたベルトと、
前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部と、
前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する目標位置設定部と、
を備え
前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
前記ステアリング動作制御部は、前記中央領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を抑える弱制御を行い、前記端部領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を大きく変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を増大させる強制御を行い、
前記目標位置設定部は、前記ステアリング動作の実行によって変更後の前記目標位置に前記ベルトの中心位置が近づけられた後に、前記ベルトの中心位置が再度、前回と同じ方向に移動する場合、前記ステアリングローラーの中心位置に前記目標位置が固定されているときと比べて、前記弱制御が行われる範囲を広げて前記強制御が行われる頻度が減るように、前記目標位置を変更する
本発明に係る画像形成システムは、
画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架されたベルトと、
前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部と、
前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する目標位置設定部と、
を備え
前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
前記ステアリング動作制御部は、前記中央領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を抑える弱制御を行い、前記端部領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を大きく変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を増大させる強制御を行い、
前記目標位置設定部は、前記ステアリング動作の実行によって変更後の前記目標位置に前記ベルトの中心位置が近づけられた後に、前記ベルトの中心位置が再度、前回と同じ方向に移動する場合、前記ステアリングローラーの中心位置に前記目標位置が固定されているときと比べて、前記弱制御が行われる範囲を広げて前記強制御が行われる頻度が減るように、前記目標位置を変更する
本発明に係る目標位置制御方法は、
ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架されたベルトと、
前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部と、
前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する目標位置設定部と、
を備え、
前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
前記ステアリング動作制御部は、前記中央領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を抑える弱制御を行い、前記端部領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を大きく変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を増大させる強制御を行う画像形成装置における目標位置変更方法であって、
前記ステアリング動作の実行によって変更後の前記目標位置に前記ベルトの中心位置が近づけられた後に、前記ベルトの中心位置が再度、前回と同じ方向に移動する場合、前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置に前記目標位置が固定されているときと比べて、前記弱制御が行われる範囲を広げて前記強制御が行われる頻度が減るように、前記ステアリングローラーの中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する。

本発明によれば、ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、ベルトの移動方向側と逆方向側に目標位置が変更されるため、当該中心位置に目標位置が固定されている従来技術と比べて、弱制御が行われる範囲(色ずれの発生に影響のない)を広げて強制御が行われる頻度を減らすことができる。したがって、画像形成中に、ベルトの幅方向における片寄りを解消するステアリング動作が実行される際、画像品質の低下を可能な限り抑制することができる。
