JP6519653B2 - ノイズ源分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ノイズの発生原因であるノイズ源を分析するノイズ源分析方法に関する。
一般に、ノイズ対策として様々な方法が知られている。例えば、制御盤内部に各種センサを設け、これらセンサから得られるデータに基づいて、制御盤内部の環境が異常であるか否かを判断する遠隔監視装置が開示されている(特許文献1参照)。
また、互いに離れた場所に設置した複数の検出器で、電子装置の電圧や電流などの物理量のデータを測定し、これを無線方式でデータ収集装置に伝送し、10ナノ秒以下の精度で同時刻の各検出器の測定データを収集することができるデータ収集システムが開示されている(特許文献2参照)。
一方、信号線又は直流電源線などの電線が敷設される場合、その電線にリレーなどのノイズ源が接続されることがある。また、ノイズ源を有する電線が別の電線の近傍に敷設され、ノイズが誘導により、近傍にあるその電線に重畳してくることがある。しかし、ノイズが印加されたり、ノイズが誘導により重畳されたりすることが想定されずに敷設される電線もある。その場合、その電線を利用する装置では、ノイズにより誤動作等が生じることがある。
ノイズ対策としては、ノイズの伝達及び誘導の阻止、装置のノイズ耐力の増加、及びノイズ源での対策がある。
ノイズ対策としては、ノイズの伝達及び誘導の阻止を行うことが多いが、次のような問題がある。ノイズの伝わり方は、誘導、伝達及び電磁波の3つがある。従って、ある対策をしても、ノイズによる影響が違う箇所に現れることがある。完全な対策をとるには、経験と知識を有する作業が必要になる。このため、複数の対策案をカットアンドトライで実施することになり、成果を確認できるまでに時間を要する。
例えば、ノイズ対策として、電線をシールドしてノイズをアースに落とす方法がある。しかし、この方法では、アースが他のノイズ源からのノイズの伝達媒体となることがあり、又は、アースが十分な高周波電流を流せるだけの低いインピーダンス特性を持たず、対策とならないこともある。
一方、ノイズ対策として、装置のノイズ耐力を増加させるには、装置側でコストを掛ける必要があるため、この対策は採用できないことが多い。
そこで、根本的なノイズ対策としては、ノイズ源での対策がある。ノイズ源での対策は、ノイズ源の除去及びノイズ源からのノイズの出力の防止がある。但し、ノイズ源は、除去できないことがある。例えば、ノイズ源が、雷のような自然現象に起因するもの又は遮断器のように機器を保護するためのものである場合である。
しかしながら、ノイズ源での対策をするには、ノイズ源の位置を特定しなければならない。ノイズを伝播する電線が敷設される距離は、数百mにおよぶことがある。さらに、その敷設箇所は床下又は配電盤などの他の電線が多く存在することが多い。従って、ノイズ源の位置を特定する作業は容易ではない。
国際公開第2009/144820号 特開2010−218056号
本発明の目的は、ノイズの発生原因であるノイズ源を分析することのできるノイズ源分析方法を提供することにある。
本発明の観点に従ったノイズ源分析方法は、互いに時刻同期された複数のセンサでノイズを測定し、前記複数のセンサでそれぞれ測定された前記ノイズのデータに基づいて、前記ノイズの発生原因であるノイズ源を特定するための分析をすることを含む。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るノイズ測定装置の構成を示す構成図である。 図2は、第1の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図3は、第1の実施形態に係るノイズ測定装置により測定される電圧データを示す波形図である。 図4は、第1の実施形態に係るノイズ測定装置の実験がされる構成を示す構成図である。 図5は、第1の実施形態に係る図4に示す実験により得られた電圧データのトレンドグラフを表すグラフ図である。 図6は、本発明の第2の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図7は、第2の実施形態に係るノイズ測定装置により測定される電圧データを示す波形図である。 図8は、本発明の第3の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図9は、第3の実施形態におけるノイズが第1の観測点に達した時点の誘導ノイズの位置を示す波形を概念化した概念図である。 図10は、第3の実施形態におけるノイズが第2の観測点に達した時点の誘導ノイズの位置を示す波形を概念化した概念図である。 図11は、本発明の第4の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図12は、第4の実施形態に係る2つの電圧センサでそれぞれ測定された誘導ノイズの波形を同一の時刻座標で示した波形図である。 図13は、本発明の第5の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図14は、本発明の第6の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図15は、第6の実施形態に係る電圧センサでそれぞれ測定されたノイズの波形を同一の時刻座標で示した波形図である。 