本実施の形態における画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態における画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 中間転写ベルトを中心とする画像形成装置の要部を模式的に示す斜視図である。 中間転写ベルトと、中間転写ベルトを張架するステアリングローラー(二次転写ローラー)との位置関係を示す図である。 中間転写ベルトと、中間転写ベルトを張架するステアリングローラー(二次転写ローラー)との位置関係を示す図である。 本実施の形態における画像形成装置の全体動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における画像形成装置のベルト位置検出動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における画像形成装置の目標位置設定動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における画像形成装置の目標位置変更動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における画像形成装置のステアリング動作を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1,2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部100を備える。制御部100は、本発明の「ステアリング動作制御部」および「目標位置設定部」としても機能する。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿またはコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21および操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定またはユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示および説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、またはKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、およびドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が60[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部100が感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。
帯電装置414は、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
現像装置412は、二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421(本発明の「ベルト」に対応)、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424およびベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は、基体としてPI(ポリイミド)が用いられた無端状ベルトで構成され、ステアリングローラー423Cを含む複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に体積抵抗率が8〜11[logΩ・cm]である高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部100からの制御信号によって回転駆動される。なお、中間転写ベルト421については、導電性および弾性を有するものであれば、材質、厚さおよび硬度を限定しない。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるローラー423B(以下「バックアップローラー423B」と称する)に対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、及び加熱源60C等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材または裏面側支持部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていても良い。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、および搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
図3は、中間転写ベルト421を中心とする画像形成装置1の要部を模式的に示す斜視図である。中間転写ベルト421は、圧着用ローラー418、ステアリングローラー423Cおよびその他の支持ローラー(不図示)によって張架されている。
圧着用ローラー418は、圧着用ローラー418の位置を切換駆動する圧着用ローラー駆動部82(図2を参照)と接続されており、各色成分の感光体ドラム413が中間転写ベルト421と圧着する圧着状態と、各色成分の感光体ドラム413が中間転写ベルト421から離間する離間状態とを切り換えることができる。具体的には、圧着状態において、圧着用ローラー418は所定の圧着位置に設定されており、圧着用ローラー418を圧着位置からα方向へ移動させて離間位置に到達させることで、中間転写ベルト421は圧着状態から離間状態へと切り換えられる。また、圧着用ローラー418を離間位置からβ方向へ移動させて圧着位置へと到達させることで、中間転写ベルト421は離間状態から圧着状態へと切り換えられる。画像形成時には、圧着状態に設定されており、各色成分の感光体ドラム413から中間転写ベルト421へのトナー像の転写(一次転写)が可能となる。