図16は、第6の実施形態に係るノイズ源分析装置によるノイズ源の分析方法を示す概念図である。 図17は、本発明の第7の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図18は、第7の実施形態に係る電圧センサでそれぞれ測定された誘導ノイズの波形を同一の時刻座標で示した波形図である。 図19は、本発明の第8の実施形態に係るノイズ測定装置による測定方法を実施する構成を示す構成図である。 図20は、第8の実施形態に係る電圧センサでそれぞれ測定された電磁ノイズの波形を同一の時刻座標で示した波形図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るノイズ測定装置1の構成を示す構成図である。なお、図面における同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
ノイズ測定装置1は、2つの電圧センサ2a,2b、2つの光信号処理器3a,3b、データ収集装置4、及びノイズ源分析装置5を備える。
電圧センサ2a,2bは、ノイズの発生原因であるノイズ源を分析するための測定対象である電線21の電位(又は、電流などの他の電気量)を電圧として測定するセンサである。電圧センサ2a,2bは、それぞれ電線21の異なる箇所Pa,Pbを測定する。電圧センサ2a,2bは、電線21の電位を常時測定し、少なくとも予め決められた時間の間、測定値を保持する。
電圧センサ2a,2bは、測定している電位が予め設定された閾値を超えた場合、超えた電位をノイズとして検出する。電圧センサ2a,2bは、ノイズを検出すると、それぞれ対応する光信号処理器3a,3bにノイズ検出信号を出力するとともに、そのノイズを検出した時刻の前後の電圧データを記録する。電圧センサ2a,2bは、記録した電圧データをデータ収集装置4に出力する。
また、各電圧センサ2a,2bは、対応する光信号処理器3a,3bに、他の電圧センサ2a,2bで検出されたノイズ検出信号が入力されると、そのノイズを検出した時刻の前後の電圧データを記録する。電圧センサ2a,2bは、記録した電圧データをデータ収集装置4に出力する。ここで、ノイズを検出した時刻は、他の電圧センサ2a,2bでノイズが検出されてから、そのノイズの検出を示すノイズ検出信号を受信するまでに掛かる遅延時間を考慮した時刻である。この遅延時間は、予め電圧センサ2a,2bに設定される。例えば、各電圧センサ2a,2bは、他の電圧センサ2a,2bでノイズを検出した時刻として、ノイズを検出した電圧センサ2a,2bからノイズ検出信号を受信した時刻よりも遅延時間分前の時刻を求める。
光信号処理器3a,3bは、電圧センサ2a,2bにそれぞれ対応して設けられる。光信号処理器3a,3bは、光信号の発信、受信及びその他の処理を行う。全ての光信号処理器3a,3bは、光ケーブル11で相互に接続される。光ケーブル11には、光カプラが接続されてもよい。光信号処理器3a,3bは、全ての電圧センサ2a,2bの時刻の同期をとるための信号の送受信を常時行う。光信号処理器3a,3bは、10ナノ秒以下の精度で時刻同期を行う。光信号処理器3a,3bは、対応する電圧センサ2a,2bからノイズ検出信号が入力されると、他の全ての光信号処理器3a,3bに、ノイズ検出信号を光信号として、光ケーブル11を介して発信する。また、各光信号処理器3a,3bは、他の光信号処理器3a,3bから光信号としてノイズ検出信号を受信すると、対応する電圧センサ2a,2bにノイズ検出信号を出力する。
データ収集装置4は、電圧センサ2a,2bからの電圧データを収集する。データ収集装置4は、収集した電圧データを、ノイズ源を分析するための分析用データに加工する。データ収集装置4は、加工した分析用データをノイズ源分析装置5に出力する。
ノイズ源分析装置5は、データ収集装置4から入力される分析用データに基づいて、ノイズ源を分析する。ノイズ源分析装置5は、分析結果からノイズ源に関する情報を出力する。例えば、ノイズ源に関する情報は、ノイズ源の位置及び方向である。
なお、データ収集装置4及びノイズ源分析装置5により行われる処理の一部又は全部を人が行ってもよい。
ノイズ源分析装置5によるノイズ源の分析方法の概要は、次の通りである。ノイズが電線21を伝播する速度は、光速度(以下、0.2[m/ns]に統一して説明する。)である。ノイズを複数箇所で測定すると、測定箇所毎に、ノイズが検出された時刻が異なる。これらの時刻差に基づいて、ノイズの伝播方向及び伝播距離が求まる。ノイズ源分析装置5は、それぞれの測定箇所で測定されたノイズを示す電圧の時系列データを比較することで、ノイズ源の分析を行う。
図2は、本実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。
ここで、ノイズ源22は、2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の外側にある。2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の電線21の距離をLt[m]とする。ノイズ源22は、2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の外側で、電圧センサ2b側にあるものとする。ノイズ源22からノイズSnを発生させる。
図3は、本実施形態に係るノイズ測定装置1により測定される電圧データを示す波形図である。図3に示す波形図は、2つの電圧センサ2a,2bによりそれぞれ測定された2つの電圧データを、時刻を一致させて表示したものである。
波形Waは、ノイズ源22から遠い方の電圧センサ2aにより測定された電圧データである。波形Wbは、ノイズ源22に近い方の電圧センサ2bにより測定された電圧データである。時刻taは、電圧センサ2aによりノイズSnが検出された時刻(測定箇所Paの電位が閾値を超えた時刻)を示している。時刻tbは、電圧センサ2bによりノイズSnが検出された時刻(測定箇所Pbの電位が閾値を超えた時刻)を示している。時間T1は、時刻taと時刻tbの時間差である。
ノイズ源分析装置5は、ノイズ源22を次のように分析する。
ノイズ源22が2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の外側にあれば、2つの時刻ta,tbの差である時間T1とノイズSnが電線21を伝播する光速度(0.2[m/ns])との積は、2つの測定箇所Pa,Pb間の電線21の長さLtとなる。一方、ノイズ源22が2つの測定箇所Pa,Pb間の内側にあれば、時間T1と光速度との積は、電線21の長さLtよりも短くなる。これにより、ノイズ源分析装置5は、ノイズ源22が2つの測定箇所Pa,Pb間の外側又は内側のどちらにあるかを判断することができる。なお、ノイズ源22が2つの測定箇所Pa,Pb間の外側にあることが予め分かっているのであれば、ノイズ源分析装置5は、このような判断を行わなくてもよい。
時刻tbが時刻taよりも早いことから、ノイズSnは、電圧センサ2bの測定箇所Pbの方向から電圧センサ2aの測定箇所Paの方向に電線21を伝播したことが分かる。
図4は、本実施形態に係るノイズ測定装置1の実験がされる構成を示す構成図である。
実験の構成は、次の通りである。電線21として、120[m]の2芯ケーブルを用いている。電線21の一端を電圧センサ2bにより測定し、電線21のもう一端を電圧センサ2aにより測定する。電線21には、直流電源31から+5[V]の電圧を印加する。光信号処理器3a,3bを接続する2つの光ケーブル11は、光スターカプラ12により接続される。ノイズ発生器22aにより、電圧センサ2aの測定箇所PaにノイズSnを印加する。
電圧センサ2aは、時刻taにノイズSnを検出して、光信号処理器3a、電圧センサ2a側の光ケーブル11、光スターカプラ12、電圧センサ2b側の光ケーブル11、及び光信号処理器3bを順次に介して、ノイズ検出信号を電圧センサ2bに送信する。
電圧センサ2bは、ノイズ検出信号を受信すると、電圧センサ2aによるノイズSnの検出からノイズ検出信号を受信するまでの時間分遡った時点の前後の電圧データを記録する。これにより、2つの電圧センサ2a,2bがほぼ同時刻近辺で測定したそれぞれの電圧データが記録される。
図5は、図4に示す実験により得られた電圧データのトレンドグラフを表すグラフ図である。図5に示すグラフ図は、ノイズ源分析装置5により表示される。
2つの電圧センサ2a,2bがそれぞれノイズSnを検出した時刻ta,tbの時間差は、600[ns]である。この時間差と電線21における光速度(0.2[m/ns])との積は、600×0.2=120[m]となる。この長さは、2つの電圧センサ2a,2bを接続する電線21の長さと一致する。これにより、電線21の2つの測定箇所Pa,Pbの間をノイズSnが伝播したと推測される。また、電圧センサ2aの測定箇所PaでのノイズSnの検出時刻taが早いことから電圧センサ2aの方向からノイズSnが伝播してきたことが分かる。
ノイズ源分析装置5は、上述の分析過程及び分析結果等を出力する。
本実施形態によれば、2つの電圧センサ2a,2bにより、電線21の2つの箇所Pa,Pbの電位を測定することで、電線21の2つの測定箇所Pa,Pbの間の区間外にあるノイズ源22の位置を特定するための情報を得ることができる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。本実施形態に係るノイズ測定装置1の構成は、図1に示す第1の実施形態に係るノイズ測定装置1と同様の構成である。従って、図6では、本実施形態の説明に必要な構成を図示し、その他の構成は適宜省略する。
ここで、ノイズ源22は、2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の内側にある。2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の電線21の距離をLt[m]とする。電圧センサ2aの測定箇所Paとノイズ源22との間の電線21の距離をLa[m]とする。電圧センサ2bの測定箇所Pbとノイズ源22との間の電線21の距離をLb[m]とする。
ノイズ源22からノイズSnを発生させると、ノイズSnは、電線21の両側の方向に光速度で伝播する。電線21の両側に伝播するノイズSnは、電線21の両側にそれぞれ設けられた電圧センサ2a,2bにより検出される。データ収集装置4は、第1の実施形態と同様に、電圧センサ2a,2bにより収集された電圧データに基づいて、分析用データをノイズ源分析装置5に出力する。
図7は、本実施形態に係るノイズ測定装置1により測定される電圧データを示す波形図である。図7に示す波形図は、2つの電圧センサ2a,2bによりそれぞれ測定された2つの電圧データを、時刻を一致させて表示したものである。