ステアリングローラー423Cは、その一端側が支持部材に支持されており、他端側がステアリングローラー駆動部80(図2を参照)に接続されている。ステアリングローラー駆動部80は、ステアリングローラー423Cの他端側を、その一端側を支点として円を描く方向(回動方向θ10)に移動させる。この他端側の移動を通じてステアリングローラー423Cの傾斜角度を変更することにより、中間転写ベルト421の幅方向(中間転写ベルト421の走行方向と直交する方向)W1の位置を変更することができる。
例えば、ステアリングローラー423Cを回動方向θ10に沿って一方に傾斜させると、中間転写ベルト421が、奥側(ステアリングローラー423Cの一端側)に移動する。また、ステアリングローラー423Cを回動方向θ10に沿って他方に傾斜させると、中間転写ベルト421が、手前側(ステアリングローラー423Cの他端側)に移動する。ステアリングローラー423Cの傾斜角度は、後述するステアリング動作の実行に応じて、制御部100により制御される。
二次転写ローラー424は、二次転写ローラー424の位置を切換駆動する二次転写ローラー駆動部84(図2を参照)と接続されており、中間転写ベルト421と圧着する圧着状態と、中間転写ベルト421から離間する離間状態とを切り換えることができる。画像形成時には、圧着状態に設定されており、中間転写ベルト421から用紙Sへのトナー像の転写(二次転写)が可能となる。
制御部100は、圧着用ローラー418の位置を切換駆動させる圧着用ローラー駆動部82を制御することにより、中間転写ベルト421と各色成分の感光体ドラム413との状態を圧着状態と離間状態とで切り換える。さらに、制御部100は、二次転写ローラー424の位置を切換駆動させる二次転写ローラー駆動部84を制御することにより、中間転写ベルト421と二次転写ローラー424との状態を圧着状態と離間状態とで切り換える。
背景技術で説明したように、中間転写ベルト421と各色成分の感光体ドラム413との接触状態、および、中間転写ベルト421と二次転写ローラー424との接触状態が圧着状態から離間状態に切り換わると、圧着状態のアライメントが崩れてしまい、中間転写ベルト421は、回転に伴って幅方向の一方側へ大きく片寄ってしまう。そこで、制御部100は、ステアリングローラー423Cの他端側を可動させるステアリングローラー駆動部80を制御することにより、中間転写ベルト421の位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御する。このステアリング動作は、中間転写ベルト421を回転させている期間に対応して実行される。制御部100には、ステアリング動作を実行するために、ベルト端部検出センサー86(本発明の「検出部」として機能)からの検出信号が入力されている。図3に示すように、ベルト端部検出センサー86は、中間転写ベルト421の幅方向W1の位置を検出するセンサーであり、中間転写ベルト421の近傍に固定配置されている。ベルト端部検出センサー86は、2つのレバー86A,86Bを備え、各レバー86A,86Bで中間転写ベルト421の各端部の位置を検出する。そして、レバー86A,86Bの回動角度θ11,θ12で、中間転写ベルト421の端部の位置を検出する。なお、ベルト端部検出センサー86の代わりに、公知のラインセンサセンサーや測距センサー、光学式センサーを用いて、中間転写ベルト421の端部の位置を検出しても良い。
次に、図4,5を参照し、より具体的なステアリング動作について説明する。図4は、中間転写ベルト421と、中間転写ベルト421を張架するステアリングローラー423C(二次転写ローラー424)との位置関係を示す図である。中間転写ベルト421の中心位置BPは、中間転写ベルト421の端部が脱落したり、破損したりしない範囲(位置L2と位置R1との間)で幅方向W1に移動可能に制御される。中間転写ベルト421の中心位置BPの移動可能範囲は、ステアリングローラーの軸方向における中心位置Cを基準として、左右の領域110,120に分けられる。領域110はさらに、中心位置Cと位置L1との間の領域112と、位置L1と位置L2との間の領域114とに分けられる。また、領域120はさらに、中心位置Cと位置R1との間の領域122と、位置R1と位置R2との間の領域124とに分けられる。
領域112,122(本発明の「中央領域」に対応)は、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を変化させて中間転写ベルト421の位置を目標位置に近づける速度(中間転写ベルト421の移動速度)を画像品質の低下(色ずれ、滲みまたはぼやけ、用紙皺または破れ等の発生、以下同じ)に影響のない速度まで抑える制御(以下、「弱制御」という)が行われる領域である。画像品質の低下に影響のない速度は、例えば10[μm/s]である。この値は、60[枚/min]の画像形成装置1において、A3用紙1枚の通紙につき中間転写ベルト421を10[μm]移動させることを想定している。