波形Wa2は、ノイズ源22から遠い方の電圧センサ2aにより測定された電圧データである。波形Wb2は、ノイズ源22に近い方の電圧センサ2bにより測定された電圧データである。時刻ta2は、電圧センサ2aによりノイズSnが検出された時刻(測定箇所Paの電位が閾値を超えた時刻)を示している。時刻tb2は、電圧センサ2bによりノイズSnが検出された時刻(測定箇所Pbの電位が閾値を超えた時刻)を示している。時間T2は、時刻ta2と時刻tb2の時間差である。
ノイズ源分析装置5は、データ収集装置4から入力される分析用データに基づいて、ノイズ源22を次のように分析する。
ノイズ源分析装置5は、第1の実施形態と同様に、ノイズ源22が2つの測定箇所Pa,Pb間の内側にあるか否かを判断する。
電線21の測定箇所Pa,Pb間の距離LtをノイズSnが伝播する時間は、Lt÷光速度(0.2[m/ns])で求まる。この求めた時間よりも、2つの時刻ta2,tb2の差である時間T2の方が短い場合、ノイズ源分析装置5は、ノイズ源22が2つの測定箇所Pa,Pb間の内側にあると判断する。なお、ノイズ源22が2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の内側にあることが予め分かっているのであれば、ノイズ源分析装置5は、このような判断を行わなくてもよい。
ノイズ源22と2つの測定箇所Pa,Pbとのそれぞれの距離La,Lbの差は、光速度×時間T2となる。また、2つの距離La,Lbの合計は、2つの測定箇所Pa,Pb間の電線21の長さLtである。これにより、次の2つの式が得られる。
La+Lb =Lt …式(1)
|La−Lb|=光速度×T2 …式(2)
これらの式から、2つの距離La,Lbが求まる。これにより、ノイズ源分析装置5は、ノイズ源22の位置を特定する。
本実施形態によれば、2つの電圧センサ2a,2bにより、電線21の2つの箇所Pa,Pbの電位を測定することで、電線21の2つの測定箇所Pa,Pbの間の区間にあるノイズ源22の位置を特定するための情報を得ることができる。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。本実施形態に係るノイズ測定装置1の構成は、図1に示す第1の実施形態に係るノイズ測定装置1と同様の構成である。従って、図8では、本実施形態の説明に必要な構成を図示し、その他の構成は適宜省略する。また、電線21は、直線状に延びているものとし、電線21と垂直方向の距離については、無視できるものとする。
電線21nは、2つの電圧センサ2a,2bが設置された電線21と、観測点Pwと観測点Pxとの間の区間で、静電誘導又は電磁誘導(以下、「誘導」という。)が生じる距離で近接し並行している。観測点Pyは、観測点Pwと観測点Pxとのほぼ中間に位置する。ノイズ源22は、電線21nの2つの観測点Pw,Px間の外側にある。観測点Pwと観測点Pxとの間の電線21の距離をLwx[m]とする。
ノイズ源22から発生するノイズSnは、電線21nを伝わって、観測点Pw側から観測点Px側の方向に、光速度で伝播する。ノイズSnが電線21nの観測点Pwに達してから観測点Pxを通過するまでの間で、誘導によるノイズSni(以下、「誘導ノイズSni」という。)が電線21に重畳する。ノイズSnが観測点Pwに達した時点で、電線21に重畳される誘導ノイズSniは、電線21の観測点Pwから観測点Pxの方向とその反対方向の両方向に伝播を開始する。
図9は、ノイズSnが観測点Pyに達した時点の誘導ノイズSniの位置を示す波形を概念化した概念図である。
ノイズSnが観測点Pyに達した時点では、観測点Pwで発生した誘導ノイズSniのノイズSnの伝播方向(観測点Pxの方向)の先端は、観測点Pyに達している。このとき、観測点Pwで発生した誘導ノイズSniのノイズSnの伝播方向と反対方向の先端は、観測点Pwから観測点Pwと観測点Pyとの距離Lwyと同距離分の地点Pyrまで達している。
図10は、ノイズSnが観測点Pzに達した時点の誘導ノイズSniの位置を示す波形を概念化した概念図である。
ノイズSnが観測点Pxを通過した時点では、観測点Pwと観測点Pxとの距離Lwxと同じ長さの幅の波形が観測点Pwから両方向にそれぞれ広がる誘導ノイズSniが発生している。即ち、観測点Pwを中心として、距離Lwxの2倍の幅の波形の誘導ノイズSniが発生している。また、誘導ノイズSniが発生する区間の終端である観測点PxをノイズSnが過ぎてからは、電線21に誘導ノイズSniは発生しない。
従って、ノイズSnが観測点Pzに達した時点では、ノイズSnの伝播方向と反対方向には、距離Lwxの倍の幅の波形の誘導ノイズSniが伝播している。このときの誘導ノイズSniの後端は、観測点Pxから観測点Pxと観測点Pzとの距離Lxzと同距離分の地点Pzrに位置する。
一方、ノイズSnの伝播方向と同方向に伝播する誘導ノイズSniは、ノイズSnと同じ光速度で伝播する。このため、ノイズSnが観測点Pzに達した時点では、誘導が生じる2つの観測点Pw,Pxの間で発生した全ての誘導ノイズSniの波形は、ノイズSnが位置する観測点Pzと同位置にある。