領域114,124(本発明の「端部領域」に対応)は、弱制御を行っても中間転写ベルト421の中心位置BPがその領域に入った場合、中間転写ベルト421の端部が脱落したり、破損したりすることを防止するため、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を大きく変化させて中間転写ベルト421の中心位置BPを目標位置CPに近づける速度を増大させる制御(以下、「強制御」という)が行われる領域である。増大させた後の速度は、例えば100[μm/s]である。この値は、60[枚/min]の画像形成装置1において、強制御を行う場合、A3用紙1枚の通紙につき中間転写ベルト421を100[μm]移動させることを想定している。なお、ステアリングローラーの中心位置Cは、ステアリング動作における中間転写ベルト421の目標位置CPとして初期設定される。
上記した強制御を行うと、中間転写ベルト421の位置BPを目標位置CPに確実に近づけることができる反面、画像品質の低下が発生するという副作用が生じる。そのため、ステアリング動作を行う際には、強制御の実行を減らして画像品質の低下を可能な限り減らすことが望まれる。
そこで、本実施の形態では、図5に示すように、中間転写ベルト421の中心位置BPが領域122と領域124との境界位置R12に到達した場合、制御部100は、ステアリングローラー423Cの軸方向における中心位置Cを基準として、中間転写ベルト421の移動方向(図5右方向)側と逆方向(図5中左方向)側の領域112内に目標位置CPを変更して設定する。そして、中間転写ベルト421の中心位置BPが変更後の目標位置CPに到達するまで強制御が行われる。境界位置R12は、弱制御から強制御から切り替える位置(以下、「切り替え位置」)である。同様に、領域112と領域114との境界位置L12も、弱制御から強制御から切り替える切り替え位置である。
目標位置CPを変更することによって、中間転写ベルト421の中心位置BPが再度、前回と同じ方向に片寄るとしても、ステアリングローラー423Cの中心位置Cに目標位置CPが固定されている場合と比べて、弱制御が行われる範囲(画像品質の低下に影響のない)を広げて強制御が行われる頻度を減らすことができる。したがって、画像形成中に、中間転写ベルト421の幅方向W1における片寄りを解消するステアリング動作が実行される際、画像品質の低下を可能な限り減らすことができる。
次に、図6〜10を参照し、本実施の形態における画像形成装置1の全体動作について説明する。図6に示す各処理は、画像形成装置1が起動されている間、所定時間間隔で実行される。
まず、制御部100は、待機中(画像形成可能状態)および画像形成中の何れかであるか否かについて判定する(ステップS100)。この判定の結果、待機中および画像形成中の何れでもない場合(ステップS100、NO)、画像形成装置1は図6における処理を終了する。待機中および画像形成中の何れでもない場合としては、例えばトラブルやエラー等が発生して画像形成が行うことができない状態である場合が挙げられる。
一方、待機中および画像形成中の何れかである場合(ステップS100、YES)、画像形成装置1は、ベルト位置検出動作を実行する(ステップS120)。図7は、本実施の形態におけるベルト位置検出動作を示すフローチャートである。
まず、制御部100は、ベルト端部検出センサー86からの検出信号を入力し、中間転写ベルト421の幅方向W1の端部位置を取得する(ステップS200)。次に、制御部100は、取得した中間転写ベルト421の端部位置と、中間転写ベルト421の幅方向W1の長さとに基づいて、ステアリングローラーの中心位置Cに対する、中間転写ベルト421の中心位置BP(相対位置)を算出する(ステップS220)。ステップS220の処理が完了することによって、画像形成装置1は図7における処理を終了する(リターン)。
図6のフローチャートに戻って、画像形成装置1は、目標位置設定動作を実行する(ステップS140)。図8は、本実施の形態における目標位置設定動作を示すフローチャートである。
まず、制御部100は、ステアリング動作の過去の履歴に関する履歴情報が記憶部72に記憶されているか否かについて判定する(ステップS300)。履歴情報は、目標位置CPの他に、中間転写ベルト421の中心位置BPの移動に基づく片寄り方向および片寄り速度が含まれる。なお、目標位置は、片寄り方向および片寄り速度から割り出すこともできる。
判定の結果、記憶部72に履歴情報(目標位置CP)が記憶されていない場合(ステップS300、NO)、制御部100は、目標位置CPとしてステアリングローラーの中心位置Cを設定する(ステップS360)。そして、制御部100は、設定された目標位置CPを、記憶部72に記憶されている履歴情報に記録する。ステップS360の処理が完了することによって、画像形成装置1は図8における処理を終了する(リターン)。
一方、記憶部72に履歴情報(目標位置CP)が記憶されている場合(ステップS300、YES)、制御部100は、履歴情報を参照し、ステアリングローラーの軸方向における中心位置Cを基準として、最後に設定された目標位置CPが位置する側の切り替え位置(L12またはR12)に中間転写ベルト421の中心位置BP(図7のステップS220で算出)が到達したか否かについて判定する(ステップS320)。
判定の結果、切り替え位置に中間転写ベルト421の中心位置BP(図7のステップS220で算出)が到達していない場合(ステップS320、NO)、画像形成装置1は図8における処理を終了する(リターン)。一方、切り替え位置に中間転写ベルト421の中心位置BPが到達した場合(ステップS320、YES)、画像形成装置1は、目標位置変更動作を実行する(ステップS340)。図9は、本実施の形態における目標位置変更動作を示すフローチャートである。
まず、制御部100は、履歴情報に含まれる片寄り速度に基づいて、ステアリングローラー423Cの軸方向における中心位置Cから目標位置CPを離す距離を決定する(ステップS400)。例えば、ベルト端部検出センサー86の検出結果に基づいて算出される中間転写ベルト421の幅方向W1における移動速度(片寄り速度)が所定速度より大きい場合、移動速度が所定速度以下である場合と比べて、中心位置Cから目標位置CPを離す距離を大きくする。片寄り速度が所定速度より大きい場合、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を大きく変化させる頻度が多くなることが予想されるため、中心位置Cから目標位置CPを離す距離を大きくすることによって、傾斜角度を大きく変化させる頻度を減らす。
なお、瞬時的に片寄り方向が逆(中間転写ベルト421の端部が脱落、破損に至る方向)となる場合には、中間転写ベルト421の端部の脱落や破損を確実に防止するため、逆方向への移動量分以上のマージンを確保した位置を次回の目標位置とすることが好ましい。さらに言えば、過去に設定された目標位置を用いて新たな目標位置を設定しても良い。すなわち、記憶部72に記憶される履歴情報に基づいて目標位置を変更しても良い。前回の片寄り寄り速度(片寄り量)から今回脱落、破損防止のためのマージンを大きくとらなくても良いと判断した場合でも、過去に設定しようとするマージン以上に逆方向に片寄ったことがある場合には過去の結果(目標位置)を基に脱落、破損防止のためのマージンを大きくする。その後、所定回数以上、マージンを確保している程度の逆方向の片寄りがない場合には、脱落、破損防止のためのマージンを小さくする。つまり、片寄りの傾向が変わってきた場合はそれに応じてマージンも変更する。
次に、制御部100は、中間転写ベルト421の中心位置BPが領域110(図5を参照)内に位置するか否かについて判定する(ステップS420)。判定の結果、中間転写ベルト421の中心位置BPが領域110内に位置する場合(ステップS420、YES)、制御部100は、領域122内において、ステアリングローラー423Cの中心位置CからステップS400で決定された距離だけ離した位置を目標位置CPとして設定する(ステップS440)。その後、処理はステップS480に遷移する。
一方、中間転写ベルト421の中心位置BPが領域110内に位置しない、すなわち領域120内に位置する場合(ステップS420、NO)、制御部100は、領域112内において、ステアリングローラー423Cの中心位置CからステップS400で決定された距離だけ離した位置を目標位置CPとして設定する(ステップS460)。その後、処理はステップS480に遷移する。
ステップS480では、制御部100は、ステップS440またはS460において設定された目標位置CPを、記憶部72に記憶されている履歴情報に記録する。ステップS480の処理が完了することによって、画像形成装置1は図9における処理を終了する(リターン)。
図6のフローチャートに戻って最後に、画像形成装置1は、ステアリング動作を実行する(ステップS160)。図10は、本実施の形態におけるステアリング動作を示すフローチャートである。
まず、制御部100は、中間転写ベルト421の中心位置BPと目標位置CPとの誤差を算出する(ステップS500)。次に、制御部100は、画像形成中であるか否かについて判定する(ステップS520)。判定の結果、画像形成中でない場合(ステップS520、NO)、制御部100は、画像形成中と比べて、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を大きく変化させて中間転写ベルトの中心位置BPを目標位置CPに近づけるステアリング動作の実行を制御する(ステップS640)。非画像形成中では、画像品質の低下が発生しないためである。紙間や印刷ジョブ間等の非画像形成中にステアリング動作を行うと、生産性の低下が懸念される。しかし、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を大きく変化させてステアリング動作を実行させることにより、短い時間で中間転写ベルトの中心位置BPを目標位置CPに到達させることができ、ひいては生産性の低下を抑制することができる。ステップS640の処理が完了することによって、画像形成装置1は図10における処理を終了する(リターン)。
一方、画像形成中である場合(ステップS520、YES)、制御部100は、ステップS500において算出された誤差に基づく片寄り方向、片寄り速度を、記憶部72に記憶されている履歴情報に記録する(ステップS540)。次に、制御部100は、中間転写ベルトの中心位置BPが、ステアリング動作において弱制御を行う領域(領域112または領域122)内であるか否かについて判定する(ステップS560)。
判定の結果、中間転写ベルトの中心位置BPが弱制御を行う領域内である場合(ステップS560、YES)、制御部100は、画像形成を中断せずに、画像品質の低下が発生しない程度にステアリングローラー423Cの傾斜角度を小さく変化させて中間転写ベルトの中心位置BPを目標位置CPに近づけるステアリング動作の実行を制御する(ステップS580)。ステップS580の処理が完了することによって、画像形成装置1は図10における処理を終了する(リターン)。