このように、一定の区間で誘導によるノイズSniが発生すると、誘導源である原ノイズSnの伝播方向と同方向及び反対方向のそれぞれに誘導ノイズSniが伝播する。原ノイズSnと同方向に伝播する誘導ノイズSniは、原ノイズSnとほぼ同じ波形で、誘導により幅が鈍る程度である。原ノイズSnと反対方向に伝播する誘導ノイズSniは、誘導が生じる区間の倍の長さとなる。
従って、原ノイズSnの伝播方向と同方向に測定箇所Paがある電圧センサ2aでは、原ノイズSnに近い波形のノイズ信号(誘導ノイズSni)が検出される。原ノイズSnの伝播方向と反対方向に測定箇所Pbがある電圧センサ2bでは、誘導が生じる区間(2つの観測点Pw,Px間)の倍の距離を光速度で割った時間継続するノイズ信号(誘導ノイズSni)が検出される。
また、電圧センサ2bでは、ノイズ信号が顕著に検出できない場合がある。ノイズ信号が顕著に検出できないとは、例えば、ノイズ信号が継続せずに断続的に検出される場合、又は、ノイズ信号の検出レベル(電圧など)が低い場合などである。このような場合でも、電圧センサ2bが、原ノイズSnの伝播方向と反対方向にあると判断してもよい。従って、2つの電圧センサ2a,2bで検出されるノイズ信号の波形の差異により、原ノイズSnの伝播方向を判断するのであれば、どのように判断してもよい。
ノイズ源分析装置5は、上述したような特徴を有するノイズ信号を検出した場合、ある区間で誘導により発生した誘導ノイズSniであると推定する。例えば、ノイズ源分析装置5は、一方の電圧センサ2bで検出されたノイズ信号よりも幅が短いノイズ信号がもう一方の電圧センサ2aで検出された場合、ある区間で誘導により発生した誘導ノイズSniであると推定する。この場合、ノイズ源分析装置5は、誘導ノイズSniを誘導したノイズSnを発生させたノイズ源22が、ノイズSnが重畳している可能性のある電線21nの幅が長いノイズ信号が検出された方向にあると推定する。
本実施形態によれば、2つの電圧センサ2a,2bにより、電線21の2つの箇所Pa,Pbの電位を測定することで、ある区間で誘導により発生した誘導ノイズSniの原因となるノイズ源22の位置を特定するための情報を得ることができる。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。図11は、観測点Pwで発生した誘導ノイズSniを主に示している。図12は、2つの電圧センサ2a,2bでそれぞれ測定された誘導ノイズSniの波形Wa4〜Wb4を同一の時刻座標で示した波形図である。
波形Wa4は、ノイズ源22から遠い方の電圧センサ2aにより測定された電圧データである。波形Wb4は、ノイズ源22に近い方の電圧センサ2bにより測定された電圧データである。
時刻ta4fは、電圧センサ2aにより誘導ノイズSniの先端(ノイズ信号の開始時点)が検出された時刻(測定箇所Paの電位が閾値を超えた時刻)を示している。時刻ta4rは、電圧センサ2aにより誘導ノイズSniの後端(ノイズ信号の終了時点)が検出された時刻(測定箇所Paの電位が閾値以下になった時刻)を示している。時刻tb4fは、電圧センサ2bにより誘導ノイズSniの先端(ノイズ信号の開始時点)が検出された時刻(測定箇所Pbの電位が閾値を超えた時刻)を示している。時刻tb4rは、電圧センサ2bにより誘導ノイズSniの後端(ノイズ信号の終了時点)が検出された時刻(測定箇所Pbの電位が閾値以下になった時刻)を示している。
誘導ノイズSniが発生する仕組みについては、第3の実施形態と同じため、詳しい説明は省略する。
観測点Pwで発生した誘導ノイズSniは、ノイズ源22から発生したノイズSnの伝播方向と同方向及び反対方向のそれぞれに光速度で伝播する。
ノイズSnと同方向に伝播する観測点Pwで発生した誘導ノイズSniは、その後に発生する全ての誘導ノイズSniと重なって伝播する。このときに、電圧センサ2aで検出される時刻ta4fは、観測点Pwで発生した時刻から、光速度で観測点Pwから電圧センサ2aの測定箇所Paまでに掛かる時間経過後の時刻である。
ノイズSnと反対方向に伝播する観測点Pwで発生した誘導ノイズSniは、その後に発生する誘導ノイズSniに比べ、最も早く電圧センサ2bでノイズ信号として検出される。このときに、電圧センサ2bで検出される時刻tb4fは、観測点Pwで発生した時刻から、光速度で観測点Pwから電圧センサ2bの測定箇所Pbまでに掛かる時間経過後の時刻である。
2つの電圧センサ2a,2bがノイズ信号の波形Wa4,Wb4の先端をそれぞれ検出した時刻の時間差をΔTf(=|tb4f−ta4f|)とし、電圧センサ2bの測定箇所Pbと観測点Pwとの間の電線21の距離をLbwとし、電圧センサ2aの測定箇所Paと観測点Pwとの間の電線21の距離をLawとすると、次式が成り立つ。
ΔTf=|Lbw−Law|/光速度 …式(3)
また、2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の距離をLabとすると、次式が成り立つ。
Lbw+Law=Lab …式(4)
ここで、測定箇所Pa,Pb間の距離Labは、予め測定することができる。
従って、上記2式より、誘導ノイズSniが誘導される区間の開始位置である観測点Pwの位置を特定することができる。
ノイズ源分析装置5は、上述の方法に基づいて、誘導が生じる区間の開始位置を推定する。
次に、観測点Pxで発生した誘導ノイズSniについて説明する。観測点Pxで発生した場合も、観測点Pwで発生した場合と同様に、ノイズSnの伝播方向と同方向及び反対方向のそれぞれに光速度で伝播する。