一方、中間転写ベルトの中心位置BPが弱制御を行う領域内でない場合(ステップS560、NO)、制御部100は、実行中の画像形成処理に対応する印刷ジョブに画質優先モードが設定されているか否かについて判定する(ステップS600)。判定の結果、画質優先モードが設定されていない場合(ステップS600、NO)、制御部100は、画像形成を中断せずに、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を大きく変化させて中間転写ベルトの中心位置BPを目標位置CPに近づけるステアリング動作の実行を制御する(ステップS640)。ステップS640の処理が完了することによって、画像形成装置1は図10における処理を終了する(リターン)。
一方、画質優先モードが設定されている場合(ステップS600、YES)、制御部100は、画像形成処理を中断させる(ステップS620)。そして、制御部100は、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を大きく変化させて中間転写ベルトの中心位置BPを目標位置CPに近づけるステアリング動作の実行を制御する(ステップS640)。中間転写ベルトの中心位置BPを目標位置CPに到達した後、制御部100は、中断させていた画像形成処理を再開させる。その後、画像形成装置1は図10における処理を終了する(リターン)。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、画像形成装置1は、ステアリングローラー423Cを含む複数の支持ローラー423に張架された中間転写ベルト421と、中間転写ベルト421の幅方向W1の位置を検出する検出部(ベルト端部検出センサー86)と、検出部の検出結果に基づいて、ステアリングローラー423Cの傾斜角度を変化させて中間転写ベルト421の中心位置BPを目標位置CPに近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部(制御部100)と、ステアリングローラー423Cの軸方向における中心位置Cを基準として、検出部の検出結果に基づく中間転写ベルト421の移動方向側と逆方向側に目標位置CPを変更して設定する目標位置設定部(制御部100)とを備える。
このように構成した本実施の形態によれば、ステアリングローラー423Cの軸方向における中心位置Cを基準として、中間転写ベルト421の移動方向側と逆方向側に目標位置CPが変更されるため、当該中心位置Cに目標位置CPが固定されている場合と比べて、弱制御が行われる範囲(画像品質の低下に影響のない)を広げて強制御が行われる頻度を減らすことができる。したがって、画像形成中に、中間転写ベルト421の幅方向W1における片寄りを解消するステアリング動作が実行される際、画像品質の低下を可能な限り減らすことができる。目標位置CPを端部側に寄せることで中間転写ベルト421の端部の脱落や破損の危険性が高まるが、動作モード(頻繁に圧着離間する/しない)や機械のアライメントの変化に起因する過去の片寄りの傾向(片寄り速度)を把握することによって中間転写ベルト421の端部の脱落や破損のない安全な目標位置CPを設定することができる。
なお、上記実施の形態では、中間転写ベルト421が本発明の「ベルト」に対応する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上側定着部60Aを構成する定着ベルトが本発明の「ベルト」に対応しても良い。また、画像形成装置1が中間転写ベルト421上のトナーを用紙Sに転写するための二次転写ベルトを備えている場合には、当該二次転写ベルトが本発明の「ベルト」に対応しても良い。これらの場合、制御部100は、上記実施の形態で説明したステアリング動作と同様に、色ずれ、滲みまたはぼやけ、用紙皺または破れ等の画像品質の低下を抑制するため、定着ベルトや二次転写ベルトの中心位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御する。
また、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。本発明は、画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムに適用できる。複数のユニットには、例えば後処理装置、ネットワーク接続された制御装置等の外部装置が含まれる。
1 画像形成装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
80 ステアリングローラー駆動部
82 圧着用ローラー駆動部
84 二次転写ローラー駆動部
86 ベルト端部検出センサー
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
418 圧着用ローラー
421 中間転写ベルト
423C ステアリングローラー

Claims (7)

  1. ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架されたベルトと、
    前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部と、
    前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する目標位置設定部と、
    を備え、
    前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
    前記ステアリング動作制御部は、前記中央領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を抑える弱制御を行い、前記端部領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を大きく変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を増大させる強制御を行い、