ノイズSnと同方向に伝播する観測点Pxで発生した誘導ノイズSniは、観測点Pw以後に発生した全ての誘導ノイズSniと重なって伝播する。このときに、電圧センサ2aで検出される時刻ta4rは、観測点Pxで発生した時刻から、光速度で観測点Pxから電圧センサ2aの測定箇所Paまでに掛かる時間経過後の時刻である。
ノイズSnと反対方向に伝播する観測点Pxで発生した誘導ノイズSniは、誘導が生じる区間で発生した誘導ノイズSniの終了を示すノイズ信号として検出される。このときに、電圧センサ2bで検出される時刻tb4rは、観測点Pxで発生した時刻から、光速度で観測点Pxから電圧センサ2bの測定箇所Pbまでに掛かる時間経過後の時刻である。
2つの電圧センサ2a,2bがノイズ信号の波形Wa4,Wb4の後端をそれぞれ検出した時刻の時間差をΔTr(=|tb4r−ta4r|)とし、電圧センサ2bの測定箇所Pbと観測点Pxとの間の電線21の距離をLbxとし、電圧センサ2aの測定箇所Paと観測点Pxとの間の電線21の距離をLaxとすると、次式が成り立つ。
ΔTr=|Lbx−Lax|/光速度 …式(5)
また、2つの電圧センサ2a,2bの測定箇所Pa,Pb間の距離をLabとすると、次式が成り立つ。
Lbx+Lax=Lab …式(6)
従って、上記2式より、誘導ノイズSniが誘導される区間の終了位置である観測点Pxの位置を特定することができる。
ノイズ源分析装置5は、上述の方法に基づいて、誘導が生じる区間の終了位置を推定する。なお、ノイズ源分析装置5は、誘導が生じる区間の開始位置又は終了位置のいずれか一方のみを推定する構成でもよい。
また、電圧センサ2bで検出された誘導ノイズSniの波形の時間幅Twbは、次式より求まる。
Twb=|tb4r−tb4f| …式(7)
ここで、ノイズSnと反対方向に伝播し、電圧センサ2bで検出される誘導ノイズSniの幅は、第3の実施形態で述べたように、誘導が生じる区間の距離Lwxの2倍である。従って、次式により、誘導が生じる区間の距離Lwxが求まる。
Lwx=(Twb/2)×光速度 …式(8)
上式により、ノイズ源分析装置5は、誘導が生じる区間の距離Lwxを推定する。
なお、ここでは、説明の便宜上、電圧センサ2bにより測定された波形Wb4を明確に図示したが、必ずしも明確でなくてもよい。波形Wb4の先端又は後端のいずれか一方が認識できれば、誘導が生じる区間に関する情報が得られる。
本実施形態によれば、誘導ノイズSniが誘導される区間の位置を特定するための情報を得ることができる。
(第5の実施形態)
図13は、本発明の第5の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。本実施形態に係るノイズ測定装置1の構成は、図1に示す第1の実施形態に係るノイズ測定装置1と同様の構成である。従って、図13では、本実施形態の説明に必要な構成を図示し、その他の構成は適宜省略する。
電線21sは、図8に示す第3の実施形態に係る電線21nにおいて、電線21に誘導が生じる区間内にある分岐点Psで、ノイズ源22が接続されている電線21spが分岐したものである。ノイズ源22から発生するノイズSnは、電線21sの分岐点Psで、電線21sの2つの方向のそれぞれに伝播する。従って、誘導ノイズSniは、電線21sの分岐点Psで分岐した2つのノイズSnのそれぞれにより、電線21の誘導が生じる区間内で発生する。
このような誘導ノイズSniを示すノイズ信号には、第3の実施形態又は第4の実施形態で述べたような波形の幅などの特徴がほとんどない。従って、第3の実施形態及び第4の実施形態に係るノイズ源22の分析方法では、ノイズ源22に関する有用な情報はあまり得られない。
そこで、ノイズ源分析装置5は、第1の実施形態又は第2の実施形態に係る分析方法を実行する。ここで、第1の実施形態又は第2の実施形態に係る分析方法は、電圧センサ2a,2bが電圧(電位)を検出する対象の電線21にノイズ源22があることを想定したものである。本実施形態では、得られた分析結果を、ノイズ源22の位置の特定に代えて、図13に示すような電線21sの誘導が生じる区間にある分岐点Psの位置を特定するために用いる。
また、誘導が生じる区間が短い場合も、第3の実施形態又は第4の実施形態で述べたような特徴が誘導ノイズSniに、ほとんど表れない。このような場合には、第1の実施形態又は第2の実施形態に係る分析方法による分析結果は、誘導が生じる区間の位置を特定するために用いることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態又は第2の実施形態に係る分析方法を採用することで、誘導ノイズSniが生じる原因となるノイズ源22の位置を特定するための情報を得ることができる。
(第6の実施形態)
図14は、本発明の第6の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。本実施形態に係るノイズ測定装置1の構成は、図1に示す第1の実施形態に係るノイズ測定装置1において、電圧センサ2c及び光信号処理器3cを追加した点以外は、同様の構成である。従って、図14では、本実施形態の説明に必要な構成を図示し、その他の構成は適宜省略する。
ノイズ源22は、平面状の導板23にある。例えば、平面状の導板23は、床面などに網目状に設置されたアース面又は電子基板内のベタコモン面などである。ノイズ源22から発生するノイズSnは、ノイズ源22を中心として、同心円状に光速度で伝播する。
3つの電圧センサ2a,2b,2cのそれぞれの測定箇所Pa,Pb,Pcは、導板23上にある。電圧センサ2c及び光信号処理器3cは、第1の実施形態で述べた電圧センサ2a,2b及び光信号処理器3a,3bと同様である。光信号処理器3a〜3cは、第1の実施形態と同様に、全ての電圧センサ2a〜2cの時刻の同期をとるための信号の送受信を常時行う。なお、ここでは、3つの電圧センサ2a〜2cによる構成について説明するが、電圧センサ2a〜2cは、3つ以上あればいくつでもよい。
図15は、本実施形態に係る電圧センサ2a,2b,2cでそれぞれ測定されたノイズSnの波形Wa6,Wb6,Wc6を同一の時刻座標で示した波形図である。図16は、本実施形態に係るノイズ源分析装置5によるノイズ源22の分析方法を示す概念図である。
ここで、時刻ta6,tb6,tc6は、それぞれ電圧センサ2a,2b,2cがノイズSnを検出した時刻である。時間Tabは、時刻ta6と時刻tb6との時刻差である。時間Tacは、時刻ta6と時刻tc6との時刻差である。
各電圧センサ2a〜2cでノイズSnを検出するそれぞれの時刻ta6〜tc6は、各測定箇所Pa〜Pcとノイズ源22との距離に応じて異なる。ノイズ源22に最も近い測定箇所Pbの電圧センサ2bにより検出された時刻tb6が最も早い。ノイズ源22に最も遠い測定箇所Pcの電圧センサ2cにより検出された時刻tc6が最も遅い。
次に、図16を参照して、ノイズ源分析装置5によるノイズ源22の分析方法について説明する。
電圧センサ2aの測定箇所Paまで光速度で掛かる時間と電圧センサ2bの測定箇所Pbまで光速度で掛かる時間との時間差が時間Tabとなる点の集合である軌跡Cabを求める。また、電圧センサ2aの測定箇所Paまで光速度で掛かる時間と電圧センサ2cの測定箇所Pcまで光速度で掛かる時間との時間差が時間Tacとなる点の集合である軌跡Cacを求める。このように求めた2つの軌跡Cab,Cacの交点Poが、ノイズ源22があると推定される位置になる。
このようにして、ノイズ源分析装置5は、ノイズ源22の位置を特定する。
本実施形態によれば、3つの電圧センサ2a〜2cにより、平面状の導板23の3つの箇所Pa〜Pcの電位を測定することで、導板23上の任意の位置にあるノイズ源22の位置を特定するための情報を得ることができる。
(第7の実施形態)
図17は、本発明の第7の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。本実施形態に係る構成は、図14に示す第6の実施形態に係る構成と同様である。従って、ここでは、第6の実施形態と異なる部分について主に説明する。
電線21nは、ノイズ源22がある電線である。電線21nは、3つの電圧センサ2a〜2cが設置された導板23と、観測点Pwと観測点Pxとの間の区間で、誘導が生じる距離で近接している。
ノイズ源22から発生するノイズSnは、電線21nを光速度で伝播する。ノイズSnが電線21nの観測点Pwに達してから観測点Pxを通過するまでの間で、ノイズSnの誘導により、誘導ノイズSniが導板23に重畳する。誘導ノイズSniは、導板23に重畳された地点を中心として、同心円状に光速度で伝播する。従って、誘導ノイズSniは、電線21nに近接する導板23上の観測点Pwから観測点Pxまでの区間に線状に並ぶ地点を起点として、同心円状に広がる。
導板23上の任意の地点において、観測点Pwから伝播する誘導ノイズSniの方が観測点Pxから伝播する誘導ノイズSniよりも早く到達する。このため、導板23上の任意の地点において検出される誘導ノイズSniは、観測点Pwから伝播する誘導ノイズSniを検出した時点から、観測点Pxから伝播する誘導ノイズSniを検出する時点まで継続する時間幅を有する波形となる。
図18は、本実施形態に係る電圧センサ2a,2b,2cでそれぞれ測定された誘導ノイズSniの波形Wa7,Wb7,Wc7を同一の時刻座標で示した波形図である。
各電圧センサ2a〜2cにおいて、それぞれ誘導ノイズSniの波形Wa7〜Wc7を最初に検出した時刻(各Wa7〜Wc7の先端に位置する時刻)ta7f〜tc7fが、観測点Pwから伝播する誘導ノイズSniを検出した時刻である。
2つの電圧センサ2a,2bで測定されたそれぞれの波形Wa7,Wb7から、2つの電圧センサ2a,2bがそれぞれ観測点Pwから伝播する誘導ノイズSniを検出した時刻ta7f,7b7fの時刻差Tabfが求まる。また、これと異なる組合せの2つの電圧センサ2a,2cで測定されたそれぞれの波形Wa7,Wc7から、2つの電圧センサ2a,2cがそれぞれ観測点Pwから伝播する誘導ノイズSniを検出した時刻ta7f,tc7fの時刻差Tacfが求まる。
このように求めた2つの時刻差Tabf,Tacfから、第6の実施形態と同様に演算処理することで、観測点Pwの位置が推定される。
各電圧センサ2a〜2cにおいて、それぞれ誘導ノイズSniの波形Wa7〜Wc7を最後に検出した時刻(各Wa7〜Wc7の後端に位置する時刻)ta7r〜tc7rが、観測点Pxから伝播する誘導ノイズSniを検出した時刻である。