    前記目標位置設定部は、前記ステアリング動作の実行によって変更後の前記目標位置に前記ベルトの中心位置が近づけられた後に、前記ベルトの中心位置が再度、前回と同じ方向に移動する場合、前記ステアリングローラーの中心位置に前記目標位置が固定されているときと比べて、前記弱制御が行われる範囲を広げて前記強制御が行われる頻度が減るように、前記目標位置を変更する、
    画像形成装置。
  2. 前記ステアリング動作制御部は、非画像形成中、画像形成中と比べて前記傾斜角度の変化量を大きくする、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
    前記ステアリング動作制御部は、前記ベルトの位置が前記中央領域から前記端部領域に移動した場合、当該位置が前記目標位置に到達するまで、前記ベルトの位置が前記端部領域に移動する前と比べて前記傾斜角度の変化量を大きくし、前記目標位置に到達した後は、前記傾斜角度の変化量を前記ベルトの位置が前記端部領域に移動する前に戻す、
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記目標位置設定部は、前記検出部の検出結果に基づいて算出される前記ベルトの幅方向における移動速度が所定速度より大きい場合、前記移動速度が前記所定速度以下である場合と比べて、前記目標位置を大きく変更する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記ステアリング動作の過去の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶部を備え、
    前記目標位置設定部は、前記記憶部に記憶される前記履歴情報に基づいて、前記目標位置を変更する、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
    ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架されたベルトと、
    前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部と、
    前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する目標位置設定部と、
    を備え、
    前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
    前記ステアリング動作制御部は、前記中央領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を抑える弱制御を行い、前記端部領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を大きく変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を増大させる強制御を行い、
    前記目標位置設定部は、前記ステアリング動作の実行によって変更後の前記目標位置に前記ベルトの中心位置が近づけられた後に、前記ベルトの中心位置が再度、前回と同じ方向に移動する場合、前記ステアリングローラーの中心位置に前記目標位置が固定されているときと比べて、前記弱制御が行われる範囲を広げて前記強制御が行われる頻度が減るように、前記目標位置を変更する、
    画像形成システム。
  7. ステアリングローラーを含む複数のローラーに張架されたベルトと、
    前記ベルトの幅方向の位置を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの位置を目標位置に近づけるステアリング動作の実行を制御するステアリング動作制御部と、
    前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する目標位置設定部と、
    を備え、
    前記幅方向における前記ベルトの移動可能な範囲において、前記目標位置設定部により前記目標位置が設定される中央領域と前記中央領域より端部側に位置する端部領域とが設定されており、
    前記ステアリング動作制御部は、前記中央領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を抑える弱制御を行い、前記端部領域では、前記ステアリングローラーの傾斜角度を大きく変化させて前記ベルトの中心位置を前記目標位置に近づける速度を増大させる強制御を行う画像形成装置における目標位置変更方法であって、
    前記ステアリング動作の実行によって変更後の前記目標位置に前記ベルトの中心位置が近づけられた後に、前記ベルトの中心位置が再度、前回と同じ方向に移動する場合、前記ステアリングローラーの軸方向における中心位置に前記目標位置が固定されているときと比べて、前記弱制御が行われる範囲を広げて前記強制御が行われる頻度が減るように、前記ステアリングローラーの中心位置を基準として、前記検出部の検出結果に基づく前記ベルトの移動方向側と逆方向側に前記目標位置を変更して設定する、
    目標位置変更方法。
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