2つの電圧センサ2a,2bで測定されたそれぞれの波形Wa7,Wb7から、2つの電圧センサ2a,2bがそれぞれ観測点Pxから伝播する誘導ノイズSniを検出した時刻ta7r,7b7rの時刻差Tabrが求まる。また、これと異なる2つの電圧センサ2a,2cで測定されたそれぞれの波形Wa7,Wc7から、2つの電圧センサ2a,2cがそれぞれ観測点Pxから伝播する誘導ノイズSniを検出した時刻ta7r,tc7rの時刻差Tacrが求まる。
このように求めた2つの時刻差Tabr,Tacrから、第6の実施形態と同様に演算処理することで、観測点Pxの位置が推定される。
このようにして、ノイズ源分析装置5は、ノイズ源22を特定するために、誘導ノイズSniが発生する箇所を推定する。
本実施形態によれば、3つの電圧センサ2a〜2cにより、平面状の導板23の3つの箇所Pa〜Pcの電位を測定することで、導板23に誘導ノイズSniが重畳された箇所を特定することができる。
(第8の実施形態)
図19は、本発明の第8の実施形態に係るノイズ測定装置1による測定方法を実施する構成を示す構成図である。本実施形態に係る構成は、図14に示す第6の実施形態に係る構成と同様の構成であるため、異なる部分について主に説明する。
ノイズ源22mは、電磁ノイズSnmを空間に発信する。例えば、ノイズ源22mは、空間に発せられる違法な電波の電波源、又は、高周波ノイズを発生する高圧機器の配線部などである。
各電圧センサ2am,2bm,2cmには、それぞれ電磁界プローブ13a,13b,13cが装着されている。その他の点については、電圧センサ2am〜2cmは、第6の実施形態に係る電圧センサ2a〜2cと同様である。これにより、電圧センサ2am〜2cmは、それぞれ空間中の異なる3つの箇所Pa〜Pcの電磁ノイズSnmを測定する。なお、電磁ノイズSnmを測定できれば、どのようなセンサを用いてもよい。電磁ノイズSnmは、平面を伝播するのではないため、3つの電圧センサ2am〜2cmの測定箇所Pa〜Pcは、同一平面上に位置する必要はなく、空間中の任意の位置でよい。
図20は、本実施形態に係る電圧センサ2am,2bm,2cmでそれぞれ測定された電磁ノイズSnmの波形Wa8,Wb8,Wc8を同一の時刻座標で示した波形図である。
ここで、時刻ta8,tb8,tc8は、それぞれ電圧センサ2am,2bm,2cmが電磁ノイズSnmを検出した時刻である。時間Tab8は、時刻ta8と時刻tb8との時刻差である。時間Tac8は、時刻ta8と時刻tc8との時刻差である。時間Tbc8は、時刻tb8と時刻tc8との時刻差である。
ノイズ源分析装置5は、第6の実施形態と同様に、電圧センサ2am〜2cmのそれぞれの測定箇所Pa〜Pc及び図20に示す2つの時間Tab8,Tac8に基づいて、ノイズ源22mの位置を特定する。ここで、電磁ノイズSnmは、空中を伝播するため、光速度は、0.3[m/ns]として演算する。ノイズ源分析装置5は、さらに、もう1つの時間Tbc8を用いて、ノイズ源22mの位置を特定してもよい。これにより、ノイズ源22mが位置する範囲をさらに限定して特定することができる。
本実施形態によれば、3つのセンサ2am〜2cmにより、ある空間中の3つの箇所Pa〜Pcの電磁ノイズSnmを測定することで、空間中の任意の位置にあるノイズ源22mの位置を特定するための情報を得ることができる。
なお、各実施形態において、ノイズ源分析装置5は、少なくとも自己の実施形態に係る分析を実行するように構成されていれば、いくつの実施形態に係る分析を実行するように構成されていてもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

Claims (5)

  1. いに時刻同期された複数のセンサでノイズを測定し、
    前記複数のセンサでそれぞれ測定された前記ノイズのデータに基づいて、前記ノイズの発生原因であるノイズ源を特定するための分析をすること
    を含み、
    前記分析は、前記複数のセンサでそれぞれ測定された前記ノイズの波形に基づいて、前記ノイズが原ノイズの誘導により発生したことを判断すること
    を特徴とするノイズ源分析方法。
  2. 前記分析は、前記複数のセンサでそれぞれ測定された前記ノイズの波形の差異に基づいて、前記ノイズを誘導により発生させた前記原ノイズの伝播方向を判断すること
    を特徴とする請求項に記載のノイズ源分析方法。
  3. 前記分析は、前記複数のセンサでそれぞれ前記ノイズが測定された時刻の時刻差、及び前記複数のセンサの検出箇所の間の距離に基づいて、前記原ノイズが前記ノイズを誘導により発生させた位置を判断すること
    を特徴とする請求項に記載のノイズ源分析方法。
  4. 前記分析は、前記複数のセンサのうち1つで測定された前記ノイズの波形に基づいて、前記原ノイズが前記ノイズを誘導により発生させた区間の距離を判断すること
    を特徴とする請求項に記載のノイズ源分析方法
  5. いに時刻同期され、ノイズを測定する複数のセンサと、
    前記複数のセンサでそれぞれ測定された前記ノイズのデータに基づいて、前記ノイズの発生原因であるノイズ源を特定するための分析をする分析手段と
    を備え、
    前記分析手段は、前記複数のセンサでそれぞれ測定された前記ノイズの波形に基づいて、前記ノイズが原ノイズの誘導により発生したことを判断することを特徴とするノイズ源分析装置。
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